JP3176812B2 - 透明導電性フィルム - Google Patents
透明導電性フィルムInfo
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Description
いられる透明導電性フィルムに関する。詳しくは少なく
とも片面にアクリル系有機アンカーコートを施したポリ
エーテルサルホンフィルム上に結晶性の異なる2層のイ
ンジウム・スズ酸化物を主成分とする透明導電膜を積層
してなる透明導電性フィルムに関する。
透明導電膜(以下ITO膜と記す)からなる透明導電性
フィルムは、高導電性、高透明性の特性を活かし、液晶
ディスプレイ等の電極材料として用いられている。これ
らの電極材料では多くの場合にエッチング処理を伴うの
で、良好なエッチング特性が求められると同時に液晶デ
ィスプレイ等の組立工程に耐えうる高い耐久性能も求め
られている。ところで低抵抗なITO膜ともなるとIT
O膜厚が1000Åを越える場合が多くITO膜厚の増加に
従ってエッチングも困難になってくる。そこで、エッチ
ング特性を良くするためには、ITO膜を非晶性にすれ
ばよいが、これによりITO膜の耐久性能(耐熱性、耐
湿熱性、耐擦傷性等)が低下する。
チング性を損なわずに膜耐久性の向上をはかり、液晶デ
ィスプレイ等に適した電極材料を提供することにある。
エーテルサルホンフィルム上の少なくとも片面に設けら
れたアクリル系有機アンカーコート上に、非晶性で厚さ
700〜2000Åのインジウム・スズ酸化物を主成分とする
透明導電膜を積層し、さらにその上に下層よりも結晶性
が高く厚さ100〜300Åのインジウム・スズ酸化物を主成
分とする透明導電膜を積層する。このときのインジウム
・スズ酸化物を主成分とする透明導電膜の全体の厚さは
1000Å以上とする。このようにして形成された透明導電
性フィルムは上層の結晶性ITO膜の高い耐久性能と下
層の非晶性ITO膜の良好なエッチング性がバランス
し、エッチング性を損なわずに従来のものよりも耐久性
能の高いITO膜が得られる。
ーテルサルホン(PES)フィルム1の片面にアクリル
系有機アンカーコート2をグラビアロールコーターで塗
布した。これをDCマグネトロンスパッタリング装置内
の基板ホルダーに固定した。真空槽内を 5×10-6mbarま
で排気した後、アルゴンと酸素の混合ガス(Ar:O2=
5:1)を導入し、真空度を 6×10-3mbarに保ち、基板温
度を40℃でIn/Sn合金ターゲット(Sn:10重量%)を用
いて反応性スパッタリングを行いITO膜下層3を形成
した。このときできた膜のX線回折パターン(図3)を
見るとピークが現れておらず非晶性のITO膜が成膜さ
れたことがわかる。その後さらに同スパッタ装置を用い
アルゴンと酸素の混合ガス(Ar:O2=5:1)を導入し、
真空度を2×10-3mbarに保った状態で基板温度140℃でス
パッタリング成膜を行いITO膜上層4を形成した。こ
のときできたITO膜のX線回折パターン(図4)はピ
ークを持ち結晶性であることがわかる。また、ITO膜
厚については簡易エッチングによる精密段差計での測定
で、下層が1500Å、上層は 250Åの図1に示すような透
明導電性フィルムが得られた。この透明導電性フィルム
を3規定の塩酸でエッチングしたところ90秒で導電性が
なくなり溶け残りもなかった。耐熱性(150℃、3時
間)、耐湿熱性(80℃、90%、48時間)、耐擦傷性(10
0g/cm2 100往復ガーゼ摩擦)の各処理前後の抵抗値変
化を測定したところいずれも試験前後の抵抗変化は1.1
倍以下であった。
μ厚のポリエーテルサルホンフィルム1の片面にアクリ
ル系有機アンカーコート2をグラビアロールコーターで
塗布した。これをDCマグネトロンスパッタリング装置
内の基板ホルダーに固定した。真空槽内を5×10-6mbar
まで排気した後、アルゴンと酸素の混合ガス(Ar:O2=
5:1)を導入し、真空度を 6×10-3mbarに保った。基板
温度40℃でIn/Sn合金ターゲット(Sn:10重量%)を用
いて反応性スパッタリングを行いITO膜5を形成し
た。このときできた膜のX線回折パターン(図5)を見
るとピークが現れておらず非晶性のITO膜が成膜され
たことがわかる。ITO膜厚は、簡易エッチングによる
精密段差計での測定で1700Åである図2に示すような透
明導電性フィルムが得られた。この透明導電性フィルム
を3規定の塩酸でエッチングしたところ90秒で導電性が
なくなり溶け残りもなかった。実施例1と同様に耐熱
性、耐湿熱性、耐擦傷性を測定したところいずれも試験
前後の抵抗変化は1.1〜1.6倍であった。
μ厚のポリエーテルサルホンフィルムの片面にアクリル
系有機アンカーコートをグラビアロールコーターで塗布
した。これをDCマグネトロンスパッタリング装置内の
基板ホルダーに固定した。真空槽内を 5×10-6mbarまで
排気した後、アルゴンと酸素の混合ガス(Ar:O2=5:
1)を導入し、真空度を 2×10-3mbarに保った状態で、基
板温度140℃でIn/Sn合金ターゲット(Sn:10重量%)
を用いて反応性スパッタリングを行いITO膜5を形成
した。このときできたITO膜のX線回折パターン(図
6)はピークを持ちこのITO膜が結晶性であることが
わかる。ITO膜厚は、簡易エッチングによる精密段差
計での測定で1700Åである図2に示すような透明導電性
フィルムが得られた。この透明導電性フィルムを3規定
の塩酸でエッチングしたところ300秒浸しても導電性が
なくならなかった。実施例1と同様に耐熱性、耐湿熱
性、耐擦傷性を測定したところいずれも試験前後の抵抗
変化は1.1倍以下であった。
ずに膜耐久性能の向上がはかれ、液晶ディスプレイ等に
適した透明導電性フィルムの電極材料を提供できる。
示す。
示す。
す。
す。
Claims (1)
- 【請求項1】 厚さ100〜300μmのポリエーテルサルホ
ンからなるフィルム上の少なくとも片面に設けられたア
クリル系有機アンカーコート上に、非晶性で厚さ 700〜
2000Åのインジウム・スズ酸化物を主成分とする透明導
電膜を積層し、さらにその上に下層よりも結晶性の高い
厚さ100〜300Åのインジウム・スズ酸化物を主成分とす
る透明導電膜を積層し、インジウム・スズ酸化物を主成
分とする透明導電膜全体の厚さが1000Å以上であること
を特徴とする透明導電性フィルム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP31868094A JP3176812B2 (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 透明導電性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31868094A JP3176812B2 (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 透明導電性フィルム |
Publications (2)
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JPH08174746A JPH08174746A (ja) | 1996-07-09 |
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Family
ID=18101830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31868094A Expired - Fee Related JP3176812B2 (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 透明導電性フィルム |
Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101638253B1 (ko) * | 2014-11-25 | 2016-07-08 | 이현승 | 신발 깔창 |
KR102014346B1 (ko) * | 2018-01-31 | 2019-08-26 | 한서대학교 산학협력단 | 발바닥 부착형 청소 시트 |
KR102014345B1 (ko) * | 2017-08-10 | 2019-10-21 | 한서대학교 산학협력단 | 발바닥 부착형 청소 시트 |
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JP2021186966A (ja) | 2020-05-25 | 2021-12-13 | 日東電工株式会社 | 光透過性導電性シート、タッチセンサ、調光素子、光電変換素子、熱線制御部材、アンテナ、電磁波シールド部材および画像表示装置 |
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-
1994
- 1994-12-21 JP JP31868094A patent/JP3176812B2/ja not_active Expired - Fee Related
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