JP3177063B2 - アセテート系繊維の改質法 - Google Patents

アセテート系繊維の改質法

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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟で良好な風合いを
付与するアセテート系繊維の改質法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衣料用繊維分野においては、消費
者ニーズの多様化、高級化の流れにより、各種の天然、
化学繊維で様々な改質や改良が行われている。そしてア
セテート系繊維についても、繊維断面、表面、糸形態等
を変化させ、光沢感や風合いの改良がなされてきてい
る。また、アセテート系繊維を後加工で改質する手段と
して、アセテート系繊維をアルカリで処理して鹸化する
ことにより減量させる方法やアセテート系繊維をアセト
ン等の有機溶剤や硫酸、硫酸アルミニウム等或いはアル
キレンカーボネートと金属の鉱酸塩等の抜蝕剤を含む糊
液を印捺し熱処理する方法も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アセテ
ート系繊維をアルカリで処理する方法では、繊維表面が
鹸化によりセルロース化され、繊維表面がアセテートの
ままである繊維を得ることは不可能であり、また、抜蝕
剤により印捺する方法では、印捺部のアセテート系繊維
の分解除去により減量は結果的に生じてもアセテート系
繊維の風合いを改良することは困難である。本発明の目
的は、アセテート系繊維の表層部のみを減量により改質
し、アセテート系繊維に、繊維表面もアセテートとして
の性質を有しながら、柔軟で良好な風合いを付与するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、アセテート系
繊維をアルカリ化合物にて処理して繊維表面を鹸化し、
次いで該鹸化部の一部または全部を抜蝕剤にて分解除去
することを特徴とするアセテート系繊維の改質法にあ
る。
【0005】本発明が適用されるアセテート系繊維と
は、酢化度が45〜59.5%のジアセテート繊維およ
び酢化度が59.5%を超えるトリアセテート繊維をい
い、その形態は、織物、編物、不織布等任意のものであ
ってよい。
【0006】本発明においては、かかるアセテート系繊
維の少なくとも表面をアルカリ化合物にて鹸化する必要
がある。かかる鹸化処理に用いられるアルカリ化合物と
しては、苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物、水酸化
カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸ソーダ
等のアルカリ金属塩が挙げられる。
【0007】鹸化処理は、繊維の種類、改質の程度即ち
求める風合いの程度により異なるが、アルカリ化合物を
2〜50%owf(対繊維重量)含む水溶液に浸漬し、
室温〜130℃の加温下で5〜120分アセテート系繊
維を処理し、繊維の少なくとも表面を鹸化する。また、
この鹸化処理の際、公知の減量促進剤を併用することも
可能である。
【0008】次いで、本発明においては、鹸化処理され
た繊維を、抜蝕剤によりその鹸化部の鹸化による生成セ
ルロースを分解除去する。かかる処理に用いられる抜蝕
剤としては、セルロースを炭化、加水分解する酸類が好
ましく、硫酸、塩酸等の無機酸、硫酸水素ナトリウム、
硫酸アルミニウム、硫酸第二鉄、硫酸アンモニウム、硫
酸亜鉛、硫酸第一錫等の硫酸塩、塩化第一鉄、塩化第二
鉄、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、
塩化コバルト、塩化第一銅、塩化第二銅、塩化ニッケ
ル、塩化第一錫、塩化第二錫等の塩化物塩素酸ナトリウ
ム、塩素酸アルミニウム、塩素酸カリウム、亜塩素酸ナ
トリウム等の塩素酸塩類、硝酸クロム、硝酸銅、硝酸亜
鉛等の硝酸塩、蓚酸第一鉄、蓚酸第二鉄、蓚酸第一錫等
の蓚酸塩、酢酸亜鉛等の酢酸塩、燐酸亜鉛等の燐酸塩、
アルキルナフタレンスルホン酸等の有機酸が挙げられ
る。
【0009】抜蝕剤処理は、繊維の種類、抜蝕剤の種
類、改質の程度即ち求める風合いの程度により異なる
が、鹸化処理された繊維を、抜蝕剤を0.5〜20wt
%含む水溶液に浸漬し、或いはさらに加温して繊維の鹸
化部の一部または全部を分解除去する。
【0010】一般に抜蝕剤の酸類は、アセテート系繊維
も侵蝕するが、セルロースが酸類の作用に極めて鋭敏な
ために、抜蝕剤水溶液の濃度、温度のコントロールによ
り容易に鹸化部のセルロースのみを分解除去しうる。
【0011】本発明においては、かかるアルカリ化合物
での鹸化処理と抜蝕剤での処理により、効率的にアセテ
ート系繊維の表層部の減量による改質が行われる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)酢化度56.9%のジアセテート繊維から
なる5枚朱子織物(経糸:ブライト75d/21f、緯
糸:ダル100d/27f、経密度:200本/イン
チ、緯密度:87本/インチ)を6槽連続精練機にて精
練後乾燥した。次いで、布速40m/分で24ボーメ度
の苛性ソーダ水溶液に2ディップ/2ニップし、遠赤外
線ヒーター間で予備乾燥後、100℃で4分のスチーミ
ングを行い、オープンソーパー内で常温清水によりアル
カリ除去後、120℃でシリンダー乾燥し、繊維表面が
鹸化によりセルロース化された減量率8.3wt%の織
物を得た。次いで、硫酸水素ナトリウム・1水和物(硫
酸として34〜37%)を抜蝕剤として用い、その7w
t%水溶液に前記鹸化処理した織物を浸漬し、ニップし
て液量で60wt%含浸させた後、130℃で10分間
スチーミングして鹸化部のセルロースを分解し、水中で
攪拌し分解物を脱落除去して水洗後、乾燥した。その結
果、抜蝕剤での処理により、16.7wt%に減量した
柔軟で風合いの良好な織物が得られた。
【0013】(実施例2)実施例1で用いた抜蝕剤水溶
液に代え、硫酸アルミニウム・14〜18水和物(硫酸
アルミニウム無水物として51〜57.5%)の12w
t%水溶液を用いる以外は、実施例1と同一の鹸化処理
および抜蝕剤での処理を行った。その結果、14.1w
t%に減量した柔軟で風合いの良好な織物が得られた。
【0014】(実施例3)実施例1で用いた抜蝕剤水溶
液に代え、硫酸第二鉄・水和物(硫酸第二鉄無水物とし
て60%)の2wt%水溶液を用いる以外は、実施例1
と同一の鹸化処理および抜蝕剤での処理を行った。その
結果、16.2wt%に減量した柔軟で風合いの良好な
織物が得られた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、従来のアルカリ処理の
みの減量により得られる風合いとは異なって、極めて柔
軟で、手触りの良い風合いのアセテート系繊維を得るこ
とができ、しかも得られるアセテート系繊維は、繊維表
面がアセテートの状態を有しているので、アセテート系
繊維の特徴である良好な染色特性を保持するものであ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // D06M 101:08 (72)発明者 保永 博美 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究 所内 (56)参考文献 特開 昭60−151373(JP,A) 特開 昭57−56581(JP,A) 特開 昭57−21569(JP,A) 特開 昭61−34275(JP,A) 特開 昭49−134960(JP,A) 特公 昭47−37205(JP,B1) 特公 昭48−30997(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 11/00 - 11/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセテート系繊維をアルカリ化合物にて
    処理して繊維表面を鹸化し、次いで該鹸化部の一部また
    は全部を抜蝕剤にて分解除去することを特徴とするアセ
    テート系繊維の改質法。
  2. 【請求項2】 抜蝕剤として酸類を用いる請求項1記載
    のアセテート系繊維の改質法。
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JP5060235B2 (ja) * 2007-09-28 2012-10-31 セーレン株式会社 オパール加工用インクセットおよびそれを用いたオパール加工布帛の製造方法
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KR101285634B1 (ko) * 2011-06-30 2013-07-12 (주)에스엠제이 산성염료 날염을 위한 디아세테이트 섬유의 건식 개질 방법 및 이를 통한 날염방법

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