JP3178588U - ドリルねじ成形ダイス - Google Patents

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Abstract

【課題】鍛造機の空打ち発生時に於けるドリルねじ成形ダイスの破損や損傷をより少なくすると共に、厚みが一定で切れ味の良い高品質な切刃を高能率で成形できるようにした成形ダイスを堤供する。
【解決手段】鍛造機のダイスホルダに一対の成形ダイスを挿着固定し、両成形ダイスによりねじ素材の先端部を圧縮変形させてドリル部及びバリ部を形成するようにしたドリルねじ成形ダイスに於いて、当該成形ダイスを、正面視に於いて、成形面の中央部上方に設けた縦方向のドリル部成形溝6と、当該ドリル部成形溝6の片側の外周縁の近傍に沿ってこれと平行に設けたバリ成形溝7と、成形面の上部両側に設けた平面状の上部当り面8a、8bと、成形面の下部両側に設けた平面状の下部当り面8c、8dとから形成する。
【選択図】図3

Description

本考案は、ねじ部とドリル部を備えたドリルねじを製造する鍛造機の改良に関するものであり、特に、ねじ素材の軸部先端にドリル部とバリ部を一体的に形成するドリルねじ成形ダイス形状と、対向せしめた一対のドリルねじ成形ダイス組合せ形態に改良を加えることにより、均一な厚みの切刃縁を備えて優れた穿孔性能を有すると共に、ドリル振れの無いドリルねじの製造ができ、しかも鍛造加工時に於ける成形ダイスの変形や損傷を防止できるようにしたドリルねじ成形ダイスに関するものである。
従前から、鋼材等へ各種部材や機材を取付する場合に、図11に示すような形態のドリルねじAが多く利用されている。即ち、当該ドリルねじAは、例えば棒状のねじ素材1にねじ頭部2とねじ部3とドリル部4とが一体的に形成されており、先端部に形成したドリル部4で鋼材等に孔を穿つと共に、この孔内へねじ部3を螺じ込みすることにより、各種部材や機材を鋼材へ固定するようにしている。
また、上記図11のドリルねじAのドリル部4は、先ず、図12に示すような所謂一組のドリルねじ成形ダイスB、Bを、図13に示した鍛造機(パンチ装置)CのダイスホルダCへ着脱自在に固定し、次に、図14の如きねじ素材1の先端部を両成形ダイスB、Bの間へ挿入して成形ダイスB、Bを押圧することにより、ねじ素材1の先端部に、図15に示す如き凹部4a、切刃縁4b、カッティングエッジ4c及びランド4d等から成るドリル部4と、割れ目5aと突部5b等から成るバリ部5とを押出し形成したバリ付きねじ素材Dを製造する。
その後、当該バリ付きねじ素材Dを、図16の如き一対のねじ転造ダイスEにより転造加工し、ねじ切り部Eによるねじ部3の形成と、バリ取り部Eによるバリ部5の除去を行うことにより、ドリルねじAが形成される。
尚、上記一対の成形ダイスBには、図17の(a)〜(d)に示すように、成形凹部B、切欠凹部B、細幅凹溝B、テーパ面B(B4a〜B4d)、凹段部B、補強部B等が設けられており、テーパ面B4a〜B4dに設けた細凹溝Bにより、後述する鍛造加工時にバリ部5の突部5bが両側へはみ出す際の滑りを止めることにより、ドリル部4の金属結晶粒子を緻密にして切刃縁4bの強度や剛性を増し、穿孔性を向上させるようにしている。
また、前記成形凹部Bの上端部の両側に設けた切欠凹部Bは,バリ部5に割れ目5aを形成することにより、ねじ転造ダイスEのバリ取り部Eに於けるバリ部5の除去を容易にするためのものである。
図18を参照して、両成形ダイスBを加圧・押圧することにより、塑性加工にて断面円形のねじ素材1の先端部が成形凹部Bの断面形状に近い形に成形される。
次いで,テーパ面Bに沿って両側へはみ出したバリ部5が、加圧鍛造により両成形ダイスの切刃成形箇所P,Sが所定の距離に接近するまで押圧され、図15に示すような形態のバリ付きねじ素材Dが形成される。
その後、前記ねじ転造ダイスEによる当該バリ付きねじ素材Dのねじ部3の転造時に,前記バリ部5が除去されることにより,両成形ダイスの切刃形成点P,S間の間隔に対応する所定の厚さの切刃縁4bを有するドリル部4が形成される。
上記図12及び図17に記載の成形ダイスBを用いたドリルねじAの製造方法及び製造装置は、先に本願考案者によって開発され、実用化されてきたものであり(特公平−217号)、穿孔性能の良い高品質なドリルねじAを高能率で製造することができると言う優れた効用を有するものである。
しかし、上記特公平−217号に係るドリルねじAの製造装置にも未だ解決すべき問題が多く残されており、特に、イ.鍛造機C(パンチ装置)へのねじ素材1の供給の不具合により、成形ダイスBの所謂空打ちが発生した場合に,成形ダイス自体に変形や損傷が生じ易く,これによって切刃4bの厚みや切れ味が大きく変化すること,ロ.鍛造機Cの初期圧造力がねじ素材1のドリル部4の成形部分に集中することにより、鍛造機Cのラム推進力の慣性により、ドリル部4の切刃4bの鍛造が完了する所謂ラム下孔点の位置が、微妙に変動することになり、結果として、切刃4bの刃縁厚みが変動して切れ味が低下し易いこと、及び、ハ.ねじ素材1が細径で且つ長目の場合には、ねじ部3とドリル部4の軸芯が一直線になり難く、所謂ドリル部振れ(ドリル部4の軸線がねじ部3の軸線に対して若干曲がった状態)のあるドリルねじAが形成され易いこと,等の問題の解決が求められている。
特公平7−217号公報
本考案は,従前の鍛造機Cにより頭部とねじ部とドリル部とを一体的に形成するようにしたドリルねじの製造に於ける上述の如き問題、即ち、所謂空打ちの発生時にドリルねじ成形ダイスに変形や損傷が生じ易く、これにより、ドリル部の品質が低下すること、ドリル部4の切刃縁の厚みが変動し、ドリル部の切れ味が低下すること、及び、ドリルねじAに所謂ドリル部振れが起生し易いこと等の問題を解決し、空打ちが生じた場合にも成形ダイスに変形や損傷が生ぜず、切刃縁の厚みが一定で穿孔性能に優れ、しかも、ドリル部の振れの無い高品質なドリルねじを高能率で製造できるようにした、ドリルねじ成形ダイスを提供することを考案の主目的とするものである。
請求項1の考案は、鍛造機のダイスホルダに一対の成形ダイスを挿着固定し、両成形ダイスによりねじ素材の先端部を圧縮変形させてドリル部及びバリ部を形成するようにしたドリルねじ成形ダイスに於いて、当該成形ダイスを、正面視に於いて、成形面の中央部上方に設けた縦方向のドリル部成形溝6と、当該ドリル部成形溝6の片側の外周縁の近傍に沿ってこれと平行に設けたバリ成形溝7と、成形面の上部両側に設けた平面状の上部当り面8a、8bと、成形面の下部両側に設けた平面状の下部当り面8c、8dとを備えた構成としたことを特徴とするものである。
請求項2の考案は、請求項1の考案に於いて、バリ成形溝7を横断面形状が三角形で成形面側に開口した形態のバリ形成溝7としたものである。
請求項3の考案は、請求項1の考案に於いて、ドリル部成形溝6の下方先端部の他側の外周縁の近傍に、当該外周縁に沿ってこれと平行に細凹溝Bを設けるようにしたものである。
請求項4の考案は、請求項1の考案に於いて、成形面の前記ドリル部成形溝6の外周辺部をテーパ面Bとしたものである。
請求項5の考案は、請求項1の考案に於いて、成形ダイスを、ドリル部4及びバリ部5の形成加工の完了時に、横断面視に於いて、一方の成形ダイスの切刃縁成形箇所Pを、他方の成形ダイスのバリ形成溝7の開口の内側近傍に対向させ、一方の成形ダイスの切刃縁成形箇所Pと他方の成形ダイスの切刃縁成形箇所Sの対向位置にずれを持たせて、一対のダイスホルダに組付け固定するようにしたものである。
請求項6の考案は、請求項1の考案に於いて、成形ダイスを、ドリル部4及びバリ部5の形成加工完了直前に於ける鍛造機のラム機構の加圧推進力を、成形面の下方に設けた両下部当り面8c、8dと、ドリル部成形溝6内のねじ素材1の中芯部の外周面(Q)との3点により、分散支持するようにした成形ダイスとしたものである。
請求項7の考案は、請求項1の考案に於いて、鍛造機のダイスホルダに設けた同芯治具Cにより上方部を保持固定したねじ素材1の先端部を、圧縮変形させてドリル部及びバリ部を形成するようにしたものである。
また、請求項8に記載の考案は、請求項1の考案に於いて、上部当り面8a、8bを四角形の当り面に、また、下部当り面8c、8dを長方形の当り面にし形成するようにしたものである。
本考案に係る成形ダイスでは、成形面8の四隅に平面状の当り面8a〜8dを設けると共に、バリ成形溝7を断面が三角形の広幅開口を有する溝とし、且つ両成形ダイスの成形面の対向する切刃縁成形箇所S、Pの位置を、僅かにバリ成形溝7の内側方向へ予めづらせた状態の組合せとしている。その結果、空打ちが生じた場合でも、両成形面の切刃縁成形箇所S、Pが直に衝突して損傷することが無くなると共に、前記衝突等により生ずる成形ダイスの歪みが防止されることにより、切刃縁成形箇所S、Pの間隔が一定となり、厚みの一定な切れ味の良い高品質な切刃4bが形成される。
本考案のドリルねじ成形ダイスの概要を示す斜面図である。 ドリルねじ成形用ダイスを挿着した鍛造機(パンチ装置)の概要を示す斜面図である。 本考案に係るドリルねじ成形ダイスの正面図である。 組合せしたドリルねじ成形ダイスの図3のイ−イ視拡大断面図である。 一対のドリルねじ成形ダイス間で鍛造成形されたねじ素材の先端部の形状を示す正面図である。 ドリル部を形成した時点(ラム下死点位置)に於ける組合せしたねじ成形ダイスの要部拡大断面図である。 本考案に係るドリルねじ形成ダイスによるドリル部の鍛造加工説明図である。 除去されたバリ部の正面図である。 バリ部5を離脱除去後の切刃縁の破断面図である。 ドリル部振れの無いドリルねじの正面図(a)及び側面図(b)である。 従前のドリルねじの正面図である。 一対の成形ダイスの斜面図である。 鍛造機(パンチ装置)の斜面図である。 ねじ素材の正面図である。 バリ付きねじ素材の正面図である。 ねじ転造ダイスの斜面図である。 成形ダイスの一例の概要を示すものであり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図、(d)は左側面図である。 図17の成形ダイスを用いた鍛造機Cによるドリル部の形成時の断面概要図である。
以下、図面に基づいて本考案の実施形態を説明する。
尚、以下の図1〜図10に於いて、前記図11〜図18と同一の部位、部材には、これと同じ参照番号を付すものとする。
図1は、本考案に係るドリルねじ成形ダイスBの概要を示す斜面図であり,図2は当該ドリルねじ成形ダイスBをダイスホルダCに挿着固定した鍛造機(パンチ装置)Cの概要を示す斜面図である。
上記鍛造機Cとしては、ねじ成形ダイスBを押圧する左右のラム機構(図示省略)及びバックラッシュが零の高速割出機構(図示省略)を備えた所謂高速ドリルポイント鍛造機が使用されており、後述するように、ねじ成形ダイスBを押圧するラム機構の所謂下死点位置に於いて、ドリル部4の切刃4bが鍛造成形されることになる。
また、当該鍛造機Cには、長目のドリルねじAを形成する場合に、ねじ部3とドリル部4の軸線が一直線のドリルねじAを形成するために、同芯治具Cが鍛造機Cに、キーCをキー溝C内へ挿入して固定ねじCを絞め込むことにより着脱自在に取り付けされる。
尚、ドリルねじAを鍛造成形するこの種高速ドリルポイント鍛造機Cそのものは公知であるため、ここではその詳細な説明は省略する。
前記図1に示したドリルねじ成形ダイスBは、図3に示すような正面形状を有しており、当該図3の如き正面形状を有する一対の成形ダイスBの成形面8、8の間でねじ素材1の先端部を鍛造成形することにより、ねじ素材1の先端部に、図5に示す状態のドリル部4及びバリ部5が形成される。
図3を参照して、ドリルねじ成形ダイスBは、図1に示す如く横断面が長方形の短柱状に形成されており、その長方形状の正面側の成形面8には、前記図17等に示した従前の成形ダイスBと同様に、ドリル部成形溝6(成形凹部B)、切欠凹部B、細幅凹溝B、テーパ面B(Ba〜Bd)、凹段部B等が形成されている。
また、本考案の成形ダイスBには、成形面8の上端部の両側(ボス部Boの上端両側)に四角形で平面状の上部当り面8a、8bが、また、下端部の両側に長方形で平面状の下部当り面8c、8dが、夫々設けられており、更に、従前の細幅凹溝Bに代えて、断面が三角形状の比較的広幅のバリ成形溝7が、ドリル部形成溝6の外周部の片側即ち、図3に示すように、外周線の左側の半分の部分に沿って設けられている。
尚、本考案に於いては、従前の細幅凹溝Bに対応するバリ成形溝7が、三角型の横断面形状に形成されており、その前面側開口は、前記従前の細幅凹溝Bよりも広幅に形成されている。
図4及び図5は、一対のドリルねじ成形ダイスB,Bにより、ドリル部4を鍛造成形した時点に於ける両成形ダイスB・Bの組合せ状態を示す横断面概要図であり、両成形ダイスB、Bは、両者の各当り各当り面8a〜8dが接当した時(即ち、鍛造機Cのラム機構が下死点に到達して、ドリル部4及びバリ部5が鍛造形成された時)に、各切刃縁成形箇所S、Pが対向する成形ダイスBのバリ成形溝7の前方開口の内側側部に位置するように、ダイスホルダCに組付け固定されている。
即ち、鍛造機Cの空打ちが発生し、衝撃により成形ダイスB、Bに若干の歪みが生じたとしても、各切刃縁成形箇所S・Pが成形ダイスへ直に衝突することが皆無となる。
また、図6は、ねじ素材1の先端部にドリル部4及びバリ部5を鍛造成形したあと、一方の成形ダイスBを除いた状態を示す正面図であり、バリ部5には割れ目5a及び突部5bが形成される。
次に、本考案に係るドリルねじ成形ダイスの作用について説明する。
図7は、ドリルねじ成形ダイスを用いたドリル部4及びバリ部5の鍛造成形の説明図であり、ねじ素材1としては、金属石鹸又は樹脂皮膜を形成した素材を使用するのが望ましい。
先ず、頭部2を形成した皮膜付きのねじ素材1を両ダイスB、B間に挿着し、鍛造機Cのラム機構を作動、推進させて所定の加圧力を加える(図(a))。
加圧当初は、剪断箇所Sによる剪断変形にバリ部5の形成加工(剪断加工と呼ぶ)が行われ(図(b)),バリ成形溝7内にバリ部5が充満された状態になると、剪断加工から鍛造加工に切り換り(図(c))、鍛造加工によりバリ部5が更に張り出しした時点で,鍛造加工が完了する(図(d))。
尚、図(e)は、ねじ転造ダイスによるねじ切加工時にバリ部5が離脱された後のドリル部4の断面形状を示すものである。
また、図8は、ねじ転造加工時に、前記ねじ転造ダイスEによりドリル部4から離脱、除去されたバリ部5の正面図である。
本考案に係るドリルねじ成形ダイスBでは、成形ダイスのボス部Boに四角型で平面状の上部当り面8a、8b及び長方形で平面状の下部当り面8c、8dを夫々設けると共に、バリ成形溝7を断面が三角形の広幅開口を有するバリ成形溝とし、更に、鍛造加工時に、一方のバリ成形溝7と対向する他方の切刃縁成形箇所Pをバリ成形溝7の開口内側縁近傍に位置させて、切刃縁成形箇所Sと切刃縁成形箇所Pとが直に衝突しないように、両成形ダイスB、Bを配設組合せするようにしている(図4、図5参照)。
その結果、万一空打ち等が生じた場合にも、両者の切刃縁成形箇所P、Sが直に衝突して変形,破損をしたり、或いは、両刃縁成形箇所P、S間の間隔が成形ダイスの歪み等により大きく変化することがなく、結果として、切刃縁4bの厚さWが揃った高品質で切れ味のよいドリル部4が形成される。
また、ドリルねじ成形ダイスBの上下の四隅に四角形または長方形の当り面8a〜8dを設けることにより、鍛造機Cの圧造力が、ねじ素材1の先端部(ドリル部4及びバリ部5の形成部)のみに集中されずに、鍛造機Cのラム機構が下死点に到達する手前から、両方の下部当り面8c、8dとねじ素材下部の外周面Qの3点に分散して受け止められることになり、結果として、ラム機構の推進力の慣性が減少してラム下死点位置が安定することになり、切刃縁4bの厚みが均一化されることになる。
更に、切刃縁成形箇所S、Pによる剪断加工と、切刃縁成形箇所SとPの間の鍛造加工とによって、ドリル部4及びバリ部5が形成されるため、剪断加工時にダイスBに加わる加圧負荷が少なくなり、ダイスBの変形の危険性が減少する。
その上、切刃縁の鍛造加工に至る迄はダイスBに大負荷が掛からないため、鍛造機Cのラム機構の推進力が円滑に成形ダイスへ伝達されることになり、これにより厚みの均一な切刃縁4bが形成されることになる。
表1は、図3に示した成形ダイス(上部当り面8a、8bと下部当り面8c、8dを設けた成形ダイス)と、下部当り面8c、8dを設けていない成形ダイスを使用した場合との、切刃縁4bの厚みW(切刃縁の厚みW)を測定した結果を示すものである。
Figure 0003178588
尚、使用したねじ素材1の径は3.38mmφであり、ドリルねじの呼び径ST4.2、ドリル径3.40mmφ、切刃縁厚みW0.08mmのドリルねじAの製作を目的として試験をしたものである。
また、図9は、バリ部5を離脱させた後の切刃縁の破断面を示すものであり、一様な厚さWの高品質な切刃4bを形成できることが判る。
図10は鍛造機Cに前記同芯治具Cを取付した場合には、ねじ素材1の長さ寸法が大きい場合でもねじ素材1の軸芯を垂直状に安定支持することができ、所謂ねじ振れの無いドリルねじAを成形することができる。
このように、本考案に係るドリルねじ成形ダイスは優れた実用的効用を奏するものである。
本考案は、リーマ付きドリルねじ等の特殊な形態のドリルねじの製作にも使用できるものである。
A ドリルねじ
B ドリルねじ成形ダイス
ボス部
成形凹部
切欠凹部
細幅凹部
(B4a〜B4d) テーパ面
凹段部
補強部
C 鍛造機(パンチ装置)
ダイスホルダ
同芯治具
キー溝
キー
固定ねじ
D バリ付きねじ素材
E ねじ転造ダイス
ねじ切り部
バリ取り部
1 ねじ素材
2 頭部
3 ねじ部
4 ドリル部
4a 凹所(フルート部)
4b 切刃縁
4c カッティングエッジ
4d ランド
5 バリ部
5a 割れ目
5b 突部
6 ドリル部成形溝(B1)
7 バリ成形溝
8 成形面
8a〜8b 上部当り面
8c〜8d 下部当り面
切刃縁成形箇所(剪断・鍛造箇所)
切刃縁成形箇所S1と対向する切刃縁成形箇所
Q ねじ素材下端部の中芯点

Claims (8)

  1. 鍛造機のダイスホルダに一対のドリルねじ成形ダイスを挿着固定し、両成形ダイスによりねじ素材の先端部を圧縮変形させてドリル部及びバリ部を形成するようにしたドリルねじ成形ダイスに於いて、当該成形ダイスを、正面視に於いて成形面の中央部上方に設けた縦方向のドリル部成形溝(6)と、当該ドリル部成形溝(6)の片側の外周縁の近傍に沿ってこれと平行に設けたバリ成形溝(7)と、成形面の上部両側に設けた平面状の上部当り面(8a)、(8b)と、成形面の下部両側に設けた平面状の下部当り面(8c)、(8d)と、を備えた構成としたことを特徴とする成形ダイス。
  2. バリ成形溝(7)を、横断面形状が三角形であって成形面側に開口したバリ形成溝(7)とした請求項1に記載の成形ダイス。
  3. ドリル部成形溝(6)の下方先端部の他側の外周縁の近傍に、当該外周縁に沿ってこれと平行に細凹溝Bを設けるようにした請求項1に記載の成形ダイス。
  4. 成形面の前記ドリル部成形溝(6)の外周辺部をテーパ面(B)とした請求項1に記載の成形ダイス。
  5. 成形ダイスを、ドリル部(4)及びバリ部(5)の形成加工の完了時に、横断面視に於いて、一方の成形ダイスの切刃縁成形箇所Pを他方の成形ダイスのバリ形成溝(7)の開口の内側近傍に対向させ、一方の成形ダイスの切刃縁成形箇所Pと他方の成形ダイスの切刃縁成形箇所Sの対向位置にずれを持たせて、一対のダイスホルダに組付け固定するようにした請求項1に記載の成形ダイス。
  6. 成形ダイスを、ドリル部(4)及びバリ部(5)の形成加工の完了直前に於ける鍛造機ラム機構の加圧推進力を、成形面に設けた下部当り面(8c)、(8d)とドリル部成形溝(6)内のねじ素材(1)の下部の外周面(Q)の3点により分散支持するようにした成形ダイスとした請求項1に記載の成形ダイス。
  7. 鍛造機のダイスホルダに設けた同芯治具(C)により上方部を保持固定したねじ素材1の先端部を、圧縮変形させてドリル部及びバリ部を形成するようにした請求項1に記載の成形ダイス。
  8. 上部当り面(8a)、(8b)を四角形の当り面に、また、下部当り面(8c)、(8d)を長方形の当り面にした請求項1に記載の成形ダイス。
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