JP3178243U - 粉体供給装置およびそれを組み込んだ皿型回転造粒装置 - Google Patents

粉体供給装置およびそれを組み込んだ皿型回転造粒装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被コーティング粒状物を撹拌皿において撹拌しつつホッパーから粉体を落下させ、被コーティング粒状物に粉体をコーティングする皿型回転造粒装置を提供する。
【解決手段】被コーティング粒状物が乾燥稲種子であり、コーティング剤が金属鉄粉および酸化反応を促進する化合物の混合粉体とし、鉄粉コーティング稲種子を製造する。粉体供給装置100は、粉体を収納するホッパー部110と開口部を開閉する開閉シャッター120と制御部を備え、粉体を少量ずつ投入する。開閉シャッター120にホッパー部110内部に向けて立設された突き崩し体130を備え、突き崩し体130が開閉シャッター120の動作に応じてホッパー部110内部で運動することにより粉体に形成されるブリッジを破壊して粉体を安定させる。開閉シャッター120の動作に応じて、突き崩し体130を開口部に衝突させ、筐体を揺動することも可能である。
【選択図】図1

Description

本考案は、被コーティング粒子に対してコーティング剤をコーティングする皿型回転造粒装置に関する。例えば、稲種子に対して金属鉄粉を投入しつつ撹拌し、稲種子表面に金属鉄粉を付着、コーティングせしめた水稲の湛水直播栽培に用いる鉄粉コーティング稲種子の製造装置に適用することができる。
米生産費を削減する目的で直播栽培の導入が試みられている。直播栽培には様々な栽培形態がある。その一つの例として、水田に播いた稲種子が、発芽生育中に、水中で浮かないように比重を高める鉄コーティング湛水直播栽培技術がある( 例えば、非特許文献1参照)。
鉄粉コーティング稲種子を用いれば、農閑期に予め稲種子に鉄粉をコーティングしておくことができるので、繁忙期の省力化が可能である上に、播種に際して水田において強制的な落水を必要としないために、環境にも優しく、しかも低コストで稲作を行うことができるため、優れた技術であると言える( 例えば、非特許文献2参照)。
図9は、鉄粉コーティング稲種子の構造を簡単に示す図である。
鉄コーティング種子は近畿中国四国農業研究センター内で各種試作されており、その成分やその製法が確立されてきた。ここで、理論上求められる鉄コーティング種子は、以下の条件を満たす必要があるとされている。
第1に、水溶性の結合剤を介在させないことである。鉄粉の種類によっては、還元鉄粉などは単に水をスプレーするだけで稲種子に付着するものもある。また、付着性を向上するため結合剤を用いるものもあるが、この結合剤がカルボキシメチルセルロースのような水溶性の結合剤であれば、水中に播かれれば、鉄粉コーティングが水によって崩壊してしまう。そのため、鉄粉を水のみで稲種子に付着させることや、カルボキシメチルセルロースのような水溶性の結合剤は使えないということである。例えば、結合剤として焼セッコウ、すなわち硫酸カルシウム0.5水和物を、鉄粉の重量に対して15%から30%程度混合したものなどが適している。
第2に、比重を大きくすることである。比重を大きくするためには、まず、使用する粉体は、酸化鉄粉ではなく還元鉄粉やアトマイズ鉄粉などの金属鉄粉が好ましい。金属鉄粉の比重は酸化鉄粉よりも大きいので比重が大きくなる。次に、比重が比較的に軽い結合剤の使用量を減らすことである。鉄粉コーティング種子の比重を効率的に調節するためには、比重の小さい結合剤の使用量を減らす必要がある。
第3に、鉄粉のコーティング状態が良好なことである。鉄粉のコーディング状態が良好であるとは、鉄粉が稲種子から剥離しにくく、かつ、発芽できるように柔軟性がある状態でコーティングされていることである。鉄粉コーティング稲種子は動力散布機や播種機を用いて播種されるため、機械的衝撃によって崩壊しない程度の強度特性を持つことが求められる。また、鉄粉コーティング稲種子が播種されて水に浸かることにより発芽してゆくが、発芽できる程度に表面が軟らかいことも必要である。
第4に、鉄粉のコーティング工程が稲種子にやさしいことである。鉄粉のコーティングは機械的な撹拌工程を経て行われるが、稲種子に傷害を与えないため、稲種子に過度に強いストレスがかからず、高い熱が印加されず、かつ短時間で容易に行われ、さらに、コーティング資材のpHが中性に近いことも必要である。
鉄粉のコーティング工程において、例えば、皿型回転造粒機が用いられる。皿型回転造粒機に対して、乾燥稲種子と、コーティング資材として稲種子に付着しやすい金属鉄粉と、結合剤として焼セッコウ、即ち硫酸カルシウム0.5水和物を入れ、水をスプレーしながら造粒する。
近畿中国四国農業研究センターは、これら条件を勘案して研究した結果、金属鉄粉の酸化反応を促進することにより、稲種子表面に鉄粉を付着、固化させる鉄粉コーティング稲種子の製造法を確立した。
近畿中国四国農業研究センターが確立した鉄粉コーティング稲種子は、稲種子に鉄粉並びにその質量比で0.5〜35%の硫酸塩や塩化物を加え、さらに水を添加して造粒し、水と酸素を供給して金属鉄粉の酸化反応を促進することにより、鉄粉を稲種子に付着、固化させた後、乾燥させるものである。鉄粉にシリカゲルや農薬を混合することも可能である。
この鉄粉コーティング稲種子の製造方法によれば、金属鉄粉を稲種子に効果的に、かつ経済的にコーティングできる。また、過度の温度上昇を回避し、かつ短時間にコーティングを実施できるため、稲種子に障害を与えない。さらに、鉄粉の酸化反応を利用し、かつ該反応を促進させて金属鉄粉を稲種子に付着させるので、少量の鉄粉でコーティングすることができ、かつ稲種子表面で固化した鉄粉は機械的衝撃によっても崩壊し難い。その際に、必要に応じて農薬や肥料成分等を混合して造粒することもできるので、農業における省力化や環境保全に対する要望に対して応えることができるとされている。
特開2005−192458号公報 山内稔著「湛水直播水稲における種子の鉄コーティングによる比重の増加と浮き苗回避」日本作物学会紀事7 1巻( 別1号) p . 1 5 0 - 1 5 1、2 0 0 2年 インターネットホームページ 近畿中国四国農業研究センタープレスリリースh t t p : / / s s . c g k . a f f r c . g o . j p / t o p . h t m l h t t p : / / s s . c g k . a f f r c . g o . j p / t e t u / t e t u co a t . h t m h t t p : / / s s . c g k . a f f r c . g o . j p / t e t u / 0 1 . h t m l h t t p : / / s s . c g k . a f f r c . g o . j p / t e t u /
しかし、上記従来の鉄粉コーティング稲種子の製造方法には、皿型回転造粒機が用いられるが、この皿型回転造粒機における鉄粉のコーティング処理において、製造効率を向上すべく改善する余地があった。
皿型回転造粒機には、乾燥稲種子を投入する乾燥稲種子ホッパーと、コーティング剤となる金属鉄粉および酸化反応を促進する硫酸塩や塩化物を少量ずつ随時投入する粉体供給装置が装備されている。所定量の乾燥稲種子が乾燥稲種子ホッパーから撹拌皿に投入され、撹拌皿が回転する。この撹拌皿に対して、粉体供給装置から、コーティング剤となる金属鉄粉および酸化反応を促進する硫酸塩や塩化物が少量ずつ随時投入され、撹拌が継続され、次第に、コーティング剤が乾燥稲種子の表面にコーティングされていく。コーティング剤の投入量は、粉体供給装置の開口の開閉制御により行う。
しかし、金属鉄粉および酸化反応を促進する硫酸塩や塩化物は、ともに嵩密度が高く、粒子同士の摩擦力が大きいものであり、粉体供給装置内部ではコーティング剤同士の摩擦力でコーティング剤の塊が形成され、その下にはコーティング剤が流入せずに、しばしば空隙が生じることがあった。このコーティング剤の粒子同士が崩れずにいわゆる“ブリッジ”と言われる塊が形成されることにより、コーティング剤は、ブリッジより下に存在するものは次々とホッパー開口から落下してゆき無くなるが、ブリッジの上部や周囲からはコーティング剤の粒子が入り込まないために空隙が生じるのである。
一部にでもこの空隙が生じてしまうと、粉体供給装置から開閉制御により所定のタイミングで所定量のコーティング剤を投入しようとしても、粉体供給装置の開口のタイミングで落下するコーティング剤の量が安定せず、所定量のコーティング処理が実行できないという問題が発生する。
そこで、考案者は、上記問題を解決し、粉体供給装置内部にいわゆる粒子同士のブリッジの形成を防止し、粉体供給装置の開口の開閉制御により、所定量のコーティング剤を安定して落下させることができるコーティング処理を可能とする皿型回転造粒装置を案出した。
このように、本考案にかかる皿型回転造粒装置は、乾燥稲種子に対して鉄粉コーティングを良好な状態にてその表面にコーティングさせて鉄粉コーティング稲種子を製造するものを研究する過程で生まれたものであるが、用途は限定されず、広く、被コーティング粒子に対してコーティング剤をコーティングする皿型回転造粒装置として提供できるので、本考案は、被コーティング粒状物を撹拌皿において回転撹拌しつつホッパーから粉体を落下させ、被コーティング粒状物に粉体をコーティング処理する皿型回転造粒装置を提供することを目的とする。その一用途として、被コーティング粒状物が乾燥稲種子であり、コーティング剤が、金属鉄粉および酸化反応を促進する硫酸塩や塩化物の混合粉体とし、鉄粉コーティング稲種子を製造する皿型回転造粒装置として提供されるものである。
上記課題を解決するために、本考案の粉体供給装置は、粉体を収納するホッパー部と、前記粉体を投入する開口部と、前記開口部の開閉する開閉シャッターと、前記開閉シャッターの開閉を制御する制御部を備え、前記粉体を少量ずつ投入する粉体供給装置において、前記粉体供給装置の前記開閉シャッターにおいて前記ホッパー部内部に向けて立設された突き崩し体を備え、前記突き崩し体が前記開閉シャッターの動作に応じて前記ホッパー部内部で運動することを特徴とする粉体供給装置である。
上記構成により、突き崩し体がホッパー部内部に向けて立設されており、この突き崩し体がホッパー部内部で形成される粉体のブリッジを突き崩すため、たとえホッパー部内部に粉体のブリッジが形成されて空隙が発生しても、突き崩し体が直接ブリッジを突き崩すためすぐに空隙が埋まり、開口のシャッター開閉制御により、所定量の粉体を安定して落下させることができる。
突き崩し体の形状は、例えば、ホッパー部内部に向けて立設された棒状体、板状体、網状体、輪状体など多様なものが可能であり、特に限定されず広く適用される。また、材質も、例えば、金属、ゴム、紐、木材など多様なものが可能である。
なお、上記構成において、ホッパー部内の粉体のブリッジの崩壊が起こりやすいように、前記開閉シャッターの動作に応じて、前記突き崩し体の一部が前記開口部または前記粉体供給装置の筐体の一部に衝突し、前記粉体供給装置の筐体に揺動が生じる構造であることが好ましい。
また、前記ホッパー部に対して振動を与える振動モータを備え、前記振動モータの振動が前記ホッパー部に加えられる構造であることが好ましい。
このように、ホッパー部における揺動を支援することにより、ホッパー部内のコーティング剤のブリッジの崩壊が起こりやすくなり、ホッパー部内部に空隙がなくなり、開口のシャッター開閉制御により、所定量のコーティング剤を安定して落下させることができる。
なお、ホッパー部の構造が製造しやすい矩形の筐体とした場合、粉体がホッパー部の開口部分に集まりやすいように構成することも好ましい。例えば、前記ホッパー部の中心に対して前記開口部の位置を偏心させておき、前記ホッパー部の収納空間が前記開口部に向けて絞られた形状とし、前記開口部が設けられた位置が低くなるように全体に傾斜させて支持せしめておく。
このように構成しておくことにより、ホッパー部の構造が製造しやすい矩形の筐体である場合、斜めに支持すれば矩形の角部分に粉体を集めやすくなり、その角部分に開口部が位置すれば、確実に開口部に粉体を集めることができる。
次に、本考案にかかる粉体供給装置は様々な装置に組み込むことができる。
一例として、皿型回転造粒装置を構成することができる。本考案にかかる粉体供給装置を組み込んだ皿型回転造粒装置は、回転運動により回転する撹拌皿と、前記撹拌皿の中に被コーティング粒状物を投入する粒状物供給装置と、上記記載の粉体供給装置であって、前記粉体としてコーティング剤を充填し、前記撹拌皿の中に前記コーティング剤を投入する粉体供給装置とを備えた構成とし、前記被コーティング粒状物に前記コーティング剤をコーティングして造粒する皿型回転造粒装置を構成することができる。
皿型回転造粒装置の具体例として、鉄粉コーティング稲種子を製造する皿型回転造粒装置がある。この場合、被コーティング粒状物が乾燥稲種子であり、コーティング剤が、金属鉄粉および酸化反応を促進する硫酸塩や塩化物の混合粉体であり、撹拌皿の中で撹拌することにより鉄粉コーティング稲種子を製造することができる。
本考案の粉体供給装置によれば、ホッパー部内部に向けて立設されている突き崩し体によって、ホッパー部内部で形成される粉体のブリッジを直接突き崩すことができ、たとえホッパー部内部に粉体のブリッジが形成されて空隙が発生しても空隙がすぐに埋まり、開口のシャッター開閉制御によって所定量の粉体を安定して落下させることができる。
本考案にかかる粉体供給装置は様々な装置に組み込むことができ、皿型回転造粒装置に組み込み、粉体をコーティング剤とすれば、開口のシャッター開閉制御によって所定量のコーティング剤を投入することができ、良質な粉体コーティング粒状物を製造することができる。
以下、図面を参照しつつ、本考案の皿型回転造粒装置の実施例を説明する。ただし、本考案の範囲は以下の実施例に示した具体的な用途、形状、本数、個数などには限定されないことは言うまでもない。
本考案の粉体供給装置の構成例およびそれを組み込んだ皿型回転造粒装置1の構成例を示す。
図1は、実施例1にかかる本考案の粉体供給装置を組み込んだ皿型回転造粒装置1の一構成例を簡単に示す図である。
図1に示すように、実施例1にかかる皿型回転造粒装置1は、粉体供給装置100、撹拌皿200、粒状物供給装置300を備えた構成となっている。なお、制御部や各装置の支持体など装置に必要な構成の一部の図示は省略している。以下、撹拌皿200の傾き方向から、撹拌皿200が傾けられた側(図中左側)が装置正面側とし、図1は皿型回転造粒装置1を右側面方向から簡単に表した図となっている。
まず、粉体供給装置100の構成を説明する。
図2は、図1に示した粉体供給装置100を取り出して簡単に示した図である。
図2に示すように、粉体供給装置100は、粉体を収納するホッパー部110と、粉体の投入口となる開口部111と、開閉シャッター120と、突き崩し体130、支持部140、振動モータ150を備えたものとなっている。
粉体を収納するホッパー部110は、内部に粉体を保持する収納空間を有している。後述する開口部111に粉体が移動しやすいように開口部111に向かって絞られた構造となっている。
開口部111は、ホッパー部110の下部に設けられた開口であり、開口部111の直下には撹拌皿200が位置している。この開口部111から落下した粉体が撹拌皿200に投入されることとなる。
この構成例では、ホッパー部110の中心に対して開口部111の位置が偏心しており、正面方向(図中左側)に偏心している。
また、この構成例では、開口部111に向けて粉体が移動しやすいようにホッパー部110全体が傾斜して設けられており、開口部111が設けられた位置が低くなるように全体に傾斜させて支持されている。この構成例では、皿型回転造粒装置1の正面側(図中左側)に向けて傾いており、ホッパー部110の下部において開口部111も皿型回転造粒装置1の正面側(図中左側)に偏心して設けられている。このようにホッパー部110を開口部111が偏心している方向に傾斜して設けることにより、効率的に粉体が開口部111に向けて集まりやすいようになっている。
開閉シャッター120は、開口部111に設けられた可動式のシャッター開閉部分である。開閉シャッター120はアクチュエータ(図示せず)と連動しており、制御部(図示せず)の命令に基づいて開口部111に対して可動し、開口部111を覆う閉鎖状態と、開口部111を開放する開放状態とを切り替えることができるものとなっている。
開閉を制御する制御部(図示せず)は、開口部111の開閉シャッター120の開閉を制御する部分である。この開閉口111の開閉タイミングについては操作者により設定することができ、粉体の種類や粉体コーティング造粒物のコーティング状態に応じて変化させることも可能である。
ここで、開閉シャッター120と開口部111との間には、開閉シャッター120が可動するための適度な隙間となる“遊び”を設けておくことが好ましい。なお、このように、開口部111と開閉シャッター120の間に隙間があっても、ホッパー部110内部にある粉体は摩擦により適度にブリッジを形成して下方への落下が食い止められるので、隙間となる遊びからの過度の粉体漏れは防止される。
突き崩し体130は、開閉シャッター120においてホッパー部110内部に向けて立設された構造物であり、突き崩し体130が開閉シャッター120の動作に応じてホッパー部110内部で運動するものとなっている。この構成例では、開閉シャッター120の一部からホッパー部110内部に向けて立設された棒状の突起物となっている。この構成例では、棒状の突起物である突き崩し体130がホッパー部110内部において前後(図中左右)に移動するものとなっている。
鉄粉粒子や炭素粒子など粉体が軽量でかつ摩擦係数の大きい粉体の場合、粉体同士で押し合って摩擦力が生じて粉体の流動が制限され、ブリッジの形成が起こる。特に、開口部111に向かって絞られた構造となっているホッパー部110の内部では粒子間の圧力が大きくなる結果、摩擦力も大きくなり、粉体同士でのブリッジの形成が顕著である。そこで、開閉シャッター120に突き崩し体130を取り付け、棒状の突起物である突き崩し体130が前後に移動することにより、開口部111周辺の粉体ブリッジを破壊し、定量落下を実現する。
ここで、突き崩し体130の可動について、粉体の種類や状態によりホッパー110内部で前後する速度を調整することができる。この構成例では、開閉シャッター120の開閉振動数を調整すれば、突き崩し体130がホッパー110内部で前後する速度を調整することができる。つまり、突き崩し体130の振動数を大きくすると突き崩し体130がホッパー110内部で前後する速度が速くなり、振動数を小さくすると突き崩し体130がホッパー110内部で前後する速度が遅くなる。
次に、ホッパー部110における揺動を支援することにより、ホッパー部110内の粉体のブリッジの崩壊を誘引する工夫について述べる。
ホッパー部110における揺動を支援する第1の工夫は、開閉シャッター120の動作に応じて、突き崩し体130の一部がホッパー部110の開口部111または粉体供給装置の筐体の一部に衝突させる工夫である。突き崩し体130がホッパー部110の開口部111または粉体供給装置の筐体の一部に衝突することにより、ホッパー部110全体に揺動が生じる構成である。
図3は、ホッパー部110においてホッパー部110が揺動する様子を簡単に説明する図である。
図3(a)に示すように、開閉シャッター120が開放状態に向かう、つまり、この構成例では、突き崩し体130が装置正面側(図中左側)に移動すると、突き崩し体130がホッパー部110の開口部111の一端に衝突するようになっている。突き崩し体130が勢いよく開口部111の一端に衝突するとその衝撃によりホッパー部110全体が揺れることとなる。
また、 図3(b)に示すように、開閉シャッター120が閉鎖状態に向かう、つまり、この構成例では、突き崩し体130が装置背面側(図中右側)に移動すると、突き崩し体130がホッパー部110の開口部111の他端に衝突するようになっている。突き崩し体130が勢いよく開口部111の他端に衝突すると、やはりその衝撃によりホッパー部110全体が揺れることとなる。
図3(a)および図3(b)に示すように、開閉シャッター120が開閉動作を繰り返すたびに突き崩し体130が開口部111の一端または他端のエッジに衝突を繰り返すこととなり、ホッパー部110全体が揺れることとなる。このようにホッパー部110が揺動すると内部に収納されている粉体が振動することとなり、粉体の姿勢を整え、ホッパー内部110に粉体のブリッジにより生じる空隙を埋める効果が得られる。
ホッパー部110における揺動を支援する第2の工夫は、ホッパー部110に対して振動を与える振動モータ150を備え、振動モータ150が振動することにより、その振動をホッパー部110全体に伝導する工夫である。振動モータ150が振動することにより、ホッパー部110全体に揺動が生じる構成である。
この構成例では、振動モータ150の振動がホッパー部110に伝導しやすいように、振動モータ150がホッパー部110に密接して設けられており、振動モータ150の振動が直にホッパー部110の筐体に伝導される。
このように、ホッパー部110における揺動を支援することにより、ホッパー部110内の粉体のブリッジの崩壊が起こりやすくなり、ホッパー部内部に空隙がなくなり、粉体の姿勢が均一な良好なものとなり、開口のシャッター開閉制御により、所定量の粉体を安定して落下させることができる。
図4から図6は、実際に粉体が充填された状態での粉体供給装置100の動作を簡単に説明する図である。
図4は、開閉シャッター120が開閉動作を行う際のホッパー110内部の初期状態を示している。ホッパー110内部の粉体には空隙などは生じておらず、良好な姿勢にて均等に充填されている。
図5は開閉シャッター120が開放状態に向かい、ホッパー110内部の粉体が落下する様子を示す図である。図5に示すように、開閉シャッター120の移動に伴い、開口部111が開放され、内部の粉体が開口部111から流出する。開閉シャッター120の移動に伴い、突き崩し体130が開口部111のエッジに衝突し、ホッパー部110全体が揺れ、粉体の姿勢を整えられるが、その後も開閉シャッター120が開放状態であるため、粉体は流出し続けるため、開口部111近くに粉体が流出した後に粉体のブリッジが生じて空隙が生じてしまう。
なお、振動モータ150を併用する構成では、振動モータの振動によりホッパー部110全体の揺動は開閉シャッター120の開放状態に間も常に加えられており、粉体によるブリッジ形成を阻害し、空隙の発生を抑制できるが、その振動の大きさによっては粉体の落下により生じる空隙の成長の方が大きく、やはり空隙が生じることとなる。
次に、図6は、開閉シャッター120が閉鎖状態に向かい、ホッパー110内部の粉体の落下が停止する様子を示す図である。図6に示すように、開閉シャッター120の移動に伴い、開口部111が閉鎖され、内部の粉体の開口部111からの流出が停止する。開閉シャッター120の移動に伴い、突き崩し体130がホッパー110内部を移動して、粉体のブリッジを突き崩す。さらに、突き崩し体130が開口部111のエッジに衝突し、ホッパー部110全体が揺れ、粉体の姿勢を整えられる。この粉体のブリッジの突き崩しとホッパー部110全体の揺動により、粉体が周囲から空隙に入り込み、空隙が消失する。
なお、振動モータ150を併用する構成では、振動モータの振動によりホッパー部110全体の揺動は開閉シャッター120の閉鎖状態に間も常に加えられており、粉体によるブリッジの崩壊を支援し、空隙の埋設を支援するため、より一層、空隙が早期に消失することとなる。
この図6に示す開閉シャッター120の閉鎖による終了状態は、図4の開閉シャッター120の開放前の初期状態と同様の状態に戻っている。
このように、開閉シャッター120が開閉動作を繰り返すたびに、図4、図5、図6の動作を繰り返すこととなり、常に、粉体の投入前の状態が安定した状態に整えられるため、1ストロークにおけるホッパー部110からの粉体投入量が安定する。
以上が、粉体供給装置100の構成と動作の例である。
図1に戻り、皿型回転造粒装置1の他の構成要素の説明に戻る。
皿型回転造粒装置1は、粉体供給装置100の開口部111から落下する粉体を受けるように、撹拌皿200が設けられている。撹拌皿200は、皿体210と、皿体210を回転させる回転モータ220を備えた構成となっている。なお、回転モータの設ける位置は図1の構成例に限らず、皿体210を安定して回転させる構造であれば良い。撹拌皿200は、傾斜して設けられており、撹拌皿200が回転することにより、皿体210内部に投入されている被コーティング粒状物は、皿体210の回転により転がりつつ、重力により常に皿体210の低い位置に集まる。このように、撹拌皿200の回転運動により、皿体210内部に投入されている被コーティング粒状物はあらゆる方向に転がりつつ、粉体供給装置100から投入される粉体に塗されてゆく
粒状物供給装置300は、撹拌皿200の中に被コーティング粒状物を投入する装置である。
この粒状物供給装置300の構造は市販のものでも構わない。粉体とは異なり、被コーティング粒状物は粒径も大きく、嵩密度が比較的低く、粒状物供給装置300の内部において粒状物同士によるブリッジ形成は発生しにくく、市販の粒状物供給装置300であっても良い。例えば、ホッパーと、ホッパー下部の開口部に設けられている開閉シャッターの開閉制御による市販の粒状物供給装置300であっても適用できる。
皿型回転造粒装置1の動作の例を図7および図8を参照しつつ説明する。
ここでは、被コーティング粒状物を乾燥稲種子とし、粉体を金属鉄粉および酸化反応を促進する硫酸塩や塩化物の混合粉体とし、鉄粉コーティング稲種子を造粒する例を説明する。つまり、粉体供給装置100のホッパー部110には、金属鉄粉および酸化反応を促進する硫酸塩や塩化物の混合粉体からなるコーティング剤が充填されており、粒状物供給装置300には乾燥稲種子が充填されているものとする。
図7は、粒状物供給装置300から所定量の乾燥稲種子が撹拌皿200に投入され、粉体供給装置100からは所定のタイミングにて所定量のコーティング剤が投入されてゆく様子を簡単に示す図である。図7に示すように、その間撹拌皿200は回転運動を続け、撹拌皿200の乾燥稲種子は、混合粉体と混ざり合いながら回転運動を続け、その表面に徐々にコーティング剤がコーティングされてゆく。
図8は、撹拌皿200の回転が続き、乾燥稲種子の表面にコーティング剤がコーティングされた状態を簡単に示す図である。図8に示すように、乾燥稲種子の表面にはコーティング剤がコーティングされている。
このように、所定時間、撹拌皿200内において所定量のコーティング剤と混じり合いながら回転を続ける結果、所望のコーティング状態の鉄粉コーティング稲種子が造粒される。
以上、本考案の粉体供給装置によれば、簡単な装置構成と、簡単な動作により、嵩密度が大きく摩擦力の大きな粉体であっても所定の投入量を所定のタイミングにて投入することができる。また、本考案の皿型回転造粒装置によれば、簡単な装置構成と、簡単な動作により、粒状物の表面に対して、嵩密度が大きく摩擦力の大きな粉体であっても均等にコーティングすることができる。
以上、本考案の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本考案の粉体供給装置や皿型回転造粒装置は、本考案の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
実施例1にかかる本考案の粉体供給装置を組み込んだ皿型回転造粒装置1の一構成例を簡単に示す図である。 図1に示した粉体供給装置100を取り出して簡単に示した図である。 ホッパー部110においてホッパー部110が揺動する様子を簡単に説明する図である。 開閉シャッター120が開閉動作を行う際のホッパー110内部の初期状態を示している。 開閉シャッター120が開放状態に向かい、ホッパー110内部の粉体が落下する様子を示す図である。 開閉シャッター120が閉鎖状態に向かい、ホッパー110内部の粉体の落下が停止する様子を示す図である。 粒状物供給装置300から所定量の乾燥稲種子が投入され、粉体供給装置100からは所定量のコーティング剤が投入されてゆく様子を簡単に示す図である。 撹拌皿200の回転が続き、乾燥稲種子の表面にコーティング剤がコーティングされた状態を簡単に示す図である。 鉄粉コーティング稲種子の構造を簡単に示す図である。
1 皿型回転造粒装置
100 粉体供給装置
110 ホッパー部
111 開口部
120 開閉シャッター
130 突き崩し体
140 支持部
150 振動モータ
200 撹拌皿
300 粒状物供給装置

Claims (6)

  1. 粉体を収納するホッパー部と、前記粉体を投入する開口部と、前記開口部の開閉する開閉シャッターと、前記開閉シャッターの開閉を制御する制御部を備え、前記粉体を少量ずつ投入する粉体供給装置において、
    前記粉体供給装置の前記開閉シャッターにおいて前記ホッパー部内部に向けて立設された突き崩し体を備え、前記突き崩し体が前記開閉シャッターの動作に応じて前記ホッパー部内部で運動することを特徴とする粉体供給装置。
  2. 前記開閉シャッターの動作に応じて、前記突き崩し体の一部が前記開口部または前記粉体供給装置の筐体の一部に衝突し、前記粉体供給装置の筐体に揺動が生じるものである請求項1に記載の粉体供給装置。
  3. 前記ホッパー部の中心に対して前記開口部の位置を偏心させ、前記ホッパー部の収納空間が前記開口部に向けて絞られた形状であり、前記開口部が設けられた位置が低くなるように全体に傾斜させて支持せしめられた請求項1または2に記載の粉体供給装置。
  4. 前記ホッパー部に対して振動を与える振動モータを備え、前記振動モータの振動が前記ホッパー部に加えられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粉体供給装置。
  5. 回転運動により回転する撹拌皿と、
    前記撹拌皿の中に被コーティング粒状物を投入する粒状物供給装置と、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の粉体供給装置であって、前記粉体としてコーティング剤を充填し、前記撹拌皿の中に前記コーティング剤を投入する粉体供給装置とを備え、
    前記被コーティング粒状物に前記コーティング剤をコーティングして造粒することを特徴とする粉体供給装置を組み込んだ皿型回転造粒装置。
  6. 前記被コーティング粒状物が乾燥稲種子であり、
    前記コーティング剤が、金属鉄粉および酸化反応を促進する硫酸塩や塩化物の混合粉体であり、鉄粉コーティング稲種子を製造する請求項5記載の粉体供給装置を組み込んだ皿型回転造粒装置。
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