JP3176954B2 - 絶縁ゲート付き電力用半導体素子 - Google Patents
絶縁ゲート付き電力用半導体素子Info
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- JP3176954B2 JP3176954B2 JP14344991A JP14344991A JP3176954B2 JP 3176954 B2 JP3176954 B2 JP 3176954B2 JP 14344991 A JP14344991 A JP 14344991A JP 14344991 A JP14344991 A JP 14344991A JP 3176954 B2 JP3176954 B2 JP 3176954B2
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Description
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁ゲート付き電力用
半導体素子に関する。
半導体素子に関する。
【0003】
【従来の技術】絶縁ゲート付き電力用半導体素子とし
て、従来よりGTOサイリスタ,IGBT,MOSFE
T等が知られている。絶縁ゲート付きGTOサイリスタ
の一つに、ターンオン用,ターンオフ用のゲート部を共
に絶縁ゲート構造として一つの共通ゲート端子を設け
た、MCT(Mos Controled Thyristor)と呼ばれ
るものがある。これは、p型ベース層の外周部をターン
オン用チャネル(nチャネル)とし、p型ベース層内に
形成されるn型エミッタ層内部にさらにn型エミッタ層
と共にカソード電極に接続されるp型層を設けて、n型
エミッタ層の外周部をターンオフ用チャネル(pチャネ
ル)としたものである。
て、従来よりGTOサイリスタ,IGBT,MOSFE
T等が知られている。絶縁ゲート付きGTOサイリスタ
の一つに、ターンオン用,ターンオフ用のゲート部を共
に絶縁ゲート構造として一つの共通ゲート端子を設け
た、MCT(Mos Controled Thyristor)と呼ばれ
るものがある。これは、p型ベース層の外周部をターン
オン用チャネル(nチャネル)とし、p型ベース層内に
形成されるn型エミッタ層内部にさらにn型エミッタ層
と共にカソード電極に接続されるp型層を設けて、n型
エミッタ層の外周部をターンオフ用チャネル(pチャネ
ル)としたものである。
【0004】この様なターンオン用チャネルおよびター
ンオフ用チャネルは、素子ペレット上にほぼ均一に分散
されて配置され、大電流を遮断する時の電流集中を防止
するように考慮されている。この場合、ペレット全体に
わたる均一なターンオフを保証するため、また最大ター
ンオフ能力を保証するため、ターンオフ用のpチャネル
部のしきい値はペレット全体にわたって等しい値になる
ように設計されている。ターンオン用nチャネルについ
ても同様にペレット全体の均一なターンオンを保証すべ
く、等しいしきい値電圧に設計されている。
ンオフ用チャネルは、素子ペレット上にほぼ均一に分散
されて配置され、大電流を遮断する時の電流集中を防止
するように考慮されている。この場合、ペレット全体に
わたる均一なターンオフを保証するため、また最大ター
ンオフ能力を保証するため、ターンオフ用のpチャネル
部のしきい値はペレット全体にわたって等しい値になる
ように設計されている。ターンオン用nチャネルについ
ても同様にペレット全体の均一なターンオンを保証すべ
く、等しいしきい値電圧に設計されている。
【0005】ところで、p型ベース層に直接ゲート電極
が接続された電流駆動型のGTOサイリスタと絶縁ゲー
ト構造のMCTとでは、ターンオフ時に流れるゲート電
流波形に大きな相違がでる。電流駆動型のGTOサイリ
スタでは、ゲート電流iG は外部ゲート回路によって容
易に制御する事ができ、したがってdiG /dtを小さ
く設定することができる。これに対してMCTの場合に
は、diG /dtは、絶縁ゲート端子に印加する電圧が
ゲートしきい値電圧を越えるか否かにかかっているため
に、その制御範囲は狭い。実際には素子設計時にほぼd
iG /dtが決まる。これは、ゲート回路を内蔵するM
CTと素子の外部にゲート回路を持つGTOの本質的な
相違である。この関係は図3に示した通りであって、G
TOサイリスタでは小さいdiG /dtを得ることがで
きるが、MCTではこれができない。
が接続された電流駆動型のGTOサイリスタと絶縁ゲー
ト構造のMCTとでは、ターンオフ時に流れるゲート電
流波形に大きな相違がでる。電流駆動型のGTOサイリ
スタでは、ゲート電流iG は外部ゲート回路によって容
易に制御する事ができ、したがってdiG /dtを小さ
く設定することができる。これに対してMCTの場合に
は、diG /dtは、絶縁ゲート端子に印加する電圧が
ゲートしきい値電圧を越えるか否かにかかっているため
に、その制御範囲は狭い。実際には素子設計時にほぼd
iG /dtが決まる。これは、ゲート回路を内蔵するM
CTと素子の外部にゲート回路を持つGTOの本質的な
相違である。この関係は図3に示した通りであって、G
TOサイリスタでは小さいdiG /dtを得ることがで
きるが、MCTではこれができない。
【0006】この様にMCTでは、diG /dtの制御
範囲が小さいという性質が、素子の性能を最大限に引き
出す上で妨げになっている。具体的には、素子ペレット
上でターンオフチャネルのしきい値にばらつきがあると
容易に電流集中が生じ、素子破壊に至る。この電流集中
を抑制してターンオフ損失を低減するためには、ペレッ
ト上の単位エレメントを小さくすること、すなわちカソ
ードパターンを微細化することが有効である。しかしこ
の様にすると、ターンオフ能力は向上するが、カソード
・エミッタの注入効率が低下し、ターンオン特性が低く
なる。
範囲が小さいという性質が、素子の性能を最大限に引き
出す上で妨げになっている。具体的には、素子ペレット
上でターンオフチャネルのしきい値にばらつきがあると
容易に電流集中が生じ、素子破壊に至る。この電流集中
を抑制してターンオフ損失を低減するためには、ペレッ
ト上の単位エレメントを小さくすること、すなわちカソ
ードパターンを微細化することが有効である。しかしこ
の様にすると、ターンオフ能力は向上するが、カソード
・エミッタの注入効率が低下し、ターンオン特性が低く
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、MCT
においては、ターンオフ能力が低く、特にペレット上の
各部のしきい値電圧の製造上のばらつきによってターン
オフ能力は大きく低下し、これを改善しようとするとタ
ーンオン能力が低くなるという問題があった。同様の問
題は、MCTに限らず、絶縁ゲート構造を持つ他の電力
用半導体素子にもある。
においては、ターンオフ能力が低く、特にペレット上の
各部のしきい値電圧の製造上のばらつきによってターン
オフ能力は大きく低下し、これを改善しようとするとタ
ーンオン能力が低くなるという問題があった。同様の問
題は、MCTに限らず、絶縁ゲート構造を持つ他の電力
用半導体素子にもある。
【0008】本発明はこの様な問題を解決して、ターン
オン能力を低下させることなくターンオフ能力を向上さ
せた絶縁ゲート付き電力用半導体素子を提供することを
目的とする。
オン能力を低下させることなくターンオフ能力を向上さ
せた絶縁ゲート付き電力用半導体素子を提供することを
目的とする。
【0009】[発明の構成]
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、ター
ンオン用またはターンオフ用の少くとも一方のゲート部
を絶縁ゲート構造として半導体素子ペレット上に分散さ
せて配置した電力用半導体素子において、ターンオン用
またはターンオフ用の少くとも一方のゲート部を、ペレ
ット上各部で二種以上の異なるしきい値電圧を持たせて
分布させたことを特徴としている。
ンオン用またはターンオフ用の少くとも一方のゲート部
を絶縁ゲート構造として半導体素子ペレット上に分散さ
せて配置した電力用半導体素子において、ターンオン用
またはターンオフ用の少くとも一方のゲート部を、ペレ
ット上各部で二種以上の異なるしきい値電圧を持たせて
分布させたことを特徴としている。
【0011】本発明は、第2に、ターンオフ用またはタ
ーンオン用の少なくとも一方のゲート部を絶縁ゲート構
造として半導体素子ペレット上に分散させて配置した電
力用半導体素子において、ターンオン用またはターンオ
フ用の少なくとも一方のゲート部をストライプ状パター
ンの埋込みゲート構造として、この埋込みゲートの一方
に隣接するキャリア排出チャネルが形成される領域と他
方に隣接するエミッタ領域とが微小間隔をもって交互に
配列されていることを特徴としている。
ーンオン用の少なくとも一方のゲート部を絶縁ゲート構
造として半導体素子ペレット上に分散させて配置した電
力用半導体素子において、ターンオン用またはターンオ
フ用の少なくとも一方のゲート部をストライプ状パター
ンの埋込みゲート構造として、この埋込みゲートの一方
に隣接するキャリア排出チャネルが形成される領域と他
方に隣接するエミッタ領域とが微小間隔をもって交互に
配列されていることを特徴としている。
【0012】本発明は、第3に、ターンオフ用またはタ
ーンオン用の少なくとも一方のゲート部を絶縁ゲート構
造として半導体素子ペレット上に分散させて配置した電
力用半導体素子において、エミッタ電極側に接してオン
時にキャリア注入を行うエミッタ層とターンオフ時にキ
ャリア排出を行うベース層とが微小間隔をもって交互に
配列形成され、かつこれらのエミッタ層とベース層の間
に絶縁膜が埋込み形成されていることを特徴としてい
る。
ーンオン用の少なくとも一方のゲート部を絶縁ゲート構
造として半導体素子ペレット上に分散させて配置した電
力用半導体素子において、エミッタ電極側に接してオン
時にキャリア注入を行うエミッタ層とターンオフ時にキ
ャリア排出を行うベース層とが微小間隔をもって交互に
配列形成され、かつこれらのエミッタ層とベース層の間
に絶縁膜が埋込み形成されていることを特徴としてい
る。
【0013】本発明は、第4に、ターンオフ用またはタ
ーンオン用の少なくとも一方のゲート部を絶縁ゲート構
造として半導体素子ペレット上に分散させて配置した電
力用半導体素子において、少なくともターンオフ用のゲ
ート部が複数本のストライプ状パターンを持った埋込み
ゲート構造として配列され、各埋込みゲートの一方に隣
接するベース領域と他方に隣接するエミッタ領域とが交
互に配列され、かつ埋込みゲート間のベース層の不純物
濃度と幅がゲート電圧印加によりキャリア引出し抵抗が
実質的に制御されるように設定されていることを特徴と
している。
ーンオン用の少なくとも一方のゲート部を絶縁ゲート構
造として半導体素子ペレット上に分散させて配置した電
力用半導体素子において、少なくともターンオフ用のゲ
ート部が複数本のストライプ状パターンを持った埋込み
ゲート構造として配列され、各埋込みゲートの一方に隣
接するベース領域と他方に隣接するエミッタ領域とが交
互に配列され、かつ埋込みゲート間のベース層の不純物
濃度と幅がゲート電圧印加によりキャリア引出し抵抗が
実質的に制御されるように設定されていることを特徴と
している。
【0014】
【作用】第1の発明によれば、意図的にペレット上各部
のターンオフ用チャネルのしきい値電圧を二種以上の異
なる値に設計して分布させ、ゲート電圧波形を選ぶこと
によって、多数のターンオフチャネルを時間的にずらし
てオンさせることができる。これによりペレット全体の
全体のターンオフチャネルを流れるオフゲート電流の変
化diG /dtの制御範囲を等価的に大きくすることが
できる。ターンオン用チャネルに二種以上のしきい値を
持たせた場合にも、同様である。この場合、ターンオフ
時にはまずターンオフチャネルをオフにし、ついでしき
い値電圧の異なるターンオンチャネルを順次オフにす
る。これにより、効果的に電流集中を抑制することがで
きる。またペレット内でのしきい値電圧に意図的にばら
つきを与えることによって、製造上のしきい値電圧のば
らつきの影響を相対的に低減することもできる。以上に
より、最大ターンオフ電流を十分大きく保ちながら、タ
ーンオフ時の電流集中を効果的に抑制することができ、
MCT等のターンオフ能力を、ターンオン能力を低減す
ることなく向上させることができる。
のターンオフ用チャネルのしきい値電圧を二種以上の異
なる値に設計して分布させ、ゲート電圧波形を選ぶこと
によって、多数のターンオフチャネルを時間的にずらし
てオンさせることができる。これによりペレット全体の
全体のターンオフチャネルを流れるオフゲート電流の変
化diG /dtの制御範囲を等価的に大きくすることが
できる。ターンオン用チャネルに二種以上のしきい値を
持たせた場合にも、同様である。この場合、ターンオフ
時にはまずターンオフチャネルをオフにし、ついでしき
い値電圧の異なるターンオンチャネルを順次オフにす
る。これにより、効果的に電流集中を抑制することがで
きる。またペレット内でのしきい値電圧に意図的にばら
つきを与えることによって、製造上のしきい値電圧のば
らつきの影響を相対的に低減することもできる。以上に
より、最大ターンオフ電流を十分大きく保ちながら、タ
ーンオフ時の電流集中を効果的に抑制することができ、
MCT等のターンオフ能力を、ターンオン能力を低減す
ることなく向上させることができる。
【0015】第2の発明によれば、埋込みゲート構造の
採用によってペレット内に微細エミッタを多数微小間隔
で配列することによって、エミッタ注入効率を高く保
ち、ターンオン能力を低下させることなく、高いターン
オフ能力を得ることができる。第3の発明によれば、エ
ミッタ電極に接して微小間隔でp型層とn型層が交互に
配列形成されたエミッタ短絡構造において、そのpn接
合部に絶縁膜を埋め込むことにより、エミッタ注入効率
を高く維持しながら、ターンオフ時のキャリア排出を速
やかに行うことができる。したがってやはり、ターンオ
ン能力を損なうことなく、ターンオフ能力を向上させる
ことができる。
採用によってペレット内に微細エミッタを多数微小間隔
で配列することによって、エミッタ注入効率を高く保
ち、ターンオン能力を低下させることなく、高いターン
オフ能力を得ることができる。第3の発明によれば、エ
ミッタ電極に接して微小間隔でp型層とn型層が交互に
配列形成されたエミッタ短絡構造において、そのpn接
合部に絶縁膜を埋め込むことにより、エミッタ注入効率
を高く維持しながら、ターンオフ時のキャリア排出を速
やかに行うことができる。したがってやはり、ターンオ
ン能力を損なうことなく、ターンオフ能力を向上させる
ことができる。
【0016】第4の発明によれば、埋込みゲート間隔と
ベース層不純物濃度の設計によって、ターンオン時はエ
ミッタ短絡部のベース層の実効的な幅を狭く(すなわち
抵抗が実質的に大きく)なり、高いエミッタ注入効率を
確保することができる。ターンオフ時は逆にエミッタ短
絡部のベース層はキャリア蓄積によって抵抗が小さくな
り、十分なキャリア排出効果を得る事ができる。
ベース層不純物濃度の設計によって、ターンオン時はエ
ミッタ短絡部のベース層の実効的な幅を狭く(すなわち
抵抗が実質的に大きく)なり、高いエミッタ注入効率を
確保することができる。ターンオフ時は逆にエミッタ短
絡部のベース層はキャリア蓄積によって抵抗が小さくな
り、十分なキャリア排出効果を得る事ができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0018】図1(a) (b) 、一実施例のMCTの概略レ
イアウトとそのA―A′断面図であり、図2は、その一
つのエレメントの拡散層レイアウトである。図1(a) に
示すようにこの実施例のMCTでは、ペレット上でター
ンオンチャネルにより囲まれた複数のエレメントが配列
形成されており、図の二種のエレメントA,Bはターン
オフチャネルのしきい値電圧が異なる値に設定されてい
る。即ち、しきい値電圧がVth1 のターンオフチャネル
を持つエレメントAと、しきい値電圧がVth2 のターン
オフチャネルを持つエレメントBとが交互に配列された
状態で形成されている。
イアウトとそのA―A′断面図であり、図2は、その一
つのエレメントの拡散層レイアウトである。図1(a) に
示すようにこの実施例のMCTでは、ペレット上でター
ンオンチャネルにより囲まれた複数のエレメントが配列
形成されており、図の二種のエレメントA,Bはターン
オフチャネルのしきい値電圧が異なる値に設定されてい
る。即ち、しきい値電圧がVth1 のターンオフチャネル
を持つエレメントAと、しきい値電圧がVth2 のターン
オフチャネルを持つエレメントBとが交互に配列された
状態で形成されている。
【0019】具体的な素子断面構造は、図1(b) に示す
通りである。n型ベース層1の一方の面に、この実施例
の場合一つのエレメントに対応して一つのp型ベース層
2とその中に一つのn型エミッタ層3が形成されてい
る。n型エミッタ層3内には、ターンオフ用MOSFE
Tのソースとなるp+ 型拡散層4が形成され、カソード
電極5はn型エミッタ層とこのp+ 型拡散層4に同時に
コンタクトして配設されている。n型エミッタ層3の外
周部がターンオフチャネル領域8(81 ,82 )であ
り、n型エミッタ層3とn型ベース層1により挟まれた
p型ベース層2の外周部がターンオンチャネル領域9で
あって、これらの領域に共通にゲート絶縁膜6を介して
ゲート電極7が配設されている。
通りである。n型ベース層1の一方の面に、この実施例
の場合一つのエレメントに対応して一つのp型ベース層
2とその中に一つのn型エミッタ層3が形成されてい
る。n型エミッタ層3内には、ターンオフ用MOSFE
Tのソースとなるp+ 型拡散層4が形成され、カソード
電極5はn型エミッタ層とこのp+ 型拡散層4に同時に
コンタクトして配設されている。n型エミッタ層3の外
周部がターンオフチャネル領域8(81 ,82 )であ
り、n型エミッタ層3とn型ベース層1により挟まれた
p型ベース層2の外周部がターンオンチャネル領域9で
あって、これらの領域に共通にゲート絶縁膜6を介して
ゲート電極7が配設されている。
【0020】エレメントAのターンオフチャネル領域8
1 のしきい値はVth1 であり、エレメントBのターンオ
フチャネル領域82 のしきい値はVth1 とは異なるVth
2 に設定されている。ターンオンチャネル領域9は、す
べてのエレメントA,Bを取り囲んで形成されて一定の
しきい値に設定されている。
1 のしきい値はVth1 であり、エレメントBのターンオ
フチャネル領域82 のしきい値はVth1 とは異なるVth
2 に設定されている。ターンオンチャネル領域9は、す
べてのエレメントA,Bを取り囲んで形成されて一定の
しきい値に設定されている。
【0021】n型ベース層1の他方の面には、n型バッ
ファ層10を介してp型エミッタ層11が形成され、こ
のp型エミッタ層11にアノード電極12が形成されて
いる。
ファ層10を介してp型エミッタ層11が形成され、こ
のp型エミッタ層11にアノード電極12が形成されて
いる。
【0022】なお図では、説明を簡単にするため一つの
エレメント内に一つのn型エミッタ層がある場合を示し
たが、実際の大電力用素子ではその一つのエレメント内
に複数本のn型エミッタ層が形成され、したがって一つ
のエレメント内に多数本のターンオフチャネル領域が形
成される。
エレメント内に一つのn型エミッタ層がある場合を示し
たが、実際の大電力用素子ではその一つのエレメント内
に複数本のn型エミッタ層が形成され、したがって一つ
のエレメント内に多数本のターンオフチャネル領域が形
成される。
【0023】この実施例によれば、MCTペレット上で
各部のターンオフチャネルのしきい値を二種に設定して
異なるしきい値のターンオフチャネルを分布させている
ため、結果的にdiG /dtの制御範囲は大きくなる。
その様子を図3に破線で示す。この様にターンオフ時、
従来に比べてdiG /dtを小さくすることによって、
電流集中を抑制して高いターンオフ能力を得ることがで
きる。また、意図的に二種のしきい値電圧を持たせるこ
とは、製造上のしきい値電圧のばらつきの影響を相対的
に減ずることになる。これもターンオフ時の電流集中を
抑制する効果に結び付く。以上の結果、この実施例によ
れば、高いターンオン能力を保ちながら高いターンオフ
能力を持つMCTを得ることができる。
各部のターンオフチャネルのしきい値を二種に設定して
異なるしきい値のターンオフチャネルを分布させている
ため、結果的にdiG /dtの制御範囲は大きくなる。
その様子を図3に破線で示す。この様にターンオフ時、
従来に比べてdiG /dtを小さくすることによって、
電流集中を抑制して高いターンオフ能力を得ることがで
きる。また、意図的に二種のしきい値電圧を持たせるこ
とは、製造上のしきい値電圧のばらつきの影響を相対的
に減ずることになる。これもターンオフ時の電流集中を
抑制する効果に結び付く。以上の結果、この実施例によ
れば、高いターンオン能力を保ちながら高いターンオフ
能力を持つMCTを得ることができる。
【0024】図4および図5はしきい値電圧の異なるタ
ーンオフチャネルを持つエレメントAとBのペレット上
の配列の変形例である。これらのエレメント配列によっ
ても、先の実施例と同様の効果が期待できる。
ーンオフチャネルを持つエレメントAとBのペレット上
の配列の変形例である。これらのエレメント配列によっ
ても、先の実施例と同様の効果が期待できる。
【0025】図6〜図8は、別の実施例のMCTの一つ
のエレメントの構造を示す。それぞれ、(a) がレイアウ
ト、(b) がそのA―A′断面図、(c) が同じくB−B′
断面図である。図1と対応する部分には図1と同一符号
を付して詳細な説明は省略する。先の実施例では、一つ
のエレメント内ではターンオフチャネル領域のしきい値
電圧は一定としたが、これらに実施例では、一つのエレ
メント内でターンオフチャネル領域が二種以上のしきい
値を持つように設定されている。
のエレメントの構造を示す。それぞれ、(a) がレイアウ
ト、(b) がそのA―A′断面図、(c) が同じくB−B′
断面図である。図1と対応する部分には図1と同一符号
を付して詳細な説明は省略する。先の実施例では、一つ
のエレメント内ではターンオフチャネル領域のしきい値
電圧は一定としたが、これらに実施例では、一つのエレ
メント内でターンオフチャネル領域が二種以上のしきい
値を持つように設定されている。
【0026】例えば、図6の実施例では、閉路をなすタ
ーンオフチャネル領域8のうち、(a) のレイアウト上で
縦方向に走るチャネル領域81 のしきい値がVth1 に設
定され、横方向に走るチャネル領域82 のしきい値がV
th1 とは異なるVth2 に設定されている。図7の実施例
ではこのしきい値電圧の異なるチャネル領域をより細分
化している。図8の実施例の場合は、ターンオフチャネ
ル領域8に三種のしきい値を持たせている。すなわちチ
ャネル領域81 ではVth1 、チャネル領域82 ではVth
2 ,チャネル領域83 ではVth3 という具合にしきい値
電圧が設定されている。
ーンオフチャネル領域8のうち、(a) のレイアウト上で
縦方向に走るチャネル領域81 のしきい値がVth1 に設
定され、横方向に走るチャネル領域82 のしきい値がV
th1 とは異なるVth2 に設定されている。図7の実施例
ではこのしきい値電圧の異なるチャネル領域をより細分
化している。図8の実施例の場合は、ターンオフチャネ
ル領域8に三種のしきい値を持たせている。すなわちチ
ャネル領域81 ではVth1 、チャネル領域82 ではVth
2 ,チャネル領域83 ではVth3 という具合にしきい値
電圧が設定されている。
【0027】これら図6〜図8の実施例によっても、先
の実施例と同様の効果が得られる。
の実施例と同様の効果が得られる。
【0028】図9(a) (b) (c) は、別の実施例のMCT
の一つのエレメントのレイアウトとそのA―A′および
B−B′断面図である。これまでの実施例と異なってこ
の実施例では、一つのエレメントを取り囲むターンオン
チャネル領域9がしきい値一定ではなく、しきい値Vth
3 のチャネル領域91 とこれとは異なるしきい値Vth4
のチャネル領域92 とから構成されている。ターンオフ
チャネル領域8については、先の各実施例と同様に二種
以上のしきい値に設定することが好ましいが、一定でも
よい。
の一つのエレメントのレイアウトとそのA―A′および
B−B′断面図である。これまでの実施例と異なってこ
の実施例では、一つのエレメントを取り囲むターンオン
チャネル領域9がしきい値一定ではなく、しきい値Vth
3 のチャネル領域91 とこれとは異なるしきい値Vth4
のチャネル領域92 とから構成されている。ターンオフ
チャネル領域8については、先の各実施例と同様に二種
以上のしきい値に設定することが好ましいが、一定でも
よい。
【0029】この実施例によっても先の実施例と同様の
効果が得られる。すなわちターンオンチャネルをオフに
するときに、まずターンオフチャネルをオフにした後、
ターンオンチャネルのしきい値電圧の異なる領域が時間
的にずれてオフするようにゲート電圧波形を設定するこ
とによって、ターンオフ時の電流集中を抑制することが
できるからである。具体的な電圧波形は後に説明する。
効果が得られる。すなわちターンオンチャネルをオフに
するときに、まずターンオフチャネルをオフにした後、
ターンオンチャネルのしきい値電圧の異なる領域が時間
的にずれてオフするようにゲート電圧波形を設定するこ
とによって、ターンオフ時の電流集中を抑制することが
できるからである。具体的な電圧波形は後に説明する。
【0030】図10(a) (b) (c) はさらに別の実施例の
MCTの隣接する二つのエレメント部分のレイアウトと
そのA―A′断面図およびB−B′断面図である。この
実施例では、図9の実施例と異なり、一つのエレメント
内でターンオンチャネルのしきい値は均一であるが、隣
接する二つのエレメントの一方のターンオンチャネル領
域91 はしきい値Vth3 に設定され、他方のターンオン
チャネル領域92 はVth3 と異なるしきい値Vth4 に設
定されている。この様な異なるしきい値のターンオンチ
ャネルを持つエレメントをペレット上に分散配置するこ
とによって、上記各実施例と同様の効果が得られる。
MCTの隣接する二つのエレメント部分のレイアウトと
そのA―A′断面図およびB−B′断面図である。この
実施例では、図9の実施例と異なり、一つのエレメント
内でターンオンチャネルのしきい値は均一であるが、隣
接する二つのエレメントの一方のターンオンチャネル領
域91 はしきい値Vth3 に設定され、他方のターンオン
チャネル領域92 はVth3 と異なるしきい値Vth4 に設
定されている。この様な異なるしきい値のターンオンチ
ャネルを持つエレメントをペレット上に分散配置するこ
とによって、上記各実施例と同様の効果が得られる。
【0031】図11はアノード側にも絶縁ゲート構造を
導入した実施例である。p型エミッタ層11が選択的に
形成され、その中にn+ 型層13が拡散形成され、アノ
ード電極12はp型エミッタ層11と同時にこのn+型
層13にもコンタクトしている。そしてp型エミッタ層
11の外周部をチャネル領域16としてこの領域上にゲ
ート絶縁膜14を介してゲート電極15が形成されてい
る。この構造の素子においても、先の各実施例と同様に
エレメント間或いはエレメント内で各チャネル領域8,
9,16のしきい値に所定の分布を与えることによっ
て、先の各実施例と同様の効果を得ることができる。
導入した実施例である。p型エミッタ層11が選択的に
形成され、その中にn+ 型層13が拡散形成され、アノ
ード電極12はp型エミッタ層11と同時にこのn+型
層13にもコンタクトしている。そしてp型エミッタ層
11の外周部をチャネル領域16としてこの領域上にゲ
ート絶縁膜14を介してゲート電極15が形成されてい
る。この構造の素子においても、先の各実施例と同様に
エレメント間或いはエレメント内で各チャネル領域8,
9,16のしきい値に所定の分布を与えることによっ
て、先の各実施例と同様の効果を得ることができる。
【0032】以上の実施例に於いて、n- 型ベース層1
の不純物濃度NB (/cm3 )と厚みW(cm)は、ター
ンオフ特性の向上の観点からは、 1.5×1014<NB /W<2.5×1014 の範囲に設定し、またターンオン特性の向上の観点から
は、 NB /W>2.5×1014 の範囲に設定することが好ましい。
の不純物濃度NB (/cm3 )と厚みW(cm)は、ター
ンオフ特性の向上の観点からは、 1.5×1014<NB /W<2.5×1014 の範囲に設定し、またターンオン特性の向上の観点から
は、 NB /W>2.5×1014 の範囲に設定することが好ましい。
【0033】図12〜図15は本発明を適用することに
より性能向上が期待される具体的な素子構造例である。
より性能向上が期待される具体的な素子構造例である。
【0034】図12では、厚いp- 型ベースを用いて、
上面側をアノード,下面側をカソードとして、エレメン
トをストライプ状パターンをもって形成する構造を示し
ている。CH1 がターンオンチャネル、CH2 およびC
H3 がターンオフチャネルである。
上面側をアノード,下面側をカソードとして、エレメン
トをストライプ状パターンをもって形成する構造を示し
ている。CH1 がターンオンチャネル、CH2 およびC
H3 がターンオフチャネルである。
【0035】図13では、ターンオンチャネル領域を制
御する第1のゲート電極71 とターンオフチャネル領域
8を制御する第2のゲート電極72 が別々に形成されて
いる。第1のゲート電極71 は通常の平面型の絶縁ゲー
ト構造である。第2のゲート電極72 はn型エミッタ層
3を突き抜ける深さに溝を形成してここに埋め込まれて
いる。これらの溝に沿ってその上部にp+ 型拡散層4が
形成されていて、ターンオフチャネル領域8は溝の側壁
に縦型に形成されている。
御する第1のゲート電極71 とターンオフチャネル領域
8を制御する第2のゲート電極72 が別々に形成されて
いる。第1のゲート電極71 は通常の平面型の絶縁ゲー
ト構造である。第2のゲート電極72 はn型エミッタ層
3を突き抜ける深さに溝を形成してここに埋め込まれて
いる。これらの溝に沿ってその上部にp+ 型拡散層4が
形成されていて、ターンオフチャネル領域8は溝の側壁
に縦型に形成されている。
【0036】図14は図13を変形した実施例である。
図13と同様にn型エミッタ層3を突き抜ける形で溝が
形成され、ここに第2のゲート電極72 がストライプパ
ターンをもって埋め込まれている。第2のゲート電極7
2 で囲まれた領域は、交互にn型エミッタ層として働く
部分とp型拡散層4が形成されてチャネル領域8が形成
される部分とが配列される。すなわちp型拡散層4が形
成された領域の第2のゲート電極72で囲まれた部分に
縦型のターンオフチャネル領域8が形成される。
図13と同様にn型エミッタ層3を突き抜ける形で溝が
形成され、ここに第2のゲート電極72 がストライプパ
ターンをもって埋め込まれている。第2のゲート電極7
2 で囲まれた領域は、交互にn型エミッタ層として働く
部分とp型拡散層4が形成されてチャネル領域8が形成
される部分とが配列される。すなわちp型拡散層4が形
成された領域の第2のゲート電極72で囲まれた部分に
縦型のターンオフチャネル領域8が形成される。
【0037】図13の構造は、埋込みゲートを採用して
いるが、n型エミッタ層3とこれをp型ベースと短絡す
るためのターンオフチャネル領域8が形成される領域が
同じ領域にある点で従来構造と変わらない。この図14
の実施例においては、カソード電極5に接続されてキャ
リア注入を行うn型エミッタ層3と、p型エミッタ層4
をp型ベース層2と短絡するターンオフチャネル領域8
が形成される領域とは、埋込みゲート電極7によって互
いに分離されて交互に配列された構造となっている。こ
れは、微細構造のn型エミッタを例えば10μmという
微小間隔で分散配置して高い注入効率を維持しながら電
流集中を効果的に抑制する上で好ましい構造である。
いるが、n型エミッタ層3とこれをp型ベースと短絡す
るためのターンオフチャネル領域8が形成される領域が
同じ領域にある点で従来構造と変わらない。この図14
の実施例においては、カソード電極5に接続されてキャ
リア注入を行うn型エミッタ層3と、p型エミッタ層4
をp型ベース層2と短絡するターンオフチャネル領域8
が形成される領域とは、埋込みゲート電極7によって互
いに分離されて交互に配列された構造となっている。こ
れは、微細構造のn型エミッタを例えば10μmという
微小間隔で分散配置して高い注入効率を維持しながら電
流集中を効果的に抑制する上で好ましい構造である。
【0038】またこの図14の実施例では、アノード側
にも埋込み構造の第3のゲート電極が形成されている。
すなわちp型エミッタ層11を貫通するストライプパタ
ーンの溝が形成され、これにゲート絶縁膜14を介して
第3のゲート電極15が埋め込まれる。第3のゲート電
極15で挟まれた領域はカソード側と同様に交互にp型
エミッタ層11が露出する部分とn型拡散層13を形成
した部分とが配置されている。n型拡散層13を形成し
た領域の溝側壁にターンオフチャネル領域16が形成さ
れる。
にも埋込み構造の第3のゲート電極が形成されている。
すなわちp型エミッタ層11を貫通するストライプパタ
ーンの溝が形成され、これにゲート絶縁膜14を介して
第3のゲート電極15が埋め込まれる。第3のゲート電
極15で挟まれた領域はカソード側と同様に交互にp型
エミッタ層11が露出する部分とn型拡散層13を形成
した部分とが配置されている。n型拡散層13を形成し
た領域の溝側壁にターンオフチャネル領域16が形成さ
れる。
【0039】図15は、カソード側に形成されるターン
オン用の第1のゲート電極71 をターンオフ用の第2の
ゲート電極72 と同様に埋込み構造とした実施例であ
る。この構造では、小さい面積に大電力用のMCTエレ
メントを形成することができる。
オン用の第1のゲート電極71 をターンオフ用の第2の
ゲート電極72 と同様に埋込み構造とした実施例であ
る。この構造では、小さい面積に大電力用のMCTエレ
メントを形成することができる。
【0040】以上に例示した図12〜図15の素子構造
において、その各チャネル領域に先の各実施例で説明し
たようなしきい値分布を与えることによって、先の各実
施例と同様の効果が得られる。なお図14,図15の埋
込みゲート構造は、異なるしきい値電圧のチャネル領域
を分布させることをしなくても、ターンオン能力を損な
うことなくターンオフ能力を改善するという同様の効果
が得られる。これは、チャネルを縦方向に形成して、微
細エミッタをペレット内に多数に分割して、例えば10
μmという微小間隔で配置することができ、これによっ
て高いエミッタ注入効率を維持しながら、ターンオフ時
の電流集中を十分抑制することができるからである。
において、その各チャネル領域に先の各実施例で説明し
たようなしきい値分布を与えることによって、先の各実
施例と同様の効果が得られる。なお図14,図15の埋
込みゲート構造は、異なるしきい値電圧のチャネル領域
を分布させることをしなくても、ターンオン能力を損な
うことなくターンオフ能力を改善するという同様の効果
が得られる。これは、チャネルを縦方向に形成して、微
細エミッタをペレット内に多数に分割して、例えば10
μmという微小間隔で配置することができ、これによっ
て高いエミッタ注入効率を維持しながら、ターンオフ時
の電流集中を十分抑制することができるからである。
【0041】図16は以上の実施例のMCTにおいて、
ターンオフチャネルに二つのしきい値電圧VthA,Vth
Bを与えた場合の、ターンオフゲートに印加するゲート
電圧波形とそれに対応するゲート電流波形の例である。
図に示すようにゲート電圧をしきい値電圧VthA,Vth
Bとの関係で二段階に上げることによって、ペレット内
のターンオフチャネルを時間的にずらしてオンさせる。
これにより、ペレット全面について一斉にターンオフチ
ャネルをオンする場合に比べてゲート電流の急峻な変化
と集中を緩和することができ、前述のように電流集中が
抑制される。
ターンオフチャネルに二つのしきい値電圧VthA,Vth
Bを与えた場合の、ターンオフゲートに印加するゲート
電圧波形とそれに対応するゲート電流波形の例である。
図に示すようにゲート電圧をしきい値電圧VthA,Vth
Bとの関係で二段階に上げることによって、ペレット内
のターンオフチャネルを時間的にずらしてオンさせる。
これにより、ペレット全面について一斉にターンオフチ
ャネルをオンする場合に比べてゲート電流の急峻な変化
と集中を緩和することができ、前述のように電流集中が
抑制される。
【0042】図17は、図9や図10等の実施例のよう
にターンオンチャネルに二つのしきい値電圧VthA,V
thBを与えた時のターンオフ時のゲート電圧波形の例で
ある。図示のようにターンオンチャネルが開いている状
態でターンオフ用ゲート電極にオフゲート電圧VG(OFF)
を与え、主電流がオンチャネルに集中的に流れる状態と
した後に、しきい値電圧が二種あるターンオンチャネル
のゲート電圧VG(ON) を段階的に下げることによって、
しきい値の異なるターンオンチャネルを時間的にずらし
てオフすることができる。これによって、ターンオフ時
の電流集中を抑制することが可能である。
にターンオンチャネルに二つのしきい値電圧VthA,V
thBを与えた時のターンオフ時のゲート電圧波形の例で
ある。図示のようにターンオンチャネルが開いている状
態でターンオフ用ゲート電極にオフゲート電圧VG(OFF)
を与え、主電流がオンチャネルに集中的に流れる状態と
した後に、しきい値電圧が二種あるターンオンチャネル
のゲート電圧VG(ON) を段階的に下げることによって、
しきい値の異なるターンオンチャネルを時間的にずらし
てオフすることができる。これによって、ターンオフ時
の電流集中を抑制することが可能である。
【0043】以上では、各チャネル領域のしきい値を二
種以上の異なる値に設定する方法については具体的に説
明しなかったが、これは通常のMOS技術においてよく
知られた方法を用いることができる。例えば図18は、
一つのn型エミッタ層3を不純物濃度の異なる二つの拡
散層31 ,32 をオーバーラップさせて形成することに
より、チャネル領域81 と82 のしきい値を異ならせる
方法を示している。この他部分的に放射線を照射する方
法、ゲート絶縁膜の膜厚を変化させる方法等によりしき
い値に分布を持たせることができる。
種以上の異なる値に設定する方法については具体的に説
明しなかったが、これは通常のMOS技術においてよく
知られた方法を用いることができる。例えば図18は、
一つのn型エミッタ層3を不純物濃度の異なる二つの拡
散層31 ,32 をオーバーラップさせて形成することに
より、チャネル領域81 と82 のしきい値を異ならせる
方法を示している。この他部分的に放射線を照射する方
法、ゲート絶縁膜の膜厚を変化させる方法等によりしき
い値に分布を持たせることができる。
【0044】図19は本発明のMCTのターンオフ損失
を従来の素子と比較して示したものであり、図20は同
じく最大ターンオフ電流密度を比較して示したものであ
る。
を従来の素子と比較して示したものであり、図20は同
じく最大ターンオフ電流密度を比較して示したものであ
る。
【0045】図21は、光トリガによるゲート駆動部2
0をペレット上に一体形成した場合の実施例である。図
示のように主電流を制御するゲート信号を外部からの光
信号により形成して供給するようにした素子に於いて
も、本発明を適用することは有効である。
0をペレット上に一体形成した場合の実施例である。図
示のように主電流を制御するゲート信号を外部からの光
信号により形成して供給するようにした素子に於いて
も、本発明を適用することは有効である。
【0046】図22は、カード側に図14の構造を採用
し、アノード側に図13の構造を採用した実施例のMC
Tである。
し、アノード側に図13の構造を採用した実施例のMC
Tである。
【0047】図23は、図14に示した埋込みゲート構
造をIGBTに適用した実施例である。n型ベース層1
の表面に形成されるp型ベース層2を貫通するようにス
トライプ状パターンをもって溝が形成され、この溝にゲ
ート絶縁膜6を介してゲート電極7が埋込み形成されて
いる。この埋込みゲート電極7により挟まれた領域は、
交互にp型ベース層2のみの領域とその中にn型エミッ
タ層3が形成された領域となっている。n型エミッタ層
(ソース層)3が形成された領域のp型ベース層2の溝
側がゲート電極7により制御されて素子のターンオンお
よびターンオフを行うチャネル領域21となっている。
カソード電極(ソース電極)5は、p型ベース層2とn
型エミッタ層3に同時にコンタクトするように配設され
ている。
造をIGBTに適用した実施例である。n型ベース層1
の表面に形成されるp型ベース層2を貫通するようにス
トライプ状パターンをもって溝が形成され、この溝にゲ
ート絶縁膜6を介してゲート電極7が埋込み形成されて
いる。この埋込みゲート電極7により挟まれた領域は、
交互にp型ベース層2のみの領域とその中にn型エミッ
タ層3が形成された領域となっている。n型エミッタ層
(ソース層)3が形成された領域のp型ベース層2の溝
側がゲート電極7により制御されて素子のターンオンお
よびターンオフを行うチャネル領域21となっている。
カソード電極(ソース電極)5は、p型ベース層2とn
型エミッタ層3に同時にコンタクトするように配設され
ている。
【0048】この実施例のIGBTにおいても、図14
や図15のMCTと同様に、微細構造のエミッタを微小
間隔で多数配列することができ、これにより高いターン
オン能力を保ちながら、ターンオフ能力を改善すること
が可能である。また図14や図15と同様にチャネル領
域21のしきい値に分布を持たせることにより、一層タ
ーンオフ能力を改善することができる。
や図15のMCTと同様に、微細構造のエミッタを微小
間隔で多数配列することができ、これにより高いターン
オン能力を保ちながら、ターンオフ能力を改善すること
が可能である。また図14や図15と同様にチャネル領
域21のしきい値に分布を持たせることにより、一層タ
ーンオフ能力を改善することができる。
【0049】図24は、図23と逆にアノード側(ドレ
イン側)に、図21におけるカソード側(ソース側)と
同様の埋込みゲート構造を採用した実施例のIGBTで
ある。すなわちp型ベース層2の表面部にn型ベース層
1が形成され、このn型ベース層1を貫通するようにス
トライプ状の溝が微小間隔で形成され、この溝内にゲー
ト絶縁膜6を介してゲート電極7が埋込み形成されてい
る。ゲート電極7が埋め込まれた領域を挟んで交互にn
型ベース層のみの領域とp型エミッタ層(ドレイン層)
11を形成した領域が配列される。p型エミッタ層11
が形成された領域のn型ベース層1の側面がチャネル領
域22となる。アノード電極(ドレイン電極)12はn
型ベース層1とp型エミッタ層11に同時にコンタクト
するように配設されている。
イン側)に、図21におけるカソード側(ソース側)と
同様の埋込みゲート構造を採用した実施例のIGBTで
ある。すなわちp型ベース層2の表面部にn型ベース層
1が形成され、このn型ベース層1を貫通するようにス
トライプ状の溝が微小間隔で形成され、この溝内にゲー
ト絶縁膜6を介してゲート電極7が埋込み形成されてい
る。ゲート電極7が埋め込まれた領域を挟んで交互にn
型ベース層のみの領域とp型エミッタ層(ドレイン層)
11を形成した領域が配列される。p型エミッタ層11
が形成された領域のn型ベース層1の側面がチャネル領
域22となる。アノード電極(ドレイン電極)12はn
型ベース層1とp型エミッタ層11に同時にコンタクト
するように配設されている。
【0050】この実施例によっても、先の実施例と同様
の効果が得られることは明らかである。
の効果が得られることは明らかである。
【0051】図25は、カソード・エミッタの接合終端
部の構造を改良した実施例のIGBTである。p型ベー
ス層2内にn型エミッタ層3が形成され、n型エミッタ
層3とn型ベース層1に挟まれたp型ベース層2の表面
部をチャネル領域21としてこの上にゲート絶縁膜6を
介してゲート電極7が形成されている。カソード電極5
はn型エミッタ層3と同時にp型ベース層2にコンタク
トして配設されている。この基本構造は従来のIGBT
と同じである。この実施例では、n型エミッタ層3とp
型ベース層2の間のpn接合のうち、チャネル領域21
に繋がる部分を除く部分に溝を形成して絶縁膜23が埋
込み形成されている。すなわち埋込み絶縁膜23はn型
エミッタ層3の周囲を取り囲むように形成されている。
部の構造を改良した実施例のIGBTである。p型ベー
ス層2内にn型エミッタ層3が形成され、n型エミッタ
層3とn型ベース層1に挟まれたp型ベース層2の表面
部をチャネル領域21としてこの上にゲート絶縁膜6を
介してゲート電極7が形成されている。カソード電極5
はn型エミッタ層3と同時にp型ベース層2にコンタク
トして配設されている。この基本構造は従来のIGBT
と同じである。この実施例では、n型エミッタ層3とp
型ベース層2の間のpn接合のうち、チャネル領域21
に繋がる部分を除く部分に溝を形成して絶縁膜23が埋
込み形成されている。すなわち埋込み絶縁膜23はn型
エミッタ層3の周囲を取り囲むように形成されている。
【0052】この様な構造の微細カソード・エミッタを
もつ単位エレメントがペレット上に多数配列形成され
る。そして好ましくはそのチャネル領域21を、先に説
明した実施例のように二種以上のしきい値の異なる領域
として分布させる。これによって、n型エミッタ層とp
型ベース層間のリークが少なく、高いターンオフ能力と
高いターンオン能力を持つIGBTが得られる。
もつ単位エレメントがペレット上に多数配列形成され
る。そして好ましくはそのチャネル領域21を、先に説
明した実施例のように二種以上のしきい値の異なる領域
として分布させる。これによって、n型エミッタ層とp
型ベース層間のリークが少なく、高いターンオフ能力と
高いターンオン能力を持つIGBTが得られる。
【0053】同様の構造は、サイリスタやMOSFET
にも適用する事ができる。図26は、図25と同様の構
造をサイリスタに適用した実施例である。n型エミッタ
層3内の表面部にターンオフ時にn型エミッタ層3とp
型ベース層2を短絡するためのp+ 型拡散層24が形成
されており、このp+型拡散層24の周囲に埋込み絶縁
膜23が形成されている。
にも適用する事ができる。図26は、図25と同様の構
造をサイリスタに適用した実施例である。n型エミッタ
層3内の表面部にターンオフ時にn型エミッタ層3とp
型ベース層2を短絡するためのp+ 型拡散層24が形成
されており、このp+型拡散層24の周囲に埋込み絶縁
膜23が形成されている。
【0054】図27は同じくMOSFETに適用した実
施例である。図27においては便宜上、図26等と対応
する素子領域に同じ符号を付してあるが、FETとして
はn型ベース層1,n型エミッタ層3はそれぞれドレイ
ン領域,ソース領域であり、カソード電極5,アノード
電極12はそれぞれソース電極,ドレイン電極である。
これらの実施例によっても、図25の実施例と同様の効
果が得られる。
施例である。図27においては便宜上、図26等と対応
する素子領域に同じ符号を付してあるが、FETとして
はn型ベース層1,n型エミッタ層3はそれぞれドレイ
ン領域,ソース領域であり、カソード電極5,アノード
電極12はそれぞれソース電極,ドレイン電極である。
これらの実施例によっても、図25の実施例と同様の効
果が得られる。
【0055】図28は、図14の構造においてアノード
側の埋込みゲート電極15の部分を埋込み絶縁膜23と
した実施例である。これにより、アノード側でエミッタ
の注入効率を低下させることなく、エミッタ短絡構造を
得ることができる。
側の埋込みゲート電極15の部分を埋込み絶縁膜23と
した実施例である。これにより、アノード側でエミッタ
の注入効率を低下させることなく、エミッタ短絡構造を
得ることができる。
【0056】次に、ストライプ状の埋込みゲート電極を
微小間隔をもって配列形成して、その間隔と、ゲート電
極を挟んで交互に配列されるエミッタ層とベース層のベ
ース層不純物濃度との最適設計によって、高いターンオ
ン能力とターンオフ能力を実現した実施例を説明する。
なお以下の実施例においても、先の実施例で説明したよ
うに埋込み絶縁ゲート電極部のしきい値電圧をペレット
内で複数の異なる値に設定することは、有効である。
微小間隔をもって配列形成して、その間隔と、ゲート電
極を挟んで交互に配列されるエミッタ層とベース層のベ
ース層不純物濃度との最適設計によって、高いターンオ
ン能力とターンオフ能力を実現した実施例を説明する。
なお以下の実施例においても、先の実施例で説明したよ
うに埋込み絶縁ゲート電極部のしきい値電圧をペレット
内で複数の異なる値に設定することは、有効である。
【0057】図29はその様な実施例のMCTである。
p型ベース層2に微小間隔をもってターンオフ用のスト
ライプ状の埋込みゲート電極7が形成され、埋込みゲー
ト電極7の一方に隣接するn型エミッタ層3と他方に隣
接するp型ベース層2が交互に配列された状態とする。
カソード電極5は、p型ベース層2とn型エミッタ層3
に同時にコンタクトして配設されている。図では、ター
ンオン用ゲート電極は示されていない。
p型ベース層2に微小間隔をもってターンオフ用のスト
ライプ状の埋込みゲート電極7が形成され、埋込みゲー
ト電極7の一方に隣接するn型エミッタ層3と他方に隣
接するp型ベース層2が交互に配列された状態とする。
カソード電極5は、p型ベース層2とn型エミッタ層3
に同時にコンタクトして配設されている。図では、ター
ンオン用ゲート電極は示されていない。
【0058】ここで、埋込みゲート電極7の間隔は10
μm 以下とする。p型ベース層2の不純物濃度は電極と
のコンタクト部を除いて例えば、1017/cm3 以下とす
る。埋込み溝の深さは、溝間隔より大きいことが好まし
い。
μm 以下とする。p型ベース層2の不純物濃度は電極と
のコンタクト部を除いて例えば、1017/cm3 以下とす
る。埋込み溝の深さは、溝間隔より大きいことが好まし
い。
【0059】この実施例によれば、埋込みゲート電極7
に印加する電圧によって、その埋込みゲート電極7に挟
まれた領域のp型ベース層2の抵抗を実質的に大きく制
御することができ、その結果、優れたターンオフ能力と
ターンオン能力を得ることができる。このことを、図3
0および図31を用いてより具体的に説明する。
に印加する電圧によって、その埋込みゲート電極7に挟
まれた領域のp型ベース層2の抵抗を実質的に大きく制
御することができ、その結果、優れたターンオフ能力と
ターンオン能力を得ることができる。このことを、図3
0および図31を用いてより具体的に説明する。
【0060】図30は、埋込みゲート電極7に正のゲー
ト電圧を印加したターンオン時の状態である。この時、
p型ベース層2の埋込みゲート電極7の側壁部には、反
転層が形成されて、図示のように電子が集められる。こ
の結果、埋込みゲート電極7により挟まれた狭いp型ベ
ース層2は実効的に高抵抗になり、p型エミッタ層11
から注入された正孔がp型ベース層2を抜けてカソード
電極5に到達しにくくなる。その結果、エミッタ短絡構
造の効果が半減して、n型エミッタ層3からの電子注入
効率は高いものとなる。
ト電圧を印加したターンオン時の状態である。この時、
p型ベース層2の埋込みゲート電極7の側壁部には、反
転層が形成されて、図示のように電子が集められる。こ
の結果、埋込みゲート電極7により挟まれた狭いp型ベ
ース層2は実効的に高抵抗になり、p型エミッタ層11
から注入された正孔がp型ベース層2を抜けてカソード
電極5に到達しにくくなる。その結果、エミッタ短絡構
造の効果が半減して、n型エミッタ層3からの電子注入
効率は高いものとなる。
【0061】一方、ターンオフ時、埋込みゲート電極7
に負の電圧を印加した時には、図31に示すように、埋
込みゲート電極7の周囲にホール蓄積層が形成される。
これにより、p型ベース層2の埋込みゲート電極7で挟
まれた領域の抵抗が低くなる。そしてn型ベース層1中
のホールはp型ベース層2を通って速やかにカソード電
極5に排出される。またn型エミッタ層3が形成された
領域ではやはり、p型ベース層2の溝側壁部にホール蓄
積層が形成されるために、n型エミッタ層3からの電子
注入が抑制される。以上により、高速のターンオフ動作
が行われる。
に負の電圧を印加した時には、図31に示すように、埋
込みゲート電極7の周囲にホール蓄積層が形成される。
これにより、p型ベース層2の埋込みゲート電極7で挟
まれた領域の抵抗が低くなる。そしてn型ベース層1中
のホールはp型ベース層2を通って速やかにカソード電
極5に排出される。またn型エミッタ層3が形成された
領域ではやはり、p型ベース層2の溝側壁部にホール蓄
積層が形成されるために、n型エミッタ層3からの電子
注入が抑制される。以上により、高速のターンオフ動作
が行われる。
【0062】図32は、図31の実施例を変形してアノ
ード側にも同様の埋込み絶縁ゲート構造を設けた実施例
である。n− 型ベース層1のアノード側にはn型バッ
ファ層10が形成され、これにストライプ状の複数本の
溝が微小間隔をもって形成されて、ゲート電極15が埋
込み形成されている。埋込み絶縁ゲート電極15の間に
は、交互にp型エミッタ層11が形成された領域とn型
バッファ層10が露出した領域が配列されている。
ード側にも同様の埋込み絶縁ゲート構造を設けた実施例
である。n− 型ベース層1のアノード側にはn型バッ
ファ層10が形成され、これにストライプ状の複数本の
溝が微小間隔をもって形成されて、ゲート電極15が埋
込み形成されている。埋込み絶縁ゲート電極15の間に
は、交互にp型エミッタ層11が形成された領域とn型
バッファ層10が露出した領域が配列されている。
【0063】この実施例によれば、カソード側のみなら
ず、アノード側についても、ターンオン時の高いキャリ
ア注入効率の確保とターンオフ時の効果的なエミッタ短
絡が実現される。
ず、アノード側についても、ターンオン時の高いキャリ
ア注入効率の確保とターンオフ時の効果的なエミッタ短
絡が実現される。
【0064】図33は、図32の構造に対して更に、タ
ーンオン用のゲート電極を埋込み構造をもって形成した
実施例である。ターンオフ用の埋込みゲート電極72 ,
152 は図32と同様である。カソード側には、ターン
オフ用埋込み絶縁ゲート電極72 と別に、p型ベース層
2を突き抜ける深さに溝が形成されてこれにターンオン
用絶縁ゲート電極71 が埋込み形成されている。ターン
オンチャネルとなるゲート電極71 の側壁部のp型ベー
ス層2表面にはn型ソース層30が形成されている。ア
ノード側についても、n型バッファ層10を貫通する溝
が形成されて、これにターンオン用絶縁ゲート電極15
1 が埋込み形成されている。ターンオンチャネルとなる
ゲート電極151 の側壁部のn型バッファ層10の表面
にはp型ソース層35が形成されている。
ーンオン用のゲート電極を埋込み構造をもって形成した
実施例である。ターンオフ用の埋込みゲート電極72 ,
152 は図32と同様である。カソード側には、ターン
オフ用埋込み絶縁ゲート電極72 と別に、p型ベース層
2を突き抜ける深さに溝が形成されてこれにターンオン
用絶縁ゲート電極71 が埋込み形成されている。ターン
オンチャネルとなるゲート電極71 の側壁部のp型ベー
ス層2表面にはn型ソース層30が形成されている。ア
ノード側についても、n型バッファ層10を貫通する溝
が形成されて、これにターンオン用絶縁ゲート電極15
1 が埋込み形成されている。ターンオンチャネルとなる
ゲート電極151 の側壁部のn型バッファ層10の表面
にはp型ソース層35が形成されている。
【0065】図34は、図29の構造を基本として、こ
れに平面構造のターンオン用絶縁ゲート電極を設けた実
施例である。p型ベース層2の周辺部に、n型エミッタ
層3と短絡されるn型ソース層30が形成され、このn
型ソース層30とn型ベース層1により挟まれた領域の
p型ベース層2の表面部を覆うようにターンオン用の絶
縁ゲート電極71 が形成されている。
れに平面構造のターンオン用絶縁ゲート電極を設けた実
施例である。p型ベース層2の周辺部に、n型エミッタ
層3と短絡されるn型ソース層30が形成され、このn
型ソース層30とn型ベース層1により挟まれた領域の
p型ベース層2の表面部を覆うようにターンオン用の絶
縁ゲート電極71 が形成されている。
【0066】図35は、図29の実施例を変形した実施
例である。p型ベース層2の埋込み絶縁ゲート電極7に
より挟まれた領域に高抵抗のp- 型チャネル層31が形
成され、その表面に交互にn型エミッタ層3と高濃度p
型層32が配列形成されている。p- 型チャネル層31
はたとえば、不純物濃度が1015/cm3 以下に設定され
る。
例である。p型ベース層2の埋込み絶縁ゲート電極7に
より挟まれた領域に高抵抗のp- 型チャネル層31が形
成され、その表面に交互にn型エミッタ層3と高濃度p
型層32が配列形成されている。p- 型チャネル層31
はたとえば、不純物濃度が1015/cm3 以下に設定され
る。
【0067】この実施例によれば、図29に比べて更
に、絶縁ゲート駆動によるターンオン時のホールのp型
ベース層からカソード電極への流出抑制とn型エミッタ
からの電子注入効率の向上、ターンオフ時のホール排出
効率の向上とn型エミッタ層からの電子注入の抑制が効
果的に行われる。
に、絶縁ゲート駆動によるターンオン時のホールのp型
ベース層からカソード電極への流出抑制とn型エミッタ
からの電子注入効率の向上、ターンオフ時のホール排出
効率の向上とn型エミッタ層からの電子注入の抑制が効
果的に行われる。
【0068】図36は、図32の実施例について、カソ
ード側,アノード側共に高抵抗のチャネル層を設けた実
施例である。カソード側の構造は、図35と同じであ
る。アノード側についても、埋込みゲート電極15間に
高抵抗のn-型チャネル層33が形成され、その表面に
p型エミッタ層11と高濃度n型層34が交互に配列形
成されている。
ード側,アノード側共に高抵抗のチャネル層を設けた実
施例である。カソード側の構造は、図35と同じであ
る。アノード側についても、埋込みゲート電極15間に
高抵抗のn-型チャネル層33が形成され、その表面に
p型エミッタ層11と高濃度n型層34が交互に配列形
成されている。
【0069】この実施例によって、一層優れたターンオ
フ能力とターンオン能力を実現することができる。
フ能力とターンオン能力を実現することができる。
【0070】図37は、図33の実施例の構造に図36
の実施例と同様の構造を適用した実施例である。
の実施例と同様の構造を適用した実施例である。
【0071】図38は、図35の実施例におけるn- 型
ベース層1の部分をp- 型ベース層37に置き換え、p
型エミッタ層11の部分をn+ 型ドレイン層38に置き
換えて、トランジスタを構成した実施例である。n- 型
ベース層1をそのまま用いても、トランジスタ動作す
る。
ベース層1の部分をp- 型ベース層37に置き換え、p
型エミッタ層11の部分をn+ 型ドレイン層38に置き
換えて、トランジスタを構成した実施例である。n- 型
ベース層1をそのまま用いても、トランジスタ動作す
る。
【0072】図39は、埋込み絶縁ゲート電極7をn-
型ベース層1に達する深さに形成して、埋込み絶縁ゲー
ト電極7の間に交互にn+ 型エミッタ層3とp+ 型ベー
ス層2を形成して、SIサイリスタを構成した実施例で
ある。
型ベース層1に達する深さに形成して、埋込み絶縁ゲー
ト電極7の間に交互にn+ 型エミッタ層3とp+ 型ベー
ス層2を形成して、SIサイリスタを構成した実施例で
ある。
【0073】図40は、図39の実施例を変形して、ア
ノード側にも同様にn- 型ベース層1に達する深さの埋
込み絶縁ゲート電極15を形成した実施例である。
ノード側にも同様にn- 型ベース層1に達する深さの埋
込み絶縁ゲート電極15を形成した実施例である。
【0074】図41は、埋込み絶縁ゲート電極7がp型
ベース層2を貫通する状態に形成され、埋込みゲート電
極7により挟まれた領域にn型エミッタ層3とp+ 型ベ
ース層32が形成された実施例を3次元的に展開して示
す図である。
ベース層2を貫通する状態に形成され、埋込みゲート電
極7により挟まれた領域にn型エミッタ層3とp+ 型ベ
ース層32が形成された実施例を3次元的に展開して示
す図である。
【0075】これら図37〜図41の実施例によって
も、優れたターンオン能力を維持しながら、高いターン
オフ能力を得ることができる。
も、優れたターンオン能力を維持しながら、高いターン
オフ能力を得ることができる。
【0076】図42〜図46は、ターンオフ用埋込み絶
縁ゲート電極配列の両端部にターンオン用埋込み絶縁ゲ
ート電極を配置した実施例のMCTについて、詳細なレ
イアウトと断面構造を示したものである。図42がカソ
ード側のレイアウトであり、図43,図44,図45お
よび図46はそれぞれ、図42のA−A′,B−B′,
C−C′およびD−D′断面図である。
縁ゲート電極配列の両端部にターンオン用埋込み絶縁ゲ
ート電極を配置した実施例のMCTについて、詳細なレ
イアウトと断面構造を示したものである。図42がカソ
ード側のレイアウトであり、図43,図44,図45お
よび図46はそれぞれ、図42のA−A′,B−B′,
C−C′およびD−D′断面図である。
【0077】埋込み絶縁ゲート電極は、図42に示すよ
うに微細間隔のストライプ状パターンをもって配列され
ている。ターンオフ用絶縁ゲート電極72 は、図43に
示すようにp型ベース層2内に止まる深さに形成され
て、それらの間にはp- 型チャネル層31が形成され、
このp- 型チャネル層31の表面に交互にn型エミッタ
層3とp+ 型ベース層32が形成される。この様なター
ンオフ用埋込み絶縁ゲート電極72 の配列の両端部にn
- 型ベース層1に達する深さのターンオン用埋込み絶縁
ゲート電極71 が形成されている。これらの絶縁ゲート
電極71 ,72 は実際には、図45に示すようにストラ
イプ状ゲート電極端部で素子表面に共通に引き出され
る。カソード電極5は、この様な埋込み絶縁ゲート電極
7の間のn型エミッタ層3にコンタクトし(図44)、
またp+ 型ベース層32にコンタクトするように、素子
全面に配設されている。
うに微細間隔のストライプ状パターンをもって配列され
ている。ターンオフ用絶縁ゲート電極72 は、図43に
示すようにp型ベース層2内に止まる深さに形成され
て、それらの間にはp- 型チャネル層31が形成され、
このp- 型チャネル層31の表面に交互にn型エミッタ
層3とp+ 型ベース層32が形成される。この様なター
ンオフ用埋込み絶縁ゲート電極72 の配列の両端部にn
- 型ベース層1に達する深さのターンオン用埋込み絶縁
ゲート電極71 が形成されている。これらの絶縁ゲート
電極71 ,72 は実際には、図45に示すようにストラ
イプ状ゲート電極端部で素子表面に共通に引き出され
る。カソード電極5は、この様な埋込み絶縁ゲート電極
7の間のn型エミッタ層3にコンタクトし(図44)、
またp+ 型ベース層32にコンタクトするように、素子
全面に配設されている。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、絶
縁ゲート部のしきい値の分布、埋込み絶縁ゲート電極の
微細間隔をもった配列、ストライプ状の微細寸法で交互
に配列されるエミッタ層とベース層の間への絶縁膜埋込
み等によって、高いターンオン能力とターンオフ能力を
両立させた絶縁ゲート付きの電力用半導体素子を得る事
ができる。
縁ゲート部のしきい値の分布、埋込み絶縁ゲート電極の
微細間隔をもった配列、ストライプ状の微細寸法で交互
に配列されるエミッタ層とベース層の間への絶縁膜埋込
み等によって、高いターンオン能力とターンオフ能力を
両立させた絶縁ゲート付きの電力用半導体素子を得る事
ができる。
【図1】ターンオフチャネルにしきい値分布を与えた本
発明の一実施例のMCTを示すレイアウトと断面図。
発明の一実施例のMCTを示すレイアウトと断面図。
【図2】同実施例の一つのエレメントのレイアウト図。
【図3】電流駆動型のGTOとMCTのターンオフ時の
ゲート電流波形を示す図。
ゲート電流波形を示す図。
【図4】ターンオフチャネルにしきい値分布を与えた他
の実施例のMCTのレイアウトを示す図。
の実施例のMCTのレイアウトを示す図。
【図5】ターンオフチャネルにしきい値分布を与えたさ
らに他の実施例のMCTのレイアウトを示す図。
らに他の実施例のMCTのレイアウトを示す図。
【図6】ターンオフチャネルにしきい値分布を与えた他
の実施例のMCTの要部構造を示す図。
の実施例のMCTの要部構造を示す図。
【図7】ターンオフチャネルにしきい値分布を与えた他
の実施例のMCTの要部構造を示す図。
の実施例のMCTの要部構造を示す図。
【図8】ターンオフチャネルにしきい値分布を与えた他
の実施例のMCTの要部構造を示す図。
の実施例のMCTの要部構造を示す図。
【図9】ターンオフチャネルにしきい値分布を与えた他
の実施例のMCTの要部構造を示す図。
の実施例のMCTの要部構造を示す図。
【図10】ターンオフチャネルにしきい値分布を与えた
他の実施例のMCTの要部構造を示す図。
他の実施例のMCTの要部構造を示す図。
【図11】アノード側に絶縁ゲート構造を導入した実施
例のMCTの要部構造を示す図。
例のMCTの要部構造を示す図。
【図12】本発明を適用するに適した素子構造例を示す
図。
図。
【図13】ターンオフ用ゲートを埋込み構造とした実施
例のMCTを示す図。
例のMCTを示す図。
【図14】さらに改良した埋込みゲート構造を採用した
実施例のMCTを示す図。
実施例のMCTを示す図。
【図15】さらに改良した埋込みゲート構造を採用した
実施例のMCTを示す図。
実施例のMCTを示す図。
【図16】図1の実施例のMCTでのターンオフ用ゲー
ト電圧波形とゲート電流波形の例を示す図。
ト電圧波形とゲート電流波形の例を示す図。
【図17】図9の実施例のMCTでのターンオフ用ゲー
ト電圧波形の例を示す図。
ト電圧波形の例を示す図。
【図18】しきい値電圧分布を与える一方法を説明する
ための図。
ための図。
【図19】本発明によるターンオフ損失を従来例と比較
して示す図。
して示す図。
【図20】同じく最大ターンオフ電流密度を従来例と比
較して示す図。
較して示す図。
【図21】光トリガによるゲート駆動部を集積した実施
例のMCTを示す図。
例のMCTを示す図。
【図22】図14を変形した実施例のMCTを示す図、
【図23】カソード側に埋込み絶縁ゲート構造を採用し
た実施例のIGBTを示す図。
た実施例のIGBTを示す図。
【図24】アノード側に埋込み絶縁ゲート構造を採用し
た実施例のIGBTを示す図。
た実施例のIGBTを示す図。
【図25】エミッタ接合終端部に埋込み絶縁膜構造を用
いた実施例のIGBTを示す図。
いた実施例のIGBTを示す図。
【図26】同様の埋込み絶縁膜構造を採用した実施例の
サイリスタを示す図。
サイリスタを示す図。
【図27】同様の埋込み絶縁膜構造を採用した実施例の
MOSFETを示す図。
MOSFETを示す図。
【図28】エミッタ注入効率を下げないエミッタ短絡構
造の実施例を示す図。
造の実施例を示す図。
【図29】同じくエミッタ注入効率を下げないエミッタ
短絡構造の実施例を示す図。
短絡構造の実施例を示す図。
【図30】図29の素子のターンオン時のキャリアの様
子を示す図。
子を示す図。
【図31】図29の素子のターンオフ時のキャリアの様
子を示す図。
子を示す図。
【図32】両面埋込み絶縁ゲート構造とした実施例のM
CTを示す図。
CTを示す図。
【図33】図32に加えてターンオン用埋込み絶縁ゲー
トを設けた実施例のMCTを示す図。
トを設けた実施例のMCTを示す図。
【図34】ターンオン用絶縁ゲート電極を平面構造とし
た実施例のMCTを示す図。
た実施例のMCTを示す図。
【図35】図29の実施例に低濃度チャネル層を設けた
実施例のMCTを示す図。
実施例のMCTを示す図。
【図36】両面埋込み絶縁ゲート構造でかつ低濃度チャ
ネル層を設けた実施例のMCTを示す図。
ネル層を設けた実施例のMCTを示す図。
【図37】図36にターンオン用埋込み絶縁ゲートを設
けた実施例を示す図。
けた実施例を示す図。
【図38】埋込み絶縁ゲート構造のトランジスタの実施
例を示す図。
例を示す図。
【図39】埋込み絶縁ゲート構造のSIサイリスタの実
施例を示す図。
施例を示す図。
【図40】両面埋込み絶縁ゲート構造としたSIサイリ
スタの実施例を示す図。
スタの実施例を示す図。
【図41】埋込み絶縁ゲート構造のMCTの実施例の3
次元構造を示す図。
次元構造を示す図。
【図42】埋込み絶縁ゲート構造のMCTの実施例のよ
り具体的なレイアウトを示す図。
り具体的なレイアウトを示す図。
【図43】図42のA−A′断面図。
【図44】図42のB−B′断面図。
【図45】図42のC−C′断面図。
【図46】図42のD−D′断面図。
1…n型ベース層、 2…p型ベース層、 3…n型エミッタ層、 4…p+ 型ソース層、 5…カソード電極、 6…ゲート絶縁膜、 7…ゲート電極、 8…ターンオフ用チャネル領域、 9…ターンオン用チャネル領域、 10…n型バッファ層、 11…p型エミッタ層、 12…アノード電極、 13…n+ 型ソース層、 14…ゲート絶縁膜、 15…ゲート電極、 16…ターンオフ用チャネル領域、 20…光トリガ駆動部、 21,22…チャネル領域、 23…埋込み絶縁膜。 30…n型ソース層、 31…p- 型チャネル層、 32…p+ 型層、 33…n- 型チャネル層、 34…n+ 型層、 35…p型ソース層、 37…p- 型ベース層、 38…n+ 型ドレイン層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 明夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平5−41515(JP,A) 特開 平4−207083(JP,A) 特開 平3−58482(JP,A) 特開 平3−34372(JP,A) 特開 昭62−76557(JP,A) 特開 昭60−53078(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/749 H01L 29/74
Claims (4)
- 【請求項1】ターンオフ用またはターンオン用の少なく
とも一方のゲート部を絶縁ゲート構造として半導体素子
ペレット上に分散させて配置した電力用半導体素子にお
いて、ターンオン用またはターンオフ用の少なくとも一
方のゲート部を、ペレット上各部で二種以上の異なるし
きい値電圧を持たせて分布させたことを特徴とする絶縁
ゲート付き電力用半導体素子。 - 【請求項2】ターンオフ用またはターンオン用の少なく
とも一方のゲート部を絶縁ゲート構造として半導体素子
ペレット上に分散させて配置した電力用半導体素子にお
いて、ターンオン用またはターンオフ用の少なくとも一
方のゲート部をストライプ状パターンの埋込み絶縁ゲー
ト構造として、この埋込み絶縁ゲートの一方に隣接する
キャリア排出チャネルが形成される領域と他方に隣接す
るエミッタ領域とが微小間隔をもって交互に配列されて
いることを特徴とする絶縁ゲート付き電力用半導体素
子。 - 【請求項3】ターンオフ用またはターンオン用の少なく
とも一方のゲート部を絶縁ゲート構造として半導体素子
ペレット上に分散させて配置した電力用半導体素子にお
いて、エミッタ電極側に接してオン時にキャリア注入を
行うエミッタ層とターンオフ時にキャリア排出を行うベ
ース層とが微小間隔をもって交互に配列配列され、かつ
これらのエミッタ層とベース層の間に絶縁膜が埋込み形
成されていることを特徴とする絶縁ゲート付き電力用半
導体素子。 - 【請求項4】ターンオフ用またはターンオン用の少なく
とも一方のゲート部を絶縁ゲート構造として半導体素子
ペレット上に分散させて配置した電力用半導体素子にお
いて、少なくともターンオフ用のゲート部が複数本のス
トライプ状パターンを持った埋込み絶縁ゲート構造とし
て配列され、各埋込み絶縁ゲートの一方に隣接するベー
ス領域と他方に隣接するエミッタ領域とが交互に配列さ
れ、かつ埋込み絶縁ゲートに印加する電圧によって、キ
ャリア引出し抵抗が制御されるように、埋込み 絶縁ゲー
ト間のベース層の幅と埋込み絶縁ゲート間のベース層の
不純物濃度とが設定されていることを特徴とする絶縁ゲ
ート付き電力用半導体素子。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14344991A JP3176954B2 (ja) | 1990-09-28 | 1991-06-14 | 絶縁ゲート付き電力用半導体素子 |
US07/760,344 US5381026A (en) | 1990-09-17 | 1991-09-16 | Insulated-gate thyristor |
DE4130889A DE4130889C2 (de) | 1990-09-17 | 1991-09-17 | Isolierschicht-Thyristor |
DE4143612A DE4143612C2 (de) | 1990-09-17 | 1991-09-17 | Isolierschicht-Halbleiterleistungsvorrichtung |
US08/291,754 US5464994A (en) | 1990-09-17 | 1994-08-16 | Insulated-gate thyristor |
US08/483,325 US5793065A (en) | 1990-09-17 | 1995-06-07 | Insulated-gate thyristor |
US09/102,360 US6236069B1 (en) | 1990-09-17 | 1998-06-23 | Insulated-gate thyristor |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-259063 | 1990-09-28 | ||
JP25906390 | 1990-09-28 | ||
JP14344991A JP3176954B2 (ja) | 1990-09-28 | 1991-06-14 | 絶縁ゲート付き電力用半導体素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04229657A JPH04229657A (ja) | 1992-08-19 |
JP3176954B2 true JP3176954B2 (ja) | 2001-06-18 |
Family
ID=26475177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14344991A Expired - Fee Related JP3176954B2 (ja) | 1990-09-17 | 1991-06-14 | 絶縁ゲート付き電力用半導体素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3176954B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1407476A4 (en) * | 2000-08-08 | 2007-08-29 | Advanced Power Technology | MOS POWER DEVICE IN ASYMMETRIC CHANNEL |
JP5768395B2 (ja) * | 2010-07-27 | 2015-08-26 | 株式会社デンソー | 半導体装置およびその制御方法 |
-
1991
- 1991-06-14 JP JP14344991A patent/JP3176954B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04229657A (ja) | 1992-08-19 |
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