JP3176014B2 - 位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクの製造方法

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JP3176014B2 JP31872094A JP31872094A JP3176014B2 JP 3176014 B2 JP3176014 B2 JP 3176014B2 JP 31872094 A JP31872094 A JP 31872094A JP 31872094 A JP31872094 A JP 31872094A JP 3176014 B2 JP3176014 B2 JP 3176014B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体集積回路装置
を製造するためのフォトリソグラフィ工程で用いられる
位相シフトマスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路装置の主要な製造
工程の1つであるフォトリソグラフィ工程で用いられる
マスクには、石英等の透光性基板上に、クロムやタング
ステン等の遮光性材料から成る所望のパターンが形成さ
れている。しかしながら、このような構成のマスクで
は、マスクを透過した光の強度がパターンの端部におけ
る光の散乱や干渉のために急峻な変化を示さない。この
ため、微小な寸法のパターンを解像する際の妨げとなっ
ている。
【0003】上記欠点を改善するために、透過光の一部
の位相をずらすことにより光の干渉効果を低減させ、パ
ターンの解像度を向上させる試みがなされている。この
手法は位相シフト法と呼ばれ、そのマスクは位相シフト
マスクと呼ばれる。位相シフト法には、レベンソン方
式、補助パターン方式、エッジ強調方式、多段方式、ク
ロムレス方式及びシフター遮光方式等、様々な方式が提
案されている。上記位相シフトマスクには、露光用の光
の位相をずらすための部品、すなわち、位相シフタが設
けられている。この位相シフタとしては、例えばレジス
トで形成したもの、ガラス基板をエッチングして凹凸を
形成し、凸部を位相シフタとして利用するもの等があ
る。このような位相シフタについては、例えば日経マイ
クロデバイス、1991年 5月号、pp.53-58、中川健二他
“[位相シフト露光]使いやすさを優先したシフター遮
光方式を開発”に記載されている。
【0004】ところで、位相シフタをレジストで形成し
たマスクは、位相シフタをクロム膜(遮光膜パターン)
に対して自己整合的に形成できるという利点を持ってお
り、比較的容易に、微細且つ高精度なマスクを形成でき
る。しかし、レジストは有機膜であるために、完成した
マスクは強力な洗浄、例えば酸による洗浄等に耐えるこ
とができない。また、マスクの表面が傷つきやすいとい
う欠点を持っている。
【0005】これに対し、ガラス基板をエッチングして
位相シフタを形成したマスクでは、レジストからなる位
相シフタの上述したような欠点を回避することができ
る。しかし、ガラス基板をエッチングする際に、エッチ
ングのストッパとなる部材が存在しないため、エッチン
グ深さがばらつき、製造が難しくなる。
【0006】そこで、近年、位相シフタをSOG(Spin
On Glass )によって形成する手法が提案され注目され
ている。この手法については、日経マイクロデバイス、
1991年 5月号、p.64、“SOGとスパッタ,CVDを並
行に検討”に記載されている。
【0007】上記SOGには、流動性を高めて塗布しや
すくするために、メチル基等の有機物が導入されてい
る。しかしながら、このメチル基等は膜の透明度(光透
過率)を損なうため、光が位相シフタを透過した際に減
衰してしまう。また、位相シフタの焼成時、上記添加物
が蒸発するために体積収縮が起こり、設計通りの寸法に
収めることが難しい。更に、製造時、ガラス基板を回転
させるため、例えばクロム膜(遮光膜パターン)上を遠
心力によってSOGが流され、凹部に厚く凸部に薄くS
OGが形成され、その膜厚を均一化することが難しく、
位相シフタの寸法の設定を困難にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように位相シフ
タをレジストで形成した従来の位相シフトマスクは、強
力な洗浄に耐えられず、且つマスクの表面が傷つきやす
いという問題があった。また、位相シフタをガラス基板
をエッチングして形成する従来の位相シフトマスクの製
造方法は、製造が難しいという問題があった。
【0009】更に、SOGで位相シフタを形成した従来
の位相シフトマスクは、透明度が低下して光が位相シフ
タを透過した際に減衰してしまう、設計通りの寸法に収
めることが難しい、膜厚を均一化することが難しい等の
問題があった。
【0010】
【0011】この発明は上記のような事情に鑑みてなさ
れたもので、第1の目的は、光透過率を損なうことな
く、微細で且つ高精度な製造を容易に行える位相シフタ
を有する位相シフトマスクの製造方法を提供することに
ある。また、この発明の第の目的は、光強度のコント
ラストを改善でき、解像度の高い位相シフタを有する位
相シフトマスクの製造方法を提供することである。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項に記
載した位相シフトマスクの製造方法は、透光性基板上に
フォトレジストパターンを形成する工程と、前記透光性
基板の露出面上に液相成長法により位相シフタを形成す
る工程とを具備し、前記液相成長法は、前記透光性基板
上での反応液の流速を少なくとも6mm/secで行う
ことを特徴としている。
【0016】この発明の請求項に記載した位相シフト
マスクの製造方法は、透光性基板上にレジストパターン
を形成する工程と、前記レジストパターンの表面に弗素
を導入する工程と、前記透光性基板の露出面上に液相成
長法により位相シフタを形成する工程と、前記レジスト
パターンを除去する工程とを具備し、前記液相成長法
は、前記透光性基板上での反応液の流速を少なくとも6
mm/secで行うことを特徴とする。
【0017】また、この発明の請求項に記載した位相
シフトマスクの製造方法は、透光性基板上に遮光膜パタ
ーンを形成する工程と、前記透光性基板の一部の露出面
上にレジストパターンを形成する工程と、前記レジスト
パターンの表面に弗素を導入する工程と、前記透光性基
板の露出面上に液相成長法により位相シフタを形成する
工程と、前記レジストパターンを除去する工程とを具備
し、前記液相成長法は、前記透光性基板上での反応液の
流速を少なくとも6mm/secで行うことを特徴とし
ている。
【0018】この発明の請求項に記載した位相シフト
マスクの製造方法は、透光性基板上に遮光膜パターンを
形成する工程と、前記透光性基板の一部の露出面上に第
1のレジストパターンを形成する工程と、前記透光性基
板の露出面上に液相成長法により第1の位相シフタを形
成する工程と、前記第1のレジストパターンを除去する
工程と、前記透光性基板の前記第1の位相シフタに隣接
した露出面を除く領域上に第2のレジストパターンを形
成する工程と、前記透光性基板の露出面上に液相成長法
により上記第1の位相シフタと異なる膜厚の第2の位相
シフタを形成する工程と、前記第2のレジストパターン
を除去する工程とを具備し、前記液相成長法は、前記透
光性基板上での反応液の流速を少なくとも6mm/se
cで行うことを特徴としている。
【0019】この発明の請求項17に記載した位相シフ
トマスクの製造方法は、透光性基板上に遮光性膜パター
ンを形成する工程と、前記透光性基板上及び前記遮光膜
パターン上にポジ型のフォトレジスト層を形成する工程
と、前記透光性基板の裏面から光を照射し、前記遮光性
膜パターンをマスクにして前記フォトレジスト層を露光
する工程と、前記フォトレジスト層の現像処理を行う工
程と、前記フォトレジスト層上及び前記透光性基板上に
液相成長法により透光性の膜を形成する工程と、前記透
光性の膜を異方性エッチング法で除去することにより、
前記フォトレジスト層の側壁部に残存させ、位相シフタ
を形成する工程と、前記フォトレジスト層を除去する工
程とを具備することを特徴としている。
【0020】
【0021】
【作用】請求項1,2,3,8,17に示したような製
造方法によれば、位相シフタに添加物を加える必要がな
いので、透明度を損なうことがなく且つ焼成時に体積収
縮も起こり難く、また、透光性基板上に均一な膜厚の位
相シフタを成長できることから、高精度な位相シフタを
容易に製造することができる。さらに、液相成長法を用
いるので、透光性基板の一部を撥水加工することによ
り、この撥水加工部分に位相シフタを成長しないように
することもでき、選択成長が可能になるという効果も得
られる。
【0022】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図1(a)ないし図1(c)はそれぞ
れ、この発明の第1の実施例に係る位相シフトマスクに
ついて説明するためのもので、図1(a)は位相シフタ
のみでパターンを得るクロムレス方式の位相シフトマス
クの断面図、図1(b)は図1(a)に示した位相シフ
トマスクの光強度を示す図、図1(c)は上記図1
(a)の位相シフトマスクを用いて形成したレジストパ
ターンである。
【0023】図1(a)に示すように、石英等から成る
透光性基板1上には、この基板1を種結晶として用いた
液相成長法(Liquid Phase Deposition :LPD)によ
り形成されたSiO2 膜から成る位相シフタ2A,2
B,2Cが設けられている。
【0024】以降の説明では、LPD法により形成され
たSiO2 膜を、他の製造方法で形成されたSiO2
と区別するためにLPD膜(またはSORD膜)と称する。
また、一般に、位相シフトマスクには4倍体や5倍体が
用いられており、光学系によって1/4あるいは1/5
に縮小されてフォトレジスト層に投影される。説明にお
ける各位相シフトマスクのサイズは、5倍体の場合を例
に取って位相シフタの各寸法を示している。これに対
し、上記位相シフトマスクで形成されたレジストパター
ンの各寸法は、ウェハ上に形成された状態のものであ
る。
【0025】図1(a)に示した位相シフトマスクにお
いて、露光にi線(波長365nm)を用いる場合に
は、位相シフタ2A,2Bの幅W1,W2をそれぞれ
0.5〜2.0μm、上記位相シフタ2Cの幅W3を
1.0μm以上、位相シフタ2Aと2Bとの間隔D1を
0.5〜2.0μm、好ましくは0.8μm以下に設定
する。位相シフタ2Bと2Cとの間隔D2は、位相シフ
タ2A,2Bの部分と位相シフタ2Cの部分とを分離す
るものであるので、特に規定する必要はない。KrF
(波長248nm)を用いる場合には、幅W1,W2を
それぞれ0.15〜1.5μm、幅W3を0.3μm以
上、間隔D1を0.3〜1.2μmに設定する。
【0026】クロムレス方式の位相シフトマスクでは、
幅が広い位相シフタ2Cの端部において、図1(b)に
示すように光強度が低下するので、図1(c)に示すよ
うに、幅が狭い(i線の場合はW4=W5=0.2〜
0.3μm、KrFの場合はW4=W5=0.1〜0.
2μm)レジストパターン4A,4Bを描くことができ
る。また、幅が狭い位相シフタ2A及び2Bが連続する
部分では、位相シフタの端部における光強度の低下が連
続して起こり、広い領域に渡って光強度が低下し、幅が
広い(i線の場合はW6=0.5〜1.2μm、KrF
の場合はW6=0.3〜1.0μm)レジストパターン
4Cを描くことができる。
【0027】なお、各位相シフトマスク及び位相シフタ
の好適な寸法を示したが、これらの寸法より大きなパタ
ーンも形成可能なのは勿論であり、微細なパターンと大
きいパターンとが混在するパターンも1枚の位相シフト
マスクで形成できる。
【0028】図2(a)ないし図2(c)はそれぞれ、
この発明の第2の実施例に係る位相シフトマスクについ
て説明するためのもので、図2(a)は位相シフタのみ
でパターンを得る他の例、即ちハーフトーン方式の位相
シフトマスクの断面図、図2(b)は図2(a)に示し
た位相シフトマスクの光強度を示す図、図2(c)は上
記図2(a)の位相シフトマスクを用いて形成したレジ
ストパターンである。
【0029】図2(a)に示すように、石英等から成る
透光性基板1上には、LPD膜から成る位相シフタ2
D,2Dが設けられている。これらの位相シフタ2D,
2Dには、色素(例えばCathilon Yellow )が含まれて
おり、露光のための光の透過率が制御されている。例え
ば位相シフタ2D,2Dの膜厚が2000オングストロ
ーム程度の場合、露光のための光(i線:波長365n
m)に対し、光透過率が約9%にされている。
【0030】露光にi線を用いる場合には、図2(a)
における位相シフタ2D,2Dの幅W7,W7はそれぞ
れ2.0〜4.0μm程度が好ましい。KrFを用いる
場合には、幅W7,W7は1.0〜3.0μm程度が好
ましい。
【0031】ハーフトーン方式の位相シフトマスクで
は、各位相シフタ2D,2Dのエッジ部のコントラスト
が大きくなり、且つ位相シフタ2D自体の光透過率も制
御されているので、位相シフタ2D,2D下の領域にお
いて光強度が低下する。これによって、図2(b)に示
すような光強度になる。このため、位相シフタ2D,2
Dの幅W7,W7を最適に制御することにより、図2
(c)に示すように位相シフタ2D,2Dのエッジ部下
にシャープなエッジを持った(i線の場合は幅W8が
0.3〜0.5μm程度、KrFの場合は幅W8が0.
1〜0.3μm程度)レジストパターン4D,4Dを描
くことが可能である。
【0032】図3(a)ないし図3(c)はそれぞれ、
この発明の第3の実施例に係る位相シフトマスクについ
て説明するためのもので、図3(a)は遮光膜パターン
と位相シフタとの組み合わせによりレジストパターンを
得るレベンソン方式の位相シフトマスクの断面図、図3
(b)は図3(a)に示した位相シフトマスクの光強度
を示す図、図3(c)は上記図3(a)の位相シフトマ
スクを用いて形成したレジストパターンである。
【0033】図3(a)に示すように、遮光膜パターン
3,3,…は、石英等から成る透光性基板1上に形成さ
れている。上記遮光膜パターン3,3,…は、例えばク
ロム層3aの表面にクロム酸化膜3bが反射防止膜とし
て形成された積層構造になっている。LPD膜から成る
位相シフタ2E,2Fは、隣接する遮光膜パターン3,
3間における基板1の露出面上に1つおきに設けられて
いる。
【0034】露光にi線を用いる場合には、図3(a)
における位相シフタ3の幅W10は1.0〜5.0μm
程度、間隔D3は1.0〜5.0μmに設定する。Kr
Fを用いる場合には、幅W10は0.5〜3.0μm程
度、間隔D3は0.5〜3.0μmに設定する。
【0035】レベンソン方式の位相シフトマスクでは、
図3(b)に示すように、光強度が低下した領域を繰り
返して得られる。この結果、図3(c)に示すように、
線状の繰り返しパターン4Eを形成するのに有効であ
る。上記図3(c)におけるレジストパターン4Eの幅
W11は0.2〜1.0μm、間隔D4は0.1〜0.
6μmである。
【0036】図4(a)ないし図4(c)はそれぞれ、
この発明の第4の実施例に係る位相シフトマスクについ
て説明するためのもので、図4(a)は遮光膜パターン
と位相シフタとの組み合わせによりパターンを得る他の
例、即ち遮光効果強調方式の位相シフトマスクの断面
図、図4(b)は上記図4(a)に示した位相シフトマ
スクの光強度を示す図、図4(c)は上記図4(a)の
位相シフトマスクを用いて形成したレジストパターンで
ある。
【0037】図4(a)に示すように、遮光膜パターン
3,3,…は、石英等から成る透光性基板1上に形成さ
れている。上記遮光膜パターン3,3,…はそれぞれ、
例えばクロム層3aの表面にクロム酸化膜3bが反射防
止膜として形成された積層構造になっている。各遮光膜
パターン3,3,…の幅W12は、上述したレベンソン
方式のものよりも狭く設定され、i線で露光する場合は
1.0〜3.0μm程度、KrFで露光する場合は0.
5〜2.0μm程度である。また、2つの遮光膜パター
ン毎に配置間隔が狭くなっており、間隔D5はi線の場
合は1.0〜3.0μm程度、KrFの場合は0.4〜
1.5μm程度、間隔D6はi線の場合は1.0μm以
上、KrFの場合は0.5μm以上になっている。そし
て、この狭い部分D5における基板1上に、LPD膜か
ら成る位相シフタ2G,2H,2I,2Jが設けられて
いる。
【0038】遮光強調方式の位相シフトマスクでは、そ
の光強度は、図4(b)に示すようになる。これによっ
て、図4(c)に示すように、幅W13がi線の場合は
0.2〜0.6μm、KrFの場合は0.1〜0.3μ
mで、間隔D7(i線の場合は0.2〜0.6μm、K
rFの場合は0.1〜0.3μm)を持ったレジストパ
ターン4Fが得られる。
【0039】図5(a)ないし図5(c)はそれぞれ、
この発明の第5の実施例に係る位相シフトマスクを説明
するためのもので、図5(a)は遮光膜パターンと位相
シフタとの組み合わせによりパターンを得る更に他の
例、即ちエッジ強調方式の位相シフトマスクの断面図、
図5(b)は上記図5(a)に示した位相シフトマスク
の光強度を示す図、図5(c)は上記図5(a)の位相
シフトマスクを用いて形成したレジストパターンであ
る。
【0040】図5(a)に示すように、遮光膜パターン
3,3は、石英等から成る透光性基板1上に形成されて
いる。上記遮光膜パターン3,3は、例えばクロム層3
aの表面にクロム酸化膜3bが反射防止膜として形成さ
れた積層構造になっている。上記遮光膜3の開口部の側
壁には、LPD膜から成る位相シフタ2K,2Lが設け
られている。上記遮光膜3の開口部の幅W14は、i線
の場合は1.5μm以上、KrFの場合は1.0μm以
上に設定する。位相シフタ2K,2Lの幅W15は、i
線の場合は0.2〜1.0μm、KrFの場合は0.1
〜0.5μmである。
【0041】エッジ強調方式の位相シフトマスクでは、
その光強度は、図5(b)に示すようになり、図5
(c)に示すような、i線の場合はW15=0.2μm
以上、KrFの場合はW16=0.1μm以上のレジス
トパターン4Gが得られる。
【0042】図6(a)及び(b)はそれぞれ、光の波
長と透過率との関係について説明するためのもので、図
6(a)はLPD膜における上記の関係を示す図、図6
(b)は石英基板における上記の関係を示す図である。
【0043】図6(a)に示すように、LPD膜(LP
D法で形成されたSiO2 膜)の光透過率は、波長が2
00nm〜700nmの範囲において、常に90%以上
が確保されている。さらに図6(b)に示すように、波
長が200nm〜700nmの範囲において、LPD膜
の光透過率は石英基板1の光透過率を凌ぐことが確認さ
れた。よって、LPD膜の光透過率は良好であり、故に
LPD膜によって位相シフタを形成しても、マスク自体
の光透過率は低下することがない。特に露光に際し有用
なi線(365nm)の波長及びKrF(248nm)
の波長におけるLPD膜の光透過率はそれぞれ、93.
11%、92.61%と良好である。また、これらの特
性を考慮すると、ArF(193nm)においても十分
な光透過率が得られ、とりわけ効果が高いと推定でき
る。
【0044】半導体集積回路装置としてDRAMを例に
取ると、64Mビットを製造する際にはi線を、256
Mビットを製造する際にはKrFを、1Gビットを製造
する際にはArFをそれぞれ用いてパターン形成が可能
であり、この発明の位相シフトマスクは64Mビットク
ラスから1GビットクラスのDRAMにまで適用可能で
ある。
【0045】図7は、LPD膜における光の波長と吸光
度との関係を示す特性図である。図7に示すように、波
長396nm付近及び波長267nm付近にそれぞれ光
の吸収ピークが認められた。波長396nmはi線(3
65nm)に、波長267nmはKrF(248nm)
にそれぞれ前期共鳴となるため、蛍光、分解等の悪影響
が予想された。そこで、この影響を確認するために、本
発明者等はLPD膜にKrFレーザを照射してダメージ
テストを行った。
【0046】図8は、LPD膜にKrFレーザを照射し
てダメージを与えた後における光の波長と透過率との関
係を示す特性図である。このダメージテストは、光源に
KrFレーザ(サイマー社の製品番号TELSー1)を
用い、64MDRAMで東京応化社の製品番号XP88
43のレジストを用いることを想定して行った。露光エ
ネルギーはレーザ出力換算で1.2J、ショット数は4
800ショットである。
【0047】図8に示すように、テスト終了後のKrF
(248nm)の波長におけるLPD膜の光透過率は9
2.58%であり、図6(a)の特性に比べてKrFレ
ーザの照射による顕著なダメージは見受けられない。こ
の結果、KrFレーザの照射によるLPD膜へのダメー
ジはほとんどなく、前期共鳴に伴う蛍光、分解等を起こ
す恐れはほとんどないことを確認できた。
【0048】次に、上述した各実施例に係る位相シフト
マスクの製造方法について詳しく説明する。図9(a)
ないし図9(c)はそれぞれ、上記第1及び第2の実施
例に係る位相シフトマスクの製造方法を説明するための
もので、主要な製造工程を順次示している。
【0049】まず、図9(a)に示すように、石英基板
1上にレジストパターン4を形成する。次に、石英基板
1をプラズマ発生装置の真空チャンバ内に収容し、チャ
ンバ内に四弗化炭素(CF4 )ガスを導入する。そし
て、高周波を印加して弗素(F)プラズマを発生させ、
レジストパターン4の表面に弗素を導入する。これによ
ってレジストパターン4の表面エネルギーが低下し、レ
ジストパターン4上にLPD膜が成長するのを防止でき
る。
【0050】次に、上記石英基板1を、弗酸の酸化珪素
過飽和溶液に浸漬し、過飽和溶液からの酸化珪素の析出
により、図9(b)に示すようにパターン4で覆われて
いない基板1上にLPD膜(SiO2 膜、すなわち位相
シフタ2)を所定の膜厚だけ成長させる。このLPD膜
の膜厚は、露光に用いる光の波長により適切に調整する
ことが望ましい。例えばi線を用いる場合には0.36
8〜0.407μm、KrFを用いる場合には0.25
1〜0.277μmである。
【0051】次に、図9(c)に示すように、上記石英
基板1をレジスト灰化装置内に収容し、不要となったレ
ジストパターン4を酸素プラズマにより灰化して除去す
る。以上のような製造方法により、位相シフタ2のみで
レジストパターンを得るクロムレス方式あるいはハーフ
トーン方式の位相シフトマスクを製造できる。
【0052】図10(a)ないし図10(d)はそれぞ
れ、上記第3及び第4の実施例に係る位相シフトマスク
の製造方法を説明するためのもので、主要な製造工程を
順次示している。
【0053】まず、図10(a)に示すように、石英基
板1上にスパッタ法により膜厚1000オングストロー
ム程度のクロム層を形成し、パターニングを行って遮光
膜パターン3を形成する。この遮光膜パターン3は表面
の反射防止のために、クロム層3aの表面を酸化してク
ロム酸化膜3bを形成した二層構造にしている。
【0054】次に、図10(b)に示すように、基板1
の位相シフタを形成する必要がない露出面上に、レジス
トパターン4を形成する。次いで、図9(a)を参照し
て説明した方法と同様な製造方法により、レジストパタ
ーン4の表面をプラズマ処理する。
【0055】次に、図10(c)に示すように、石英基
板1を弗酸の酸化珪素過飽和溶液に浸漬させ、過飽和溶
液からの酸化珪素の析出により、レジストパターン4で
覆われていない基板1の露出面上にSiO2 (位相シフ
タ2)を所定の膜厚だけ成長させる。この位相シフタ2
の膜厚は、露光にi線を用いる場合には0.368〜
0.407μm、KrFを用いる場合には0.251〜
0.277μmに設定する。この時、SiO2 は、レジ
ストパターン4上だけでなくクロム酸化膜3b上にも成
長しない。このため、図11に示すように、LPD S
iO2 膜によるオーバハング部は、遮光膜パターン3の
エッジ部より成長して形成され、そのオーバハング量Δ
lは、成長膜厚により自動的に決定される。このこと
は、位相シフタ2が遮光膜パターン3に対して自己整合
的に形成されることを意味している。よって、レジスト
パターン4には高精度なマスク合わせ技術は不要であ
り、SiO2 を成長させたくない部分を覆う程度のラフ
なパターンで良い。これによって、製造工程の簡単化が
図れる。
【0056】次に、石英基板1をレジスト灰化装置内に
収容し、図10(d)に示すように酸素プラズマにより
不要となったレジストパターン4を灰化して除去する。
以上のような製造方法により、位相シフタと遮光性膜パ
ターンとの組み合わせでパターンを得る位相シフトマス
クを製造することができる。
【0057】図12(a)ないし図12(d)はそれぞ
れ、上記第3及び第4の実施例に係る位相シフトマスク
の他の製造方法を説明するためのもので、主要な製造工
程を順次示している。
【0058】まず、図10(a)ないし図10(d)で
説明した方法により、図12(a)に示すような構造を
得る。図12(a)は、位相差が180度の位相シフタ
2aを示している、図12(a)が図10(d)に示し
た構造と相違するのは、位相シフタ間に基板1表面の露
出する部分が1つあるか複数あるかという点である。図
12(a)の場合、隣り合う部分の位相差を180度で
はなく、90度にして位相シフトの効果を出すことが考
えられる。このために、図12(b)に示すように、隣
り合う部分に位相シフタが形成されるように、レジスト
パターン4を形成する。
【0059】次に、図12(c)に示すように、上記石
英基板1を弗酸の酸化珪素過飽和溶液に浸漬させて、過
飽和溶液からの酸化珪素の析出により、レジストパター
ン4で覆われていない基板1の露出上に位相差90度の
位相シフタ2bを成長させる。この位相差の制御は、例
えばその膜厚を、位相シフタ2aの膜厚と変えることに
より達成される。
【0060】次に、石英基板1をレジスト灰化装置内に
収容し、図12(d)に示すように酸素プラズマにより
不要となったレジストパターン4を灰化して除去する。
以上のような製造方法により、位相シフタと遮光性膜パ
ターンとが組み合わせられたパターンを有し、且つ位相
差の異なる位相シフタを持つマスクを形成することがで
きる。この製造方法は、例えば位相差の異なる位相シフ
タを有する多段方式等の位相シフトマスクの製造に有効
である。
【0061】図13(a)ないし図13(d)は、この
発明の第5の実施例に係る位相シフトマスクの製造方法
について説明するためのもので、主要な製造工程を順次
示している。
【0062】まず、図13(a)に示すように、石英基
板1上にクロム膜3a、及びその表面にクロム酸化膜3
bが形成された二層構造の遮光膜パターン3を形成す
る。上記石英基板1の厚さは0.09〜0.125イン
チ、クロム膜3aの厚さは600オングストローム、ク
ロム酸化膜3bの厚さは300〜400オングストロー
ム程度である。次いで、遮光膜パターン3が形成されて
いる側(表面)の石英基板1上にポジ型のフォトレジス
トを塗布し、レジスト層4を形成する。この実施例にお
いては、レジスト層4の厚さが位相シフタ層2の厚さを
決める要因となる。レジスト層4の厚さは、約300n
mである。
【0063】次に、石英基板1の裏面から紫外線光を照
射し、遮光膜パターン3をマスクにしてレジスト層4を
露光する。この実施例では、300Wの水銀ランプで露
光時間を約10秒間としている。露光後、アルカリ現像
液による現像処理を行う。これにより、遮光膜パターン
3上にのみにレジスト層4が残存され、図13(b)に
示すようになる。
【0064】次に、上記レジスト層4で形成したパター
ンを残存させたまま、石英基板1を珪弗化水素酸(H2
SiF6 )水溶液中に浸漬させ、平衡状態をずらすこと
で、水溶液中からSiO2 (LPD膜)を析出させ、図
13(c)に示すようにレジスト層4上から基板1の露
出面上に渡ってSiO2 膜2を形成する。上記珪弗化水
素酸水溶液は、10〜15℃の比較的低温の弗酸にSi
2 を撹拌しながら溶解させることで生成できる。この
実施例では35℃の液温で、ホウ酸、またはアルミニウ
ムを添加することで、平衡状態をずらしてSiO2 が析
出する状態とし、SiO2 を30分間で0.08μmの
厚さに析出させた。この時、レジスト層4の表面にもS
iO2 を均一に析出させるために、レジスト層4の表面
をプラズマ処理したり、濡れ特性を改善するための界面
活性剤等による表面処理を行うことが望ましい。濡れ特
性を改善するための界面活性剤としては、シランカップ
リング剤が有効である。シランカップリング剤の一般式
はRSi(OR´)3 である。なお、R、R´は有機置
換基である。上記SiO2 膜2の堆積は、ほぼ室温で行
えるために、レジスト層4上にも容易に且つレジスト層
の劣化なく堆積できるという利点もある。
【0065】次に、図13(d)に示すように、反応性
イオンエッチング法(RIE)法を用いて、上記SiO
2 膜2をエッチングする。この時のエッチング条件は、
レジスト層4上のSiO2 膜2が除去されるのを目安と
する。このようにすれば、レジスト層4の側壁部上のS
iO2 膜2の膜厚が厚いため、この部分にSiO2 膜2
を残すことができる。その後、石英基板1をレジスト灰
化装置内に収容し、酸素プラズマにより不要となったレ
ジスト層4を灰化して除去する。
【0066】以上のような製造方法により、エッジ強調
方式の位相シフトマスクを製造することができる。ま
た、上記製造方法において、光透過率の調節や光学屈折
率を調整する必要がある場合には、キャサリン・イエロ
ー等の色素を上記珪弗化水素酸水溶液中に添加してお
く。このような色素は、堆積されたSiO2 膜2(LP
D膜)中にも含まれるので、例えばSiO2 膜2の厚さ
が2000オングストロームの場合、露光のための光
(波長365nm)に対して約9%になる。この方法に
よって形成された位相シフタでは、その端部において光
強度を大きく低下させることができることから、細いパ
ターンを描くハーフトーン方式に特に有効である。
【0067】次に、位相シフトマスクの他の製造方法に
ついて説明する。この製造方法では、上述した各実施例
における製造工程において、位相シフタを構成するため
のSiO2 を液相成長させる時、図14に示すように反
応液5に矢印ALに示すような流れを持たせながら成長
させるものである。
【0068】図15は、上記図14に示す製造方法を採
用した場合の反応液の流速とパーティクル数との関係を
示す図である。図15に示すように、反応液の流速が0
〜2mm/sec程度の時には、測定が不可能な程パー
ティクルが多い。しかし、流速を上げ、例えば5.6〜
6mm/secまで上げると、パーティクル数が104
個のオーダまで低下する。さらに反応液の流速が6mm
/sec以上となると、パーティクル数がより低下す
る。例えば流速が6.9mm/sec程度以上となる
と、パーティクル数が102 〜103 個のオーダまで低
下する。
【0069】本発明者等は、測定装置の限界である最大
30mm/secの流速でもパーティクル数を大幅に低
減できることを確認しており、更に流速を上げても十分
な効果が得られると推定できる。
【0070】以上のように、反応液に流れを持たせなが
ら、SiO2 膜を液相成長させることにより、付着する
パーティクルの数を減少させることができる。パーティ
クルの数が減少すると、光の散乱等の問題を軽減でき、
より高品質な位相シフタを形成できる。
【0071】次に、上述した各製造方法の更に他の製造
方法について説明する。この製造方法では、上述した各
実施例において、SiO2 膜の液相成長後に、位相シフ
タが形成された透光性基板をアニールしている。液相成
長後にアニールすることで、位相シフタの膜厚、並びに
屈折率や光透過率を制御できる。
【0072】図16はアニール温度と位相シフタの膜厚
との関係を示す特性図、図17はアニール温度と屈折率
との関係を示す特性図である。図16から明らかなよう
に、アニールすることにより、LPD膜の膜厚が減少す
る傾向が確認された。膜厚の減少量は、アニール温度が
高い程多くなる。このように、液相成長後にアニールす
ることで、位相シフタの膜厚を制御することが可能であ
る。
【0073】また、図17に示すように、アニールする
ことにより、屈折率が変化することも確認された。この
現象を利用することで、屈折率などの制御も可能であ
る。なお、位相シフタの最適な膜厚dは、d=λ/2
(n−1)の式から得ることができる。この式におい
て、λは露光のための光の波長、nは屈折率である。
【0074】この発明は上述した各実施例に限定される
ものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実
施することが可能である。上記各実施例では透光性の基
板として石英基板を用いる場合を例にとって説明した
が、他にも例えばアルミノボロシリケートガラスを用い
ることができ、露光にArF(波長193nm)を用い
る場合にはこの基板としてサファイアが好適であると考
えられる。また、遮光膜パターンとしてクロム層とクロ
ム酸化膜の積層構造を例にとって説明したが、クロム層
のみでも良く、タングステン、モリブデンシリサイド、
及びタンタル等も使用可能である。更に、5倍体の位相
シフトマスクを例に取って説明したが、他の倍体でも同
様に適用できるのは勿論であり、縮小比に応じて位相シ
フタの各寸法を設定すれば良い。
【0075】
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、光透過率を損なうことなく、微細で且つ高精度な製
造を容易に行える位相シフタを有する位相シフトマスク
の製造方法が得られる。また、光強度のコントラストを
改善でき、解像度の高い位相シフタを有する位相シフト
マスクの製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る位相シフトマス
クについて説明するためのもので、(a)図はクロムレ
ス方式の位相シフトマスクの断面図、(b)図は(a)
図に示した位相シフトマスクの光強度を示す図、(c)
図は(a)図に示した位相シフトマスクを用いて形成し
たレジストパターンを示す断面図。
【図2】この発明の第2の実施例に係る位相シフトマス
クについて説明するためのもので、(a)図はハーフト
ーン方式の位相シフトマスクの断面図、(b)図は
(a)図に示した位相シフトマスクの光強度を示す図、
(c)図は(a)図に示した位相シフトマスクを用いて
形成したレジストパターンを示す断面図。
【図3】この発明の第3の実施例に係る位相シフトマス
クについて説明するためのもので、(a)図はレベンソ
ン方式の位相シフトマスクの断面図、(b)図は(a)
図に示した位相シフトマスクの光強度を示す図、(c)
図は(a)図に示した位相シフトマスクを用いて形成し
たレジストパターンを示す断面図。
【図4】この発明の第4の実施例に係る位相シフトマス
クについて説明するためのもので、(a)図は遮光効果
強調方式の位相シフトマスクの断面図、(b)図は
(a)図に示した位相シフトマスクの光強度を示す図、
(c)図は(a)図に示した位相シフトマスクを用いて
形成したレジストパターンを示す断面図。
【図5】この発明の第5の実施例に係る位相シフトマス
クについて説明するためのもので、(a)図はエッジ強
調方式の位相シフトマスクの断面図、(b)図は(a)
図に示した位相シフトマスクの光強度を示す図、(c)
図は(a)図に示した位相シフトマスクを用いて形成し
たレジストパターンを示す断面図。
【図6】光の波長と透過率との関係について説明するた
めのもので、(a)図はLPD膜における光の波長と透
過率との関係を示す特性図、(b)図は石英基板におけ
る光の波長と透過率との関係を示す特性図。
【図7】LPD膜における光の波長と吸光度との関係を
示す特性図。
【図8】レーザの照射ダメージテスト後における光の波
長と透過率との関係を示す特性図。
【図9】上記第1及び第2の実施例に係る位相シフトマ
スクの製造方法について説明するためのもので、位相シ
フトマスクの製造工程を順次示す断面図。
【図10】上記第3及び第4の実施例に係る位相シフト
マスクの製造方法について説明するためのもので、位相
シフトマスクの製造工程を順次示す断面図。
【図11】図10(d)に示した工程における液相成長
の状態について説明するための部分拡大断面図。
【図12】上記第3及び第4の実施例に係る位相シフト
マスクの他の製造方法について説明するためのもので、
位相シフトマスクの製造工程を順次示す断面図。
【図13】上記第5の実施例に係る位相シフトマスクの
製造方法について説明するためのもので、位相シフトマ
スクの製造工程を順次示す断面図。
【図14】上記第1ないし第5の実施例に係る位相シフ
トマスクの更に他の製造方法について説明するための模
式的な断面図。
【図15】図14に示した製造方法を採用した場合の反
応液の流速とパーティクル数との関係を示す図。
【図16】アニールの温度と位相シフタの膜厚との関係
を示す図。
【図17】アニールの温度と屈折率との関係を示す図。
【符号の説明】
1…石英基板(透光性基板)、2,2A〜2L…LPD
膜からなる位相シフタ、3…遮光膜パターン、3a…ク
ロム層、3b…クロム酸化膜(反射防止膜)、4…レジ
スト層、5…反応液。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 徹 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式 会社東芝堀川町工場内 (56)参考文献 特開 平5−53289(JP,A) 特開 平4−153652(JP,A) 特開 平4−123060(JP,A) 特開 平4−63349(JP,A) 特開 平5−313344(JP,A) 特開 平5−281701(JP,A) 特開 平5−297564(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板上にフォトレジストパターン
    を形成する工程と、前記透光性基板の露出面上に液相成
    長法により位相シフタを形成する工程とを具備し、 前記液相成長法は、前記透光性基板上での反応液の流速
    を少なくとも6mm/secで行うことを特徴とする位
    相シフトマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 透光性基板上にレジストパターンを形成
    する工程と、前記レジストパターンの表面に弗素を導入
    する工程と、前記透光性基板の露出面上に液相成長法に
    より位相シフタを形成する工程と、前記レジストパター
    ンを除去する工程とを具備し、 前記液相成長法は、前記透光性基板上での反応液の流速
    を少なくとも6mm/secで行うことを特徴とする位
    相シフトマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 透光性基板上に遮光膜パターンを形成す
    る工程と、前記透光性基板の一部の露出面上にレジスト
    パターンを形成する工程と、前記レジストパターンの表
    面に弗素を導入する工程と、前記透光性基板の露出面上
    に液相成長法により位相シフタを形成する工程と、前記
    レジストパターンを除去する工程とを具備し、 前記液相成長法は、前記透光性基板上での反応液の流速
    を少なくとも6mm/secで行うことを特徴とする位
    相シフトマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記レジストパターンの表面に弗素を導
    入する工程は、弗素プラズマを発生させて前記レジスト
    パターンの表面に導入することを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記液相成長法により位相シフタを形成
    する工程は、前記透光性基板を弗酸の酸化珪素過飽和溶
    液に浸漬させ、過飽和溶液からの酸化珪素の析出によ
    り、前記透光性基板の露出面上にSiOを成長させる
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つの項に
    記載の位相シフトマスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記レジストパターンを除去する工程
    は、酸素プラズマにより前記レジストパターンを灰化し
    て除去することを特徴とする請求項2または3に記載の
    位相シフトマスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記液相成長法により位相シフタを形成
    する工程の後に、前記位相シフタをアニールする工程を
    更に具備することを特徴とする請求項1ないし3いずれ
    か1つの項に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  8. 【請求項8】 透光性基板上に遮光膜パターンを形成す
    る工程と、前記透光性基板の一部の露出面上に第1のレ
    ジストパターンを形成する工程と、前記透光性基板の露
    出面上に液相成長法により第1の位相シフタを形成する
    工程と、前記第1のレジストパターンを除去する工程
    と、前記透光性基板の前記第1の位相シフタに隣接した
    露出面を除く領域上に第2のレジストパターンを形成す
    る工程と、前記透光性基板の露出面上に液相成長法によ
    り上記第1の位相シフタと異なる膜厚の第2の位相シフ
    タを形成する工程と、前記第2のレジストパターンを除
    去する工程とを具備し、 前記液相成長法は、前記透光性基板上での反応液の流速
    を少なくとも6mm/secで行うことを特徴とする位
    相シフトマスクの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記遮光膜パターンを形成する工程は、
    前記透光性基板上に遮光性の第1の膜を形成する工程
    と、前記第1の膜上に反射防止用の第2の膜を形成する
    工程とを含むことを特徴とする請求項3または8に記載
    の位相シフトマスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1のレジストパターンを形成す
    る工程の後に、前記第1のレジストパターンの表面に弗
    素を導入する工程を更に具備することを特徴とする請求
    項8に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第1のレジストパターンの表面に
    弗素を導入する工程は、弗素プラズマを発生させて前記
    第1のレジストパターンの表面に導入することを特徴と
    する請求項10に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2のレジストパターンを形成す
    る工程の後に、前記第2のレジストパターンの表面に弗
    素を導入する工程を更に具備することを特徴とする請求
    項8に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第2のレジストパターンの表面に
    弗素を導入する工程は、弗素プラズマを発生させて前記
    第2のレジストパターンの表面に導入することを特徴と
    する請求項12に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記液相成長法により第1の位相シフ
    タを形成する工程は、前記透光性基板を弗酸の酸化珪素
    過飽和溶液に浸漬させ、過飽和溶液からの酸化珪素の析
    出により、前記透光性基板の露出面上にSiOを成長
    させるものであり、前記液相成長法により第2の位相シ
    フタを形成する工程は、前記透光性基板を弗酸の酸化珪
    素過飽和溶液に浸漬させ、過飽和溶液からの酸化珪素の
    析出により、前記透光性基板の露出面上にSiOを成
    長させるものであることを特徴とする請求項8に記載の
    位相シフトマスクの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第1のレジストパターンを除去す
    る工程は、酸素プラズマにより前記第1のレジストパタ
    ーンを灰化して除去するものであり、前記第2のレジス
    トパターンを除去する工程は、酸素プラズマにより前記
    第2のレジストパターンを灰化して除去するものである
    ことを特徴とする請求項8に記載の位相シフトマスクの
    製造方法。
  16. 【請求項16】 前記液相成長法により第1の位相シフ
    タを形成する工程の後に、前記第1の位相シフタをアニ
    ールする工程を更に具備し、前記液相成長法により第2
    の位相シフタを形成する工程の後に、前記第2の位相シ
    フタをアニールする工程をそれぞれ更に具備することを
    特徴とする請求項8に記載の位相シフトマスクの製造方
    法。
  17. 【請求項17】 透光性基板上に遮光性膜パターンを形
    成する工程と、前記透光性基板上及び前記遮光膜パター
    ン上にポジ型のフォトレジスト層を形成する工程と、前
    記透光性基板の裏面から光を照射し、前記遮光性膜パタ
    ーンをマスクにして前記フォトレジスト層を露光する工
    程と、前記フォトレジスト層の現像処理を行う工程と、
    前記フォトレジスト層上及び前記透光性基板上に液相成
    長法により透光性の膜を形成する工程と、前記透光性の
    膜を異方性エッチング法で除去することにより、前記フ
    ォトレジスト層の側壁部に残存させ、位相シフタを形成
    する工程と、前記フォトレジスト層を除去する工程とを
    具備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方
    法。
  18. 【請求項18】 前記液相成長法により透光性の膜を形
    成する工程は、前記透光性基板を弗酸の酸化珪素過飽和
    溶液に浸漬させ、過飽和溶液からの酸化珪素の析出によ
    り、前記フォトレジスト層上及び前記透光性基板上にS
    iOを成長させるものであることを特徴とする請求項
    17に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記フォトレジスト層を除去する工程
    は、酸素プラズマにより前記フォトレジスト層を灰化し
    て除去するものであることを特徴とする請求項17に記
    載の位相シフトマスクの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記フォトレジスト層の現像処理を行
    う工程の後に、前記フォトレジスト層の表面を界面活性
    剤で処理する工程を更に具備することを特徴とする請求
    項17に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記弗酸の酸化珪素過飽和溶液中に色
    素を添加する工程を更に具備することを特徴とする請求
    項18に記載の位相シフトマスクの製造方法。
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