JP3169306B2 - 制動機構を備えたピボットヒンジ - Google Patents

制動機構を備えたピボットヒンジ

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JP3169306B2
JP3169306B2 JP14747394A JP14747394A JP3169306B2 JP 3169306 B2 JP3169306 B2 JP 3169306B2 JP 14747394 A JP14747394 A JP 14747394A JP 14747394 A JP14747394 A JP 14747394A JP 3169306 B2 JP3169306 B2 JP 3169306B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば天窓の障子を枠
に対して回動可能に支承するヒンジ手段に係り、特に、
回動用の外力が消失した後に回動角位置を変えずに保持
するための制動機構を備えたピボット型のヒンジに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】次に、図5ないし図8を順次に参照しつ
つピボットヒンジの説明をする。図5は天窓の1例を示
し、枠に対して回動可能に支持された障子を若干回動さ
せて開いた状態の斜視図である。障子1を、枠2に対し
てX軸まわりの回動可能に取り付けるには、上記の軸X
上の2個所にヒンジ3を配設する必要が有る。このよう
な場合、適宜型式のヒンジ機構を用い得るが、ピボット
ヒンジが好適(理由は後述)である。図6は公知のピボ
ットヒンジの1例について、1対のヒンジ板をX軸方向
に離間させた状態を描いた模式的な分解斜視図に寸法線
を記入した図であって、ヒンジ板の一部を破断して描い
てある。図示の符号5はヒンジ板・甲であり、同じく6
はヒンジ板・乙である。これら1対のヒンジ板・甲と同
乙とは矢印aのごとく互いに接近して間隔寸法tで、平
行に対向せしめられ、以下に述べるような機構によって
軸Xを中心として相互に回動せしめられる。上記の軸X
は設計的に想定したものであって、実体のシャフト部材
は存在しない。前記1対のヒンジ板・甲5と同乙6と
は、説明の便宜上、符号を付して名付けたものであっ
て、何れを枠側(固定側)として用いても、何れを障子
側(傾動側)として用いても良い。本発明においては、
1対のヒンジ板の片方を乙6と呼び他方を甲5と呼ぶ
が、これらを入れ替えて考えても本発明の技術的範囲内
である。本従来例(図6)においては、片方のヒンジ板
・乙6が他方のヒンジ板・甲5に対向している面に、前
記仮想の軸Xを中心とする半割短円筒状の案内部材7が
固定されている。上記の半割短円筒状とは、円筒を縦割
りした形状の意であるが、必ずしも正確に1/2にであ
ることを要せず、例えば約1/3であっても良い。本発
明において短円筒とは、直径寸法に比して長さ寸法が格
段に短い円筒を言い、本従来例の半割短円筒状案内部材
の長さ寸法は、寸法線で示した寸法tである。この部材
を、X軸方向の円筒の一部として見れば上記の寸法tは
円筒の長さ寸法であり、また、この部材を厚板から切り
抜いて構成する場合について見れば前記の寸法tは素材
である厚板の厚さ寸法に相当する。
【0003】前記の半割短円筒状案内部材7を円筒の一
部として見た場合、該仮想の円筒の内周面に対して回動
自在に嵌合する、長さ寸法tの短円柱を想定し、これを
縦割りにした形状の内周案内部材8を構成し、前記の軸
Xと同心になるように位置せしめて他方のヒンジ板・甲
5に固定する。一方、前記半割短円筒状案内部材7の外
周面に対して摺触する凹円柱面を有する半割円筒状の
周案内部材9が、該凹円柱面の軸心を前記の軸Xと同心
になるよう位置せしめて、前記他方のヒンジ板・甲5に
取り付けられている。これにより、前記1対のヒンジ板
・甲5と同乙6とを間隔寸法tで平行に対向せしめる
と、半割短円筒状案内部材7の内周面と外周面とが、内
周案内部材8と外周案内部材9とによって挟みつけられ
た形に嵌合し、該1対のヒンジ板は軸Xを中心として相
互に回動可能に係合される。図示を省略するが、従来一
般に、前記1対のヒンジ板が相互に反矢印a方向に離間
しないようにするための案内部材が設けられている。図
6に例示したようなピボットヒンジ4を図5に例示した
天窓に適用すると、障子1を約180度回動せさると前
記半割短円筒状案内部材7が半回転して離脱するので、
容易に着脱することができる。しかも、障子1の通常使
用状態では100度以上回動させることは無く、この範
囲内で回動させていても離脱する虞れが無い。しかも、
図示の半径寸法Rを大きく設定しやすいので、所要の軸
受面積を得るための寸法tが小さくて済むため、ピボッ
トヒンジは薄形に構成するに適している。図に記号hで
示したのはヒンジ板を取り付けるための孔である。図7
は上掲の図6と異なる従来例のピボットヒンジを示し、
1対のヒンジ板を離間せしめて描いた分解斜視図であ
る。図6の従来例における外周案内部材は半割円筒状に
形成されていたが、図7の従来例は周方向の寸法が短縮
され、その機能の一部を外周案内ピン10に分担させて
いる。これは(図5参照)障子1の重力荷重は下方に掛
かるので、該重力荷重を支承する方向に比較的大きい軸
受面を設定し、その他の方向には大きい軸受面積が無く
ても良いという考えによって構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば図3に示したよ
うな天窓の障子1をピボットヒンジで回動自在に支承し
た場合、手の力で容易に回せる程度に手応えが有って、
しかも、手を放した後に障子が同一の姿勢(回動角位
置)を保っていること、特に、風に煽られてバタついた
りしないことが望まれる。このため、ピボットヒンジの
回動に一定の抵抗を与え得るような制動機構を該ピボッ
トヒンジに付設することが必要である。図8は前掲の図
7に示したピボットヒンジを改良して、1対のヒンジ板
のX軸まわり回動に一定の制動を与えるようにした構造
のピボットヒンジの公知例を示す分解斜視図である。図
8の公知例においては、X軸を中心とする仮想の円弧s
に沿って配列されている複数個の外周案内ピン10の内
の2個に渡しかけてブレーキ用リーフスプリング11が
係着される。半割短円筒状案内部材7は上記のブレーキ
用リーフスプリング11を弓なりに撓ませるので、該リ
ーフスプリングによって押圧力を受け、その回動に対し
て摩擦抵抗が作用する。しかし、図8に示した公知例の
制動機構は、リーフスプリング11と半割短円筒状案内
部材7との接触面積が狭く、従って大きい局部圧力を生
じるので摩耗の進行が速やかである。従って耐久性が充
分でない。その上、摩擦力の制御が困難で、大量生産し
た場合に品質(制動力)のバラツキが大きい。また、使
用中に経年的な制動力低下(主としてリーフスプリング
のへたりによる)を生じやすいという不具合も有る。本
発明は上述の事情に鑑みて為されたものであって、大量
生産した場合に品質(制動力)が均一で、経年的な制動
力低下を生じる虞れが無く、しかも制動力の調整,制御
の容易な、制動機構を備えたピボットヒンジを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的(制動機能の
均一性,耐久性)を達成するため本発明に係るピボット
ヒンジの構成は、1対のヒンジ板・甲とヒンジ板・乙と
が平行に対向しており、これら1対のヒンジ板に直交す
る仮想の軸Xを中心として相対的に回動する構造であっ
て、上記1対のヒンジ板の片方のヒンジ板・乙には、上
記軸Xと同心に半割短円筒状の案内部材が固定されてお
り、かつ、上記1対のヒンジ板の他方のヒンジ板・甲に
は、上記半割短円筒状案内部材の内周面に対して回動自
在に嵌合する円柱面を有する内周案内部材が固定される
とともに、上記半割短円筒状案内部材の外周面に摺触す
る外周案内用の部材が取り付けられているピボットヒン
ジにおいて、前記の半割短円筒状案内部材の外周面に摺
触する外周案内用の部材が、該半割短円筒状案内部材の
外周面に対して回動自在に嵌合する凹円柱面を有するブ
レーキシューによって構成されるとともに、該ブレーキ
シューは前記の1対のヒンジ板の他方のヒンジ板・甲に
対して微小寸法の変位可能に取り付けられており、か
つ、上記ブレーキシューを前記半割短円筒状案内部材に
向けて押しつけるコイルスプリングを具備していること
を特徴とする。
【0006】
【作用】上記の構成によると、半割短円筒状案内部材の
外周面に対して、これと嵌合する凹円柱面を有するブレ
ーキシューが接触する構造であるから大きい摩擦面積が
得られる。このため、摩擦面に局部的な高圧部を生じる
ことなく、押圧力が広く均一に分布されるので摩耗の進
行が遅く、耐久性に優れる。その上、摩擦力の制御が容
易で、大量生産した場合の品質が均一である。さらに、
ブレーキシューのみを抽出して考察してみると、このブ
レーキシューの単品は汎用性の有る部材であって、専門
メーカーによって生産されている。従って、本発明に係
る制動機能を有するピボットヒンジを生産する者から見
れば、高度の品質管理下で生産された規格品のブレーキ
シューが安価に市販されていて容易に入手することがで
きる。その結果、優れた制動機能を備えたピボットヒン
ジを安いコストで生産して市場に供給することができ
る。前述のごとき構成よりなる本発明を実施する場合、
前記のコイルスプリングの配設個数を2個以上とし、配
列方向に沿って段階的にバネの強さ(バネ定数)を段階
的に変化させると、障子の回動角に伴う摩擦力の変化を
制御して、制動機能の特性を制御することができる。ま
た、前記のコイルスプリングを着脱自在に取り付けると
ともに、各種の強さのコイルスプリングを準備しておく
と、該コイルスプリングの交換によって制動力を調節す
ることができる。
【0007】
【実施例】次に、図1および図2を併せて参照しつつ、
本発明の実施例を説明する。図1は本発明に係る制動機
構を備えたピボットヒンジの1実施例を示し、1対のヒ
ンジ板に垂直な回転軸Xを含む面によって切断したとこ
ろを描いた模式的な断面図である。図2は上記実施例に
係る制動機構を備えたピボットヒンジにおける1対のヒ
ンジ板の一部を破断して、回転中心軸X方向に離間させ
た状態を模式的に描いた分解斜視図である。本実施例
は、図6に示した従来例のピボットヒンジ(制動機構を
有していない)に本発明を適用して改良した1例であ
る。先ず、本実施例を描いた図2について、前掲の図6
(従来例)と同様ないし類似の構成部分について説明す
る。本例のヒンジ板・甲12および同乙13は、前記従
来例におけるヒンジ板・甲5および同乙6に対応する類
似の構成部材である。
【0008】本例の片方のヒンジ板・乙13に固定され
ている半割短円筒状案内部材14は前記従来例における
半割短円筒状案内部材7に対応する類似の構成部材であ
る。本例の内周案内部材15は、前記従来例における内
周案内部材8に対応し、軸Xと同心に配置された縦割り
円柱状の類似の構成部材である。次いで、図1が図6に
比して本質的に異なっている点、すなわち本発明を適用
して改良した事項を説明する。符号16で示した部材は
半割短円筒状のブレーキシューであって、本実施例にお
いては市販のトヨカロイ(商標名)を用いた。図1にそ
の断面が現れている。この市販のブレーキシュー16は
汎用性の規格部品であって単純な形状の部材であるか
ら、これを本発明のピボットヒンジ用の制動機構に組み
込むため、バックメタル17を取り付けた。取付手段は
図に現れていないが、複数の小ネジである。前記のブレ
ーキシュー16を固着されたバックメタル17は、他方
のヒンジ板・甲12に対して固定されることなく、シュ
ーホルダ18に対して僅かな変位を許容して取り付けら
れている。詳しくは、シューホルダ18は他方のヒンジ
板・甲12に対して固定され、該ヒンジ板・甲12との
間にバックメタル17及びブレーキシューを摺動可能に
抱持している。上記バックメタル17の側面からX軸方
向に係合片17a,係合片17bが突出していて、係合
片17aは他方のヒンジ板・甲12に穿たれた係合孔1
2aに係合し、係合片17bはシューホルダ18に穿た
れた係合孔18aに係合している。このようにしてバッ
クメタル17は、軸Xを中心とする円周方向の摺動を制
約され、軸Xに対して接近・離間する方向に、僅少の変
位を許容されている。そして上記バックメタル17を介
してブレーキシュー16を軸Xに対して接近せしめる方
向に押圧するコイルスプリング19が配設されている。
図1には上記コイルスプリング19の1個が現れている
が、その設置個数の総計は4個である。本実施例を示す
図2には4個の係合孔18aと4個の係合片17bとが
現れており、本実施例のコイルスプリング19は、これ
ら4個の係合片17bと対応する位置に各1個配置され
ていて、計4個である。図8の従来例においては1個の
みのブレーキ用リーフスプリング11が設けられている
が、本実施例のように複数個のコイルスプリング19を
配列すると、押圧力のコントロールが精密に行なわれ
る。その理由は(a)コイルスプリングはリーフスプリ
ングに比して、その線径,巻径,巻数,自由長,取付長
の制御によってバネ定数を広範囲に、精密に設定するこ
とができ、(b)複数個のコイルスプリングを配置する
ことによって該コイルスプリング1個1個のバネ特性の
偏差が平均化され、(c)複数個のコイルスプリングを
配置することによって、ブレーキシューの摩擦面全域に
ついて圧力分布を均一ならしめることができるからであ
る。なお、本発明においてブレーキシューとは、乾式摩
擦材を総称する意であって、クラッチシューと呼ばれて
いる乾式摩擦材を用いることも本発明の技術的範囲に含
まれる。図1と図2とを比較して容易に理解できるよう
に、図2に分解図として示されている1対のヒンジ板・
甲12と同乙13とを矢印a方向に相互に接近させて組
み合わせると図1に示した状態となり、該1対のヒンジ
板はこれ以上接近しない。図示を省略するが、図1のよ
うに組み合わされた1対のヒンジ板・甲,乙が相互に離
間しないような案内部材を設けてある。
【0009】上述したように、1対のヒンジ板・甲12
と同乙13とが離間することなく、しかも軸Xまわりの
回動を阻止しないような案内手段を設けてあるので、図
2に示した状態のヒンジ板・乙13を矢印aのごとく平
行移動させてヒンジ板・甲12に組み合わせることはで
きず、実際の組み付け操作は半割短円筒状案内部材14
が、図2に仮想線で示した位置14′から、仮想線で示
した円弧矢印bのごとく、内周案内部材15とブレーキ
シュー16との間に形成されている円弧溝状の中へ矢印
bのごとく挿入するようにして行なわれる。上記の組み
付け操作と逆の手順で、半割短円筒状案内部材14が反
矢印b方向に円弧を描くようにヒンジ板・乙13を回す
と、本実施例のピボットヒンジは分解される。上記のよ
うに分解・組立が容易であることは、このピボットヒン
ジを例えば図5に示したような天窓に適用した場合、非
常に便利であるのみでなく、実用上、欠くことのできな
い特性である。すなわち、枠2の中へ障子1を図5のよ
うに嵌め合わせてしまうと、仮想線で示したヒンジ3の
位置にピボットヒンジを差し入れてネジ止めすることは
できない。従って、図2のように分解された1対のヒン
ジ板・甲12と同乙13とのそれぞれを、個別に、障子
1と枠2とのそれぞれ所定の位置に当てがい、取付孔
h,h′に木ネジもしくはボルトなどを挿通して取り付
けた後、これらを組み合わせなければ組み付けができな
い。以上に述べたように、例えば天窓の障子のような場
合に、狭い間隙の中へ組み入れることができるのは、ピ
ボットヒンジ本来の特長の一つであるが、本実施例の制
動機構は上記の特長を妨げることがない。
【0010】図3は、前掲の図1,図2に示した実施例
の作動を説明するための模式図である。同図の(A)は
障子1が閉じられている状態を表し、(B)は同じく開
かれた状態を表している。本例のコイルスプリングは先
にも述べたように4個設けられており、これらを区別す
るため、図に付記したように19a〜19dとサフィッ
クスを付して示す。これら4個のコイルスプリングは、
ブレーキシューの凹形円柱面(図においては円弧として
表れている)に沿って周方向に配列されている。図3
(A)のように障子1を閉じたときは、半割短円筒状の
案内部材14とブレーキシュー16との重なり部分が大
きく、4個のコイルスプリング19a〜19dによって
比較的大きい摺接圧力を与えられているため、摩擦力が
大きい。図3(B)のように障子1が全開されると、半
割短円筒状の案内部材14とブレーキシュー16との重
なり部分が縮小し、コイルスプリング19a,19bは
殆ど作用せず、コイルスプリング19c,19dが利い
ている状態である。このため摩擦力は(A)図の状態に
比してほぼ半減する。図3(A),(B)のように、障
子1の開閉に伴って摩擦力が増減するという現象は、こ
れを旨く利用できるときは好都合であり、例えば天窓を
閉じ切りで放置する場合の閉止位置保持力の大きいこと
が求められるときには好適である。図4は上記と異なる
実施例を示し、例えば天窓を全開にしたときの全開位置
保持力の大きいことが求められる場合に好適なように構
成したものである。4個のコイルスプリングのうち、1
9e,19fはバネ定数の小さい(いわゆる弱い)コイ
ルスプリングによって構成されており、19g,19h
はバネ定数の大きい(いわゆる強い)コイルスプリング
によって構成されている。上掲の図4の実施例によれ
ば、障子の開閉状態に伴う摩擦力の変化が抑制される。
この例では、コイルスプリングの強弱を、弱・弱・強・
強というように4段階に設定したが、例えば強・中・弱
の3段階に設定することもでき、強・強・中・弱の4段
階など、任意に設定することもできる。
【0011】さらに、前記の実施例(図4)において、
コイルスプリングを着脱交換可能な構造とし、かつ、交
換用の強いコイルスプリング19gや、交換用の弱いコ
イルスプリング19eや、交換用の中ぐらいのコイルス
プリング(図示省略)を準備しておくと、コイルスプリ
ングの交換によって大,中,小,任意の摩擦制動力が得
られる。この実施例の効果は、単にピボットヒンジのユ
ーザーにおいて便利であるのみでなく、メーカーにおい
ても、主要構成部材の部品互換性を保持しつつ、摩擦制
動力の異なる多品種生産が可能となって、大小各種の天
窓に対応することができる。大量生産によるコスト低減
効果が得られる。
【0012】
【発明の効果】本発明を適用すると、半割短円筒状案内
部材の外周面に対して、これと嵌合する凹円柱面を有す
るブレーキシューが接触する構造であるから大きい摩擦
面積が得られる。このため、摩擦面に局部的な高圧部を
生じることなく、押圧力が広く均一に分布されるので摩
耗の進行が遅く、耐久性に優れる。その上、摩擦力の制
御が容易で、大量生産した場合の品質が均一である。さ
らに、ブレーキシューのみを抽出して考察してみると、
このブレーキシューの単品は汎用性の有る部材であっ
て、専門メーカーによって生産されている。従って、本
発明に係る制動機能を有するピボットヒンジを生産する
者から見れば、高度の品質管理下で生産された規格品の
ブレーキシューが安価に市販されていて容易に入手する
ことができる。その結果、優れた制動機能を備えたピボ
ットヒンジを安いコストで生産して市場に供給すること
ができるという優れた実用的効果を奏する。
【0013】さらに、本発明を実施する際、前記のコイ
ルスプリングの設置個数を複数個として、強弱各種のコ
イルスプリングを組み合わせて使用することにより、制
動特性を制御することができ、また、上記コイルスプリ
ングを着脱可能な構造とすることによってユーザーにお
ける制動特性調整も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制動機構を備えたピボットヒンジ
の1実施例を示し、1対のヒンジ板に垂直な回転軸Xを
含む面によって切断したところを描いた模式的な断面図
である。
【図2】上記実施例に係る制動機構を備えたピボットヒ
ンジにおける1対のヒンジ板を破断して、回転中心軸X
方向に離間させた状態を模式的に描いた分解斜視図であ
る。
【図3】上記実施例における作用を説明するための模式
図である。
【図4】上記と異なる実施例における作用を説明するた
めの模式図である。
【図5】天窓の1例を示し、枠に対して回動可能に支持
された障子を若干回動させて開いた状態の斜視図であ
る。
【図6】公知のピボットヒンジの1例について、1対の
ヒンジ板をX軸方向に離間させた状態を描いた模式的な
分解斜視図に寸法線を記入した図であって、ヒンジ板の
一部を破断して描いてある。
【図7】上掲の図6と異なる従来例のピボットヒンジを
示し、1対のヒンジ板を離間せしめて描いた分解斜視図
である。
【図8】前掲の図7に示したピボットヒンジを改良し
て、1対のヒンジ板のX軸まわり回動に一定の制動を与
えるようにした構造のピボットヒンジの公知例を示す分
解斜視図である。
【符号の説明】
1…天窓の障子、2…天窓の枠、3…ヒンジ、4…ピボ
ットヒンジ、5…ヒンジ板・甲、6…ヒンジ板・乙、7
…半割短円筒状案内部材、8…内周案内部材、9,9′
…外周案内部材、10…外周案内ピン、11…ブレーキ
用リーフスプリング、12…ヒンジ板・甲、12a…係
合孔、13…ヒンジ板・乙、14…半割短円筒状案内部
材、15…内周案内部材、16…ブレーキシュー、17
…バックメタル、17a,17b…係合片、18…シュ
ーホルダ、18a…係合孔、19…コイルスプリング、
19a〜19d…相互に等しいバネ定数を有するコイル
スプリング、19e,19f…弱い(バネ定数の小さ
い)コイルスプリング、19g,19h…強い(バネ定
数の大きい)コイルスプリング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−89480(JP,U) 実開 昭63−45214(JP,U) 実開 昭49−66236(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 11/04 - 11/10 E05D 7/082 - 7/086

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対のヒンジ板・甲とヒンジ板・乙とが
    平行に対向しており、これら1対のヒンジ板に直交する
    仮想の軸Xを中心として相対的に回動する構造であっ
    て、 上記1対のヒンジ板の片方のヒンジ板・乙には、上記軸
    Xと同心に半割短円筒状の案内部材が固定されており、 かつ、上記1対のヒンジ板の他方のヒンジ板・甲には、
    上記半割短円筒状案内部材の内周面に対して回動自在に
    嵌合する円柱面を有する内周案内部材が固定されるとと
    もに、上記半割短円筒状案内部材の外周面に摺触する外
    周案内用の部材が取り付けられているピボットヒンジに
    おいて、 前記の半割短円筒状案内部材の外周面に摺触する外周案
    内用の部材が、該半割短円筒状案内部材の外周面に対し
    て回動自在に嵌合する凹円柱面を有するブレーキシュー
    によって構成されるとともに、該ブレーキシューは前記
    の1対のヒンジ板の他方のヒンジ板・甲に対して微小寸
    法の変位可能に取り付けられており、 かつ、上記ブレーキシューを前記半割短円筒状案内部材
    に向けて押しつけるコイルスプリングを具備しているこ
    とを特徴とする、制動機構を備えたピボットヒンジ。
  2. 【請求項2】 前記のコイルスプリングの設置個数は複
    数個であって、前記ブレーキシューの凹円柱面の円周方
    向に配列されており、かつ、配列された複数個のコイル
    スプリングのバネ定数の大小が、配列方向に段階的に変
    化していることを特徴とする、請求項1に記載した制動
    機構を備えたピボットヒンジ。
  3. 【請求項3】 前記のコイルスプリングは着脱可能な構
    造であり、 かつ、バネ定数の異なる交換用のコイルスプリングとの
    組合せより成り、所望の制動力の大小に応じてバネ定数
    の異なるコイルスプリングと交換することにより、前記
    ブレーキシューと半割短円筒状案内部材との摺接圧力を
    調整し得るようになっていることを特徴とする、請求項
    1に記載した制動機構を備えたピボットヒンジ。
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