JP2798164B2 - N−ヒドロキシカーバメートの製造法 - Google Patents

N−ヒドロキシカーバメートの製造法

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JP2798164B2 JP4317125A JP31712592A JP2798164B2 JP 2798164 B2 JP2798164 B2 JP 2798164B2 JP 4317125 A JP4317125 A JP 4317125A JP 31712592 A JP31712592 A JP 31712592A JP 2798164 B2 JP2798164 B2 JP 2798164B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C269/00Preparation of derivatives of carbamic acid, i.e. compounds containing any of the groups, the nitrogen atom not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C269/04Preparation of derivatives of carbamic acid, i.e. compounds containing any of the groups, the nitrogen atom not being part of nitro or nitroso groups from amines with formation of carbamate groups

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、N−ヒドロキシカー
バメートの新規な製造法に係わる。N−ヒドロキシカー
バメートは医薬、農薬等の合成原料として有用な化合物
である。
【0002】
【従来技術の説明】N−ヒドロキシカーバメートの合成
法としては、従来、ヒドロキシルアミンにクロロギ酸エ
ステルを反応させる方法が知られており、例えば、ドイ
ツ国特許第3245503号公報には、ヒドロキシルア
ミンにクロロギ酸ブチルを反応させ、(N−ヒドロキ
シ)ブチルカーバメートを合成する方法が開示されてい
る。
【0003】また、公知文献である『Org.Pre
p.and ProcedurseInternati
onal.19(1),75(1987)』には、下記
の反応式A及び反応式Bに示すように、クロロギ酸エチ
ルと塩酸ヒドロキシルアミンを原料として、(N−ヒド
ロキシ)エチルカーバメートを経て、該ヒドロキシカー
バメートをメチル化剤でメチル化して(N−メトキシ−
N−メチル)エチルカーバメートを合成する方法が報告
されている。
【0004】
【数1】
【0005】そして、前記(N−メトキシ−N−メチ
ル)エチルカーバメートは、前記の公知文献に記載され
ているように、酸を加えて、加熱して、加水分解及び脱
炭酸することにより、アルコキシアルキルアミンを得る
ことができるのであり、このアルコキシアルキルアミン
は、農薬などの中間体として使用されるのである。前述
の反応は、次の反応式Cに従って行われる。
【0006】
【数2】
【0007】しかしながら、上記の公知方法で使用する
クロロギ酸エステルは、通常、下記の反応式Dに従っ
て、ホスゲンとアルコールとから製造するので、毒性が
強いホスゲンを使用しないで製造される方法が望まれて
おり、また、クロロギ酸エステルも、毒性の強い化合物
で取扱いが難しく、更に反応装置も耐腐食性を有する特
殊なものを必要とし、また、工業材料として高価である
という問題があったのである。従って、N−ヒドロキシ
カーバメートの製造法としての公知方法は、工業的には
必ずしも満足すべきものではなかったのである。
【0008】
【数3】
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】従来のN−ヒドロキ
シカーバメート類の製造法は、前述のように、高価で毒
性、腐食性の高いクロロギ酸エステルを使用するという
問題点があった。そこで、この発明の目的は、安価で取
扱い易い原料を用い、N−ヒドロキシカーバメートを製
造できる新規な方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のよ
うな公知の方法における欠点を解決すべく、N−ヒドロ
キシカーバメートの新規な製造法について鋭意検討を行
った結果、炭酸ジエステルを出発原料とすれば簡単な操
作でN−ヒドロキシカーバメート類が高収率で得られる
ことを見出し、この発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、一般式ROCOOR(式中、Rは
炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロア
ルキル基またはアリール基を示す)で表される炭酸エス
テルとヒドロキシルアミンとを、塩基存在下反応させ
て、一般式ROCONHOH(式中、Rは前記と同様で
ある)で表されるN−ヒドロキシカーバメートを生成さ
せることを特徴とするN−ヒドロキシカーバメートの製
造法に関する。
【0011】以下に、この発明を詳細に説明する。この
発明のN−ヒドロキシカーバメートの製造法は、前記の
一般式で示される炭酸ジエステルとヒドロキシルアミン
(塩酸塩又は硫酸塩でもよい)とから、下記の反応式E
(但し、反応式中の化学式におけるRは前記と同じ意味
である)に従って、塩基化合物の存在下に、(N−ヒド
ロキシ)カーバメートを生成させる方法によって行われ
る。
【0012】
【数4】
【0013】この発明の方法における原料の炭酸エステ
ルは、一般式ROCOOR(式中、Rは炭素数1〜8の
アルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基または
アリール基を示す)で表される炭酸エステルのRが、目
的とする一般式ROCONHOH(式中、Rは前記と同
様である)で表されるN−ヒドロキシカーバメートと同
一のエステル基を有するものが用いられる。
【0014】使用可能なエステル基の種類としては、例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、
n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ヘキシル等の炭
素数1〜8の直鎖または分岐鎖のアルキル基、シクロヘ
キシル、シクロドデシル等の炭素数5〜12のシクロア
ルキル基、フェニル、ベンジル等のアリール基などが挙
げられる。また、他方の原料であるヒドロキシルアミン
は、その塩酸塩、硫酸塩などの無機酸の塩が用いられる
が、もちろんヒドロキシルアミンそのものの溶液であっ
てもよい。
【0015】本発明では、反応式Eによる反応中に反応
液のPHを好適に制御及び調整するために、塩基(塩基
性化合物)の存在下に反応を行うのであり、その塩基化
合物としては、カ性ソーダ、カ性カリ等のアルカリ金属
やアルカリ土類金属の水酸化物、あるいは、ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシ
ド等の金属アルコキシドの粉末を挙げることができ、そ
して、前記のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸
化物の塩基性化合物はその水溶液やアルコール溶液の状
態で反応液に添加することが好ましい。本発明において
は、望ましい反応速度とするために、反応液のPHを好
適な範囲に制御が重要であり、前記の反応の際に反応液
のPHは、7以上、特に10〜13であることが好まし
い。
【0016】本発明において、反応の際にPHの制御用
の塩基化合物としてアルコキシドを使用する場合、溶媒
に水分が少ない場合はPHによる制御は難しいので、そ
の場合は、ヒドロキシルアミンの添加量に対し、0〜2
倍モル(ヒドロキシルアミンの塩酸塩の塩の場合は塩酸
塩のモル数の1〜3倍モル、硫酸塩の場合は硫酸塩のモ
ル数の2〜6倍モル)のアルカリを加えることが好まし
い。さらに好ましくは、ヒドロキシルアミンに対し、ア
ルカリの0.5〜1倍モル(ヒドロキシルアミンの塩酸
塩の塩の場合は塩酸塩のモル数の1.5〜2倍モル、硫
酸塩の場合は硫酸塩のモル数の3〜4倍モル)が望まし
い。
【0017】本発明において、前記反応式Eに従って行
われる炭酸エステルとヒドロキシルアミンとの反応は、
温和な条件下で行うことができるのも本発明の特徴であ
る。例えば、反応圧力としては、減圧から加圧まで広い
範囲で実施可能であり、特に制限はないが実用上、50
0torr〜5kg/cm2 Gで行うことが好ましく、
常圧〜2kg/cm2 Gで行うことが工業的には特に好
ましい。
【0018】また、反応温度は、−20℃〜100℃の
温和な条件でよく、副反応を抑えるため0〜60℃であ
ることが好ましく、前記の反応はこの範囲の温度である
と十分な反応速度が得られる。
【0019】前記の反応式Eによる炭酸エステルとヒド
ロキシルアミンとの反応において、溶媒は特に必要とし
ないが、操作性の向上などの目的で溶媒を用いることは
可能である。その場合、適用できる溶媒としては、原料
の炭酸エステルおよびヒドロキシルアミン、そして生成
物であるN−ヒドロキシルカーバメートに対して不活性
なものであれば特に制限はなく、例えば、水および、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパ
ノール、n−ブタノール、i−ブタノール等のアルコー
ル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等
の脂肪族または脂環式炭化水素類、ジイソプロピルエー
テル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチ
ルエーテル等のエーテル類、アセトニトリル、プロピオ
ニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類などを好適に
挙げることができる。前記の溶媒としてアルコール類を
使用する場合には、この発明における反応に使用される
炭酸エステルの『エステル基』と同じエステル基を形成
することができるアルコール類からなる溶媒を選択する
ことが、炭酸エステルのエステル交換が実質的に起こら
ないことになるので好ましい。
【0020】前記反応において溶媒を使用する場合に
は、前記の溶媒の使用量は特に制限がないが、あまり少
ないと生成物のN−ヒドロキシカーバメートの濃いスラ
リー液となり操作性が悪くなるので望ましくなく、ま
た、多すぎても溶媒の回収のためのコストが高価になる
だけであるから、炭酸エステル1重量部に対して、溶媒
の使用量が通常1〜20重量部であり、好ましくは1〜
3重量部が望ましい。
【0021】本発明の方法において、前記の反応に使用
する各原料の仕込み比率については、炭酸エステルが過
剰の場合、生成するN−ヒドロキシカーバメートとさら
に反応してN−ヒドロキシカーバメートの収率が低下す
るので望ましくなく、逆にヒドロキシルアミンが過剰の
場合、反応には特に問題ないが、未反応のヒドロキシル
アミンを回収することがかなり困難であり、浪費するこ
とになり、その結果原料コストが高くなるので望ましく
ない。従って、炭酸エステルの使用量に対して、ヒドロ
キシルアミンの使用量の比は、モル比で0.5〜2の範
囲、特に0.9〜1.2の範囲が好ましい。
【0022】前記炭酸エステルとヒドロキシルアミンと
の反応を、前述したような溶媒の存在下に行う場合は、
反応終了後、N−ヒドロキシカーバメート溶液中に塩化
ナトリウムや硫酸ナトリウムなどの無機塩が存在する場
合は、無機塩を分離し、更に濾過液から溶媒の除去を行
い、蒸留または晶析など常法の分離操作により、高純度
のN−ヒドロキシカーバメートを容易に単離、精製し得
ることができる。
【0023】この発明の方法によって得られる(N−ヒ
ドロキシ)カーバメートは、前述の公知文献の方法(反
応式B)と同様にして、ジメチル硫酸などによるメチル
化などの方法で(N−ヒドロキシ)カーバメートがアル
キル化されることによって、(N−アルキコキシ−N−
アルキル)カーバメート〔例えば、(N−メトキシ−N
−メチル)メチルカーバメイートなど〕を得ることがで
きる。さらに、前記の(N−アルキコキシ−N−アルキ
ル)カーバメートは、前述の公知文献の方法(反応式
C)と同様にして、適当な手段で加水分解及び脱炭酸す
ることによって、有用な化合物(農薬など)の中間原料
であるアルコキシアルキルアミンなどを合成することが
できる。
【0024】前記の(N−アルキコキシ−N−アルキ
ル)カーバメートを生成する反応は、例えば、本発明の
製法によって得られた(N−ヒドロキシ)アルキルカー
バメートを含有する濃縮反応液(水溶液、アルコール溶
液など)を、水又はアルコール(メタノール、エタノー
ル等)を添加して、適当な濃度に調製し、次いで、その
調製溶液を0〜20℃の温度に維持するように冷却しな
がら、しかも、塩基性化合物(カ性ソーダ、アルコラー
トなど)を加えて反応液のPHを12〜12.5の範囲
に維持しながら、ジメチル硫酸などのメチル化剤を徐々
に添加して、2〜10時間反応させるのである。前記反
応において、ジメチル硫酸などのメチル化剤の添加量
は、(N−ヒドロキシ)アルキルカーバメートに対し
て、0.5〜3倍モル、特に0.8〜1.5倍モル程度
であればよい。
【0025】前記反応が終了した後に、反応液から、有
機溶媒(例えば、トルエン、塩化メチレン、クロルベン
ゼンなど)で抽出し、次いで、その抽出液から溶媒を蒸
発させて濃縮して濃縮液を得たり、あるいは、該抽出液
の蒸留を行って、(N−アルキコキシ−N−アルキル)
アルキルカーバメートを分離することができる。
【0026】前述のようにして得られた(N−アルキコ
キシ−N−アルキル)カーバメート(又はその溶液)
は、例えば、塩酸水溶液(濃度:10〜40重量%、特
に20〜35重量%)などの酸性化合物(水溶液)を添
加し、そして、その液を、40〜100℃の温度、特に
65〜90℃の温度に加熱し、その温度で1〜30時
間、特に5〜15時間維持して、加水分解及び脱炭酸を
行うことによって、目的のアルコキシアルキルアミンの
塩酸塩などを生成させることができる。さらに、アルコ
キシアルキルアミンの塩酸塩などを含有する反応液は、
濃縮、晶析などの方法により、該反応液からアルコキシ
アルキルアミンの塩酸塩などを単離することができる。
なお、前記の加水分解及び脱炭酸の反応において、塩酸
の添加量は、(N−アルキコキシ−N−アルキル)カー
バメートに対して、約1.1〜3倍モル、特に1.4〜
2倍モル程度であればよい。
【0027】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて、この発
明の方法を具体的に説明するが、本発明は、これらによ
って限定されるものではない。 実施例1 温度計、滴下ロート、PH計、攪拌装置を備えた内容量
500mlの4つ口フラスコに硫酸ヒドロキシルアミン
41g(0.25mol,ヒドロキシルアミン0.50
mol)を仕込み、水100mlを加えて溶解させ、続
いて炭酸ジメチル54g(0.60mol)を投入し
た。この反応液を10℃に冷却し、これにPHが12と
なるように20%カ性ソーダ水溶液を30分かけて添加
した。この時、カ性ソーダ水溶液の添加量は168g
(0.84mol)であった。
【0028】前述のようにして調製された反応液を、さ
らに、20℃に維持して5時間、攪拌して反応させた。
前述の反応が終了した後、その反応で得られた反応液を
ガスクロマトグラフィーによって分析し、(N−ヒドロ
キシ)メチルカーバメートの生成量を確認したところ4
3.0g(0.47mol)であり、この場合、(N−
ヒドロキシ)メチルカーバメートの収率はヒドロキシル
アミン基準の収率で95%であった。
【0029】実施例2 温度計、滴下ロート、攪拌装置を備えた内容量500m
lの3つ口フラスコに硫酸ヒドロキシルアミン35g
(0.50mol)を仕込み、メタノール100mlを
加えて、続いて炭酸ジメチル45g(0.50mol)
を投入した。これに20℃で28%ナトリウムメトキシ
ド162g(0.84mol)を30分かけて添加し、
20℃で2時間、攪拌して反応させた。前述の反応が終
了した後、その反応で得られた反応液をガスクロマトグ
ラフィーによって分析し、(N−ヒドロキシ)メチルカ
ーバメートの生成量を確認したところ、40.1g
(0.44mol)であり、この場合、(N−ヒドロキ
シ)メチルカーバメートの収率はヒドロキシルアミン基
準の収率で88%であった。
【0030】実施例3 温度計、滴下ロート、PH計、及び攪拌装置を備えた内
容量500mlの4つ口フラスコに硫酸ヒドロキシルア
ミン35g(0.50mol)を仕込み、メタノール1
00mlを加えて、攪拌、溶解した後、炭酸ジメチル4
5g(0.50mol)を投入し、10℃に冷却した。
この混合液を、10℃に維持して、28%ナトリウムメ
トキシド162g(0.84mol)を20分かけて滴
下し、その後10℃に維持して3時間、攪拌して反応さ
せた。前記の反応によって生成した塩化ナトリウムを濾
過して除去した後、メタノール200torrで減圧濃
縮し、この濃縮液をガスクロマトグラフィーにより定量
分析したところ、(N−ヒドロキシ)メチルカーバメー
トが41g(0.45mol)生成していた。
【0031】参考例1 〔(N−メトキシ−N−メチル)メチルカーバメートの
製造〕実施例3において使用した4つ口フラスコにさら
にPH計を取り付けた後、実施例3において得られた4
つ口フラスコ中の(N−ヒドロキシ)メチルカーバメー
ト(41g)を含有する濃縮液に水100mlを加え、
攪拌しながら、これに硫酸ジメチルと48重量%カ性ソ
ーダ水溶液を同時に滴下していった。この場合に、溶液
の温度を10〜20℃に維持し、そして、前記カ性ソー
ダ水溶液の滴下速度を調整して反応液のPHを12程度
に維持した。前記の反応において、硫酸ジメチルの滴下
量の総量は、126g(1.00mol)であり、滴下
終了後、3時間攪拌を継続して反応を行った。
【0032】反応終了後に、反応液をガスクロマトグラ
フィーにより定量分析したところ、(N−メトキシ−N
−メチル)メチルカーバメート48g(0.40mo
l)が生成していた。次いで、前記反応液に抽出溶媒と
して塩化メチレン100mlを加えて、(N−メトキシ
−N−メチル)メチルカーバメート46gを塩化メチレ
ン相に抽出し、その抽出液から塩化メチレンを100t
orrで減圧下に蒸発させて濃縮した。
【0033】前述の(N−メトキシ−N−メチル)メチ
ルカーバメート46gの塩化メチレン溶液を一部抜き出
し、塩化メチレンを蒸発させて除去し、その生成物を単
離して、その構造確認を行った。その結果は、次の表1
のようである。
【0034】
【表1】
【0035】参考例2 〔メチルメトキシアミンの製造〕参考例1のようにして
得られた(N−メトキシ−N−メチル)メチルカーバメ
ートを含有する濃縮液に、36重量%塩酸58g(0.
57mol)を加え、攪拌しながら、75℃で6時間加
水分解および脱炭酸した。前述のように6時間反応させ
た後の反応液中には、液体クロマトグラフィーの分析に
おいて、(N−メトキシ−N−メチル)メチルカーバメ
ートが認められなかった。その反応液を減圧下で濃縮
し、n−ブタノールを加えて、冷却して晶析して、メチ
ルメトキシアミンの塩酸塩35g(0.36mol)が
得られた。
【0036】
【発明の作用効果】この発明は、従来公知のN−ヒドロ
キシカーバメートの製法におけるように、毒性、腐食性
の高いクロロギ酸エステルやホスゲンをまったく使用す
ることなく、安価で取扱い易い炭酸エステルとヒドロキ
シルアミンとからなる原料を用いて、種々の化学反応に
利用できる有用な『N−ヒドロキシカーバメート』を高
い収率で工業的に製造することができる新規な製造法で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 271/00 C07C 269/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式ROCOOR(式中、Rは炭素数1
    〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基
    またはアリール基を示す)で表される炭酸エステルとヒ
    ドロキシルアミンとを、塩基存在下反応させて、一般式
    ROCONHOH(式中、Rは前記と同様である)で表
    されるN−ヒドロキシカーバメートを生成させることを
    特徴とするN−ヒドロキシカーバメートの製造法。
JP4317125A 1992-05-26 1992-11-26 N−ヒドロキシカーバメートの製造法 Expired - Lifetime JP2798164B2 (ja)

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