JP2008014203A - ガスタービンエンジン - Google Patents

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Yasushi Ozawa
靖 小沢
Hiroyuki Nishida
啓之 西田
Nozomi Hashimoto
望 橋本
Yasunobu Tada
安伸 多田
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Abstract

【課題】バイオマス燃料を含む液体燃料を通常の天然ガス用ガスタービンに天然ガスと同時に供給することによって、経済的にガスタービンエンジンからの二酸化炭素、窒素酸化物およびスモークの排出を少なくする。
【解決手段】 植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料を天然ガスと同時に燃焼器7に供給し、液体燃料を燃焼器7に供給する供給系統23および燃料ノズル3内の燃料温度を液体燃料の流動点を超え、かつコーキングを生じない温度に加熱する手段を有し、予混合ノズル5に供給される圧縮空気と天然ガスおよび液体燃料とを混合した後燃焼器7に供給して燃焼し、生成した燃焼ガスをタービン12に供給して動力を発生させるようにしたものであり、液体燃料に加熱した植物油メチルエステルを使用し、かつ希薄予混合燃焼方式の天然ガス用燃焼器を利用することによって、二酸化炭素、スモークおよび窒素酸化物の排出量を抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、天然ガス用ガスタービンエンジンに関する。さらに詳述すると、本発明は、植物油メチルエステルを利用した液体燃料と天然ガスとを混焼できるガスタービンエンジンに関するものである。
近年、環境に悪影響を与える窒素酸化物(NOx)や浮遊粒子状物質(SPM)の発生を抑制することが求められており、かつ石油に代わる燃料として、バイオマス燃料の利用が求められている。
軽油やA重油などの化石燃料由来の液体燃料を用いるガスタービンエンジンは、LNG(液化天然ガス)などのガス燃料を用いるガスタービンエンジンと比べて高濃度のNOxを排出するとともに、SPMの原因となるスモークを排出する可能性もある。このため、燃料の噴射方法の改善やバーナーの構造の工夫、および水または水蒸気の燃焼器内への噴射などによって、その低減が図られているが、特にNOxについては十分な低減効果が得られておらず、高価な排煙脱硝装置の設置が行われている。さらに、水または水蒸気を噴射するとエネルギー損失が増大する問題もある。
一方、我が国は京都議定書の締結によって二酸化炭素(CO)などの温室効果ガスの排出量の削減義務が課されているが、バイオマスの燃焼によって排出されるCOは、生物の成長過程で大気中から吸収したCO であることから、バイオマスの燃焼はCOを増加させない。このため、石油系燃料をバイオマス燃料で代替することにより、COの排出削減に大きく貢献する。さらに、我が国では「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」(RPS法)が施行され、電気事業者に対し、バイオマスを含む新エネルギーにより発電された電気を一定の割合で利用することを義務付けている。
そこで、木屑などの固形バイオマス燃料を石炭に混入して発電用ボイラーで燃焼する方法、発電用ガスタービンエンジンで燃焼する方法およびガス化して発電用ガスタービンエンジンで燃焼する方法などが検討されている。しかし、木屑などの固形バイオマス燃料を利用するこれらの方法は、固形バイオマスの質量あたりの発熱量が低く、収集効率および輸送効率も悪く、かつ生成する灰またはスラグの処理も必要となり、経済性に劣るなどの問題がある。
例えば、固形バイオマス燃料をガスタービンエンジンで燃焼する方法が特許文献1に示されている。この方法では、化石燃料、バイオマス燃料を適宜選択して燃焼ガスを生成すること、生成された燃焼ガスに含まれる不純物をサイクロンセパレータで除去した後にガスタービンに供給すること、サイクロンセパレータ出口温度が800℃を下回らないようにすることなどが必要とされている。その理由は、固形バイオマス燃料の発熱量が低く、バイオマス燃料のみでは起動運転および部分負荷運転ができないこと、固形バイオマス燃料の燃焼によって生成する灰を除去しないとタービン翼に灰が付着すること、固形バイオマス燃料中にダイオキシンの原因物質が含まれるため、800℃以上にしないとダイオキシンを発生することに起因している。
また、固形バイオマス燃料などをガス化して発電用ガスタービンエンジンで燃焼する方法が特許文献2に示されている。この方法では、ガス化した気体燃料の圧縮機に水噴霧手段を設け、気体燃料の圧縮過程で水を噴霧して圧縮機内で蒸発させ、このときの吸熱作用を利用して圧縮に伴うガス温度の上昇を抑えること、および気体燃料のガス温度を300℃以上にすることが必要とされている。その理由は、温度の高い気体燃料を圧縮すると、さらに温度が高くなって圧縮エネルギーがガスタービンで発生するエネルギーに比べ同じ程度の大きさになり、出力されるエネルギーが減ってしまうこと、およびバイオマスなどをガス化した可燃性ガスは低温になると液化するタール分と呼ばれる成分を含み、ガス温度が低くなった時に粘性の高い液体となって配管や機器などに付着し、閉塞などの問題を起こすことに起因している。また、特許文献2では、タール分による問題を回避する従来の方法として、ガス化温度を高くしてタール分を熱分解する方法、ガスを水洗してタールを除去する方法が記載されているが、エネルギー損失の発生および設備の複雑化などの欠点があること、さらに、気体燃料の圧縮を不要とする従来の方法として、ガス化を加圧で行う方法があるが、耐圧容器が必要となり、安全上の問題を生じるとともに、運転費が増加する欠点を示している。
これらの固形またはガス化バイオマス燃料に対し、植物油を燃料としてガスタービンエンジンで燃焼する方法も提案されている(特許文献3及び4)。植物油メチルエステルを成分とする液体燃料の場合、単純に燃料ノズルから噴霧すると、粘度が高いために噴霧粒径が大きくなり、着火が難しくなる。液体燃料の場合、燃料が液体のままでは空気と反応して燃焼することはできず、液体が蒸発して気体になった状態で始めて空気と反応し燃焼することから、噴射された液体燃料が蒸発しやすい状況を作り出しておく必要がある。このため、起動をより着火しやすい石油系燃料で行う必要が生じる。そこで、これらの方法は、始動時に灯油、軽油などの液体燃料または都市ガスなどの気体燃料を燃焼して燃焼室温度を上昇させ、その後に燃料を改質された天ぷら油などの植物廃油に切り替えて燃焼させてガスタービンを駆動するものである。
特開2004−218532号 特開2002−221047号 特開2003−184576号 特開2004−11628号
しかしながら、特許文献1記載の方法では、サイクロンセパレータが必要となり設備の大型化および設備費の増加を招くとともに、高温の灰によるサイクロンの摩耗を生じる恐れがある。さらに、サイクロン出口の温度管理が必要となり、そのための制御が複雑になる。
また、特許文献2の方法では、純水が必要になるとともに、水の供給装置および制御装置も必要となり、設備費、運転費が増加する。また、燃料のガス化に伴うエネルギー損失を防ぐことはできない。さらに、固形バイオマス燃料の収集効率および輸送効率が悪いこと、および生成する灰またはスラグの処理費用が必要になることは共通の課題として残っている。さらに、固形バイオマス燃料中に含まれるナトリウム、カリウムなどの微量成分がタービンなどの材料を劣化させるが、その対策がとられていない。
また、特許文献3及び4記載の方法では、化石燃料由来の液体燃料を起動用燃料として使用する場合、希薄予混合燃焼を利用できないため、NOxを多量に排出する。一方、気体燃料を起動用燃料として使用する場合は、希薄予混合燃焼を行えば、NOxの排出を抑制できるが、液体のバイオマス燃料に切り替えた後は希薄予混合燃焼が難しく、拡散燃焼になるため、多量のNOxを排出する問題がある。
本発明は、既存の天然ガス用ガスタービンエンジンに僅かな改造を加えるだけで、バイオマス燃料を成分として含有する液体燃料を効率的に燃焼可能とし、液体燃料だけを燃焼させるガスタービンエンジンよりも二酸化炭素、窒素酸化物およびスモークの排出が少なく、かつ天然ガスだけを燃料として用いる場合よりも二酸化炭素排出量を低減できる天然ガス用ガスタービンエンジンを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載の発明にかかる天然ガス用ガスタービンエンジンは、負荷運転以上の運転条件で植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料を天然ガスと同時に燃焼器に供給する手段と、液体燃料を燃焼器に供給する燃料供給系および燃料ノズル内の燃料温度を液体燃料の流動点を超えかつコーキングを生じない温度に加熱する手段とを備え、燃焼器に供給される圧縮空気によって燃料ノズルから微粒として噴射される液体燃料および天然ガスを燃焼し、生成した燃焼ガスをタービンに供給して動力を発生させるようにしている。また、本発明にかかるガスタービンエンジン運転方法は、既存の天然ガスを燃料として用いるガスタービンエンジンにおいて、植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料を燃焼器に供給する燃料供給系および燃料ノズル内の燃料温度を前記液体燃料の流動点を超えかつコーキングを生じない温度に保持しながら、負荷運転以上の運転条件で前記液体燃料を補助燃料として前記天然ガスと同時に燃焼器に供給し、前記燃焼器に供給される圧縮空気によって前記燃料ノズルから微粒として噴射される前記液体燃料および天然ガスを燃焼し、タービンを駆動する燃焼ガスを生成させることを特徴とするものである。
このガスタービンエンジンによると、ガスタービンエンジンの起動および停止時には、天然ガスだけを用いた通常運転とされるので、運転が容易でかつ安定する。そして、負荷運転条件に達すると、植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料が天然ガスと共に燃焼室内に噴射される。このとき、メチルエステル化で粘度並びに気化温度が低下し、さらに液体燃料の流動点を超えかつコーキングを生じない温度に加熱され蒸発の容易な微粒の状態で噴霧される液体燃料は、ノズルから噴霧され粒子となって蒸発し、天然ガスおよび圧縮空気との混合が進みやすくなることから、希薄予混合気に近づいた状況で燃焼し、植物油のみをガスタービンで燃焼する場合と比べて低NOx燃焼が可能になる。しかも、COを増加させないバイオマスを原料とした植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料の補助燃料としての使用により、天然ガス単独で燃焼させる場合に比べても、CO排出量の低減を可能とする。
さらに、植物油メチルエステルは軽油、A重油などの液体燃料と比べてスモークを発生しにくく、軽油、A重油などの液体燃料用ガスタービンと比べて低スモーク燃焼が可能になる。
ここで、本発明のガスタービンエンジンは、液体燃料供給系および燃料ノズル内の燃料温度を液体燃料の流動点よりも10℃以上高い温度にすることが好ましい。また、補助燃料として供給する液体燃料の質量流量は、天然ガスの質量流量の1%以上20%以下にすることが好ましい。
また、液体燃料は、その中に含まれる植物油メチルエステルの体積濃度を5%以上とすることが好ましく、より好ましくは全量を植物油メチルエステルにすることである。さらに好ましくは、植物油メチルエステルとしてパームメチルエステルを用いることである。
また、本発明のガスタービンエンジンは、液体燃料を天然ガスと別のノズルから燃焼器に供給するようにしても良いし、液体燃料を天然ガスに予め混入し、天然ガスの熱によって液体燃料の一部または全部を蒸発させた後、天然ガスと同じノズルから燃焼器に供給するようにしても良い。
また、本発明のガスタービンエンジンは、液体燃料の供給系をパージする機構を備えるようにしている。
請求項1並びに10記載の発明によると、植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料をその流動点を超えかつコーキングを生じない温度に保持しながら負荷運転以上の運転条件で補助燃料として天然ガスと同時に供給するようにしているので、ノズルから噴霧された液体燃料粒子が蒸発し、天然ガスおよび圧縮空気との混合が進みやすくなり、希薄予混合燃焼する天然ガスと共に予混合燃焼に近づいた状況で燃焼するため、植物油のみをガスタービンで燃焼する場合と比べて低NOx燃焼が可能になる。また、植物油メチルエステルを成分として含むので、スモークを発生しにくく、軽油、A重油などの液体燃料用ガスタービンと比べて低スモーク燃焼が可能になる。しかも、植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料の使用により、天然ガス単独で燃焼させる場合に比べても、CO排出量が低減されることとなる。依って、天然ガス用ガスタービンエンジンにおいて天然ガスのみを燃焼させるときよりも、COの排出削減に大きく寄与でき、NOx並びにスモークの排出量の増加も対処可能な範囲の僅かな量に抑えることができる。
また、既存の天然ガス用ガスタービンエンジンを用い、わずかな改造によって液体燃料を天然ガスと同時に燃焼できるので、装置の開発費用および開発期間を短縮できる。しかも、植物油メチルエステルを含む液体燃料は、木屑などの固体バイオマス燃料と比べて、質量あたりの発熱量が高く、燃焼が容易で、かつ液体になり、軽油と同等の噴霧特性を実現できることから、軽油用の噴霧ノズルをそのまま使用できる。
さらに、植物油メチルエステルを含む液体燃料は、固体バイオマス燃料と比べて収集効率および輸送効率が高いので、バイオマス燃料を使う際の重大な障害であった燃料の安定供給の実現を可能とすると共に運転コストを低廉なものとできる。しかも、植物油メチルエステルは、灰やスラグの原因となる無機成分、ダイオキシンの原因となる塩素、タービンなどの材料の腐食の原因となるナトリウムやカリウム、およびスモークや輝炎の原因となる芳香族炭化水素や環状炭化水素などを含まないので、それらに起因する問題を一切なくすことができる。つまり、灰、スラグ、ダイオキシンを排出せず、タービンなどの材料の寿命延伸を図れ、NOxおよびスモークの排出を抑制できる。さらに、液体燃料としてそのまま使用されるため、高温で燃料をガス化する必要もなければ、タールの発生もタールの除去のための純水も必要としない。しかも、バイオマス燃料なので燃焼時に排出されるCOは元々大気中のCOに起因するものであり、新たなCOの発生に繋がらず、COの排出削減に大きく寄与できる。
また、請求項2記載の発明によると、液体燃料供給系および燃料ノズル内の燃料温度を流動点よりも10℃以上高い温度としているので、気温が低くても液体燃料を蒸発しやすい微粒とする安定な噴霧を実現できる。
また、請求項3記載の発明によると、液体燃料の質量流量を天然ガスの質量流量の1%以上20%以下にしているため、天然ガスのみを燃焼させる場合に比べてNOxおよびスモークの増加が生じるもののその量は少なく、既存の天然ガス用ガスタービン施設に含まれる脱硝設備などで対応できる範囲内の増量に抑えることができる。したがって、燃焼器内への水または水蒸気の噴射、または排煙脱硝装置の追設などの環境対策の強化およびそれに伴う環境対策費用の増加を行う必要が無く、エネルギー効率の低下も招かない。
また、請求項4記載の発明によると、将来自動車用燃料として流通する可能性のある、植物油メチルエステルを一部軽油に混入した燃料を、そのまま利用できる。
また、液体燃料を全て植物油メチルエステルにした請求項5記載の発明によると、化石燃料由来の液体燃料に比べてCO、NOxおよびスモークの排出量を著しく抑制できるという格別なる効果を奏する。
また、請求項6記載の発明によると、パームメチルエステルを利用しているので、バイオマス燃料の安定供給に関する問題が解消できる。パームメチルエステルは生産地が我が国に近く、生産量も豊富で、我が国への供給安定性が最も高く、安価なバイオマス燃料である。
また、請求項7記載の発明によると、液体燃料を天然ガスと別のノズルから供給するので、従来の天然ガス供給系、天然ガスノズル、および天然ガス用バーナーをそのまま使うか、少ない改造で使うことができ、燃焼器の開発費用および開発期間の短縮が可能になる。
また、請求項8記載の発明によると、液体燃料を天然ガスに混入して液体燃料の一部または全部を気化した後に、天然ガス同じノズルから燃焼器に供給できるので、従来の天然ガス専焼の燃焼器と同じ燃焼構造を利用して液体燃料を燃焼することが可能になる。即ち、天然ガスは加圧して燃焼器に供給するため、圧縮熱によって温度が上昇する。さらに、燃焼器内の燃料ノズルは燃焼器からの伝熱によって加熱されるため、天然ガスの温度はさらに上昇する。その中に液体燃料を混入することにより、液体燃料の一部または全部が蒸発し、天然ガスと混合して、ガス燃料と類似の状態になる。一方、天然ガス専焼の燃焼器は、希薄予混合燃焼などを利用した特殊な低NOx燃焼構造を採用しており、液体燃料を天然ガスと同じノズルから燃焼器に供給することにより、ノズル以降の低NOx燃焼構造をそのまま利用して燃焼することが可能になる。その結果、液体燃料専焼の燃焼器と比べて著しいNOx低減効果が得られる。また、燃料供給系、および燃料ノズルなどの燃料供給構造の変更のみで、従来の天然ガス用燃焼器本体の構造はそのまま適用できるので、燃焼器の開発費用および開発期間の短縮が可能になる。さらに、液体燃料の流動点が高い場合は、液体燃料の加熱を停止すると燃料を流動できなくなるため、液体燃料が供給系に残ったまた液体燃料を停止し、加熱も停止すると、再度供給を行う場合に支障をきたす。しかし、天然ガスの供給系に液体燃料を混入する位置から下流については、天然ガスで液体燃料をパージできるため、上記問題は生じない。
また、請求項9記載の発明によると、液体燃料の供給系をパージできるため、液体燃料が液体燃料供給系に残留することにより生じる詰まりなどの問題を解消できる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1に、本発明の天然ガス用ガスタービンエンジンを用いた発電システムの実施形態を示す。この実施形態のガスタービン発電システムは、負荷運転以上のときに植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料を補助燃料として主燃料の天然ガスと共に燃焼させて燃焼ガスを生成する天然ガス用ガスタービンエンジン21と、該天然ガス用ガスタービンエンジン21から供給される燃焼ガスで駆動されるタービン12と、天然ガス用ガスタービンエンジンに圧縮空気を供給する空気圧縮機11と、空気圧縮機11並びにタービン12と同軸に配置されている発電機10と、起動時に発電機10をモータとして駆動するための切替器13とを備え、生成した燃焼ガスをタービン12に供給して発電機10を回し、電力を発生させるようにしている。なお、図示していないが、空気圧縮機11とタービン12との間の連結シャフトにはクラッチが備えられ、必要に応じて断続できる構造となっている。
ここで、天然ガス用ガスタービンエンジン21は、液体燃料供給系統23の液体燃料タンク8から、周りを断熱材で保護しながら加熱器17を備えることにより加熱・保温した配管19並びに調節弁9を通して供給される液体燃料が、天然ガスタンク1から配管18ならびに調節弁2を通して供給される天然ガスとノズル3内で混合する。その際に、配管19によって加熱された液体燃料は、圧縮熱によって温度が上昇した天然ガスによって、燃料ノズル3内で液体燃料の流動点を超える温度に十分加熱される。なお、図示していないが、液体燃料供給系統および燃料ノズルには温度センサーを取り付けて、燃料温度が監視される。加熱器17は電気加熱器でも良いし、ガスタービンエンジンの排出ガスの熱を利用しても良い。なお、液体燃料の温度が上がりすぎるとコーキングを生じてノズルの閉塞などを生じるため、そのような恐れがある場合には、図示していないが、液体燃料ノズルの外周を別途低温の空気などで冷却する構造とし、温度が最も上昇する条件でもコーキングを生じる温度に到達しないようにする。これにより、植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料がその流動点を超えるがコーキングを生じない温度に昇温された状態で天然ガスと共に空気中に噴射され、空気と混合されて予混合ノズル5から燃焼器7内に噴射される構造とされている。そして、空気圧縮機11から供給される圧縮空気によって燃焼器7の内部で燃焼させられる。なお、このガスタービン発電システムは、起動時には発電機10をモータとして駆動することにより、同軸に連結されている空気圧縮機11を駆動し、圧縮空気をガスタービンエンジンに供給して燃料ノズル3を圧縮空気の熱で加熱するとともに、圧縮熱によって温度が上昇した天然ガスを燃料ノズル3に供給して、燃料ノズル3の内部の温度を上昇するようにしている。
液体燃料としては、大豆油、菜種油、パーム油、ひまわり油、落花生油、綿実油、ココナッツ油、オリーブ油、パーム核油、コーン油、廃食油などの植物油をメタノールと反応させてエステル化し精製した植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料を使用する。植物油メチルエステルの化学式は下記で示される。
<化1>
R−COO−CH
R:直鎖炭化水素
植物油メチルエステルは軽油、灯油、A重油などの化石燃料由来の液体燃料と任意の割合で混合できるため、化石燃料由来の液体燃料と混合して使用しても良い。ここで、植物油メチルエステルと軽油を混ぜた燃料の流動点は軽油の流動点と植物油メチルエステルの流動点の間になる。流動点の低い綿実油やサフラワーのメチルエステルの場合は、軽油と混ぜると、流動点が上昇し、流動点の高いパームやココナッツのメチルエステルの場合には軽油と混ぜると流動点が低下する。流動点が0℃以上の主な植物油メチルエステルはココナッツメチルエステルとパームメチルエステルの二つが挙げられる。なお、他の植物油でも精製して高分子の成分を集めれば流動点が高くなるので、必要に応じてそのような処理を施すこともある。
植物油メチルエステルの流動点は原料の植物油の種類によって約−50℃から12.5℃まで変化し、流動点が−30℃より低いものについては、寒冷地(北海道)で冬に使う特3号軽油(JIS K 2204(2004年)、流動点=−30℃以下)と同様であるため、流動性の点では加熱の必要はないが、粘度が低くなるほど噴霧粒子径が小さくなり、NOxおよびスモークが減少するため、加熱するほうが好ましい。また、植物油メチルエステルの中には、菜種油メチルエステル(流動点=−7.5℃)や大豆油メチルエステル(流動点=−7.5℃)のように、0℃よりも僅かに流動点の低いものがあり、地域によっては起動時を含め燃料を必ずしも加熱しなくても流動点を超える温度に保証されることもあるが、それでもノズル内燃料温度がより高い方が安定な微粒化された噴霧を得られる上で好ましい。一方、冬期や寒冷地では気温が0℃を下回る場合があり、その様なところでは流動点が0℃以上の植物油メチルエステルを成分として含む燃料は固化してしまい、使えなくなる。また、0℃よりも僅かに流動点の低い燃料の場合にも、微粒化された噴霧が安定に得られなくなることもある。さらに、流動点からある程度高い温度にしないと、粘度が十分下がらず、ノズルから燃料の安定な噴霧ができず、噴霧粒子も微粒化せず、NOxを下げることができない。他方、バイオマス燃料としての植物油メチルエステルは、我が国への供給安定性が最も高く、安価なパームメチルエステルの使用が好ましい。しかし、このパームメチルエステルは流動点が12.5℃と高く、気温が低いと燃料を燃焼器に安定に供給し、噴霧することができない。そこで、安全率を加味して少なくとも流動点より10℃以上、好ましくは20℃以上高温に加熱するようにすれば、あらゆる種類の植物油メチルエステルを成分に含む液体燃料を詰まらせることなく、微粒化して噴霧させることが可能となる。一方、250℃を越えると噴霧粒子の微粒化・蒸発に与える貢献の割に熱損失が大きくなり、運転費が増加するとともに、コーキングによる供給系統およびノズルの閉塞の恐れを生じる。そこで、燃料ノズル3内の液体燃料を加熱する範囲は、流動点より20℃以上高温かつ絶対値で250℃以下であることが好ましい。
植物油メチルエステルを成分として含む燃料は液体であることに加え、植物油をメチルエステル化することによって、粘性および気化温度が下がる効果があり、燃料としての取扱い、蒸発および着火が容易になる。しかも、固形バイオマス燃料に比べて燃料の収集・輸送効率が高い上に、質量あたりの発熱量が軽油と比較して一割から二割低い程度であって固形バイオマス燃料よりも質量あたりの発熱量が高いため、燃料を蒸発しやすい微粒の状態で噴霧することによって安定に燃焼できる。植物油メチルエステルは燃料中に灰やスラグの原因となる無機成分がほとんど含まれない。また、植物油メチルエステルは軽油などの化石燃料由来の液体燃料と異なり、スモークの原因となる芳香族炭化水素、環状炭化水素を含まず、かつ分子中に側鎖を含まない。さらに、スモークの発生を抑制する酸素原子を含む。また、燃焼火炎がより希薄予混合燃焼火炎に近くなり、NOxの発生が抑制される。さらに、パームメチルエステルは他の植物油メチルエステルと比べて、劣化およびスモークの原因となる二重・三重結合を含む成分が少なく、長期間貯蔵しても燃料の劣化が少なく、スモークの発生も少ない。一方、軽油などの化石燃料においては、原料の原油中に硫黄が含まれるため、軽油を精製する際に高温・高圧で高価な水素を用いた高度脱硫処理が必要となるが、植物油は原料中に硫黄をほとんど含まず、脱硫処理が不要である。ダイオキシンの原因となる塩素や、タービンなどの材料の腐食の原因となるナトリウム、カリウムなども精製時に除去されるためほとんど含まない。
現在我が国では植物油メチルエステルを一部軽油に混入した燃料を、自動車用燃料として使用する検討を進めており、その燃料が流通するようになれば、そのまま本ガスタービンエンジンに使用でき、燃料の入手が容易になる。なお、植物油メチルエステルを混合した軽油について、我が国での植物油メチルエステルの混合割合は5%以上が見込まれる。一方、前述したように、この植物油メチルエステルの使用量即ち混合量を増やす程、化石燃料由来の液体燃料を用いるときの問題を伴うことなく、CO排出量の低減効果が得られる。依って、液体燃料中の植物油メチルエステルの体積濃度は、多いほど好ましく、少なくとも5vol%以上、好ましくは100vol%とすることである。
液体燃料の天然ガスに対する割合を増やすほど、NOxおよびスモークの排出量が増加する。このため、液体燃料の質量流量は、天然ガスの質量流量の1%以上20%以下が好ましい。この場合、NOxおよびスモークの増加が少なく、燃焼器内への水または水蒸気の噴射、または排煙脱硝装置の追設などの環境対策の強化、およびそれに伴う環境対策費用の増加を行う必要が無く、エネルギー効率の低下も招かない。
また、本実施例では、燃料ノズル3の内部で液体燃料を天然ガスに混入し、天然ガスと同じ燃料ノズル3から燃焼器に供給するようにしている。天然ガスは圧縮されて温度が上昇した状態で燃料ノズル3に供給され、その中に液体燃料が混入される。ケーシング6内の燃料ノズル3は高温の圧縮空気からの伝熱によって加熱されるため、天然ガスの温度はさらに上昇する。その結果、天然ガスに混入した液体燃料の一部または全部が気化し、天然ガスと混合し、ガス燃料と類似の状態になった後に、空気と混合して予混合ノズル5から燃焼器7の内部に噴射されて燃焼する。予混合ノズル5以降は従来の天然ガス専焼の燃焼器と同じ燃焼構造のままであるため、天然ガス用燃焼器の構造をそのまま利用して液体燃料を燃焼することが可能になる。天然ガス専焼の燃焼器は、希薄予混合燃焼などを利用した特殊な低NOx燃焼構造を採用しており、液体燃料を天然ガスと同じノズルから燃焼器に供給することにより、天然ガスに匹敵する低NOx燃焼が可能になる。その結果、液体燃料専焼の燃焼器と比べて著しいNOx低減効果が得られる。また、燃料供給系、および燃料ノズルなどの燃料供給構造の変更のみで、従来の天然ガス用燃焼器本体の構造はそのまま適用できるので、燃焼器の開発費用および開発期間の短縮が可能になる。
次に、燃料ノズルの第二の形態の例を図2に示す。予混合ノズル5に天然ガスを燃料ノズル3から供給すると共に、液体燃料配管19を天然ガス配管18に接続し、液体燃料を天然ガスに混入する。なお、混入部では噴霧ノズルなどを用いて液体燃料を微粒化し、天然ガスとの良好な混合を図る。天然ガスは圧縮されて温度が上昇した状態で液体燃料と混合された後、燃料ノズル3に供給される。ケーシング6内の燃料ノズル3は高温の圧縮空気からの伝熱によって加熱されるため、天然ガスの温度はさらに上昇する。その結果、天然ガスに混入した液体燃料の一部または全部が気化し、天然ガスと混合し、ガス燃料と類似の状態になった後に、空気と混合して予混合ノズル5から燃焼器7の内部に噴射されて燃焼する。予混合ノズル5以降は第1の実施形態と同様に従来の天然ガス専焼の燃焼器と同じ燃焼構造のままであるため、天然ガスに匹敵する低NOx燃焼が可能になり、液体燃料専焼の燃焼器と比べて著しいNOx低減効果が得られる。また、従来の天然ガス用燃焼器本体の構造はそのまま適用できるので、燃焼器の開発費用および開発期間の短縮が可能になる。さらに、液体燃料の流動点が高い場合は、液体燃料の加熱を停止すると燃料を流動できなくなるため、液体燃料が供給系に残ったまた液体燃料を停止し、加熱も停止すると、再度供給を行う場合に支障をきたす。しかし、天然ガスの供給系に液体燃料を混入する位置から下流については、天然ガスで液体燃料をパージできるため、上記問題は生じない。
また、燃料ノズルの第三の形態の例を図3に示す。予混合ノズル5に天然ガスを燃料ノズル3から供給すると共に、液体燃料を液体燃料ノズル14から供給する。さらに、予混合ノズル5には高温の圧縮空気も供給される。液体燃料ノズル14は高温の圧縮空気からの伝熱によって加熱されるため、液体燃料ノズル14内の燃料温度が液体燃料の流動点を超える温度に加熱され、粘度を下げて蒸発の容易な微粒の状態で噴霧される。しかも、燃料の温度上昇そのもので燃料が蒸発しやすくなる。したがって、ノズル14から噴霧された液体燃料粒子が蒸発し、予混合ノズル5内で、天然ガスおよび圧縮空気との混合が進みやすくなり、希薄予混合気となって予混合ノズル5から燃焼器7内に噴射されて燃焼する。なお、予混合ノズル5以降は従来の天然ガス専焼の燃焼器と同じ燃焼構造のままであるため、天然ガスに匹敵する低NOx燃焼が可能になり、液体燃料専焼の燃焼器と比べて著しいNOx低減効果が得られる。また、燃料供給系、および燃料ノズルなどの燃料供給構造の変更のみで、従来の天然ガス用燃焼器本体の構造はそのまま適用できるので、燃焼器の開発費用および開発期間の短縮が可能になる。液体燃料ノズル14の周りには、冷却用空気を流す流路を形成するためのノズル外管26が配置されている。そして、少なくとも液体燃料ノズル14の内部の燃料温度がコーキングを起こす温度に近づく前に、ノズル外管26内に冷却用の空気を流すことで、燃料ノズル内の液体燃料がコーキングを起こさないように設けられている。
さらに、燃料ノズルの第四の形態の例を図4に示す。燃料ノズル3、予混合ノズル5などの天然ガスの供給系は従来の天然ガス専焼の燃焼器と同じ構造をそのまま用い、液体燃料を天然ガスと別のノズル14から供給し、天然ガスと液体燃料を燃焼器7の内部で同時に燃焼する。液体燃料ノズル14は高温の圧縮空気からの伝熱によって加熱されるため、液体燃料ノズル14内の燃料温度が液体燃料の流動点を超える温度に加熱され、粘度を下げて蒸発の容易な微粒の状態で噴霧される。その結果、従来の天然ガス供給系、天然ガスノズル、および天然ガス用バーナーをそのまま使うか、少ない改造で使うことができ、燃焼器の開発費用および開発期間の短縮が可能になるとともに、液体燃料専焼の燃焼器と比べて低NOx燃焼が可能となる。なお、液体燃料ノズル14の周りには、冷却用空気を流す流路を形成するためのノズル外管26が配置されている。そして、少なくとも液体燃料ノズル14の内部の燃料温度がコーキングを起こす温度に近づく前に、ノズル外管26内に冷却用の空気を流すことで、燃料ノズル内の液体燃料がコーキングを起こさないように設けられている。
なお、液体燃料ノズル内の燃料温度は、厳密な意味で10℃以上高い温度であることを必要とするものではなく、少なくとも10℃以上加熱すればノズルから噴霧される粒子の径が小さくなり、蒸発しやすくなる。燃料の温度上昇そのもので燃料が蒸発しやすくなる効果もある。植物油メチルエステルを成分とする液体燃料の場合、単純に燃料ノズルから噴霧すると、粘度が高いために噴霧粒径が大きくなり、着火が難しくなる。液体燃料の場合、燃料が液体のままでは空気と反応して燃焼することはできず、液体が蒸発して気体になった状態で空気と反応し、燃焼することができる。そこで、燃料ノズルの部分で液体燃料の温度を流動点よりも上昇させることにより、噴霧粒子の径を小さくして蒸発しやすくしようとするものである。
なお、液体燃料ノズル14または天然ガスに液体燃料を混入した場合の燃料ノズル3のノズル内燃料温度を液体燃料の流動点を超える温度以上に加熱する構造・手段は、ノズル内燃料温度が液体燃料の流動点を超える温度例えば10℃以上にできるものであればその手段・構造には特に限定を受けない。例えば、ケーシング6または燃焼器7内の空気の圧縮熱および燃焼火炎からの熱によって加熱する構造でも良いし、燃焼器材料例えば燃焼器7やケーシング6そのものからの熱伝導によって加熱する構造でも良く、燃焼器の上流、すなわち燃料供給系統で別途燃料の加熱手段を設けても良い。さらには、天然ガスの圧縮熱によって加熱する方法でも良い。
また、植物油メチルエステルの粘度は軽油と比較して若干高いが、ノズル内の燃料温度を上昇させることによって、軽油と同等の粘度にすることができ、軽油と同様の噴霧特性を実現できるため、軽油用の噴霧ノズルをそのまま使用でき、かつ安定な噴霧を実現できる。
上述の図1,2,3の燃料ノズル構造によれば希薄予混合火炎に近い燃焼が成立する。また、図4の燃料ノズル構造においても、若干希薄予混合火炎に近づいた燃焼が可能である。液体燃料の燃焼の場合、燃料と空気が別々の経路で供給されても、液体燃料は、蒸発→空気との接触・混合→燃焼の経路を辿るので、空気と混合してから燃焼するまでの混合の進み具合によって、拡散火炎から希薄予混合火炎に近くなって行く。例えば、蒸発して直ぐに燃焼する場合は、空気との混合が進まず、拡散火炎になるが、蒸発しても直ぐに燃焼しなければ、その間に空気との混合が進み、希薄予混合火炎に近くなる。従って、図4の燃料ノズル構造においても、燃料の加熱によって液体燃料の微粒化が進み、蒸発して空気との混合が促進される。
また、液体燃料を負荷運転以上の運転条件で天然ガスと同時に燃焼器に供給すれば、ガスタービンエンジンの起動および停止は通常の天然ガス用ガスタービンエンジンと同じ方法で天然ガスのみを燃焼させることで実施される。その結果、起動、停止時に、液体燃料の追加による特別な配慮が不要となり、起動、停止時の制御が容易になるとともに、ガスタービンの開発に要する費用および期間を短縮できる。
また、液体燃料の供給系をパージする機構を付加することによって、液体燃料の停止時、および液体燃料の加熱停止時などに、液体燃料が液体燃料供給系に残留することにより生じるつまりなどの問題を解消できる。その結果、信頼性の高い運転が可能になる。パージガス例えば空気や窒素などを運転停止時に燃料供給系統を通して燃料ノズルに噴射して、燃料供給系統並びに燃料ノズルに残留する液体燃料を一掃することにより、流動点の高い植物油メチルエステルが液体燃料供給系並びにノズル内で固化してこれらを閉塞させるのを防止できる。なお、符号20はパージガス源、25はパージガス供給管、24は流量制御弁である。
以上のように構成されたガスタービンエンジン並びにガスタービン発電システムによると、まず、起動時には、液体燃料の供給系23を加熱すると共に、発電機10をモータとして回転させ、同軸に連結されている空気圧縮機11を回転駆動させて圧縮空気を生成して燃料ノズル3または液体燃料ノズル14の周囲に供給することができる。そして、圧縮空気だけをケーシング6から燃焼器7内へ流すことで、燃料ノズル3または液体燃料ノズル14を圧縮空気の熱で加熱し、ノズル内燃料温度を加熱できる状態とする。次に、圧縮して温度が上昇した天然ガスを燃料ノズル3に供給し、その後、負荷運転以上で液体燃料を供給すれば、液体燃料の温度は流動点を超え、かつ蒸発、混合し易い微粒で噴霧できる。メチルエステル化によって粘度並びに着火点が低下させられている植物油が、燃料ノズル3または液体燃料ノズル14の内部で流動点を超える温度に加熱されることにより、粘度を下げて蒸発の容易な微粒の状態で噴霧される。つまり、ノズル3または14から噴霧される粒子の径が小さくなり、蒸発しやすくなって噴射される。しかも、燃料の温度上昇そのもので燃料が蒸発しやすくなる。その状態で予混合ノズル5内で空気と混合し、予混合気の状態で燃焼器7の内部に噴射して、希薄予混合燃焼に近い状態で燃焼させ、その燃焼ガスをとりだしてタービン12を駆動させ、同軸上の圧縮機11と発電機10とを回転させて発電させることができる。
次に、本発明をガスタービン発電システム並びにそれに用いる液体燃料用ガスタービンエンジンに適用した第2の実施形態を図5に示す。尚、上述の第1の実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
このガスタービンエンジンは、パームメチルエステルのような流動点が0℃以上の植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料を用いる場合に適したものである。パームメチルエステルは植物油の中で我が国への供給余力が最も高く、安定かつ安価に入手できる可能性が高い。しかし、流動点が12.5℃と高く、図1の実施形態にかかるガスタービンエンジンの場合には、気温が低いと燃料を燃焼器に安定に供給し、噴霧することができないことがある。そこで、このガスタービンエンジンは、燃料タンク8に内部の液体燃料の温度を流動点よりも高い温度、好ましくは流動点よりも10℃以上高い温度、より好ましくは安全率を加味して20℃以上高い温度に保持する構造・手段を備えたものである。また、液体燃料の供給を停止し、かつ液体燃料供給系統の加熱も停止した場合、供給系統内に残留した液体燃料が流動しなくなる恐れがある。そこで、このガスタービンエンジンは、弁24を有するパージガス配管25を液体燃料配管19に接続し、液体燃料供給系統をパージする機構を設けている。ここで、パージガスは窒素などの不活性ガスが好ましいが、配管の温度が下がった状態であれば空気または天然ガスでも可能である。なお、燃料タンク8に加熱手段を配置することおよび液体燃料供給系のパージ機構を設けることの他は、第1の実施形態と同じ構成であるのでその説明を省略する。
例えば、液体燃料タンク8内に加熱器16を備えて貯留中の液体燃料を加熱し、さらに配管19の周りを断熱材で保護しながら加熱器17を備えることにより配管を加熱・保温して、配管中を流れる液体燃料を加熱し、流量調節弁9を通して燃料ノズル3に供給し、燃料ノズル3内で天然ガスに混入し、天然ガスと同時に予混合ノズル5に供給して空気と混合し、その予混合気を燃焼器7に供給して希薄予混合燃焼するようにしている。加熱器16および17は電気加熱器でも良いし、ガスタービンエンジンの排出ガスの熱を利用しても良い。
ここで、燃料温度は流動点ぎりぎりでは完全に液化せずに、流量調節弁やフィルターを詰まらせる場合もある。さらに、燃料温度が流動点ぎりぎりでは粘度が高く、燃料の供給に必要な動力を多く必要とする。そこで、加熱器16及び17による液体燃料供給系統23の加熱は、流動点よりも少なくとも10℃以上、好ましくは20℃以上の温度に加熱することであり、その場合には十分に燃料の液化や粘性低下を実現できると共に無駄な熱量を浪費することもないと考えられる。他方、植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料は、加熱温度が高くなるほど噴霧粒子の微粒化が実現できるが、250℃を越えると噴霧粒子の微粒化・蒸発に与える貢献の割に熱損失が大きくなり、運転費が増加するとともに、コーキングによる供給系統およびノズルの閉塞の恐れを生じる。そこで、燃料ノズル3または液体燃料ノズル14内の液体燃料が加熱される範囲は、流動点の20℃以上高温かつ絶対値で250℃以下であることが好ましい。しかしながら、燃料ノズル3内の液体燃料の加熱は250℃以下に限定されるものでない。また、加熱器16および17による加熱によって、燃料ノズル3または液体燃料ノズル14内の燃料温度を20℃以上に保つ構造とすることも可能である。
この実施形態の場合、燃料タンク8内あるいは配管19更には流量調節弁9など(これらを総称して燃料供給系統23と呼ぶ)において液体燃料あるいは液体燃料中の植物油メチルエステルが固化して詰まりなどを起こさない燃料温度まで加熱されているので、パームメチルエステルのような、気温が低いと固化して使用しにくい植物油メチルエステルを含むバイオマス燃料を使用する場合にも、燃料供給系で詰まったりすることがなく、液体燃料を安定供給できる。また、パームメチルエステル以外の流動点が0℃以上の植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料、例えばココナッツメチルエステル(流動点は10℃)、あるいは菜種油メチルエステル(流動点=−7.5℃)や大豆油メチルエステル(流動点=−7.5℃)のように0℃よりも僅かに流動点が低い植物油メチルエステルでも、外気温の低下に左右されずに液体燃料の安定供給が可能となる。勿論、流動点の温度が0℃未満下にあるような十分に流動点温度が低い植物メチルエステルを含む液体燃料を使用する場合には、本実施形態のように、燃料タンク並びに配管に加熱装置を設けなくとも、寒冷地などでなければ第1の実施形態で燃料供給系統23並びに噴霧ノズルの先端部の内部燃料温度が液体燃料の流動点よりも高い温度に保持されることは言うまでもない。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態では、ガスタービン発電システム及びそれに用いるガスタービンエンジンについて主に説明したが、本発明の適用がこれに特に限られないことは言うまでもなく、自動車用天然ガスタービンエンジンに適用することも可能である。この場合には、発電機10として自動車用ジェネレータが用いられ、起動用電源としては自動車用バッテリーが用いられる。さらに、圧縮機11と同軸上には起動用動力源として自動車用スタータモータが用いられる。そして、起動時には、自動車用バッテリーによって自動車用スタータモータを駆動して圧縮機11を回転させる。また、起動時における燃料ノズルの加熱は、場合によっては燃料ノズルを電気ヒータなどで直接加熱し、ノズル内燃料温度を液体燃料の流動点を超える温度に加熱するようにしても良い。
また、上述の実施形態では、植物油メチルエステルとして菜種油メチルエステルや大豆油メチルエステルのように0℃よりも僅かに流動点の低いもの、あるいは流動点が−30℃より低いものを用いる場合には、地域によっては積極的に加熱などを施さなくとも、燃料供給系および燃料ノズル内の燃料温度を流動点を超える温度に保持できることもあり、この場合には加熱器16及び17などの加熱設備を必要としない場合もある。しかしながら、環境変化にとらわれずに安定運転を可能とするには、加熱器16及び17などの加熱設備などを設けることによって、ノズル内燃料温度を液体燃料の流動点を超えかつコーキングを生じない温度に保持方が安定な微粒化された噴霧を得られる上で好ましい。
本発明にかかるガスタービンエンジン並びにガスタービン発電システムの第1の実施形態を示す概略構成図である。 液体燃料を天然ガスと同じノズルから燃焼器に供給する構造の一実施形態を示す概略図である。 同じく液体燃料を天然ガスと同じノズルから燃焼器に供給する構造の一実施形態を示す概略図である。 液体燃料を天然ガスと別のノズルから燃焼器に供給する構造の一実施形態を示す概略図である。 本発明にかかるガスタービンエンジン並びにガスタービン発電システムの第2の実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1 天然ガスタンク
2 流量調節弁
3 燃料ノズル
4 スワーラ
5 予混合ノズル
6 ケーシング
7 燃焼器
8 液体燃料タンク
9 流量調節弁
10 発電機
11 空気圧縮機
12 タービン
13 切替器
14 液体燃料ノズル
15 燃焼器壁
16 加熱器
17 加熱器
18 天然ガス配管
19 液体燃料配管
20 パージガスタンク
21 ガスタービンエンジン
22 天然ガス供給系統
23 液体燃料供給系統
24 弁
25 バージガス配管
26 ノズル外管

Claims (10)

  1. 天然ガスを燃料として用いるガスタービンエンジンにおいて、負荷運転以上の運転条件で植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料を補助燃料として前記天然ガスと同時に燃焼器に供給する手段と、前記液体燃料を燃焼器に供給する燃料供給系および燃料ノズル内の燃料温度を前記液体燃料の流動点を超えかつコーキングを生じない温度に加熱する手段とを備え、前記燃焼器に供給される圧縮空気によって前記燃料ノズルから微粒として噴射される前記液体燃料および天然ガスを燃焼し、生成した燃焼ガスをタービンに供給して動力を発生させるガスタービンエンジン。
  2. 前記液体燃料供給系および燃料ノズル内の燃料温度は前記流動点よりも10℃以上高い温度である請求項1記載のガスタービンエンジン。
  3. 前記液体燃料の質量流量が天然ガスの質量流量の1%以上20%以下である請求項1または2記載のガスタービンエンジン。
  4. 前記液体燃料中の植物油メチルエステルの体積濃度が5%以上である請求項3記載のガスタービンエンジン。
  5. 前記液体燃料が全て植物油メチルエステルである請求項3記載のガスタービンエンジン。
  6. 前記植物油メチルエステルはパームメチルエステルである請求項1から5のいずれか1つに記載のガスタービンエンジン。
  7. 前記液体燃料を天然ガスと別のノズルから燃焼器に供給する請求項1から6のいずれか1つに記載のガスタービンエンジン。
  8. 前記液体燃料を天然ガスと同じノズルから燃焼器に供給する請求項1から6に記載のガスタービンエンジン。
  9. 運転停止時に前記液体燃料の供給系をパージする機構を備える請求項1から8のいずれか1つに記載のガスタービンエンジン。
  10. 天然ガスを燃料として用いるガスタービンエンジンにおいて、植物油メチルエステルを成分として含む液体燃料を燃焼器に供給する燃料供給系および燃料ノズル内の燃料温度を前記液体燃料の流動点を超えかつコーキングを生じない温度に保持しながら、負荷運転以上の運転条件で前記液体燃料を補助燃料として前記天然ガスと同時に燃焼器に供給し、前記燃焼器に供給される圧縮空気によって前記燃料ノズルから微粒として噴射される前記液体燃料および天然ガスを燃焼し、タービンを駆動する燃焼ガスを生成させることを特徴とするガスタービンエンジン運転方法。
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