JP3174634B2 - ガスタービンの燃料噴射装置 - Google Patents
ガスタービンの燃料噴射装置Info
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- JP3174634B2 JP3174634B2 JP21400992A JP21400992A JP3174634B2 JP 3174634 B2 JP3174634 B2 JP 3174634B2 JP 21400992 A JP21400992 A JP 21400992A JP 21400992 A JP21400992 A JP 21400992A JP 3174634 B2 JP3174634 B2 JP 3174634B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、液体燃料とガス燃料に
加えて、窒素酸化物（以下ＮＯx という）の発生を低減
させるために水蒸気を噴射するガスタービンの燃料噴射
装置に関する。
加えて、窒素酸化物（以下ＮＯx という）の発生を低減
させるために水蒸気を噴射するガスタービンの燃料噴射
装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図３は従来の液体燃料とガス燃料を噴射
するガスタービンの燃料噴射装置（デュアルフェエルノ
ズル）の縦断側面図、図４はその正面図である。液体燃
料Ｆは燃料噴射装置１０中心部に取付けられた液体燃料
ノズル１から実線ｆで示す円錐状に噴射される。液体燃
料ノズル１の外側には複数の噴霧空気ノズル２が円周方
向に等間隔に設けられ、点線ａで示すように噴射された
噴霧空気Ａは、噴射された液体燃料Ｆの霧化を促進させ
る。更に噴霧空気ノズル２の外側には、複数のガス燃料
ノズル３と複数の水蒸気ノズル４がそれぞれ円周方向に
等間隔に設置されており、実線ｇ及び一点鎖線ｓの方向
へガス燃料Ｇと水蒸気Ｓを噴射する。噴射された水蒸気
Ｓは１次燃焼域での火炎の温度を下げてＮＯx の低減を
図る。
するガスタービンの燃料噴射装置（デュアルフェエルノ
ズル）の縦断側面図、図４はその正面図である。液体燃
料Ｆは燃料噴射装置１０中心部に取付けられた液体燃料
ノズル１から実線ｆで示す円錐状に噴射される。液体燃
料ノズル１の外側には複数の噴霧空気ノズル２が円周方
向に等間隔に設けられ、点線ａで示すように噴射された
噴霧空気Ａは、噴射された液体燃料Ｆの霧化を促進させ
る。更に噴霧空気ノズル２の外側には、複数のガス燃料
ノズル３と複数の水蒸気ノズル４がそれぞれ円周方向に
等間隔に設置されており、実線ｇ及び一点鎖線ｓの方向
へガス燃料Ｇと水蒸気Ｓを噴射する。噴射された水蒸気
Ｓは１次燃焼域での火炎の温度を下げてＮＯx の低減を
図る。
【０００３】また、このガスタービンの燃料噴射装置で
は、図３で示すように、ガス燃料ノズル３と水蒸気ノズ
ル４はそれぞれ図３において右方向へ、かつ、燃料噴射
装置１０の軸線に対して外方へ向ってガス燃料Ｇと水蒸
気Ｓを噴射するようになっている。
は、図３で示すように、ガス燃料ノズル３と水蒸気ノズ
ル４はそれぞれ図３において右方向へ、かつ、燃料噴射
装置１０の軸線に対して外方へ向ってガス燃料Ｇと水蒸
気Ｓを噴射するようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来のガスター
ビンの燃料噴射装置においては、図３に示すように、液
体燃料Ｆの軌跡ｆとガス燃料Ｇの軌跡ｇが異なり、また
水蒸気Ｓの軌跡ｓは専らガス燃料Ｇの軌跡ｇ上にあっ
た。
ビンの燃料噴射装置においては、図３に示すように、液
体燃料Ｆの軌跡ｆとガス燃料Ｇの軌跡ｇが異なり、また
水蒸気Ｓの軌跡ｓは専らガス燃料Ｇの軌跡ｇ上にあっ
た。
【０００５】このために、ガス燃料Ｇの燃焼に伴なって
発生するＮＯx は水蒸気Ｓにより低減されるが、液体燃
料Ｆの燃焼によって発生するＮＯx は水蒸気Ｓによる低
減効果が少なかった。
発生するＮＯx は水蒸気Ｓにより低減されるが、液体燃
料Ｆの燃焼によって発生するＮＯx は水蒸気Ｓによる低
減効果が少なかった。
【０００６】本発明は、以上の問題点を解決することが
できるガスタービンの燃料噴射装置を提供しようとする
ものである。
できるガスタービンの燃料噴射装置を提供しようとする
ものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体燃料とガ
ス燃料に加えて水蒸気を噴射するガスタービンの燃料噴
射装置において、中心部に取り付けられた液体燃料ノズ
ルと該液体燃料ノズルの外側に円周方向に設けられた複
数の噴霧空気ノズルを備え、これらの外側に円周方向に
ガス燃料ノズルと水蒸気ノズルが配置され且つ円周方向
へそれぞれ角度を付けて傾斜され、前記ガス燃料ノズル
と前記水蒸気ノズルの噴射方向を前記液体燃料ノズルか
ら噴射された液体燃料側へ指向させ、前記ガス燃料ノズ
ルと前記水蒸気ノズルから噴射されたガス燃料と水蒸気
の軌跡を前記噴射された液体燃料の軌跡に近づけるよう
にしたことを特徴とする。
ス燃料に加えて水蒸気を噴射するガスタービンの燃料噴
射装置において、中心部に取り付けられた液体燃料ノズ
ルと該液体燃料ノズルの外側に円周方向に設けられた複
数の噴霧空気ノズルを備え、これらの外側に円周方向に
ガス燃料ノズルと水蒸気ノズルが配置され且つ円周方向
へそれぞれ角度を付けて傾斜され、前記ガス燃料ノズル
と前記水蒸気ノズルの噴射方向を前記液体燃料ノズルか
ら噴射された液体燃料側へ指向させ、前記ガス燃料ノズ
ルと前記水蒸気ノズルから噴射されたガス燃料と水蒸気
の軌跡を前記噴射された液体燃料の軌跡に近づけるよう
にしたことを特徴とする。
【０００８】
【作用】本発明においては、中心部に取り付けられた液
体燃料ノズルと該液体燃料ノズルの外側に円周方向に設
けられた複数の噴霧空気ノズルを備え、これらの外側に
円周方向にガス燃料ノズルと水蒸気ノズルが配置され且
つ円周方向へそれぞれ角度を付けて傾斜された構造を採
用し、噴射されたガス燃料と水蒸気の軌跡を噴射された
液体燃料の軌跡に近づけることによって、従来接触が不
十分であった液体燃料と水蒸気の接触が良好となり、液
体燃料の１次燃焼域へも水蒸気が導入され、液体燃料側
の火炎温度が低下して発生ＮＯx が低減される。
体燃料ノズルと該液体燃料ノズルの外側に円周方向に設
けられた複数の噴霧空気ノズルを備え、これらの外側に
円周方向にガス燃料ノズルと水蒸気ノズルが配置され且
つ円周方向へそれぞれ角度を付けて傾斜された構造を採
用し、噴射されたガス燃料と水蒸気の軌跡を噴射された
液体燃料の軌跡に近づけることによって、従来接触が不
十分であった液体燃料と水蒸気の接触が良好となり、液
体燃料の１次燃焼域へも水蒸気が導入され、液体燃料側
の火炎温度が低下して発生ＮＯx が低減される。
【０００９】
【実施例】本発明の一実施例を、図１及び図２によって
説明する。本実施例は、前記図３及び図４に示す従来の
ガスタービンの燃料噴射装置を以下に説明するように改
良したものである。
説明する。本実施例は、前記図３及び図４に示す従来の
ガスタービンの燃料噴射装置を以下に説明するように改
良したものである。
【００１０】即ち、液体燃料ノズル１及び噴霧空気ノズ
ル２は前記従来の装置と異なるところではないが、液体
燃料ノズル１と噴霧空気ノズル２の外側に円周方向に等
間隔に配置されたガス燃料ノズル３と水蒸気ノズル４
は、図１に示すように半径方向内側へ燃料噴射装置１０
の軸線へ向って、また図２に示すように円周方向へそれ
ぞれ角度を付けて傾斜されている。
ル２は前記従来の装置と異なるところではないが、液体
燃料ノズル１と噴霧空気ノズル２の外側に円周方向に等
間隔に配置されたガス燃料ノズル３と水蒸気ノズル４
は、図１に示すように半径方向内側へ燃料噴射装置１０
の軸線へ向って、また図２に示すように円周方向へそれ
ぞれ角度を付けて傾斜されている。
【００１１】以上のように構成された本実施例では、前
記図３及び図４に示す装置と同様に、液体燃料ノズル１
から噴射される液体燃料Ｆは、実線ｆで示す円錐状に噴
射される。一方、ガス燃料ノズル３と水蒸気ノズル４か
らは、燃料噴射装置１０の軸線へ向って、かつ、円周方
向へ角度をもって、それぞれガス燃料Ｇと水蒸気Ｓが噴
出される。
記図３及び図４に示す装置と同様に、液体燃料ノズル１
から噴射される液体燃料Ｆは、実線ｆで示す円錐状に噴
射される。一方、ガス燃料ノズル３と水蒸気ノズル４か
らは、燃料噴射装置１０の軸線へ向って、かつ、円周方
向へ角度をもって、それぞれガス燃料Ｇと水蒸気Ｓが噴
出される。
【００１２】従って、噴射された液体燃料Ｆ、ガス燃料
Ｇ及び水蒸気Ｓの軌跡ｆ，ｇ，ｓは、図１からも読み取
れる様に、周方向及び軸方向で相互に交差し、液体燃料
Ｆ、ガス燃料Ｇ及び水蒸気Ｓはそれぞれは混り合ってい
る。
Ｇ及び水蒸気Ｓの軌跡ｆ，ｇ，ｓは、図１からも読み取
れる様に、周方向及び軸方向で相互に交差し、液体燃料
Ｆ、ガス燃料Ｇ及び水蒸気Ｓはそれぞれは混り合ってい
る。
【００１３】このように、噴射された液体燃料Ｆ、ガス
燃料Ｇ及び水蒸気Ｓがそれぞれ混り合うことによって水
蒸気Ｓが液体燃料Ｆとガス燃料Ｇの１次燃焼域へ導入さ
れ、液体燃料Ｆ及びガス燃料Ｇの火炎温度が低下し燃焼
に伴って発生するＮＯx の量を低減することができる。
燃料Ｇ及び水蒸気Ｓがそれぞれ混り合うことによって水
蒸気Ｓが液体燃料Ｆとガス燃料Ｇの１次燃焼域へ導入さ
れ、液体燃料Ｆ及びガス燃料Ｇの火炎温度が低下し燃焼
に伴って発生するＮＯx の量を低減することができる。
【００１４】本実施例と前記図３及び図４に示す従来の
装置を用いた実験におけるＮＯx の発生状態を図５に示
す。図５において、水蒸気を噴射しない場合の発生ＮＯ
x を１とすると、水蒸気量を増すにつれてＮＯx は逐次
低減する。実線は前記従来の装置におけるＮＯx の低減
状態を示し、ガス燃料側では急速に低下しているが、液
体燃料側での低減効果は比較的少なかった。一方、点線
は本実施例における液体燃料側におけるＮＯx の低減状
態を示しており、蒸気／燃料（重量比）２の場合におい
て前記の従来装置に対してＮＯx 発生量が１／１・５に
減少している。
装置を用いた実験におけるＮＯx の発生状態を図５に示
す。図５において、水蒸気を噴射しない場合の発生ＮＯ
x を１とすると、水蒸気量を増すにつれてＮＯx は逐次
低減する。実線は前記従来の装置におけるＮＯx の低減
状態を示し、ガス燃料側では急速に低下しているが、液
体燃料側での低減効果は比較的少なかった。一方、点線
は本実施例における液体燃料側におけるＮＯx の低減状
態を示しており、蒸気／燃料（重量比）２の場合におい
て前記の従来装置に対してＮＯx 発生量が１／１・５に
減少している。
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、液体燃料とガス燃料を
共用するガスタービンの発生ＮＯx を大幅に減少させる
ことができ、環境汚染防止に寄与することができる。
共用するガスタービンの発生ＮＯx を大幅に減少させる
ことができ、環境汚染防止に寄与することができる。
【図１】本発明の一実施例に係るガスタービンの燃料噴
射装置の縦断側面図である。
射装置の縦断側面図である。
【図２】同実施例の正面図である。
【図３】従来のガスタービンの燃料噴射装置の縦断側面
図である。
図である。
【図４】同従来のガスタービンの燃料噴射装置の正面図
である。
である。
【図５】前記本発明の実施例と従来のガスタービンの燃
料噴射装置を用いた実験におけるＮＯx の発生状態を示
すグラフである。
料噴射装置を用いた実験におけるＮＯx の発生状態を示
すグラフである。
１ 液体燃料ノズル ２ 噴霧空気ノズル ３ ガス燃料ノズル ４ 水蒸気ノズル １０ 燃料噴射装置 Ａ 噴霧空気 Ｆ 液体燃料 Ｇ ガス燃料 Ｓ 水蒸気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷村 聡 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目１番１号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (56)参考文献 実開 昭62−81824（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−22349（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−194327（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F02C 3/30 F02C 9/40 F23R 3/28 F23R 3/36
Claims (1)
- 【請求項１】 液体燃料とガス燃料に加えて水蒸気を噴
射するガスタービンの燃料噴射装置において、中心部に
取り付けられた液体燃料ノズルと該液体燃料ノズルの外
側に円周方向に設けられた複数の噴霧空気ノズルを備
え、これらの外側に円周方向にガス燃料ノズルと水蒸気
ノズルが配置され且つ円周方向へそれぞれ角度を付けて
傾斜され、前記ガス燃料ノズルと前記水蒸気ノズルの噴
射方向を前記液体燃料ノズルから噴射された液体燃料側
へ指向させ、前記ガス燃料ノズルと前記水蒸気ノズルか
ら噴射されたガス燃料と水蒸気の軌跡を前記噴射された
液体燃料の軌跡に近づけるようにしたことを特徴とする
ガスタービンの燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21400992A JP3174634B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | ガスタービンの燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21400992A JP3174634B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | ガスタービンの燃料噴射装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0666156A JPH0666156A (ja) | 1994-03-08 |
| JP3174634B2 true JP3174634B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=16648759
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21400992A Expired - Lifetime JP3174634B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | ガスタービンの燃料噴射装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3174634B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002156115A (ja) * | 2000-11-17 | 2002-05-31 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 燃焼器 |
| US7082765B2 (en) * | 2004-09-01 | 2006-08-01 | General Electric Company | Methods and apparatus for reducing gas turbine engine emissions |
| US7536862B2 (en) * | 2005-09-01 | 2009-05-26 | General Electric Company | Fuel nozzle for gas turbine engines |
| US7665308B2 (en) * | 2005-11-07 | 2010-02-23 | General Electric Company | Methods and apparatus for injecting fluids into a turbine engine |
| JP2008014203A (ja) * | 2006-07-05 | 2008-01-24 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | ガスタービンエンジン |
| JP5631223B2 (ja) * | 2011-01-14 | 2014-11-26 | 三菱重工業株式会社 | 燃料ノズル、これを備えたガスタービン燃焼器およびこれを備えたガスタービン |
| JP5975487B2 (ja) | 2013-03-11 | 2016-08-23 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 燃料噴霧ノズル |
| JP6327826B2 (ja) | 2013-10-11 | 2018-05-23 | 川崎重工業株式会社 | ガスタービンの燃料噴射装置 |
| JP6395363B2 (ja) | 2013-10-11 | 2018-09-26 | 川崎重工業株式会社 | ガスタービンの燃料噴射装置 |
| JP6722491B2 (ja) | 2016-04-01 | 2020-07-15 | 川崎重工業株式会社 | ガスタービンの燃焼器 |
| CN116981887A (zh) * | 2021-03-26 | 2023-10-31 | 株式会社Ihi | 燃烧装置以及燃气涡轮系统 |
-
1992
- 1992-08-11 JP JP21400992A patent/JP3174634B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0666156A (ja) | 1994-03-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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