JP3174529B2 - 輻輳角可変機構 - Google Patents
輻輳角可変機構Info
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- JP3174529B2 JP3174529B2 JP07585997A JP7585997A JP3174529B2 JP 3174529 B2 JP3174529 B2 JP 3174529B2 JP 07585997 A JP07585997 A JP 07585997A JP 7585997 A JP7585997 A JP 7585997A JP 3174529 B2 JP3174529 B2 JP 3174529B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体視スコープの
輻輳角可変機構に関する。
輻輳角可変機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、生体の内部や配管設備の屈曲
した配管の奥深くに挿入され、その先端側に付与された
種々の機能を手元側で操作することが可能な長尺状の機
器が知られている。例えば、カテーテルやマニピュレー
ター等がそれである。更に、このような長尺状の機器に
おいては、先端に立体視スコープが取り付けられること
が提案されている。この立体視スコープとは、二本の長
尺のイメージガイドを有し、これらイメージガイドの先
端を屈曲させて輻輳角を変化させ、所望の立体像を得る
ようにしたものである。また、立体視スコープの輻輳角
を変化させる機構としては、従来より形状記憶部材を用
いた輻輳角可変機構が用いられている。なお、輻輳角と
は屈曲前のイメージガイドの軸方向と、屈曲後のイメー
ジガイドの軸方向とがなす角度をいう。また、本明細書
でいう「先端側」とはカテーテルやマニピュレーター等
の進行方向の側をいい、「手元側」とは進行方向と反対
方向の側をいう。
した配管の奥深くに挿入され、その先端側に付与された
種々の機能を手元側で操作することが可能な長尺状の機
器が知られている。例えば、カテーテルやマニピュレー
ター等がそれである。更に、このような長尺状の機器に
おいては、先端に立体視スコープが取り付けられること
が提案されている。この立体視スコープとは、二本の長
尺のイメージガイドを有し、これらイメージガイドの先
端を屈曲させて輻輳角を変化させ、所望の立体像を得る
ようにしたものである。また、立体視スコープの輻輳角
を変化させる機構としては、従来より形状記憶部材を用
いた輻輳角可変機構が用いられている。なお、輻輳角と
は屈曲前のイメージガイドの軸方向と、屈曲後のイメー
ジガイドの軸方向とがなす角度をいう。また、本明細書
でいう「先端側」とはカテーテルやマニピュレーター等
の進行方向の側をいい、「手元側」とは進行方向と反対
方向の側をいう。
【0003】図3は、従来の輻輳角可変機構の例を示す
図であり、イメージガイドと形状記憶部材以外について
は断面で示している。同図(a)の例では、二本の長尺
のイメージガイド(31a、31b)に対して形状記憶
部材33及び変形用部材34が一つずつ配置されてい
る。イメージガイドは、固定部材(37a、37b)で
保持され、平行に配置されている。各イメージガイド
(31a、31b)の先端部分は互いに連結部材32で
連結されており、連結部材32の中間部分には糸状物3
9の一端が接続されている。固定部材37aと37bと
は、イメージガイド(31a、31b)を被覆する金属
製の支持パイプ(38a、38b)によって連結されて
いる。
図であり、イメージガイドと形状記憶部材以外について
は断面で示している。同図(a)の例では、二本の長尺
のイメージガイド(31a、31b)に対して形状記憶
部材33及び変形用部材34が一つずつ配置されてい
る。イメージガイドは、固定部材(37a、37b)で
保持され、平行に配置されている。各イメージガイド
(31a、31b)の先端部分は互いに連結部材32で
連結されており、連結部材32の中間部分には糸状物3
9の一端が接続されている。固定部材37aと37bと
は、イメージガイド(31a、31b)を被覆する金属
製の支持パイプ(38a、38b)によって連結されて
いる。
【0004】形状記憶部材33と変形用部材34とは、
一本の形状記憶コイル35で構成されている。形状記憶
コイル35の中間部分36は、形状記憶部材33の先端
および変形用部材34の手元端となっており、糸状物3
9の他端が接続されている。形状記憶コイル35は、原
形状から長手方向に伸長させて、固定部材37aと37
bとの間に、その両端部を固定部材にそれぞれ固着させ
て取り付けられている。
一本の形状記憶コイル35で構成されている。形状記憶
コイル35の中間部分36は、形状記憶部材33の先端
および変形用部材34の手元端となっており、糸状物3
9の他端が接続されている。形状記憶コイル35は、原
形状から長手方向に伸長させて、固定部材37aと37
bとの間に、その両端部を固定部材にそれぞれ固着させ
て取り付けられている。
【0005】同図(b)に示すように、形状記憶部材3
3を形状回復させて長手方向に収縮させることにより、
形状記憶部材の先端(形状記憶コイルの中間部分36)
は手元側に移動する。よって、糸状物39が引っ張ら
れ、二本のイメージガイド(31a、31b)が連動し
て屈曲し、輻輳角が変化する。次に、図示していない
が、変形用部材34を形状回復させて長手方向に収縮さ
せれば、イメージガイドは再度同図(a)の状態へと戻
ることができる。
3を形状回復させて長手方向に収縮させることにより、
形状記憶部材の先端(形状記憶コイルの中間部分36)
は手元側に移動する。よって、糸状物39が引っ張ら
れ、二本のイメージガイド(31a、31b)が連動し
て屈曲し、輻輳角が変化する。次に、図示していない
が、変形用部材34を形状回復させて長手方向に収縮さ
せれば、イメージガイドは再度同図(a)の状態へと戻
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記で
示した例のように形状記憶効果による動作の方向が収縮
方向であると、形状記憶コイル35(形状記憶部材33
及び変形用部材34)を伸ばした状態で固定部材37
a、37bに取り付けなければならない。そのため、そ
の時の形状記憶コイル35の弾性力及び形状記憶コイル
35を形状回復させた時の形状回復力により、イメージ
ガイド(31a、31b)が固定部材37aと37bと
の間で屈曲してしまう。よって、形状記憶コイルの設置
部分を図3に示すように、金属製のパイプ等の剛体で支
持して屈曲しないように構成する必要があり、形状記憶
コイルの設置部分は屈曲しない硬直部位となってしま
う。
示した例のように形状記憶効果による動作の方向が収縮
方向であると、形状記憶コイル35(形状記憶部材33
及び変形用部材34)を伸ばした状態で固定部材37
a、37bに取り付けなければならない。そのため、そ
の時の形状記憶コイル35の弾性力及び形状記憶コイル
35を形状回復させた時の形状回復力により、イメージ
ガイド(31a、31b)が固定部材37aと37bと
の間で屈曲してしまう。よって、形状記憶コイルの設置
部分を図3に示すように、金属製のパイプ等の剛体で支
持して屈曲しないように構成する必要があり、形状記憶
コイルの設置部分は屈曲しない硬直部位となってしま
う。
【0007】特に、硬直部位の長さが長いと、立体視ス
コープを組み込んだカテーテルやマニピュレーター等を
曲がりくねった管路内に挿入した場合に、経路に硬直部
位が当たる等してうまく曲がれないという問題が発生す
る。
コープを組み込んだカテーテルやマニピュレーター等を
曲がりくねった管路内に挿入した場合に、経路に硬直部
位が当たる等してうまく曲がれないという問題が発生す
る。
【0008】本発明の課題は、上記問題を解決し、硬直
部位の長さをより短くし得る輻輳角可変機構を提供する
ことにある。
部位の長さをより短くし得る輻輳角可変機構を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の屈曲機構は、次
の特徴を有するものである。 (1) 二本のイメージガイドが間隔をおいて配置さ
れ、両イメージガイドは屈曲部を有し、該屈曲部よりも
手元側に、コイル状の形状記憶部材とコイル状の変形用
部材とが、先端側から順に直列に、かつ自体のコイルの
内部をイメージガイドによって挿通された状態で、各イ
メージガイド毎に1つずつ配置されており、形状記憶部
材の形状記憶効果による動作は、コイル長が伸びる動作
であり、且つ、その先端はイメージガイドに対して不動
であり、変形用部材は、形状記憶効果によって動作した
形状記憶部材を動作前の変形状態に戻し得るものであ
り、各形状記憶部材の手元端は互いに連結されており、
形状記憶部材が動作するときに、二本のイメージガイド
の屈曲部よりも先端側の部分が同時に引っ張られるよう
に、これら先端側の部分と、前記連結された部分とが糸
状物によって連結されたものである立体視スコープの輻
輳角可変機構。
の特徴を有するものである。 (1) 二本のイメージガイドが間隔をおいて配置さ
れ、両イメージガイドは屈曲部を有し、該屈曲部よりも
手元側に、コイル状の形状記憶部材とコイル状の変形用
部材とが、先端側から順に直列に、かつ自体のコイルの
内部をイメージガイドによって挿通された状態で、各イ
メージガイド毎に1つずつ配置されており、形状記憶部
材の形状記憶効果による動作は、コイル長が伸びる動作
であり、且つ、その先端はイメージガイドに対して不動
であり、変形用部材は、形状記憶効果によって動作した
形状記憶部材を動作前の変形状態に戻し得るものであ
り、各形状記憶部材の手元端は互いに連結されており、
形状記憶部材が動作するときに、二本のイメージガイド
の屈曲部よりも先端側の部分が同時に引っ張られるよう
に、これら先端側の部分と、前記連結された部分とが糸
状物によって連結されたものである立体視スコープの輻
輳角可変機構。
【0010】
【0011】
【0012】(2) 変形用部材が、変形用形状記憶部
材であって、変形用形状記憶部材の先端は上記形状記憶
部材の手元端に接続されてイメージガイドに対して可動
であり、変形用形状記憶部材の手元端はイメージガイド
に対して不動であり、上記形状記憶部材と変形用形状記
憶部材とが、一方の復帰状態が他方の変形状態となるよ
うに互いに拮抗する状態にある上記(1)記載の輻輳角
可変機構。
材であって、変形用形状記憶部材の先端は上記形状記憶
部材の手元端に接続されてイメージガイドに対して可動
であり、変形用形状記憶部材の手元端はイメージガイド
に対して不動であり、上記形状記憶部材と変形用形状記
憶部材とが、一方の復帰状態が他方の変形状態となるよ
うに互いに拮抗する状態にある上記(1)記載の輻輳角
可変機構。
【0013】(3) 形状記憶部材と変形用形状記憶部
材とが、一本の形状記憶コイルで形成されており、形状
記憶部材の手元端が、該一本の形状記憶コイルの中間部
分である上記(2)記載の輻輳角可変機構。
材とが、一本の形状記憶コイルで形成されており、形状
記憶部材の手元端が、該一本の形状記憶コイルの中間部
分である上記(2)記載の輻輳角可変機構。
【0014】
【作用】本発明の輻輳角可変機構では、形状記憶効果に
よってコイルが伸長する形状記憶部材を収縮させた状態
で取り付けるため、形状記憶部材の設置部分には引張り
方向の力が加わっている。従って、形状記憶効果によっ
てコイルが収縮する形状記憶部材を用いた場合のよう
に、形状記憶部材の設置部分が屈曲することがなく、形
状記憶部材の設置部分を剛体で支持する必要がない。よ
って、本発明の屈曲機構及びそれを用いた輻輳角可変機
構では硬直部位の長さを短くすることができる。また、
形状記憶効果によって伸長する形状記憶部材を用いるた
め、その一方の端部又は両方の端部をガイド部材や固定
部材に固着する必要がなくなり、輻輳角可変機構の作製
が容易である。
よってコイルが伸長する形状記憶部材を収縮させた状態
で取り付けるため、形状記憶部材の設置部分には引張り
方向の力が加わっている。従って、形状記憶効果によっ
てコイルが収縮する形状記憶部材を用いた場合のよう
に、形状記憶部材の設置部分が屈曲することがなく、形
状記憶部材の設置部分を剛体で支持する必要がない。よ
って、本発明の屈曲機構及びそれを用いた輻輳角可変機
構では硬直部位の長さを短くすることができる。また、
形状記憶効果によって伸長する形状記憶部材を用いるた
め、その一方の端部又は両方の端部をガイド部材や固定
部材に固着する必要がなくなり、輻輳角可変機構の作製
が容易である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図を用いて
詳細に説明する。図1は、本発明の輻輳角可変機構の一
例を示す図であり、二本のイメージガイド及び形状記憶
部材以外は断面で示している。同図(a)に示すよう
に、二本のイメージガイド(1a、1b)が間隔をおい
て配置されており、各イメージガイド(1a、1b)は
屈曲部(2a、2b)を有している。屈曲部(2a、2
b)よりも手元側には、コイル状の形状記憶部材(3
a、3b)と、コイル状の変形用部材(4a、4b)と
が、先端側から順に直列に、可撓性を有したガイド部材
に沿って配置されている。形状記憶部材(3a、3b)
は、形状記憶効果によって、コイル長が伸びるものであ
る。形状記憶部材の先端(5a、5b)はイメージガイ
ドに対して不動である。変形用部材(4a、4b)は、
形状記憶効果によって動作した形状記憶部材(3a、3
b)を動作前の変形状態に戻し得るものである。形状記
憶部材の手元端(6a、6b)は、屈曲部(2a、2
b)よりも先端側の部分に、形状記憶効果によってこれ
らの部分が同時に引っ張られるように、糸状物9によっ
て連結されている。
詳細に説明する。図1は、本発明の輻輳角可変機構の一
例を示す図であり、二本のイメージガイド及び形状記憶
部材以外は断面で示している。同図(a)に示すよう
に、二本のイメージガイド(1a、1b)が間隔をおい
て配置されており、各イメージガイド(1a、1b)は
屈曲部(2a、2b)を有している。屈曲部(2a、2
b)よりも手元側には、コイル状の形状記憶部材(3
a、3b)と、コイル状の変形用部材(4a、4b)と
が、先端側から順に直列に、可撓性を有したガイド部材
に沿って配置されている。形状記憶部材(3a、3b)
は、形状記憶効果によって、コイル長が伸びるものであ
る。形状記憶部材の先端(5a、5b)はイメージガイ
ドに対して不動である。変形用部材(4a、4b)は、
形状記憶効果によって動作した形状記憶部材(3a、3
b)を動作前の変形状態に戻し得るものである。形状記
憶部材の手元端(6a、6b)は、屈曲部(2a、2
b)よりも先端側の部分に、形状記憶効果によってこれ
らの部分が同時に引っ張られるように、糸状物9によっ
て連結されている。
【0016】同図(a)の例では、一本のイメージガイ
ドに対して形状記憶部材(3a、3b)及び変形用部材
(4a、4b)が一つずつ配置されている。二本のイメ
ージガイド(1a、1b)は二つの固定部材(7a、7
b)によって互いに平行となるように間隔をおいて配置
されている。固定部材(7a、7b)は可撓性を有する
被覆管11内に固定されている。屈曲部(2a、2b)
の先端側の部分は、互いに第一連結部材8aで連結され
ている。また、イメージガイド(1a、1b)はガイド
部材としても使用されており、形状記憶部材(3a、3
b)及び変形用部材(4a、4b)を挿通している。
ドに対して形状記憶部材(3a、3b)及び変形用部材
(4a、4b)が一つずつ配置されている。二本のイメ
ージガイド(1a、1b)は二つの固定部材(7a、7
b)によって互いに平行となるように間隔をおいて配置
されている。固定部材(7a、7b)は可撓性を有する
被覆管11内に固定されている。屈曲部(2a、2b)
の先端側の部分は、互いに第一連結部材8aで連結され
ている。また、イメージガイド(1a、1b)はガイド
部材としても使用されており、形状記憶部材(3a、3
b)及び変形用部材(4a、4b)を挿通している。
【0017】形状記憶部材(3a、3b)と変形用部材
(4a、4b)とは、一本の形状記憶コイル(10a、
10b)から構成されている。形状記憶部材の手元端
(6a、6b)は形状記憶コイルの中間部分にあり、変
形用部材(4a、4b)の先端となっている。形状記憶
部材(3a、3b)の手元端(6a、6b)及び変形用
部材(4a、4b)の先端は、イメージガイドに対して
可動となっている。形状記憶部材(3a、3b)の先端
(5a、5b)は固定部材7aによって、変形用部材
(4a、4b)の手元端(12a、12b)は固定部材
7bによってイメージガイドに対して不動となってい
る。手元端6aと6bとは第二連結部材8bで連結され
ている。第一連結部材8aと第二連結部材8bとは糸状
物9で連結されている。形状記憶コイル(10a、10
b)は、長手方向に収縮させた状態で固定部材7aと7
bとの間にはめ込まれている。
(4a、4b)とは、一本の形状記憶コイル(10a、
10b)から構成されている。形状記憶部材の手元端
(6a、6b)は形状記憶コイルの中間部分にあり、変
形用部材(4a、4b)の先端となっている。形状記憶
部材(3a、3b)の手元端(6a、6b)及び変形用
部材(4a、4b)の先端は、イメージガイドに対して
可動となっている。形状記憶部材(3a、3b)の先端
(5a、5b)は固定部材7aによって、変形用部材
(4a、4b)の手元端(12a、12b)は固定部材
7bによってイメージガイドに対して不動となってい
る。手元端6aと6bとは第二連結部材8bで連結され
ている。第一連結部材8aと第二連結部材8bとは糸状
物9で連結されている。形状記憶コイル(10a、10
b)は、長手方向に収縮させた状態で固定部材7aと7
bとの間にはめ込まれている。
【0018】同図(b)に示すように、形状記憶部材
(3a、3b)を形状記憶効果によって動作させると、
二本のイメージガイド(1a、1b)の屈曲部(2a、
2b)よりも先端側の部分は同時に引っ張られ、輻輳角
が変化する。同図(b)の例では、形状記憶コイル(1
0a、10b)の中間部分よりも先端側の部分、即ち形
状記憶部材(3a、3b)を加熱して形状回復させるこ
とで、輻輳角を変化させている。更に、形状記憶コイル
の中間部分より手元側の部分、即ち変形用部材(4a、
4b)を加熱して形状回復させると、形状記憶部材(3
a、3b)は、再度同図(a)の状態へと戻ることがで
きる。形状記憶部材と変形用部材とは、互いに拮抗した
状態にある。
(3a、3b)を形状記憶効果によって動作させると、
二本のイメージガイド(1a、1b)の屈曲部(2a、
2b)よりも先端側の部分は同時に引っ張られ、輻輳角
が変化する。同図(b)の例では、形状記憶コイル(1
0a、10b)の中間部分よりも先端側の部分、即ち形
状記憶部材(3a、3b)を加熱して形状回復させるこ
とで、輻輳角を変化させている。更に、形状記憶コイル
の中間部分より手元側の部分、即ち変形用部材(4a、
4b)を加熱して形状回復させると、形状記憶部材(3
a、3b)は、再度同図(a)の状態へと戻ることがで
きる。形状記憶部材と変形用部材とは、互いに拮抗した
状態にある。
【0019】図2は、本発明の輻輳角可変機構の他の例
を示す図であり、二本のイメージガイド及び形状記憶部
材以外は断面で示している。同図の例では、二本のイメ
ージガイド(1a、1b)に対して形状記憶部材3及び
変形用部材4が一つずつ配置されており、ガイド部材が
異なる以外は図1の例と同様に構成されている。同図
(a)の例では、ガイド部材として棒状の支持部材13
が用いられている。支持部材13は、イメージガイド1
aと1bとの間に、イメージガイドと平行に配置されて
おり、形状記憶部材3及び変形用部材4を挿通してい
る。形状記憶部材3及び変形用部材4は、図1の例と同
様に一本の形状記憶コイル10で構成されている。形状
記憶部材の手元端6は形状記憶コイル10の中間部分で
あり、変形用部材4の先端となっている。形状記憶コイ
ル10は長手方向に収縮させた状態で固定部材7aと7
bとの間にはめ込まれている。各イメージガイド(1
a、1b)の屈曲部(2a、2b)よりも先端側の部分
は、図1と同様に連結部材8によって互いに連結されて
いる。連結部材8は糸状物9によって、形状記憶部材3
の手元端6に連結されている。
を示す図であり、二本のイメージガイド及び形状記憶部
材以外は断面で示している。同図の例では、二本のイメ
ージガイド(1a、1b)に対して形状記憶部材3及び
変形用部材4が一つずつ配置されており、ガイド部材が
異なる以外は図1の例と同様に構成されている。同図
(a)の例では、ガイド部材として棒状の支持部材13
が用いられている。支持部材13は、イメージガイド1
aと1bとの間に、イメージガイドと平行に配置されて
おり、形状記憶部材3及び変形用部材4を挿通してい
る。形状記憶部材3及び変形用部材4は、図1の例と同
様に一本の形状記憶コイル10で構成されている。形状
記憶部材の手元端6は形状記憶コイル10の中間部分で
あり、変形用部材4の先端となっている。形状記憶コイ
ル10は長手方向に収縮させた状態で固定部材7aと7
bとの間にはめ込まれている。各イメージガイド(1
a、1b)の屈曲部(2a、2b)よりも先端側の部分
は、図1と同様に連結部材8によって互いに連結されて
いる。連結部材8は糸状物9によって、形状記憶部材3
の手元端6に連結されている。
【0020】同図(b)の例でも、図1の例と同様に形
状記憶コイル10の中間部分より先端側の部分、即ち、
形状記憶部材3を形状回復させることにより、イメージ
ガイド(1a、1b)を屈曲させ、輻輳角を変化させて
いる。また、図1の例と同様に形状記憶部材3と変形用
部材4とは拮抗状態にある。
状記憶コイル10の中間部分より先端側の部分、即ち、
形状記憶部材3を形状回復させることにより、イメージ
ガイド(1a、1b)を屈曲させ、輻輳角を変化させて
いる。また、図1の例と同様に形状記憶部材3と変形用
部材4とは拮抗状態にある。
【0021】本発明の輻輳角可変機構に用いるイメージ
ガイドは、多数のファイバよりなる多芯構造のものであ
り、光を導いて映像を得ることができるものであれば良
く、公知のイメージガイドを利用することができる。本
発明でいうイメージガイドは一本のものであっても良い
し、複数のイメージガイドを束ねたり、撚り合わせて形
成したものであっても良い。通常、輻輳角可変機構にお
いては、二組のイメージガイドが互いに平行に間隔をお
いて配置されているが、ここでいう平行とは立体視スコ
ープが立体視を行い得る程度の平行であれば良い。イメ
ージガイドの配置は図1、2に示すような固定部材等を
用いて行えば良く、固定部材はイメージガイドを設置し
得るものであれば、特に限定されるものではない。但
し、後述するように形状記憶部材の先端が、形状記憶効
果によって動くのを止め得るものであるのが好ましい。
本発明に用いるイメージガイドとしては外形が0.2m
m〜0.8mmのものを用いるのが好ましい。
ガイドは、多数のファイバよりなる多芯構造のものであ
り、光を導いて映像を得ることができるものであれば良
く、公知のイメージガイドを利用することができる。本
発明でいうイメージガイドは一本のものであっても良い
し、複数のイメージガイドを束ねたり、撚り合わせて形
成したものであっても良い。通常、輻輳角可変機構にお
いては、二組のイメージガイドが互いに平行に間隔をお
いて配置されているが、ここでいう平行とは立体視スコ
ープが立体視を行い得る程度の平行であれば良い。イメ
ージガイドの配置は図1、2に示すような固定部材等を
用いて行えば良く、固定部材はイメージガイドを設置し
得るものであれば、特に限定されるものではない。但
し、後述するように形状記憶部材の先端が、形状記憶効
果によって動くのを止め得るものであるのが好ましい。
本発明に用いるイメージガイドとしては外形が0.2m
m〜0.8mmのものを用いるのが好ましい。
【0022】本発明に用いられる形状記憶部材は、線材
をコイル状に形状記憶処理して形成されたものであっ
て、形状記憶効果の動作によってコイルが伸びるもの、
即ち、長手方向に収縮した変形状態から、長手方向に伸
長した復帰状態となり得るものであれば良い。形状記憶
部材の数は、特に限定されず、図1に示すように一本の
イメージガイドに対して1本ずつであっても良いし、図
2に示すように二本のイメージガイドに対して一本であ
っても良い。形状記憶部材は、イメージガイドの屈曲部
よりも手元側に、ガイド部材に沿って配置される。形状
記憶部材の手元側には変形用部材が直列に配置される。
をコイル状に形状記憶処理して形成されたものであっ
て、形状記憶効果の動作によってコイルが伸びるもの、
即ち、長手方向に収縮した変形状態から、長手方向に伸
長した復帰状態となり得るものであれば良い。形状記憶
部材の数は、特に限定されず、図1に示すように一本の
イメージガイドに対して1本ずつであっても良いし、図
2に示すように二本のイメージガイドに対して一本であ
っても良い。形状記憶部材は、イメージガイドの屈曲部
よりも手元側に、ガイド部材に沿って配置される。形状
記憶部材の手元側には変形用部材が直列に配置される。
【0023】形状記憶部材は、形状記憶部材の先端がイ
メージガイドに対して不動となるように、即ち、形状記
憶効果による動作時に先端の動きが止められるように、
且つ、手元端がイメージガイドに対して可動となるよう
に配置されていれば良い。なお、「形状記憶部材の先
端」とは形状記憶部材の先端側の端部をいい、「形状記
憶部材の手元端」とは形状記憶部材の手元側の端部をい
う。
メージガイドに対して不動となるように、即ち、形状記
憶効果による動作時に先端の動きが止められるように、
且つ、手元端がイメージガイドに対して可動となるよう
に配置されていれば良い。なお、「形状記憶部材の先
端」とは形状記憶部材の先端側の端部をいい、「形状記
憶部材の手元端」とは形状記憶部材の手元側の端部をい
う。
【0024】ガイド部材は、可撓性を有したものであっ
て、イメージガイドと固定関係に配置されておれば良
く、形状記憶部材及び変形用部材の動作を補助し得るも
のであれば特に限定されるものではない。ガイド部材と
しては、コイルの内部を挿通してコイルの動作を内側か
ら補助する棒状物や、コイルを内部に配置してコイルの
動作を外側から補助する管状物が挙げられる。前者の例
としては、図1に示すようなイメージガイドそのもの
や、図2に示すようなイメージガイドとは別に設けられ
た棒状の支持部材であって、イメージガイドと平行に配
置されたものが挙げられる。なお、棒状の支持部材とし
ては、ライトガイドやポリイミド等の樹脂からなる棒材
等が挙げられる。更に、棒状の支持部材は一本のもので
あっても良いし、複数本を束ねたり、撚り合わせたもの
であっても良い。後者の例としては、ポリイミド等から
なる樹脂チューブが挙げられる。
て、イメージガイドと固定関係に配置されておれば良
く、形状記憶部材及び変形用部材の動作を補助し得るも
のであれば特に限定されるものではない。ガイド部材と
しては、コイルの内部を挿通してコイルの動作を内側か
ら補助する棒状物や、コイルを内部に配置してコイルの
動作を外側から補助する管状物が挙げられる。前者の例
としては、図1に示すようなイメージガイドそのもの
や、図2に示すようなイメージガイドとは別に設けられ
た棒状の支持部材であって、イメージガイドと平行に配
置されたものが挙げられる。なお、棒状の支持部材とし
ては、ライトガイドやポリイミド等の樹脂からなる棒材
等が挙げられる。更に、棒状の支持部材は一本のもので
あっても良いし、複数本を束ねたり、撚り合わせたもの
であっても良い。後者の例としては、ポリイミド等から
なる樹脂チューブが挙げられる。
【0025】変形用部材は、形状記憶効果によって長手
方向に伸長した形状記憶部材を、再度、長手方向に収縮
させるものであれば良い。変形用部材は形状記憶部材と
同様にコイル状を呈しており、ガイド部材に沿って、形
状記憶部材の手元側に直列に配置される。このような変
形用部材を形状記憶部材に直列に配置することにより、
イメージガイドは繰り返して屈伸できる。変形用部材と
しては、形状記憶部材とは別のコイル状の形状記憶部材
(以下、「変形用形状記憶部材」という。)やコイルバ
ネ等が挙げられる。
方向に伸長した形状記憶部材を、再度、長手方向に収縮
させるものであれば良い。変形用部材は形状記憶部材と
同様にコイル状を呈しており、ガイド部材に沿って、形
状記憶部材の手元側に直列に配置される。このような変
形用部材を形状記憶部材に直列に配置することにより、
イメージガイドは繰り返して屈伸できる。変形用部材と
しては、形状記憶部材とは別のコイル状の形状記憶部材
(以下、「変形用形状記憶部材」という。)やコイルバ
ネ等が挙げられる。
【0026】変形用部材として変形用形状記憶部材やコ
イルバネを用いる場合であれば、変形用部材は、変形用
部材の先端を形状記憶部材の手元端に接続し、変形用部
材の手元端をイメージガイドに対して不動となるように
して配置すれば良い。なお、形状記憶部材の先端又は手
元端と同様に、「変形用部材の先端」とは変形部材の先
端側の端部をいい、「変形用部材の手元端」とは変形用
部材の手元側の端部をいう。変形用部材の先端と形状記
憶部材の手元端との接続は、互いに固着させて行っても
良いが、形状記憶部材は形状記憶効果によってコイル長
が伸びるものであるため、これらの間にリング等の部材
を介在させて間接的に行っても良い。変形用部材の手元
端は、形状記憶部材の先端と同様に、固定部材によって
不動とすれば良い。
イルバネを用いる場合であれば、変形用部材は、変形用
部材の先端を形状記憶部材の手元端に接続し、変形用部
材の手元端をイメージガイドに対して不動となるように
して配置すれば良い。なお、形状記憶部材の先端又は手
元端と同様に、「変形用部材の先端」とは変形部材の先
端側の端部をいい、「変形用部材の手元端」とは変形用
部材の手元側の端部をいう。変形用部材の先端と形状記
憶部材の手元端との接続は、互いに固着させて行っても
良いが、形状記憶部材は形状記憶効果によってコイル長
が伸びるものであるため、これらの間にリング等の部材
を介在させて間接的に行っても良い。変形用部材の手元
端は、形状記憶部材の先端と同様に、固定部材によって
不動とすれば良い。
【0027】なお、変形用形状記憶部材は、形状記憶部
材と同程度の形状回復力を有し、形状記憶効果によって
コイル長が伸びるものであるのが好ましく、形状記憶部
材に対して、一方を復帰状態にすると他方が変形状態と
なる拮抗状態で、配置されているのが好ましい。コイル
バネは形状記憶部材が形状記憶効果を示さない条件下に
おいて、復帰状態となった形状記憶部材を、再度変形状
態にもどし得る強さを有したものであるのが好ましい。
材と同程度の形状回復力を有し、形状記憶効果によって
コイル長が伸びるものであるのが好ましく、形状記憶部
材に対して、一方を復帰状態にすると他方が変形状態と
なる拮抗状態で、配置されているのが好ましい。コイル
バネは形状記憶部材が形状記憶効果を示さない条件下に
おいて、復帰状態となった形状記憶部材を、再度変形状
態にもどし得る強さを有したものであるのが好ましい。
【0028】形状記憶部材及び変形用部材の設置は、具
体的には、これらのコイルを収縮させた状態でカイド部
材に沿って固定部材間にはめ込むだけで良い。この場
合、形状記憶部材が形状記憶効果によって伸長するもの
であるため、形状記憶部材の先端及び変形用部材の手元
端は、固定部材に動きを止められ不動となる。形状記憶
部材の先端及び変形用部材の手元端は固着する必要がな
いため、輻輳角可変機構の構造を単純にでき、又作製を
容易にできる。
体的には、これらのコイルを収縮させた状態でカイド部
材に沿って固定部材間にはめ込むだけで良い。この場
合、形状記憶部材が形状記憶効果によって伸長するもの
であるため、形状記憶部材の先端及び変形用部材の手元
端は、固定部材に動きを止められ不動となる。形状記憶
部材の先端及び変形用部材の手元端は固着する必要がな
いため、輻輳角可変機構の構造を単純にでき、又作製を
容易にできる。
【0029】形状記憶部材及び変形用部材は、図1、2
に示すように一本の形状記憶コイルで構成されていても
良い。この場合、形状記憶コイルの先端が形状記憶部材
の先端となり、形状記憶コイルの手元端が変形用部材の
手元端となる。形状記憶部材の手元端及び変形用部材の
先端は、形状記憶コイルの先端及び手元端を除いた任意
の部分とすれば良いが、図1、2で示したように形状記
憶コイルの中間部分とするのが好ましい。このような態
様とする場合、変形用部材は変形用形状記憶部材であ
り、形状記憶部材の手元端(変形用部材の先端)とした
部分を基準にして形状記憶コイルの先端側又は形状記憶
コイルの手元側を別々に加熱して形状回復させれば、イ
メージガイドを連続して屈曲させることができる。
に示すように一本の形状記憶コイルで構成されていても
良い。この場合、形状記憶コイルの先端が形状記憶部材
の先端となり、形状記憶コイルの手元端が変形用部材の
手元端となる。形状記憶部材の手元端及び変形用部材の
先端は、形状記憶コイルの先端及び手元端を除いた任意
の部分とすれば良いが、図1、2で示したように形状記
憶コイルの中間部分とするのが好ましい。このような態
様とする場合、変形用部材は変形用形状記憶部材であ
り、形状記憶部材の手元端(変形用部材の先端)とした
部分を基準にして形状記憶コイルの先端側又は形状記憶
コイルの手元側を別々に加熱して形状回復させれば、イ
メージガイドを連続して屈曲させることができる。
【0030】形状記憶部材または変形用形状記憶部材の
材料は、形状記憶効果を示すものならば、形状記憶合金
であっても、形状記憶ポリマーであってもよいが、加熱
によって形状記憶効果を示すものが好ましい。形状記憶
部材または変形用形状記憶部材自体への通電による加熱
が可能な点や、発生力が大きい点からは、形状記憶合金
が特に好ましい。
材料は、形状記憶効果を示すものならば、形状記憶合金
であっても、形状記憶ポリマーであってもよいが、加熱
によって形状記憶効果を示すものが好ましい。形状記憶
部材または変形用形状記憶部材自体への通電による加熱
が可能な点や、発生力が大きい点からは、形状記憶合金
が特に好ましい。
【0031】形状記憶合金としては、Ti−Ni系、銅
系、ステンレス系のものが好ましく、Ti−Ni系合
金、Ti−Ni−Cu系合金、Ti−Ni−Fe系合
金、Ni−Al系合金、Ag−Cd系合金、Au−Cd
系合金、Cu−Al−Ni系合金、Cu−Zn−Al系
合金、In−Ti系合金、In−Cd系合金などが挙げ
られる。一般的には、強度、耐食性、信頼性の点ではT
i−Ni系のものが優れており、加工性や経済性の点で
は銅系のものが優れている。
系、ステンレス系のものが好ましく、Ti−Ni系合
金、Ti−Ni−Cu系合金、Ti−Ni−Fe系合
金、Ni−Al系合金、Ag−Cd系合金、Au−Cd
系合金、Cu−Al−Ni系合金、Cu−Zn−Al系
合金、In−Ti系合金、In−Cd系合金などが挙げ
られる。一般的には、強度、耐食性、信頼性の点ではT
i−Ni系のものが優れており、加工性や経済性の点で
は銅系のものが優れている。
【0032】形状記憶部材または変形用形状記憶部材を
形状記憶効果によって変形状態から復帰状態とするため
の加熱方法としては、使用時における外部の温度変化に
よって加熱する方法も挙げられるが、形状記憶効果を発
現させるための加熱手段を設けるのが好ましい。加熱手
段としては、限定されないが、コイルの外径が大きくな
らないものが好ましく、例えば、二条コイルのように形
状記憶部材の素線に沿って設けられる線状の熱源、又は
形状記憶合金自体に対する通電などが挙げられる。その
他にコイルに沿って熱伝導体を設け、手元側の端部から
熱伝導体までは光ファイバを敷設し、該光ファイバを用
いてレーザ光を熱伝導体に照射し形状記憶コイルを加熱
する方法が挙げられる。
形状記憶効果によって変形状態から復帰状態とするため
の加熱方法としては、使用時における外部の温度変化に
よって加熱する方法も挙げられるが、形状記憶効果を発
現させるための加熱手段を設けるのが好ましい。加熱手
段としては、限定されないが、コイルの外径が大きくな
らないものが好ましく、例えば、二条コイルのように形
状記憶部材の素線に沿って設けられる線状の熱源、又は
形状記憶合金自体に対する通電などが挙げられる。その
他にコイルに沿って熱伝導体を設け、手元側の端部から
熱伝導体までは光ファイバを敷設し、該光ファイバを用
いてレーザ光を熱伝導体に照射し形状記憶コイルを加熱
する方法が挙げられる。
【0033】糸状物は、弾性伸びが少なく形状記憶部材
による引張り量を適正にイメージガイドに伝え、イメー
ジガイドを屈曲させるために必要な張力に耐え得るもの
であれば良い。但し、スペースの点からは細くて強いも
のが好ましく、クリープの少ないもの、使用目的の環境
に対して耐食性を有するものがより好ましい。このよう
な糸状物としては、ステンレス、タングステンなどの金
属製の極細線などが好ましいものとして挙げられる。糸
状物の構造は、単糸であっても複数の素線が集合してな
るものであってもよい。
による引張り量を適正にイメージガイドに伝え、イメー
ジガイドを屈曲させるために必要な張力に耐え得るもの
であれば良い。但し、スペースの点からは細くて強いも
のが好ましく、クリープの少ないもの、使用目的の環境
に対して耐食性を有するものがより好ましい。このよう
な糸状物としては、ステンレス、タングステンなどの金
属製の極細線などが好ましいものとして挙げられる。糸
状物の構造は、単糸であっても複数の素線が集合してな
るものであってもよい。
【0034】糸状物の一端と、二本のイメージガイドの
屈曲部の先端側の部分との連結は、糸状物を引っ張った
ときに、これら部分が同時に引っ張られ、且つ、二本の
イメージガイドが連動して同程度に屈曲し得るように行
われていれば、特に限定されない。具体的には前記連結
は図1、2の如く、連結部材(第一連結部材)を介して
行われていても良いし、各イメージガイドに一本ずつ糸
状物を直接連結して行っても良い。
屈曲部の先端側の部分との連結は、糸状物を引っ張った
ときに、これら部分が同時に引っ張られ、且つ、二本の
イメージガイドが連動して同程度に屈曲し得るように行
われていれば、特に限定されない。具体的には前記連結
は図1、2の如く、連結部材(第一連結部材)を介して
行われていても良いし、各イメージガイドに一本ずつ糸
状物を直接連結して行っても良い。
【0035】連結部材としては、糸状物が引っ張られた
ときに二本のイメージガイドが連動して屈曲するように
イメージガイド間を連結するものであれば良い。具体的
には、ステンレスやタングステン等の金属製のワイヤ等
を使用すれば良い。連結部材と糸状物との連結方法とし
ては、レーザー溶接、半田付け等による方法が挙げられ
る。図2の態様であれば、第一連結部材と第二連結部材
とを囲む一つのリングを形成するように、糸状物の端と
端とを結んで連結する方法が挙げられる。
ときに二本のイメージガイドが連動して屈曲するように
イメージガイド間を連結するものであれば良い。具体的
には、ステンレスやタングステン等の金属製のワイヤ等
を使用すれば良い。連結部材と糸状物との連結方法とし
ては、レーザー溶接、半田付け等による方法が挙げられ
る。図2の態様であれば、第一連結部材と第二連結部材
とを囲む一つのリングを形成するように、糸状物の端と
端とを結んで連結する方法が挙げられる。
【0036】連結部材とイメージガイドとの連結の方法
としては、連結部材がワイヤであるならば、接着剤によ
って連結する方法、ワイヤの端部をイメージガイドにコ
イル状に巻きつけて連結する方法、更に両者を組み合わ
せた方法が挙げられる。なお、接着剤による場合、ワイ
ヤの端部のみをイメージガイドに固着させても良いし、
ワイヤをリング状にして二本のイメージガイドに掛け渡
して固着しても良い。なお、上記の連結部材とイメージ
ガイドとの連結方法は、糸状物をイメージガイドに直接
連結する場合にも用いることができる。
としては、連結部材がワイヤであるならば、接着剤によ
って連結する方法、ワイヤの端部をイメージガイドにコ
イル状に巻きつけて連結する方法、更に両者を組み合わ
せた方法が挙げられる。なお、接着剤による場合、ワイ
ヤの端部のみをイメージガイドに固着させても良いし、
ワイヤをリング状にして二本のイメージガイドに掛け渡
して固着しても良い。なお、上記の連結部材とイメージ
ガイドとの連結方法は、糸状物をイメージガイドに直接
連結する場合にも用いることができる。
【0037】糸状物と形状記憶部材との連結は、形状記
憶部材の手元端において、形状記憶部材の形状回復力に
耐えうるようになされていれば良く、特に限定されるも
のではない。図1に示すように二組の形状記憶部材が並
列して配置してある場合では、二組の形状記憶部材の手
元端を互いに連結する第二連結部材を介して糸状物と形
状記憶部材とを連結すれば良い。
憶部材の手元端において、形状記憶部材の形状回復力に
耐えうるようになされていれば良く、特に限定されるも
のではない。図1に示すように二組の形状記憶部材が並
列して配置してある場合では、二組の形状記憶部材の手
元端を互いに連結する第二連結部材を介して糸状物と形
状記憶部材とを連結すれば良い。
【0038】第二連結部材は二組の形状記憶部材の動作
を連動させ得るものであれば良く、板、リング、ワイヤ
等を用いることができ、これらは形状記憶部材の形状回
復力に耐えうる強度を有した材料で形成されている必要
がある。なお、ワイヤを用いるのであれば、前記した連
結部材や糸状物と同様に伸びの少ないものが好ましい。
糸状物と第二連結部材との連結方法としては、レーザー
溶接による方法、半田付けによる方法、接着剤による方
法等が挙げられる。第二連結部材が板であるならば、該
板の中心に厚み方向に貫通孔を設け、この貫通孔に糸状
物を貫通させ、貫通した糸状物の端部に貫通孔より大き
な部材を取付けて連結しても良い。
を連動させ得るものであれば良く、板、リング、ワイヤ
等を用いることができ、これらは形状記憶部材の形状回
復力に耐えうる強度を有した材料で形成されている必要
がある。なお、ワイヤを用いるのであれば、前記した連
結部材や糸状物と同様に伸びの少ないものが好ましい。
糸状物と第二連結部材との連結方法としては、レーザー
溶接による方法、半田付けによる方法、接着剤による方
法等が挙げられる。第二連結部材が板であるならば、該
板の中心に厚み方向に貫通孔を設け、この貫通孔に糸状
物を貫通させ、貫通した糸状物の端部に貫通孔より大き
な部材を取付けて連結しても良い。
【0039】図2に示すように、糸状物と形状記憶部材
とを直接に連結するのであれば、その方法としては、レ
ーザー溶接による方法や糸状物を形状記憶部材に巻きつ
ける方法等が挙げられる。
とを直接に連結するのであれば、その方法としては、レ
ーザー溶接による方法や糸状物を形状記憶部材に巻きつ
ける方法等が挙げられる。
【0040】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。本実施例では、図1に示す態様の輻輳角可変機構を
実際に製作した。各部の仕様は以下の通りである。
す。本実施例では、図1に示す態様の輻輳角可変機構を
実際に製作した。各部の仕様は以下の通りである。
【0041】〔イメージガイド〕イメージガイドとして
は、外径φ0.65mm、12000画素のものを二本
用いた。次に、この二本のイメージガイドを互いに平行
にして、後述する形状記憶コイルの設置後に、イメージ
ガイドの先端から15mmの位置と、19.8mmの位
置に固定部材(外径φ2.7mm、材質ステンレス)を
取り付けた。更に、先端から1.5mmの位置におい
て、線径φ75μmのステンレスワイヤを第一連結部材
として、二本のイメージガイドに連結した。
は、外径φ0.65mm、12000画素のものを二本
用いた。次に、この二本のイメージガイドを互いに平行
にして、後述する形状記憶コイルの設置後に、イメージ
ガイドの先端から15mmの位置と、19.8mmの位
置に固定部材(外径φ2.7mm、材質ステンレス)を
取り付けた。更に、先端から1.5mmの位置におい
て、線径φ75μmのステンレスワイヤを第一連結部材
として、二本のイメージガイドに連結した。
【0042】〔形状記憶コイル〕形状記憶コイルとして
は、形状記憶合金の線材(材質TiNi合金、線径φ
0.3mm)をコイル状(ピッチ0.8mm、コイル外
径φ1.4mm、コイルの全長6.4mm、巻き数8
回)に形成したものを用いた。なお、形状記憶コイルは
各イメージガイドに対して一本ずつ、合計二本用意し
た。次に、各形状記憶コイルを全長が4.8mmになる
まで収縮させて、各イメージガイドの固定部材間となる
位置において、はめ込んで設置した。更に、各形状記憶
コイルの中間部分を、第二連結部材(線径φ75μmの
ステンレスワイヤ)によって連結し、二組の形状記憶コ
イルが連動するようにした。
は、形状記憶合金の線材(材質TiNi合金、線径φ
0.3mm)をコイル状(ピッチ0.8mm、コイル外
径φ1.4mm、コイルの全長6.4mm、巻き数8
回)に形成したものを用いた。なお、形状記憶コイルは
各イメージガイドに対して一本ずつ、合計二本用意し
た。次に、各形状記憶コイルを全長が4.8mmになる
まで収縮させて、各イメージガイドの固定部材間となる
位置において、はめ込んで設置した。更に、各形状記憶
コイルの中間部分を、第二連結部材(線径φ75μmの
ステンレスワイヤ)によって連結し、二組の形状記憶コ
イルが連動するようにした。
【0043】〔糸状物〕糸状物としては、線径φ75μ
mのステンレスワイヤを用いた。糸状物の一端を第一連
結部材の中点に連結し、糸状物の他端を第二連結部材の
中点に連結した。
mのステンレスワイヤを用いた。糸状物の一端を第一連
結部材の中点に連結し、糸状物の他端を第二連結部材の
中点に連結した。
【0044】〔その他付帯部分〕形状記憶コイルの加熱
手段としては、通電加熱を用いた。更に、輻輳角可変機
構の組み立て調整を完了した後、ライトガイド(φ25
0μm、12本)をイメージガイドと平行に配置して、
全体をさらにシリコンチューブ(外径φ3mm、内径φ
2.8mm)によって被覆し、立体視スコープを得た。
手段としては、通電加熱を用いた。更に、輻輳角可変機
構の組み立て調整を完了した後、ライトガイド(φ25
0μm、12本)をイメージガイドと平行に配置して、
全体をさらにシリコンチューブ(外径φ3mm、内径φ
2.8mm)によって被覆し、立体視スコープを得た。
【0045】〔評価〕本実施例で得た輻輳角可変機構に
おいて、二組の形状記憶コイルの先端から第二連結部材
との連結部分までを加熱して、これらを同時に形状記憶
効果によって伸長させたところ、各イメージガイドの屈
曲部は連動して屈曲し、所望の立体像を得ることができ
た。また、形状記憶部材が取り付けられた設置部の可撓
性を確保することもできた。
おいて、二組の形状記憶コイルの先端から第二連結部材
との連結部分までを加熱して、これらを同時に形状記憶
効果によって伸長させたところ、各イメージガイドの屈
曲部は連動して屈曲し、所望の立体像を得ることができ
た。また、形状記憶部材が取り付けられた設置部の可撓
性を確保することもできた。
【0046】
【発明の効果】本発明の輻輳角可変機構を用いた立体視
スコープでは、形状記憶部材が取り付けられる設置部を
剛体で支持する必要がないため、従来に比べて硬直部位
の長さを短くすることができる。よって、このような立
体視スコープを組み込んだカテーテルやマニピュレータ
ー等であれば、曲率半径の小さい経路であっても従来に
比べて良好に進むことができ、曲がりくねった管路内を
進むときに不都合が生じることもない。
スコープでは、形状記憶部材が取り付けられる設置部を
剛体で支持する必要がないため、従来に比べて硬直部位
の長さを短くすることができる。よって、このような立
体視スコープを組み込んだカテーテルやマニピュレータ
ー等であれば、曲率半径の小さい経路であっても従来に
比べて良好に進むことができ、曲がりくねった管路内を
進むときに不都合が生じることもない。
【図1】本発明の輻輳角可変機構の一例を示した図であ
る。
る。
【図2】本発明の輻輳角可変機構の他の例を示した図で
ある。
ある。
【図3】従来の輻輳角可変機構を示した図である。
1a、1b イメージガイド 2a、2b 屈曲部 3a、3b 形状記憶部材 4a、4b 変形用部材 5a、5b 形状記憶部材の先端 6a、6b 形状記憶部材の手元端 9 糸状物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−311366(JP,A) 特開 平8−94965(JP,A) 特開 平4−227223(JP,A) 特開 平5−88093(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32 G02B 23/24
Claims (3)
- 【請求項1】 二本のイメージガイドが間隔をおいて配
置され、両イメージガイドは屈曲部を有し、該屈曲部よ
りも手元側に、コイル状の形状記憶部材とコイル状の変
形用部材とが、先端側から順に直列に、かつ自体のコイ
ルの内部をイメージガイドによって挿通された状態で、
各イメージガイド毎に1つずつ配置されており、 形状記憶部材の形状記憶効果による動作は、コイル長が
伸びる動作であり、且つ、その先端はイメージガイドに
対して不動であり、変形用部材は、形状記憶効果によっ
て動作した形状記憶部材を動作前の変形状態に戻し得る
ものであり、各形状記憶部材の手元端は互いに連結されており、 形状
記憶部材が動作するときに、二本のイメージガイドの屈
曲部よりも先端側の部分が同時に引っ張られるように、
これら先端側の部分と、前記連結された部分とが糸状物
によって連結されたものである立体視スコープの輻輳角
可変機構。 - 【請求項2】 変形用部材が、変形用形状記憶部材であ
って、変形用形状記憶部材の先端は上記形状記憶部材の
手元端に接続されてイメージガイドに対して可動であ
り、変形用形状記憶部材の手元端はイメージガイドに対
して不動であり、上記形状記憶部材と変形用形状記憶部
材とが、一方の復帰状態が他方の変形状態となるように
互いに拮抗する状態にある請求項1記載の輻輳角可変機
構。 - 【請求項3】 形状記憶部材と変形用形状記憶部材と
が、一本の形状記憶コイルで形成されており、形状記憶
部材の手元端が、該一本の形状記憶コイルの中間部分で
ある請求項2記載の輻輳角可変機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07585997A JP3174529B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | 輻輳角可変機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07585997A JP3174529B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | 輻輳角可変機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10262906A JPH10262906A (ja) | 1998-10-06 |
JP3174529B2 true JP3174529B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=13588396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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