JP3175671B2 - スクロール型流体機械 - Google Patents

スクロール型流体機械

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JP3175671B2
JP3175671B2 JP31070197A JP31070197A JP3175671B2 JP 3175671 B2 JP3175671 B2 JP 3175671B2 JP 31070197 A JP31070197 A JP 31070197A JP 31070197 A JP31070197 A JP 31070197A JP 3175671 B2 JP3175671 B2 JP 3175671B2
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謙治 松葉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクロール型流体
機械に関し、特に、固定スクロールの変形が低減される
スクロール流体機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール型流体機械の一例を図
13に基づいて説明する。図13を参照して、ケーシン
グ102の内部上方に、架構108により固定スクロー
ル104と可動スクロール106とが支持されている。
固定スクロール104の固定台板104aと可動スクロ
ール106の可動台板106aとには、渦巻状の固定ス
クロール歯104b、可動スクロール歯106bがそれ
ぞれ突設され、互いに噛み合うように上下対接されてい
る。ケーシング102の内部下方には、クランク軸を有
する電動機(いずれも図示せず)が配設され、そのクラ
ンク軸の上端と可動スクロール106とがクランク部
(図示せず)を介して連動連結されている。またケーシ
ング102の下方には、冷媒ガスを取入れるための吸入
管(図示せず)が取付けられている。
【0003】次に動作について同図を用いて説明する。
電動機の回転により、可動スクロール106が固定スク
ロール104に対して公転駆動する。固定スクロール歯
104bと可動スクロール歯106bとの外端部分によ
って、一旦外周に開口部105aが形成された後、可動
スクロール106の公転駆動に伴って、次第に固定スク
ロール104の中心に向かって、その体積を減少させな
がら圧縮室105b、105c、105dが形成され
る。このとき、開口部105aに取入れられた冷媒ガス
は、圧縮室105b、105c、105dにより徐々に
圧縮されて、吐出口104eより高圧室103a側へ取
出される。高温高圧となった冷媒ガスは、排出管118
からケーシング102の外部へ送り出される。
【0004】以上の動作において、ケーシング102内
を高圧室103aと低圧室103bとに区切る固定スク
ロール104の固定台板104aには、高圧室103a
の圧力と低圧室103bの圧力との圧力差により変形が
生じる。この変形によって、固定スクロール歯104b
の先端部が可動スクロール106の歯底面に局部的に接
触し、可動スクロール歯106bの先端部が固定スクロ
ール104の歯底面に局部的に接触する。このため、可
動スクロール106の公転駆動の摩擦が増大して、可動
スクロール歯106bおよび固定スクロール歯104b
が焼きつくことがあった。さらに、この焼きつきのため
に運転不能になることがあった。
【0005】また、固定台板104aには、高圧室10
3a側の温度と低圧室103b側の温度との温度差に伴
う熱膨張の大きさの違いによる変形も同時に生じる。以
下このような変形を単に熱による変形と呼ぶ。特に、冷
媒ガスを回収する際に行なわれるポンプダウン運転等に
おいては、冷媒ガスが殆ど無い状態でスクロール型流体
機械が運転されるため、吐出口104e近傍の温度が非
常に高くなる。このため、上述したような、固定スクロ
ール歯104bおよび可動スクロール歯106bの焼き
つきや運転不能といった問題がさらに顕著に発生する。
このため、固定スクロールの変形を低減するために、い
くつかの対策が採られている。
【0006】そこで、固定スクロールの変形を低減した
スクロール型流体機械の第1の例について図を用いて説
明する。図14を参照して、ケーシング102内を高圧
室103aと低圧室103bとに区画する仕切り板12
0が設けられている。固定スクロール104および可動
スクロール106は、低圧室103b内に設けられてい
る。これ以外の構成については図13において説明した
スクロール型流体機械と同様なので、同一部材には同一
符号を付しその説明を省略する。
【0007】この構成によれば、高圧室103aと低圧
室103bとは、仕切り板120によって区画されてい
るため、高圧室103a側の圧力が直接固定スクロール
104の固定台板104aに作用することがなくなる。
【0008】また、高圧室103a側の高温の冷媒ガス
に固定スクロール104がさらされないので、固定スク
ロール104に伝導する熱量が抑えられ、固定スクロー
ルの温度分布がより均一化する。これにより、固定スク
ロールの各部における熱膨張の大きさの違いが少なくな
る。このような結果、固定スクロールの変形が低減され
る。
【0009】次に、第2の例として特開昭58−679
02号公報に開示されたスクロール型流体機械について
図を用いて説明する。
【0010】図15を参照して、ケーシング209内に
フレーム205によって固定スクロール201と可動ス
クロール202とが支持されている。可動スクロール2
02の背面は、モータ208のクランクシャフト206
の上端に設けられた偏心部206aと係合している。固
定スクロール201の外周には、冷媒ガスを取入れるポ
ート204が設けられている。固定スクロール201と
可動スクロール202とには、固定スクロール歯201
bと可動スクロール歯202bとがそれぞれ突設されて
いる。その固定スクロール歯201bと可動スクロール
歯202bの高さは、固定スクロール201の背面側の
圧力と可動スクロール202の背面側の圧力とに伴う変
形を考慮して、固定スクロール201および可動スクロ
ール202の中心付近における高さが、外周における高
さよりも低く設定されている。
【0011】次に動作について説明する。ポート204
から取入れられた低温低圧の冷媒ガスは、可動スクロー
ル202の公転駆動により徐々に圧縮されて高温高圧の
冷媒ガスとなって、ポート203からケーシング209
内に吐出される。高温高圧の冷媒ガスは、矢印に示すよ
うに、ケーシング209とフレーム205との間に形成
された通路を通って可動スクロール202の背面側の空
間へ達して、吐出配管212によりケーシング209の
外部へ送り出される。
【0012】この動作において、固定スクロール201
の端板201aには、外側から吐出圧力Pdが作用す
る。一方、可動スクロール202の端板202aの背面
には、圧力Pmが作用する。圧力Pmは、吐出圧力Pd
より低く、ポート204から取り入れられた冷媒ガスの
吸入圧力よりも高い。このため、固定スクロール201
の中心部が下方に向かって凸面となり、可動スクロール
202の中心部が上方に向かって凸面となる。
【0013】このスクロール型流体機械においては、上
述したように、中心付近の固定スクロール歯201bと
可動スクロール歯202bの高さが外周における高さよ
りも低く設定されている。このため、運転時において
は、固定スクロール歯201bおよび可動スクロール歯
202bの先端面と対接する可動スクロール歯202b
および固定スクロール歯201bの歯底面との隙間が、
外周から中心部にわたってほぼ一様になる。これによっ
て、固定スクロール歯201bおよび可動スクロール歯
202bの先端面と歯底面とが局部的に接触することが
なくなる。その結果、焼きつきや運転不能が防止され
る。
【0014】第3の例として、第2の例に示されたスク
ロール歯の高さを変えるという考え方を、図13に示す
スクロール型流体機械に適用させたものについて説明す
る。この場合、第2の例の場合と同様に、圧力差によっ
て生じる変形量および熱膨張の大きさの差によって生じ
る変形量を予め考慮して、運転時においても固定スクロ
ール歯104bおよび可動スクロール歯106bの先端
面が歯底面と接触しないように、固定および可動スクロ
ール歯104b、106bの高さが最適に設定される。
これにより、固定および可動スクロール歯104b、1
06bの焼きつきや、焼き付きに伴う運転不能を防止す
ることができる。
【0015】第4の例として、図13に示すスクロール
型流体機械において、固定スクロール104の固定台板
104aの厚さを増加させたものについて説明する。固
定台板104aの厚さをより厚く設定することにより、
固定スクロール104が補強されるとともに、固定台板
104aの高圧室103a側の面から伝導する熱量が低
減して固定スクロール104の温度がより均一化する。
これらによって固定スクロール104の変形が低減で
き、固定および可動スクロール歯104b、106bの
焼きつきや、焼き付きに伴う運転不能を防止することが
できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たスクロール型流体機械においては、以下に示すような
問題があった。
【0017】まず第1の例のスクロール型流体機械で
は、仕切り板120をケーシング102内に設けるた
め、部品点数が増え、生産コストが上昇した。また、組
立作業の能率が低下した。また、第2の例のスクロール
型流体機械では、固定スクロール歯201bと可動スク
ロール歯202bの高さを外周から中心に向かって低く
形成するための精密加工を要する。このため、生産コス
トが大幅に上昇した。
【0018】また、定常運転時に中心近傍の固定スクロ
ール歯201b、可動スクロール歯202bの歯先面と
歯底面との間から圧縮された冷媒ガスがリークして、所
望の圧縮特性を得ることができなかった。次に、第3の
例の場合では、第2の例と同様に、固定スクロール歯1
04bおよび可動スクロール歯106bの精密加工を要
するため、生産コストが上昇した。
【0019】また、運転状況によって固定スクロールの
変形量が変動する。特に、低速運転時などの変形量が比
較的小さい場合には、先端面と歯底面との隙間から冷媒
ガスがスクロール内にリークする。このため、所望の圧
縮特性を得ることができなかった。
【0020】そして、第4の例の場合では、固定スクロ
ール104の重量が増加することによって、組立作業の
効率が悪化した。
【0021】さらに、上述した各例のスクロール型流体
機械においては、運転中に冷媒ガスに液化した冷媒が混
入した状態で冷媒ガスが圧縮された場合や過負荷の状態
で運転されることがある。このような場合には、圧縮室
内の圧力が通常の場合の圧力よりも高くなる。このた
め、圧縮室をなす固定スクロール歯と可動スクロール歯
の側面を外に向かって押す力(以下「歯面押付力」と記
す)が異常に強くなることがある。これによって、スク
ロール歯が大きく変形して、場合によっては、スクロー
ル歯が破損することがあった。
【0022】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、生産コストを上昇させることなく、ま
た、組立作業の効率および圧縮特性を悪化させずに、変
形が低減された固定スクロールを備えたスクロール型流
体機械を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
のスクロール型流体機械は、固定スクロールと、可動ス
クロールとを備えている。固定スクロールは、外周近傍
に形成された複数の締結部によりケーシング内に固定配
置され、ケーシング内を一方と他方とに区画するととも
に、中央近傍に高圧流体の出入口となる貫通孔が形成さ
れた固定台板およびその固定台板の一方の側の面に形成
された渦巻き状の固定スクロール歯を含んでいる。可動
スクロールは、可動台板およびその可動台板の固定スク
ロールの側に向く面に形成され、固定スクロール歯と噛
み合わされて流体を圧縮または膨張させる渦巻き状の可
動スクロール歯を含んでいる。固定台板の方の側の面
には、締結部と固定スクロール歯とを結ぶ第1リブ部が
形成されている。
【0024】この構成によれば、第1リブ部によって、
歯面押付力による固定スクロール歯の径方向の変形を抑
えることができる。これにより、固定スクロールの変形
を低減することができる。
【0025】請求項2に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、固定台板の他方の側の面には、貫通孔を取
囲むように厚肉部が形成され、その厚肉部から外周部へ
向かって第2リブ部が形成されている。
【0026】貫通孔における高圧流体の出入りによっ
て、ケーシング内の一方の圧力が他方の圧力よりも高く
なるため、固定スクロールには、一方から他方へ向かっ
て圧力差に伴う変形(圧力差による変形)が生じようと
する。このとき、固定スクロールの内部には、その変形
に抵抗するように応力が発生する。特に、固定台板の中
央近傍には応力が他の部分よりも集中する。その応力が
集中する部分には厚肉部が設けられていることにより、
その応力が緩和される。また、厚肉部から外周部へ向か
って形成された第2リブ部によって固定台板が補強され
る。
【0027】また、固定スクロールには、固定スクロー
ルの中心に近づくほど高温になるために、圧力差による
変形と同時に、熱膨張の大きさの違いに伴う変形(熱に
よる変形)が生じる。この熱による変形は、圧力差によ
る変形の向きと反対の方向であり、圧力差による変形を
打ち消すように生じる。このとき、固定台板の中心近傍
に設けられた厚肉部と、その厚肉部と結ばれた第2リブ
部との熱膨張によって、圧力差による変形を十分に打ち
消すように熱による変形を発生させることができる。こ
れらの結果、固定スクロールの変形を大幅に低減するこ
とができる。
【0028】請求項3に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、第2リブ部は、厚肉部から締結部へ向かっ
て形成されている。
【0029】固定スクロールは締結部により、ケーシン
グ内に固定配置されているので、締結部近傍の固定スク
ロールの変形が最も少ない。この場合、第2リブ部が厚
肉部からその締結部へ向かって形成されていることによ
り、固定台板がより強固に補強されるため、固定スクロ
ールの変形をさらに抑制することができる。
【0030】請求項4に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、第リブ部の高さは、厚肉部近傍において
最も高く、外周部近傍において最も低い。
【0031】第2リブ部のうち、比較的大きい応力が分
布しているのは厚肉部近傍の部分であり、外周近傍の応
力は比較的小さい。この場合、その外周近傍の第2リブ
部の高さを低く設定することにより、固定台板の補強を
弱めることなく、第2リブ部を形成することによる固定
スクロールの重量増加を最小限に抑えることができる。
【0032】請求項5に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、第1リブ部と第2リブ部とは、固定台板を
挟んで同一の回転角度位置に配置されている。
【0033】この場合には、固定台板がさらに強固に補
強されるため、固定スクロールの変形をさらに低減する
ことができる。
【0034】請求項6に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、第リブ部は複数設けられるとともに、複
数の第リブ部は厚肉部の周りに等間隔に配置され、第
リブ部は、固定台板を挟んで第リブ部と同一回転角
度に複数配置されている。
【0035】この場合には、固定台板が周方向にわたっ
てほぼ均等に補強されるとともに、固定スクロール歯も
周方向にほぼ均等に補強される。これにより、固定スク
ロールの変形を最も効果的に低減することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】実施の形態1 本発明の実施の形態1に係るスクロール型流体機械につ
いて図を用いて説明する。図1を参照して、ケーシング
2内の下方に、クランク軸14を有する電動機16が配
設されている。このクランク軸14の上端側には、クラ
ンク部12が形成されている。架構8上には、可動スク
ロール6が摺動可能なように支持されている。可動スク
ロール6は、可動台板6aと、その可動台板6aに形成
された渦巻き状の可動スクロール歯6bとを有してい
る。可動スクロール6はクランク部12を介して電動機
16と連動連結されている。固定スクロール4が締結脚
部4fにてボルト10により架構8に固定配置されてい
る。固定スクロール4は、固定台板4aとその固定台板
4aに形成された渦巻き状の固定スクロール歯4bとを
有している。固定スクロール歯4bと可動スクロール歯
6bとは互いに噛み合うように上下対接されている。こ
れにより、固定および可動スクロール4b、6bの外端
では開口部5aが形成され、中心近傍では圧縮室5b、
5c、5dが形成される。固定スクロール4により、ケ
ーシング2内は低圧室3bと高圧室3aとに区画され
る。
【0037】ケーシング2には、低圧室3b内に冷媒ガ
スを導入するための吸入管(図示せず)が取付けられて
いる。また、ケーシング2の上方には、高温高圧の冷媒
ガスをケーシング2の外部へ送り出すための排出管18
が取付けられている。
【0038】特に、固定スクロールは、図2および図3
に示すように、固定台板4aの中央近傍には、高温高圧
の冷媒ガスを吐出するための吐出孔4eが形成されてい
る。その吐出孔4eを取囲むように厚肉部4dが形成さ
れている。その厚肉部4dから外周へ向かって放射状に
リブ部としての背面側リブ4cが形成されている。
なお、背面側リブ4cは、図2では、厚肉部4dから締
結脚部4fに向かって設けられているが、単に外周部へ
向かって形成されていてもよい。外周部とは、この場
合、外周近傍も含んでいる。
【0039】次に動作の一例について同図を用いて説明
する。電動機16の回転により可動スクロール6が固定
スクロール4に対して公転駆動する。固定スクロール歯
4bと可動スクロール歯6bとによって、一旦外周に開
口部5aが形成された後、可動スクロール6の公転駆動
に伴って、次第に固定スクロール4の中心に向かってそ
の体積を減少させながら圧縮室5b、5c、5dが形成
される。このとき、低圧室3bから開口部5aへ取り入
れられた冷媒ガスは、圧縮室5b、5c、5dにより徐
々に圧縮されて、高温高圧の冷媒ガスとなる。高温高圧
となった冷媒ガスは、吐出孔4eより高圧室3aへ取出
される。取出された冷媒ガスは、排出管18によりケー
シング2の外部へ送り出される。
【0040】以上の動作において、固定台板4aには、
高圧室3aの圧力と低圧室3bの圧力との圧力差によっ
て変形が生じ、高圧室3a側の温度と低圧室3b側の温
度との温度差によって、熱による変形も生じる。
【0041】次に、このような固定スクロールの変形量
をシミュレーションによって評価した。変形量の計算に
は、有限要素法を用いた。その結果を図4(a)〜
(c)にそれぞれ示す。図4(a)は、圧力差のみによ
って生じる固定スクロールの変形を示している。図4
(b)は、熱によって生じる固定スクロールの変形を示
している。図4(c)は、圧力差による変形と熱による
変形とを合わせた正味の固定スクロールの変形を示して
いる。圧力差によって、固定スクロールは下に凸になる
ように変形している。温度差に伴う熱膨張の大きさの差
によって、固定スクロールは上に凸になるように変形し
ている。なお、いずれの変形も、その変化量を200倍
に拡大して表現されている。
【0042】また、熱による変形量を計算するには、予
め、図5に示すように、固定スクロール内の温度分布を
計算した。この場合計算条件として、固定スクロールの
背面側の温度を116℃、中心近傍の圧縮室の温度を8
0〜116℃、中心からやや離れた圧縮室の温度を40
〜80℃、外周の圧縮室を30〜40℃、開口部近傍の
温度を30〜35℃にそれぞれ設定した。
【0043】同様のシミュレーションによって、厚肉部
および背面側リブを有しない固定スクロールについても
その変形量を計算するとともに、図4に示された結果と
比較することにより、スクロール歯の先端部の変形量に
ついて図6に示す結果を得た。
【0044】図6を参照して、まず、差圧による変形で
は、厚肉部と背面側リブとを備えることにより、その変
形量をおよそ半分に低減することができた。これは、厚
肉部および背面リブにより、固定スクロール内部の応力
が緩和されるとともに、固定台板が補強されたことによ
るものと考えられる。
【0045】熱による変形では、差圧による変形を打ち
消すのに、より十分な変形量を発生させることができ
た。これは、厚肉部と背面側リブとが熱膨張することに
よって発生したものと考えられる。
【0046】これにより、差圧による変形と熱による変
形とを合わせた正味の変形では、従来の固定スクロール
の場合、その変形量が98μmであるのに対して、厚肉
部と背面側リブとを有する本発明のスクロール型流体機
械の固定スクロールの場合、その変形量は13μmとな
った。
【0047】以上の結果から、厚肉部と背面側リブとを
有する固定スクロールでは、固定スクロールの変形量を
大幅に低減できることが判明した。このスクロール型流
体機械では、スクロール歯と歯底面とが局部的に接触す
ることなく、また、極端に離れることなく運転すること
ができ、所望の圧縮特性を得ることができる。
【0048】ところで、上述した固定スクロール4で
は、背面側リブ4cは厚肉部4dから外周にかけてその
高さが徐々に低くなっているが、これにより、次に示す
ような効果が得られる。まず、図7は、厚肉部から外周
へかけて一定の高さの背面リブを有する固定スクロール
の圧縮応力の相対的な強度分布を計算したものである。
図7を参照して、圧縮応力は、吐出孔4e近傍にて相対
的に最も高く、外周近傍では相対的に小さい。圧縮応力
の値の高い部分は、固定スクロールを変形させようと作
用している力が相対的に強い部分であり、反対に圧縮応
力の値の低い部分は、その力が相対的に弱い部分であ
る。
【0049】そこで、図8に示すように、比較的圧縮応
力の弱い部分(リブカット4h)を取り除くか、また
は、当初からその部分を形成しないことにより、固定ス
クロールの変形量を増加させることなく、背面側リブを
形成することによる固定スクロールの重量の増加を最小
限に抑えることができる。
【0050】実施の形態2 実施の形態1では、厚肉部4dと背面側リブ4cとを有
する固定スクロールを備えたスクロール型流体機械につ
いて説明した。実施の形態2では、このようなリブを固
定スクロール歯側にも備えた固定スクロールを有するス
クロール型流体機械について説明する。
【0051】図9は、第リブ部としての渦巻き側リブ
4gを有する固定スクロール4の平面図である。図9を
参照して、固定スクロール4の固定スクロール歯4bが
形成された固定台板4aには、放射状に締結脚部4fと
固定スクロール歯104bとを結ぶ渦巻き側リブ4gが
形成されている。なお、これ以外の構成については実施
の形態1において説明した図1に示す構成と同様なので
同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0052】このようなリブを備えた固定スクロールで
は、特に、冷媒ガスに液化した冷媒が混入した場合や過
負荷の状態で運転された場合に効果がある。このような
場合には、発明が解決しようとする課題の項において説
明したように、圧縮室内の圧力が通常の場合よりも高く
なるため、圧縮室をなす固定スクロール歯4bと可動ス
クロール歯6bの歯面押付力が強くなる。このとき、固
定スクロール歯4bは渦巻き側リブ4gによって締結脚
部4fと結ばれているため、歯面押付力による変形を抑
制することができる。これにより、スクロール歯の破損
等を防止することができる。
【0053】実施の形態3 実施の形態3では、厚肉部、背面側リブおよび渦巻き側
リブを有する固定スクロールを備えたスクロール型流体
機械について説明する。図10は、厚肉部4d、背面側
リブ4cおよび渦巻き側リブ4gを有する固定スクロー
ルを固定スクロール歯4b側から見た平面図である。図
10を参照して、固定台板4aの固定スクロール歯4b
側の面には、放射状に固定スクロール歯4bと締結脚部
4fとを結ぶ渦巻き側リブ4gが形成されている。固定
スクロール歯4bと反対側の固定台板4aの面には、背
面側リブ(点線で表示されている部分)4cが形成され
ている。その背面側リブ4cと渦巻き側リブ4gとは、
固定台板4aを挟んで同一の回転角度位置に配置されて
いることが好ましい。なお、これ以外の構成について
は、実施の形態1において説明した図1に示すスクロー
ル型流体機械と同様なので、詳しい説明を省略する。
【0054】上述した固定スクロールでは、圧力差から
生じる変形、熱によって生じる変形および圧縮室の圧力
が過度に上昇することによって生じる歯面押付力による
変形を効果的に低減することができる。
【0055】さらに、図11および図12に示すように
厚肉部4dの周りに等間隔に複数の背面側リブ4dを設
けるとともに、その背面側リブ4dと同一回転角度にな
るように複数の渦巻き側リブ4gを形成することが好ま
しい。このような固定スクロールでは、固定台板4aが
周方向にわたって均等に効果的に補強されるため、固定
ロールの変形を最も効果的に低減することができる。
【0056】以上各実施の形態において説明したよう
に、厚肉部、背面側リブおよび渦巻き側リブを有する固
定スクロールを備えたスクロール型流体機械では、固定
スクロールの変形を大幅に低減することができる。その
結果、各スクロール歯と歯底面との隙間から冷媒ガスが
リークするのが抑えられ、圧縮特性が安定したスクロー
ル型流体機械が得られる。また、背面側リブや渦巻き側
リブを形成する場合には、スクロール歯の加工に要され
るほど精密な加工は必要ではないため、製造コストを大
幅に上昇させたり、組立作業の効率を悪化させることは
ほとんどない。
【0057】なお、スクロール型流体機械の動作として
は、圧縮機となる場合について説明したが、流体の流れ
を逆方向にすることにより、膨張機としても適用するこ
とができる。
【0058】今回開示された実施の形態はすべての点の
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記で説明した範囲ではなく、特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【0059】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明のスクロール型
流体機械によれば、第1リブ部によって、歯面押付力に
よる固定スクロール歯の径方向の変形を抑えることがで
きる。これにより、固定スクロールの変形を低減するこ
とができる。
【0060】請求項2に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、固定台板の他方の側の面には、貫通孔を取
囲むように厚肉部が形成され、その厚肉部から外周部へ
向かって第2リブ部が形成されている。貫通孔における
高圧流体の出入りによって、ケーシング内の一方の圧力
が他方の圧力よりも高くなるため、固定スクロールに
は、一方から他方へ向かって圧力差に伴う変形(圧力差
による変形)が生じようとする。このとき、固定スクロ
ールの内部には、その変形に抵抗するように応力が発生
する。特に、固定台板の中央近傍には応力が他の部分よ
りも集中する。その応力が集中する部分には厚肉部が設
けられていることにより、その応力が緩和される。ま
た、厚肉部から外周部へ向かって形成された第2リブ部
によって固定台板が補強される。
【0061】また、固定スクロールには、固定スクロー
ルの中心に近づくほど高温になるために、圧力差による
変形と同時に、熱膨張の大きさの違いに伴う変形(熱に
よる変形)が生じる。この熱による変形は、圧力差によ
る変形の向きと反対の方向であり、圧力差による変形を
打ち消すように生じる。このとき、固定台板の中心近傍
に設けられた厚肉部と、その厚肉部と結ばれた第2リブ
部との熱膨張によって、圧力差による変形を十分に打ち
消すように熱による変形を発生させることができる。こ
れらの結果、固定スクロールの変形を大幅に低減するこ
とができる。
【0062】請求項3に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、第2リブ部は、厚肉部から締結部へ向かっ
て形成されている。固定スクロールは締結部により、ケ
ーシング内に固定配置されているので、締結部近傍の固
定スクロールの変形が最も少ない。この場合、第2リブ
部が厚肉部からその締結部へ向かって形成されているこ
とにより、固定台板がより強固に補強されるため、固定
スクロールの変形をさらに抑制することができる。
【0063】請求項4に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、第リブ部の高さは、厚肉部近傍において
最も高く、外周部近傍において最も低い。第2リブ部の
うち、比較的大きい応力が分布しているのは厚肉部近傍
の部分であり、外周近傍の応力は比較的小さい。この場
合、その外周近傍の第2リブ部の高さを低く設定するこ
とにより、固定台板の補強を弱めることなく、第2リブ
部を形成することによる固定スクロールの重量増加を最
小限に抑えることができる。
【0064】請求項5に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、第1リブ部と第2リブ部とによって、固定
台板がさらに強固に補強されるため、固定スクロールの
変形をさらに低減することができる。
【0065】請求項6に記載の本発明のスクロール型流
体機械では、固定台板が周方向にわたってほぼ均等に補
強されるとともに、固定スクロール歯も周方向にほぼ均
等に補強される。これにより、固定スクロールの変形を
最も効果的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るスクロール型流体
機械の部分一縦断面図である。
【図2】同実施の形態に係るスクロール型流体機械の固
定スクロールの一平面図である。
【図3】図2に示す固定スクロールの一断面図である。
【図4】(a)は、圧力差によって生じる固定スクロー
ルの変形のシミュレーション結果であり、(b)は、温
度差によって生じる固定スクロールの変形のシミュレー
ション結果であり、(c)は、(a)と(b)とを合わ
せた正味の変形のシミュレーション結果である。
【図5】固定スクロールの一断面の温度分布を示すシミ
ュレーション結果である。
【図6】シミュレーションによる変形量の計算結果の図
である。
【図7】固定スクロールの一断面の圧縮応力分布を示す
シミュレーション結果である。
【図8】同実施の形態において、固定スクロールの形状
を説明するための一断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係るスクロール型流体
機械に適用される固定スクロールの一平面図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係るスクロール型流
体機械に適用される固定スクロールの一平面図である。
【図11】同実施の形態において適用される他の固定ス
クロールを示す一平面図である。
【図12】図11に示す固定スクロールの他の平面図で
ある。
【図13】従来の技術において、スクロール型流体機械
の問題点を説明するための部分一縦断面図である。
【図14】従来のスクロール型流体機械の第1の例を示
す部分一縦断面図である。
【図15】従来のスクロール型流体機械の第2の例を示
す部分一縦断面図である。
【符号の説明】
2 ケーシング 3a 高圧室 3b 低圧室 4 固定スクロール 4a 固定台板 4b 固定スクロール歯 4c 背面側リブ 4d 厚肉部 4e 吐出孔 4f 締結脚部 4g 渦巻き側リブ 5a 開口部 5b、5c、5d 圧縮室 6 可動スクロール 6a 可動台板 6b 可動スクロール歯 8 架構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−273488(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周近傍に形成された複数の締結部(4
    f)によりケーシング(2)内に固定配置され、前記ケ
    ーシング(2)内を一方(3b)と他方(3a)とに区
    画するとともに、中央近傍に高圧流体の出入口となる貫
    通孔(4e)が形成された固定台板(4a)および該固
    定台板(4a)の前記一方(3b)の側の面に形成され
    た渦巻き状の固定スクロール歯(4b)を含む固定スク
    ロール(4)と、 可動台板(6a)および該可動台板(6a)の前記固定
    スクロール(4)の側に向く面に形成され、前記固定ス
    クロール歯(4b)と噛み合わされて流体を圧縮または
    膨張させる渦巻き状の可動スクロール歯(6b)を含む
    可動スクロール(6)とを備え、 前記固定台板(4a)の前記方(3)の側の面に
    は、前記締結部(4f)と前記固定スクロール歯(4
    b)とを結ぶ第1リブ部(4)が形成されている、ス
    クロール型流体機械。
  2. 【請求項2】 前記固定台板(4a)の前記他方(3
    a)の側の面には、前記貫通孔(4e)を取囲むように
    厚肉部(4d)が形成され、 前記厚肉部(4d)から外周部へ向かって、第2リブ部
    (4c)が 形成されている、請求項1記載のスクロール
    型流体機械。
  3. 【請求項3】 前記第リブ部(4c)は、前記厚肉部
    (4d)から前記締結部(4f)へ向かって形成されて
    いる、請求項2記載のスクロール型流体機械。
  4. 【請求項4】 前記第リブ部(4c)の高さは、前記
    厚肉部(4d)近傍において最も高く、前記外周部近傍
    において最も低い、請求項2または3に記載のスクロー
    ル型流体機械。
  5. 【請求項5】 前記第1リブ部(4)と前記第2リブ
    部(4)とが、前記固定台板(4a)を挟んで同一の
    回転角度位置に配置されている、請求項2〜4のいずれ
    かに記載のスクロール型流体機械。
  6. 【請求項6】 前記第リブ部(4c)は複数設けられ
    るとともに、複数の第リブ部(4c)は前記厚肉部
    (4d)の周りに等間隔に配置され、 前記第リブ部(4g)は、前記固定台板(4a)を挟
    んで前記第リブ部(4c)と同一回転角度に複数配置
    されている、請求項2〜4のいずれかに記載のスクロー
    ル型流体機械。
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