JP6859986B2 - 種子被覆方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄系粉体を含む種子被覆剤によって種子を被覆する種子被覆方法に関する。
農業従事者の高齢化、農産物流通のグローバル化に伴い、農作業の省力化や農産物生産コストの低減が解決すべき課題となっている。これらの課題を解決するために、例えば、水稲栽培においては、育苗と移植の手間を省くことを目的として、種子を圃場に直接播く直播法が普及しつつある。その中でも、種子の比重を高めるために、鉄粉を被覆した種子を用いる手法は、水田における種子の浮遊や流出を防止し、かつ鳥害を防止するというメリットがあることで注目されている。
種子に鉄粉を被覆する方法としては、例えば特許文献1には、コーティング稲種子を薄く広げ、加湿空気を送風しながら前記鉄粉の酸化反応を25℃の室温で12時間継続した後、40℃で乾燥させる方法が開示されている。
また、特許文献2には、相対湿度80%以上、10〜30℃の加湿空気を種子に通風させることで、鉄粉を酸化させて種子を被覆する方法が開示されている。
特開2005−192458号公報 特開2014−221009号公報
特許文献1および特許文献2に開示されている方法においては、鉄粉を酸化させるために散布する散水量は適量とするものとされているが、いずれの方法においても鉄粉を酸化させるためにはおよそ8時間程度の長時間を必要とし、短時間では酸化が十分に進行せずに被膜が剥落するという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、短時間で良質な被覆種子を得ることができる種子被覆方法を提供することを目的とする。
発明者は、上記の課題を解決するために、鉄系種子被覆技術において、鋭意研究した結果、以下の知見を獲た。
種子に鉄粉や酸化鉄粉を含む種々の種子被覆剤を被覆して酸化速度を調査した結果、特定の雰囲気温度であって、かつ特定のpHの散布液を用いた場合において、酸化が著しく進行し、短時間で良好な被覆が得られることがわかった。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その構成は以下のとおりである。
(1)本発明に係る種子被覆方法は、鉄系粉体を含む種子被覆剤を用いて種子の表面を被覆するものであって、前記種子被覆剤を種子の表面に付着させる工程と、該種子被覆剤を付着した種子にpH3.0以上、6.5以下の散布液を散布し、31℃以上、45℃以下の雰囲気温度で前記鉄系粉体を酸化させて前記種子の表面に被覆層を形成する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、前記被覆層を形成する工程は、前記鉄系粉体中の金属鉄重量に対して11%以上、200%以下の重量の散布液を散布することを特徴とするものである。
(3)上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記被覆層を形成する工程は、31℃以上、45℃以下の空気を通風することで前記雰囲気温度とすることを特徴とするものである。
本発明においては、鉄系粉体を含む種子被覆剤を用いて種子の表面を被覆するものであって、前記種子被覆剤を種子の表面に付着させる工程と、該種子被覆剤を付着した種子にpH3.0以上、6.5以下の散布液を散布し、31℃以上、45℃以下の雰囲気温度で前記鉄系粉体を酸化させて前記種子の表面に被覆層を形成する工程と、を備えたことにより、種子被覆剤に含まれる金属鉄を酸化処理する時間を短縮することができ、被覆状態の向上を実現できる。
本発明の実施の形態に係る種子被覆方法は、鉄系粉体を含む種子被覆剤を種子の表面に被覆するものである。そこで、本発明において種子被覆剤を被覆する対象となる種子と、該種子被覆剤についてまずは説明する。
<種子>
本発明で対象とする種子としては、イネが好ましく適用される。イネの品種としては定めなく、ジャポニカ米、インディカ米、ジャバニカ米のいずれでも適用できる。イネは水田で栽培されることが多いため、本発明の効果が発揮できる。
<種子被覆剤>
本実施の形態で用いる種子被覆剤としては、鉄系粉体を用いることができる。ここで、鉄系粉体とは鉄粉及び酸化鉄粉のことをいう。さらに、種子被覆剤は、結合剤や分離剤(仕上げ剤)をさらに含むことができる。
≪鉄粉≫
種子被覆剤に含まれる鉄粉としては、ミルスケールを還元して製造する還元法や水アトマイズして製造するアトマイズ法などにより製造されたものが例示される。また、純鉄や合金鉄の粉体、並びに他の金属との混合物が適用できるが、錆発生の観点からは、鉄粉中の金属鉄成分が50重量%以上であることが好ましく、更に、70%重量以上であることがより好ましい。
また、鉄粉の使用量についても特に規定はないが、種子(乾籾)に対する重量比率として5%以上、400%以下が好ましく、更に、10%以上、200%以下が好ましい。
なお、鉄粉の粒子径については特に規定はないが、好ましくは150μm以下の鉄粉が全鉄粉質量に対して80%以上であることが均一被覆のために好ましい。そして、鉄粉の粒度分布は、JIS Z2510−2004に定められた方法を用いてふるい分けすることによって評価できる。
≪酸化鉄粉≫
酸化鉄粉としては、FeO、Fe、Fe、FeOOHなど酸化鉄であれば適用可能である。もっとも、経済性の観点からミルスケールが好ましく適用できる。
酸化鉄粉の粒子径については特に規定はないが、好ましくは150μm以下の酸化鉄粉が、全酸化鉄粉質量に対して80%以上であることが均一被覆のために好ましい。なお、鉄粉の粒度分布は、JIS Z2510−2004に定められた方法を用いてふるい分けすることによって評価できる。なお、酸化鉄粉は、鉄粉と混合して使用することができる。
≪結合剤≫
結合剤は、硫酸塩及び/又は塩化物から構成される。硫酸塩とは、硫酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム及びこれらの水和物である。また、塩化物とは、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム及びこれらの水和物である。特に焼石膏(硫酸カルシウム・1/2水和物)が好ましい。
結合剤の鉄粉に対する質量比率は特に定めないが、錆の進行を容易にするため、0.1以上〜33%以下のものが好ましい。
結合剤の平均粒径は特に定めないが、1〜150μmが好ましい。結合剤の平均粒径が1μm未満では、被覆作業時に発生する凝集粒子が多くなり作業性が著しく低下するからである。一方、結合剤の平均粒径が150μmを超えると、鉄粉への付着力が低下し被覆層の強度が低下する傾向にある。
≪分離剤≫
分離剤(仕上げ剤)は、種子に種子被覆剤を付着させて酸化する際に、種子同士の融着を防止するためものであり、焼石膏、シリカゲルなどが好ましく適用される。
≪第三成分≫
本発明の効果を損なわない程度の第三成分を含有することができる。この場合、第三成分を含有する量は、種子被覆剤に対して30重量%程度までとするのが好ましい。
≪被覆量≫
種子被覆剤の種子に対する被覆量は特に定めないが、乾燥種子100重量部に対し、10〜500重量部とすることができる。殊に、十分なアンカー効果を得るためには適宜調整すればよく、被覆量としては30〜300重量部程度が好ましく適用される。
<種子被覆方法>
次に、本実施の形態に係る種子被覆方法について具体的に説明する。
本実施の形態に係る種子被覆方法は、鉄系粉体を含む種子被覆剤を用いて種子の表面を被覆するものであって、前記種子被覆剤を種子の表面に付着させる工程と、該種子被覆剤を付着した種子にpH3.0以上、6.5以下の散布液を散布し、31℃以上、45℃以下の雰囲気温度で前記鉄系粉体中の金属鉄を酸化させて前記種子の表面に被覆層を形成する工程、とを備えたものである。
種子被覆剤を種子の表面に付着させる工程において、その具体的な方法に制限はない。例えば、「鉄コーティング湛水直播マニュアル2010(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター 編)」に示されているように、手作業をはじめ、従来から公知の混合機を用いる方法等、いずれを使用してもよい。
混合機としては、例えば、攪拌翼型ミキサー(たとえばヘンシェルミキサー等)や容器回転型ミキサー(たとえばV型ミキサー、ダブルコーンミキサー、傾斜回転型パン型混合機、回転クワ型混合機等)が使用できる。
これらの混合機を用いて種子被覆剤を付着させる際には、鉄系粉体と結合剤と種子とを上記の混合機中に投入して、水スプレーしながら混合機を回転させるようにすればよい。
被覆層を形成する工程においては、種子被覆剤が付着した種子にpH3.0以上、6.5以下の散布液を散布し、31℃以上、45℃以下の雰囲気温度で前記鉄系粉体を酸化させて前記種子の表面に被覆層(被膜)を形成する。ここで、被覆層とは、種子表面に付着した種子被覆剤に含まれる鉄系粉体中の金属鉄が酸化して錆層が形成された状態のものをいう。
被覆層を形成する雰囲気温度は、31℃以上、45℃以下であり、更に33℃〜43℃がより好ましい。31℃未満では、酸化が進行しにくくなり、短時間で錆層が完成しない。一方、45℃を超えると錆が連続化しにくく、十分な強度の被覆層が形成されない。
散布液のpHは、3.0以上、6.5以下であり、更に好ましくは、pH3.5以上、6.0以下である。
pH3.0未満であると錆が連続化しにくく被覆層の強度が低下するばかりでなく、種子が酸の影響を受けて発芽率が低下してしまう。一方、pHが6.5を超えると酸化が進みにくくなる。
散布液の種類については、pHが上記の範囲にあるものであれば限定はなく、イオン電解水や、水に酢酸などの酸を添加した酸性液を用いることができる。
散布液を散布する量は、鉄系粉体中の金属鉄重量に対して11%以上、200%以下とすると、酸化が進みやすく好ましい。更に好ましくは、15%以上、150%以下である。11%未満では酸化が進みにくく、200%超えると酸素が鉄系粉体に供給されないため、却って酸化が低下する。
なお、種子被覆剤を付着させた種子に散布液を散布すると、酸化反応により種子温度が上昇する。そのため、散布液の散布は、種子被覆剤で被覆した種子を抜熱できる状態で行うようにする。
抜熱せず数センチ程度に積層した場合は種子温度が80〜100℃に達し、種子が死滅するが、バット等に薄く拡げて抜熱十分な場合は1〜2℃程度の上昇に収まる。種子温度は上昇後低下するが、この種子温度の低下傾向を見計らって追加の散布液を加えることにより、短時間で酸化が進み好ましい。
さらに、本発明において、被覆層を形成する工程は、種子被覆剤を付着した種子に散布液を散布するとともに、31℃以上、45℃以下の空気を通風することで被覆層を形成する雰囲気温度としてもよい。
もっとも、通風して抜熱する状態では水分が低下するので、同量の散布液を所定のタイミングで複数回散布して水分を追加することで、酸化反応を維持することができる。散布液を追加して散布する所定のタイミングは、種子温度が低下する時点としてもよい。
また、通風する空気の相対湿度は80%以上であることが、鉄系粉体に含まれる金属鉄に対する好ましい水分量が保持されやすくなり、好ましい条件である。
本発明の効果を確認するために実験を行ったので、以下これについて説明する。
実験では、本発明に係る種子被覆剤を用いて稲種子に被覆し、その被覆種子の評価試験を行った。
種子被覆剤の被覆(コーティング)は、前述した「鉄コーティング湛水直播マニュアル2010」に記載された方法に準じて行った。具体的には以下の通りである。
はじめに、種子(乾籾)と種子被覆剤を準備した。
次に、傾斜回転型パン型混合機を用いて、適量の水を噴霧しながら種子100gに対して種子被覆剤を数回に分けて付着させ、次いで仕上げ剤を数回に分けて付着させた。
そして、種子被覆剤を付着させた種子をバットに薄く拡げて散布液をスプレーで散布し、相対湿度95%の各温度の恒温恒湿槽に2時間保持し、前記種子の表面に被覆層を形成した。この間、30分毎に追加の散布液を加えた。その後、相対湿度50%、温度25℃の条件で乾燥させ、被覆種子を作成した。
本実施例では、種子被覆剤の原料である鉄粉、酸化鉄粉、仕上げ剤それぞれの種類および使用量を変更して実験を行った。
表1に、実験に用いた種子被覆剤に含まれる各原料の種類および使用量、表2〜表4に、種子被覆剤に用いた各原料の種類(表2:鉄粉、表3:酸化鉄粉、表4:仕上げ剤)を示す。
Figure 0006859986
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種子被覆剤の鉄系粉体のうち、鉄粉には表2に示すA1〜A4の4種類を、酸化鉄粉には表3に示すB1〜B2の2種類を用いた。
種子被覆剤を付着させる際の仕上げ剤には、表4に示すC1及びC2の2種類を用いた。
表1において、発明例1〜発明例20は、種子被覆剤に含まれる鉄粉及び酸化鉄粉の使用量と、散布液のpHと重量、雰囲気温度、並びに仕上げ剤を変更したものであり、散布液のpHと重量及び雰囲気温度はいずれも本発明の範囲内である。なお、表1において、散布液の重量は、種子被覆剤に含まれる鉄系粉体中の金属鉄重量に対する重量比(%/Fe)で表記している。
発明例1〜発明例5は、鉄系粉体として鉄粉を用い、雰囲気温度と散布液の重量を変更せずに、散布液のpHを変更したものである。
発明例6〜発明例11は、鉄系粉体として鉄粉を用い、散布液のpHを重量を変更せずに、雰囲気温度を変更したものである。
発明例12は、鉄系粉体として用いた鉄粉の種類を変更(表2中のA2)したものである。
発明例13〜発明例15は、鉄系粉体として鉄粉と酸化鉄粉を用い、鉄系粉体全体の重量は変更せずに酸化鉄粉の重量を変更したものである。
発明例16〜発明例20は、鉄系粉体として鉄粉を用い、散布液のpHと雰囲気温度は変更せずに、散布液の重量を変更したものである。
さらに、本実施例では比較対象として、表1に示す比較例1〜比較例11の条件で作成した被覆種子についても、発明例と同様に実験を行った。
表1において、比較例1及び比較例2は、散布液のpHがそれぞれ2.0及び2.3であり、本発明で規定するpHの下限値より小さく、本発明の範囲外である。
比較例3〜比較例5は、散布液のpHが7.0〜9.0であり、本発明で規定するpHの上限値よりも大きく、本発明の範囲外である。
比較例6〜比較例8は、雰囲気温度が20℃〜30℃であり、本発明で規定する雰囲気温度の下限値より低く、本発明の範囲外である。
比較例9及び比較例10は、雰囲気温度が50℃及び80℃であり、本発明で規定する雰囲気温度の上限より高く、本発明の範囲外である。
比較例11は、散布液のpHが8.0、雰囲気温度が20℃であり、いずれも本発明の範囲外である。
上記の発明例1〜発明例20および比較例1〜比較例11それぞれの条件で種子被覆剤を被覆した被覆種子は、被覆層強度及び発芽率の各評価試験に供した。これらの評価試験は、次のように行った。
<被覆層強度>
種子100gを目開き2mmの篩いを使い、ロータップ式ふるい振とう機で1分間振とうし、重量減少率を測定した。そして、該測定した質量減少率に基づいて、被覆層強度(被膜強度)を、◎:1%以下、○:1%超え5%以下、△:5%超え20%以下、×:20%超え、と判定した。
<発芽率>
種子50粒をペトリディッシュ内の濡れたろ紙上に置き、ふたをして25℃の恒温槽内で保管し、日々発芽を観察した。発芽率は1週間後までに発芽した比率とした。
前掲した表1に、上記の各評価試験の結果をまとめて示す。
表1に示すように、鉄系粉体を付着して被覆層を形成する際の散布液のpH、重量および雰囲気温度が本発明の範囲内である発明例1〜発明例20は、被覆層強度および発芽率のいずれもが良好な結果であった。特に、従来は被覆層を形成するのに8時間程度の酸化時間を要していたのに対し、発明例では、2時間で十分な被覆層強度が形成できる結果が得られた。
一方、比較例1〜比較例11は、被覆層強度及び発芽率の双方、あるいは、被覆層強度が発明例よりも低い結果であった。
比較例1及び比較例2は、散布液のpHが本発明の範囲よりも低いため、被覆層強度と発芽率の双方が低い結果となった。
比較例3〜比較例5は、散布液のpHが本発明の範囲よりも高いため、発芽率の低下は見られなかったが、被覆層強度が低下する結果となった。
比較例6〜比較例8は、雰囲気温度が本発明の範囲よりも低いものであるため、比較例3〜比較例5と同様、発芽率の低下は見られなかったが、被覆層強度が低下する結果となった。
比較例9及び比較例10は、雰囲気温度が本発明の範囲よりも高いため、被覆層強度と発芽率の双方が低い結果となった。
比較例11は、散布液のpHと雰囲気温度の双方が本発明の範囲外のものであり、発芽率の低下は見られなかったが、被覆層強度が低下する結果となった。
以上、本発明に係る種子被覆方法によれば、雰囲気温度と散布液のpHの双方を上記の範囲内にすることで、発芽率を低下させることなく、従来よりも酸化時間を大幅に短縮して十分な被覆層強度を有した被覆種子を作成できることが実証された。

Claims (3)

  1. 鉄系粉体を含む種子被覆剤を用いて種子の表面を被覆する種子被覆方法であって、
    前記種子被覆剤を種子の表面に付着させる工程と、
    該種子被覆剤を付着した種子にpH3.0以上、6.5以下の散布液を散布し、31℃以上、45℃以下の雰囲気温度で前記鉄系粉体を酸化させて前記種子の表面に被覆層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする種子被覆方法。
  2. 前記被覆層を形成する工程は、前記鉄系粉体中の金属鉄重量に対して11%以上、200%以下の重量の散布液を散布することを特徴とする請求項1記載の種子被覆方法。
  3. 前記被覆層を形成する工程は、31℃以上、45℃以下の空気を通風することで前記雰囲気温度とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の種子被覆方法。
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