JP3177384B2 - 制動機構を備えたピボットヒンジ - Google Patents

制動機構を備えたピボットヒンジ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば天窓の障子を枠
に対して回動可能に支承するヒンジ手段に係り、特に、
回動用の外力が消失した後に回動角位置を変えずに保持
するための制動機構を備えたピボット型のヒンジに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】次に、図2ないし図5を順次に参照しつ
つピボットヒンジの説明をする。図2は天窓の1例を示
し、枠に対して回動可能に支持された障子を若干回動さ
せて開いた状態の斜視図である。障子1を、枠2に対し
てX軸まわりの回動可能に取り付けるには、上記の軸X
上の2個所にヒンジ3を配設する必要が有る。このよう
な場合、適宜型式のヒンジ機構を用い得るが、ピボット
ヒンジが好適(理由は後述)である。図3は公知のピボ
ットヒンジの1例について、1対のヒンジ板をX軸方向
に離間させた状態を描いた模式的な分解斜視図に寸法線
を記入した図であって、ヒンジ板の1部を破断して描い
てある。図示の符号5はヒンジ板・甲であり、同じく6
はヒンジ板・乙である。これら1対のヒンジ板・甲と同
乙とは矢印aのごとく互いに接近して間隔寸法tで、平
行に対向せしめられ、以下に述べるような機構によって
軸Xを中心として相互に回動せしめられる。上記の軸X
は設計的に想定したものであって、実体のシャフト部材
は存在しない。前記1対のヒンジ板・甲5と同乙6と
は、説明の便宜上、符号を付して名付けたものであっ
て、何れを枠側(固定側)として用いても、何れを障子
側(傾動側)として用いても良い。本発明においては、
1対のヒンジ板の片方を乙6と呼び他方を甲5と呼ぶ
が、これらを入れ替えて考えても本発明の技術的範囲内
である。本従来例(図3)においては、片方のヒンジ板
・乙6が他方のヒンジ板・甲5に対向している面に、前
記仮想の軸Xを中心とする半割短円筒状の案内部材7が
固定されている。上記の半割短円筒状とは、円筒を縦割
りした形状の意であるが、必ずしも正確に半割りである
ことを要せず、例えば約1/3であっても良い。本発明
において短円筒とは、直径寸法に比して長さ寸法が格段
に短い円筒を言い、本従来例の半割短円筒状案内部材の
長さ寸法は、寸法線で示した寸法tである。この部材
を、X軸方向の円筒の一部として見れば上記の寸法tは
円筒の長さ寸法であり、また、この部材を厚板から切り
抜いて構成する場合について見れば前記の寸法tは素材
である厚板の厚さ寸法に相当する。
【0003】前記の半割短円筒状案内部材7を円筒の一
部として見た場合、該仮想の円筒の内周面に対して回動
自在に嵌合する、長さ寸法tの短円柱を想定し、これを
縦割りにした形状の内周案内部材8を構成し、前記の軸
Xと同心になるように位置せしめて他方のヒンジ板・甲
5に固定する。一方、前記半割短円筒状案内部材7の外
周面に対して摺触する凹円柱面を有する外周案内部材9
が、該凹円柱面の軸心を前記の軸Xと同心になるよう位
置せしめて、前記他方のヒンジ板・甲5に取り付けられ
ている。これにより、前記1対のヒンジ板・甲5と同乙
6とを間隔寸法tで平行に対向せしめると、半割短円筒
状案内部材7の内周面と外周面とが、内周案内部材8と
外周案内部材9とによって挟みつけられた形に嵌合し、
該1対のヒンジ板は軸Xを中心として相互に回動可能に
係合される。図示を省略するが、従来一般に、前記1対
のヒンジ板が相互に反矢印a方向に離間しないようにす
るための案内部材が設けられている。図3に例示したよ
うなピボットヒンジ4を図2に例示した天窓に適用する
と、障子1を約180度回動せさると前記半割短円筒状
案内部材7が半回転して離脱するので、容易に着脱する
ことができる。しかも、障子1の通常使用状態では10
0度以上回動させることは無く、この範囲内で回動させ
ていても離脱する虞れが無い。しかも、図示の半径寸法
Rを大きく設定しやすいので、所要の軸受面積を得るた
めの寸法tが小さくて済むため、ピボットヒンジは薄形
に構成するに適している。図に記号hで示したのはヒン
ジ板を取り付けるための孔である。図4は上掲の図3と
異なる従来例のピボットヒンジを示し、1対のヒンジ板
を離間せしめて描いた分解斜視図である。図3の従来例
における外周案内部材は半割円筒状に形成されていた
が、図4の従来例は周方向の寸法が短縮され、その機能
の一部を外周案内ピン10に分担させている。これは
(図2参照)障子1の重力荷重は下方に掛かるので、該
重力荷重を支承する方向に比較的大きい軸受面を設定
し、その他の方向には大きい軸受面積が無くても良いと
いう考えによって構成されている。
【0004】例えば図2に示したような天窓の障子1を
ピボットヒンジで回動自在に支承した場合、手の力で容
易に回せる程度に手応えが有って、しかも、手を放した
後に障子が同一の姿勢(回動角位置)を保っているこ
と、特に、風に煽られてバタついたりしないことが望ま
れる。このため、ピボットヒンジの回動に一定の抵抗を
与え得るような制動機構を該ピボットヒンジに付設する
ことが必要である。図5は前掲の図4に示したピボット
ヒンジを改良して、1対のヒンジ板のX軸まわり回動に
一定の制動を与えるようにした構造のピボットヒンジの
公知例を示す分解斜視図である。図5の公知例において
は、X軸を中心とする仮想の円弧sに沿って配列されて
いる複数個の外周案内ピン10の内の2個に渡しかけて
ブレーキ用リーフスプリング11が係着される。半割短
円筒状案内部材7は上記のブレーキ用リーフスプリング
11を弓なりに撓ませるので、該リーフスプリングによ
って押圧力を受け、その回動に対して摩擦抵抗が作用す
る。しかし、図5に示した公知例の制動機構は、リーフ
スプリング11と半割短円筒状案内部材7との接触面積
が狭く、従って大きい局部圧力を生じるので摩耗の進行
が速やかである。従って耐久性が充分でない。その上、
摩擦力の制御が困難で、大量生産した場合に品質(制動
力)のバラツキが大きい。また、使用中に経年的な制動
力低下(主としてリーフスプリングのへたりによる)を
生じやすいという不具合も有る。図5に示した従来例の
ピボットヒンジを改良して制動機能の均一性と耐久性と
を向上させるには、前記の半割短円筒状案内部材の外周
面に摺触する外周案内用の部材が、該半割短円筒状案内
部材の外周面に対して回動自在に嵌合する凹円柱面を有
するブレーキシューによって構成するとともに、該ブレ
ーキシューを前記の1対のヒンジ板の他方のヒンジ板・
甲に対して微小寸法の変位可能に取り付け、かつ、上記
ブレーキシューを前記半割短円筒状案内部材に向けて押
しつけるコイルスプリングを設けることが有効である。
上記の構成は本発明者が創作し、本出願人によって別途
出願中の未公知の発明(特願平6−29835号・以
下、先願の発明と言う)である。次に、図6および図7
を併せて参照しつつ、先願の実施例を説明する。図6は
先願の発明に係る制動機構を備えたピボットヒンジの1
実施例を示し、1対のヒンジ板に垂直な回転軸Xを含む
面によって切断したところを描いた模式的な断面図であ
る。図7は上記実施例に係る制動機構を備えたピボット
ヒンジにおける1対のヒンジ板の一部を破断して、回転
中心軸X方向に離間させた状態を模式的に描いた分解斜
視図である。本実施例は、図3に示した従来例のピボッ
トヒンジ(制動機構を有していない)に先願発明を適用
して改良した1例である。先願発明の実施例を描いた図
7について、前掲の図3(従来例)と同様ないし類似の
構成部分について説明すると、 本例のヒンジ板・甲1
2および同乙13は、前記従来例におけるヒンジ板・甲
5および同乙6に対応する類似の構成部材である。本例
の片方のヒンジ板・乙13に固定されている半割短円筒
状案内部材14は前記従来例における半割短円筒状案内
部材7に対応する類似の構成部材である。本例の内周案
内部材15は、前記従来例における内周案内部材8に対
応し、軸Xと同心に配置された縦割り円柱状の類似の構
成部材である。次いで、図6が図3に比して本質的に異
なっている点、すなわち、先願発明を適用して改良した
事項を説明する。符号16で示した部材は半割短円筒状
のブレーキシューであって、本実施例においては市販の
トヨカロイ(商標名)を用いた。図6にその断面が現れ
ている。この市販のブレーキシュー16は汎用性の規格
部品であって単純な形状の部材なので、これを先願の発
明のピボットヒンジ用の制動機構に組み込むため、バッ
クメタル17を取り付けた。取付手段は図に現れていな
いが、複数の小ネジである。前記のブレーキシュー16
を固着されたバックメタル17は、他方のヒンジ板・甲
12に対して固定されることなく、シューホルダ18に
対して僅かな変位を許容して取り付けられている。詳し
くは、シューホルダ18は他方のヒンジ板・甲12に対
して固定され、該ヒンジ板・甲12との間にバックメタ
ル17及びブレーキシューを摺動可能に抱持している。
上記バックメタル17の側面からX軸方向に係合片17
a,係合片17bが突出していて、係合片17aは他方
のヒンジ板・甲12に穿たれた係合孔12aに係合し、
係合片17bはシューホルダ18に穿たれた係合孔18
aに係合している。このようにしてバックメタル17
は、軸Xを中心とする円周方向の摺動を制約され、軸X
に対して接近・離間する方向に、僅少の変位を許容され
ている。そして上記バックメタル17を介してブレーキ
シュー16を軸Xに対して接近せしめる方向に押圧する
コイルスプリング19が配設されている。図6には上記
コイルスプリング19の1個が現れているが、その設置
個数の総計は3個である。本実施例を示す図7には3個
の係合孔18aと3個の係合片17bとが現れており、
本実施例のコイルスプリング19は、これら3個の係合
片17bと対応する位置に各1個配置されていて、計3
個である。図5の従来例においては1個のみのブレーキ
用リーフスプリング11が設けられているが、本実施例
のように複数個のコイルスプリング19を配列すると、
押圧力のコントロールが精密に行なわれる。その理由は
(a)コイルスプリングはリーフスプリングに比して、
その線径,巻径,巻数,自由長,取付長の制御によって
バネ定数を広範囲に、精密に設定することができ、
(b)複数個のコイルスプリングを配置することによっ
て該コイルスプリング1個1個のバネ特性の偏差が平均
化され、(c)複数個のコイルスプリングを配置するこ
とによって、ブレーキシューの摩擦面全域について圧力
分布を均一ならしめることができるからである。なお、
本発明においてブレーキシューとは、乾式摩擦材を総称
する意であって、クラッチシューと呼ばれている乾式摩
擦材を用いることも本発明の技術的範囲に含まれる。図
6と図7とを比較して容易に理解できるように、図7に
分解図として示されている1対のヒンジ板・甲12と同
乙13とを矢印a方向に相互に接近させて組み合わせる
と図6に示した状態となり、該1対のヒンジ板はこれ以
上接近しない。図示を省略するが、図6のように組み合
わされた1対のヒンジ板・甲,乙が相互に離間しないよ
うな案内部材を設けてある。
【0005】上述したように、1対のヒンジ板・甲12
と同乙13とが離間することなく、しかも軸Xまわりの
回動を阻止しないような案内手段を設けてあるので、図
7に示した状態のヒンジ板・乙13を矢印aのごとく平
行移動させてヒンジ板・甲12に組み合わせることはで
きず、実際の組み付け操作は半割短円筒状案内部材14
が、図7に仮想線で示した位置14′から、仮想線で示
した円弧矢印bのごとく、内周案内部材15とブレーキ
シュー16との間に形成されている円弧溝状の中へ矢印
bのごとく挿入するようにして行なわれる。上記の組み
付け操作と逆の手順で、半割短円筒状案内部材14が反
矢印b方向に円弧を描くようにヒンジ板・乙13を回す
と、本実施例のピボットヒンジは分解される。上記のよ
うに分解・組立が容易であることは、このピボットヒン
ジを例えば図2に示したような天窓に適用した場合、非
常に便利であるのみでなく、実用上、欠くことのできな
い特性である。すなわち、枠2の中へ障子1を図2のよ
うに嵌め合わせてしまうと、仮想線で示したヒンジ3の
位置にピボットヒンジを差し入れてネジ止めすることは
できない。従って、図7のように分解された1対のヒン
ジ板・甲12と同乙13とのそれぞれを、個別に、障子
1と枠2とのそれぞれ所定の位置に当てがい、取付孔
h,h′に木ネジもしくはボルトなどを挿通して取り付
けた後、これらを組み合わせなければ組み付けができな
い。以上に述べたように、例えば天窓の障子のような場
合に、狭い間隙の中へ組み入れることができるのは、ピ
ボットヒンジ本来の特長の一つであるが、本実施例の制
動機構は上記の特長を妨げることがなく耐久性に優れ、
かつ製品品質の均一な制動機能を発揮することができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記先願
の発明に係る制動利こうを備えたピボットヒンジを特許
出願した後、実用化実験,研究を続行し、本出願人は先
願の発明に係る制動機構を備えたピボットヒンジの量産
準備を推進した。その結果、先願の発明が実用条件下に
おいて所期の効果を奏することを確認したが、なお、製
造コストの低減と、摩擦部の放熱と、摩擦面の密着性と
に関して一層の改善の余地が有ることが確認された。
【0007】本願発明の目的とするところは、前述した
先願に係る発明の長所を損なうこと無く、更に一層の改
良を加えて、製造コストを低減するとともに、摩擦熱の
放熱性を向上させ、かつ、摩擦面の密着性を改善するに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的(先願に係る
発明の改良・コスト低減及び摩擦部改善)を達成するた
め本発明の構成は、1対のヒンジ板・甲とヒンジ板・乙
とが相互に平行に配置されており、これら1対のヒンジ
板に直交する仮想の軸Xを中心として相対的に回動する
構造であって、上記1対のヒンジ板のうち、片方のヒン
ジ板・乙には上記軸Xと同心に半割短円筒状の案内部材
が固定されており、かつ上記1対のヒンジ板の他方のヒ
ンジ板・甲には上記半割短円筒状案内部材の内周面に対
して回動自在に嵌合する円柱面を有する内周案内部材が
固定されるとともに、上記半割短円筒状案内部材の外周
面に摺触する外周案内用の部材が取り付けられているピ
ボットヒンジにおいて、前記の半割短円筒状案内部材の
外周面に摺触する外周案内用の部材が、該半割短円筒状
案内部材の外周面に対して回動自在に嵌合する凹円柱面
を有するブレーキシューによって構成されるとともに、
該ブレーキシューは前記1対のヒンジ板の他方のヒンジ
板・甲に対して微小寸法の変位可能に取り付けられてお
り、かつ、上記ブレーキシューを前記半割短円筒状案内
部材に向けて押しつけるコイルスプリングを具備してお
り、上記半割短円筒状部材は、前記の軸Xを含む面によ
る断面形状がU字形ないしコの字形をなしていることを
特徴とする。
【0009】
【作用】前記の構成によると、未公知の先願に係る発明
の構成に欠くことのできない事項を備えているので、該
先願の発明の長所(制動機能の均一性,耐久性)を損ね
ることなく、しかも、半割短円筒状部材の断面がU字形
もしくはコの字形をなしているので、(イ)この部材を
例えば板金加工(プレス成形)によって構成することが
でき、製造コストが低減され、(ロ)大気に開放された
中空部が形成されているので放熱性が良く、(ハ)断面
U字状ないしコの字状であるため弾性変形し易く、摩擦
面の密着性が向上する。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の1実施例の断面図であっ
て、前記の先願の発明における図6に対応する図であ
る。本実施例は、図6に示した先願の発明の実施例に本
発明を適用して改良した1例であって、本図1において
前掲の図6と同一の符号を付したものは前記先願の発明
におけると同様ないし類似の構成部分である。
【0011】次に、本図1が図6に比して異なる点、す
なわち、本発明を適用して改良した事項を説明すると、
図6(先願発明)の半割短円筒状案内部材14が内実の
部材(厚板を切り抜いた部材)であったのに比して、本
例(図1)の半割短円筒状案内部材21は、プレス成形
された断面U字状の部材である。詳しくは、ピボットヒ
ンジの回転中心軸Xを含む面による断面がU字状をなし
ている。本実施例においては、鋼板をプレス加工して上
記断面U字状の半割短円筒状案内部材21を構成した。
このため、鋼の厚板を切り抜いて半割短円筒状部材を作
り出す作業に比べて材料歩留りが良くて「省資源」とい
う社会的要請にも合致し、材料コストも加工コストも安
価である。さらに、断面U字状の中空部Eは、図1の紙
面の奥行方向に円弧状の長さを有して大気に連通されて
いるので、この半割短円筒状案内部材21とブレーキシ
ューとの摩擦によって発生した熱は高能率で放熱され
る。その上、図1から容易に理解されるように、断面U
字状に形成された半割短円筒状案内部材21は半径方向
(図において上下方向)の幅寸法Wを増減する形に弾性
を有しているので、円滑に摺動し易い。ここに、該半割
短円筒状案内部材21の摩擦相手部材であるブレーキシ
ュー16はコイルスプリング19で支承されていて変位
可能であるが、上記の摩擦の反力を受けている内周案内
部材15は比較的剛性の大きい部材であるから、半割短
円筒状案内部材21が前記の幅寸法Wを柔軟に変化させ
て内周案内部材15に馴染むことは、円滑な作動を確保
するという面から重要な特性である。以上に説明した作
用から容易に理解されるように、前記の半割短円筒状部
材の断面形状を、U字状でなくコの字状に構成しても同
様の作用,効果が得られる。本発明においてU字形ない
しコの字形とは、U字形、コの字形、および、これに類
似する形状を総称する意である。
【0012】
【発明の効果】本発明を適用すると、未公知の先願に係
る発明の構成に欠くことのできない事項を備えているの
で、該先願の発明の効果(制動機能の均一性,耐久性)
はそのまま発揮され、その上、半割短円筒状部材の断面
がU字形,ないしコの字形をなしているので、(イ)こ
の部材を例えば板金加工(プレス成形)によって構成す
ることができ、製造コストが低減され、(ロ)大気に開
放された中空部が形成されているので放熱性が良く、し
かも重量が軽減され、(ハ)断面U字状ないしコの字状
であるため弾性変形し易く、摩擦面の密着性が向上する
という優れた実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制動機構を備えたピボットヒンジ
の1実施例を示し、1対のヒンジ板に垂直な回転軸Xを
含む面によって切断したところを描いた模式的な断面図
である。
【図2】天窓の1例を示し、枠に対して回動可能に支持
された障子を若干回動させて開いた状態の斜視図であ
る。
【図3】公知のピボットヒンジの1例について、1対の
ヒンジ板をX軸方向に離間させた状態を描いた模式的な
分解斜視図に寸法線を記入した図であって、ヒンジ板の
1部を破断して描いてある。
【図4】上掲の図3と異なる従来例のピボットヒンジを
示し、1対のヒンジ板を離間せしめて描いた分解斜視図
である。
【図5】前掲の図4に示したピボットヒンジを改良し
て、1対のヒンジ板のX軸まわり回動に一定の制動を与
えるようにした構造のピボットヒンジの公知例を示す分
解斜視図である。
【図6】先願に係る発明(特願平6−29835号)の
1実施例を示す断面図である。
【図7】上記先願に係る発明の1実施例を示す分解斜視
図である。
【符号の説明】
1…天窓の障子、2…天窓の枠、3…ヒンジ、4…ピボ
ットヒンジ、5…ヒンジ板・甲、6…ヒンジ板・乙、7
…半割短円筒状案内部材、8…内周案内部材、9,9′
…外周案内部材、10…外周案内ピン、11…ブレーキ
用リーフスプリング、12…ヒンジ板・甲、12a…係
合孔、13…ヒンジ板・乙、14…半割短円筒状案内部
材、15…内周案内部材、16…ブレーキシュー、17
…バックメタル、17a,17b…係合片、18…シュ
ーホルダ、18a…係合孔、19…コイルスプリング、
21…本発明を適用して改良した断面U字形の半割短円
筒状案内部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−89480(JP,U) 実開 昭63−45214(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05D 7/082 - 7/086 F16C 11/04 - 11/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対のヒンジ板・甲とヒンジ板・乙とが
    相互に平行に配置されており、これら1対のヒンジ板に
    直交する仮想の軸Xを中心として相対的に回動する構造
    であって、上記1対のヒンジ板のうち、片方のヒンジ板
    ・乙には、上記軸Xと同心に半割短円筒状の案内部材が
    固定されており、かつ上記1対のヒンジ板の他方のヒン
    ジ板・甲には上記半割短円筒状案内部材の内周面に対し
    て回動自在に嵌合する円柱面を有する内周案内部材が固
    定されるとともに、上記半割短円筒状案内部材の外周面
    に摺触する外周案内用の部材が取り付けられているピボ
    ットヒンジにおいて、 前記の半割短円筒状案内部材の外周面に摺触する外周案
    内用の部材が、該半割短円筒状案内部材の外周面に対し
    て回動自在に嵌合する凹円柱面を有するブレーキシュー
    によって構成されるとともに、該ブレーキシューは前記
    の1対のヒンジ板の他方のヒンジ板・甲に対して微小寸
    法の変位可能に取り付けられており、 かつ、上記ブレーキシューを前記半割短円筒状案内部材
    に向けて押しつけるコイルスプリングを具備しており、
    上記半割短円筒状部材は、前記の軸Xを含む面による断
    面形状がU字形ないしコの字形をなしていることを特徴
    とする、制動機構を備えたピボットヒンジ。
JP14747294A 1994-06-29 1994-06-29 制動機構を備えたピボットヒンジ Expired - Fee Related JP3177384B2 (ja)

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