JP3179262B2 - ポリオレフィン系樹脂成形体補強用アラミド繊維 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂成形体補強用アラミド繊維

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂補強用繊維材料に関
する。特に、ポリオレフィン系樹脂との接着性が著しく
向上した樹脂補強繊維材料に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形体補強用材料として金属よりも
比強度の高い種々の繊維材料が用いられている。特に、
アラミド繊維は高強度、高弾性率を有しており、樹脂成
形体用補強繊維として極めて有用である。アラミド繊維
補強樹脂成形体は宇宙・航空機、自動車用各種部品や土
木資材用途への適用が進んでいる。例えば、土木資材用
途関連では、従来補強用繊維として軟鋼が主として使用
されてきたが、腐食するために海水や温泉の影響を受け
る場所での使用が制限され、更には高重量のため施工の
際に多くの人手を必要とするため、最近、合成高分子を
材料とするジオテキスタイルの展開が近年急速に拡大し
ている(補強土工法:土質工学会偏1986.5)。代
表的な土木資材の盛土補強材としてアラミド繊維で補強
されたポリエチレン樹脂からなるネット状部材が知られ
ている(特開平3−47714号公報)。この特許では
アラミド繊維とマトリックス樹脂であるポリエチレン樹
脂との接着性を改良する方法として予め溶融されたマト
リックス樹脂と同種のポリエチレン樹脂の中に補強用繊
維を通し繊維表面に約20〜60重量%のポリエチレン
樹脂を被覆している。この方法では、補強繊維間に溶融
ポリエチレンが含浸し、アンカー効果により接着性が向
上する。この中間製品は再度溶融ポリエチレン樹脂の中
を通して、ネット状の盛土補強材に製造されている。
【0003】しかしながら、最近では山間部の大規模な
土木工事或は海岸まで山肌が押し迫った場所での垂直コ
ンクリート板を利用した大規模な土木工事などが行われ
る様になり、今までよりも、更に、大荷重に耐える性能
を有する盛土補強材が望まれており、それに伴いアラミ
ド繊維使用盛土補強材においても、アラミド繊維とマト
リックス樹脂との接着性が大幅に向上することが望まれ
ている。
【0004】この様に樹脂成形体用補強材料としてアラ
ミド繊維を用いることにより、軽量で強度的に優れた種
々のアラミド繊維補強成形体を得ることができるが、補
強繊維の有する力学的な特性を十分に発揮させるために
は、繊維とマトリックス樹脂との良好な接着性が必要で
ある。しかし、アラミド繊維の表面は比較的不活性であ
り、樹脂やゴムなどのマトリックスとの接着性が不十分
である。これまでに、アラミド繊維とマトリックスとの
接着性を向上させるために、種々の検討が行われてい
る。例えば、アラミド繊維表面を化学的に活性化する方
法として、アラミド繊維のアミド結合をアルカリ金属と
反応させアミドアニオン化し、さらにアルキル基等でN
−置換変性し、ポリオレフィン樹脂との接着性を向上さ
せる方法が知られている(特公平04−53898号公
報)。しかし、この方法では厳しい条件での化学的処理
を伴い、また、処理装置も大がかりなものを必要とする
ため実用的でない。また、アンカー効果を利用する前述
の特開平3−47714号公報に記載される方法による
接着性も必ずしも高いとは言い難い。
【0005】アラミド繊維とポリオレフィン繊維との接
着性を向上させるために、アラミド繊維を粘度の低いア
イオノマー水分散体で処理することが開示されている
(特願平5−121441号)。この方法は、アラミド
繊維をポリオレフィン樹脂と成形させる前にアラミド繊
維を予めアイオノマー樹脂で処理しておくことにより単
繊維間にまでアイオノマー樹脂がよく含浸され、よりア
ンカー効果が発揮され、またアイオノマー樹脂はマトリ
ックス樹脂であるポリオレフィン樹脂と相溶性がよいた
めに接着力が向上する。しかし、アイオノマー水分散体
での処理はバラツキがあるためアラミド繊維との接着性
は十分なものとはいえず、更に良好な接着性が得られる
処理技術が要求されている。 そこで、アラミド繊維を
エポキシド化合物で予め処理した後、更にアイオノマー
樹脂で処理することによりアラミド繊維とマトリックス
樹脂であるポリオレフィン樹脂との接着性がさらに著し
く向上することを見いだした。しかし、この方法はアラ
ミド繊維を予めエポキシド化合物で処理するので、アラ
ミド繊維とアイオノマー樹脂との間にエポキシド化合物
が介在することになり、エポキシド化合物とアイオノマ
ー樹脂との相乗効果が充分発揮されない。またこれらの
製造方法として2浴処理が必要であり、作業性が低下す
る欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題点を解消したポリオレフィン系樹脂成形体用アラ
ミド繊維材料、即ち、アラミド繊維とポオリオレフィン
系樹脂との接着性が良好であり、補強繊維の力学的性能
が十分に発揮されるようなポリオレフィン系樹脂成形体
アラミド繊維材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は「(請
求項1) エポキシド化合物(A)とアイオノマー樹脂
(B)とからなる処理剤により処理されてなることを特
徴とするポリオレフィン系樹脂成形体補強用のアラミド
繊維。(請求項2) エポキシド化合物(A)とアイオ
ノマー樹脂(B)との重量比(A)/(B)が0.01
〜1.0である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂成
形体補強用アラミド繊維。」である。
【0008】アラミド繊維の代表例としてポリパラアミ
ノベンズアミド、ポリパラフェニレンテレフタラミド、
ポリパラアミノベンズヒドラジドテレフタラミド、ポリ
テレフタル酸ヒドラジド、ポリメタフェニレンイソフタ
ラミド等もしくはこれらの共重合体からなる繊維、例え
ばコポリパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレン
・テレフタラミド繊維を挙げることができる。
【0009】ポリオレフィン系樹脂とは一般式CnH2
nで表され2重結合を1つもつ不飽和鎖式炭化水素が重
合したもので、代表的なものにポリエチレン、ポリプロ
ピレン等がある。
【0010】ここでいうエポキシド化合物とは分子中に
エポキシ基を2個以上含むポリエポキシド化合物を意味
する。ポリエポキシド化合物としては一分子中に少なく
とも2個以上のエポキシ基を化合物100gあたり0.
2g当量以上含有する化合物である。エチレングリコー
ル、グリセロール、ソルビトール、ペンタエリスリトー
ル、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類とエ
ピクロルヒドリンの様なハロゲン含有エポキシド類との
反応生成物、レゾルシン・ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ジメチルメタン、フェノール・ホルムアルデヒド樹
脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂等の多価フェノ
ール類と前記ハロゲン含有エポキシド類との反応生成
物、過酢酸または過酸化水素などで不飽和化合物を酸化
して得られるポリエポキシド化合物、即ち、3,4−エ
ポキシシクロヘキセンエポキシド、3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキセン
カルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチ
ル−シクロヘキシルメチル)アジペート等を挙げること
ができる。これらのうち特に多価アルコールとエピクロ
ルヒドリンとの反応生成物、即ち、多価アルコールのポ
リグリシジルエーテル化合物が優れた性能を示すので好
ましい。代表的なエポキシド化合物としてはグリセリン
ジグリシジルエーテル、ジグリセリンジグリシジルエー
テル、ソルヒ゛トールポリグリシジルエーテルなどをあ
げることが出来る。
【0011】かかるエポキシド化合物は公知の乳化剤、
例えばアルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ジオ
クチルスルフォサクシネートナトリウム塩等を用いて、
乳化液または溶液として使用される。ポリエポキシド化
合物はアミン系、イミダゾール系もしくは、3フッ化ホ
ウ素モノエチルアミン錯塩等の硬化剤と混合使用するこ
とができる。
【0012】アイオノマー樹脂とは一般に下記の様な化
学構造式で表される。ポリエチレンとポリアクリル酸塩
との共重合体であり、高分子鎖間のペンダントカルボキ
シレートが1価または2価の金属塩にて部分架橋されて
いるものである。代表的な金属としてCa++、Zn++、
Mg++、Na+ 等を挙げることができる。
【0013】
【化1】
【0014】アイオノマー樹脂の重量平均分子量は10
000〜100000の範囲が好ましい。アイオノマー
樹脂の重量平均分子量が10000未満では樹脂の凝集
力が弱くなり十分な接着力が得られない。一方、アイオ
ノマー樹脂の重量平均分子量が100000を越えると
処理コードが硬くなり過ぎ樹脂成形体の成形性が悪くな
るため好ましくない。
【0015】水分散性の微粒子状のアイオノマー樹脂
(水分散体)において水分散する一次粒子の平均粒子径
は0.01〜1.0μmの範囲が好ましい。アイオノマ
ー樹脂の平均粒子径が0.01μm未満ではアイオノマ
ー樹脂粒子分布のシャープなものが得られられない。そ
のため特殊な装置の工夫が更に必要となり極めてコスト
が高い微粒子になる。またアイオノマー樹脂の平均粒子
径が1.0μmを越えると通常用いる補強繊維の単糸径
が約13μmであるためアイオノマー樹脂の微粒子の繊
維間への含浸性が不十分となり、更に、微粒子の融着固
着により補強繊維表面が極めて粗くなり、外観が不良と
なり、品質的にも接着性能の点からも好ましくない。
また分散液のpHは7.5〜14の範囲が好ましい。ア
イオノマー樹脂の水分散液のpHが7.5未満の場合に
はアイオノマー水分散体の貯蔵安定性が極めて不安定に
なりゲル化し易くなる。ここで水分散体のpHが7.5
未満になるということはアイオノマー樹脂の高分子鎖の
ペンダントカルボキシレート基が部分的に中和架橋され
ていないことを意味する。またアイオノマー水分散体の
pHが14を越えると水分散液体の粘度が変動し易くな
り品質管理が難しくなる。 アラミド繊維をエポキシド
化合物及びアイオノマーを含んだ処理剤で処理するには
以下のごとく行う。まず複数本のヤーンからなるアラミ
ド繊維を水に乳化させたエポキシド化合物及びアイオノ
マー樹脂を含有する処理剤(エポキシ硬化剤、乳化剤も
含む)に通して、所定の付着量にコントロールする。付
着量は吸引、吹き飛ばし、かきおとしなどいずれの方法
でコントロールしても良い。処理剤付着量は1〜30重
量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0016】引き続き、80〜180℃の温度で0.5
〜5.0分間、好ましくは100〜150℃で1〜3分
間乾燥させ、次いで、150〜250℃、0.5〜5分
間、好ましくは170〜230℃で1〜3分間硬化させ
る。
【0017】なお、ポリオレフィン系樹脂との接着性が
向上した本発明の補強繊維を用いポリエチレン樹脂をマ
トリックス樹脂として盛土補強材を製造するプロセスに
ついて簡単に説明する。ポリエチレン樹脂は溶融押出機
で溶融してダイに送る。一方、エポキシド化合物とアイ
オノマー樹脂とで表面処理されたアラミド繊維はダイの
リップの直上に設けられたガイドノズルに導入され溶融
したマトリックス樹脂中に埋め込まれる。ダイリップの
直下で特開昭57ー158037号公報に記載の特殊な
成形方法によりネット状の成形体にした後、水中で冷却
して最終製品の盛土補強材を得る。
【0018】
【発明の効果】本発明は下記の作用効果を奏する。
【0019】エポキシド化合物及びアイオノマー樹脂で
表面処理された本発明のアラミド繊維はマトリックス樹
脂のポリオレフィン系樹脂との接着性が著しく良好であ
るため、高荷重に耐えなければいけない大規模な土木用
途での盛土補強材として好適である。以下、実施例によ
り本発明を具体的に説明する。なお実施例で用いた測定
法は下記の通りである。
【0020】<引張強伸度>インテスコ社製2005型
引張試験機を用い温度23℃、湿度50%の雰囲気下
で、試験長250mm、引張速度100mm/分の条件
で、表面処理されたアラミド繊維の引張強伸度を求め
た。10回繰り返して測定を行い、その平均値より強力
を求めた。
【0021】<引抜接着力測定用サンプル作製方法>は
じめに表面処理されたアラミド繊維を約1cm間隔に張
る。次に1組の型にそれぞれマトリックス樹脂チップを
敷き詰め約150℃で溶融させ型に埋め込み、マトリッ
クス樹脂をやや盛り上がった状態にまでする。そして予
め張っておいた被測定処理コードの上下から前記マトリ
ックス樹脂を埋め込んだ型(上下2つのそれぞれ同様な
パーツからなり、型のくぼみ部分のサイズが10×30
0×6(H×L×T)であるもの)で表面処理されたア
ラミド繊維をサンドウィッチ状に挟む。さらに型に均一
に温度をかけ樹脂の温度が150℃になったところで型
に約40kg/ cm 2 の圧力をかけ接着させる。約3
分後、樹脂の温度が180℃になったところで圧力を解
除し冷却する。型から表面処理されたアラミド繊維を取
り出し引抜接着力測定サンプルとする。マトリックス樹
脂より繊維を引き抜くことで接着力の評価を行う。
【0022】<引抜接着力>上記(2)の方法により調
整された10個の試験試料をインテスコ社製2005型
引張試験機を用い引張速度200mm/分で引抜き、そ
の引抜力の平均値を引抜接着力として測定した。
【0023】<エポキシド化合物及びアイオノマー樹脂
の繊維表面への付着量>エポキシド化合物及びアイオノ
マー樹脂を含む処理剤で処理を行う前のアラミド繊維の
乾燥重量を求め、そのアラミド繊維を前記処理剤で処理
後、乾燥ゾーンで乾燥、熱セットゾーンでキュアーされ
たアラミド繊維の重量を計り重量法にて前記固形分の固
着量を測定した。
【0024】
【実施例1〜3】1500デニール/1000フィラメ
ントのポリパラフェニレン・3、4’ジフェニルエーテ
ル・テレフタラミド(テクノーラ、帝人株式会社製)の
4本を合糸して6000デニールとし、これを補強用繊
維束の処理前の原糸とした。
【0025】エポキシド化合物及びアイオノマー樹脂を
含む処理剤は以下のようにして調製を行った。すなわ
ち、デナコールEX−313(グリセリンジグリシジル
エーテル、ナガセ化成株式会社製)30gをネオコール
SW−30(ジオクチルスルフオサクシネートナトリウ
ム塩、第一工業製薬株式会社製)3g(固形分濃度:3
0重量%)を用いて水664gに分散させ、ついでエポ
キシ硬化剤として3フッ化ホウ素モノエチルアミン錯塩
(橋本化成工業株式会社製)3gを加えた。さらに、ケ
ミパールS−100(アイオノマー水分散体、三井石油
化学工業株式会社製)300gを加えることにより前記
処理剤の調製を行った。処理剤中のエポキシド化合物濃
度は3重量%、アイオノマー樹脂の固形分濃度は約7.
5重量%とした(エポキシド化合物/アイオノマー樹
脂:0.4(固形分重量比))。 アラミド繊維の処理
は、前記アラミド繊維束をエポキシド化合物及びアイオ
ノマー樹脂を含んだ処理剤中に浸漬した後、100℃で
1分間乾燥し引続き180℃で1分間熱セットを行っ
た。この時、繊維表面への固形分付着量は7.1重量%
であった。上記の様に処理を行ったコードのポリエチレ
ンに対する接着性能、強力を表1、表2に示した。実施
例2、3はアイオノマー処理剤の種類をそれぞれケミパ
ールS−300、S−650(三井石油化学工業株式会
社製)に変える以外は、実施例1と同様に行い、結果を
表1、表2に示した。
【0026】
【比較例1〜3】比較例1はアラミド繊維を予めエポキ
シド化合物で処理を行い、引き続きアイオノマー樹脂で
処理を行った。すなわち、エポキシ処理剤はデナコール
EX−313(グリセリンジグリシジルエーテル、ナガ
セ化成株式会社製)50gをネオコールSW−30(ジ
オクチルスルフォサクシネートナトリウム塩、第一工業
製薬株式会社製)5g(固形分濃度:30重量%)を用
いて水940gに分散させ、ついでエポキシ硬化剤とし
て3フッ化ホウ素モノエチルアミン錯塩(橋本化成工業
株式会社製)5gを加え調製を行った。また、アイオノ
マー処理剤はケミパールS−100(アイオノマー水分
散体、三井石油化学工業株式会社製)に水を加え固形分
濃度を5%として使用した。
【0027】アラミド繊維の処理は、前記アラミド繊維
束をまずエポキシ処理剤中に浸漬した後、100℃で1
分間乾燥し引続き180℃で1分間熱セットを行った。
次に、アイオノマー処理剤に浸漬しエポキシ処理と同様
の条件で乾燥、熱処理を行った。 上記の様に処理を行
ったコードのポリエチレンに対する接着性能、強力を表
1、表2に示した。比較例2、3はアイオノマー処理剤
の種類をそれぞれケミパールS−300、S−650
(三井石油化学工業株式会社製)に変える以外は、比較
例1と同様に行い、結果を表1、表2に示した。比較例
4〜6はエポキシ処理を行わない以外は比較例1〜3と
同様に処理を行い、結果を表1、表2に示した。また、
比較例7は全く処理を行わない場合の結果を表1、表2
に示した。
【0028】表1、表2からわかる様に、エポキシド化
合物及びアイオノマー樹脂を含む処理剤で処理を行った
(1浴処理)コードは、予めエポキシド化合物で処理を
行い引き続きアイオノマー樹脂で処理を行った(2浴処
理)コードと比較して、ポリエチレンとの接着性能が著
しく向上することがわかる。また同時に前記2浴処理に
比べ1浴処理の方がはるかに作業性が良好である。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【実施例4〜12】エポキシド化合物とアイオノマー樹
脂との比率を表3に示すように種々変更する以外は実施
例1と同様に処理した。結果を表3に示す。但し、処理
剤の濃度は10%に調整した。表3から明らかなよう
に、エポキシド化合物とアイオノマー樹脂との比率は
0.1〜1.0が好適である。
【0032】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−39364(JP,A) 特開 平3−95232(JP,A) 特開 昭62−243628(JP,A) 特開 平3−82873(JP,A) 特開 昭52−85595(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 15/72

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシド化合物(A)とアイオノマー
    樹脂(B)とからなる処理剤により処理されてなること
    を特徴とするポリオレフィン系樹脂成形体補強用のアラ
    ミド繊維。
  2. 【請求項2】 エポキシド化合物(A)とアイオノマー
    樹脂(B)との重量比(A)/(B)が0.01〜1.
    0である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂成形体補
    強用アラミド繊維。
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