JPH11239564A - 屈曲機構 - Google Patents

屈曲機構

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JPH11239564A
JPH11239564A JP10058890A JP5889098A JPH11239564A JP H11239564 A JPH11239564 A JP H11239564A JP 10058890 A JP10058890 A JP 10058890A JP 5889098 A JP5889098 A JP 5889098A JP H11239564 A JPH11239564 A JP H11239564A
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JP
Japan
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shape memory
actuator unit
members
coils
bending mechanism
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JP10058890A
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English (en)
Inventor
Manabu Murayama
学 村山
Osamu Toyama
修 遠山
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状記憶部材を拮抗させて駆動するアクチュ
エータユニットを有する屈曲機構において、前記拮抗し
た形状記憶部材のうち、一方の形状記憶部材を加熱して
も、他方の形状記憶部材へ影響を与えない屈曲機構を提
供すること。 【解決手段】 先端部首振り内視鏡の先端側に牽引ワイ
ヤ6の一端をそれぞれ所望の屈曲方向に対応して接続
し、該牽引ワイヤ6の他端を基端側に配設されたアクチ
ュエータユニットU1、U2の可動部材に接続してお
り、該アクチュエータユニットは形状記憶部材からなる
コイル2a、2bと、該コイル2a、2bの間に、両コ
イルそれぞれの一端が接続され、前記両コイルをそれぞ
れ別の空間に配設するよう分離している中央固定部材5
と、前記両コイル2a、2bそれぞれの他端にそれぞれ
接続されている2つの可動部材3a、3bと、該2つの
可動部材3a、3bを連結している連結部材4とから構
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、長尺物などの屈曲
機構に関し、特には内視鏡やカテーテルなどの細径の長
尺物への適用に好適な屈曲機構に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡やカテーテルなどの長尺物を任意
な観察方向を得るためや細い管路内への挿入などにあた
って、先端部などを屈曲させる方法として、例えば図3
に示すような屈曲機構が提案されている。図3(a)は
先端部首振り内視鏡の長手方向断面図であり、イメージ
ガイドとライトガイドとを有するファイバスコープ1の
先端にヘッド11が設けられており、該ヘッド11に
は、牽引ワイヤ6、6の一端が所望の屈曲方向に対応し
た位置に接続され、該牽引ワイヤ6、6の他端は形状記
憶合金コイルを含むアクチュエータユニットU1、U2
の可動部にそれぞれ接続されている。そして、前記アク
チュエータユニットU1、U2はファイバスコープ1へ
の取付は、ガイド9に設けられた孔に挿入して、ガイド
9とファイバスコープ1とを接着して取付けられてお
り、これらを外被12で被覆している。
【0003】前記アクチュエータユニットU1、U2の
詳細について図3(b)に示す。アクチュエータユニッ
トU1、U2はいずれも同様の構成となっており、中央
に可動部3を有し、該可動部3の両側にそれぞれ形状記
憶合金コイル2a、2bを配設し、該形状記憶合金コイ
ル2a、2bはそれぞれ一端が前記可動部3に接続され
ており、他端が固定部4、4にそれぞれ固定されてい
る。そして、これらをチューブ8で被覆してアクチュエ
ータユニットU1、U2を構成している。
【0004】このように構成することにより、例えば、
前記形状記憶合金コイル2a、2bが引張りコイルバネ
である場合、手元側の形状記憶合金コイル2bを加熱す
ると、該形状記憶合金コイル2bが収縮して可動部3を
変位させ、該可動部3に接続された牽引ワイヤ6が手元
側に引かれてファイバスコープ1の先端部位を前記牽引
ワイヤ6が接続されている方向に屈曲させることができ
る。また、先端部位を屈曲後、元の状態に戻すためには
前記加熱した形状記憶合金コイル2bの加熱を止め、も
う一方の形状記憶合金コイル2aを加熱することによ
り、素早く元の状態に戻すことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように中央の可動部を介して拮抗するようにチューブ8
内に2つの形状記憶合金コイル2a、2bが配設された
構成の場合、また、仮に前記構成においてチューブ8が
ない場合でも使用環境は極めて小さなスペースであるこ
とから、狭い同一の空間に形状記憶合金コイル2a、2
bが配設されており、一方の形状記憶合金2bを加熱し
た場合、加熱された形状記憶合金コイル2bからの発熱
によって、該形状記憶合金コイル2b付近の雰囲気は暖
められ、他方の形状記憶合金コイル2a側の雰囲気をも
暖めるので、前記加熱された形状記憶合金コイル2bに
比べれば温度は低いものの他方の形状記憶合金コイル2
aをも加熱してしまう。
【0006】その結果、加熱していない(動作させな
い)方の形状記憶合金コイル2aもわずかながら形状回
復し、動作することになり、一方の形状記憶合金コイル
2bの形状回復力とは反対側への力が生じ、一方の形状
記憶合金コイル2bの形状回復による牽引ワイヤ6を引
張るための牽引力を減少させることになる。即ち、形状
記憶合金コイルの形状回復動作を、牽引ワイヤを牽引す
るための力として効率よく利用することができないとい
った問題が生じる。
【0007】従って、本発明は、形状記憶部材を拮抗さ
せて駆動するアクチュエータユニットを有する内視鏡や
カテーテルなどの屈曲機構において、前記拮抗した形状
記憶部材のうち、一方の形状記憶部材の加熱が、他方の
形状記憶部材へ影響を与えることのない屈曲機構を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の屈曲機構は、屈
曲部を有する長尺体と、前記屈曲部の一端側に設けられ
るアクチュエータユニットと、一端が該アクチュエータ
ユニットに接続され、他端が前記屈曲部の他端側に接続
された牽引ワイヤとからなる屈曲機構であって、前記ア
クチュエータユニットは、前記長尺体の長手方向に拮抗
して配設された2つの形状記憶部材と、該2つの形状記
憶部材の間に設けられ、両形状記憶部材それぞれの一端
が接続される中央固定部材と、前記2つの形状記憶部材
のそれぞれの他端に設けられ、両形状記憶部材それぞれ
の他端が接続される2つの可動部材と、該2つの可動部
材を連結する連結部材とからなり、前記アクチュエータ
ユニットと牽引ワイヤとの接続は、牽引ワイヤの一端が
前記アクチュエータユニットの可動部材に接続されてい
ることを特徴とするものである。
【0009】このように構成された屈曲機構において
は、2つの拮抗した形状記憶部材間に設けられた中央固
定部により、両形状記憶部材がそれぞれ分離された空間
に存在するので、一方の形状記憶部材を加熱することに
よって、該形状記憶部材は発熱し、該形状記憶部材付近
の雰囲気は暖められるが、他方の形状記憶部材側の雰囲
気まで暖めることはなく、他方の形状記憶部材が加熱さ
れることはない。従って、一方の形状記憶部材の加熱に
よって他方の形状記憶部材が形状回復することがない。
【0010】また、内視鏡やカテーテルのように細径
で、可撓性を有するものへ適用する場合などは、前述の
従来例のような構成の場合、形状記憶合金コイルが引張
りコイル(収縮する方向へ力が働くコイル)の場合、ア
クチュエータ両端の2つの固定部材間に引張り力、即
ち、ファイバスコープなどの本体に対しては圧縮力が加
わり、両固定部材間で座屈してしまう可能性などがあっ
たが、本発明の屈曲機構においては、2つの形状記憶部
材の間における1ヶ所、即ちアクチュエータの中央1ヶ
所での固定のため、前記ファイバスコープなどの本体に
対する圧縮力が加わることがないため、ファイバスコー
プなどの本体が屈曲部位以外で屈曲することがなくなり
安全性が向上するとともに、アクチュエータ設計時に屈
曲部位以外での屈曲を防止するための設計事項を考慮す
る必要がなくなるので、アクチュエータの設計、作製も
容易になる。
【0011】このように構成された本発明の屈曲機構
は、前記アクチュエータユニットと牽引ワイヤとの組合
せを所望の屈曲方向に対応させて設ければよく、長尺体
を多方向に屈曲させたい場合には、前記アクチュエータ
ユニットと牽引ワイヤとの組合せを、所望の屈曲方向に
対応するように、長尺体の周方向に複数設けることによ
り、多方向へ屈曲可能にすることができる。
【0012】また、前記多方向へ屈曲可能とする場合に
おいては、前記アクチュエータユニットと牽引ワイヤと
の組合せを複数設ければよいが、前記複数のアクチュエ
ータユニットをそれぞれ管状部材で覆って、該管状部材
の内周面と前記アクチュエータユニットの中央固定部材
とを密着させることによって、所望のアクチュエータユ
ニットの動作、即ち、形状記憶部材の加熱が、他のアク
チュエータユニットの形状記憶部材をも加熱して、屈曲
方向に影響を及ぼすことがなく、また、動作させるアク
チュエータユニット単体においても、一方の形状記憶部
材の加熱が他方の形状記憶部材を加熱することがないの
で好ましい。
【0013】さらに、前記複数のアクチュエータユニッ
トを設ける場合、前記のように2つの形状記憶部材と、
中央固定部材と、2つの可動部材とからなるアクチュエ
ータユニットをそれぞれ別体として設けることに限られ
るわけではなく、複数のアクチュエータユニットにそれ
ぞれ設けられる各中央固定部材を一体として、一つの中
央固定部材によって複数のアクチュエータユニットにお
けるそれぞれの中央固定部材を共通とした構成とするこ
ともできる。
【0014】前記中央固定部材は、拮抗する2つの形状
記憶部材をそれぞれ別空間に分離するように設けられれ
ば良く、特に制限はないが、断熱材を用いることによ
り、より確実に一方の形状記憶部材の加熱が他方の形状
記憶部材に熱的影響を及ぼすことがなくなるので好まし
い。
【0015】また、前記中央固定部材と2つの形状記憶
部材それぞれとの間にフィンを設けることによって、形
状記憶部材が設けられた空間内の放熱を向上できるので
好ましい。
【0016】
【発明の実施の態様】以下本発明の実施態様につき詳細
に説明する。図1は本発明の屈曲機構を用いた先端部首
振り内視鏡を示しており、図1(a)はその長手方向断
面図、図1(b)はアクチュエータユニットの長手方向
断面図である。図にしたがって説明すると、先端部首振
り内視鏡は、中心にファイバスコープ1を有し、先端側
が屈曲部となっている。先端部首振り内視鏡の先端側に
は、ヘッド11が設けられており、該ヘッド11には牽
引ワイヤ6、6の一端がそれぞれ所望の屈曲方向に対応
して(図中では180度反対側)接続されている。そし
て、該牽引ワイヤ6、6の他端は前記屈曲部の基端側に
配設されたアクチュエータユニットU1、U2の可動部
材に接続されている。
【0017】前記アクチュエータユニットU1、U2は
いずれも同様の構成となっており、図1(b)に示すよ
うに、形状記憶部材からなるコイル2a、2bと、該コ
イル2a、2bの間に両コイルそれぞれの一端が接続さ
れて設けられるとともに、前記両コイル2a、2bがそ
れぞれ別の空間に配設されるよう分離している中央固定
部材5と、前記両コイル2a、2bそれぞれの他端にそ
れぞれ接続されている2つの可動部材3a、3bと、該
2つの可動部材3a、3bを連結している連結部材4と
から構成されている。また、前記アクチュエータユニッ
トはチューブ8によって覆われ、該チューブ8と前記中
央固定部材5とは密着されて、前記2つのコイル2a、
2bそれぞれが配設されている空間を分離している。な
お、形状記憶部材からなるコイル2a、2bは所定のピ
ッチを有する粗巻状態を記憶しており、取付時には収縮
させた状態で前述のようにアクチュエータユニットに組
み込まれており、牽引ワイヤ6は先端側の可動部材3a
に接続されている。
【0018】これらのように構成されたアクチュエータ
ユニットU1、U2は、ファイバスコープ1に対して不
動となるように、ガイド9を介してファイバスコープ1
に固定され、これらを外被12で覆って、図1(a)に
示すように先端部首振り内視鏡を構成している。
【0019】このように構成された先端部首振り内視鏡
の屈曲動作について説明すると、手元側の形状記憶部材
からなるコイル2bを加熱すると、コイル2bは形状回
復により伸長しようとして、可動部材3bに手元側方向
への力を加える。該力を加えられた可動部材3bは、連
結部材4にて連結されたもう一方の可動部材3aととも
に手元側に移動する。それによって、前記もう一方の可
動部材3aに接続された牽引ワイヤ6が手元側へ引張ら
れて屈曲部が屈曲する。なお、この時前記もう一方の可
動部材3aの移動によって、もう一方の形状記憶部材か
らなるコイル2aが収縮される。この時、前述の通り、
2つのコイル2a、2bは完全に分離された空間にある
ので、前記コイル2bの加熱によって、もう一方のコイ
ル2aが加熱されることはなく、前記コイル2bの形状
回復力を十分に前記牽引ワイヤに伝えることができる。
【0020】本実施態様では長尺体として、内視鏡を用
いた場合を示しているが、長尺体はこれに限定されるわ
けではなく、前記内視鏡に例えばレーザ照射機能や鉗子
などを備えた多機能スコープ、工業用ファイバスコー
プ、カテーテルなどを用いることができる。また、前記
長尺体は、少なくとも屈曲部が可撓性を有していればよ
く、長尺体全長にわたって可撓性を有し、その内の一部
が屈曲部となるものであっても、可撓性がない本体と可
撓性を有する屈曲部とを接続したものであってもよい。
【0021】前記形状記憶部材は、前記可動片を介して
前記牽引ワイヤを牽引することができればよく、材料や
形状など特に制限はないが、例えば内視鏡などの細径の
長尺体に用いる場合には、出力体積比が大きいなどの点
から形状記憶合金が好ましく、さらに形状記憶合金を用
いる場合には、変位量を大きくとれる点からコイル形状
とすることが好ましい。また、形状回復の方向も、形状
回復によって収縮する形状記憶部材、形状回復によって
伸長する形状記憶部材のいずれをも用いることができ
る。
【0022】また、前記形状記憶部材に形状記憶合金を
用いる場合、加熱方法としては、前記形状記憶合金の両
端にリード線を接続して通電加熱する方法や、前記形状
記憶合金の一端側に光ファイバなどを設けて、該光ファ
イバから光を照射して加熱する方法など特に制限はな
い。
【0023】また、前記2つの可動部材は、一方の形状
記憶部材が形状回復した時に他方の形状記憶部材を変形
させる、即ち、両形状記憶部材を拮抗させた構成とする
ために、連結されていればよい。そして、前記2つの可
動部材の連結のために、前記連結部材が用いられるが、
該連結部材は、一方の可動部材の動きに連動して他方の
可動部材も動くように連結できればよく、ワイヤ、ロッ
ド、チューブなどを用いることができ、また、材料も金
属や樹脂など適宜決定することができる。しかしなが
ら、前記形状記憶部材が形状回復により収縮する構成で
ある場合には、一方の形状記憶部材の形状回復により、
他方の形状記憶部材が変形するためには前記連結部材は
剛性が大きい必要がある。また、反対に前記形状記憶部
材が形状回復により伸長する構成である場合には、前述
のような制限はないが、例えば、ステンレス線やポリイ
ミドチューブなどのように可撓性を有する部材を用いる
ことによって、前記アクチュエータユニットが可撓性を
有するよう構成することができるので好ましい。
【0024】前記牽引ワイヤは、アクチュエータユニッ
トによる牽引をファイバスコープに伝達でき、その際に
生じる張力に耐え得るものであればよい。但し、前記ア
クチュエータユニットによる牽引をファイバスコープに
無駄なく伝達するためには、弾性伸びが少ない方が好ま
しく、また、スペースの点からは細くて引張強さの大き
いものが好ましく、例えば、ステンレス、タングステン
などの金属製の極細線が挙げられる。さらに、前記牽引
ワイヤは、外被やガイド部材などとの摩擦の少ない方が
好ましいことから、前記線材にテフロンなどの潤滑性の
よい材料を被覆したものが好ましい。
【0025】また、本実施態様では、前記首振り内視鏡
は、2方向への屈曲のみに構成されているが、これに限
られるわけではなく、3方向、4方向などとすることが
でき、必要に応じて、アクチュエータユニット、牽引ワ
イヤを増やせばよい。
【0026】
【実施例1】以下具体的な実施例につき説明する。本実
施例では、本発明の屈曲機構を首振り内視鏡に適用した
例を示している。図1は本実施例の首振り内視鏡を示し
ており、図1(a)はその長手方向の断面図であり、図
1(b)は図1(a)に用いられるアクチュエータユニ
ットの長手方向の断面図である。図にしたがって詳述す
ると、首振り内視鏡は、中心にファイバスコープ1を有
し、該ファイバスコープの先端側が屈曲部となってい
る。首振り内視鏡の先端面付近には、ヘッド11が設け
られており、該ヘッド11にはステンレス線からなる2
本の牽引ワイヤ6、6の一端がそれぞれ所望の屈曲方向
に対応した位置に(図中では180度反対側)接続され
ている。そして、該牽引ワイヤ6、6の他端は前記屈曲
部の基端側に配設されたアクチュエータユニットU1、
U2の可動部材に接続されている。
【0027】前記アクチュエータユニットU1、U2は
いずれも同様の構成となっており、図1(b)に示す構
成となっている。ポリイミドチューブからなるチューブ
8内に挿入されている本実施例のアクチュエータユニッ
トは、形状回復により伸長する2つの形状記憶合金コイ
ル2a、2bが長手方向に直列に配設されており、該形
状記憶合金コイル2a、2bの間には、中心に後記連結
部材4を挿通可能な小さな孔51を有するセラミックス
材料からなる中央固定部材5が設けられ、前記2つの形
状記憶合金コイル2a、2bそれぞれの一端が接続され
ている。前記形状記憶合金コイル2a、2bそれぞれの
他端にはステンレス製の可動部材3a、3bがそれぞれ
接続されており、ステンレス線からなる連結部材4は、
前記2つの形状記憶合金コイル2a、2bの内部、およ
び前記中央固定部材5の小さな孔51を通って両端が、
それぞれ前記2つの可動部材3a、3bに接続されてい
る。なお、本実施例では、前述のようにアクチュエータ
ユニットはチューブ8内に挿入され、動作することか
ら、前記形状記憶合金コイル2a、2b、可動部材3
a、3bはいずれもチューブ8の内径よりも小さな外径
となっており、前記中央固定部材5は前記チューブ8と
同じかまたは若干大きい外径となっている。したがっ
て、本実施例のアクチュエータユニットは、中央固定部
材5によって、チューブ8内の空間を2つに分離してい
る。また、前記牽引ワイヤ6は先端側の可動部材3aに
接続され、形状記憶合金コイル2a、2bは図示しない
リード線に接続されている。
【0028】さらに、前記アクチュエータユニットU
1、U2は、チューブ8の両端にステンレス製の管状部
材7を前記チューブ8に嵌合して接着し、前記管状部材
7をガイド9に設けられた孔に挿入して、該ガイド9と
ファイバスコープ1とを接着して、ファイバスコープ1
に対して不動となるように配設されている。
【0029】このように本発明の屈曲機構は、ファイバ
スコープ1と、アクチュエータユニットU1、U2と、
牽引ワイヤ6、6とからなる単純な構成であるので、作
製が容易であり、内視鏡のように細径のものに用いるこ
とに適している。
【0030】また、本実施例の首振り内視鏡では、牽引
ワイヤ6、6は、首振り部の先端面付近に設けられたヘ
ッド11に一端を接続し、他端をアクチュエータユニッ
トU1、U2の先端側可動部材3aに接続しているだけ
であるが、これに限られるわけではなく、首振り部に長
手方向に順次牽引ワイヤガイド部材を配設し、牽引ワイ
ヤ6、6を該ガイド内を通して、ヘッド11、可動部材
3aに接続してもよい。
【0031】
【実施例2】図2は本発明の屈曲機構を先端部首振り内
視鏡に適用した他の実施例を示しており、図2(a)は
本実施例の先端部首振り内視鏡の長手方向の断面図であ
り、図2(b)は本実施例に用いられるアクチュエータ
ユニットの長手方向の断面図である。本実施例の先端部
首振り内視鏡は、前記実施例1と同様に構成されてお
り、異なる点としては、アクチュエータユニットU1、
U2の構成、および該アクチュエータユニットU1、U
2のファイバスコープへの取付態様のみである。したが
って、本先端部首振り内視鏡の基本的な構成については
説明を省く。
【0032】前記アクチュエータユニットU1、U2は
いずれも同様の構成となっており、図2(b)に示す構
成となっている。本実施例におけるアクチュエータユニ
ットは、長手方向中央に、前記2つのアクチュエータユ
ニットU1、U2に共通して用いられる円板状の中央固
定部材5を有しており、該中央固定部材5は中央にファ
イバスコープ1を挿通するための孔が設けられている。
該中央固定部材5には、先端側面に放熱用のフィン10
aがアクチュエータユニットに対応する位置に設けら
れ、それに同じ位置の基端側面にも放熱用フィン10b
が設けられている。そして、該放熱用フィン10a、1
0bにはそれぞれ形状記憶合金コイル2a、2bの一端
が接続され、該形状記憶合金コイル2a、2bの他端に
はそれぞれ可動部材3a、3bが接続され、該可動部材
3a、3bは連結部材4にて連結されている。このよう
に構成されたアクチュエータユニットは、ポリイミドチ
ューブからなるチューブ8a、8bを、一端を放熱用フ
ィン10a、10bそれぞれの形状記憶合金コイル側端
部に接着し、形状記憶合金コイル2a、2b、可動部材
3a、3bを覆って、他端を実施例1と同様に管状部材
7に接着している。したがって、本実施例のアクチュエ
ータユニットは、実施例1と同様に形状記憶合金コイル
2a、2bが、それぞれチューブ8a、8b内の空間に
分離されている。また、前記牽引ワイヤ6は先端側の可
動部材3aに接続され、形状記憶合金コイル2a、2b
は図示しないリード線に接続されている。
【0033】そして、本実施例においては、前記アクチ
ュエータユニットU1、U2は、前記中央固定部材5を
共通化して形成されており、1つの中央固定部材5の1
80度反対側の位置にそれぞれ設けられている。また、
前記アクチュエータユニットU1、U2のファイバスコ
ープ1への取付は、図2(a)に示すように、前記中央
固定部材5の中央の孔にファイバスコープ1を挿通して
接着している。即ち、中央固定部材5はアクチュエータ
ユニットの固定部材とともに、実施例1におけるガイド
の機能も備えている。
【0034】このように構成することによって、実施例
1に比べて、放熱様のフィン10a、10bが設けられ
ているので、形状記憶合金コイル2a、2bの冷却速度
を促進することができる。
【0035】また、本実施例では中央固定部材5を2つ
のアクチュエータユニットU1、U2で共通化している
が、例えば、前記共通化された中央固定部材5に、内部
に冷却媒体を流通可能な経路を設けて冷却媒体を流すこ
とによって、さらに冷却を促進することができる。な
お、このように冷却媒体を流通可能なようにする構成は
本実施例に限られるわけではなく、例えば、実施例1に
も適用することができるが、本実施例のように共通化し
た中央固定部材であれば、配管が一つで済むので好まし
い。
【0036】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明の屈曲機構に
よれば、アクチュエータユニットの中央に固定部材を配
設したことにより、アクチュエータユニット内の2つの
形状記憶合金コイルを分離した空間に配設することがで
きるので、一方の形状記憶合金コイルからの発熱が、他
方の形状記憶合金コイルを加熱することがないため、一
方の形状記憶合金コイルの形状回復力を、他方の形状記
憶合金コイルの形状回復力が相殺することがなく、牽引
力が弱くなることがない。したがって、大きな牽引力を
得ることができ、大きな屈曲角が得られる、または、ア
クチュエータユニットを小さくすることができるという
優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屈曲機構を用いた先端部首振り内視鏡
の長手方向断面図である。
【図2】本発明の屈曲機構の他の実施例を表す先端部首
振り内視鏡の長手方向断面図である。
【図3】従来の屈曲機構を用いた先端部首振り内視鏡の
長手方向断面図である。
【符号の説明】
1 ファイバスコープ 2 形状記憶部材 3 可動部材 4 連結部材 5 中央固定部材 6 牽引ワイヤ 7 管状部材 8 チューブ 9 ガイド 10 フィン 11 ヘッド 12 外被 U アクチュエータユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈曲部を有する長尺体と、前記屈曲部の
    一端側に設けられるアクチュエータユニットと、一端が
    該アクチュエータユニットに接続され、他端が前記屈曲
    部の他端側に接続された牽引ワイヤとからなる屈曲機構
    であって、前記アクチュエータユニットは、前記長尺体
    の長手方向に拮抗して配設された2つの形状記憶部材
    と、該2つの形状記憶部材の間に設けられ、両形状記憶
    部材それぞれの一端が接続される中央固定部材と、前記
    2つの形状記憶部材のそれぞれの他端に設けられ、両形
    状記憶部材それぞれの他端が接続される2つの可動部材
    と、該2つの可動部材を連結する連結部材とからなり、
    前記アクチュエータユニットと牽引ワイヤとの接続は、
    牽引ワイヤの一端が前記アクチュエータユニットの可動
    部材に接続されていることを特徴とする屈曲機構。
  2. 【請求項2】 アクチュエータユニットが管状部材内に
    設けられるとともに、該管状部材内周面と前記中央固定
    部材とが密着されていることを特徴とする請求項1記載
    の屈曲機構。
  3. 【請求項3】 中央固定部材が断熱材からなることを特
    徴とする請求項1または2記載の屈曲機構。
  4. 【請求項4】 形状記憶部材と中央固定部材とが、フィ
    ンを介して接続されていることを特徴とする請求項1か
    ら3いずれかに記載の屈曲機構。
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