JP3173890U - キャスタ付きキャビネット - Google Patents

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Abstract

【課題】キャスタの転動の停止状態を調整することにより、転倒を抑制することができるキャビネットを提供する。
【解決手段】キャビネット1の底部15の下面に装着された複数のキャスタ2a,2b,2c,2dと、キャビネットの底部下面に昇降可能に設けられた昇降部材3と、昇降部材とキャビネットと底部下面との間に介在されて昇降部材を下方に付勢する押圧部材5a,5b,5c,5dと、昇降部材が下降するとき、押圧部材の付勢力によりキャスタの車輪部に当接する当接部4a,4b,4c,4dと、昇降部材を昇降させるためのカムと、該カムを回動させて昇降部材の昇降を操作する操作部とを備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、キャスタ付きキャビネットに関し、特に、キャスタの転動を停止させることができるキャビネットに関するものである。
一般的なキャビネットは移動させることが皆無であることから、キャスタ等の転動手段を有していないものであることは周知であるが、例えば床頭台のように、頻繁に移動する必要のあるキャビネットは、その移動を容易にするために、底部にキャスタが設けられている。しかし、底部にキャスタが設けられていることから、移動させるべき状況でない場合においてもキャスタの転動により、容易に移動することから、設置状態の安定性に欠けるという問題点があった。
そこで、これらのキャスタの転動を防止するための装置が開発されている(特許文献1および2参照)。これらの装置は、専らキャビネット底部の複数のキャスタを同時にロックするための機構を備えるものであり、キャスタのロックは、その転動を十分に停止させるためにゴム製材料を押圧させるものであった。
実用新案登録第3157318号公報 実用新案登録第3162983号公報
上記の従来技術(特許文献1および2)は、圧縮バネによって付勢されるゴムパッキン(または硬質ゴム製のパッド)をキャスタの表面に押し付けることによって、当該ゴムパッキン等によってキャスタの転動を停止させるものである。特に、床頭台のように、頻繁に移動と固定が繰り返されるキャビネットでは、移動が簡便であるほかに、固定状態を安定させる必要性から、固定時におけるキャスタの転動を完全に停止させるように調整されるものであった。
しかしながら、ゴムパッキン等が十分な力でキャスタの表面に押し付けられることによって、当該キャスタの転動を停止させることは可能であるが、キャスタによってキャビネット全体が高くなり、重心が上方に位置することとなるため、不安定な状態となり、キャスタの転動停止状態が強固である場合には、地震の発生による揺れにより、キャビネットが容易に転倒してしまう可能性があった。すなわち、地震等により床面が揺れる場合、キャスタも床面と同じように揺れることとなるが、キャビネット本体は慣性力により床面と同様に揺れることができず、結果的に、キャビネットの重心の位置は、相対的にキャスタにより接地する範囲の外側に存在する状態となり得る。このことから、当該キャスタを中心に回転するように転倒することが想定されるのである。また、床頭台のように、移動と固定を頻繁に繰り返されるキャビネットでは、転倒防止のための固定は行われないことが多く、地震発生時に病院内では床頭台が転倒する可能性が高いという問題点があった。
本考案は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、キャスタの転動の停止状態を調整することにより、転倒を抑制することができるキャビネットを提供することである。
そこで、本考案は、キャビネットの底部下面に装着された複数のキャスタと、前記キャビネットの底部下面に昇降可能に設けられた昇降部材と、この昇降部材と前記キャビネットの底部下面との間に介在されて該昇降部材を下方に付勢する押圧部材と、前記昇降部材が下降するとき、前記押圧部材の付勢力により前記キャスタの車輪部に当接する当接部と、前記昇降部材を昇降させるためのカムと、このカムを回動させて前記昇降部材の昇降を操作する操作部とを備えたことを特徴とするものである。
上記構成によれば、キャスタの車輪部は当接部の当接によって自由な転動が抑制され、一時的に固定された状態とすることができる。すなわち、当接部による車輪部に対する当接は、昇降部材が押圧部材によって受ける付勢力によることとなるが、この付勢力と当接部の摩擦抵抗力とを調整することにより、車輪部の転動停止状態を軽度なものとすることができるのである。
また、上記考案において、キャスタは、鉛直方向の回動軸を有する軸部と、この軸部に設けられた水平方向の車軸とを備え、この車軸は前記軸部の軸線から逸れた位置に設けられている構成のキャスタとすることができる。
上記構成によれば、車輪部は、車軸の軸回りに転動するほかに、軸部の軸回りに旋回することができることとなり、この軸部の軸回りの旋回により、車輪部が転動する際の方向を変更させることができるものである。これにより、車輪部の転動を一時的に停止させた状態において、強力な横向きの力がキャビネットに作用した場合、当接部による転動停止状態が軽度であれば、車輪部は車輪の向きを変更しつつ転動し得ることとなる。
また、上記考案において、当接部は、前記車輪部の上部端縁付近に当接し、前記軸部回りの回動および前記車軸回りの回動に対して摩擦抵抗を与えるように構成した当接部とすることができる。このような構成によれば、車輪部の転動を一時的に停止させた状態においては、その車輪部の転動のみならず、旋回をも停止させることができる。
さらに、上記考案において、当接部は、前記キャスタの車輪部との当接面が平滑であり、かつ、所定の面積を有するように構成した当接部とすることができる。このような構成によれば、車輪部が旋回した場合であって、その旋回によって車輪部と当接面との当接状態が安定し、車輪部の向きによって転動停止状態に差異を生じさせないことができる。
また、当接部は、オキシメチレンの重合体により構成することができる。このような構成によれば、当接部に対し強力な付勢力(押圧部材による付勢力)を作用させたとしても、車輪部との摩擦抵抗が強固なものとはならず、しかも、適度な摩擦抵抗により車輪部の転動を停止させることができる。また、最も押圧力が集中することとなるが、そのような圧力に耐え得る強度を得ることができる。
本考案によれば、キャスタの車輪部の転動を一時的に停止させることができることから、キャビネットを所定位置に固定させることができるとともに、その状態においても、地震等の発生による横向きの力がキャビネットに作用するときは、キャスタの車輪部が転動し得ることとなり、この車輪部の転動により、キャビネットが転倒することを抑制することができる。
そして、上記車輪部が旋回可能である構成のキャスタを備える考案においては、上記地震等の揺れの方向に対して、キャスタの向きを変化させることも可能となり、あらゆる方向の揺れが発生した場合でもキャビネットの転倒を抑制し得ることとなる。
特に、オキシメチレン重合体により当接部を構成した考案によれば、ゴム材料のような大きな摩擦抵抗を発揮させるものではないことから、当該当接部を強固に車輪部に当接させることにより、車輪部の転動を適度に停止させることができるうえ、キャビネットに対する横向きの大きい力が作用するときには、車輪部の適度な転動が許容されることとなり、キャビネットの転倒を抑制することに適する状態とすることができる。
本考案の実施形態を示す説明図である。 (a)は昇降部材の状態を示す説明図であり、(b)および(c)は操作部とカムの状態を示す説明図である。 (a)は当接部と車輪部との関係を示す説明図であり、(b)はIIIB−IIIB断面図である。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の概略を示す図である。この図に示すように、キャビネット1は、引き出し部11やテレビ用スペース12のほかに収納スペース13など、目的や用途に応じて適宜スペースが備えられており、上部には天板14と、下部には底部15を有して全体的に箱形に形成されている。この底部15の下面には、複数(本実施形態では4個)のキャスタ2a,2b,2c,2dが装着され、当該キャスタ2a〜2dによって移動時に転動可能になっている。キャスタ2a〜2dは、後述の昇降部材等の有無にかかわらず、キャビネット1の底部15に装着され、キャビネット1およびそこに収納される物品の総重量をキャスタ2a〜2dが支える構成となっている。
上記キャビネット1の底部15の下面には、平面視において略H字形の板状部材で構成された昇降部材3が設けられる。この昇降部材3は二つの平行な板状部材31,32と、その中央間を連結する連結部33とで構成され、二つの板状部材31,32の両端付近には、貫通孔34a,34b,34c,34dが穿設されており、キャスタ2a〜2dの軸部21a,21b,21c,21dが遊挿可能になっている。さらに、この二つの板状部材31,32の両端付近の下面側には、適度な面積の当接部4a,4b,4c,4dが積層されており、昇降部材3が下降するとき、当該当接部4a〜4dがキャスタ2a〜2dの車輪部に当接できるようになっている。この当接部4a〜4dのほぼ中央にも貫通孔が穿設され、キャスタ2a〜2dの軸部21a〜21dが挿通できるようになっている。なお、この当接部4a〜4dは、四辺形状に図示しているが、円形板状の中央に貫通孔を穿設した円環状に構成してもよい。
また、上記キャビネット1の底部15と昇降部材3との間には、押圧部材としての圧縮バネ5a,5b,5c,5dが介在される。この圧縮バネ5a〜5dは、コイルバネで構成することにより、キャスタ2a〜2dの軸部21a〜21dを挿通することにより、各キャスタ2a〜2dに1個ずつ配置させることができる。そして、圧縮バネ5a〜5dは、高さが変動しないキャビネット1の底部15を基準として、昇降部材3に対し、下降方向へ付勢することとなる。この圧縮バネ5a〜5dによる付勢により、下降した昇降部材3の下面に積層される当接部4a〜4dがキャスタ1の車輪部に当接するようになるのである。
ここで、昇降部材3の昇降について詳述する。図2(a)は、昇降部材3の斜視図である。この図に示すように、昇降部材3は、前述のとおり、全体が略H字形に形成されており、その平行な二枚の板状部材31,32の両端下面に当接部が積層されるものである。この二枚の板状部材31,32の中央間を連結する連結部33によって一体的に構成されている。そこで、この連結部33を昇降させることによって、昇降部材3の全体を昇降させるように構成しているのである。
すなわち、連結部33の両側において、板状部材31,32との境界付近には、キャビネット1の底部15(図1)の下面に設置する略U字状の接続部材6a,6bが配置される。この接続部材6a,6bは、板状部材31,32の境界において連結部33を跨いで設けられることにより、昇降部材3の位置を確定させているのである。そして、連結部33のほぼ中央には、昇降部材3を昇降させるためのカムを内蔵した昇降作動部7が設けられている。この昇降作動部7のハウジングは、全体として長方形の箱状に形成され、その上面がキャビネット1の底部15(図1)の下面に固定されるものである。従って、昇降作動部7のハウジング部分は、昇降するものではなく、この内部に設けられるカムによって、昇降部材3の連結部33を持ち上げることができるようになっているのである。
ここで、前述のとおり、キャビネット1の底部15と昇降部材3との間には圧縮バネが介在されることから、昇降部材3は常時下向きに付勢されており、昇降部材3を昇降させるためには、上向きに押し上げるようなカム機構を設けることにより、上記付勢に抗して上昇させることができるのである。下降する際には、カムによる押し上げを解除すれば圧縮バネの付勢により(または自重により)下降することができるものである。
このようなカムを操作するために、操作部としての操作ペダル8a,8bが設けられている。図2(b)および(c)は操作ペダル8a,8bとカム9との関係を示している。この図に示すように、カム9は一部に突起部を有する形状としており、回転軸91を中心に回転するとき、その突起部分が連結部の高さを変化させるようになっている。そこで、操作ペダル8a,8bを踏むこと(ペダル部分を下降させること)により、カム9に対して、上記回転軸91を中心として回転させるように構成することによって、連結部33の高さを操作するようになっているのである。
つまり、操作ペダル8a,8bは操作アーム81a,81bの先端に設けられているものであり、その操作アーム81a,81bの他端には、回動部82a,82bが設けられており、いずれの回動部82a,82bも偏心する回動軸83a,83bを中心として回動(揺動)可能に設けられている。また、この回動部82a,82bには、カム9との間に連結されたリンクロッド84a,84bが設けられ、回動部82a,82bの回動に応じてカム9を回転させることができるようになっている。
そこで、一方の操作ペダル8aは、昇降部材3を上昇させるときに使用するものであり(図2(b)参照)、他方の操作ペダル8bは、昇降部材3を下降させるときに使用するものである(図2(c)参照)。すなわち、一方の操作ペダル8aを踏む(下降させる)と、回動部82aは、下部の回動軸83aを中心に回動し、リンクロッド84aがカム9の下位を引っ張ることとなり、カム9を所定方向(図中時計回り)に回転させて、当該カム9の突起部分が上向きに移動することとなる。そして、カム9の突起部分が当該突起の範囲で連結部33を上昇させることとなるのである。これとは逆に、他方の操作ペダル8bを踏む(下降させる)と、回動部82bも同様に下部の回動軸83bを中心に回動するが、リンクロッド84bがカム9の上位を引っ張ることによって、カム9を反対方向(図中反時計回り)に回転させることから、カム9の突起部分を横向きに移動させることとなるのである。カム9の突起部分が横向きになることによって、連結部33は、上昇状態を維持することができず、前述のバネ5a,5b,5c,5dの付勢によって(または自重によって)下降することとなる。
本実施形態における連結部33の昇降機構は、上記のように突起部分を有するカム9の回転により可能にしているが、これは単なる一例であって、その他のリンク機構によって昇降可能に構成することができ、カム9の形状についても種々変更することが可能である。また、本実施形態のカム9の回転操作は、二種類の異なる操作ペダル8a,8bおよびこれらに連動する各部材によって行われるように構成し、カム9は単一のもの(または同じ形状を一体化したもの)としているが、その他の構成としてもよい。
次に、キャスタ2a〜2dの車輪部と当接部4a〜4dとの関係について説明する。図3は、これらのうちの一つ(2a,4a)の状態を拡大した図である。図3(a)に示すように、キャスタ2aは、軸部21aがキャビネット底部15に挿入されて設けられており、その軸部21aの下端に車輪部20aが設けられるものである。この軸部21aを中心として適宜な面積を有する当接部4aが車輪部20aの直上に配置されているのである。この当接部4aは、上述のとおり、板状部材31の下面に積層されるように設けられており、この板状部材31が下降することによって当接部4aが車輪部20aに当接することができるのである。
ところで、軸部21aは、車輪部20aが転動する中心点RCから逸れた位置に設けられ、従って、接地点P1からも逸れた状態となっている。従って、車輪部20aが転動する方向とは異なる方向に軸部21aが移動するときには、当該軸部21aを中心に車輪部20aが回転し、その転動する方向を変更し得るものとなっている。上記構成から、車輪部20aの上端点P2も軸部21aから逸れたところに位置することとなる。つまり、車輪部20aのうち、当接部4aと当接する部分は上端点P2であり、軸部21aから適当な距離を有する位置となっている。このように、当接部4aが下降して、車輪部20aの上端点P2に当接部4aが当接することとなるから、当該車輪部20aの自由な転動を抑制し、一時的な停止状態を可能にするのである。
さらに、図3(b)に示すように、車輪部20aは、二枚の転動部材22a,23aによって構成されており、これらの両転動部材22a,23aのそれぞれの上端点P2が当接部4aに当接可能になっている。なお、上記二つの転動部材22a,23aは、支持部24aに貫設される車軸25aによって、個別にかつ回動自在に設けられており、車輪部20aが転動方向を変更する際(軸部21aを中心に回転する際)接地面から受ける抵抗力に応じて、異なる回転をするものである。従って、二枚の転動部材22a,23aのそれぞれについて当接部4aが当接することによって、車輪部20aの転動停止状態を安定させるとともに、車輪部20aの向きの変更も抑制しているのである。
また、同図に示されているように、当接部4aは、車輪部20aが軸部21aを中心に回転したときにおいて、その上端点P2が常に当接できるように、十分な面積を有して構成されている。これは、キャビネットの移動終了時点において、車輪部20aの転動方向が一定しないことから、どのような向きで停止した場合においても当接部4aが当接できるようにしているのである。さらに、当接部4aの当接による転動停止状態において、車輪部20aが転動するほかに、車輪部20aが軸部21aを中心に回転したとしても、常に当接部4aが当接できるようになっているのである。
ところで、当接部4aは、比較的硬質の合成樹脂製で構成されており、転動部材22a,23aの上端点P2と当接する際においても、比較的小面積で当接するものである。このように小面積で当接させることによって、当接部4aと車輪部20aとの摩擦力は強大に作用することがなく、一時的な停止状態とすることができるのである。すなわち、車輪部20aを転動させるような力が大きく作用する場合には、上記摩擦力に抗して車輪部20aが転動可能となり、キャビネットが転倒する程の力が作用するとき、キャビネットが転倒する前に車輪部20aが転動を開始するのである。
なお、上記のように、硬質の合成樹脂製に限らず、平滑な当接面を構成できるものであれば、その材料を問うものではなく、例えば、オキシメチレンの重合体により構成することにより、平滑な当接面と適度な摩擦抵抗を得ることができる。
本考案の実施形態は上記のとおりであるが、上記の形態に限定されるものではない。すなわち、上記の実施形態において、当接部4a〜4dは、二枚の板状部材31,32の下面に積層する構成であると説明したが、この積層とは、板状部材31,32の下面に対し、薄肉平板状の当接部4a〜4dが密着して設けられている状態を示す意味であって、当接部4a〜4dが板状部材31,32に接着される場合のほか、ネジ等によって固着される場合をも含むものである。また、面ファスナ等により着脱可能に設けられるものであってもよい。また、押圧部材としては圧縮コイルバネ5a〜5dを使用した状態のみを示したが、これは板バネであってもよく、その他の押圧手段を用いてもよい。そして、圧縮コイルバネ5a〜5dの押圧力(付勢力)を調整するため、すなわち、当接部4a〜4dと車輪部との摩擦抵抗を調整するために、圧縮コイルバネ5a〜5dの両端に当接可能な座金を配置し、当該座金の肉厚または枚数を変更する構成としてもよい。このような摩擦抵抗の調整は、使用するキャスタの車輪部表面の材料によって摩擦抵抗が異なる場合があり、そのような場合には調整すべき必要があるからである。
〔実験例〕
上記実施形態に示すキャビネットにおいて、当接部4a〜4dをオキシメチレンの重合体(ジュラコン:登録商標)で構成し、人工的に地震の揺れを再現して、キャビネットが転倒するか否かの実験を行った。キャビネット全体の重量を30kgとし、テレビその他の収納物をキャビネット内に収納し、総重量を50kgとした。人工的な地震に揺れは、兵庫県南部地震(いわゆる阪神淡路大地震)と同様の波形に調整し、そのときの床面の加速度と、キャビネットの加速度とを測定した。そのときのグラフが図4(a)および(b)である。いずれも単位はガルである。なお、キャビネットが転倒するか否かは目視により観察した。
上記実験結果からも明らかなとおり、床面の揺れに比べると、キャビネットの揺れが小さく、振動を吸収しつつ、しかも、移動していることがわかる。キャビネットの状態を目視していたところ、床面の振動により移動するが転倒しなかった。
さらに、上記地震の波形を1.5倍に調整した揺れにおいても同様の実験をした。その実験結果を図5に示す。このときもキャビネットが転倒するか否かを目視で観察した。キャビネットの移動は前回よりも激しかったが、転倒することはなかった。キャビネットが大きく移動したことは、図5からも明らかである。
上記の実験結果によれば、本考案の実施形態によれば、地震により床面が揺れた場合であっても、キャビネットは移動するもの転倒しないものである。すなわち、キャビネットの転倒により、テレビ等の重量物がキャビネットから落下し、その落下物によって負傷する可能性を抑えることができる。また、キャビネットそのものが転倒する可能性が低いのであるから、そのキャビネットの下敷きになる可能性も抑えられるものである。
1 キャビネット
2a,2b,2c,2d キャスタ
3 昇降部材
4a,4b,4c,4d 当接部
5a,5b,5c,5d 圧縮バネ
6a,6b 接続部材
7 昇降作動部
8a,8b 操作ペダル
9 カム
11 引き出し部
12 テレビ用スペース
13 収納スペース
14 天板
15 底部
20a,20b,20c,20d 車輪部
21a,21b,21c,21d 軸部
22a,23a 転動部材
24a 支持部
25a 車軸
31,32 板状部材
33 連結部
34a,34b,34c,34d 貫通孔
81a,81b 操作アーム
82a,82b 回動部
83a,83b 回動軸
84a,84b リンクロッド
91 カムの回転軸
P1 接地点
P2 上端点
RC 転動の中心点

Claims (5)

  1. キャビネットの底部下面に装着された複数のキャスタと、前記キャビネットの底部下面に昇降可能に設けられた昇降部材と、この昇降部材と前記キャビネットと底部下面との間に介在されて該昇降部材を下方に付勢する押圧部材と、前記昇降部材が下降するとき、前記押圧部材の付勢力により前記キャスタの車輪部に当接する当接部と、前記昇降部材を昇降させるためのカムと、このカムを回動させて前記昇降部材の昇降を操作する操作部とを備えたことを特徴とするキャスタ付きキャビネット。
  2. 前記キャスタは、鉛直方向の回動軸を有する軸部と、この軸部に設けられた水平方向の車軸とを備え、この車軸は前記軸部の軸線から逸れた位置に設けられているキャスタである請求項1に記載のキャスタ付きキャビネット。
  3. 前記当接部は、前記車輪部の上部端縁付近に当接し、前記軸部回りの回動および前記車軸回りの回動に対して摩擦抵抗を与える当接部である請求項2に記載のキャスタ付きキャビネット。
  4. 前記当接部は、前記キャスタの車輪部との当接面が平滑であり、かつ、所定の面積を有する当接部である請求項3に記載のキャスタ付きキャビネット。
  5. 前記当接部は、オキシメチレンの重合体により構成された当接部である請求項1ないし4に記載のキャスタ付きキャビネット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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