JP3178917B2 - 硬化性樹脂組成物および硬化性複合材料 - Google Patents

硬化性樹脂組成物および硬化性複合材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性樹脂組成物および
これを硬化して得られる硬化体に関する。さらに本発明
は、該樹脂組成物と基材からなる硬化性複合材料、その
硬化体、および硬化体と金属箔からなる積層体に関す
る。本発明の樹脂組成物は、硬化後において優れた耐薬
品性、誘電特性、耐熱性、難燃性を示し、電子産業、宇
宙・航空機産業等の分野において誘電材料、絶縁材料、
耐熱材料に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指
向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でもより
優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求されつつあ
る。例えばプリント配線基板としては、従来からフェノ
ール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を材料とす
る銅張り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能
をバランスよく有するものの、電気特性、特に高周波領
域における誘電特性が悪いという欠点を持っている。
【0003】この問題を解決する新しい材料としてポリ
フェニレンエーテルが近年注目をあび、銅張り積層板へ
の応用が試みられている。ポリフェニレンエーテルを利
用する方法の一つは、硬化性のポリマーやモノマーを配
合して用いる方法である。硬化性のポリマーやモノマー
と組み合わせることによってポリフェニレンエーテルの
耐薬品性を改善し、かつポリフェニレンエーテルの優れ
た誘電特性を生かした材料を得ることができる。硬化性
のポリマーやモノマーとしては、エポキシ樹脂(特開昭
58−69046号公報など)、1,2−ポリブタジエ
ン(特開昭59−193929号公報など)、多官能性
マレイミド(特開昭56−133355号公報など)、
多官能性シアン酸エステル(特開昭56−141349
号公報など)、多官能性アクリロイルまたはメタクリロ
イル化合物(特開昭57−149317号公報など)、
トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリル
シアヌレート(特開昭61−218652号公報な
ど)、イソシアネート化合物等、数多くの例が知られて
いる。
【0004】しかしながらポリフェニレンエーテルは、
本来耐薬品性をまったく持たないため、例え硬化性のポ
リマーやモノマーを併用してもその改善には自ずと限界
があり、充分ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情に鑑みてなされたものであり、ポリフェニレンエー
テルの優れた誘電特性を保持し、かつ硬化後において優
れた耐薬品性と耐熱性を示す新規な硬化性樹脂組成物、
および硬化樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明の
目的に沿った新規な樹脂組成物を見い出し本発明を完成
するに到った。すなわち本発明は、 1.(a)ポリフェニレンエーテルと不飽和カルボン酸
または酸無水物との反応生成物、および、(b)ジアリ
ルフタレート、ジビニルベンゼン、多官能性アクリロイ
ル化合物、多官能性メタクリロイル化合物、多官能性マ
レイミド、多官能性シアン酸エステル、多官能性イソシ
アネート、不飽和ポリエステルからなる化合物群から選
ばれた少なくとも1つの化合物および/またはそのプレ
ポリマーからなる硬化性樹脂組成物であって、(a)成
分と(b)成分の和100重量部を基準として(a)成
分が98〜40重量部、(b)成分が2〜60重量部で
あることを特徴とする硬化性樹脂組成物、 2.上記第1発明の硬化性樹脂組成物からなるフィル
ム、 3.上記第1発明の硬化性樹脂組成物を硬化して得られ
る硬化樹脂組成物、 4.上記第3発明の硬化樹脂組成物からなるフィルム、 5.(a)ポリフェニレンエーテルと不飽和カルボン酸
または酸無水物との反応生成物、(b)ジアリルフタレ
ート、ジビニルベンゼン、多官能性アクリロイル化合
物、多官能性メタクリロイル化合物、多官能性マレイミ
ド、多官能性シアン酸エステル、多官能性イソシアネー
ト、不飽和ポリエステルからなる化合物群から選ばれた
少なくとも1つの化合物および/またはそのプレポリマ
ー、および(c)基材からなる硬化性複合材料であっ
て、(a)成分と(b)成分の和を基準として(a)成
分が98〜40重量部、(b)成分が2〜60重量部で
あり、かつ(a)、(b)、(c)成分の和100重量
部を基準として(a)+(b)成分が95〜10重量
部、(c)成分が5〜90重量部であることを特徴とす
る硬化性複合材料、 6.上記第5発明の硬化性複合材料を硬化して得られた
硬化複合材料、 7.上記第6発明の硬化複合材料と金属箔からなる積層
体である。
【0007】以下にこの発明を詳しく説明する。本発明
において使用されるポリフェニレンエーテルは下記一般
式化1で表される。
【0008】
【化1】
【0009】一般式AにおけるR1 〜R4 の低級アルキ
ル基の例としては、メチル基、エチル基、nープロピル
基、イソプロピル基、nーブチル基、イソブチル基等が
挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基等が
挙げられる。ハロアルキル基の例としては、ブロモメチ
ル基、クロロメチル基等が挙げられる。ハロゲン原子の
例としては臭素、塩素等が挙げられる。
【0010】化1のQの代表的な例としては、つぎの4
種の一般式化2で表される化合物群が挙げられる。
【0011】
【化2】
【0012】具体例として、下記化3〜化4等が挙げら
れる。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】一般式化1中のJで表されるポリフェニレ
ンエーテル鎖中には、一般式Aで表される単位の他、次
の一般式化5で表される単位が含まれていてもよい。
【0016】
【化5】
【0017】本発明に用いられる一般式化1のポリフェ
ニレンエーテルの好ましい例としては、2,6ージメチ
ルフェノールの単独重合で得られるポリ(2,6ージメ
チルー1,4ーフェニレンエーテル)、ポリ(2,6ー
ジメチルー1,4ーフェニレンエーテル)のスチレング
ラフト重合体、2,6ージメチルフェノールと2,3,
6ートリメチルフェノールの共重合体、2,6ージメチ
ルフェノールと2ーメチルー6ーフェニルフェノールの
共重合体、2,6ージメチルフェノールと下記一般式化
6で表される多官能フェノール化合物の存在下で重合し
て得られる多官能性ポリフェニレンエーテル、例えば特
開昭63ー301222号公報、特開平1ー29742
8号公報に開示されているような一般式AおよびBの単
位を含む共重合体等が挙げられる。
【0018】
【化6】
【0019】以上述べたポリフェニレンエーテルの分子
量については、30℃、0.5g/dlのクロロホルム
溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.1〜1.0の範
囲にあるものが良好に使用できる。溶融樹脂流れを重視
する硬化性樹脂組成物、例えば多層配線板用プリプレグ
としては、粘度数の小さい樹脂が好ましい。本発明に用
いられる(a)成分は、上記のポリフェニレンエーテル
樹脂を不飽和カルボン酸または酸無水物と反応させるこ
とによって製造される。適当な酸および酸無水物の例と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、無水グルタコ
ン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。特に無水マレ
イン酸、フマル酸が最も良好に使用できる。
【0020】反応はポリフェニレンエーテル樹脂と不飽
和カルボン酸または酸無水物を100℃〜390℃の温
度範囲で加熱することによって行われる。この際ラジカ
ル開始剤を共存させてもよい。溶液法と溶融混合法の両
方が使用できるが、押出し機等を用いる溶融混合法の方
が簡便に行うことができ、本発明の目的に適している。
不飽和カルボン酸または酸無水物の割合は、ポリフェニ
レンエーテル樹脂100重量部に対し、0.01〜5.
0重量部、好ましくは0.1〜3.0重量部である。
【0021】本発明の硬化性樹脂組成物の(b)成分と
しては、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、多官
能性アクリロイル化合物、多官能性メタクリロイル化合
物、多官能性マレイミド、多官能性シアン酸エステル、
多官能性イソシアネート、不飽和ポリエステルからなる
化合物群から選ばれた少なくとも一つの化合物および/
またはそのプレポリマーが用いられる。
【0022】本発明に用いられるジアリルフタレートお
よびジビニルベンゼンとは、それぞれ次の構造式で表さ
れる化合物である。
【0023】
【化7】
【0024】これらの化合物は、オルト、メタ、パラの
いずれの異性体も本発明に用いることができる。本発明
に用いられる多官能性アクリロイル化合物および多官能
性メタクリロイル化合物とは、次の2つの一般式で表さ
れるものである。
【0025】
【化8】
【0026】一般式(C)の多官能性アクリロイルもし
くはメタクリロイル化合物におけるR12の例としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、
グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビス
(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、水素添加ビスフ
ェノールAなどで例示されるアルカンポリオールの残
基;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールポ
リプロピレングリコールなどで例示されるポリエーテル
ポリオールの残基;キシレングリコール、ビスフェノー
ルAで代表される複数個のベンゼン環が橋絡部を介して
連結された芳香族性ポリオールおよびこれらの芳香族ポ
リオールのアルキレンオキサイド付加物などで例示され
る芳香族ポリオール残基;フェノールとホルムアルデヒ
ドとを反応させて得られるベンゼン多核体(通常、10
核体以下のものが好適に用いられる)の残基;エポキシ
基を2個以上有するエポキシ樹脂から導かれる残基;末
端に水酸基を2個以上有するポリエステル樹脂から導か
れる残基がある。
【0027】具体的な化合物としては、エチレングリコ
ールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレ
ート、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,
4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジ
オールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、グリセリン
トリアクリレート、1,1,1−メチロールエタンジア
クリレート、1,1,1−トリメチロールエタントリア
クリレート、1,1,1−トリメチロールプロパンアク
リレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリア
クリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ソルビトールテトラアクリ
レート、ソルビトールヘキサアクリレート、ソルビトー
ルペンタアクリレート、1,4−ヘキサンジオールジア
クリレート、2,2−ビス(アクリロキシシクロヘキサ
ン)プロパン、ジエチレングリコールジアクリレート、
トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレ
ングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレ
ート、ビスフェノールA−ジアクリレート、2,2−ビ
ス〔4−(2−アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロ
パン、2,2−ビス[4−〔アクリロキシ−ジ−(エチ
レンオキシ)フェニル〕]プロパン、2,2−ビス[4
−〔アクリロキシ−ポリ−(エチレンオキシ)フェニR>
ル〕]プロパン;フェノール樹脂初期縮合体の多価アク
リレート;ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ノボラッ
ク系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フタル酸ジグ
リシジルエステルとポリカルボン酸等とアクリル酸とを
反応させて得られるエポキシアクリレート類;末端に水
酸基を2個以上有するポリエステルとアクリル酸とを反
応して得られるポリエステルポリアクリレート類;上述
したアクリレートがメタクリレート類になったもの;さ
らにはこれらの化合物の水素原子が例えば2,2−ジブ
ロモメチル−1,3−プロパンジオールジメタクリレー
トのように一部ハロゲンで置換されたもの等が挙げられ
る。
【0028】一般式(D)の多官能性アクリロイルもし
くはメタクリロイル化合物の代表的な例としては、ヘキ
サヒドロ−1,3,5−トリアクリロイル−s−トリア
ジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリメタクリロイル
−s−トリアジンが挙げられる。本発明に用いられる多
官能性マレイミドとは、次の一般式で表されるものであ
る。
【0029】
【化9】
【0030】一般式(E)の多官能性マレイミドは、無
水マレイン酸類と分子内にアミノ基を2〜10個有する
ポリアミンとを反応させてマレアミド酸とし、ついでこ
のマレアミド酸を脱水環化させることにより製造される
ものである。好適なアミンとしては、メタフェニレンジ
アミン、パラフェニレンジアミン、メタキシリレンジア
ミン、パラキシリレンジアミン、1,4−シクロヘキサ
ンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、ヘキサ
ヒドロキシリレンジアミン、4,4−ジアミノビフェニ
ル、ビス(4−アミノフェニル)メタン、ビス(4−ア
ミノフェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)
スルホン、ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メ
タン、ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、
2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2、2
−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)プロパン、
ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)メタン、2,
2−ビス(3,5−ジブロモ−4−アミノフェニル)メ
タン、3,4−ジアミノフェニル−4’−アミノフェニ
ルメタン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−
フェニルエタン、s−トリアジン環を持ったメラニン
類、アニリンとホルムアルデヒドを反応させて得られる
ポリアミン(通常、ベンゼン核が10核体以下のものが
好適に用いられる)等が挙げられる。
【0031】本発明に用いられる多官能性シアン酸エス
テルとは、次の一般式で表されるものである。
【0032】
【化10】
【0033】一般式(E)の多官能シアン酸エステルの
例としては、1,3−ジシアネートベンゼン、1,4−
ジシアネートベンゼン、1,3,5−トリシアネートベ
ンゼン1,3−ジシアネートナフタレン、1,4−ジシ
アネートナフタレン、1,6−ジシアネートナフタレ
ン、1,8−ジシアネートナフタレン、2,6−ジシア
ネートナフタレン、2,7−ジシアネートナフタレン、
1,3,6−トリシアネートナフタレン、4,4−ジシ
アネートビフェニル、ビス(4−シアネートフェニル)
メタン、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3,5−ジシクロ−4−シアネー
トフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロ
モ−4−シアネートフェニル)プロパン、ビス(4−シ
アネートフェニル)エーテル、ビス(4−シアネートフ
ェニル)チオエーテル、ビス(4−シアネートフェニ
ル)スルホン、トリス(4−シアネートフェニル)ホス
ファイト、トリス(4−シアネートフェニル)ホスフェ
ート、およびフェノール樹脂とハロゲン化シアンとの反
応により得られるベンゼン多核体のポリシアネート化合
物等が挙げられる。
【0034】本発明に用いられる多官能性イソシアネー
トとは、下記一般式で表されるものである。
【0035】
【化11】
【0036】一般式(F)の多官能性イソシアネートの
例としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,
6−トルエンジイソシアネート、メタフェニレンジイソ
シアネート、パラフェニレンジイソシアネート、メタキ
シリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソ
シアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリジンジイソシアネート、テトラメチルキシレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シク
ロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、リジンイソシ
アネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ト
リス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、
1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8
−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタ
ン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、
ビシクロヘプタントリイソシアネート、ポリメチレンポ
リフェニルイソシアネート等が挙げられる。
【0037】これらの多官能性イソシアネートは、種々
のブロック剤を用いて多官能性ブロックイソシアネート
に変換して用いることもできる。ブロック剤の例として
は、アルコール類、フェノール類、オキシム類、ラクタ
ム、マロン酸エステル、アセト酢酸エステル、アセチル
アセトン、アミド類、イミダゾール類、亜硫酸塩等公知
のものが使用できる。
【0038】本発明に用いられる不飽和ポリエステルと
は、グリコール類を不飽和多塩基酸および飽和多塩基
酸、あるいはこれらの無水物、エステル、酸クロライド
と反応させることによって得られるものであり、一般の
ものが用いられる。グリコール類の代表的な例として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、水素化ビス
フェノールA、ビスフェノールAプロピレンオキシド付
加物、ジブロモネオペントルグリコール等が挙げられ
る。
【0039】不飽和多塩基酸の代表的な例としては、無
水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。
飽和多塩基酸の代表的な例としては、無水フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレン
テトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、
テット酸、テトラブロモ無水フタル酸等が挙げられる。
【0040】不飽和ポリエステルの詳細については、例
えば滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」
(日刊工業新聞社、1988)を参照のこと。本発明の
硬化性樹脂組成物の(b)成分としては、以上述べた化
合物群のうちから1種のみを、あるいは2種以上組み合
わせて用いることができる。またこれらの化合物を、後
述する公知の触媒、開始剤、硬化剤等の存在下または不
存在下で熱、光等により予備反応せしめて得られるプレ
ポリマーも本発明の(b)成分として用いることができ
る。
【0041】本発明の硬化性樹脂組成物にはこの他スチ
レン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、メタクリ
ル酸メチル、アクリル酸メチル、酢酸ビニル、トリアリ
ルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、アリル
グリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジル、アクリ
ル酸グリシジルなどの架橋性のモノマー、ポリフェニレ
ンエーテルをはじめとする熱可塑性樹脂、あるいはエポ
キシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を一種また
は二種以上配合することが可能である。
【0042】以上の(a)、(b)両成分の配合比は広
範囲に変化させることができるが、本発明においては両
者の合計100重量部を基準にして、(a)成分を98
〜40重量部、(b)成分を2〜60重量部、より好ま
しくは(a)成分を95〜50重量部、(b)成分を5
〜50重量%とするのがよい。(b)成分が2重量部未
満では耐薬品性の改善が不十分であり好ましくない。逆
に60重量部を越えると誘電特性が低下するので好まし
くない。
【0043】本発明の硬化性樹脂組成物には、機械的強
度を高め、寸法安定性を増大させるために基材を加える
ことができる。本発明に用いられる基材としては、ロー
ビングクロス、クロス、チョップドマット、サーフェシ
ングマットなどの各種ガラス布、アスベスト布、金属繊
維布およびその他合成もしくは天然の無機繊維布;ポリ
ビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊
維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリテトラフルオロエチ
レン繊維などの合成繊維から得られる織布または不織
布;綿布、麻布、フェルトなどの天然繊維布;カーボン
繊維布;クラフト紙、コットン紙、紙ーガラス混繊紙な
どの天然セルロース系布などがそれぞれ単独で、あるい
は2種以上併せて用いられる。
【0044】本発明の硬化性複合材料における基材の占
める割合は、硬化性複合材料100重量部を基準として
5〜90重量%、より好ましくは10〜80重量%さら
に好ましくは20〜70重量%である。基材が5重量%
より少なくなると複合材料の硬化後の寸法安定性や強度
が不十分であり、また基材が90重量%より多くなると
複合材料の誘電特性や難燃性が劣り好ましくない。
【0045】本発明で用いられる金属箔としては、例え
ば銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特
に限定されないが、5〜200μm、より好ましくは5
〜105μmの範囲である。上記の(a)、(b)成分
を混合する方法としては、両者を溶媒中に均一に溶解ま
たは分散させる溶液混合法、あるいは押し出し機等によ
り加熱して行う溶融ブレンド法等が利用できる。溶液混
合に用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、トリクロロエチレンなどのハロゲン系溶媒;ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒;アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンな
どのケトン系溶媒;テトラヒドロフランが単独であるい
は二種以上を組み合わせて用いられる。
【0046】本発明の硬化性樹脂組成物は、あらかじめ
その用途に応じて成形、硬化させてもよい。成形方法は
特に限定されない。通常は、樹脂組成物を上述した溶媒
に溶解させ好みの形に成形するキャスト法、または樹脂
組成物を加熱溶融し好みの形に成形する加熱溶融法が用
いられる。上述したキャスト法と加熱溶融法は単独で行
ってもよい。またそれぞれを組み合わせて行ってもよ
い。例えば、キャスト法で作成された本発明の硬化性樹
脂組成物のフィルムを数〜数十枚積層し、加熱溶融法、
例えばプレス成形機で加熱溶融し、本発明の硬化性樹脂
組成物のシートを得ることができる。
【0047】本発明の硬化性複合材料を製造する方法と
しては、例えば本発明の(a)、(b)成分と必要に応
じて他の成分を前述のハロゲン系、芳香族系、ケトン系
等の溶媒もしくはその混合溶媒中に均一に溶解または分
散させ、基材に含浸させた後乾燥する方法が挙げられ
る。含浸は浸漬(ディッピング)、塗布等によって行わ
れる。含浸は必要に応じて複数回繰り返すことも可能で
あり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液を用い
て含浸を繰り返し、最終的に希望とする樹脂組成および
樹脂量に調整することも可能である。
【0048】本発明の硬化性複合材料には、必要に応じ
て樹脂と基材の界面における接着性を改善する目的でカ
ップリング剤を用いることができる。カップリング剤と
しては、シランカップリング剤、チタネートカップリン
グ剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネ
ートカップリング剤等一般のものが使用できる。本発明
の硬化性樹脂組成物は後述するように加熱等の手段によ
り架橋反応を起こして硬化するが、その際の反応温度を
低くしたり不飽和基の架橋反応を促進する目的でラジカ
ル開始剤を含有させて使用してもよい。
【0049】本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるラ
ジカル開始剤の量は(a)成分と(b)成分の和を基準
として0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量
%である。ラジカル開始剤の代表的な例を挙げると、ベ
ンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパ
ーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’
−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベ
ンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t
−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オ
クタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパ
ーオキシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリル)パーオキ
サイド、トリメチルシリルトリフェニルシリルパーオキ
サイド等の過酸化物があるがこれらに限定されない。ま
た過酸化物ではないが、2,3−ジメチル−2,3−ジ
フェニルブタンもラジカル開始剤として使用できる。し
かし、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化に用いられる開
始剤はこれらの例に限定されない。
【0050】この他、多官能性マレイミドの適した硬化
剤としてはポリアミンが、多官能性シアン酸エステルに
適した触媒としては鉱酸、ルイス酸、炭酸ナトリウムあ
るいは塩化リチウム等の塩類、トリブチルホスフィン等
のリン酸エステル類等が、また多官能性イソシアネート
に適した触媒、硬化剤としては、例えば岩田敬治編、
「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、
1987)118〜123頁中に教示されているような
アミン類、有機金属、多価アルコール等がそれぞれ挙げ
られる。
【0051】以上の触媒、開始剤、硬化剤等は、(b)
成分の種類に応じて適宜選択して用いられる。本発明の
樹脂組成物は、その用途に応じて所望の性能を付与させ
る目的で本来の性質を損なわない範囲の量の充填剤や添
加剤を配合して用いることができる。充填剤は繊維状で
あっても粉末状であってもよく、カーボンブラック、シ
リカ、アルミナ、タルク、雲母、ガラスビーズ、ガラス
中空球等を挙げることができる。添加剤としては、酸化
防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、
着色剤等が挙げられる。また難燃性の一層の向上を図る
目的で塩素系、臭素系、リン系の難燃剤や、Sb
2 3 、Sb2 5 、NbSbO3 ・1/4H2 O等の
難燃助剤を併用することもできる。基材を含む複合材料
では、臭素化ジフェニルエーテルと酸化アンチモンの組
み合わせが好ましく用いられる。さらには、他の熱可塑
性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂を一種または二種以上配
合することも可能である。
【0052】本発明の硬化樹脂組成物は、以上に述べた
硬化性樹脂硬化物を硬化することにより得られるもので
ある。硬化の方法は任意であり、熱、光、電子線等によ
る方法を採用することができる。加熱により硬化を行う
場合その温度は、ラジカル開始剤、硬化剤の有無やその
種類によっても異なるが、80〜300℃、より好まし
くは120〜250℃の範囲で選ばれる。また時間は、
1分〜10時間程度、より好ましくは1分〜5時間であ
る。
【0053】得られた硬化樹脂組成物は、赤外吸収スペ
クトル法、高分解能固体核磁気共鳴スペクトル法、熱分
解ガスクロマトグラフィー等の方法を用いて樹脂組成を
解析することができる。本発明の硬化複合材料はフィル
ム状、あるいは少なくとも1種類の金属箔と、少なくと
も片面に上述の金属箔を張り合わせた硬化樹脂組成物か
ら構成される積層体として使用されることが可能であ
る。
【0054】本発明の硬化複合材料は、このようにして
得た硬化性複合材料を加熱等の方法により硬化すること
によって得られるものである。その製造方法は特に限定
されるものではなく、例えば該硬化性複合材料を複数枚
重ね合わせ、加熱加圧下に各層間を接着せしめると同時
に熱硬化を行い、所望の厚みの硬化複合材料を得ること
ができる。また一度接着硬化させた硬化複合材料と硬化
性複合材料を組み合わせて新たな層構成の硬化複合材料
を得ることも可能である。積層成形と硬化は、通常熱プ
レス等を用い同時に行われるが、両者をそれぞれ単独で
行ってもよい。すなわち、あらかじめ積層成形して得た
未硬化あるいは半硬化の複合材料を、熱処理または別の
方法で処理することによって硬化させることができる。
【0055】成形および硬化は、温度80〜300℃、
圧力0. 1〜1000kg/cm2、時間1分〜10時
間の範囲、より好ましくは、温度120〜250℃、圧
力1〜100kg/cm2 、時間1分〜5時間の範囲で
行うことができる。本発明の積層体とは、本発明の硬化
複合材料と金属箔より構成されるものである。
【0056】本発明の積層体を製造する方法としては、
例えば本発明の硬化性複合材料と、金属箔を目的に応じ
た層構成で積層し、加熱加圧下に各層間を接着せしめる
と同時に熱硬化させる方法を挙げることができる。積層
体においては、硬化性複合材料と金属箔が任意の層構成
で積層される。金属箔は表層としても中間層としても用
いることができる。
【0057】また本発明の硬化性複合材料と金属板より
構成される積層板および、金属箔、硬化複合材料、およ
び金属板より構成される金属張り積層板も製造できる。
積層板においては、金属板をベースとしその片面または
両面に硬化性複合材料が積層される。金属張り積層板に
おいては、金属板をベースとしその片面または両面に硬
化性複合材料を介して金属箔が積層される。この際金属
箔は最表層として用いられるが、最表層以外に中間層と
して用いてもよい。
【0058】上記の他、積層と硬化を複数回繰り返して
多層化することも可能である。金属箔および金属板の接
着には接着剤を用いることもできる。接着剤としては、
エポキシ系、アクリル系、フェノール系、シアノアクリ
レート系等が挙げられるが、特にこれらに限定されな
い。上記の積層成形と硬化は、本発明の硬化複合材料と
同様の条件で行うことができる。
【0059】
【実施例】以下、本発明を一層明確にするために実施例
を挙げて説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に
限定するものではない。
【0060】
【合成例1】30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶
液で測定した粘度数ηsp/cが0.54のポリ(2,
6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)100重
量部と、無水マレイン酸1.5重量部、および2,5ー
ジメチルー2,5ージ(tーブチルパーオキシ)ヘキサ
ン〔日本油脂(株)製 パーヘキサ25B〕1.0重量
部を室温でドライブレンドした後、シリンダー温度30
0℃、スクリュー回転数230rpmの条件で2軸押し
出し機により押出した。この反応生成物をAとする。
【0061】
【合成例2】合成例1と同様の方法で測定した粘度数η
sp/cが0.60のポリ(2,6ージメチルー1,4
ーフェニレンエーテル)100重量部と、無水マレイン
酸1.5重量部を室温でドライブレンドした後、シリン
ダー温度300℃、スクリュー回転数230rpmの条
件で2軸押し出し機により押出した。この反応生成物を
Bとする。
【0062】
【実施例1〜3】 ・硬化性樹脂組成物および硬化樹脂組成物 A、またはBと各種化合物を表1に示した組成でヘンシ
ェルミキサーを用いて混合し、プレス成形機により20
0℃、2時間の条件で成形、硬化させて厚み約1mmの
硬化物を作成した。
【0063】この硬化物は、トリクロロエチレン中で5
分間煮沸しても反りおよび外観の変化は、認められず寸
法安定性は良好であった。
【0064】
【実施例4〜6】 ・硬化性樹脂組成物からなるフィルムおよび硬化して得
られたフィルム A、またはBと各種化合物を表1に示した組成でクロロ
ホルムに溶解した。この溶液をテフロンシャーレにキャ
ストし、フィルムを得た。得られたフィルムは約100
μmの厚みでありフィルムはべたつき等がなく成膜性に
優れていた。
【0065】エアーオーブンで乾燥後、得られたフィル
ムを真空プレス成形機にて積層硬化して厚さ1mmの硬
化物を作成した。この硬化物は、トリクロロエチレンで
5分間煮沸しても反りおよび外観の変化は、認められず
寸法安定性は良好であった。
【0066】
【比較例1】A、またはBの代わりにポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)(ηsp/c=
0.56)を用いて、表1の組成で実施例1〜3と同じ
操作を繰り返した。得られた硬化物をトリクロロエチレ
ン中で5分間煮沸したところ、膨潤と反りが認められ
た。
【0067】
【実施例7〜12】 ・硬化性複合材料 表2に示した組成で各成分をトリクロロエチレン中に溶
解または分散させた。この溶液にガラスクロスを浸漬し
て含浸を行い、エアーオーブン中で乾燥させた。 ・積層体 成形後の厚みが約0.8mmになるように上記の硬化性
複合材料を複数枚重ね合わせ、その両面に厚さ35μm
の銅箔を置いてプレス成形機により成形硬化させて積層
体を得た。各実施例の硬化条件を表3に示した。圧力は
いずれも40kg/cm2 とした。
【0068】このようにして得られた積層体の諸物性を
以下の方法で測定した。 1.耐トリクロロエチレン性 銅箔を除去した積層体を25mm角に切り出し、トリク
ロロエチレン中で5分間煮沸し、外観の変化を目視によ
り観察した(JIS C 6481に準拠)。 2.誘電率、誘電正接 1MHzで測定を行った(JIS C 6481に準拠)。 3.ハンダ耐熱性 銅箔を除去した積層体を25mm角に切り出し、260
℃のハンダ浴中に120秒間浮かべ、外観の変化を目視
により観察した(JIS C 6481に準拠) 。 4.銅箔引き剥し強さ 積層体から幅20mm、長さ100mmの試験片を切り
出し、銅箔面に幅10mmの平行な切り込みを入れた
後、面に対して垂直なる方向に50mm/分の速さで連
続的に銅箔を引き剥し、その時の応力を引張り試験機に
て測定し、その応力の最低値を示した(JIS C 6481に準
拠)。
【0069】
【比較例2〜3】実施例7および10において、A、ま
たはBの代わりにηsp/c=0.56のポリ(2,6
−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を用いて同
様の操作を行い、積層体を作製した。この積層体の耐ト
リクロロエチレン性を測定したところ、表面の著しい白
化とガラスクロスの露出が認められた。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物は、溶媒成膜
性が良好であり、表面のべたつき等がない取扱い性に優
れたフィルムや硬化性複合材料が得られる。本発明の硬
化性樹脂組成物を用いて得られる積層体、積層板、金属
張り積層板は、良好な耐薬品性と優れた誘電特性を兼ね
備えた材料である。
【0074】この他、耐熱性、金属との接着性、寸法安
定性、あるいは熱放散性等の諸物性においてバランスの
とれた特性を示す。従って本発明の材料は、電気産業、
電子産業、宇宙・航空機産業等の分野において誘電材
料、絶縁材料、耐熱材料等として用いることができる。
特に片面、両面、多層プリント基板、セミリジット基
板、金属ベース基板、多層プリント基板用プリプレグと
して好適に用いられる。
【0075】また本発明の材料は、その耐熱耐吸湿絶縁
性の故に線間100μm以下の高密度回路基板、相間絶
縁層の厚み200μm以下の多層回路基板、実装用回路
基板用の接着剤として良好に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5/01 C08K 5/01 5/09 5/09 5/29 5/29 5/3415 5/3415 C08L 67/06 C08L 67/06 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリフェニレンエーテルと不飽和
    カルボン酸または酸無水物との反応生成物、および
    (b) ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、多官
    能性アクリロイル化合物、多官能性メタクリロイル化合
    物、多官能性マレイミド、多官能性シアン酸エステル、
    多官能性イソシアネート、不飽和ポリエステルからなる
    化合物群から選ばれた少なくとも1つの化合物および/
    またはそのプレポリマーからなる硬化性樹脂組成物であ
    って、(a)成分と(b)成分の和100重量部を基準
    として(a)成分が98〜40重量部、(b)成分が2
    〜60重量部であることを特徴とする硬化性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂組成物からなるフィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物を硬化
    して得られる硬化樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の硬化樹脂組成物からなる
    フィルム。
  5. 【請求項5】 (a)ポリフェニレンエーテルと不飽和
    カルボン酸または酸無水物との反応生成物、(b)ジア
    リルフタレート、ジビニルベンゼン、多官能性アクリロ
    イル化合物、多官能性メタクリロイル化合物、多官能性
    マレイミド、多官能性シアン酸エステル、多官能性イソ
    シアネート、不飽和ポリエステルからなる化合物群から
    選ばれた少なくとも1つの化合物および/またはそのプ
    レポリマー、および(c)基材からなる硬化性複合材料
    であって、(a)成分と(b)成分の和を基準として
    (a)成分が98〜40重量部、(b)成分が2〜60
    重量部であり、かつ(a)、(b)、(c)成分の和1
    00重量部を基準として(a)+(b)成分が95〜1
    0重量部、(c)成分が5〜90重量部であることを特
    徴とする硬化性複合材料。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の硬化性複合材料を硬化し
    て得られる硬化複合材料。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の硬化複合材料と金属箔か
    らなる積層体。
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