JP3174237B2 - 3−アミノピロリジン誘導体及びその製造方法 - Google Patents
3−アミノピロリジン誘導体及びその製造方法Info
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- JP3174237B2 JP3174237B2 JP05298195A JP5298195A JP3174237B2 JP 3174237 B2 JP3174237 B2 JP 3174237B2 JP 05298195 A JP05298195 A JP 05298195A JP 5298195 A JP5298195 A JP 5298195A JP 3174237 B2 JP3174237 B2 JP 3174237B2
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- reaction
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Pyrrole Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に医薬中間体として
有用であり、その他、農薬及び有機品製造原料として利
用できる新規なピロリジン誘導体を提供するものであ
る。
有用であり、その他、農薬及び有機品製造原料として利
用できる新規なピロリジン誘導体を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】3−アミノピロリジンは、その分子内に
反応性の高い官能基であるアミノ基を二つ有しており、
ピロリジン環の3位に置換したアミノ基より、1位のア
ミノ基のほうが求核性が高いことが特徴である。このた
め、3位に置換したアミノ基と求電子剤とを選択的に反
応させるためには、1位のアミノ基を何らかの保護基で
保護しておく必要がある。従来、1位のアミノ基が保護
された3−アミノピロリジン誘導体としては、1位のア
ミノ基をベンジル基(特開平2−218664号公報)
或いはアルコキシカルボニル基(特開昭61ー5755
2号公報)で保護された化合物が知られていた。
反応性の高い官能基であるアミノ基を二つ有しており、
ピロリジン環の3位に置換したアミノ基より、1位のア
ミノ基のほうが求核性が高いことが特徴である。このた
め、3位に置換したアミノ基と求電子剤とを選択的に反
応させるためには、1位のアミノ基を何らかの保護基で
保護しておく必要がある。従来、1位のアミノ基が保護
された3−アミノピロリジン誘導体としては、1位のア
ミノ基をベンジル基(特開平2−218664号公報)
或いはアルコキシカルボニル基(特開昭61ー5755
2号公報)で保護された化合物が知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、保護基がベン
ジル基の場合、該保護基を脱離させる際には金属触媒
下、水素による還元反応を用いる必要があり、また保護
基がアルコキシカルボニル基の場合には該保護基を脱離
させる際には酸を用いる必要があった。このため、3−
アミノピロリジンから合成される医薬品またはその中間
体が、水素還元或いは酸に対して不安定な場合には、上
記保護基によって1位が保護された3−アミノピロリジ
ン誘導体を用いる事ができず、3−アミノピロリジンを
出発原料としない全く別な方法で合成する必要があっ
た。このため、他の条件下で脱離が可能な保護基で1位
のアミノ基が保護された3−アミノピロリジン誘導体の
開発が強く望まれていた。
ジル基の場合、該保護基を脱離させる際には金属触媒
下、水素による還元反応を用いる必要があり、また保護
基がアルコキシカルボニル基の場合には該保護基を脱離
させる際には酸を用いる必要があった。このため、3−
アミノピロリジンから合成される医薬品またはその中間
体が、水素還元或いは酸に対して不安定な場合には、上
記保護基によって1位が保護された3−アミノピロリジ
ン誘導体を用いる事ができず、3−アミノピロリジンを
出発原料としない全く別な方法で合成する必要があっ
た。このため、他の条件下で脱離が可能な保護基で1位
のアミノ基が保護された3−アミノピロリジン誘導体の
開発が強く望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塩基性の
条件で脱離する保護基を1位のアミノ基に導入すること
ができれば、上記課題を解決する事ができると考え、鋭
意検討した結果、1位のアミノ基にホルミル基を導入し
た新規3−アミノピロリジン誘導体がこの課題を解決す
ることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
条件で脱離する保護基を1位のアミノ基に導入すること
ができれば、上記課題を解決する事ができると考え、鋭
意検討した結果、1位のアミノ基にホルミル基を導入し
た新規3−アミノピロリジン誘導体がこの課題を解決す
ることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0005】すなわち、本発明は、下記式(I)
【0006】
【化2】
【0007】で示される3−アミノピロリジン誘導体で
ある。
ある。
【0008】本発明の上記した一般式で示される化合物
は、一般に常温常圧で無色な液体として存在する。該化
合物は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール等のアルコール類;塩化メチレン、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル等のエーテル類;アセトニトリル等
のニトリル類;酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の
アミド類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
クロロベンゼン等の置換芳香族炭化水素類;ジメチルカ
ーボネート等のカーボネート類;ジメチルスルホキシド
等の有機溶媒及び水に可溶であり、次のような手段で確
認できる。
は、一般に常温常圧で無色な液体として存在する。該化
合物は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール等のアルコール類;塩化メチレン、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル等のエーテル類;アセトニトリル等
のニトリル類;酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の
アミド類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
クロロベンゼン等の置換芳香族炭化水素類;ジメチルカ
ーボネート等のカーボネート類;ジメチルスルホキシド
等の有機溶媒及び水に可溶であり、次のような手段で確
認できる。
【0009】(1)1H−核磁気共鳴スペクトル(1H−
NMR)を測定することにより、前記一般式で示される
化合物に存在する水素原子の結合様式を知ることができ
る。
NMR)を測定することにより、前記一般式で示される
化合物に存在する水素原子の結合様式を知ることができ
る。
【0010】(2)赤外吸収スペクトル(IR)を測定
することにより、前記一般式で表される化合物の官能基
に由来する特性吸収を観察することができる。
することにより、前記一般式で表される化合物の官能基
に由来する特性吸収を観察することができる。
【0011】(3)質量スペクトル(MS)を測定し、
観察される各ピーク(一般にはイオン質量数mをイオン
の荷電数eで除したm/eで表される値)に相当する組
成式を算出することにより、測定に供した化合物の分子
内における各原子団の結合様式を知ることができる。
観察される各ピーク(一般にはイオン質量数mをイオン
の荷電数eで除したm/eで表される値)に相当する組
成式を算出することにより、測定に供した化合物の分子
内における各原子団の結合様式を知ることができる。
【0012】(4)元素分析によって炭素、水素、窒素
の各重量%を求めることができる。更に、認知された各
元素の重量%の和を100から減ずることにより、酸素
の重量%を算出することができる。従って、相当する生
成物の組成を決定することができる。
の各重量%を求めることができる。更に、認知された各
元素の重量%の和を100から減ずることにより、酸素
の重量%を算出することができる。従って、相当する生
成物の組成を決定することができる。
【0013】前記式(I)で示される化合物は、3−ア
ミノピロリジンまたはその鉱酸塩と蟻酸エステルとを反
応させることによって得ることができる。(以下、反応
(A)と略す。)反応(A)に於いて用いられる3−ア
ミノピロリジンの鉱酸塩としては、該化合物の塩酸塩、
硫酸塩、燐酸塩等を挙げることができるが、これらの鉱
酸塩の中でも特に3−アミノピロリジン・二塩酸塩が最
も好適に使用される。
ミノピロリジンまたはその鉱酸塩と蟻酸エステルとを反
応させることによって得ることができる。(以下、反応
(A)と略す。)反応(A)に於いて用いられる3−ア
ミノピロリジンの鉱酸塩としては、該化合物の塩酸塩、
硫酸塩、燐酸塩等を挙げることができるが、これらの鉱
酸塩の中でも特に3−アミノピロリジン・二塩酸塩が最
も好適に使用される。
【0014】反応(A)に於いて用いられる蟻酸エステ
ルとしては、通常のエステルが何等制限なく用いること
ができる。これらを具体的に例示すると、蟻酸メチル、
蟻酸エチル、蟻酸n−プロピル、蟻酸iso−プロピ
ル、蟻酸n−ブチル、蟻酸t−ブチル、蟻酸ベンジル、
蟻酸フェニル等を挙げることができる。
ルとしては、通常のエステルが何等制限なく用いること
ができる。これらを具体的に例示すると、蟻酸メチル、
蟻酸エチル、蟻酸n−プロピル、蟻酸iso−プロピ
ル、蟻酸n−ブチル、蟻酸t−ブチル、蟻酸ベンジル、
蟻酸フェニル等を挙げることができる。
【0015】これらのエステルの中でも、特に入手が容
易でかつ副生するアルコールの除去が容易な、蟻酸メチ
ル、蟻酸エチルを使用することが好ましい。
易でかつ副生するアルコールの除去が容易な、蟻酸メチ
ル、蟻酸エチルを使用することが好ましい。
【0016】蟻酸エステルの使用量としては、3−アミ
ノピロリジンまたはその鉱酸塩との等量反応であること
から、3−アミノピロリジンまたはその鉱酸塩に対して
1.0〜1.5倍当量、さらには1.0〜1.2倍当量
であることが好ましい。
ノピロリジンまたはその鉱酸塩との等量反応であること
から、3−アミノピロリジンまたはその鉱酸塩に対して
1.0〜1.5倍当量、さらには1.0〜1.2倍当量
であることが好ましい。
【0017】3−アミノピロリジンまたはその鉱酸塩と
蟻酸エステルとを反応させる方法としては、何等制限さ
れるものではないが、上記一般式(I)で示される化合
物に対して、蟻酸エステルが過剰に存在すると、ピロリ
ジン環の3位に置換したアミノ基と蟻酸エステルが反応
するため、この反応を極力避ける意味において3−アミ
ノピロリジンに蟻酸エステルを添加する方法が最も一般
的である。
蟻酸エステルとを反応させる方法としては、何等制限さ
れるものではないが、上記一般式(I)で示される化合
物に対して、蟻酸エステルが過剰に存在すると、ピロリ
ジン環の3位に置換したアミノ基と蟻酸エステルが反応
するため、この反応を極力避ける意味において3−アミ
ノピロリジンに蟻酸エステルを添加する方法が最も一般
的である。
【0018】反応(A)において、その原料が3−アミ
ノピロリジンである場合には、蟻酸エステルとそのまま
反応させることができるが、3−アミノピロリジンの鉱
酸塩を使用する場合には、塩基を共存させる必要があ
る。
ノピロリジンである場合には、蟻酸エステルとそのまま
反応させることができるが、3−アミノピロリジンの鉱
酸塩を使用する場合には、塩基を共存させる必要があ
る。
【0019】塩基の種類としては特に限定されるもので
はなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金
属水酸化物;ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエト
キサイド、ナトリウムt−ブトキサイド、カリウムt−
ブトキサイド等のアルカリ金属アルコキサイド等を使用
することができる。特にこれらの中でも、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を使用
することが好ましい。
はなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金
属水酸化物;ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエト
キサイド、ナトリウムt−ブトキサイド、カリウムt−
ブトキサイド等のアルカリ金属アルコキサイド等を使用
することができる。特にこれらの中でも、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を使用
することが好ましい。
【0020】使用する塩基の量としては、3−アミノピ
ロリジンの鉱酸塩の鉱酸を中和する量であれば特に問題
はないが、あまり多いと余剰の塩基が蟻酸エステルを分
解してしまうため3−アミノピロリジンの鉱酸塩に対し
て2〜4倍当量、更には2〜3倍当量の範囲であること
が好ましい。
ロリジンの鉱酸塩の鉱酸を中和する量であれば特に問題
はないが、あまり多いと余剰の塩基が蟻酸エステルを分
解してしまうため3−アミノピロリジンの鉱酸塩に対し
て2〜4倍当量、更には2〜3倍当量の範囲であること
が好ましい。
【0021】反応においては、3−アミノピロリジンま
たはその鉱酸塩と蟻酸エステルを直接反応させても一向
に差し支えないが、有機溶媒を用いることもできる。そ
れらの溶媒を具体的に例示すると、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル
等のエーテル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド類のアミド
類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン等
の置換芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシド等を挙
げることができる。
たはその鉱酸塩と蟻酸エステルを直接反応させても一向
に差し支えないが、有機溶媒を用いることもできる。そ
れらの溶媒を具体的に例示すると、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル
等のエーテル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド類のアミド
類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン等
の置換芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシド等を挙
げることができる。
【0022】これらの溶媒は単独で使用しても良いし、
2種類以上の溶媒を混合して使用しても一向に差し支え
ない。使用する溶媒の量としては特に制限されないが、
あまり多いと生産効率が下がるため、一般的に溶媒中で
の3−アミノピロリジンまたはその鉱酸塩の濃度が1〜
80重量%、好ましくは5〜70重量%になるように溶
媒を使用するのが好ましい。
2種類以上の溶媒を混合して使用しても一向に差し支え
ない。使用する溶媒の量としては特に制限されないが、
あまり多いと生産効率が下がるため、一般的に溶媒中で
の3−アミノピロリジンまたはその鉱酸塩の濃度が1〜
80重量%、好ましくは5〜70重量%になるように溶
媒を使用するのが好ましい。
【0023】反応(A)における温度としては、用いる
溶媒及び蟻酸エステルによって反応速度が異なるため特
に制限はされないが、あまり温度が高いとピロリジン環
の3位に置換したアミノ基と蟻酸エステルが反応しその
選択率を著しく低減させるため、またあまり温度が低い
と反応速度が小さくなるため、通常−80〜5℃の範
囲、好ましくは−70〜40℃の範囲で行うのがよい。
溶媒及び蟻酸エステルによって反応速度が異なるため特
に制限はされないが、あまり温度が高いとピロリジン環
の3位に置換したアミノ基と蟻酸エステルが反応しその
選択率を著しく低減させるため、またあまり温度が低い
と反応速度が小さくなるため、通常−80〜5℃の範
囲、好ましくは−70〜40℃の範囲で行うのがよい。
【0024】反応は常圧、加圧、減圧いずれの場合でも
可能であり、反応に要する時間は反応温度、溶媒の種
類、塩基の量によっても異なるが、通常は、0.1〜6
0時間の反応で十分である。
可能であり、反応に要する時間は反応温度、溶媒の種
類、塩基の量によっても異なるが、通常は、0.1〜6
0時間の反応で十分である。
【0025】反応(A)により得られる本発明の3−ア
ミノピロリジン誘導体を単離精製する方法は特に制限さ
れず、例えば、反応溶媒を留去した後、残留物を真空蒸
留することにより、目的物を得ることができる。
ミノピロリジン誘導体を単離精製する方法は特に制限さ
れず、例えば、反応溶媒を留去した後、残留物を真空蒸
留することにより、目的物を得ることができる。
【0026】
【効果】本発明の前記式(I)で示される化合物は、1
位のアミノ基の保護基としてホルミル基が導入されてい
ることによって、塩基性条件下で容易にアミノ基の保護
基の脱離が可能である。従って、酸及び水素雰囲気下で
不安定な医薬中間体、農薬中間体及び有機品中間体の合
成に利用することができる。
位のアミノ基の保護基としてホルミル基が導入されてい
ることによって、塩基性条件下で容易にアミノ基の保護
基の脱離が可能である。従って、酸及び水素雰囲気下で
不安定な医薬中間体、農薬中間体及び有機品中間体の合
成に利用することができる。
【0027】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するため、以下、
実施例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
実施例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
【0028】実施例1 攪拌機、滴下ロート、塩化カルシウム管を備え付けた5
00mlの四つ口フラスコに、メタノール200ml、
3−アミノピロリジン34.5g(0.4mol)を加
え、−40℃に冷却し、そこへ蟻酸メチル26.4g
(0.44mol)を−30℃以下に内温を保ちながら
30分かけて滴下した。滴下終了後、さらに6時間反応
させた。反応終了後、メタノールを留去し、残留物を真
空蒸留(4mmHg、124℃)することにより、無色
透明な液体36.7gを得ることができた(収率80.
4%)。
00mlの四つ口フラスコに、メタノール200ml、
3−アミノピロリジン34.5g(0.4mol)を加
え、−40℃に冷却し、そこへ蟻酸メチル26.4g
(0.44mol)を−30℃以下に内温を保ちながら
30分かけて滴下した。滴下終了後、さらに6時間反応
させた。反応終了後、メタノールを留去し、残留物を真
空蒸留(4mmHg、124℃)することにより、無色
透明な液体36.7gを得ることができた(収率80.
4%)。
【0029】この化合物の元素分析値は、H8.67
%、C52.81%,N24.40%,O14.12%
であって、C5H10N2O1に対する計算値であるH8.
83%,C52.60%,N24.56%,O14.0
2%に極めてよく一致した。質量スペクトルを測定した
結果、m/e114にM+に対応するピークを示した。
%、C52.81%,N24.40%,O14.12%
であって、C5H10N2O1に対する計算値であるH8.
83%,C52.60%,N24.56%,O14.0
2%に極めてよく一致した。質量スペクトルを測定した
結果、m/e114にM+に対応するピークを示した。
【0030】1H−核磁気共鳴スペクトル(δ:pp
m:テトラメチルシラン基準;重クロロホルム溶媒)を
測定した結果は次の通りであった。
m:テトラメチルシラン基準;重クロロホルム溶媒)を
測定した結果は次の通りであった。
【0031】
【化3】
【0032】1.38ppmにプロトン二個分の一重線
を示し、(f)のアミンプロトンに相当した。1.71
〜2.12ppmにプロトン二個分の多重線を示し、
(d)のメチレンプロトンに相当した。3.11〜3.
73ppmにプロトン五個分の多重線を示し、(b)、
(e)のメチレンプロトン及び(c)のメチンプロトン
に相当した。8.22ppmにプロトン一個分の一重線
を示し、(a)のホルミル基のプロトンに相当した。
を示し、(f)のアミンプロトンに相当した。1.71
〜2.12ppmにプロトン二個分の多重線を示し、
(d)のメチレンプロトンに相当した。3.11〜3.
73ppmにプロトン五個分の多重線を示し、(b)、
(e)のメチレンプロトン及び(c)のメチンプロトン
に相当した。8.22ppmにプロトン一個分の一重線
を示し、(a)のホルミル基のプロトンに相当した。
【0033】赤外吸収スペクトルを測定した結果、33
54及び3292cm-1にアミノ基に基づく吸収を、1
676cm-1にカルボニル基に基づく吸収を得た。
54及び3292cm-1にアミノ基に基づく吸収を、1
676cm-1にカルボニル基に基づく吸収を得た。
【0034】上記の結果から、単離精製物が、3−アミ
ノ−1−ホルミルピロリジンであることが明かとなっ
た。
ノ−1−ホルミルピロリジンであることが明かとなっ
た。
【0035】実施例2〜8 実施例1において用いた蟻酸エステル或いは有機溶媒を
表1に示したものに変え、表1に示した反応条件で行っ
たこと以外は、実施例1と同様な操作を行った。得られ
た化合物は、元素分析、1H−核磁気共鳴スペクトル、
質量スペクトル及び赤外吸収スペクトルを測定した結
果、実施例1と同様であり3−アミノ−1−ホルミルピ
ロリジンであることが確認できた。得られた化合物の収
率を表1に示した。
表1に示したものに変え、表1に示した反応条件で行っ
たこと以外は、実施例1と同様な操作を行った。得られ
た化合物は、元素分析、1H−核磁気共鳴スペクトル、
質量スペクトル及び赤外吸収スペクトルを測定した結
果、実施例1と同様であり3−アミノ−1−ホルミルピ
ロリジンであることが確認できた。得られた化合物の収
率を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】実施例9 攪拌機、滴下ロート、塩化カルシウム管を備え付けた5
00mlの四つ口フラスコに、塩化メチレン400m
l、3−アミノピロリジン二塩酸塩47.1g(0.3
mol)、パウダー状に粉砕した水酸化ナトリウム2
6.4g(0.66mol)を加え、室温下1時間攪拌
した。そこへ蟻酸メチル21.6g(0.36mol)
を20℃以下に内温を保ちながら30分かけて滴下し
た。滴下終了後、さらに6時間反応させた。反応終了
後、析出した塩化ナトリウムを濾別し、メタノールを留
去、残留物を真空蒸留(4mmHg、124℃)するこ
とにより、無色透明な液体29.5gを得ることができ
た(収率86.0%)。
00mlの四つ口フラスコに、塩化メチレン400m
l、3−アミノピロリジン二塩酸塩47.1g(0.3
mol)、パウダー状に粉砕した水酸化ナトリウム2
6.4g(0.66mol)を加え、室温下1時間攪拌
した。そこへ蟻酸メチル21.6g(0.36mol)
を20℃以下に内温を保ちながら30分かけて滴下し
た。滴下終了後、さらに6時間反応させた。反応終了
後、析出した塩化ナトリウムを濾別し、メタノールを留
去、残留物を真空蒸留(4mmHg、124℃)するこ
とにより、無色透明な液体29.5gを得ることができ
た(収率86.0%)。
【0038】得られた化合物は、元素分析、1H−核磁
気共鳴スペクトル、質量スペクトル及び赤外吸収スペク
トルを測定した結果、実施例1と同様であり3−アミノ
−1−ホルミルピロリジンであることが確認できた。
気共鳴スペクトル、質量スペクトル及び赤外吸収スペク
トルを測定した結果、実施例1と同様であり3−アミノ
−1−ホルミルピロリジンであることが確認できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−133954(JP,A) 特開 昭63−51370(JP,A) 特開 昭61−57552(JP,A) T.W.GREENE「PROTEC TIVE GROUPS IN ORG ANIC SYNTHESIS」SEC OND EDITION,米国,JOH N WILEY &SONS,IN C.,(1991),p349〜350 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 207/14 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】下記式(I) 【化1】 で示される3−アミノピロリジン誘導体。
- 【請求項2】3−アミノピロリジンまたはその鉱酸塩と
蟻酸エステルを反応させることを特徴とする請求項1記
載の3−アミノピロリジン誘導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05298195A JP3174237B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 3−アミノピロリジン誘導体及びその製造方法 |
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JPH08245576A JPH08245576A (ja) | 1996-09-24 |
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ID=12930091
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-
1995
- 1995-03-13 JP JP05298195A patent/JP3174237B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
T.W.GREENE「PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS」SECOND EDITION,米国,JOHN WILEY &SONS,INC.,(1991),p349〜350 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08245576A (ja) | 1996-09-24 |
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