JP3177272U - 軽装帯 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯板部に密状態に連続的に多数のミシン跡が顕出して傷のように残ることがなくなり、帯板の商品価値の低下を防ぐことができる軽装帯を提供する。
【解決手段】胴巻用の帯板部1及びお太鼓部2からなり、帯板部のお太鼓部側の一方端部及び帯板部の巻始側Kの他方端部に相互に着脱自在な一対の面ファスナー3a・3bをそれぞれ設け、巻始側の面ファスナーと帯板部との間に巻き方向に伸縮可能な弾性材4を介装してなり、弾性材は基板5に止着され、基板は帯板部の巻始側の他方端部に適宜数箇所止着され、弾性材に巻始側の面ファスナーが止着されてなる。
【選択図】図4
【解決手段】胴巻用の帯板部1及びお太鼓部2からなり、帯板部のお太鼓部側の一方端部及び帯板部の巻始側Kの他方端部に相互に着脱自在な一対の面ファスナー3a・3bをそれぞれ設け、巻始側の面ファスナーと帯板部との間に巻き方向に伸縮可能な弾性材4を介装してなり、弾性材は基板5に止着され、基板は帯板部の巻始側の他方端部に適宜数箇所止着され、弾性材に巻始側の面ファスナーが止着されてなる。
【選択図】図4
Description
本考案は、例えば、友達同士の集まり、宴会、長期旅行などにおいて、気軽に、簡易に、身軽に装える和服用の軽装帯に関するものである。
従来、この種の軽装帯として、胴巻用の帯板部及びお太鼓部からなり、帯板部とお太鼓部とを一体にした一部式軽装帯や帯板部とお太鼓部とを別体にした二部式軽装帯が知られている。
また、この帯板部のお太鼓部側の一方端部及び帯板部の巻始側の他方端部に相互に着脱自在な一対の面ファスナーを設けてなる構造のものが知られている。
この構造は、一対の面ファスナーを用いる構造のため、帯板部の着用者の腰への着脱を簡易に行うことはできるが、着用者の胴のサイズに対する適応性、密着性や適度な締め付け強さを得ることができず、位置ずれやずり落ちが生じたり、適度な圧迫感が得られず、腰へのフィット感が低下したりすることがある。
そこで、上記構造に加え、上記巻始側の面ファスナーと上記帯板部との間に巻き方向に伸縮可能な弾性材を介装してなる構造が提案され、これにより着用者の胴のサイズに対する適応性、密着性や適度な締め付け強さを得ることができ、位置ずれやずり落ちを防ぐことができると共に適度な圧迫感を得て腰へのフィット感を高めることができる。
しかしながらこの従来構造の場合、上記弾性材は上記帯板部の巻始側の他方端部に直接ミシン縫成により止着されており、ミシン縫成による弾性材と帯板部との止着構造であるから、帯板部に密状態に連続的に顕出する多数のミシン跡が残り、大事な帯板部に多数のミシン跡が残ることにより帯板の商品価値が低下したり、それが原因となって顧客からのクレームにつながるおそれがあるという不都合を有している。
本考案はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本考案のうちで、請求項1記載の考案は、胴巻用の帯板部及びお太鼓部からなり、該帯板部のお太鼓部側の一方端部及び帯板部の巻始側の他方端部に相互に着脱自在な一対の面ファスナーをそれぞれ設け、該巻始側の面ファスナーと上記帯板部との間に巻き方向に伸縮可能な弾性材を介装してなり、上記弾性材は基板に止着され、該基板は上記帯板部の巻始側の他方端部に適宜数箇所止着され、該弾性材に上記巻始側の面ファスナーが止着されてなることを特徴とする軽装帯にある。
又、請求項2記載の考案は、上記基板は合成樹脂板材からなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の考案は、上記弾性材は折り返し状に形成され、該弾性材の折り返し両端部は上記基板に止着され、該基板は上記帯板部の巻始側の他方端部に適宜数箇所止着され、該弾性材の一方の折り返し面に上記巻始側の面ファスナーを止着してなることを特徴とするものであり、又、請求項4記載の考案は、表面は上記巻始側の面ファスナーの表面を覆う状態で着脱自在であって、裏面は上記お太鼓部側の面ファスナーの表面に係着不能なカバー面ファスナーを設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の考案は、上記カバー面ファスナーは上記巻始側の面ファスナーに止着されていることを特徴とするものである。
本考案は上述の如く、請求項1記載の考案にあっては、一対の面ファスナーにより帯板部の着用者の腰への着脱を簡易に行うことができ、かつ、巻始側の面ファスナーと上記帯板部との間に介装されている巻き方向に伸縮可能な弾性材が存在することにより、着用者の胴のサイズに対する適応性、密着性や適度な締め付け強さを得ることができ、位置ずれやずり落ちを防ぐことができると共に適度な圧迫感を得て腰へのフィット感を高めることができ、かつ、上記弾性材は基板に止着され、基板は上記帯板部の巻始側の他方端部に適宜数箇所止着され、弾性材に上記巻始側の面ファスナーが止着されてなるから、上記帯板部に基板を適宜数箇所止着する構造となり、帯板部には適宜数箇所程度の縫目が顕出するだけであり、帯板部に密状態に連続的に多数のミシン跡が顕出して傷のように残ることがなくなり、帯板の商品価値の低下を防ぐことができる。
又、請求項2記載の考案にあっては、上記基板は合成樹脂板材からなるので、軽量及び適度な硬さを得ることができ、着用者の胴のサイズに対する適応性、密着性や適度な締め付け強さを得ることができ、又、請求項3記載の考案にあっては、上記弾性材は折り返し状に形成され、弾性材の折り返し両端部は上記基板に止着され、基板は上記帯板部の巻始側の他方端部に適宜数箇所止着され、弾性材の一方の折り返し面に上記巻始側の面ファスナーを止着してなるから、巻き始めは一枚の弾性材の引張力で引っ張ることができ、固定時は二枚分の引張力で固定することができ、それだけ着用者の胴への密着性を高めることができ、適度な圧迫感を得て腰へのフィット感を高めることができ、又、請求項4記載の考案にあっては、表面は上記巻始側の面ファスナーの表面を覆う状態で着脱自在であって、裏面は上記お太鼓部側の面ファスナーの表面に係着不能なカバー面ファスナーを設けてなるから、巻始側の面ファスナーにカバー面ファスナーを止着することにより巻始側の面ファスナーの表面による帯板部の刺繍等への引っ掛かり損傷を防ぐことができ、巻始側の面ファスナーにカバー面ファスナーを止着することによりカバー面ファスナーの裏面は上記お太鼓部側の面ファスナーの表面に係着不能であるから、カバー面ファスナーの裏面による帯板部の刺繍等への引っ掛かり損傷を防ぐことができ、また、請求項5記載の考案にあっては、上記カバー面ファスナーは上記巻始側の面ファスナーに止着されているから、上記巻始側の面ファスナーの表面とカバー面ファスナーとの係脱を容易に行うことができる。
図1乃至図10は本考案の実施の形態例を示し、図1、図4、図7、図10の如く、1は胴巻用の帯板部、2はお太鼓部であり、この場合、帯板部1とお太鼓部2とが一体の一部式帯となっており、この帯板部1のお太鼓部2側の一方端部及び帯板部1の巻始側Kの他方端部に相互に着脱自在な一対の面ファスナー3a・3b、この場合、合成樹脂板材からなる硬質板3cを介して面ファスナー3bがそれぞれ設けられている。
4は弾性材であって、この場合、図1、図4の如く、着用者Wの胴に対する巻き方向に伸縮可能な幅広の板状ゴム、いわゆる和裁用の幅広ゴムが用いられ、上記巻始側Kの面ファスナー3bと上記帯板部1との間に介装されている。
この場合、図2、図6の如く、上記弾性材4は基板5、この場合、合成樹脂板材からなる基板5に止着され、基板5は上記帯板部1の巻始側Kの他方端部に適宜数箇所、この場合、10箇所の縫目Gで止着され、弾性材4に上記巻始側Kの面ファスナー3bが止着されている。
また、この場合、図2、図5の如く、上記弾性材4は折り返し状に形成され、弾性材4の折り返し両端部4a・4aは上記基板5にミシンのミシン目部Pにより止着され、基板5は上記帯板部1の巻始側Kの他方端部に適宜数箇所、この場合、10箇所の縫目Gで止着され、弾性材4の一方の折り返し面Fに上記巻始側Kの面ファスナー3bを止着している。
6はカバー面ファスナーであって、図5、図6、図8の如く、表面は上記巻始側Kの面ファスナー3bの表面を覆う状態で着脱自在であって、裏面は上記お太鼓部2側の面ファスナー3aの表面に係着不能な構造を有しており、このカバー面ファスナー6は上記巻始側Kの面ファスナー3bに縫成部分Sにより止着されている。
又、この場合、上記面ファスナー3a・3b及びカバー面ファスナー6は、例えば、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成樹脂製のものを用いることもある。
この実施の形態例は上記構成であるから、図4、図7、図8、図9の如く、一対の面ファスナー3a・3bにより帯板部1の着用者Wの腰への着脱を簡易に行うことができ、かつ、巻始側Kの面ファスナー3bと上記帯板部1との間に介装されている巻き方向に伸縮可能な弾性材4が存在することにより、例えば年齢の増加などに伴う着用者Wの胴のサイズに対する適応性、密着性や適度な締め付け強さを得ることができ、位置ずれやずり落ちを防ぐことができると共に適度な圧迫感を得て腰へのフィット感を高めることができ、かつ、図1、図2、図3の如く、上記弾性材4は基板5に止着され、基板5は上記帯板部1の巻始側Kの他方端部に適宜数箇所止着され、弾性材4に上記巻始側Kの面ファスナー3bが止着されてなるから、上記帯板部1に基板5を適宜数箇所止着する構造となり、即ち、適宜数箇所、例えば、10箇所程度の縫目Gが顕出するだけであり、帯板部1に密状態に連続的に多数のミシン跡が顕出して傷のように残ることがなくなり、帯板の商品価値の低下を防ぐことができる。
この場合、上記基板5は合成樹脂板材からなるので、軽量及び適度な硬さを得ることができ、着用者Wの胴のサイズに対する適応性、密着性や適度な締め付け強さを得ることができ、この場合、上記弾性材4は折り返し状に形成され、弾性材4の折り返し両端部4a・4aは上記基板5に止着され、基板5は上記帯板部1の巻始側Kの他方端部に適宜数箇所止着され、弾性材4の一方の折り返し面Fに上記巻始側Kの面ファスナー3bを止着してなるから、巻き始めは一枚の弾性材4の引張力で引っ張ることができ、固定時は二枚分の引張力で固定することができ、それだけ着用者Wの胴への密着性を高めることができ、適度な圧迫感を得て腰へのフィット感を高めることができ、又、この場合、表面は上記巻始側Kの面ファスナー3bの表面を覆う状態で着脱自在であって、裏面は上記お太鼓部2側の面ファスナー3aの表面に係着不能なカバー面ファスナー6を設けてなるから、巻始側の面ファスナー3bにカバー面ファスナー6を止着することにより巻始側の面ファスナー3bの表面による帯板部1の刺繍等への引っ掛かり損傷を防ぐことができ、巻始側の面ファスナー3bにカバー面ファスナー6を止着することによりカバー面ファスナー6の裏面は上記お太鼓部2側の面ファスナー3aの表面に係着不能であるから、カバー面ファスナー6の裏面による帯板部1の刺繍等への引っ掛かり損傷を防ぐことができ、また、この場合、上記カバー面ファスナー6は上記巻始側Kの面ファスナー3bに止着されているから、上記巻始側Kの面ファスナー3bの表面とカバー面ファスナー6との係脱を容易に行うことができる。
尚、本考案は上記の形態例に限られるものではなく、上記帯板部1、お太鼓部2、面ファスナー3a・3b、弾性材4、基板5の材質や形態、構造等は適宜変更して設計されるものである。
以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
K 巻始側
F 折り返し面
1 帯板部
2 お太鼓部
3a 面ファスナー
3b 面ファスナー
4 弾性材
4a 折り返し両端部
5 基板
6 カバー面ファスナー
F 折り返し面
1 帯板部
2 お太鼓部
3a 面ファスナー
3b 面ファスナー
4 弾性材
4a 折り返し両端部
5 基板
6 カバー面ファスナー
Claims (5)
- 胴巻用の帯板部及びお太鼓部からなり、該帯板部のお太鼓部側の一方端部及び帯板部の巻始側の他方端部に相互に着脱自在な一対の面ファスナーをそれぞれ設け、該巻始側の面ファスナーと上記帯板部との間に巻き方向に伸縮可能な弾性材を介装してなり、上記弾性材は基板に止着され、該基板は上記帯板部の巻始側の他方端部に適宜数箇所止着され、該弾性材に上記巻始側の面ファスナーが止着されてなることを特徴とする軽装帯。
- 上記基板は合成樹脂板材からなることを特徴とする請求項1記載の軽装帯。
- 上記弾性材は折り返し状に形成され、該弾性材の折り返し両端部は上記基板に止着され、該基板は上記帯板部の巻始側の他方端部に適宜数箇所止着され、該弾性材の一方の折り返し面に上記巻始側の面ファスナーを止着してなることを特徴とする請求項1又は2記載の軽装帯。
- 表面は上記巻始側の面ファスナーの表面を覆う状態で着脱自在であって、裏面は上記お太鼓部側の面ファスナーの表面に係着不能なカバー面ファスナーを設けてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の軽装帯。
- 上記カバー面ファスナーは上記巻始側の面ファスナーに止着されていることを特徴とする請求項1記載の軽装帯。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012002862U JP3177272U (ja) | 2012-05-15 | 2012-05-15 | 軽装帯 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018178356A (ja) * | 2017-12-21 | 2018-11-15 | 京洛和蒼株式会社 | 簡易装着帯 |
-
2012
- 2012-05-15 JP JP2012002862U patent/JP3177272U/ja not_active Expired - Fee Related
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