JP3178568U - 車軸連結具及び車軸連結構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円筒状の車軸収容部9と車体から延長するアーム5とを連結する車軸連結具であって、車軸収容部9の円周面の一部に沿って摺接する保持面を有する第1のリテーナ21と、車軸収容部の円周面の残余部に沿って摺接する保持面を有する第2のリテーナ22と、第1のリテーナ及び第2のリテーナ同士を締結する締結手段となるU字ボルト23とを備えた構成とした。
【選択図】図2
Description
本構成によれば、第1,第2のリテーナの保持面により車軸収容部の全周が摺接可能に包囲されるため、車軸収容部の回転を阻害することがなくなる。
また、締結手段が湾曲部を有するボルトであって、第1のリテーナ又は第2のリテーナが、ボルトの締結時において湾曲部を収容可能な溝部を備えた構成とした。
本構成によれば、上記効果に加え、湾曲ボルト締結時に湾曲部が溝部に収容されるため、ボルトの締結力を均一に作用させることができる。
また、第1のリテーナ及び第2のリテーナの保持面が樹脂により形成された構成とした。
本構成によれば、車軸収容部と摺接する第1のリテーナ及び第2のリテーナの保持面が滑り易くなるため、車軸収容部を円滑に回転させることができる。
また、上記いずれかの構成を備えた車軸連結具を複数用いて車軸収容部とアームとを連結する車軸連結構造を採用すれば、路面に対する車輪の追従性や乗り心地性に優れた車両を得ることが可能となる。
同図に示すように、車軸連結具1は、車体におけるサスペンションを構成するアーム5;5と、車軸ケース6との間に介在し、アーム5;5に対して車軸ケース6及び車軸7を連結する。
車軸ケース6は、車軸懸架方式が採用され、中央に原動機等からの回転力を車軸7に伝達する歯車機構を収容する歯車機構収容部8と、歯車機構収容部8から左右方向にそれぞれ延長する円筒状の車軸収容部9;9とを有する。
保持面21A;22Aは、車軸収容部9の外径と略等しい寸法で断面半円形状に形成される。また、各保持面21A;22Aの車軸収容部9の軸線方向における幅wは、円周方向に沿って均一な幅に設定される。
後側リテーナ22には、半円状の保持面22Aの両端縁より上下方向に延在する平面としての接触面22B;22Bが形成される。当該接触面22B;22Bには、前述の接触面21B;21Bに開設された貫通孔21C;21Cの位置と一致し、前後方向に貫通する貫通孔22C;22Cが開設される。また、上記貫通孔21C;21C及び貫通孔22C;22Cの径寸法は、後述のU字ボルト23のボルト部23Aが挿通可能な寸法として設定される。
このように、車軸収容部9は、前側リテーナ21の樹脂によって成形された保持面21Aと、同じく樹脂によって成形された後側リテーナ22の保持面22Aによってその全域が包囲され、保持面21A及び保持面22Aに摺接しつつ回転可能となるため、車軸収容部9;9が前側リテーナ21及び後側リテーナ22に対して回転するときの摩擦を限りなく低減でき、車軸収容部9;9を備えた車軸ケース6の回転を阻害することがなくなる。
なお、本実施形態においては、保持面21Aと保持面22Aの断面形状を半円形状とすることにより、車軸収容部9の外周面を180°づつ包囲するものとしたがこれに限られるものではなく、保持面21A、保持面22Aの断面形状を適宜変更し、車軸収容部9を包囲する範囲(角度)を互いに異なる範囲としてもよく、一方が包囲する一部の範囲に応じて他方が包囲する残余の範囲を設定し、車軸収容部9の外周面全域を包囲するようにすればよい。
U字ボルト23は、後側リテーナ22の後方より、前方に向かって挿通される。具体的には、図3に示すように、U字ボルト23のボルト部23A;23Aが後側リテーナ22の貫通孔22C;22C、前側リテーナ21C;21C、固定部10の取付貫通孔11;11を順に経由して、固定部10の前方において締付ナット29;29及び固定ナット30;30により締結される。
当該収容溝25の湾曲形状は、U字ボルト23の湾曲部23Bの形状と略一致しており、湾曲部23Bが収容溝25内に収容されることにより、湾曲部23Bの前面の全域が溝の底面を形成する保持面22Aとは反対側の当接面22Dに当接する状態となる。また、収容溝25の深さ(前後寸法)は、例えば、U字ボルト23の湾曲部23Bの前半部が隠れる寸法や、湾曲部23Bの全部が完全に隠れる寸法に設定される。
このように湾曲部23Bを収容溝25内に収容した状態、換言すれば湾曲部23Bの前面を保持面22Aとは反対側に形成された当接面22Dに当接させた状態でU字ボルト23を締結することにより、前側リテーナ21、後側リテーナ22及びU字ボルト23の一体性が向上し、アーム5と車軸収容部9;9を備えた車軸ケース6を強固に連結することが可能となる。
まず、後側リテーナ22の貫通孔22C;22Cに対して、U字ボルト23のボルト部23A;23Aを挿通し、後側リテーナ22の保持面22Aを車軸収容部9の外周面に沿わせながら、左右方向の位置合わせを行う。次に、後側リテーナ22の貫通孔22C;22Cより前方に突出したボルト部23A;23Aを前側リテーナ21の貫通孔21C;21Cに貫通させ、保持面21Aと保持面22Aとを向い合せた状態とする。
次に、固定部10の取付貫通孔11;11より前方に突出したボルト部23A;23Aに対して、締付ナット29;29及び固定ナット30;30を順に締結し、車軸連結具1の組み付けが完了する。以上の工程を残り3つの車軸連結具1について行うことにより、複数の車軸連結具1を介してアーム5と車軸ケース6とを連結することができる。
上述の実施形態においては、U字ボルト23を貫通孔21C;21C、及び貫通孔22C;22Cに対して挿通する形態としたが、前側リテーナ21の上下の面にガイド溝33;33を設け、同様に後側リテーナ22の上下の面にガイド溝34;34を設ける構成としてもよい。
なお、本実施形態において、ガイド溝33;33及びガイド溝34;34同士の上下方向の間隔は、U字ボルト23のボルト部23A;23Aの間隔に対応しており、ボルト部23A;23Aをガイド溝33及びガイド溝34に沿わせた状態で締結することにより、U字ボルト23の表面を車軸収容部9に接触させることなく、アーム5と車軸ケース6とを連結することができる。
上述の各実施形態においては、締結手段としてU字ボルト23を採用しているが、これに限られるものではなく、コの字状のボルト35を採用してもよい。
そして、この場合には、後側リテーナ22の当接面22Dをボルト35のボルト部35A;35A間を連絡する直線部35Bと対応する平面として形成することにより、前側リテーナ21と後側リテーナ22同士を強固に一体化することが可能となる。このような構成としてもボルト35が車軸収容部9に接触することがないため、アーム5の回転に対する車軸ケース6の回転を円滑に行わしめることが可能となる。
また、上述の各実施形態においては、前側リテーナ21及び後側リテーナ22の全体を樹脂により成形するとして説明したが、車軸収容部9;9と直接接する保持面21A,保持面22Aのみを樹脂により成形するものとしてもよい。
21 前側リテーナ,22 後側リテーナ,21A;22A 保持面,
21B;22B 接触面,22D 当接面,23 U字ボルト。
Claims (4)
- 円筒状の車軸収容部と車体から延長するアームとを連結する車軸連結具であって、
前記車軸収容部の円周面の一部に沿って摺接する保持面を有する第1のリテーナと、
前記車軸収容部の円周面の残余部に沿って摺接する保持面を有する第2のリテーナと、
前記第1のリテーナ及び第2のリテーナ同士を締結する締結手段と、
を備えたことを特徴とする車軸連結具。 - 前記締結手段が湾曲部を有するボルトであって、
前記第1のリテーナ又は第2のリテーナが、前記ボルトの締結時において湾曲部を収容可能な溝部を備えたことを特徴とする請求項1記載の車軸連結具。 - 前記第1のリテーナ及び第2のリテーナの保持面が樹脂により形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車軸連結具。
- 前記請求項1乃至請求項3いずれか記載の車軸連結具を複数とし、当該複数の車軸連結具により前記車軸収容部と前記アームとを連結したことを特徴とする車軸連結構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012004163U JP3178568U (ja) | 2012-07-09 | 2012-07-09 | 車軸連結具及び車軸連結構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012004163U JP3178568U (ja) | 2012-07-09 | 2012-07-09 | 車軸連結具及び車軸連結構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3178568U true JP3178568U (ja) | 2012-09-20 |
Family
ID=48005302
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012004163U Expired - Lifetime JP3178568U (ja) | 2012-07-09 | 2012-07-09 | 車軸連結具及び車軸連結構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3178568U (ja) |
-
2012
- 2012-07-09 JP JP2012004163U patent/JP3178568U/ja not_active Expired - Lifetime
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