JP2017197529A - 鉄コーティング種子製剤、その製造方法および植物病害防除方法 - Google Patents

鉄コーティング種子製剤、その製造方法および植物病害防除方法 Download PDF

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敏明 小原
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智行 北野
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Abstract

【課題】農薬成分であるトルプロカルブが、作物自体、特に水稲に対して薬害を与えることなく、発生する病害虫および雑草を実用的に防除可能となるように、必要量の農薬成分の濃度を必要期間確保することができる鉄コーティング種子製剤およびその作製方法並びにそれを用いる植物病害防除方法を提供する。【解決手段】鉄コーティングによる種子製剤の作製工程において、適切に製剤化されたトルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を、鉄粉の酸化反応が停止する前に種子に処理する。【選択図】なし

Description

本発明は、鉄コーティング種子製剤、その製造方法および植物病害防除方法に関する。
水稲の栽培方法としては、育苗された苗を移植する移植水稲栽培および種子を直接播種する直播水稲栽培が広く知られている。
直播水稲栽培としては、湛水直播水稲栽培や乾田直播水稲栽培が知られている。また、種子に鉄粉、過酸化カルシウム又はモリブデン化合物をコーティングする方法も一般的に知られている。特に鉄粉を被覆した鉄コーティング種子は、鳥害や浮き苗のリスクを低減できる上、表面播種が可能である点から、近年急速に普及が進んでいる。
鉄コーティング種子の直播栽培における大きな問題は病虫害防除と雑草防除である。直播水稲栽培では、播種直後から生育期を通じて病虫害および雑草が発生する。これらの防除は収量の確保の為にも重要であり、病虫害および雑草防除の省力化が望まれている。
農薬散布を省力化する有効な方法のひとつとして、種子処理が挙げられ、殺菌剤が処理された種子、殺虫剤が処理された種子および植調剤が処理された種子が広く知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、水稲鉄コーティング種子に殺虫剤や殺菌剤を処理する技術も一般的に知られている(例えば、非特許文献1、特許文献4参照)。特許文献4の鉄処理した種子は、コーティング強度を上げることを解決課題とし、水稲種子に、鉄粉に加えて、硫酸塩や塩化物を添加し、金属鉄粉の酸化を促進することにより、水稲種子のコーティング強度を向上させたものである。鉄コーティングによる種子に農薬を処理する具体的技術としては病害抵抗性誘導剤を種子表面処理又は浸漬処理する技術が知られているが、トルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物については明らかにされていない(例えば、特許文献5参照)。
トルプロカルブは、イネいもち病などの病害に対し効果を示す公知化合物であり、トルプロカルブを含む組成物およびそれを用いる防除方法が知られている(例えば、特許文献6参照)。また、殺菌剤・殺虫剤を含むトルプロカルブ組成物および当該組成物を用いた病害虫防除方法が知られている(例えば、特許文献7参照)。しかしながら、トルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物の種子処理方法および種子処理を用いた病害虫および雑草防除方法は、現在まで具体的には知られていない。さらには、トルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物の鉄コーティング種子への処理方法および鉄コーティング種子作製技術についても知られていない。
特開2009−249358号公報 国際公開01/13722号 特表2011−510957号公報 特開2005−192458号公報 特開2014−070033号公報 国際公開2005/042474号 国際公開2006/106811号
鉄コーティング湛水直播マニュアル2010(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構)
本発明の課題は、農薬成分であるトルプロカルブが、作物自体、特に水稲に対して薬害を与えることなく、発生する病害虫および雑草を実用的に防除可能となるように、必要量の農薬成分の濃度を必要期間確保することができる鉄コーティング種子製剤およびその作製方法並びにそれを用いる植物病害防除方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、鉄コーティングによる種子製剤の作製工程において、トルプロカルブ(原体)又はトルプロカルブを含む農薬組成物を、鉄粉の酸化反応が停止する前に、種子に処理することにより、当該種子製剤は、驚くべきことに、酸化反応が停止し完結した鉄コーティング種子にトルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を処理した種子製剤と比較して、トルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物に含まれる農薬成分の種子における溶出を制御させ、実用的かつ長期的病害防除効果が得られること、なおかつ種子およびその生育に対しても薬害を生じないこと、既存の農薬成分として殺菌剤、殺虫剤および除草剤を含む当該トルプロカルブを含む農薬組成物を用いることで病害虫防除効果および除草効果が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下[1]−[14]の通りである。
[1] 種子に鉄粉を処理する第一工程、
種子にトルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を処理する第二工程および
種子に処理された鉄粉の酸化反応を停止する第三工程を含み、
第三工程の前に、第一工程および第二工程を実施すること含む、鉄コーティング種子製剤の作製方法。
[2] 第二工程を実施した後に、得られた種子に第一工程を実施する[1]に記載の作製方法。
[3] 第一工程を実施した後、得られた種子に第二工程を実施する[1]に記載の作製方法。
[4] 第一工程および第二工程を時間的に重複して実施する[1]に記載の作製方法。
[5] 第二工程の農薬組成物が、トルプロカルブ水性ゾル製剤である[1]から[4]のいずれか1に記載の作製方法。
[6] トルプロカルブ水性ゾル製剤が、トルプロカルブ、アニオン界面活性剤および増粘剤を含む水性ゾルである[5]に記載の作製方法。
[7] 第二工程の農薬組成物が、殺虫性化合物、殺菌性化合物、除草性化合物、薬害軽減性化合物および植物生長調整化合物からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を更に含む、[1]から[6]のいずれかに記載の作製方法。
[8] 殺菌性化合物が、ピロキロン、トリシクラゾール、ジクロシメット、カルプロパミド、フェノキサニル、プロベナゾール、イソチアニル、チアジニル、KUF−1411、アゾキシストロビン、イソプロチオラン、アシベンゾラルSメチル、フラメトピル、フルトラニル、AKD−5195、S−2399、MIF−1002、NF−180、テブフロキン、シメコナゾール、チフルザミド、ペンフルフェン、メタラキシル、メタラキシル−M、ヒドロキシイソキサゾール、トリフルミゾール、カスガマイシン、クロロタロニル、イプコナゾール、ベノミル、チオファネートメチル、メプロニル、バリダマイシン、オキソリニック酸、イミノクタジン酢酸塩、ピカルブトラゾクス、ペンチオピラド、アミスルブロムおよびシアゾファミドからなる群から選択される1種又は2種以上を含む[7]に記載の作製方法。
[9] 殺虫性化合物が、カルボスルファン、カルボフラン、エトフェンプロックス、ジノテフラン、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、チアクロプリド、カルタップ、テブフェノジド、ブプロフェジン、フィプロニル、スピノサド、スピネトラム、ピメトロジン、ジクロロメゾチアズ、フロキサメタミド、ME5382、NNI−1501、S−1587、S−8676、BAI−1602、DAI−1601、シクラニリプロール、テトラニリプロール、ブロフラニリド、エチプロールおよびスルホキサフロールからなる群から選択される1種又は2種以上を含む[7]に記載の作製方法。
[10] 除草性化合物が、ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール、ピリブチカルブ、メフェナセット、フェントラザミド、オキサジクロメホン、インダノファン、カフェンストロール、イプフェンカルバゾン、フェノキサスルホン、モリネート、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、ジメピペレート、アニロホス、ピペロホス、ブタミホス、エトベンザニド、プロパニル、シハロホップブチル、メタミホップ、フェノキサプロップエチル、ピリミノバックメチル、ピリフタリド、ペントキサゾン、ビフェノックス、ピラクロニル、オキサジアゾン、オキサジアルギル、カルフェントラゾンエチル、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、ベンゾビシクロン、メソトリオン、テフリルトリオン、ピラスルホトール、ベンフレセート、ブロモブチド、ダイムロン、クミルロン、クロメプロップ、MCPB、MCP、ベンタゾン、シメトリン、ジメタメトリン、ACN、ベンスルフロンメチル、アジムスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、イマゾスルフロン、ハロスルフロン、エトキシスルフロン、オルソスルファムロン、シクロスルファムロン、ビスピリバックNa、フルセトスルフロン、ペノキススラム、ピリミスルファン、プロピリスルフロン、メタゾスルフロン、トリアファモン、シクロピリモレート、フェンキノトリオン、DAH-500およびSL-261からなる群から選択される1種又は2種以上を含む[7]に記載の作製方法。
[11] 種子が水稲種子である、[1]から[10]のいずれかに記載の作製方法。
[12] 種子と、種子に処理された鉄粉に由来する鉄錆と、種子に処理されたトルプロカルブとを含む鉄コーティング種子製剤。
[13] [12]に記載の鉄コーティング種子製剤を土壌表面に播種することを含む植物病害防除方法。
[14] [12]に記載の鉄コーティング種子製剤を水田土壌表面に播種することを含む植物病害防除方法。
本発明によれば、農薬成分であるトルプロカルブが、作物自体、特に水稲に対して薬害を与えることなく、発生する病害虫および雑草を実用的に防除可能となるように、必要量の農薬成分の濃度を必要期間確保することができる鉄コーティング種子製剤およびその作製方法並びにそれを用いる植物病害防除方法を提供することができる。
以下に、本発明の第一態様である鉄コーティングによる種子へのトルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物の処理方法を含む鉄コーティング種子製剤の作製方法および第二態様である当該方法によって、トルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物が処理された鉄コーティング種子製剤について説明する。
なお、本願の特許請求の範囲および明細書中において用いられる各用語は、特に断らない限り、当該技術分野において一般的に用いられる定義によるものとする。また「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。さらに組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明の処理方法にしたがって作製した鉄コーティング種子製剤によれば、当該種子製剤を土壌表面に播種することにより、驚くべきことに処理されたトルプロカルブが徐々に溶出し、長期的な病害虫防除効果が得られる。適切な殺菌剤、殺虫剤および除草剤成分の少なくとも1種を更に含むトルプロカルブ農薬組成物を処理することにより、病虫害および雑草の同時防除が可能である。また、鉄コーティング種子製剤を作製する際に殺菌剤、殺虫剤および除草剤成分等を更に処理することができるため、本田における病害虫又は雑草防除作業の一部を省略でき、防除作業量の軽減に資することができる。
また、例えば加熱処理などを施して発芽を抑制した種子に、トルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を鉄コーティング処理することにより病虫害および雑草防除の農薬組成物として処理することも可能である。
したがって、本発明のトルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を処理した鉄コーティングよる種子製剤の作製方法および作製した種子製剤は、病害虫および雑草防除作業に要する労力の低減を図ることができる。
鉄コーティング種子製剤の作製方法
鉄コーティング種子製剤の作製方法は、種子に鉄粉を処理する第一工程、種子に、トルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を処理する第二工程および種子に処理された鉄粉の酸化反応を停止する第三工程を含み、第三工程の前に、第一工程および第二工程を実施すること含む。
種子製剤とは、種子に、農薬原体又は農薬組成物を処理することにより農薬製剤として使用が可能な種子を意味する。したがって、鉄コーティングによって種子に、トルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を処理したものは、鉄コーティング種子製剤である。
「トルプロカルブを含む農薬組成物」とは、トルプロカルブを含有するものであれば特に限定されないが、例えばサンブラス粒剤、サントリプル箱粒剤、ガッツスター粒剤、サンブラススタークル箱粒剤、トルプロカルブ水性ゾル製剤など挙げられ、特にトルプロカルブ水性ゾル製剤が好ましい。
本発明のトルプロカルブを含む農薬組成物の処理により作製される鉄コーティングによる種子製剤は、本発明の範囲内であれば当技術分野で公知の種子処理技術、例えば種子粉衣法、種子コーティング法、種子散粉法、種子浸漬法および種子ペレッティング法などによって作製することができるが、中でも、種子コーティング法で作製するのが好適である。
本発明の鉄コーティングによる種子製剤の作製方法に用いられる種子コーティング法は、当技術分野で公知の方法であればいずれの方法も用いることができる。例えば、鉄コーティング湛水直播マニュアル2010(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構)に記載されている方法である。より具体的には、乾燥した種子を常温で3〜4日間浸種した後、水を加えながら鉄粉と焼石膏の混合粉を加えて種子をコーティングする。次いで、コーティング種子の鉄成分において酸化反応が進む条件下で、当該種子を一定時間静置し、種子上に水酸化鉄すなわち鉄錆を形成させる。所望の種子製剤は、コーティング種子に鉄錆が形成され、十分な硬度が得られる状態になった後、当該種子を種子の発芽に影響を与えない40℃以下の温度条件にて乾燥工程に付し、種子表面の水分を蒸発させて酸化反応を停止することにより得られる。酸化停止に要する時間は、外気の温度や湿度によって異なるが、1日以上静置するのが望ましい。
本発明に用いられる鉄粉としては、例えば、還元鉄粉、アトマイズ鉄粉、電解鉄粉又は酸化鉄粉などが挙げられ、これら2種以上の混合物を使用することもできる。本発明においては、還元鉄粉、酸化鉄粉又は還元鉄粉と酸化鉄粉との混合物の使用が好ましい。また、市販品として入手可能の鉄粉を使用することができる。具体的には、例えば、DSP317 鉄粉(DOWA(ドーワ) IP(アイピー)クリエイション株式会社製)、農業用鉄粉(ダイテツ工業製)又は農業用鉄粉(テツゲン製)などが挙げられる。鉄粉の粒度は粉状であればよく、好ましくは粒度10〜100μmであり、特に還元鉄粉は、100μm以下の粒度の小さいものが好ましい。必要に応じて使用される焼石膏は、粉状の硫酸カルシウム・1/2水和物(CaSO・1/2HO)であればよく、市販のものを用いることができる。
処理に使用する鉄粉の量は、種子1重量部に対し、0.05〜1.0重量部であることが好ましく、0.2〜0.5重量部であることがより好ましい。鉄粉と混合される焼石膏の量は、鉄粉100重量%に対し1〜25重量%であることが好ましく、5〜10重量%であることがより好ましい。仕上げに用いられる焼石膏の量は、鉄粉100重量%に対し0〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましい。
本発明において、コーティング種子の鉄成分の酸化反応には水および酸素が必要である。酸化反応に必要な水は事前に種子を浸漬することで種子に含まれる水分、鉄コーティング種子の造粒時に添加する水分およびトルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物自体およびその希釈液に含まれる水分などから供給される。また酸化反応に必要な酸素は鉄コーティングを行う環境の大気中および使用する水に含まれる酸素などより供給される。一般的に酸化反応は鉄表面の水層の厚さが小さくなることにより、また空気の相対湿度が50%程度以下になることにより停止すると言われているため、酸化反応を停止するためには、乾燥工程に付すことにより鉄コーティング種子の水分を制御し、必要に応じて減ずる必要がある。
本発明において、コーティング種子の鉄成分の酸化反応は、処理した鉄粉が酸化され、水酸化鉄すなわち鉄錆を形成し、鉄成分が種子から欠落しない状態まで酸化を進めることが好ましい。酸化反応が進行しているか停止しているかの判断は、種子の発熱状態を観察することで確認することが可能である。すなわち、「鉄成分の酸化反応の停止」とは、例えば、非接触温度計などにより種子の温度変化を観察するとき、常温、相対湿度50%条件下で種子の温度の変化が認められない状態である。ただし鉄錆の形成が不十分な状態のコーティング種子作製工程においては、当該コーティング種子の水分が多い場合には、気化熱により温度変化が認められないことがあるため、鉄粉が鉄錆となり、当該コーティング種子上に均一に被覆されている状態で評価する必要がある。本発明の第一態様においては、コーティングされた鉄粉の酸化反応が停止する前に、種子をトルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物で処理する工程を実施すればよく、あらかじめ鉄粉と、トルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物とのどちらを先に処理してもよく、あるいは両者を同時に処理してもよい。すなわち、第一工程を実施した後に第二工程を実施し、更に第三工程を実施してもよく、第二工程を実施した後に第一工程を実施し、更に第三工程を実施してもよく、第一工程および第二工程を時間的に重複させて、例えば同時に、実施した後に第三工程を実施してもよい。ここで、「時間的に重複させて」とは、第一工程および第二工程の二つの工程を、「同時に行う」場合、「別々に行う」場合および「交互に行う」場合を意味し、これらの場合を適宜組合せて実施することができる。なお、両工程を実施することができる限り、その回数には特に制限はない。
種子に処理するトルプロカルブを含む農薬組成物には、本発明の範囲内であれば当技術分野で公知の農薬製剤技術に基づき、例えば、結合剤、崩壊剤、湿潤剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、防黴剤、溶剤、安定化剤、着色剤、増量剤、防腐剤、凍結防止剤及び/又はpH調節剤などの補助剤成分を添加することができる。
種子に処理するトルプロカルブを含む農薬組成物に用いる結合剤としては、例えば、デキストリン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースの塩、メチルセルロース、アラビアゴム、ポリエチレングリコールもしくはその誘導体、タブ粉、ベントナイト、リグニンスルホン酸塩、カルボン酸又はスルホン酸タイプのポリソープなどが挙げられる。
種子に処理するトルプロカルブを含む農薬組成物に用いる崩壊剤、湿潤剤又は分散剤としては、通常の農薬に用いられるものであれば特に限定はなく、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤又は両性イオン性界面活性剤などのいずれの界面活性剤をも用いることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル燐酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルアリール燐酸エステル塩、アルキルアリール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、アルキルフェノール燐酸塩、アルキルフェノール燐酸エステル塩、アルキルフェノール硫酸塩、アルキルフェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール硫酸エステル塩、スチリルフェノール燐酸塩、スチリルフェノール燐酸エステル塩、スチリルフェノール硫酸塩、スチリルフェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール硫酸エステル塩、ジスチリルフェノール燐酸塩、ジスチリルフェノール燐酸エステル塩、ジスチリルフェノール硫酸塩、ジスチリルフェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール硫酸塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール硫酸エステル塩、トリスチリルフェノール燐酸塩、トリスチリルフェノール燐酸エステル塩、トリスチリルフェノール硫酸塩、トリスチリルフェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール硫酸塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール硫酸エステル塩、アルキルサクシネートスルホン酸塩、ジアルキルサクシネートスルホン酸塩又はポリオキシアルキレンジアルキルサクシネートスルホン酸塩などが挙げられ、好適には、アルキル燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル燐酸エステル塩、アルキルアリール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル燐酸エステル塩、アルキルフェノール燐酸塩、スチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール燐酸エステル塩、ジスチリルフェノール燐酸塩、ジスチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール燐酸エステル塩、トリスチリルフェノール燐酸塩、トリスチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール燐酸塩又はポリオキシアルキレントリスチリルフェノール燐酸エステル塩などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物、ポリアルキレンオキシ脂肪酸エステル、ソルビタン系界面活性剤もしくはそのアルキレンオキサイド付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルポリサッカライド系界面活性剤、シュクログリセライド、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンスチリルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノールエーテル又はポリオキシアルキレントリスチリルフェノールエーテルなどが挙げられ、好適には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンスチリルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノールエーテル又はポリオキシアルキレントリスチリルフェノールエーテルなどが挙げられる。
なお、これらエチレンオキサイドを付加したタイプの界面活性剤においては、その一部にプロピレンオキサイドを含有してもよい。
陽イオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪族第三級アミンもしくはその塩、脂肪族第三級アミン脂肪族アミンアルキレンオキサイド付加物もしくはその塩又は脂肪族第四級アミン塩などが挙げられる。
両性イオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなどのアミノ酸型両性界面活性剤;ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジジヒドロキシエチルベタインなどのベタイン型両性界面活性剤などのカルボン酸塩型両性界面活性剤;硫酸エステル塩型両性界面活性剤;スルホン酸塩型両性界面活性剤;又は燐酸エステル塩型両性界面活性剤などが挙げられる。
本発明に用いるトルプロカルブを含む農薬組成物の1つの実施形態で用いられる界面活性剤としては、好適には、陰イオン性界面活性剤又は非イオン性界面活性剤である。
本発明に用いるトルプロカルブを含む農薬組成物の1つの実施形態で用いられる界面活性剤の量は、通常、トルプロカルブを含む農薬組成物中に、0.01〜20質量%であり、好適には、0.1〜10質量%である。
増粘剤としては、通常農薬製剤に用いられるものであれば特に限定はないが、例えば、ホワイトカーボン、アルミノ珪酸塩、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、スメクタイトのような鉱物又はアラビアガム、トラガントガム、キサンタンガム、グアーガム、ローストビーンガム、カゼイン、アルギン酸、セルロース系ポリサッカライド、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースのような高分子増粘剤などが挙げられ、好適には、高分子増粘剤であり、より好適には、キサンタンガムである。また鉱物系増粘剤も好適に用いられる。
消泡剤としては、通常農薬製剤に用いられるものであれば特に限定はないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、ブタノールのような低級アルコール系消泡剤;アミルアルコール、ジイソブチルカルビトール、トリブチルフォスフェート、オレイン酸、トール油、金属セッケン、HLBの低い界面活性剤(例えば、ソルビタンラウリン酸モノエステル、ソルビタンラウリン酸トリエステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アセチレングリコール誘導体、プルロニック型非イオン界面活性剤など)、アセチレングリコール誘導体のような有機極性化合物系消泡剤;鉱物油の界面活性剤配合品、鉱物油と脂肪酸金属塩の界面活性剤配合品のような鉱物油系消泡剤;シリコーン樹脂、シリコーン樹脂の界面活性剤配合品、シリコーン樹脂の無機粉末配合品のようなシリコーン樹脂系消泡剤などが挙げられる。
防黴剤としては、通常農薬製剤に用いられるものであれば特に限定はないが、例えば、パラクロロメタキシレノール、ポリへサメチレンビグアニジドハイドロクロライド、1,2−ベンジソチアゾリン−3−オン、メチルパラヒドロキシベンゾエート、エチルパラヒドロキシベンゾエート、プロピルパラヒドロキシベンゾエート、ブチルパラヒドロキシベンゾエート、ヘプチルパラヒドロキシベンゾエート、ベンジルパラヒドロキシベンゾエート、パラオキシ安息香酸エステル、ソルビン酸、オルソフェニルフェノール、ソディウムオルソフェニルフェネート、グルタルジアルデヒド、第四級アンモニウム化合物、トリ−(N−クロロヘキシルジアゼニウムジオキシ)−アルミニウム、テトラヒドロ−3,5−ジメチル−2H−1,3,5−チアジアジン−2−チオン、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン、ジメチロール尿素、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、フェノキシエタノール、グリオキサール、グルタルアルデヒド、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、塩化ベンザルコニウム、フェノキシプロパノール、テトラメチルアセチレンジ尿素、ポビドンイオディン、ソルビン酸カリウム、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール又はチアゾロンなどが挙げられる。
溶剤としては、通常農薬に用いられるものであれば特に限定はないが、第2石油類以上の引火点を有するものが望ましい。例えば、アルキルベンゼン、メチルナフタレン、流動パラフィン、リグロイン、ケロシン、灯油、n−デカン、イソドデカン、テトラリン、デカリン、テレピン油、パイン油、アジピン酸、グルコン酸、マレイン酸、乳酸、安息香酸、フタル酸、リンゴ酸、フマール酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、ラウリン酸、オレイン酸、やし油脂肪酸、シクロヘキサノン、シクロへキセニルシクロヘキサノン、アセチルアセトン、アセトフェノン、メチルブチルケトン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エピクロールヒドリン、ジグリシジールエーテ、ジオキサン、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、大豆油、なたね油、ゴマ油、コメ油、やし油、サンフラワー油、いわし油、鯨油、ジメチルスルホキサイド、N,N−ジメチルアセトアミド又はN−メチルピロリドンなどが挙げられる。
着色剤としては、通常農薬に用いられるものであれば特に限定はなく、例えば、色素が挙げられ、好適には、ブリリアントブルーFCF、シアニングリーンG又はエリオグリーンGである。用いられる着色剤の量は、通常、粒状農薬組成物中に、0.05〜0.5質量%であり、好適には、0.1〜0.3質量%である。
増量剤としては、例えば、ベントナイト、タルク、クレー、珪藻土、無晶形二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの一般的に農薬のキャリアーとして用いられる鉱物質微粉の他に、塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどの樹脂粉末、グルコース、砂糖、乳糖などの糖類、カルボキシメチルセルロースもしくはその塩類、澱粉もしくはその誘導体、微結晶セルロース、木粉、米糠、ふすま、籾殻の粉末、コーヒー豆粉末、セルロース粉末、甘草粉末などの有機物、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化カリウムなどの水溶性無機塩類、尿素などが挙げられる。上記ベントナイトとしては、ベントナイト穂高、富士(ホージュン株製)、クニゲルV1、V2(クニミネ工業株製)、ベントナイトKG−1、KA−1(日本ベントナイト株製)などが挙げられる。増量剤の配合量は、トルプロカルブを含む農薬組成物の必須成分を除いた必要な最小量であり、増量剤の種類により異なるが、通常、トルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物中に、0.1〜90質量%であり、好適には、0.5〜70質量%である。
防腐剤としては、通常農薬に用いられるものであれば特に限定はなく、好適には、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラクロロメタキシレノ−ル、パラオキシ安息香酸ブチル又はデヒドロ酢酸ナトリウムである。用いられる防腐剤の量は、通常、除草性農薬組成物中に、0.1〜3質量%であり、好適には、0.2〜2質量%である。
pH調節剤としては、通常農薬に用いられるものであれば特に限定はなく、例えば、塩酸、リン酸のような無機酸;クエン酸、フタル酸、コハク酸のような有機酸;クエン酸ナトリウム、フタル酸水素カリウムのような有機金属塩;リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸ナトリウムのような無機金属塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化物;又はトリエタノールアミンのような有機アミン類などを挙げることができ、好適には、無機酸、無機金属塩又は水酸化物などであり、より好適には、塩酸、クエン酸、コハク酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は炭酸ナトリウムなどである。また、使用されるpH調節剤は、1種又は2種以上を併用することができる。
トルプロカルブを含む農薬組成物は、通常の農薬製剤の製造に用いられる混合、造粒、粉砕、乾燥などの公知の製剤化工程によって作製することができる。また、トルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物は、鉄コーティングに関わる資材である還元鉄や硫酸カルシウムなどの酸化促進剤と予め混和した状態で使用することも可能である。本発明の鉄コーティング種子製剤に用いられるトルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物は、種子への鉄被覆性を阻害することなく、薬剤を種子に均一に処理することができれば、トルプロカルブ原体のみを含有してもよいが、通常は適切な製剤型に製剤化されることが好ましい。すなわち、第二工程はトルプロカルブ原体が製剤化されたトルプロカルブを含む農薬組成物を用いて実施されることが好ましい。好適な製剤型および製剤化手法としては、以下の(1)から(9)のものが挙げられ、トルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物が湿式もしくは乾式粉砕により、微粒子化又は水性もしくは油性の溶剤に溶解することで種子に均一に被覆できるように成型されることが好ましい。ただし、これら以外の製剤型、製剤化法であっても薬剤の種子への良好な被覆性を担保可能であれば本発明に使用することが可能である。
(1)トルプロカルブを、水中にて、必要に応じて界面活性剤などの補助剤成分を加えて湿式粉砕して得られた水性分散液。
(2)トルプロカルブを、非極性溶媒中にて、必要に応じて、界面活性剤などの補助剤成分を加えて湿式粉砕して得られた油性分散液。
(3)トルプロカルブを、必要に応じて界面活性剤などの補助剤成分とともに、乾式粉砕して得られた原末。
(4)(3)で得られた原末を、必要に応じて、界面活性剤などの補助剤成分とともに、水中で分散して得られた水性分散液。
(5)(3)で得られた原末を、必要に応じて、界面活性剤などの補助剤成分とともに、非極性溶媒中で、分散して得られた油性分散液。
(6)トルプロカルブを水および必要に応じて、界面活性剤などの補助剤成分を加えて溶解して得られた液剤。
(7)トルプロカルブを非極性溶剤に乳化剤および必要に応じて、界面活性剤などの補助剤成分を加えて溶解して得られた乳剤。
(8)粒状のトルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物を乾式粉砕して得られた原末。
(9)粒状のトルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物を水中又は非極性溶媒中にて必要に応じて界面活性剤などの補助剤成分を加えて分散、溶解して得られた液状組成物。
第二工程に用いられるトルプロカルブを含む農薬組成物は、水性分散液であることが好ましく、トルプロカルブ水性ゾル製剤であることがより好ましい。トルプロカルブ水性ゾル製剤は、例えば、トルプロカルブ、アニオン界面活性剤および増粘剤を含む水性ゾルであることが好ましい。水性ゾルは、必要に応じて凍結防止剤等を更に含んでいてもよい。
処理に使用するトルプロカルを含む農薬組成物の量は、種子1kgあたり、トルプロカルブ換算で0.01g〜3000g、好適には、0.1g〜1000gである。
本発明では、任意の品種の種子に対して、鉄によるコーティング処理およびトルプロカルブを含む農薬組成物による処理を適用することができる。本技術が適用できる種子は例えば、水稲、小麦、大麦、大豆、トウモロコシ、甜菜などが挙げられる。好ましくは、湛水状態で播種するものが好ましく、特に水稲が好ましい。
本発明において、水稲とはイネ科イネ属(Oryza)の一年生植物を示し、2つの生態型であるジャポニカ種(O.sativa subsp.japonica)とインディカ種(O.sativa subsp. indica)に分類される。また、イネの食用部分の主成分であるでんぷんは、分子構造の違いからアミロースとアミロペクチンに分別され、20%程度のアミロースを含む品種がうるち(粳)、遺伝的欠損によりアミロース含量が0%である品種がもち(糯)などに分類される。具体的なうるち品種として、コシヒカリ、日本晴、あきたこまち、きらら397、キヌヒカリ、ひとめぼれ、ななつぼし、ほしのゆめ、はえぬき、どまんなか、ササニシキおよびヒノヒカリ等が、もち品種として羽二重糯、大正糯、こがねもち、みやこがねもち、旭糯、藤蔵糯、ヒヨクモチ、ヒメノモチ、もちひかり、ゆめのはたもち、はくちょうもち、トヨハタモチおよびわたぼうし等が、低アミロース品種として、彩、ミルキークイーン、夢ごこち、イクヒカリ、ミルキーパール、ヒメノモチ等が、酒造好適米として山田錦、五百万石、美山錦、雄町、八反、八反錦、吟風、ゆめさんさ、若水、夢の香および渡船等、飼料用としてホシユタカ、ホシアオバ、クサノホシ、クサユタカ、ニシアオバおよびミナミユタカ等が挙げられる。この他、陸稲、黒米、赤米、緑米および耐病性、耐虫性を指標として育種された特殊な品種、古典的な育種法、又は遺伝子組換え技術により除草剤耐性、殺虫効果、病害虫に対する抵抗性を付与された品種も含まれる。
本発明において用いられる水稲種子としては、播種が可能な状態の種子を用いることができる。また、本発明において用いられる鉄コーティング種子は、コーティング剤として鉄粉の他にも石膏、過酸化カルシウムやモリブデン化合物など種子コーティング剤として公知の物質も同時に使用することができる。
本発明の鉄コーティング種子製剤は、トルプロカルブを有効成分として含むトルプロカルブ種子製剤であるが、トルプロカルブ以外の殺菌性化合物、殺虫性化合物、除草性化合物、薬害軽減性化合物および植物生長調整化合物からなる群から選択される1種又は2種以上の更なる有効成分を含んでいてもよい。これらの有効成分は、殺菌性組成物、殺虫性組成物、除草性組成物、薬害軽減性組成物および植物生長調整組成物からなる群から選択される1種又は2種以上の組成物で種子を処理することで鉄コーティング種子製剤に導入することができる。これらの組成物の2種以上で種子を処理する場合には、組成物を別々に処理してもよく、混合して同時に処理してもよい。これらの組成物の処理は、トルプロカルブを含む農薬組成物の処理と別々に実施してもよく、同時に実施してもよい。すなわち、第二工程は、殺菌性組成物、殺虫性組成物、除草性組成物、薬害軽減性組成物および植物生長調整組成物からなる群から選択される1種又は2種以上の組成物を種子に処理することを含んでいてもよい。
トルプロカルブ種子製剤中に含有される殺菌性、殺虫性および除草性化合物の濃度は、殺菌性、殺虫性、除草性化合物の種類および用いられる製剤形態によって適宜決定することができる。
処理に際しては、トルプロカルブ種子製剤の処理量は、殺菌性、殺虫性および除草性化合物の種類およびトルプロカルブ種子製剤の製剤形態に応じて適宜決定することができる。例えば、種子1kgあたり、殺菌性、殺虫性および除草性化合物が有効成分として、0.01g〜3000g、好適には、0.1g〜1000gが処理されるように、トルプロカルブ製剤の処理量を決定することができる。
第二工程においては、種子に、トルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を単独で処理してもよく、殺菌性組成物、殺虫性組成物、除草性組成物、薬害軽減性組成物および植物生長調整組成物からなる群から選択される1種又は2種以上の組成物を、トルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物と同時に処理してもよい。
殺菌性組成物に含まれる殺菌剤としては、例えば、ストロビルリン系化合物、アニリノピリミジン系化合物、アゾール系化合物、ジチオカーバメート系化合物、フェニルカーバメート系化合物、有機塩素系化合物、ベンズイミダゾール系化合物、フェニルアミド系化合物、スルフェン酸系化合物、銅系化合物、イソキサゾール系化合物、有機リン系化合物、N−ハロゲノチオアルキル系化合物、カルボキシアニリド系化合物、モルフォリン系化合物、有機スズ系化合物、シアノピロール系化合物などの殺菌性化合物を挙げることができる。殺虫性組成物に含まれる殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤としては、例えば、ピレスロイド系化合物、有機リン系化合物、オキシム・カーバメート系化合物、カーバメート系化合物、ネオニコチノイド系化合物、ジアシルヒドラジン系化合物、ベンゾイルウレア系化合物、幼若ホルモン系化合物、シクロジエン有機塩素系化合物、2−ジメチルアミノプロパン−1,3−ジチオール系化合物、アミジン系化合物、フェニルピラゾール系化合物、有機スズ系化合物、METI系化合物、ベンジレート系化合物、アリルピロール系化合物、ジニトロフェノール系化合物、アントラニル・ジアミド系化合物、オキサジアジン系化合物、セミカルバゾン系化合物、テトロン酸系化合物、カルバモイルトリアゾール系化合物、テトラジン系化合物などの殺虫性化合物を挙げることができる。除草性組成物に含まれる除草剤としては、例えば、ピラゾール系除草性化合物、トリケトン系除草性化合物、スルホニルウレア系除草性化合物、ピリミジニルサリチル酸系除草性化合物又はトリアゾロピリミジン系除草性化合物などの除草性化合物を挙げることができる。これらは1種又はそれ以上組合せて使用することができるが、これらに限定されるものではない。
殺菌剤として具体的には、例えば以下の化合物を挙げることができる。
すなわち、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、クレソキシムメチル(kresoxym−methyl)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、メトミノストロビン(metominostrobin)、オリサストロビン(orysastrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、マンデストロビン(mandestrobin)、ピラメトストロピン(pyramethostobin)、フェナミノストロビン(fenaminostrobin)などのストロビルリン系化合物; メパニピリム(mepanipyrim)、ピリメサニル(pyrimethanil)、シプロジニル(cyprodinil)などのアニリノピリミジン系化合物; トリアジメホン(triadimefon)、ビテルタノール(bitertanol)、トリフルミゾール(triflumizole)、メトコナゾール(metoconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、ペンコナゾール(penconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、ミクロブタニル(myclobutanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、プロクロラズ(prochloraz)、シメコナゾール(simeconazole)、フェナリモル(fenarimol)、イマザリル(imazalil)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、イプコナゾール(ipconazole)、ペフラゾエート(pefurazoate)、mefentrifluconazoleなどのアゾール系化合物; キノメチオネート(quinomethionate)などのキノキサリン系化合物; マンネブ(maneb)、ジネブ(zineb)、マンコゼブ(mancozeb)、ポリカーバメート(polycarbamate)、プロビネブ(propineb)、チラム(thiram)などのジチオカーバメート系化合物; ジエトフェンカルブ(diethofencarb)などのフェニルカーバメート系化合物; クロロタロニル(chlorothalonil)、キントゼン(quintozene)などの有機塩素系化合物; ベノミル(benomyl)、チオファネートメチル(thiophanate−methyl)、カーベンダジム(carbendazole)などのベンズイミダゾール系化合物; メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル−M(metalaxyl−M)、オキサジキシル(oxadixyl)、オフラセ(ofurase)、ベナラキシル(benalaxyl)、フララキシル(furalaxyl)、シプロフラン(cyprofuram)などのフェニルアミド系化合物; ジクロフルアニド(dichlofluanid)などのスルフェン酸系化合物; 水酸化第二銅(copper hydroxide)、オキシキノリン銅(oxine−copper)などの銅系化合物; ヒドロキシイソキサゾール(hydroxyisoxazole)などのイソキサゾール系化合物; ホセチルアルミニウム(fosetyl−aluminium)、トルクロホス−メチル(tolclofos−methyl)などの有機リン系化合物; キャプタン(captan)、カプタホール(captafol)、フォルペット(folpet)などのN−ハロゲノチオアルキル系化合物; プロシミドン(procymidone)、イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinchlozolin)などのジカルボキシイミド系化合物; フルトラニル(flutolanil)、メプロニル(mepronil)、フラメトピル(furamepyr)、チフルザミド(thifluzamide)、ボスカリド(boscalid)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、イソフェタミド(isofetamid)、フルオピラム(fluopyram)、セダキサン(sedaxane)、ビキサフェン(bixafen)、ペンフルフェン(penflufen)、フロキサピロキサド(fluxapyroxad)、イソピラザム(isopyrazam)、ベンゾビンディフルピル(benzovindiflupyr)、ピラジフルミド(pyraziflumid)、ピジフルメトフェン(pydifluetpfen)、イソフェタミド(isofetamid)、フルインダピル(fluindapyr)、F−9650などのカルボキシアニリド系化合物; フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、ジメトモルフ(dimethomorph)などのモルフォリン系化合物; 水酸化トリフェニルスズ(fenthin hydroxide)、酢酸トリフェニルスズ(fenthin acetate)などの有機スズ系化合物; フルジオキソニル(fludioxonil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)などのシアノピロール系化合物; その他トリシクラゾール(tricyclazole)、ピロキロン(pyroquilon)、カルプロパミド(carpropamid)、ジクロシメット(diclocymet)、フェノキサニル(fenoxanil)、フサライド(fthalide)、フルアジナム(fluazinam)、シモキサニル(cymoxanil)、トリホリン(triforine)、ピリフェノックス(pyrifenox)、フェンプロピディン(fenpropidin)、ペンシクロン(pencycuron)、フェリムゾン(ferimzone)、シアゾファミド(cyazofamid)、アミスルブロム(amisulbrom)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、ベンチアバリカルブイソプロピル(benthiavalicarb−isopropyl)、マンジプロパミド(mandipropamid)、テクロフタラム(teclofthalam)、イミノクタジンアルベシル酸塩(iminoctadin−albesilate)、イミノクタジン酢酸塩(iminoctadin−triacetate)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、カスガマイシン(kasugamycin)、バリダマイシン(validamycin)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、ストレプトマイシン(streptomycin)、オキソリニック酸(oxolinic−acid)、テブフロキン(tebufloquin)、プロベナゾール(probenazole)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェンピラザミン(fenpyrazamine)、ポリオキシン(polyoxin)、アシベンゾラルSメチル(acibenzolar−S−methyl)、チアジニル(tiadinil)、イソチアニル(isotianil)、フルチアニル(flutianil)、ピリオフェノン(priofenone)、ピカルブトラゾクス(pycarbutrazox)、オキサチアピプロリン(oxathiapiprolin)、MIF−1002、AKD−5195、KUF−1411、S−2399、NF−180、S−2190、S−2367などの殺菌剤が挙げられる。
中でも、殺菌性組成物は、ピロキロン、トリシクラゾール、ジクロシメット、カルプロパミド、フェノキサニル、プロベナゾール、イソチアニル、チアジニル、KUF−1411、アゾキシストロビン、イソプロチオラン、アシベンゾラルSメチル、フラメトピル、フルトラニル、AKD−5195、S−2399、MIF−1002、NF−180、テブフロキン、シメコナゾール、チフルザミド、ペンフルフェン、メタラキシル、メタラキシル−M、ヒドロキシイソキサゾール、トリフルミゾール、カスガマイシン、クロロタロニル、イプコナゾール、ベノミル、チオファネートメチル、メプロニル、バリダマイシン、オキソリニック酸、イミノクタジン酢酸塩、ピカルブトラゾクス、ペンチオピラド、アミスルブロムおよびシアゾファミドからなる群から選択される1種又は2種以上を含むことが好ましい。
殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤として、具体的には、例えばアクリナトリン(acrinathrin)、アレスリン(allethrin)[(1R)−アイソマー]、ビフェントリン(bifenthrin)、ビオアレスリン(bioallethrin)、ビオアレスリン S−シクロペンテニル アイソマー(bioallethrin S−cyclopentenyl isomer)、ビオレスメトリン(bioresmethrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、ベータ−シフルトリン(beta−cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、ガンマ−シハロトリン(gamma−cyhalothrin)、ラムダ−シハロトリン(lambda−cyhalothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、アルファ−シペルメトリン(alpha−cypermethrin)、ベータ−シペルメトリン(beta−cypermethrin)、セタ−シペルメトリン(theta−cypermethrin)、ゼダ−シペルメトリン(zeta−cypermethrin)、シフェノトリン[(1R)−トランス−アイソマー](cyphenothrin [(1R)−trans−isomer])、デルタメトリン(deltamethrin)、エンペントリン[(EZ)−(1R)−アイソマー](empenthrin[(EZ)−(1R)−isomer])、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルメトリン(flumethrin)、タウ−フルバリネート(tau−fluvalinate)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、イミプロトリン(imiprothrin)、メトトリン(methothrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、ペルメトリン(permethrin)、フェノトリン[(1R)−トランス−アイソマー](phenothrin[(1R)−trans−isomer])、プラレトリン(prallethrin)、レスメトリン(resmethrin)、RU15525(カデトリン(kadethrin))、シラフルオフェン(silafluofen)、テフルトリン(tefluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、テトラメトリン[(1R)−アイソマー](tetramethrin[(1R)−isomer])、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、ZXI8901、バイオペルメトリン(biopermethrin)、フラメトリン(furamethrin)、プロフルトリン(profluthrin)、フルブロシトリネート(flubrocythrinate)、ジメフルトリン(dimefluthrin)などのピレスロイド系化合物又はこれらの各種異性体;アセフェート(acephate)、アザメチホス(azamethiphos)、アジンホス−メチル(azinphos−methyl)、アジンホス−エチル(azinphos−ethyl)、カズサホス(cadusafos)、クロルエトキシホス(chlorethoxyfos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、クロルメホス(chlormephos)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホス−メチル(chlorpyrifos−methyl)、クマホス(coumaphos)、CYAP(シアノホス(cyanophos))、デメトン−S−メチル(demeton−S−methyl)、ダイアジノン(diazinon)、ECP(ジクロフェンチオン(dichlofenthion))、DDVP(ジクロルボス(dichlorvos))、ジクロトホス(dicrotophos)、ジメトエート(dimethoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジスルホトン(エチルチオメトン)(disulfoton)、EPN(O−エチル O−4−ニトロフェニル フェニルホスホノチオアート(O−ethyl O−4−nitrophenyl phenylphosphonothioate))、エチオン(ethion)、エトプロホス(ethoprophos)、ファムフール(Famphur)、フェナミホス(fenamiphos)、MEP(フェニトロチオン(fenitrothion))、MPP(フェンチオン(fenthion))、ホスチアゼート(fosthiazate)、ヘプテノホス(heptenophos)、イソフェンホス−メチル(isofenphos−methyl)、イソカルボホス(Isocarbophos)(イソプロピル O−(メトキシアミノチオ=ホスホリル) サリチラート)、イソキサチオン(isoxathion)、マラチオン(malathion)、メカルバム(mecarbam)、メタミドホス(methamidophos)、DMTP(メチダチオン(methidathion))、メビンホス(mevinphos)、モノクロトホス(monocrotophos)、BRP(ナレッド(naled))、オメトエート(omethoate)、オキシデメトン−メチル(oxydemeton−methyl)、パラチオン(parathions)、パラチオン−メチル(parathion−methyl)、PAP(フェントエート(phenthoate))、ホレート(phorate)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ホスファミドン(phosphamidon)、ホキシム(phoxim)、ピリミホス−メチル(pirimiphos−methyl)、プロフェノホス(profenofos)、プロペタンホス(propetamphos)、プロチオホス(prothiofos)、ピラクロホスピラクロホス(pyraclofos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、キナルホス(quinalphos)、スルホテップ(Sulfotep)、テブピリムホス(tebupirimfos)、テメホス(temephos)、テルブホス(terbufos)、チオメトン(thiometon)、トリアゾホス(triazophos)、DEP(トリクロルホン(trichlorfon))、バミドチオン(vamidothion)、Bayer 22/190 (クロルチオン(chlorothion))、ブロムフェンビンホス(bromfenvinfos)、ブロモホス(bromophos)、ブロモホス−エチル(bromophos−ethyl)、ブタチオホス(butathiofos)、カルボフェノチオン(carbophenothion)、クロルホキシム(Chlorphoxim)、スルプロホス(sulprofos)、ジアミダホス(diamidafos)、CVMP(テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos))、プロパホス(propaphos)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、ジオキサベンゾホス(サリチオン)(dioxabenzofos)、エトリムホス(etrimfos)、オキシデプロホス(oxydeprofos)、ホルモチオン(formothion)、フェンスルホチオン(fensulfothion)、イサゾホス(isazofos)、イミシアホス(imicyafos)(AKD3088)、イサミドホス(isamidofos)、チオナジン(thionazin)、ホスチエタン(fosthietan)などの有機リン系化合物; ホスホカルブ(phosphocarb)、アラニカルブ(alanycarb)、ブトカルボキシム(butocarboxim)、ブトキシカルボキシム(butoxycarboxim)、チオジカルブ(thiodicarb)、チオファノックス(Thiofanox)などのオキシム・カーバメート系化合物; アルジカルブ(aldicarb)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、NAC(カルバリル(carbaryl))、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、BPMC(フェノブカルブ(fenobucarb))、ホルメタネート(Formetanate)、フラチオカルブ(furathiocarb)、MIPC(イソプロカルブ(isoprocarb))、メチオカルブ(methiocarb)、メソミル(methomyl)、オキサミル(oxamyl)、ピリミカーブ(pirimicarb)、PHC(プロポキスル(propoxur))、トリメタカルブ(trimethacarb)、XMC(3,5−xylyl methylcarbamate)、アリキシカルブ(allyxycarb)、アルドキシカルブ(aldoxycarb)、ブフェンカルブ(bufencarb)、ブタカルブ(butacarb)、カーバノレート(carbanolate)、MTMC(メトルカルブ(metolcarb))、MPMC(キシルイルカルブ(xylylcarb))、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、キシリルカルブ(xylylcarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)などのカーバメート系化合物; アセタミプリド(acetamiprid)、クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefuran)、イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)などのネオニコチノイド系化合物; クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)などのジアシルヒドラジン系化合物、
ビストリフルロン(bistrifluron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron)などのベンゾイルウレア系化合物; フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ヒドロプレン(hydroprene)、キノプレン(kinoprene)、メソプレン(methoprene)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、メトプレン(methoprene)、ハイドロプレン(hydroprene)などの幼若ホルモン系化合物; クロルデン(chlordane)、エンドスルファン(endosulfan)、リンデン(lindane(gamma−HCH))、ジエノクロル(dienochlor)などのシクロジエン有機塩素系化合物; カルタップ塩酸塩(Cartap hydrochloride)、チオシクラム(thiocyclam)などの2−ジメチルアミノプロパン−1,3−ジチオール系化合物; アミトラズ(amitraz)などのアミジン系化合物; エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fipronil)、アセトプロール(acetoprole)などのフェニルピラゾール系化合物; アゾシクロチン(azocyclotin)、シヘキサチン(cyhexatin)、酸化フェンブタスズ(フェンブタチンオキシド)(fenbutatin oxide)などの有機スズ系化合物; フェナザキン(fenazaquin)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(pylimidifen)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)などのMETI系化合物; ブロモプロピレート(bromopropylate)などのベンジレート系化合物; クロルフェナピル(chlorfenapyl)などのアリルピロール系化合物; DNOC、ビナパクリル(binapacryl)などのジニトロフェノール系化合物; クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、シアントラニリプロール(cyantraniliprole)、テトラニリプロール(Tetraniliprole)、シクラニリプロール(cyclaniliprole)などのアントラニル・ジアミド系化合物; インドキサカルブ(indoxacarb)などのオキサジアジン系化合物; メタフルミゾン(metaflumizone)などのセミカルバゾン系化合物; スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマト(spirotetramat)などのテトロン酸系化合物; トリアザメート(triazamate)などのカルバモイルトリアゾール系化合物; ジフロビダジン(diflovidazin)などのテトラジン系化合物; アバメクチン(abamectin)、エマメクチン安息香酸塩(emamectin benzoate)、ミルベメクチン(milbemectin)、レピメクチン(lepimectin)、アセキノシル(acequinocyl)、アザジラクチン(azadirachtin)、ベンスルタップ(bensultap)、ベンゾキシメート(Benzoximate)、ビフェナゼート(bifenazate)、ブプロフェジン(buprofezin)、CGA−50439、キノメチオネート(chinomethionat)、クロフェンテジン(clofentezine)、クリオライト(cryolite)、シロマジン(cyromazine)、ダゾメット(dazomet)、DCIP、DDT、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、D−D(1,3−ジクロロプロパン(1,3−Dichloropropene))、ジコホール(dicofol)、ジシクラニル(dicyclanil)、ジノブトン(dinobuton)、ジノカップ(dinocap)、ENT 8184、エトキサゾール(etoxazole)、フロニカミド(flonicamid)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、フルベンジアミド(flubendiamide)、GY−81(ペルオキソカルボナート)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、ヨウ化メチル(methyl iodide)、カランジン(karanjin)、MB−599(verbutin)、 メタム(metam)、メトキシクロール(methoxychlor)、メチルイソチオシアネート(methyl isothiocyanate)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ホスフィン(phosphine)、ピペロニル ブトキシド(piperonyl butoxide)、ポリナクチン複合体(polynactins)、BPPS(プロパルギット(propargite))、ピメトロジン(pymetrozine)、ピレトリン(pyrethrins)、ピリダリル(pyridalyl)、ロテノン(rotenone)、S421(ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル)、サバディラ(sabadilla)、スピノサド(spinosad)、スピネトラム(spinetoram)、スルコフロン塩(スルコフロン−ナトリウム(sulcofuron−sodium))、スルフルラミド(sulfluramid)、テトラジホン(tetradifon)、チオスルタップ(thiosultap)、トリブホス(Tribufos)、アルドリン(aldrin)、アミジチオオン(amidithion)、アミドチオエート(amidothioate)、アミノカルブ(aminocarb)、アミトン(amiton)、アラマイト(aramite)、アチダチオン(athidathion)、アゾトエート(azothoate)、ポリスルフィドバリウム(barium polysulphide)、Bayer 22408、Bayer 32394、ベンクロチアズ(benclothiaz)、5−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−3−ヘキシルシクロヘキサ−2−エノン、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2−エトキシエタノール、ブトネート(butonate)、ブトピロノキシル(butopyronoxyl)、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル チオシアナート、カンフェクロル(camphechlor)、クロルベンシド(chlorbenside)、クロルデコン(chlordecone)、クロルジメホルム(chlordimeform)、クロルフェネトール(chlorfenethol)、クロルフェンソン(chlorfenson)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、フルアズロン(fluazuron)、メタアルデヒド(metaldehyde)、フェニソブロモレート(phenisobromolate)、フルアジナム(fluazinam)、ビアラホス(bialaphos)、ベノミル(benomyl)、塩酸レバミゾール(levamisol)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、アミドフルメト(amidoflumet)、IKA−2005、シエノピラフェン(cyenopyrafen)(NC512)、スルホキサフロール(sulfoxaflor)、ピラフルプロール(pyrafluprole)(V3039)、ピリプロール(pyriprole)(V3086)、トラロピリル(tralopyril)、フルピラゾフォス(flupyrazofos)、ジオフェノラン(diofenolan)、クロルベンジレート(chlorobenzilate)、フルフェンジン(flufenzine)、ベンゾメート(benzomate)、フルフェネリム(flufenerim)、Tripropyl isocyanurate(TPIC)、アルベンダゾール(albendazole)、オキシベンダゾール(oxibendazole)、フェンベンダゾール(fenbendazole)、メタム・ナトリウム(metam−sodium)、1,3−ジクロロプロペン(1,3−dichloropropene)、フルピラジフロン(flupyradifurone)、アフィドピロペン(afidopyropen)、フロメトキン(flometoquin)、ピフルブミド(pyflubumide)、フルエンスルホン(fluensulfone))、トルフルメゾピリム(triflumezopyrium)、ジクロロメゾチアズ(dicloromeotiaz)、tioxazafen、フルヘキサフォン(fluhexafon)、ブロフラニリド(broflanilide)、フロキサメタミド(fluxametamide)、fluazaindolizine、ME−5382、NNI−1501、S−1587、S−8676、BAI−1602、DAI−1601などの殺虫剤、殺ダニ剤又は殺線虫剤が挙げられる。
中でも、殺虫性組成物は、カルボスルファン、カルボフラン、エトフェンプロックス、ジノテフラン、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、チアクロプリド、カルタップ、テブフェノジド、ブプロフェジン、フィプロニル、スピノサド、スピネトラム、ピメトロジン、ジクロロメゾチアズ、フロキサメタミド、ME5382、NNI−1501、S−1587、S−8676、BAI−1602、DAI−1601、シクラニリプロール、テトラニリプロール、ブロフラニリド、エチプロールおよびスルホキサフロールからなる群から選択される1種又は2種以上を含むことが好ましい。
除草剤として具体的には、例えば以下の除草性化合物を挙げることができる。
ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール、ピリブチカルブ、メフェナセット、フェントラザミド、オキサジクロメホン、インダノファン、カフェンストロール、イプフェンカルバゾン、フェノキサスルホン、モリネート、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、ジメピペレート、アニロホス、ピペロホス、ブタミホス、エトベンザニド、プロパニル、シハロホップブチル、メタミホップ、フェノキサプロップエチル、ピリミノバックメチル、ピリフタリド、ペントキサゾン、ビフェノックス、ピラクロニル、オキサジアゾン、オキサジアルギル、カルフェントラゾンエチル、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、ベンゾビシクロン、メソトリオン、テフリルトリオン、ピラスルホトール、ベンフレセート、ブロモブチド、ダイムロン、クミルロン、クロメプロップ、MCPB、MCP、ベンタゾン、シメトリン、ジメタメトリン、ACN、ベンスルフロンメチル、アジムスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、イマゾスルフロン、ハロスルフロン、エトキシスルフロン、オルソスルファムロン、シクロスルファムロン、ビスピリバックNa、フルセトスルフロン、ペノキススラム、ピリミスルファン、プロピリスルフロン、メタゾスルフロン、トリアファモン、シクロピリモレート、フェンキノトリオン、DAH-500、またはSL-261などの除草剤を挙げることができる。
中でも、除草性組成物は、ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール、ピリブチカルブ、メフェナセット、フェントラザミド、オキサジクロメホン、インダノファン、カフェンストロール、イプフェンカルバゾン、フェノキサスルホン、モリネート、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、ジメピペレート、アニロホス、ピペロホス、ブタミホス、エトベンザニド、プロパニル、シハロホップブチル、メタミホップ、フェノキサプロップエチル、ピリミノバックメチル、ピリフタリド、ペントキサゾン、ビフェノックス、ピラクロニル、オキサジアゾン、オキサジアルギル、カルフェントラゾンエチル、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、ベンゾビシクロン、メソトリオン、テフリルトリオン、ピラスルホトール、ベンフレセート、ブロモブチド、ダイムロン、クミルロン、クロメプロップ、MCPB、MCP、ベンタゾン、シメトリン、ジメタメトリン、ACN、ベンスルフロンメチル、アジムスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、イマゾスルフロン、ハロスルフロン、エトキシスルフロン、オルソスルファムロン、シクロスルファムロン、ビスピリバックNa、フルセトスルフロン、ペノキススラム、ピリミスルファン、プロピリスルフロン、メタゾスルフロン、トリアファモン、シクロピリモレート、フェンキノトリオン、DAH-500およびSL-261からなる群から選択される1種又は2種以上を含むことが好ましい。
薬害軽減性組成物に含まれる薬害軽減剤としては、例えば、ベノキサコル(benoxacor)、フリラゾール(furilazole)、ジクロルミド(dichlormid)、ジシクロノン(dicyclonon)、DKA−24(N1,N2−ジアリル−N2−ジクロロアセチルグリシンアミド)、AD−67(4−ジクロロアセチル−1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン)、PPG−1292(2,2−ジクロロ−N−(1,3−ジオキサン−2−イルメチル)−N−(2−プロペニル)アセトアミド)、R−29148(3−ジクロロアセチル−2,2,5−トリメチル−1,3−オキサゾリジン)、クロキントセット−メキシル(cloquintcet−mexyl)、ナフタル酸無水物(1,8−Naphthalic Anhydride)、メフェンピル−ジエチル(mefenpyr−diethyl)、メフェンピル(mefenpyr)、メフェンピルエチル(mefenpyr−ethyl)、フェンクロラゾール−エチル(fenchlorazole−ethyl)、フェンクロリム(fenclorim)、MG−191(2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキサン)、シオメトリニル(cyometrinil)、フルラゾール(flurazole)、フルキソフェニム(fluxofenim)、イソキサジフェン(isoxadifen)、イソキサジフェン−エチル(isoxadifen−ethyl)、ダイムロン(daimuron)、オキサベトリニル(oxabetrinil)、シプロスルファミド(cyprosulfamide)低級アルキル置換安息香酸、クミルロン(cumyluron)又はTI‐35(1−ジクロロアセチルアゼパン)などの薬害軽減性化合物を挙げることができる。これらは1種又はそれ以上を組わせて使用することができるが、これらに限定されるものではない。
植物生長調整組成物に含まれる植物生長調整剤としては、例えば、1−メチルシクロプロペン(1−methylcyclopropene)、1−ナフチルアセトアミド(1−naphthylacetamide)、2,6−ジイソプロピルナフタレン(2,6−diisopropylnaphthalene)、4−CPA、ベンジルアミノプリン(benzylaminopurine)、アンシミドール(ancymidol)、アビグリシン(aviglycine)、カルボネ(carvone)、クロルメコート(chlormequat)、クロプロップ(cloprop)、クロキシホナック(cloxyfonac)、クロキシホナック・カリウム塩(cloxyfonac−potassium)、シクラニリド(cyclanilide)、サイトカイニン(cytokinins)、ダミノジット(daminodide)、ジケグラック(dikegulac)、ジメチピン(dimethipin)、エテホン(ethephon)、エチクロゼート(ethychlozate)、フルメトラリン(flumetralin)、フルレノール(flurenol)、フルルプリミドール(flurprimidol)、ホルクロルフェニュロン(forchlorfenuron)、ジベレリン(gibberellin acid)、イナベンフィド(inabenfide)、インドール酢酸(indole acetic acid)、インドール酪酸(indole butyric acid)、マレイン酸ヒドラジド(maleic hydrazide)、メフルイジド(mefluidide)、メピコート・クロリド(mepiquat chloride)、デシルアルコール(n−decanol)、パクロブトラゾール(paclobutrazol)、プロヘキサジオン・カルシウム塩(prohexadione−calcium)、プロヒドロジャスモン(prohydrojasmon)、シントフェン(sintofen)、チジアズロン(thidiazuron)、トリアコンタノール(triacontanol)、トリネキサパック・エチル(trinexapac−ethyl)、ウニコナゾール(uniconazole)、ウニコナゾール−P(uniconazole−P)などの植物生長調整化合物を挙げることができる。これらは1種又はそれ以上を組わせて使用することができるが、これらに限定されるものではない。
第一工程および第二工程で処理された種子は、第三工程に付される。第三工程では、種子に処理された鉄粉の酸化反応を停止させる。酸化反応の停止は、上記のように、乾燥工程に付すことで、種子表面の水分を蒸発させて実施される。酸化反応を停止することにより得られた種子製剤は、原料として使用される作物種子の保存方法に準じて、通常の方法で保存することができる。例えば、苗箱に平らになるように敷き詰めて、熱がこもらないように育苗棚、苗運搬用のコンテナーなどを用いて保存することが出来る。もちろん、当該種子製剤を脱気した密封容器や密封包装や例えば窒素置換した密封容器に保存し、空気酸化の影響を受けないように保存することもできる。
本発明の第二態様である鉄コーティング種子製剤は、種子と、種子に処理された鉄粉に由来する鉄錆と、種子に処理されたトルプロカルブとを含む。鉄コーティング種子製剤は上記した作製方法で作製される。鉄コーティング種子製剤を用いることで植物の病害を防除することができる。また殺虫性組成物、殺菌性組成物、除草性組成物、薬害軽減性組成物および植物生長調整組成物からなる群から選択される1種又は2種以上の組成物で処理されてなる鉄コーティング種子製剤を用いることで、植物の病害虫又は雑草を防除することができる。
以下では、植物の病害虫又は雑草防除方法のうち、イネの病害虫又は雑草防除方法の具体例について述べるが、これらに限定されるものではない。
本発明のイネの病害虫防除方法において、防除できるイネ病害としては、例えば、いもち病(Magnaporthe grisea)、イネ紋枯病(Thanatephorus cucumeris)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、白葉枯病(Xanthomonas campestris pv.oryzae)、ばか苗病(Gibberella fujikuroi)、イネ苗腐病(Pythium arrhenomanes、Pythium graminicolaなど)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、イネ疫病(Phytophthora japonica Waterhouse)、イネ綿疫病(Phytophthora megasperma var. sojae Hildebrand)、イネもみ枯れ細菌病(Burkholderia glumae)、苗立ち枯れ細菌病(Burkholderia plantarii)、褐条病(Psuedomonas avenae)が挙げられる。
本発明において、防除できる水稲の害虫としては、例えば次のものが挙げられる。
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)、イナズマヨコバイ(Recilia dorsalis)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ムギヒゲナガアブラムシ(Sitobion akebiae)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)等のアブラムシ類、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、アカヒゲホソミドリカスミカメ(Trigonotylus caelestialium)、アカスジカメムシ(Graphosoma rubrolineatum)、オオトゲシラホシカメムシ(Eysarcoris lewisi)、ホソハリカメムシ(Riptortus clavetus)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris parvus)、クサギカメムシ(Halyomorpha mista)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)等のカメムシ類等;鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、サンカメイガ(Tryporyza incertulas)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、アワノメイガ(Ostrinia furnacalis)等のメイガ類、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、イネヨトウ(Sesamia inferens)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)イネキンウワバ(Plusia festucae)、フタオビコヤガ(Naranga aenescens)等のヤガ類;アザミウマ目害虫:イネアザミウマ(Stenchaetothrips biformis)、イネクダアザミウマ(Haplothrips aculeatus)等のアザミウマ類;双翅目害虫:タネバエ(Hylemya platura)等のハナバエ類、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)等のハモグリバエ類、イネキモグリバエ(Chlorops oryzae)、等のキモグリバエ類、キリウジガガンボ(Tipula aino)等のガガンボ類等;甲虫目害虫:イネドロオイムシ(Oulema oryzae)等のハムシ類、イネゾウムシ(Echinocnemus squameus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)等のゾウムシ類等;直翅目害虫:ケラ(Gryllotalpa africana)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、ハネナガイナゴ(Oxya japonica)等;イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)等のセンチュウ類、スクミリンゴガイ(Pomacea canaliculata)等のリンゴガイ類、ヒメモノアラガイ(Ausropeplea ollula)等のモノアラガイ類が挙げられる。
本発明の防除できる雑草については、例えば次のものが挙げられる。
タイヌビエなどのイネ科雑草;アゼナ、アブノメなどのゴマノハグサ科雑草;コナギ、ミズアオイなどのミズアオイ科雑草;タマガヤツリ、イヌホタルイ、マツバイなどのカヤツリグサ科雑草;および/又はウリカワ、オモダカ、ヘラオモダカなどのオモダカ科雑草等が挙げられる。
次に、本発明の第三態様である鉄コーティング種子製剤による植物の病害虫および雑草防除方法について説明する。
本発明のトルプロカルブを含む農薬組成物が処理された鉄コーティング種子製剤は、未処理の種子と同様に、作物の種類に応じて、一般的な栽培方法で播種することができる。トルプロカルブを含む農薬組成物に加えて、上記の殺菌性、殺虫性および除草性化合物で処理されている場合、通常トルプロカルブ以外の殺菌剤、殺虫剤および除草剤を散布・処理する必要はないが、作物の生育状態を確認し、必要に応じて他の殺菌剤、殺虫剤、除草剤等と組み合わせて使用することができる。当該鉄コーティング種子製剤は、土壌表面に播種してもよく、湛水状態の土地に播種してもよい。特に水稲種子は、水田土壌表面に播種してもよく、湛水状態の水田に播種してもよく、落水状態で播種した後湛水してもよい。
以下に、本発明に使用するトルプロカルブを含む農薬組成物の製剤例および雑草防除の試験例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
製剤例1
トルプロカルブ原体(純度99.8%)(40.1質量部)、ニューコール291PG(1.0質量部)、KP−1436(1.0質量部)、Optigel(0.5部)および水道水(57.4質量部)を混合し、アトライター1S 型(三井金属鉱山製)にて湿式粉砕し、トルプロカルブフロアブル(農薬活性成分量40.0質量%)を得た。
実施例1
乾燥した水稲種子(品種:コシヒカリ)100gを常温の水に12時間浸種した後、十分に水を切った湿潤した水稲種子を得た。パンミキサー(ASONE製DPZ−01型)にこの湿潤種子を全量投入した後、種子が流動する速度でパンを回転しながら製剤例1のトルプロカルブフロアブルを5.6g処理した。次いで、鉄粉と焼石膏の混合物(混合比10:1)77gを、水道水約4gを追加しながら粉衣し、均一に鉄粉と焼石膏の混合物が粉衣された後、焼石膏3.5gを更に加えて粉衣した。得られた種子を7日間常温で乾燥し、トルプロカルブが被覆された鉄コーティング種子製剤を得た。
実施例2
乾燥した水稲種子(品種:コシヒカリ)100gを常温の水に12時間浸種した後、十分に水を切った湿潤した水稲種子を得た。パンミキサー(ASONE製DPZ−01型)にこの湿潤種子を全量投入した後、種子が流動する速度でパンを回転しながら製剤例1のトルプロカルブフロアブルを7.5gと鉄粉と焼石膏の混合物(混合比10:1)77gの10分の1量を交互に水道水約4gを追加しながら粉衣し、最後に焼石膏3.5gを更に加えて粉衣した。得られた種子を常温で5日間乾燥し、トルプロカルブが被覆された鉄コーティング種子製剤を得た。
比較例1
乾燥した水稲種子(品種:コシヒカリ)100gを常温の水に12時間浸種した後、十分に水を切った湿潤した水稲種子を得た。パンミキサー(ASONE製DPZ−01型)にこの湿潤種子を全量投入した後、種子が流動する速度でパンを回転しながら水道水8gをピペットにて滴下しながら鉄粉と焼石膏の混合物(混合比10:1)を77g粉衣し、均一に鉄粉と焼石膏の混合物が粉衣された後、焼石膏3.5gを更に加えた。得られた種子は常温で乾燥した。得られた鉄コーティング種子は常温、相対湿度50%条件下で発熱せず、酸化が停止していた。この種子の全量をポリ袋に仕込み、製剤例1のトルプロカルブフロアブル5.63gを加えてピストン混合し、トルプロカルブが被覆された鉄コーティング種子製剤を得た。
比較例2
乾燥した水稲種子(品種:コシヒカリ)100gを常温の水に12時間浸種した後、十分に水を切った湿潤した水稲種子を得た。パンミキサー(ASONE製DPZ−01型)にこの湿潤種子を全量投入した後、種子が流動する速度でパンを回転しながら水道水8gをピペットにて滴下しながら鉄粉と焼石膏の混合物(混合比10:1)を77g粉衣し、均一に鉄粉と焼石膏の混合物が粉衣された後、焼石膏3.5gを更に加えた。得られた種子は常温で乾燥した。得られた鉄コーティング種子は常温、相対湿度50%条件下で発熱せず、酸化が停止していた。この種子の全量をポリ袋に仕込み、製剤例1のトルプロカルブフロアブル7.5gを加えてピストン混合し、トルプロカルブが被覆された鉄コーティング種子製剤を得た。
試験例1 薬効試験(イネいもち病圃場試験)
実施例1〜2および比較例1〜2によって、所定の薬量(2.25ga.i./100g乾籾重又は3.0ga.i./100g乾籾重)を処理し得られたトルプロカルブ処理鉄コーティング種子を0.8m/1区の面積当たり7粒となるように点播し、1〜2葉期まで浅水管理を行い、それ以降は湛水条件で栽培した。下記判定基準にしたがって、播種50日後に葉いもち、播種81日後に穂いもちの調査を行い、防除価を算出した。その結果を表1に示す。
判定基準
葉いもち:株当たり病斑数を測定し、防除価を算出
穂いもち:全株12株を対象に被害度を算出
被害度:0;無発病、1;穂の1/3未満が発病、2;穂の2/3未満が発病、
3;穂の2/3以上が発病
被害度=指数3の穂率+指数2の穂率×0.66+指数1の穂率×0.26
防除価=100{1−(n/N)}
N=無処理の病斑数・被害度,n=処理区に対応する病斑数・被害度
Figure 2017197529
試験例1から明らかなように、本発明の鉄コーティング種子製剤を水田の土壌表面に播種することで、比較例1および比較例2に比較して、顕著な病害防除が達成された。
本発明のトルプロカルブ又はトルプロカルブ組成物を用いた鉄コーティング種子の作製方法および作製された種子製剤を用いた病虫害および雑草防除方法は、水稲栽培で使用可能であり、病虫害および雑草防除の省力化を達成するとともに、重要病害であるイネいもち病菌、害虫、雑草を防除し、なおかつ、水稲に対しても薬害を生じないことから、優れた発明である。

Claims (14)

  1. 種子に鉄粉を処理する第一工程、
    種子にトルプロカルブ又はトルプロカルブを含む農薬組成物を処理する第二工程および
    種子に処理された鉄粉の酸化反応を停止する第三工程を含み、
    第三工程の前に、第一工程および第二工程を実施することを含む鉄コーティング種子製剤の作製方法。
  2. 第二工程を実施した後に、得られた種子に第一工程を実施する請求項1に記載の作製方法。
  3. 第一工程を実施した後、得られた種子に第二工程を実施する請求項1に記載の作製方法。
  4. 第一工程および第二工程を時間的に重複して実施する請求項1に記載の作製方法。
  5. 第二工程の農薬組成物が、トルプロカルブ水性ゾル製剤である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作製方法。
  6. トルプロカルブ水性ゾル製剤が、トルプロカルブ、アニオン界面活性剤および増粘剤を含む水性ゾルである請求項5に記載の作製方法。
  7. 第二工程の農薬組成物が、殺虫性化合物、殺菌性化合物、除草性化合物、薬害軽減性化合物および植物生長調整化合物からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を更に含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の作製方法。
  8. 殺菌性化合物が、ピロキロン、トリシクラゾール、ジクロシメット、カルプロパミド、フェノキサニル、プロベナゾール、イソチアニル、チアジニル、KUF−1411、アゾキシストロビン、イソプロチオラン、アシベンゾラルSメチル、フラメトピル、フルトラニル、AKD−5195、S-2399、MIF−1002、NF−180、テブフロキン、シメコナゾール、チフルザミド、ペンフルフェン、メタラキシル、メタラキシル−M、ヒドロキシイソキサゾール、トリフルミゾール、カスガマイシン、クロロタロニル、イプコナゾール、ベノミル、チオファネートメチル、メプロニル、バリダマイシン、オキソリニック酸、イミノクタジン酢酸塩、ピカルブトラゾクス、ペンチオピラド、アミスルブロムおよびシアゾファミドからなる群から選択される1種又は2種以上を含む請求項7に記載の作製方法。
  9. 殺虫性化合物が、カルボスルファン、カルボフラン、エトフェンプロックス、ジノテフラン、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、チアクロプリド、カルタップ、テブフェノジド、ブプロフェジン、フィプロニル、スピノサド、スピネトラム、ピメトロジン、ジクロロメゾチアズ、フロキサメタミド、ME5382、NNI−1501、S−1587、S−8676、BAI−1602、DAI−1601、シクラニリプロール、テトラニリプロール、ブロフラニリド、エチプロールおよびスルホキサフロールからなる群から選択される1種又は2種以上を含む請求項7に記載の作製方法。
  10. 除草性化合物が、ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール、ピリブチカルブ、メフェナセット、フェントラザミド、オキサジクロメホン、インダノファン、カフェンストロール、イプフェンカルバゾン、フェノキサスルホン、モリネート、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、ジメピペレート、アニロホス、ピペロホス、ブタミホス、エトベンザニド、プロパニル、シハロホップブチル、メタミホップ、フェノキサプロップエチル、ピリミノバックメチル、ピリフタリド、ペントキサゾン、ビフェノックス、ピラクロニル、オキサジアゾン、オキサジアルギル、カルフェントラゾンエチル、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、ベンゾビシクロン、メソトリオン、テフリルトリオン、ピラスルホトール、ベンフレセート、ブロモブチド、ダイムロン、クミルロン、クロメプロップ、MCPB、MCP、ベンタゾン、シメトリン、ジメタメトリン、ACN、ベンスルフロンメチル、アジムスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、イマゾスルフロン、ハロスルフロン、エトキシスルフロン、オルソスルファムロン、シクロスルファムロン、ビスピリバックNa、フルセトスルフロン、ペノキススラム、ピリミスルファン、プロピリスルフロン、メタゾスルフロン、トリアファモン、シクロピリモレート、フェンキノトリオン、DAH-500およびSL-261からなる群から選択される1種又は2種以上を含む請求項7に記載の作製方法。
  11. 種子が水稲種子である、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の作製方法。
  12. 種子と、種子に処理された鉄粉に由来する鉄錆と、種子に処理されたトルプロカルブとを含む鉄コーティング種子製剤。
  13. 請求項12に記載の鉄コーティング種子製剤を土壌表面に播種することを含む植物病害防除方法。
  14. 請求項12に記載の鉄コーティング種子製剤を水田土壌表面に播種することを含む植物病害防除方法。
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