JP6954317B2 - 種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法 - Google Patents

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Description

本発明は、種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法に関し、特に、鉄素材を含む被覆層によって種子を被覆する種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法に関する。
農業従事者の高齢化、農産物流通のグローバル化に伴い、農作業の省力化や農産物生産コストの低減が解決すべき課題となっている。これらの課題を解決するために、例えば、水稲栽培においては、育苗と移植の手間を省くことを目的として、種子を圃場に直接播く直播法が普及しつつある。その中でも、種子の比重を高めるために鉄粉を被覆した被覆種子を用いる技術は、水田における種子の浮遊や流出を防止し、かつ鳥害を防止するというメリットがあることで注目されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術のうち、粉体を水により種子に付着させる粉衣工程において、通常の鉄粉を使用した場合には鉄粉が種子表面を十分被覆できないことがあった。
そこで、特許文献2には、不定形の酸化鉄粉と目開き106μmの篩を通過する割合が90質量%以上のアトマイズ鉄粉を混合し、特定見掛け密度としたことにより種子外面全体への付着性及び量産性に優れる技術が開示されている。
特開2005−192458号公報 特開2017−131167号公報
特許文献2に開示されている技術によれば、不定形の酸化鉄粉と目開き106μmの篩を通過する割合が90質量%以上のアトマイズ鉄粉の混合材により、ダマを発生させず比較的短時間で種子外面全体に種子コーティング材を付着させることが可能であるが、その後の酸化工程で種子同士が結着しやすい課題があることがわかった。
酸化工程での種子同士の結着は播種機の目詰まりにつながり、播種の均一性を阻害するため、種子同士を解さなければならず、大変な追加作業が発生するため好ましくない。また、種子解しの段階で、種子表面の被覆層が剥離する問題も発生する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、鉄系種子被覆技術において被覆均一性を改善するとともに、酸化工程での種子離れ性及び播種に必要な被覆層強度を有する種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法を提供することを目的とする。
発明者は、上記の課題を解決するために、鋭意研究した結果、以下の知見を得た。
従来は、種子を被覆する際に細かい鉄粉を使用することで被覆種子の外観改善を図っていたが、意外にも細かい酸化鉄粉と粗粒鉄粉を混合して種子の外面に被覆層を形成することで上記課題が解決できることを発見した。
本発明は、上記発見に基づくものであり、以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係る種子被覆剤は、鉄素材として酸化鉄粉及び鉄粉を含み、種子表面を被覆するのに用いるものであって、前記酸化鉄粉は、前記鉄素材における割合が20重量%以上70重量%以下であり、かつ、その全重量に対して粒子径45μm未満の酸化鉄粉が60重量%以上であり、前記鉄粉は、その全重量に対して粒子径45μm未満の鉄粉が59重量%以下であることを特徴とするものである。
(2)本発明に係る被覆種子は、上記(1)に記載の種子被覆剤により被覆されたことを特徴とするものである。
(3)本発明に係る種子被覆方法は、上記(1)に記載の種子被覆剤を使用し、種子を被覆することを特徴とするものである。
本発明によれば、被覆種子の被覆均一性及び種子離れ性を改善し、被覆種子の被覆層を実用上、十分な強度に保つことができる。
実施例において、種子被覆剤に含まれる酸化鉄粉における粒子径45μm未満の酸化鉄粉の重量%と被覆種子の種子離れ性との関係を示すグラフである。
本発明の実施の形態に係る種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法を説明するに先立ち、本発明で対象とする種子についてまずは説明する。
<種子>
本発明で対象とする種子は、イネが好ましく適用される。イネの品種としては特に定めなく、ジャポニカ米、インディカ米、ジャバニカ米のいずれでも適用できる。イネは水田で栽培されることが多いため、本発明の効果が発揮できる。
<種子被覆剤>
次に、本実施の形態に係る種子被覆剤について説明する。
本実施の形態に係る種子被覆剤は、鉄素材として酸化鉄粉及び鉄粉を含み、種子表面を被覆するのに用いるものであり、前記酸化鉄粉は、前記鉄素材における割合が20重量%以上70重量%以下であり、かつ、その全重量に対して粒子径45μm未満の酸化鉄粉が60重量%以上であり、前記鉄粉は、その全重量に対して粒子径45μm未満の鉄粉が59重量%以下である。
≪酸化鉄粉≫
本実施の形態に係る種子被覆剤において、酸化鉄粉は、酸化鉄粉の全重量に対して粒子径45μm未満の酸化鉄粉が60重量%以上のものである。
もっとも、粒子径45μm未満の酸化鉄粉が68重量%以上であることにより、種子表面に均一な被覆層を形成し、種子離れ性を改善するとともに、被覆層強度を良好にすることができて好ましい。
酸化鉄粉の粒度分布は、JIS Z2510−2004に定められた方法を用いて篩分けすることによって評価できる。例えば、粒子径が45μm未満の酸化鉄粉とは、目開き45μmの篩を通過した酸化鉄粉のことである。
なお、本実施の形態に係る種子被覆剤に用いる酸化鉄粉としては、ウスタイト(FeO)、マグネタイト(Fe3O4)、ヘマタイト(Fe2O3)、アモルファスであるものが挙げられる。そして、経済性の観点から、ミルスケールが好ましく適用できる。
≪鉄粉≫
本実施の形態に係る種子被覆剤に用いる鉄粉は、鉄粉の全重量に対して粒子径45μm未満の鉄粉が59重量%以下のものである。
もっとも、粒子径45μm未満の鉄粉は、49重量%以下であることにより、種子離れ性が改善されるため好ましく、40重量%以下であることがより好ましい。
さらに、鉄粉の全重量に対して粒子径150μm未満の鉄粉が80重量%以上であることにより、種子の表面に均一な被覆層を形成することができて好ましい。
鉄粉の粒度分布は、前述の酸化鉄粉と同様、JIS Z2510−2004に定められた方法を用いて篩分けすることによって評価できる。
本実施の形態に係る種子被覆剤に用いる鉄粉は、その使用量を特に限定するものではないが、種籾(種子)の重量に対して、5重量%以上800重量%以下であることが好ましく、さらには、10重量%以上500重量%以下であることがより好ましい。
なお、本実施の形態に係る種子被覆剤に用いる鉄粉としては、ミルスケールを還元して製造する還元法や、溶鋼に水またはガスを高速噴射して製造するアトマイズ法により製造されたものが例示できる。
さらに、鉄粉として、純鉄、合金鉄の粉体ならびに他の金属粉との混合物を適用できるが、金属粉中の金属鉄成分が50重量%以上、更には、70重量%以上とすることが、種子に被覆したときの被覆層における錆発生の観点から好ましい。
本発明に係る種子被覆剤は、前述のとおり、鉄素材として酸化鉄粉と鉄粉の混合物を含むものであり、鉄素材における酸化鉄粉の割合と、酸化鉄粉及び鉄粉の粒子径を特定範囲とすることで、被覆均一性、種子離れ性及び被覆層強度が良好となる理由は、以下にように考えられる。
細かい(粒子径の小さい)鉄粉で種子を被覆した場合、粉衣時における被覆均一性が改善される。しかしながら、粉衣された鉄粉を酸化させて被覆層を形成すると、粉衣された鉄粉が細かいために鉄のイオン化が強く、被覆層が形成された種子同士が結着しやすくなる。
一方、細かい酸化鉄粉を使用した場合、被覆均一性が改善されるとともに、鉄のイオン化総量が抑制されるため被覆種子同士の結着が抑えられる。
さらに、粗い(粒子径の大きい)鉄粉を使用した場合には、粉衣された種子同士は点接触となり、このような接触点に細かい酸化鉄粉が存在することにより、粉衣された鉄粉を酸化させて被覆層を形成すると、被覆種子同士の結着が抑制されるものと考えられる。
なお、本発明に係る種子被覆剤は、以下の述べる結合剤や第三成分を含むものであってもよい。
≪結合剤≫
本発明に係る種子被覆剤に含ませる結合剤は、硫酸塩及び/又は塩化物が好ましい。硫酸塩とは、硫酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム及びこれらの水和物である。また、塩化物とは、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム及びこれらの水和物である。なお、本発明に係る種子被覆剤においては、結合剤として特に焼石膏(硫酸カルシウム・1/2水和物)を用いることが好ましい。
結合剤の使用量については、特に規定されるものではないが、種子に被覆した時に錆の進行を容易にするため、種子被覆剤に含まれる鉄粉及び酸化鉄粉に対して0.1重量%以上33%重量以下とすることが好ましい。
さらに、結合剤の平均粒子径についても、特に規定されるものではないが、1〜150μmの範囲とすることが好ましい。
結合剤の平均粒子径を上記範囲とすることが好ましい理由は以下のとおりである。
結合剤の平均粒子径が1μm未満では、該結合剤を含む種子被覆剤の被覆作業時に発生する凝集粒子が多くなり、これを除去するために作業性が著しく低下する。一方、結合剤の平均粒子径が150μmを越えると、鉄粉への付着力が低下し、被覆層の強度が低下する傾向にある。
≪第三成分≫
本発明に係る種子被覆剤は、本発明の効果を損なわない程度に第三成分を含有するものであっても良く、第三成分の含有量は、種子被覆剤における割合が30重量%以下であることが好ましい。
なお、第三成分としては、例えば肥料などの栄養分や農薬、硫酸塩及び/又は塩化物以外のバインダー類などが例示できる。
≪種子被覆剤の被覆量≫
本発明に係る種子被覆剤を種子に被覆する際の被覆量については、特に定めないが、乾燥種子100質量部に対し、5〜800質量部であることが好ましく、さらには、十分なアンカー効果を得るために適宜調整し、10〜500質量部程度であることがより好ましい。
<被覆種子及び種子被覆方法>
次に、本発明に係る種子被覆剤を使用した被覆種子及び種子被覆方法について、以下に説明する。
本実施の形態に係る被覆種子は、上述の本実施の形態に係る種子被覆剤を使用して、種子を被覆したものである。
また、本実施の形態に係る種子被覆方法は、本発明に係る種子被覆剤を使用するものである。そして、種子に種子被覆剤を被覆する手段については特に制限はなく、例えば、「鉄コーティング湛水直播マニュアル2010(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター編)」に示されているように、手作業での被覆(コーティング)をはじめ、従来から公知の混合機を用いるなど、いずれの手段でもよい。
種子被覆剤を種子に被覆する手段として例えば混合機を用いる場合、混合機としては、攪拌翼型ミキサー(例えばヘンチェルミキサー等)や容器回転型ミキサー(例えばV型ミキサー、ダブルコーンミキサー、傾斜回転型パン型混合機、回転クワ型混合機等)が使用できる。
本実施の形態に係る種子被覆剤により種子を被覆する具体的な方法としては、酸化鉄粉、鉄粉及び結合剤と、種子とを上記の混合機中に投入して、水スプレーしながら混合機を作動させるものが挙げられる。
このように種子に被覆された鉄粉は、種子の表面の被覆層中で錆びて(酸化して)、錆により鉄粉同士あるいは鉄粉と酸化鉄粉とが結合することで、前記被覆層を強固なものとする。
このとき、前記種子被覆剤には酸化鉄粉が含まれるため、前記被覆層の酸化反応による発熱が抑制される効果も見られる。
以上、本実施の形態に係る種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法によれば、粉衣時の被覆均一性と酸化時における種子離れ性に優れ、さらに、播種時に十分な被覆層強度を実現することができる。
本発明の効果を確認するために実験を行ったので、以下これについて説明する。
実験では、本発明に係る種子被覆剤を用いて稲種子に被覆し、その被覆層の評価試験を行った。
種子被覆剤の被覆は、前述した「鉄コーティング湛水直播マニュアル2010」に記載された方法に準じて行った。具体的には以下の通りである。
はじめに、種子(乾籾)と種子被覆剤を準備した。本実施例では、鉄素材として酸化鉄粉、鉄粉及び結合剤を含む種子被覆剤1と、結合剤のみからなる種子被覆剤2の2種類の種子被覆剤を用いた。
次に、傾斜回転型パン型混合機を用いて、適量の水を噴霧しながら種子100gに対して種子被覆剤1を数回に分けてコーティングし、次いで種子被覆剤2を数回に分けてコーティングした。この時点は、種子被覆剤1及び種子被覆剤2が水により種子に付着した状態であり、粉衣状態という。
粉衣後、各種子被覆剤が被覆された被覆種子をカップに入れ一晩放置した。その後、適宜水を被覆種子に散布してさらに一晩放置した後、バットに拡げて乾燥させ、被覆層が形成された被覆種子を作製した。
本実施例では、種子被覆剤1の原料である酸化鉄粉、鉄粉及び結合剤の種類及び使用量を変更して実験を行った。
表1に、実験に用いた種子被覆剤に含まれる各原料の種類及び含有量、表2〜表4に、種子被覆剤に用いた各原料の種類(表2:鉄粉、表3:酸化鉄粉、表4:結合剤)を示す。
Figure 0006954317
種子被覆剤1の鉄粉には、表2に示すA1〜A6の6種類を、酸化鉄粉には、表3に示すB1〜B9の9種類を用い、種子被覆剤1の結合剤には、表4に示すC1〜C4の4種類を、種子被覆剤2の結合剤には、表4に示すC1の1種類を用いた。
Figure 0006954317
Figure 0006954317
Figure 0006954317
表1において、発明例1〜発明例19は、種子被覆剤1に含まれる酸化鉄粉、鉄粉及び結合剤の種類及び使用量を本発明の範囲内で変更したものである。すなわち、酸化鉄粉は、全鉄素材における酸化鉄粉の割合が20重量%以上70重量%以下であり、酸化鉄粉の全重量に対して粒子径45μm未満の酸化鉄粉が60重量%以上である。さらに、鉄粉は、その全重量に対して粒子径45μm未満の鉄粉が59重量%以下である。
発明例1〜発明例5、並びに、発明例6及び発明例15は、酸化鉄粉の全重量に対して粒子径45μm未満の酸化鉄粉を、本発明の範囲内である60重量%以上の範囲内で変更したものである。
発明例6〜発明例9及び発明例19は、鉄粉の全重量に対して粒子径45μm未満の鉄粉を、本発明の範囲内である59重量%以下の範囲内で変更したものである。
発明例10〜発明例14は、全鉄素材における酸化鉄粉の割合を、本発明の範囲内である20重量%以上70重量%以下の範囲内で変更したものである。ここで、酸化鉄粉の割合は、全鉄素材の重量に対する酸化鉄粉の重量の割合である。例えば、発明例10において、全鉄素材の重量は、40質量部(鉄粉)+10質量部(酸化鉄粉)=50質量部、であるので、酸化鉄粉の割合は、10質量部(酸化鉄粉)/50質量部(全鉄素材)×100=20重量%、である。
さらに、発明例16〜発明例18は、種子被覆剤1に用いた結合剤の種類を変更したものである。
本実施例では、比較対象として、表1に示す比較例1〜比較例10に係る種子被覆剤を用いて被覆した被覆種子についても実験を行った。
上記の発明例1〜発明例19及び比較例1〜比較例10について、粉衣時の被覆均一性、酸化させた被覆種子の種子離れ性、酸化乾燥後の被覆層強度の評価試験に供した。これらの評価試験は、次のように行った。
<被覆均一性>
粉衣時の種子表面の被覆率を目視判定した。
◎:95%以上、○:80%以上95%未満、△:60%以上80%未満、×:60%未満、と判定した。
<種子離れ性>
カップ内で散水して酸化後、バットに被覆種子を取り出し、該取り出した被覆種子のうち結着した被覆種子を分別し、その重量割合から以下の基準により種子離れ性を測定した。
◎:5%以下、○:5%超え10%以下、△:10%超え20%以下、×:20%超え、と判定した。
<被覆層強度>
酸化乾燥後の被覆種子を1.3mの高さから厚さ3mmの鋼板に5回落下させ、機械的衝撃を与えたときの被覆種子の重量減少を測定し、該測定した重量減少を以下の基準により播種に必要な被覆層強度を評価した。
◎:1%以下、○:1%超え5%以下、△:5%超え20%以下、×:20%超え、と判定した。
図1に、酸化鉄粉の全重量に対する粒子径45μm未満の酸化鉄粉の重量%が酸化させた後の被覆種子の種子離れ性に対する影響の調査結果を示す。酸化鉄粉の全重量に対して粒子径45μm未満の酸化鉄粉が60重量%以上である場合、種子離れ性が良好であることがわかる。
前掲した表1に、上記の各評価試験の結果をまとめて示す。
表1より、種子被覆剤の酸化鉄粉の重量%及び粒子径と、鉄粉の粒子径とが本発明の範囲内である発明例1〜発明例19においては、被覆均一性、種子離れ性及び被覆層強度のいずれもが良好な結果であった。
これに対し、比較例1〜比較例10においては、比較例7〜比較例9を除いて種子離れ性が低い結果であった。
比較例7においては、被覆均一性と種子離れ性は良好であったが、被覆層強度が低い結果であった。
さらに、比較例8及び比較例9においては、種子離れ性は良好であったが、酸化鉄粉だけでは造膜性がないので、そもそも被覆層が種子から剥がれた(被覆層が崩壊した)。
以上、本発明に係る種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法によれば、粉衣時の被覆均一性を改善でき、酸化工程での種子離れ性を改善でき、さらに被覆された被覆層が十分な強度を有することが実証された。これにより、種子被覆における作業性が改善され、稲作の安定化及び向上を実現できる。

Claims (3)

  1. 鉄素材として酸化鉄粉及び鉄粉を含み、種子表面を被覆するのに用いる種子被覆剤であって、
    前記酸化鉄粉は、前記鉄素材における割合が20重量%以上70重量%以下であり、かつ、その全重量に対して粒子径45μm未満の酸化鉄粉が60重量%以上であり、
    前記鉄粉は、その全重量に対して粒子径45μm未満の鉄粉が59重量%以下であることを特徴とする種子被覆剤。
  2. 請求項1に記載の種子被覆剤により被覆されたことを特徴とする被覆種子。
  3. 請求項1に記載の種子被覆剤を使用し、種子を被覆することを特徴とする種子被覆方法。
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