JP3177464B2 - 入出力回路セル及び半導体集積回路装置 - Google Patents

入出力回路セル及び半導体集積回路装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、入出力回路セル及
び半導体集積回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】1チップCPU等の半導体集積回路装置
においては、1つの半導体チップ上に、論理素子ユニッ
トやメモリユニットの他に、外部とインターフェースす
る外部インターフェースユニット及び、この外部インタ
ーフェースユニットと外部の入出力端子の間のバッファ
となる入出力回路ユニットが形成される。
【0003】ここで、入出力回路ユニットを構成する入
出力回路の入出力端子は、多層配線基板中の配線によっ
て入出力バンプに接続されている。一般に、従来の入出
力バンプのピッチ間隔は、パッケージに形成されるピン
のピッチ間隔と等しくなるようにしている。一方、入出
力回路の大きさは、回路種や外部を駆動するための負荷
駆動力や,利用できる半導体プロセスによって大きさが
規定されており、入出力回路のピッチ間隔は、上述した
入出力バンプのピッチ間隔とは異なっている。従って、
半導体チップ上に、入出力回路を配置する場合には、入
出力バンプのピッチ間隔(即ち、パッケージのピンのピ
ッチ間隔)と入出力回路のピッチ間隔を整合させる必要
がある。例えば、パッケージのピンのピッチ間隔(即
ち、入出力バンプのピッチ間隔)が300μmとし、入
出力回路のピッチ間隔が180μmとすると、両者の最
小公倍数を取り、1800μmの間に、パッケージの6
ピン(6個の入出力バンプ)に対して、6個の入出力回
路を対応させて、これらの入出力バンプと入出力回路
は、レイアウト上まとめて配置するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の半導体集積回路装置においては、パッケージのピンと
入出力回路は、レイアウト上まとめて配置するようにし
ているため、入出力回路を半導体チップ上に任意に配置
できないという問題があった。
【0005】そして、従来は、パッケージのピンと入出
力回路は、レイアウト上まとめて配置する必要があるた
め、例えば、半導体チップの周辺,即ち、正方形状の半
導体チップの4辺のそれぞれに入出力回路を搭載するよ
うようにしていた。しかしながら、半導体チップの周辺
に入出力回路を搭載する方式では、外部インターフェー
スユニットは、4辺に配置された入出力回路から等距離
にある半導体チップの中央付近に搭載することになる。
その結果、チップサイズの大規模化が進むと、外部イン
ターフェースユニットと入出力回路の距離が大きくな
り、伝搬ディレイが大きくなるという問題があった。特
に、半導体集積回路装置として高性能CPUに適用する
場合には、性能に対するオーバーヘッドが大きくなるも
のであった。また、半導体チップの周辺に入出力回路を
搭載する方式では、半導体チップサイズと入出力バンプ
のピッチ間隔によって、1辺に配置できる入出力バンプ
の数が制限されることになる。即ち、入出力端子数が制
限されることになる。
【0006】近年の半導体の微細化技術とともにLSI
の高集積化が進むと、中央処理演算装置(CPU)等が
1チップに集積され、1チップに必要とされる入出力端
子の数も増加する傾向にある。そして、半導体チップの
周辺に入出力回路を搭載する方式では、入出力端子数
は、数百端子程度が限界となっている。
【0007】それに対して、パッケージのピンと入出力
回路をレイアウト上まとめて配置する他の方法として、
例えば、半導体チップの内部にストライプ状に入出力回
路を配置する方式が知られている。半導体チップの内部
に、8本のストライプ状に入出力回路を配置すれば、半
導体チップの4辺に入出力回路を配置する方式に比べ
て、入出力端子数を2倍にすることが可能である。そし
て、半導体チップの内部にストライプ状に入出力回路を
配置することにより、半導体チップの中央に配置される
外部インターフェースユニットとの距離は、上述の方式
に比べて相対的に短くできるため、伝搬ディレイは小さ
くすることが可能となる。しかしながら、半導体チップ
の内部にストライプ状に入出力回路を搭載する方式で
は、論理ユニットは、ストライプ状に配置された入出力
回路で分断されることになる。その結果、内部論理は、
入出力回路を渡って伝搬する必要がるため、内部論理の
伝搬ディレイのオーバーヘッドが大きくなるという問題
があった。
【0008】本発明の目的は、入出力回路を半導体チッ
プ上に任意に配置できる入出力回路セルを提供するにあ
る。
【0009】本発明の他の目的は、外部インターフェー
スユニットと入出力回路の間の伝搬ディレイが小さく、
内部論理の伝搬ディレイのオーバーヘッドが小さい半導
体集積回路装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、半導体チップに形成され、信号端子と電
源端子を有する入出力回路と、この入出力回路の信号端
子及び電源端子とそれぞれ配線で接続された複数の入出
力バンプから構成される入出力回路セルにおいて、上記
入出力回路に対して上記複数の入出力バンプを対応させ
るとともに、上記入出力バンプを上記入出力回路の投影
面内の中央に配置するようにしたものであり、かかる構
成により、入出力回路を半導体チップ上に任意に配置し
得るものとなる。
【0011】また、上記目的を達成するために、本発明
は、半導体チップに形成され、信号端子と電源端子を有
する入出力回路と、この入出力回路の信号端子及び電源
端子とそれぞれ配線で接続された複数の入出力バンプか
ら構成される入出力回路セルにおいて、上記入出力回路
に対して上記複数の入出力バンプを対応させるととも
に、上記複数の入出力バンプが占める面積を、上記入出
力回路が占める面積に等しくなるように、上記入出力回
路に対して、上記入出力バンプを配置するようにしたも
のであり、かかる構成により、入出力回路を半導体チッ
プ上に任意に配置し得るものとなる。
【0012】また、上記目的を達成するために、本発明
は、半導体チップに形成され、外部インターフェースユ
ニットに接続される入出力回路ユニットを有する半導体
集積回路装置において、上記入出力回路ユニットは、複
数の入出力回路セルから構成され、上記入出力回路セル
は、信号端子と電源端子を有する入出力回路と、この入
出力回路の信号端子及び電源端子とそれぞれ配線で接続
された複数の入出力バンプから構成され、上記入出力回
路に対して上記複数の入出力バンプを対応させた入出力
回路セルを単位として、上記半導体チップ上にレイアウ
トするようにしたものであり、かかる構成により、入出
力回路を半導体チップ上に任意に配置し得るものとな
る。
【0013】上記半導体集積回路装置において、好まし
くは、上記入出力回路ユニットは、上記半導体チップの
隣合う2辺にL字型に配置するようにしたものであり、
かかる構成により、外部インターフェースユニットと入
出力回路の間の伝搬ディレイを小さくし、内部論理の伝
搬ディレイのオーバーヘッドを小さくし得るものとな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を用いて、本発
明の一実施形態による半導体集積回路装置について説明
する。最初に、図1を用いて、本発明の一実施形態によ
る半導体集積回路装置における半導体チップ上の各ユニ
ットの配置について説明する。図1は、本発明の一実施
形態による半導体集積回路装置における半導体チップ上
のユニット配置の説明図である。
【0015】半導体チップ1000の左側の1辺及び下
側の1辺の計2辺には、L字型に入出力回路ユニット1
10,210が配置されている。入出力回路ユニット1
10は、N個の入出力回路110−1,110−2,1
10−3,…,110−Nから構成されている。同様に
して、入出力回路ユニット210は、N個の入出力回路
210−1,…,210−Nから構成されている。入出
力回路110−1,110−2,110−3,…,11
0−N,210−1,…,210−Nは、それぞれ、入
力バッファアンプ等を含む入力回路若しくは出力バッフ
ァアンプを含む出力回路である。入力回路は、電源ノイ
ズ対策のためのバイパスコンデンサを含むものであって
もよいものである。出力回路は、LSI外部伝送系のイ
ンピーダンス整合のための終端抵抗を含むものであって
もよいものである。
【0016】半導体チップ1000の左下の隅,即ち、
L字型に配置された入出力回路ユニット110,210
に最も近接する位置には、外部インターフェースユニッ
トであるSPU(Second cash Proce
ssor Unit)200が配置されている。SPU
200は、入出力回路ユニット110,210に近接し
て配置されているため、SPU200と入出力回路ユニ
ット110,210との距離を小さくすることができ
る。従って、従来の半導体チップの周辺に入出力回路を
搭載する方式に比べて、伝搬ディレイを小さくすること
ができるものである。
【0017】半導体チップ1000の残りの領域に、メ
モリユニット(MU:MemoryUnit)400,
浮動小数点ユニット(FU:Floating−poi
nt Unit)500,分岐命令ユニット(BU:B
ranch Unit)600等が配置される。即ち、
MU400,FU500,BU600等は、入出力回路
ユニット110,210によって分断されることなく、
それぞれ、まとめて配置することが可能となっている。
従って、従来の半導体チップの内部にストライプ状に入
出力回路を搭載する方式に比べて、内部論理の伝搬ディ
レイのオーバーヘッドが小さくすることができるもので
ある。
【0018】次に、図2を用いて、入出力回路ユニット
110,210を構成する入出力回路について説明す
る。図2は、本発明の一実施形態による半導体集積回路
装置に用いる入出力回路セルの説明図である。
【0019】図2においては、3個の入出力回路セル1
00−1,100−2,100−3を図示している。入
出力回路セル100−1は、図1に示した入出力回路1
10−1と、入出力バンプ120−1,122−1と、
多層配線基板に形成された配線132−1,134−1
とから形成されている。
【0020】入出力回路セル100−1の断面構造につ
いては、図3〜図5を用いて詳述するが、入出力回路1
10−1の上には、配線132−1,134−1が形成
されている多層配線基板が接続される。配線132−1
の一端は、入出力回路110−1に形成されている信号
端子112−1と接続されている。また、配線132−
2の一端は、入出力回路110−1に形成されている電
源端子114−1と接続されている。
【0021】配線132−1,134−1が形成されて
いる多層配線基板の上には、入出力バンプ120−1,
122−1が形成される。入出力バンプ120−1は、
配線132−1の他端と接続されている。また、入出力
バンプ122−1は、配線134−1の他端と接続され
ている。
【0022】即ち、入出力バンプ120−1は、配線1
32−1を介して、入出力回路110−1に形成されて
いる信号端子112−1と接続されており、信号バンプ
となる。また、入出力バンプ122−1は、配線134
−1を介して、入出力回路110−1に形成されている
電源端子114−1と接続されており、電源バンプとな
る。
【0023】同様にして、入出力回路セル100−2
は、図1に示した入出力回路110−2と、入出力バン
プ120−2,122−2と、多層配線基板に形成され
た配線132−2,134−2とから形成されている。
入出力バンプ120−2は、配線132−2を介して、
入出力回路110−2に形成されている信号端子112
−2と接続されており、また、入出力バンプ122−2
は、配線134−2を介して、入出力回路110−2に
形成されている電源端子114−2と接続されている。
また、入出力回路セル100−3は、図1に示した入出
力回路110−3と、入出力バンプ120−3,122
−3と、多層配線基板に形成された配線132−3,1
34−3とから形成されている。入出力バンプ120−
3は、配線132−3を介して、入出力回路110−3
に形成されている信号端子112−3と接続されてお
り、また、入出力バンプ122−3は、配線134−3
を介して、入出力回路110−3に形成されている電源
端子114−3と接続されている。
【0024】次に、図3を用いて、入出力回路セル11
0−1の断面構造について説明する。図3は、本発明の
一実施形態による半導体集積回路装置に用いる入出力回
路セルの断面図であり、図2のX−X断面図である。
【0025】入出力回路110−1は、半導体チップ1
000の内部に形成されている。入出力回路110−1
の表面に、多層配線基板130が形成される。多層配線
基板130の中には、配線132−1,134−1が形
成される。配線132−1の一端が、入出力回路110
−1の信号端子112−1と接続されるように、配線1
32−1は、多層配線基板130の中に形成される。ま
た、配線134−1の一端が、入出力回路110−1の
電源端子114−1と接続されるように、配線134−
1は、多層配線基板130の中に形成される。配線13
2−1,134−1の他端には、それぞれ、入出力バン
プ120−1,122−1が形成される。以上のように
して、入出力回路セル100−1は、入出力回路110
−1と、入出力バンプ120−1,122−1と、多層
配線基板130に形成された配線132−1,134−
1とによって構成されている。
【0026】入出力バンプ120−1,122−1は、
それぞれ、パッケージ基板150の中に形成された配線
152−1,154−1の一端と接続される。パッケー
ジ基板150は、多層配線基板である。配線152−
1,154−1の他端は、それぞれ、入出力ピン160
−1,162−1に接続される。
【0027】次に、図4を用いて、複数の入出力回路セ
ル110−1,110−2,110−3に対する断面構
造について説明する。図4は、本発明の一実施形態によ
る半導体集積回路装置に用いる複数の入出力回路セルの
断面図であり、図2のY−Y断面図である。
【0028】入出力回路110−1,110−2,11
0−3は、それぞれ、半導体チップ1000の内部に、
等間隔で形成されている。入出力回路110−1,11
0−2,110−3の表面に、多層配線基板130が形
成される。多層配線基板130の中には、配線132−
1,132−2,132−3が形成される。配線132
−1の一端が、入出力回路110−1の信号端子112
−1と接続されるように、配線132−1は、多層配線
基板130の中に形成される。また、配線132−2の
一端が、入出力回路110−2の信号端子112−2と
接続されるように、配線132−2は、多層配線基板1
30の中に形成される。さらに、配線132−3の一端
が、入出力回路110−3の信号端子112−3と接続
されるように、配線132−3は、多層配線基板130
の中に形成される。配線132−1,132−2,13
2−3の他端には、それぞれ、入出力バンプ120−
1,120−2,120−3が形成される。
【0029】図示したように、入出力バンプ120−
1,120−2,120−3は、それぞれ、入出力回路
110−1,110−2,110−3の中央に位置して
おり、入出力回路110−1,110−2,110−3
と入出力バンプ120−1,120−2,120−3と
の相互の位置関係は、各入出力回路セル毎に一定になっ
ている。ここで、信号端子112−1,112−2,1
12−3が、それぞれ、入出力回路110−1,110
−2,110−3に対して異なる位置に設けられている
としても、入出力回路110−1,110−2,110
−3と入出力バンプ120−1,120−2,120−
3との間に介在する多層配線基板130の中の配線13
2−1,132−2,132−3の配線形状を適宜設定
することによって、入出力回路110と入出力バンプ1
20との相互の位置関係は、各入出力回路セル毎に一定
になってすることが可能である。
【0030】入出力バンプ120−1,120−2,1
20−3は、それぞれ、パッケージ基板150の中に形
成された配線152−1,152−2,152−3の一
端と接続される。パッケージ基板150の中に形成され
た配線152−1,154−1の他端は、それぞれ、入
出力ピン160−1,160−2,160−3に接続さ
れる。
【0031】次に、図5を用いて、複数の入出力回路セ
ル110−1,110−2,110−3に対する電源端
子側の配線接続構造について説明する。図5は、本発明
の一実施形態による半導体集積回路装置に用いる複数の
入出力回路セルの電源端子側の配線接続構造を模式的に
表した説明図であり、図2のZ−Z方向に断面をとった
時の配線接続構造図である。
【0032】図2に示した入出力回路110−1,11
0−2,110−3の説明では明示しなかったが、入出
力回路110−1,110−2,110−3は、それぞ
れ、3種類の電源端子が構成されている。即ち、接地レ
ベルのVSS電源端子と、最も高いレベルのVDD電源端子
と、接地レベルとVDDレベルの中間レベルのVTT電源端
子である。VSS電源端子と、VDD電源端子と、VTT電源
端子には、それぞれ、異なる電源電圧VSS,VDD,VTT
を供給する必要がある。そのため、例えば、図2に示し
た入出力バンプ122−1から電源電圧VDDを供給し、
3つの入出力回路110−1,110−2,110−3
に分配する。同様にして、入出力バンプ122−2から
電源電圧VSSを供給し、3つの入出力回路110−1,
110−2,110−3に分配し、入出力バンプ122
−3から電源電圧VTTを供給し、3つの入出力回路11
0−1,110−2,110−3に分配する。
【0033】図5は、上述した配線関係を示している。
即ち、図4に示したように、入出力バンプ120−1
は、配線132−1により、入出力回路110−1の電
源端子112−1に接続されているが、電源端子112
−1がVDD電源端子であるとすると、配線132−1
は、他の入出力回路110−2,11−3のVDD電源端
子にも接続されている。同様にして、電源端子112−
2がVSS電源端子であるとすると、入出力バンプ120
−2は、配線132−2によって、入出力回路110−
2の電源端子112−2に接続され、さらに、他の入出
力回路110−1,110−3のVSS電源端子にも接続
されている。また、電源端子112−3がVTT電源端子
であるとすると、入出力バンプ120−3は、配線13
2−3によって、入出力回路110−3の電源端子11
2−3に接続され、さらに、他の入出力回路110−
1,110−2のVTT電源端子にも接続されている。
【0034】以上説明したように、本実施形態において
は、図2に示したように、入出力バンプ120−1,1
22−1,120−2,122−2,120−3,12
2−3は、それぞれ、入出力回路110−1,110−
2,110−3の投影面内の中央の位置に配置されてい
る。従って、入出力バンプのピッチ間隔L1と、入出力
回路のピッチ間隔L2は、等しいものである。従来の方
法では、入出力バンプと入出力回路は、レイアウト上複
数個をまとめて配置する必要があったのに対して、本実
施形態では、個々の入出力回路をそれぞれ独立して任意
の位置に配置することが可能となる。即ち、バンプと入
出力回路セルを一つの単位としてレイアウトすること
で、LSI内の入出力バンプ配置と入出力回路セルの配
置が等価になる。従って、LSI内の入出力バンプ配置
と入出力回路セル配置を独立に考える必要がなくなり、
LSI設計者は必要な場所に入出力回路セルを配置する
ことだけ考えればよいため、レイアウトが容易となるも
のである。
【0035】また、入出力回路を任意の位置に配置でき
ることから、例えば、図1に示したように、半導体チッ
プ1000の2辺にL字型に入出力回路110−1,
…,110−N,210−1,…,210−Nを配置す
ることが可能となる。
【0036】従って、L字型に配置された入出力回路ユ
ニット110,210に最も近接する位置に、SPU2
00を配置できるため、SPU200と入出力回路ユニ
ット110,210との距離を小さくすることができ
る。従って、従来の半導体チップの周辺に入出力回路を
搭載する方式に比べて、伝搬ディレイを小さくすること
ができるものである。
【0037】また、半導体チップ1000の残りの領域
に、MU400,FU500,BU600等を配置する
ことにより、これらのユニットは、入出力回路ユニット
110,210によって分断されることなく、それぞ
れ、まとめて配置することが可能となっている。従っ
て、従来の半導体チップの内部にストライプ状に入出力
回路を搭載する方式に比べて、内部論理の伝搬ディレイ
のオーバーヘッドが小さくすることができるものであ
る。
【0038】ここで、従来の入出力バンプのピッチ間隔
を300μmとするとき、本実施形態において、入出力
バンプのピッチ間隔L1及び入出力回路のピッチ間隔L
2を150μmとすることにより、従来のように、半導
体チップの4辺に入出力回路を配置した場合と同等の入
出力ピン数を得ることができる。また、L字型のそれぞ
れの辺に配置された入出力回路の列を、図1に示したよ
うに1列でなく、2列を並列に配置することにより、入
出力ピン数を2倍にすることも可能である。
【0039】入出力バンプ120−1,122−1,1
20−2,122−2,120−3,122−3は、そ
れぞれ、入出力回路110−1,110−2,110−
3の信号端子112−1,112−2,112−3及び
電源端子114−1,114−2,114−3と、多層
配線基板中に形成された配線132−1,134−1,
132−2,134−2,132−3,134−3と接
続されている。従って、信号端子112−1,112−
2,112−3及び電源端子114−1,114−2,
114−3が、入出力回路110−1,110−2,1
10−3の中のどのような位置に配置されているとして
も、配線132−1,134−1,132−2,134
−2,132−3,134−3の位置を変えることによ
り、入出力バンプ120−1,122−1,120−
2,122−2,120−3,122−3は、それぞ
れ、入出力回路110−1,110−2,110−3の
中央の位置に配置することが可能となる。
【0040】次に、図6を用いて、入出力バンプ120
と入出力回路110の位置関係について、別の観点から
説明する。図6は、本発明の一実施形態による半導体集
積回路装置に用いる入出力回路セルの入出力バンプと入
出力回路の位置関係の説明図である。
【0041】本実施形態においては、2個の入出力バン
プが、1個の入出力回路に1対1で対応しており、入出
力バンプの占める面積を、入出力回路の占める面積と等
しくしているものである。この点について、図6を参照
して説明する。ここで、入出力回路の占める面積とは、
入出力回路が隣合って配置される場合、隣合う入出力回
路の中央を境界として定めた場合に、ある入出力回路が
占める面積のことである。即ち、図6に示す例におい
て、入出力回路110−2が、入出力回路110−1,
110−3と隣合っている場合、入出力回路110−1
と入出力回路110−2の中央を示す破線CL−1が境
界となり、入出力回路110−13入出力回路110−
2の中央を示す破線CL−2が境界となる。左右につい
ては、入出力回路110−2の端部を境界とする。この
とき、斜線で示される領域の面積S1が、入出力回路の
占める面積となる。
【0042】一方、入出力バンプの占める面積とは、入
出力バンプが隣合って配置される場合、隣合う入出力バ
ンプの中央を境界として定めた場合に、ある入出力バン
プが占める面積のことである。即ち、図6に示す例にお
いて、入出力バンプ120−3が、入出力バンプ120
−2,120−4,122−3と隣合っている場合、入
出力バンプ120−2と入出力バンプ12902の中央
を示す破線CL−2が境界となり、入出力バンプ120
−2と入出力バンプ120−4の中央を示す破線CL−
3が境界となり、入出力バンプ120−2と入出力バン
プ122−3の中央を示す破線CL−4が境界となる。
左については、入出力回路110−2の端部を境界とす
る。このとき、斜線で示される領域の面積S2が、入出
力バンプ120−3の占める面積となる。同様にして、
斜線で示される領域の面積S3が、入出力バンプ122
−3の占める面積となる。入出力バンプ120−2の占
める面積は、面積S2に等しく、入出力バンプ122−
2の示す面積は、面積S3に等しいものである。
【0043】2個の入出力バンプ120−2,122−
2が、1個の入出力回路110−2に1対1で対応して
いるため、入出力バンプの占める面積(S2+S3)
を、入出力回路の占める面積S1と比較すると、両者は
等しくなっている。
【0044】本実施形態では、入出力回路に対して入出
力バンプを対応して設け、入出力バンプの占める面積
を、入出力回路の占める面積と等しくするようにしてい
るので、個々の入出力回路をそれぞれ独立して任意の位
置に配置することが可能となる。
【0045】また、L字型に配置された入出力回路ユニ
ットに最も近接する位置に、SPUを配置できるため、
従来の半導体チップの周辺に入出力回路を搭載する方式
に比べて、伝搬ディレイを小さくすることができるもの
である。
【0046】また、MU,FU,BU等のユニットは、
入出力回路ユニットによって分断されることなく、それ
ぞれ、まとめて配置できるため、内部論理の伝搬ディレ
イのオーバーヘッドが小さくすることができるものであ
る。
【0047】なお、以上の説明では、図2の左側の列に
示した入出力バンプ120−1,120−2,120−
3を信号端子に接続し、右側の列に示した入出力バンプ
122−1,122−2,122−3を電源端子に接続
するものとして説明したが、信号端子と電源端子を交互
に接続する構成としてもよい。即ち、入出力バンプ12
0−1,122−2,120−3を信号端子に接続し、
右側の列に示した入出力バンプ122−1,120−
2,122−3を電源端子に接続する。このような接続
関係とすることにより、信号端子に接続される入出力バ
ンプ120−1,122−2,120−3の間の距離を
互いに離すことができ、また、間に比較的安定な電源ラ
インが介在することになるので、信号の相互の影響を低
減することができる。
【0048】以上説明したように、入出力回路と入出力
バンプの配置が、LSI等の内部論理のフロアプランと
同じ扱いで可能となり、入出力回路のオーバーヘッドが
小さくなり、LSIの性能を最大限に引き出すフロアプ
ランが可能となる。即ち、半導体集積回路装置としての
性能の向上を効果的に図ることができる。
【0049】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、個々の入出力回路をそれぞれ独立して任意の位置に
配置することが可能となる。
【0050】また、L字型に配置された入出力回路ユニ
ットに最も近接する位置に、SPUを配置できるため、
従来の半導体チップの周辺に入出力回路を搭載する方式
に比べて、伝搬ディレイを小さくすることができるもの
である。
【0051】また、MU,FU,BU等のユニットは、
入出力回路ユニットによって分断されることなく、それ
ぞれ、まとめて配置できるため、内部論理の伝搬ディレ
イのオーバーヘッドが小さくすることができるものであ
る。
【0052】次に、図7を用いて、本発明の他の実施形
態による入出力回路セルについて説明する。図7は、本
発明の他の実施形態による半導体集積回路装置に用いる
入出力回路セルの説明図である。
【0053】入出力回路セルは、1個の入出力回路17
0に対して、4個の入出力バンプ180,182,18
4,186が対応する構成である。入出力バンプ180
は、多層配線基板に形成された配線190を介して、入
出力回路170に形成されている信号端子172と接続
されており、信号バンプとなる。また、入出力バンプ1
82は、配線192を介して、入出力回路170に形成
されているVDD電源端子174と接続されており、VDD
電源バンプとなる。さらに、入出力バンプ184は、配
線194を介して、入出力回路170に形成されている
VSS電源端子176と接続されており、VSS電源バンプ
となる。入出力バンプ186は、配線196を介して、
入出力回路170に形成されているVTT電源端子178
と接続されており、VTT電源バンプとなる。
【0054】従って、図5において説明したように、1
つの電源バンプから3個の入出力回路の電源端子に電源
を分配する配線は、不要となるものである。
【0055】次に、図8を用いて、本発明のその他の実
施形態による半導体集積回路装置における半導体チップ
上の各ユニットの配置について説明する。図8は、本発
明のその他の実施形態による半導体集積回路装置におけ
る半導体チップ上のユニット配置の説明図である。
【0056】半導体チップ1000Aの左側の1辺及び
下側の1辺の計2辺には、L字型に入出力回路ユニット
110A,210Aが配置されている。入出力回路ユニ
ット110Aは、図1に示したように複数個の入出力回
路から構成されている。同様にして、入出力回路ユニッ
ト210Aは、複数の入出力回路から構成されている。
半導体チップ1000Aの左下の隅,即ち、L字型に
配置された入出力回路ユニット110A,210Aに最
も近接する位置には、外部インターフェースユニットで
ある第1のSPU200Aが配置されている。SPU2
00Aは、入出力回路ユニット110A,210Aに近
接して配置されているため、SPU200Aと入出力回
路ユニット110A,210Aとの距離を小さくするこ
とができる。従って、従来の半導体チップの周辺に入出
力回路を搭載する方式に比べて、伝搬ディレイを小さく
することができるものである。
【0057】半導体チップ1000Aの残りの領域に、
メモリユニット(MU)400A,浮動小数点ユニット
(FU)500A,分岐命令ユニット(BU)600A
等が配置される。ここで、FU500A及びBU600
Aは、SPU300Aと接続されている。しかしなが
ら、MU400Aが、SPU300Aから離れて配置さ
れているため、新たに、MU400Aの近傍に、SPU
310Aを配置している。SPU310Aの近傍には、
入出力回路210Bを配置している。MU400Aは、
外部とインターフェースするための端子数が少なくよい
ものであるため、このように、任意の位置に入出力回路
210Bを配置することも可能である。
【0058】本実施形態においては、入出力回路110
A,210A,210Bによって構成される入出力回路
セルは、図2〜図4に示した構成としているため、個々
の入出力回路をそれぞれ独立して任意の位置に配置する
ことが可能であり、最も適切なる位置に、新たに、入出
力回路210Bを配置することも可能である。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、入出力回路を半導体チ
ップ上に任意に配置できるものとなる。
【0060】また、本発明によれば、半導体集積回路装
置における外部インターフェースユニットと入出力回路
の間の伝搬ディレイが小さく、内部論理の伝搬ディレイ
のオーバーヘッドが小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体集積回路装置
における半導体チップ上のユニット配置の説明図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態による半導体集積回路装置
に用いる入出力回路セルの説明図である。
【図3】本発明の一実施形態による半導体集積回路装置
に用いる入出力回路セルの断面図であり、図2のX−X
断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による半導体集積回路装置
に用いる複数の入出力回路セルの断面図であり、図2の
Y−Y断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による半導体集積回路装置
に用いる複数の入出力回路セルの電源端子側の配線接続
構造を模式的に表した説明図であり、図2のZ−Z方向
に断面をとった時の配線接続構造図である。
【図6】本発明の一実施形態による半導体集積回路装置
に用いる入出力回路セルの入出力バンプと入出力回路の
位置関係の説明図である。
【図7】本発明の他の実施形態による半導体集積回路装
置に用いる入出力回路セルの説明図である。
【図8】本発明のその他の実施形態による半導体集積回
路装置における半導体チップ上のユニット配置の説明図
である。
【符号の説明】
100−1,100−2,100−3…入出力回路セル 110,210,210B…入出力回路ユニット 110−1,110−2,110−3…入出力回路 112−1,112−2,112−3,172…信号端
子 114−1,114−2,114−3,174,17
6,178…電源端子 120−1,120−2,122−1,122−2,1
80182,184,186…入出力バンプ 130…多層配線基板 132−1,132−2,134−1,134−2,1
52−1,154−1,190,192,194,19
6…配線 150…パッケージ基板 160−1,162−1…入出力ピン 300,300A,310A…SPU 400,400A…MU 500,500A…FU 600,600A…BU 1000…半導体チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田 隆之 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所 汎用コンピュータ事業部 内 (56)参考文献 特開 平5−218204(JP,A) 特開 平6−232377(JP,A) 特開 昭62−194640(JP,A) 特開 昭63−261852(JP,A) 特開 平7−45709(JP,A) 特開 平7−168803(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/82 H01L 21/822 H01L 27/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体チップに形成され、信号端子と電源
    端子を有する入出力回路と、 この入出力回路の信号端子及び電源端子とそれぞれ配線
    で接続された複数の入出力バンプから構成される入出力
    回路セルにおいて、 上記入出力回路に対して上記複数の入出力バンプを対応
    させるとともに、上記入出力バンプを上記入出力回路の
    投影面内の中央に配置することを特徴とする入出力回路
    セル。
  2. 【請求項2】半導体チップに形成され、信号端子と電源
    端子を有する入出力回路と、 この入出力回路の信号端子及び電源端子とそれぞれ配線
    で接続された複数の入出力バンプから構成される入出力
    回路セルにおいて、 上記入出力回路に対して上記複数の入出力バンプを対応
    させるとともに、上記複数の入出力バンプが占める面積
    を、上記入出力回路が占める面積に等しくなるように、
    上記入出力回路に対して、上記入出力バンプを配置した
    ことを特徴とする入出力回路セル。
  3. 【請求項3】半導体チップに形成され、外部インターフ
    ェースユニットに接続される入出力回路ユニットを有す
    る半導体集積回路装置において、 上記入出力回路ユニットは、複数の入出力回路セルから
    構成され、 上記入出力回路セルは、信号端子と電源端子を有する入
    出力回路と、この入出力回路の信号端子及び電源端子と
    それぞれ配線で接続された複数の入出力バンプから構成
    され、 上記入出力回路に対して上記複数の入出力バンプを対応
    させた入出力回路セルを単位として、上記半導体チップ
    上にレイアウトすることを特徴とする半導体集積回路装
    置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の半導体集積回路装置におい
    て、 上記入出力回路ユニットは、上記半導体チップの隣合う
    2辺にL字型に配置したことを特徴とする半導体集積回
    路装置。
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