JP3173058B2 - 半導体薄膜の形成方法 - Google Patents
半導体薄膜の形成方法Info
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
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- Recrystallisation Techniques (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体薄膜の形成方
法に関し、特に、水素化アモルファス半導体薄膜の形成
に適用して好適なものである。
法に関し、特に、水素化アモルファス半導体薄膜の形成
に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】水素化アモルファスシリコン(a−S
i:H)薄膜は、高光伝導度、低暗伝導度、広バンドギ
ャップなどの優れた特性を有するため、太陽電池や薄膜
トランジスタ(TFT)などに広く用いられている。こ
のa−Si:H薄膜は通常、プラズマCVD法を用いて
シラン(SiH4 )などの原料ガスを分解することによ
り形成されるが、基板温度が300℃程度の低温で良質
のa−Si:H薄膜が得られるのが大きな特徴である。
i:H)薄膜は、高光伝導度、低暗伝導度、広バンドギ
ャップなどの優れた特性を有するため、太陽電池や薄膜
トランジスタ(TFT)などに広く用いられている。こ
のa−Si:H薄膜は通常、プラズマCVD法を用いて
シラン(SiH4 )などの原料ガスを分解することによ
り形成されるが、基板温度が300℃程度の低温で良質
のa−Si:H薄膜が得られるのが大きな特徴である。
【0003】一方、現在、大画面の液晶ディスプレイに
おいては、画素スイッチング素子としてTFTを用いる
ために、ガラス基板のような、耐熱性は低いが安価な基
板上に300℃以下の低温で良質のa−Si:H薄膜を
形成することが求められている。
おいては、画素スイッチング素子としてTFTを用いる
ために、ガラス基板のような、耐熱性は低いが安価な基
板上に300℃以下の低温で良質のa−Si:H薄膜を
形成することが求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常のプラズ
マCVD法により300℃以下の低温でa−Si:H薄
膜を形成すると、膜中にダングリングボンドが多数発生
してバンドギャップ内の局在準位密度が大きくなり、良
質のa−Si:H薄膜が得られないという問題があっ
た。従って、この発明の目的は、良質の水素化アモルフ
ァス半導体薄膜を300℃以下の低温で形成することが
できる半導体薄膜の形成方法を提供することにある。
マCVD法により300℃以下の低温でa−Si:H薄
膜を形成すると、膜中にダングリングボンドが多数発生
してバンドギャップ内の局在準位密度が大きくなり、良
質のa−Si:H薄膜が得られないという問題があっ
た。従って、この発明の目的は、良質の水素化アモルフ
ァス半導体薄膜を300℃以下の低温で形成することが
できる半導体薄膜の形成方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、半導体薄膜の形成方法において、IV族
元素を主成分とする第1の半導体薄膜(8)にエネルギ
ービーム(L)を照射して溶融し、その後固化すること
によりアモルファスの第2の半導体薄膜(9)を形成す
る工程と、第2の半導体薄膜(9)を水素化処理する工
程とを具備するものである。
に、この発明は、半導体薄膜の形成方法において、IV族
元素を主成分とする第1の半導体薄膜(8)にエネルギ
ービーム(L)を照射して溶融し、その後固化すること
によりアモルファスの第2の半導体薄膜(9)を形成す
る工程と、第2の半導体薄膜(9)を水素化処理する工
程とを具備するものである。
【0006】ここで、第1の半導体薄膜としては、Si
薄膜やゲルマニウム(Ge)薄膜のほか、SiとGeと
の化合物から成る半導体薄膜などを用いることができ
る。また、エネルギービームとしては、レーザ光をはじ
めとする光のほか、イオンビームや電子ビームなどを用
いることができる。
薄膜やゲルマニウム(Ge)薄膜のほか、SiとGeと
の化合物から成る半導体薄膜などを用いることができ
る。また、エネルギービームとしては、レーザ光をはじ
めとする光のほか、イオンビームや電子ビームなどを用
いることができる。
【0007】
【作用】上述のように構成されたこの発明による半導体
薄膜の形成方法によれば、アモルファスの第2の半導体
薄膜(9)を水素化処理することにより、そのバンドギ
ャップ内の局在準位密度を大幅に減少させることができ
る。また、この第2の半導体薄膜(9)は、エネルギー
ビーム(L)の照射による溶融固化により形成している
ことから、300℃以下の低温で形成することができ
る。同様に、第2の半導体薄膜(9)の水素化処理も、
水素プラズマ処理などにより300℃以下の低温で行う
ことができる。以上により、良質の水素化アモルファス
半導体薄膜を300℃以下の低温で形成することができ
る。
薄膜の形成方法によれば、アモルファスの第2の半導体
薄膜(9)を水素化処理することにより、そのバンドギ
ャップ内の局在準位密度を大幅に減少させることができ
る。また、この第2の半導体薄膜(9)は、エネルギー
ビーム(L)の照射による溶融固化により形成している
ことから、300℃以下の低温で形成することができ
る。同様に、第2の半導体薄膜(9)の水素化処理も、
水素プラズマ処理などにより300℃以下の低温で行う
ことができる。以上により、良質の水素化アモルファス
半導体薄膜を300℃以下の低温で形成することができ
る。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照しながら説明する。最初に、レーザ光による溶融固化
及びその後の水素化処理により、良質のa−Si:H薄
膜を形成する方法について説明する。
照しながら説明する。最初に、レーザ光による溶融固化
及びその後の水素化処理により、良質のa−Si:H薄
膜を形成する方法について説明する。
【0009】すなわち、まず、プラズマCVD法により
例えば膜厚が12nmのa−Si:H薄膜をガラス基板
上に堆積する。次に、例えば常温でこのa−Si:H薄
膜に紫外から青色の波長域のレーザ光、例えばXeCl
エキシマレーザによるパルスレーザ光(波長308n
m)を照射して溶融し、その後固化することによりa−
Si:H薄膜を形成する。なお、このパルスレーザ光の
パルス幅は例えば30nsとする。このようにして形成
されたa−Si:H薄膜中には、ダングリングボンドが
多数存在することから、そのバンドギャップ内の局在準
位密度が多く、電気伝導度が高い。
例えば膜厚が12nmのa−Si:H薄膜をガラス基板
上に堆積する。次に、例えば常温でこのa−Si:H薄
膜に紫外から青色の波長域のレーザ光、例えばXeCl
エキシマレーザによるパルスレーザ光(波長308n
m)を照射して溶融し、その後固化することによりa−
Si:H薄膜を形成する。なお、このパルスレーザ光の
パルス幅は例えば30nsとする。このようにして形成
されたa−Si:H薄膜中には、ダングリングボンドが
多数存在することから、そのバンドギャップ内の局在準
位密度が多く、電気伝導度が高い。
【0010】次に、このa−Si:H薄膜を例えばH2
ガス流量100SCCM、RF(200kHz)電力3
0W、1分の条件でH2 プラズマ処理する。このH2 プ
ラズマ処理の際の基板温度を変えた時のa−Si:H薄
膜の暗伝導度及び光伝導度の変化を図2に示す。図2か
らわかるように、基板温度が170〜250℃の範囲で
は、暗伝導率は1×10-9S/cm以下、光伝導率は1
×10-5S/cm以上となり、これらの値は300℃以
上の温度で形成されたa−Si:H薄膜と同等の良好な
値である。このように、レーザ光の照射による溶融固化
及びその後の水素化処理により、優れた電気的特性を有
する良質のa−Si:H薄膜を形成することができるこ
とがわかる。
ガス流量100SCCM、RF(200kHz)電力3
0W、1分の条件でH2 プラズマ処理する。このH2 プ
ラズマ処理の際の基板温度を変えた時のa−Si:H薄
膜の暗伝導度及び光伝導度の変化を図2に示す。図2か
らわかるように、基板温度が170〜250℃の範囲で
は、暗伝導率は1×10-9S/cm以下、光伝導率は1
×10-5S/cm以上となり、これらの値は300℃以
上の温度で形成されたa−Si:H薄膜と同等の良好な
値である。このように、レーザ光の照射による溶融固化
及びその後の水素化処理により、優れた電気的特性を有
する良質のa−Si:H薄膜を形成することができるこ
とがわかる。
【0011】次に、以上のようなa−Si:H薄膜の形
成方法をボトムゲート型のTFTの製造に適用した一実
施例について図1を参照しながら説明する(以下、この
a−Si:H薄膜を用いたTFTを「a−Si:H T
FT」という)。この実施例においては、図1Aに示す
ように、まず、例えばガラス基板1上にゲート電極2を
形成する。このゲート電極2は、例えば膜厚が50nm
程度のアルミニウム(Al)膜により形成される。この
Al膜は、スパッタ法などにより300℃以下の低温で
形成することができる。
成方法をボトムゲート型のTFTの製造に適用した一実
施例について図1を参照しながら説明する(以下、この
a−Si:H薄膜を用いたTFTを「a−Si:H T
FT」という)。この実施例においては、図1Aに示す
ように、まず、例えばガラス基板1上にゲート電極2を
形成する。このゲート電極2は、例えば膜厚が50nm
程度のアルミニウム(Al)膜により形成される。この
Al膜は、スパッタ法などにより300℃以下の低温で
形成することができる。
【0012】次に、プラズマCVD法により300℃以
下の低温で全面にゲート絶縁膜3を形成する。このゲー
ト絶縁膜3としては、例えば膜厚が200nm程度の二
酸化シリコン(SiO2 )膜を用いる。なお、このゲー
ト絶縁膜3としては、窒化シリコン(Si3 N4 )膜を
用いることも可能である。次に、プラズマCVD法によ
り300℃以下の低温で、リン(P)が例えば2%の濃
度にドープされたa−Si:H薄膜4をゲート絶縁膜3
上に形成する。このa−Si:H薄膜4の膜厚は例えば
80nm程度とする。
下の低温で全面にゲート絶縁膜3を形成する。このゲー
ト絶縁膜3としては、例えば膜厚が200nm程度の二
酸化シリコン(SiO2 )膜を用いる。なお、このゲー
ト絶縁膜3としては、窒化シリコン(Si3 N4 )膜を
用いることも可能である。次に、プラズマCVD法によ
り300℃以下の低温で、リン(P)が例えば2%の濃
度にドープされたa−Si:H薄膜4をゲート絶縁膜3
上に形成する。このa−Si:H薄膜4の膜厚は例えば
80nm程度とする。
【0013】次に、このPがドープされたa−Si:H
薄膜4に例えばXeClエキシマレーザによるパルスレ
ーザ光Lを照射して溶融し、その後固化して結晶化す
る。これによって、図1Bに示すように、Pがドープさ
れた多結晶Si薄膜5が形成される。この多結晶Si薄
膜5の電気伝導度を測定したところ、1×103 S/c
m以上の高い値を示し、極めて低抵抗であることがわか
った。なお、パルスレーザ光Lとして、XeClエキシ
マレーザ以外の各種のエキシマレーザによるパルスレー
ザ光を用いることも可能である。
薄膜4に例えばXeClエキシマレーザによるパルスレ
ーザ光Lを照射して溶融し、その後固化して結晶化す
る。これによって、図1Bに示すように、Pがドープさ
れた多結晶Si薄膜5が形成される。この多結晶Si薄
膜5の電気伝導度を測定したところ、1×103 S/c
m以上の高い値を示し、極めて低抵抗であることがわか
った。なお、パルスレーザ光Lとして、XeClエキシ
マレーザ以外の各種のエキシマレーザによるパルスレー
ザ光を用いることも可能である。
【0014】次に、図1Cに示すように、Pがドープさ
れた多結晶Si薄膜5をエッチングによりパターニング
して例えばn+ 型のソース領域6及びドレイン領域7を
形成する。次に、プラズマCVD法により300℃以下
の低温で全面にノンドープのa−Si:H薄膜8を形成
する。このa−Si:H薄膜8の膜厚は例えば20nm
程度とする。
れた多結晶Si薄膜5をエッチングによりパターニング
して例えばn+ 型のソース領域6及びドレイン領域7を
形成する。次に、プラズマCVD法により300℃以下
の低温で全面にノンドープのa−Si:H薄膜8を形成
する。このa−Si:H薄膜8の膜厚は例えば20nm
程度とする。
【0015】次に、このa−Si:H薄膜8に例えばX
eClエキシマレーザによるパルスレーザ光Lを照射し
て溶融し、その後固化してアモルファス化する。この場
合、後述の理由により、このアモルファス化は、ソース
領域6とドレイン領域7との間の部分におけるゲート絶
縁膜3上でのみ起こる。この結果、図1Dに示すよう
に、ソース領域6とドレイン領域7との間の部分におけ
るゲート絶縁膜3上にのみa−Si:H薄膜9が形成さ
れ、このa−Si:H薄膜9がチャネル領域として用い
られる。一方、ソース領域6及びドレイン領域7の上に
は、パルスレーザ光Lの照射による溶融固化により多結
晶Si薄膜が形成される。そして、この多結晶Si薄膜
には、このパルスレーザ光Lの照射時に下地のソース領
域6及びドレイン領域7からPが拡散することから、こ
の多結晶Si薄膜もこれらのソース領域6及びドレイン
領域7の一部となる。
eClエキシマレーザによるパルスレーザ光Lを照射し
て溶融し、その後固化してアモルファス化する。この場
合、後述の理由により、このアモルファス化は、ソース
領域6とドレイン領域7との間の部分におけるゲート絶
縁膜3上でのみ起こる。この結果、図1Dに示すよう
に、ソース領域6とドレイン領域7との間の部分におけ
るゲート絶縁膜3上にのみa−Si:H薄膜9が形成さ
れ、このa−Si:H薄膜9がチャネル領域として用い
られる。一方、ソース領域6及びドレイン領域7の上に
は、パルスレーザ光Lの照射による溶融固化により多結
晶Si薄膜が形成される。そして、この多結晶Si薄膜
には、このパルスレーザ光Lの照射時に下地のソース領
域6及びドレイン領域7からPが拡散することから、こ
の多結晶Si薄膜もこれらのソース領域6及びドレイン
領域7の一部となる。
【0016】次に、ソース領域6及びドレイン領域7の
上にそれぞれ例えばAlから成る電極10、11を形成
する。この後、300℃以下の低温でH2 プラズマ処理
を行うことによりa−Si:H薄膜9を水素化処理す
る。これによって、目的とするa−Si:H TFTが
完成する。ここで、上述のパルスレーザ光Lの照射によ
る溶融固化により、ソース領域6とドレイン領域7との
間の部分におけるゲート絶縁膜3上でのみアモルファス
化が起こり、この部分にのみa−Si:H薄膜9が形成
される理由について説明する。
上にそれぞれ例えばAlから成る電極10、11を形成
する。この後、300℃以下の低温でH2 プラズマ処理
を行うことによりa−Si:H薄膜9を水素化処理す
る。これによって、目的とするa−Si:H TFTが
完成する。ここで、上述のパルスレーザ光Lの照射によ
る溶融固化により、ソース領域6とドレイン領域7との
間の部分におけるゲート絶縁膜3上でのみアモルファス
化が起こり、この部分にのみa−Si:H薄膜9が形成
される理由について説明する。
【0017】図3は、石英基板上に形成されたSi薄膜
にXeClエキシマレーザによるパルスレーザ光を照射
して溶融し、その後固化した場合における結晶−アモル
ファス相変化図を示す。図3中、横軸はSi薄膜の膜
厚、縦軸はパルスレーザ光のエネルギー密度である。
にXeClエキシマレーザによるパルスレーザ光を照射
して溶融し、その後固化した場合における結晶−アモル
ファス相変化図を示す。図3中、横軸はSi薄膜の膜
厚、縦軸はパルスレーザ光のエネルギー密度である。
【0018】図3より、アモルファス化は、Si薄膜の
膜厚が50nm以下の場合にしか起こらないことがわか
る。ところで、上述の実施例において、ソース領域6と
ドレイン領域7との間の部分におけるゲート絶縁膜3上
のSi薄膜の膜厚は、a−Si:H薄膜8の膜厚、すな
わち20nmである。これに対して、ソース領域6及び
ドレイン領域7の部分におけるゲート絶縁膜3上のSi
薄膜の膜厚は、これらのソース領域6及びドレイン領域
7を構成する多結晶Si薄膜の膜厚、すなわち80nm
と、これらのソース領域6及びドレイン領域7の上のa
−Si:H薄膜8の膜厚、すなわち20nmとの合計、
従って100nmである。すなわち、ソース領域6とド
レイン領域7との間の部分におけるゲート絶縁膜3上で
はSi薄膜の膜厚は50nmよりも小さいが、ソース領
域6及びドレイン領域7の部分におけるゲート絶縁膜3
上ではSi薄膜の膜厚は50nmよりも大きい。これ
が、ソース領域6とドレイン領域7との間の部分におけ
るゲート絶縁膜3上でのみアモルファス化が起こり、従
ってこの部分にのみa−Si:H薄膜9が形成される理
由である。
膜厚が50nm以下の場合にしか起こらないことがわか
る。ところで、上述の実施例において、ソース領域6と
ドレイン領域7との間の部分におけるゲート絶縁膜3上
のSi薄膜の膜厚は、a−Si:H薄膜8の膜厚、すな
わち20nmである。これに対して、ソース領域6及び
ドレイン領域7の部分におけるゲート絶縁膜3上のSi
薄膜の膜厚は、これらのソース領域6及びドレイン領域
7を構成する多結晶Si薄膜の膜厚、すなわち80nm
と、これらのソース領域6及びドレイン領域7の上のa
−Si:H薄膜8の膜厚、すなわち20nmとの合計、
従って100nmである。すなわち、ソース領域6とド
レイン領域7との間の部分におけるゲート絶縁膜3上で
はSi薄膜の膜厚は50nmよりも小さいが、ソース領
域6及びドレイン領域7の部分におけるゲート絶縁膜3
上ではSi薄膜の膜厚は50nmよりも大きい。これ
が、ソース領域6とドレイン領域7との間の部分におけ
るゲート絶縁膜3上でのみアモルファス化が起こり、従
ってこの部分にのみa−Si:H薄膜9が形成される理
由である。
【0019】図4は、上述の実施例により製造されたa
−Si:H TFTのH2 プラズマ処理の前後における
ドレイン電流−ゲート電圧特性を示す。ただし、a−S
i:H薄膜8をプラズマCVD法により形成する際の基
板温度は250℃である。また、H2 プラズマ処理は、
基板温度250℃で3分行った。図4からわかるよう
に、H2 プラズマ処理前は、ゲート電圧によるドレイン
電流の変化は全く生じないが、H2 プラズマ処理後に
は、ゲート電圧によりドレイン電流を大きく変化させる
ことができ、良好なスイッチング特性を得ることができ
る。
−Si:H TFTのH2 プラズマ処理の前後における
ドレイン電流−ゲート電圧特性を示す。ただし、a−S
i:H薄膜8をプラズマCVD法により形成する際の基
板温度は250℃である。また、H2 プラズマ処理は、
基板温度250℃で3分行った。図4からわかるよう
に、H2 プラズマ処理前は、ゲート電圧によるドレイン
電流の変化は全く生じないが、H2 プラズマ処理後に
は、ゲート電圧によりドレイン電流を大きく変化させる
ことができ、良好なスイッチング特性を得ることができ
る。
【0020】以上のように、この実施例によれば、特性
の良好なa−Si:H TFTを300℃以下の低温プ
ロセスで製造することができる。この実施例によるa−
Si:H TFTの製造方法は、例えばアクティブマト
リクス方式の液晶ディスプレイにおける画素スイッチン
グ素子としてのTFTの製造に適用して好適なものであ
る。特に、チャネル領域としてのa−Si:H薄膜9
は、パルスレーザ光Lの照射により形成しているので、
液晶ディスプレイの大画面化にも容易に対応することが
できる。
の良好なa−Si:H TFTを300℃以下の低温プ
ロセスで製造することができる。この実施例によるa−
Si:H TFTの製造方法は、例えばアクティブマト
リクス方式の液晶ディスプレイにおける画素スイッチン
グ素子としてのTFTの製造に適用して好適なものであ
る。特に、チャネル領域としてのa−Si:H薄膜9
は、パルスレーザ光Lの照射により形成しているので、
液晶ディスプレイの大画面化にも容易に対応することが
できる。
【0021】以上、この発明の一実施例につき具体的に
説明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるも
のではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形
が可能である。例えば、上述の実施例におけるa−S
i:H薄膜4の代わりに多結晶Si薄膜を用いることも
可能である。また、ソース領域およびドレイン領域形成
用のn型不純物としては、例えばヒ素(As)を用いる
ことも可能である。さらに、ガラス基板1の代わりに他
の絶縁体基板を用いることも可能である。
説明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるも
のではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形
が可能である。例えば、上述の実施例におけるa−S
i:H薄膜4の代わりに多結晶Si薄膜を用いることも
可能である。また、ソース領域およびドレイン領域形成
用のn型不純物としては、例えばヒ素(As)を用いる
ことも可能である。さらに、ガラス基板1の代わりに他
の絶縁体基板を用いることも可能である。
【0022】また、上述の実施例においては、ボトムゲ
ート型のa−Si:H TFTを製造する場合について
説明したが、この発明は、トップゲート型のa−Si:
HTFTの製造に適用することも可能である。さらに、
上述の実施例においては、この発明をnチャネルのa−
Si:H TFTの製造に適用した場合について説明し
たが、この発明は、pチャネルのa−Si:H TFT
の製造に適用することも可能である。この場合、ソース
領域およびドレイン領域形成用の不純物としては、例え
ばホウ素(B)のようなp型不純物が用いられる。
ート型のa−Si:H TFTを製造する場合について
説明したが、この発明は、トップゲート型のa−Si:
HTFTの製造に適用することも可能である。さらに、
上述の実施例においては、この発明をnチャネルのa−
Si:H TFTの製造に適用した場合について説明し
たが、この発明は、pチャネルのa−Si:H TFT
の製造に適用することも可能である。この場合、ソース
領域およびドレイン領域形成用の不純物としては、例え
ばホウ素(B)のようなp型不純物が用いられる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
良質のアモルファス半導体薄膜を300℃以下の低温で
形成することができる。
良質のアモルファス半導体薄膜を300℃以下の低温で
形成することができる。
【図1】この発明の一実施例によるボトムゲート型のa
−Si:H TFTの製造方法を工程順に説明するため
の断面図である。
−Si:H TFTの製造方法を工程順に説明するため
の断面図である。
【図2】XeClエキシマレーザによるパルスレーザ光
の照射による溶融固化により形成されたa−Si:H薄
膜の電気伝導度とH2 プラズマ処理の温度との関係を示
すグラフである。
の照射による溶融固化により形成されたa−Si:H薄
膜の電気伝導度とH2 プラズマ処理の温度との関係を示
すグラフである。
【図3】Si薄膜にXeClエキシマレーザによるパル
スレーザ光を照射して溶融し、その後固化した場合にお
ける結晶−アモルファス相変化図である。
スレーザ光を照射して溶融し、その後固化した場合にお
ける結晶−アモルファス相変化図である。
【図4】図1に示す製造方法により製造されたa−S
i:H TFTのH2プラズマ処理の前後におけるドレ
イン電流−ゲート電圧特性を示すグラフである。
i:H TFTのH2プラズマ処理の前後におけるドレ
イン電流−ゲート電圧特性を示すグラフである。
【符号の説明】 1 ガラス基板 2 ゲート電極 3 ゲート絶縁膜 4 Pがドープされたa−Si:H薄膜 6 ソース領域 7 ドレイン領域 8、9 ノンドープのa−Si:H薄膜 L パルスレーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリストフ・シラ 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 碓井 節夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−245124(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20
Claims (1)
- 【請求項1】 IV族元素を主成分とする第1の半導体薄
膜にエネルギービームを照射して溶融し、その後固化す
ることによりアモルファスの第2の半導体薄膜を形成す
る工程と、 上記第2の半導体薄膜を水素化処理する工程とを有する
半導体薄膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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