JP3172989B2 - ガス遮断器の故障検出装置 - Google Patents

ガス遮断器の故障検出装置

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JP3172989B2
JP3172989B2 JP06892495A JP6892495A JP3172989B2 JP 3172989 B2 JP3172989 B2 JP 3172989B2 JP 06892495 A JP06892495 A JP 06892495A JP 6892495 A JP6892495 A JP 6892495A JP 3172989 B2 JP3172989 B2 JP 3172989B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス遮断器やガス絶縁
開閉装置の遮断器ガス区画などのガス遮断器の内部で地
絡または短絡故障が発生した際に、故障を検出するガス
遮断器の故障検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガス遮断器、あるいはガス絶縁
開閉装置の遮断器ガス区画は、遮断器を金属容器に収納
するとともに、六フッ化硫黄ガスなどの絶縁ガスを封入
して形成されており、小型化、高信頼性および安全性に
優れている。しかし、万一、ガス遮断器の内部で地絡ま
たは短絡故障が発生した場合には、保護リレーにより故
障を検出して、故障が継続しないようにしているが、保
護リレー情報のみでは故障発生したガス遮断器を特定す
ることができない。また、ガス遮断器は密閉構造である
ため、故障発生したガス遮断器を外部から目視により確
認することは困難である。このため、地絡あるいは短絡
故障の発生時には、その故障アークエネルギーによって
絶縁ガスのガス圧力が上昇するので、この圧力上昇を検
出することによってガス遮断器の故障を検出することが
ある。この故障検出装置は、従来、ガス遮断器に圧力セ
ンサを設けて、この圧力センサによって絶縁ガスの圧力
値を計測する。そして、圧力センサの出力である圧力値
と封入圧力値との差から圧力上昇値を求め、この圧力上
昇値が予め設定された監視値を越えたときに、故障と判
定するように構成されている。
【0003】また、ガス絶縁開閉装置においては、通
常、その内部は遮断器ガス区画や断路器ガス区画などの
複数のガス区画に区分されており、電力の安定供給の観
点から、故障が発生したガス区画以外の健全なガス区画
で、かつ電圧印加を行っても支障がないガス区画を早期
復旧し、停電時間を短くすることが必要となる。したが
って、故障区画を検出するために、故障区画検出装置が
使用される場合もあり、上記故障検出装置の出力はこの
故障区画検出装置の一入力としても利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の故障検出装
置においては、以下の課題があった。ガス遮断器の内部
で地絡または短絡故障が発生した場合、故障アークエネ
ルギーでガス圧力が上昇する。また、故障が継続しない
ように、保護リレーが動作し、遮断器開極指令信号によ
り遮断器が開極され、この開極時の遮断器の接触子間ア
ーク、すなわち遮断器開極アークが発生し、そのアーク
エネルギーによってもガス圧力が上昇する。一方、当該
ガス遮断器以外で地絡または短絡故障が発生した場合、
当該ガス遮断器の内部の故障ではないため、故障アーク
によるガス圧力の上昇は無いが、当該ガス遮断器以外で
の故障が継続しないように、保護リレーが動作し、遮断
器開極指令信号により当該ガス遮断器が開極されるた
め、遮断器開極アークが発生し、そのアークエネルギー
によってガス圧力が上昇する。このため、圧力上昇のレ
ベル検出により故障を判定する従来の故障検出装置で
は、検出した圧力上昇が、故障アークによるものか、遮
断器開極アークによるものかの区別ができず、ガス遮断
器の故障が検出できなくなる。
【0005】そこで、本発明の目的は、遮断器開極アー
クによる圧力上昇があった場合においても、故障を正し
く検出することができるガス遮断器の故障検出装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】内部に遮断器が収納され
るとともに、絶縁性ガスが封入されたガス遮断器の各ガ
ス遮断器のガス圧力を検出する圧力センサを、各ガス遮
断器毎に設ける。この各圧力センサの出力から各ガス遮
断器毎の圧力上昇を検出する圧力上昇検出部を設ける。
保護リレーからの保護リレー動作信号で保護リレー動作
を検出する保護リレー動作検出部を設ける。この保護リ
レー動作検出部で保護リレー動作を検出し、かつ圧力上
昇検出部の出力の中から、最初の1番目および2番目に
圧力上昇を検出した圧力上昇検出部の出力をそれぞれ選
択する選択部を設ける。この選択部で選択された2つの
出力の時間差を検出する時間差検出部を設ける。この時
間差検出部からの時間差が、予め設定された、ガス遮断
器における、故障発生時に圧力センサへ、故障アークの
圧力上昇が到達してから、保護リレー動作によるガス遮
断器の開極アークの圧力上昇が到達するまでの時間であ
る、時間差監視値以上の場合に、選択部で出力している
1番目に圧力上昇を検出した圧力上昇検出部に対応する
ガス遮断器を故障と判定する判定部を設ける。
【0007】
【作用】本発明は上記の如く構成することにより、故障
アークの圧力上昇と遮断器開極アークの圧力上昇とを区
別し、故障ガス遮断器のみを故障と判定することができ
る。すなわち、アークによる圧力上昇が、そのアークが
発生してから圧力センサに到達するまでの時間を圧力上
昇の伝搬遅れ時間とすると、故障アークの圧力上昇が圧
力センサに到達する時点は、故障発生してから、圧力セ
ンサと故障アーク位置との距離で決まる圧力上昇の伝搬
遅れ時間後となる。一方、遮断器開極アークの圧力上昇
が圧力センサに到達する時点は、故障発生してから、保
護リレーの動作時間と、遮断器の開極時間と、圧力セン
サと遮断器開極アーク位置との距離で決まる圧力上昇の
伝搬遅れ時間とを加算した時間後となる。このため、故
障アークの圧力上昇が圧力センサに到達する時点と、遮
断器開極アークの圧力上昇が圧力センサに到達する時点
とには時間差があり、また、最初に圧力センサへ到達す
る圧力上昇は故障アークによるものである。したがっ
て、複数のガス遮断器の中で故障ガス遮断器がある場
合、圧力センサの出力から圧力上昇を検出した圧力上昇
検出部の中で、最初の1番目に圧力上昇を検出した圧力
検出部の出力は故障アークによるものであり、2番目に
圧力上昇を検出した圧力検出部の出力は遮断器開極アー
クによるものである。この2つの圧力上昇検出部の出力
が選択部で選択され、選択された2つの出力の時間差が
時間差検出部で検出される。その時間差は予め設定され
た時間差監視値以上であり、判定部においては、最初の
1番目に圧力上昇を検出した圧力上昇検出部に対応する
ガス遮断器を故障と判定し、故障ガス遮断器を検出する
ことができる。一方、ガス遮断器以外で故障が発生し、
遮断器開極アークの圧力上昇のみが発生した場合は、各
ガス遮断器の遮断器がほぼ同時に開極する。このため、
圧力上昇検出部の出力の中から選択部で選択された、最
初の1番目および2番目に圧力上昇を検出した圧力検出
部の出力は、ともに遮断器開極アークによるものであ
り、ほぼ同時に出力される。したがって、時間差検出部
で検出される時間差は殆ど零となり、予め設定された時
間差監視値未満であり、判定部においては、故障無しと
判定される。したがって、故障アークによる圧力上昇と
遮断器開極アークによる圧力上昇とを区別し、健全ガス
遮断器を故障と判定せず、故障当該ガス遮断器のみを故
障と判定することができる。
【0008】また、保護リレー動作条件で故障を判定す
ることになり、保護リレーが動作しない正常時の遮断器
の開閉操作時の接触子間アークによる圧力上昇が発生し
ても、そのガス遮断器を故障とは判定せず、誤判定を防
止することができる。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図3に示す。図1
はガス絶縁開閉装置の遮断器ガス区画の場合で、説明を
簡単にするため、2つのガス絶縁開閉装置で構成されて
いる場合を示す。図1において、ガス絶縁開閉装置1,
2のそれぞれは、スペーサ9で5つのガス区画に区分さ
れ、ガス絶縁開閉装置1は、甲母線断路器ガス区画1
1、乙母線断路器ガス区画12、遮断器ガス区画13、
線路断路器ガス区画14、避雷器ガス区画15、同様に
ガス絶縁開閉装置2は、甲母線断路器ガス区画21、乙
母線断路器ガス区画22、遮断器ガス区画23、線路断
路器ガス区画24、避雷器ガス区画25で構成されてい
る。また、ガス絶縁開閉装置1と2は、スペーサ9を介
し、甲母線断路器ガス区画11と21、および乙母線断
路器ガス区画12と22とで連結されている。ここで、
13,23が遮断器ガス区画である。なお、図1におい
て、ガス絶縁開閉装置1,2の主回路の電気的結線を単
線結線図で示してあり、31,32は母線断路器、3
3,34は線路断路器、35,36は遮断器、39は避
雷器であり、これらの機器は導体30を介して接続され
ている。遮断器ガス区画13,23の遮断器35,36
と線路断路器33,34とをそれぞれ接続する導体30
には変流器37,38が設けられ、その出力は保護リレ
ー3に接続される。また、保護リレー3の遮断器開極指
令信号は、遮断器ガス区画13,23内の各遮断器3
5,36へ出力される。
【0010】遮断器ガス区画13,23のそれぞれのガ
ス圧力を検出する圧力センサS13,S23を設ける。
圧力センサS13,S23の出力信号から個別に各遮断
器ガス区画13,23の圧力上昇をそれぞれ検出する圧
力上昇検出部D13,D23を設ける。圧力上昇検出部
D13は、例えば、予め設定された圧力上昇監視値と、
圧力センサS13の出力の変化から求めた圧力上昇値と
を比較し、その圧力上昇値が圧力上昇監視値以上となっ
た場合、圧力上昇有りと判定することで圧力上昇の検出
ができる。同様に、圧力上昇検出部D23も実現でき
る。
【0011】保護リレー3からの保護リレー動作信号を
検出する保護リレー動作検出部6を設ける。保護リレー
動作検出部6で保護リレー動作を検出した場合に、圧力
上昇検出部D13,23からの圧力上昇有りの出力タイ
ミングを調べ、最初の1番目に圧力上昇有りを出力した
圧力上昇検出部の出力と、2番目に圧力上昇有りを出力
した圧力上昇検出部の出力とを選択する選択部71を設
ける。この選択部71で選択された出力から、1番目に
圧力上昇有りを出力した圧力上昇検出部の出力と、2番
目に圧力上昇有りを出力した圧力上昇検出部の出力との
時間差を検出する時間差検出部72を設ける。その時間
差検出部72からの時間差が、予め設定された時間差監
視値以上の場合に、選択部71で出力している1番目に
圧力上昇有りを出力した圧力上昇検出部に対応する遮断
器ガス区画を故障と判定する判定部73を設ける。ここ
で、時間差監視値は、遮断器ガス区画13,23におい
て、故障発生時に圧力センサS13,S23へ、故障ア
ークの圧力上昇が到達してから、保護リレー3の動作に
よる遮断器35,36の開極アークの圧力上昇が到達す
るまでの時間である。
【0012】この時間差監視値の具体例を以下に示す。
なお、以下、圧力上昇の伝搬遅れ時間とは、アークによ
る圧力上昇が、そのアークが発生してから圧力センサS
13,S23に到達するまでの時間のことである。故障
アークの圧力上昇は、故障発生してから、故障アーク位
置から圧力センサS13,S23の取付け位置までの距
離で決まる圧力上昇の伝搬遅れ時間後に圧力センサS1
3またはS23に到達する。一方、遮断器35,36の
開極アークの圧力上昇は、故障発生してから、保護リレ
ー3が動作し、それにより遮断器35,36が開極し、
さらにそれから遮断器35,36の開極アーク位置から
圧力センサS13,S23の取付け位置までの距離で決
まる圧力上昇の伝搬遅れ時間後に圧力センサS13,S
23に到達する。すなわち、故障発生してから遮断器開
極指令信号および保護リレー動作信号を出力するまでの
時間である保護リレー3の動作時間と、遮断器35,3
6の開極時間と、圧力上昇の伝搬遅れ時間とを加算した
時間後に圧力センサS13,23に到達する。なお、故
障アークによる圧力上昇の伝搬遅れ時間は、遮断器ガス
区画13または23内での故障アークの位置が一定でな
いため変化するが、遮断器35,36の開極アークによ
る圧力上昇の伝搬遅れ時間は、開極アークの位置が一定
のため、変化しない。このため、時間差監視値を求める
場合は、その差が最小値となる条件で求めることにな
り、故障アークによる圧力上昇の伝搬遅れ時間は、故障
アークが圧力センサS13またはS23の取付け位置か
ら一番遠い位置で発生したものとして求める。これらの
アークの圧力上昇の伝搬遅れ時間は、例えば、遮断器ガ
ス区画内の絶縁ガスが六フッ化硫黄ガスの場合、次のよ
うにして求める。アーク位置から圧力センサS13,S
23の取付け位置までの絶縁ガス中の距離を、その絶縁
ガス中の圧力伝搬速度で除して求める。ここで、絶縁ガ
ス中の圧力伝搬速度は、その絶縁ガス中の音速とほぼ等
しく、130m/s前後である。
【0013】例えば、故障アーク位置と圧力センサS1
3またはS23の取付け位置との最大距離を4m、遮断
器35,36の開極アーク位置と圧力センサS13,S
23の取付け位置との距離を1.3m、圧力伝搬速度を
130m/sとした場合、故障アークの圧力上昇の伝搬
遅れ時間は約30ms、遮断器35,36の開極アーク
による圧力上昇の伝搬遅れ時間は10msとなる。した
がって、それぞれのアークの圧力上昇が圧力センサS1
3,S23に到達する時間は、故障発生時を基準にする
と次となる。ただし、保護リレー3の動作時間を25m
s、遮断器35,36の開極時間を25msとした場合
とする。故障アークの圧力上昇が圧力センサS13また
はS23に到達する時間は、故障アークの圧力上昇の伝
搬遅れ時間と等しく、30msとなる。一方、遮断器3
5,36の開極アークの圧力上昇が圧力センサS13,
S23に到達する時間は、保護リレー3の動作時間25
msと、遮断器35,36の開極時間25mと、遮断器
35,36の開極アークによる圧力上昇の伝搬遅れ時間
10msを加算した時間60msとなる。以上から、予
め設定する時間差監視値は、30ms(=60ms−3
0ms)となる。
【0014】次に本発明の動作を図2および図3を用い
て説明する。図2は遮断器ガス区画13で故障が発生し
た場合、図3は甲母線断路器ガス区画11で故障が発生
した場合のそれぞれについて、各圧力センサS13,S
23の出力から各圧力上昇検出部D13,D23で圧力
上昇の有無を判定した結果出力、時間差検出部72の出
力、保護リレー3の遮断器開極指令信号、保護リレー動
作検出部6の出力、および遮断器35,36の動作を示
す。
【0015】図1において、遮断器ガス区画13で、地
絡または短絡故障が発生した場合について以下に動作説
明する。遮断器ガス区画13の故障により、変流器3
7,38で故障電流が検出され、保護リレー3は、故障
電流によりガス絶縁開閉装置1、または2の内部で故障
が発生したと判定し、遮断器ガス区画13,23の各遮
断器35,36へ遮断器開極指令信号を出力し、遮断器
35,36が動作し、開極する。このため、最初に圧力
上昇するガス区画は、故障アークにより圧力上昇した故
障当該の遮断器ガス区画13である。その後、保護リレ
ー3からの遮断器開極指令信号により、遮断器35,3
6が開極するため、遮断器35,36の接触子間アーク
が発生する。この開極アークによっても圧力上昇するた
め、故障当該の遮断器ガス区画13および健全である遮
断器ガス区画23のガス圧力が上昇する。また、保護リ
レー動作検出部6は、保護リレー3からの保護リレー動
作信号が入力されるため、保護リレー3の動作を検出す
る。
【0016】ここで、故障当該の遮断器ガス区画13の
故障アークの圧力上昇が圧力センサS13へ到達し、健
全である遮断器ガス区画23の遮断器36の開極アーク
の圧力上昇が圧力センサS23に到達する時間差は、前
記の具体例で示した条件、故障アーク位置と圧力センサ
S13の取付け位置との最大距離を4m、遮断器36の
開極アーク位置と圧力センサS23の取付け位置との距
離を1.3m、圧力伝搬速度を130m/s、保護リレ
ー3の動作時間を25ms、および遮断器36の開極時
間を25msとすると次のようになる。遮断器36の開
極アークの圧力上昇が圧力センサS23に到達するの
は、故障発生してから、保護リレー3の動作時間25m
sと遮断器36の開極時間25msと圧力上昇の伝搬遅
れ時間10msを加算した時間60ms後となる。遮断
器ガス区画13の故障アーク位置が圧力センサS13の
取付け位置から4mと離れた最も遠い場合、故障アーク
の圧力上昇が圧力センサS13に到達するのは、故障発
生してから、故障アークの圧力上昇の伝搬遅れ時間30
ms後となる。また、故障アーク位置が圧力センサS1
3の取付け位置に最も近い場合で、故障アーク位置と圧
力センサS13の取付け位置との距離を0mとすれば、
故障アークの圧力上昇の伝搬遅れ時間は0msで、故障
発生と同時に圧力上昇は圧力センサS13に到達する。
したがって、故障当該の遮断器ガス区画13の故障アー
クの圧力上昇が圧力センサS13へ到達してから、健全
である遮断器ガス区画23の遮断器36の開極アークの
圧力上昇が圧力センサS23に到達するまで時間差は、
故障アーク位置が圧力センサS13の取付け位置から最
も遠い場合は30ms(=60ms−30ms)、ま
た、最も近い場合は60ms(=60ms−0ms)と
なる。
【0017】以上から、各遮断器ガス区画13,23の
ガス圧力を検出した圧力センサS13,S23の出力で
圧力上昇判定した圧力上昇検出部D13,D23の出力
は、図2に示す通りとなる。遮断器ガス区画13の圧力
センサS13の出力は、遮断器ガス区画23の圧力セン
サS23の出力より先に圧力上昇するため、最初の1番
目に圧力上昇検出部D13が圧力上昇有りを出力し、そ
の後、2番目に圧力上昇検出部D23が圧力上昇有りを
出力する。また、1番目に圧力上昇検出部D13が圧力
上昇有りを出力してから、2番目に圧力上昇検出部D2
3が圧力上昇有りを出力するまでの時間差は、上記の例
では、30ms〜60msとなる。
【0018】選択部71では、保護リレー動作検出部6
で保護リレー3の動作を検出しているため、最初の1番
目に圧力上昇を検出した圧力上昇検出部の出力としては
圧力上昇検出部D13の出力を、また、それより2番目
に圧力上昇した圧力上昇検出部の出力としては圧力上昇
検出部D23の出力を選択する。時間差検出部72は、
選択部71で選択された1番目に圧力上昇を検出した圧
力上昇検出部D13の出力と、2番目に圧力上昇した圧
力上昇検出部D23の出力との時間差を検出する。上記
の例においては、この時間差は30ms〜60msとな
る。
【0019】判定部73は、時間差検出部72からの時
間差が、予め設定された時間差監視値以上の場合、1番
目に圧力上昇を検出した圧力上昇検出部に対応する遮断
器ガス区画を故障と判定する。したがって、時間差検出
部72からの時間差は、30ms〜60msであり、こ
の値は時間差監視値30ms以上であるため、1番目に
圧力上昇を検出した圧力上昇検出部D13に対応する遮
断器ガス区画13を故障と判定する。当然、遮断器36
の開極アークで圧力上昇した健全な遮断器ガス区画23
は故障と判定しない。以上から、故障アークの圧力上昇
と遮断器開極アークの圧力上昇とを区別し、故障当該の
遮断器ガス区画13のみを故障と判定できる。なお、故
障が遮断器ガス区画23で発生した場合も、同様に、判
定部73で遮断器ガス区画23を故障と正しく判定する
ことができる。
【0020】次に遮断器ガス区画13,23以外のガス
区画で故障が発生し、遮断器35,36が開極し、遮断
器ガス区画13,23で遮断器開極アークの圧力上昇の
みが発生した場合について説明する。ここでは、図1に
おいて、ガス絶縁開閉装置1の甲母線断路器ガス区画1
1で地絡または短絡故障が発生したものとして説明す
る。甲母線断路器ガス区画11の故障により、変流器3
7,38で故障電流が検出され、保護リレー3は故障電
流によりガス絶縁開閉装置1、または2の内部で故障が
発生したと判定し、遮断器35,36へ遮断器開極指令
信号を出力し、遮断器35,36がそれぞれ開極する。
このため、遮断器ガス区画13,23では、故障アーク
による圧力上昇は無いが、保護リレー3からの遮断器開
極指令信号により、遮断器35,36が開極し、遮断器
35,36の接触子間アークが発生し、この開極アーク
によってガス圧力が上昇する。
【0021】したがって、各遮断器ガス区画のガス圧力
を検出した圧力センサS13,S23の出力で圧力上昇
判定した圧力上昇検出部D13,D23の出力は、図3
に示す通りとなり、遮断器ガス区画13,23の圧力セ
ンサS13,S23の出力は圧力上昇するため、圧力上
昇検出部D13,D23は圧力上昇有りと判定し、その
判定結果を出力する。また、保護リレー動作検出部6
は、保護リレー3からの保護リレー動作信号が入力され
るため、保護リレー3の動作を検出する。
【0022】しかし、圧力上昇検出部D13,D23で
圧力上昇有りを出力しているが、この圧力上昇は、保護
リレー3からの遮断器開極指令による遮断器35,36
の開極アークの圧力上昇である。遮断器35,36の開
極アークはほぼ同時に発生する。このため、故障発生か
ら圧力センサS13,S23にその開極アークの圧力上
昇が到達する時間はほぼ同時となり、圧力上昇検出部D
13,D23も圧力上昇有りをほぼ同時に出力する。選
択部71では、保護リレー動作検出部6で保護リレー3
の動作を検出しているため、例えば、最初の1番目に圧
力上昇を検出した圧力上昇検出部の出力としては圧力上
昇検出部D13の出力を、また、2番目に圧力上昇した
圧力上昇検出部の出力としては圧力上昇検出部D23の
出力を選択する。時間差検出部72は、選択部71で選
択された1番目に圧力上昇を検出した圧力上昇検出部D
13の出力と、2番目に圧力上昇を検出した圧力上昇検
出部D23の出力との時間差をほぼ0msと検出する。
【0023】したがって、判定部73は、時間差検出部
72からの時間差が0msであり、予め設定された時間
差監視値30ms未満であるため、1番目に圧力上昇を
検出した圧力上昇検出部D13に対応する遮断器ガス区
画13を故障と判定しない。なお、当然、遮断器ガス区
画23も故障と判定しない。以上から、故障アークの圧
力上昇と遮断器開極アークの圧力上昇とを区別し、故障
当該遮断器ガス区画のみを故障と判定できる。
【0024】なお、甲母線断路器ガス区画11および遮
断器ガス区画13,23以外の他のガス区画で故障が発
生した場合も以上と同様に、判定部73は故障が無いと
判定し、誤って、遮断器ガス区画13,23を故障と判
定しない。
【0025】次に正常時における遮断器35,36の開
閉操作時の接触子間アークによる圧力上昇が発生した場
合についての動作を説明する。この場合、正常時である
ため保護リレー3は動作せず、保護リレー動作検出部6
は保護リレー3の動作を検出しない。また、判定部73
も、選択部71からの選択出力、および時間差検出部7
2の出力がないため、故障の判定をせず、判定部73で
は故障無しの出力をする。したがって、正常時における
遮断器35,36の開閉操作時の接触子間アークによる
圧力上昇が発生した場合に、その圧力上昇により、誤っ
て遮断器ガス区画13,23を故障と判定しないことに
なる。
【0026】以上、実施例は、2つのガス絶縁開閉装置
の遮断器ガス区画の場合について説明したが、2つ以上
のガス絶縁開閉装置の遮断器ガス区画で構成された場
合、あるいは2つ以上のガス遮断器の場合も、同様に、
正しく故障を検出することができる。
【0027】
【発明の効果】以上の通り、本発明により、故障アーク
の圧力上昇と保護リレーによる遮断器開極アークの圧力
上昇との区別を、それらの圧力上昇が圧力センサに到達
する時間差で行い、故障を判定している。したがって、
故障アークによる圧力上昇と遮断器開極時の開極アーク
による圧力上昇とを区別し、健全ガス遮断器を故障と判
定せず、故障当該ガス遮断器のみを故障と正しく自動的
に判定することができる。また、保護リレー動作条件で
故障を判定しているため、保護リレーが動作しない正常
時に遮断器の開閉操作時の接触子間アークによる圧力上
昇が発生しても、そのガス遮断器を故障とは判定せず、
誤検出を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の動作を説明するための図である。
【図3】本発明の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ガス絶縁開閉装置 2 ガス絶縁開閉装置 13 遮断器ガス区画 23 遮断器ガス区画 3 保護リレー S13 圧力センサ S23 圧力センサ D13 圧力上昇検出部 D23 圧力上昇検出部 6 保護リレー動作検出部 71 選択部 72 時間差検出部 73 判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 33/00 H01H 33/56 H02B 13/065

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に遮断器が収納されるとともに、絶
    縁性ガスが封入されたガス遮断器の各ガス遮断器毎に設
    けられ、そのガス圧力を検出する圧力センサと、 この各圧力センサの出力から各ガス遮断器毎の圧力上昇
    を検出する圧力上昇検出部と、 保護リレーからの保護リレー動作信号で保護リレー動作
    を検出する保護リレー動作検出部と、 この保護リレー動作検出部で保護リレー動作を検出し、
    かつ前記圧力上昇検出部の出力の中から、最初の1番目
    および2番目に圧力上昇を検出した圧力上昇検出部の出
    力をそれぞれ選択する選択部と、 この選択部で選択された2つの出力の時間差を検出する
    時間差検出部と、 この時間差検出部からの時間差が、予め設定された、前
    記ガス遮断器における、故障発生時に前記圧力センサ
    へ、故障アークの圧力上昇が到達してから、前記保護リ
    レー動作による前記ガス遮断器の開極アークの圧力上昇
    が到達するまでの時間である、時間差監視値以上の場合
    に、前記選択部で出力している1番目に圧力上昇を検出
    した圧力上昇検出部に対応するガス遮断器を故障と判定
    する判定部と、 を備えたことを特徴とするガス遮断器の故障検出装置。
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