JPH0850160A - ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法 - Google Patents

ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法

Info

Publication number
JPH0850160A
JPH0850160A JP6183624A JP18362494A JPH0850160A JP H0850160 A JPH0850160 A JP H0850160A JP 6183624 A JP6183624 A JP 6183624A JP 18362494 A JP18362494 A JP 18362494A JP H0850160 A JPH0850160 A JP H0850160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
ground fault
circuit breaker
detected
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6183624A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohiro Kaneman
直弘 金万
Hirokazu Takei
弘和 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP6183624A priority Critical patent/JPH0850160A/ja
Publication of JPH0850160A publication Critical patent/JPH0850160A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Locating Faults (AREA)
  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】地絡により生じるガス圧力の上昇と負荷電流の
遮断により生じる圧力上昇とを区別して地絡事故点の標
定を適確に行なうことができるようにしたガス絶縁開閉
装置の事故点標定方法を提供する。 【構成】遮断器CB1 が収納された容器2の振動を検出
する振動センサGを設ける。計器用変圧器GPTの出力
から母線BUSの零相電圧の上昇を検出することにより
地絡事故の発生を検知する。地絡事故の発生が検知され
たときに遮断器CB1 が配置された容器内のガス圧力の
規定時間前からの上昇分が地絡判定範囲にあることが検
出され、かつ遮断器CB1 が遮断動作を行うまでの間に
振動センサGが地絡事故による振動を検出したときに容
器2内で地絡事故が発生したことを標定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のガス区分を有す
るガス絶縁開閉装置で地絡事故が生じたときに、その事
故点がいずれのガス区分にあるかを標定する事故点標定
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数のガス区分を有するガス絶縁開閉装
置において事故が生じたときには、いずれの区間で事故
が生じたのかを標定する必要がある。従来の事故点標定
方法により地絡事故の事故点を標定する場合には、地絡
事故時に生じる母線の零相電圧の上昇を圧力演算の起動
条件として各ガス区分のガス圧力の規定時間前からの上
昇分ΔPを演算し、演算されたガス圧力の上昇分ΔPが
地絡判定範囲に入ることが検出されたガス区分を地絡事
故点として標定するようにしていた。
【0003】また短絡事故の事故点を標定する場合に
は、母線電圧の低下を圧力演算の起動条件として、各ガ
ス区分のガス圧力の規定時間前からの上昇分ΔPを演算
し、短絡判定範囲に入るガス圧力の上昇分ΔPが検出さ
れたガス区分を事故点として標定するようにしている。
【0004】図5は複数のガス区分を有するガス絶縁開
閉装置GISの一例と、該ガス絶縁開閉装置に適用され
ていた従来の事故点標定装置とを示したものである。同
図においてCHd1は電源側変電所Sにつながる線路を構
成するケーブルC1 を引き込む線路引込み手段としての
ケーブルヘッド、DS1 はケーブルヘッドCHd1に一端
が接続された線路側断路器、CB1 は断路器DS1 の他
端に一端が接続されたガス遮断器、BUSは母線側断路
器DS2 を介して遮断器CB1 の他端に接続された母線
である。
【0005】母線BUSには、断路器DS3 を介してガ
ス遮断器CB2 の一端が接続され、遮断器CB2 の他端
はケーブルヘッドCHd2に接続されている。ケーブルヘ
ッドCHd2には変圧器TsfにつながるケーブルC2 が接
続されている。
【0006】なおガス遮断器CB1 及びCB2 は固定接
触子と可動接触子とを適宜の消弧機構とを有する遮断部
をSF6 ガスが封入された遮断部容器内に収納した構造
を有するものである。
【0007】ケーブルヘッドCHd1と断路器DS1 との
間を接続する導体に線路側計器用変圧器LPTが接続さ
れ、母線BUSに母線側計器用変圧器GPTが接続され
ている。母線側計器用変圧器GPTは、変圧器本体をS
6 ガスが封入された独立の金属容器内に収納したガス
絶縁計器用変圧器からなっている。
【0008】図示のガス絶縁開閉装置GISにおいて
は、ケーブルヘッドCHd1と線路側断路器DS1 と計器
用変圧器LPTとが共通の容器1内に収納されてケーブ
ルヘッド断路器ユニットU1 が構成され、遮断器CB1
が容器2内に収納されて遮断器ユニットU2 が構成され
ている。また母線BUSを構成する導体と断路器DS2
とが容器3内に収納されて母線断路器ユニットU3 が構
成され、母線BUSを構成する導体と断路器DS3 とが
容器4内に収納されて母線断路器ユニットU4 が構成さ
れている。更に、遮断器CB2 とケーブルヘッドCHd2
とが容器5内に収納されて遮断器ケーブルヘッドユニッ
トU5 が構成されている。
【0009】ユニットU1 〜U5 のそれぞれの容器1な
いし5は絶縁スペーサを介して相互に接続され、それぞ
れの容器内にSF6 ガスが所定の圧力で封入されてい
る。この例ではユニットU1 〜U5 がそれぞれ独立のガ
ス区分を構成している。
【0010】容器1〜5には、それぞれの内部のガス圧
力を検出する圧力センサP1 〜P5が取り付けられ、こ
れらの圧力センサの出力が、母線側計器用変圧器GPT
の出力とともに事故点標定部10に入力されている。ま
た周囲温度を検出する温度センサThが設けられてい
て、該温度センサThの出力が事故点標定部10に入力
されている。
【0011】事故点標定部10は、不足電圧継電器と、
地絡過電圧継電器と、ガス圧力センサP1 〜P5 の出力
から容器1ないし5内のガス圧力の規定時間前からの上
昇分ΔPを演算するガス圧力演算部と、演算されたガス
圧力から事故点を判定する事故点判定部とを備えてい
る。GISの内部で短絡事故が発生したときには、母線
側計器用変圧器GPTにより検出される母線電圧の低下
を不足電圧継電器により検出して短絡事故の発生を検知
する。ガス圧力演算部では、圧力センサP1 〜P5 の出
力から容器1ないし5内のガス圧力の規定時間前からの
上昇分(以下単に圧力上昇ともいう。)ΔPを演算す
る。事故点判定部では、演算された圧力上昇ΔPが所定
の判定範囲に入るガス区分を検出して、不足電圧継電器
による短絡事故の検知(母線電圧の低下の検知)を条件
に、圧力上昇ΔPが短絡判定範囲に入ることが検出され
た区間を短絡事故点として標定する。
【0012】またGIS内で地絡事故が生じたときに
は、図6に示したように、母線側計器用変圧器GPTの
3次巻線の出力を地絡過電圧継電器(OVG)11に入
力して該継電器11により母線の零相電圧の上昇を検出
する。この母線零相電圧の上昇の検出を起動条件とし
て、ガス圧力演算部12により圧力センサP1 〜P5 の
出力から容器1ないし5内のガス圧力の規定時間前から
の上昇分(圧力上昇)ΔPを演算し、演算された圧力上
昇が地絡判定範囲にあるときに、地絡圧力上昇検出信号
を発生する。事故点判定部13は、ガス圧力演算部12
から地絡圧力上昇検出信号が与えられたときに、その検
出信号がいずれのガス区分での圧力上昇を示すものであ
るかを判別して地絡事故点を標定する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ガス絶縁開閉装置にお
いて容器内のガス圧力が上昇する要因は、地絡事故や短
絡事故に限られるものではなく、負荷電流の遮断時にも
遮断器の温度上昇によりガス圧力は上昇し、負荷電流の
遮断による圧力上昇が地絡事故時の圧力上昇と同程度に
なることがある。例えば図5に示したガス絶縁装置にお
いて、負荷電流がその上限値に達したために遮断器CB
1 が遮断動作を行った場合には、負荷電流を遮断するこ
とにより生じた遮断器の発熱により遮断器CB1 を収容
した容器2内で生じる圧力上昇が地絡事故時に生じる圧
力上昇と同程度になる。このような状態が生じると、負
荷電流の遮断により生じた圧力上昇と地絡事故により生
じた圧力上昇とを区別することができなくなり、遮断器
CB1 を収容した容器内で、地絡事故が生じたことの標
定を的確に行うことができなくなる。
【0014】図7は、遮断器CB1 を収容した容器2内
の圧力上昇ΔPと電流Iとの関係を示したもので、同図
の直線イは主回路電流と該主回路電流の遮断時に生じる
圧力上昇との関係を示し、直線ロは地絡事故時の電流と
圧力上昇との関係を示している。また直線ハは短絡事故
時の電流と圧力上昇との関係を示している。図7におい
て横軸の「負荷電流域」は流し得る負荷電流の範囲を示
し、「短絡電流域」は短絡事故時に流れる電流の範囲を
示している。従来の事故標定方法による場合には、図7
の圧力上昇の範囲ΔPo を地絡判定範囲とし、地絡事故
が検出されたときに、すべてのガス区分の容器内の圧力
上昇を演算して、圧力上昇が地絡判定範囲ΔPo の範囲
にある容器があるときにその容器内で地絡事故が生じた
と判定するようにしていた。
【0015】ところが、図7から明らかなように、負荷
電流が同図のBの範囲にある場合には、該負荷電流を遮
断した際に生じる容器2内の圧力上昇が地絡電流による
圧力上昇と同程度になるため、容器5内のA点で地絡事
故が生じた場合にたまたま遮断器CB1 を流れていた負
荷電流が図7のBの範囲にあると、遮断器が遮断動作を
行った際に生じる容器2内の圧力上昇が地絡判定範囲Δ
Po に入るため、容器2内で地絡事故が生じたと誤判定
をするおそれがある。
【0016】本発明の目的は、負荷電流の遮断による圧
力上昇と地絡電流による圧力上昇とを区別できるように
して、遮断器が配置されたガス区分での地絡事故の発生
を的確に判定できるようにしたガス絶縁開閉装置の事故
点標定方法を提案することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の事故点標定方法
は、複数のガス区分を有し、一端が線路側断路器を介し
て線路に接続された遮断器と該遮断器の他端に母線側断
路器を介して接続された母線とを有する開閉回路を備え
たガス絶縁開閉装置の地絡事故点を標定するガス絶縁開
閉装置の事故点標定方法である。
【0018】本発明においては、遮断器が配置されたガ
ス区分に機械振動を検出する振動センサを設けておく。
そして、母線の零相電圧の上昇を検出することにより地
絡事故の発生を検知し、地絡事故の発生が検知されたと
きに遮断器が配置されたガス区分のガス圧力の規定時間
前からの上昇分が地絡判定範囲あることが検出され、か
つ遮断器が遮断動作を行うまでの間に振動センサが地絡
事故による振動を検出したときに該遮断器が配置された
ガス区分で地絡事故が発生したことを標定する。
【0019】上記のように、母線の零相電圧の上昇のみ
により地絡を検出するようにした場合には、線路と母線
との間に設ける遮断器が開いている状態で、該遮断器と
線路との間の回路で地絡が生じた場合に、その地絡事故
の発生を検出することかできない。例えば図1におい
て、遮断器CB1 が開いている状態で遮断器CB1 と線
路との間の回路で地絡が生じたときには、母線BUSの
電圧が地絡の影響を受けないため、母線の零相電圧の上
昇により地絡を検出するようにした場合には、圧力演算
の起動がかからず、地絡事故を検出することができない
という問題が生じる。
【0020】このような問題が生じるのを防ぐために
は、母線の零相電圧を検出するだけでなく、遮断器と線
路との間の回路の電圧をも検出して、遮断器より線路側
の回路の電圧の低下もしくは上昇、または母線の零相電
圧の上昇のいずれかを検出することにより地絡事故の発
生を検知するようにするのが好ましい。
【0021】
【作用】上記のように、線路と母線との間を開閉する遮
断器が配置されているガス区分に振動センサを設けて、
地絡事故の発生が検知されたときに遮断器が配置された
ガス区分の圧力上昇が地絡事故の判定範囲にあって、か
つ振動センサが遮断器の遮断動作による機械振動を検出
するまでの間に地絡事故による振動を検出しているとき
に該遮断器が配置されたガス区分で地絡事故が発生した
ことを標定するようにすると、負荷電流の遮断により生
じる圧力上昇と地絡事故により生じる圧力上昇とを区別
して遮断器が配置されたガス区分で地絡事故が発生した
か否かを明確に判定できるため、地絡事故点の標定を的
確に行うことができる。
【0022】
【実施例】図1は図5に示したものと同様のガス絶縁開
閉装置に本発明を適用した実施例を示したもので、この
実施例では、遮断器CB1 が収納された容器2に該容器
の機械振動を検出する振動センサGが取り付けられ、該
振動センサGの出力が、圧力センサP1 〜P5 の出力
と、母線側計器用変圧器GPTの出力と、温度センサT
hの出力とともに事故点標定部10に入力されている。
その他の点は図5に示した例と同様である。
【0023】振動センサGは、容器2の機械振動に相応
した波形の電気信号を出力するものであればよい。振動
センサとしては、サイズモ系と機械−電気変換素子とを
組み合わせたものが知られており、機械−電気変換素子
として磁界中でコイルを運動させることにより機械変位
を電気信号に変換するものを用いた動電形のものや、機
械−電気変換素子として圧電素子を用いた圧電形のもの
等を用いることができる。また機械−電気変換素子から
出力された信号をサイズモ系にフイードバックして該サ
イズモ系の可動部に復元力を与えるようにしたいわゆる
サーボ加速度センサを用いることもでき、機械−電気変
換素子として光センサを用いた光振動計等を用いること
もできる。
【0024】容器2内で地絡事故が生じた場合の振動セ
ンサGの出力信号は例えば図3(B)に示す通りで、同
図においてG1 は地絡事故が生じたときに発生するアー
クにより生じる振動を示し、G2 は遮断器CB1 が遮断
動作を行った際に生じる振動を示している。
【0025】図2は事故点標定部10を構成する回路の
内、遮断器CB1 が配置されたガス区分(容器2内)で
地絡事故が発生したか否かを判定する判定回路の構成を
示したもので、この例では、母線側計器用変圧器GPT
の3次巻線の出力が地絡過電圧継電器11に入力されて
いる。地絡過電圧継電器11の出力が圧力演算部12に
与えられ、継電器11により母線BUSの零相電圧Vo
の上昇が検出されたときに圧力演算部12に圧力演算起
動指令が与えられるようになっている。圧力演算部12
は、圧力演算起動指令が与えられたときに、容器2に取
り付けられた圧力センサP2 の出力から、容器2内のガ
ス圧力の規定時間前からの上昇分(圧力上昇)ΔPを演
算して、該圧力上昇ΔPが地絡判定範囲ΔPo に入って
いる場合に高レベルの(「1」の状態の)地絡圧力上昇
検出信号をアンド回路14に与える。
【0026】振動センサGの出力は判定部15に与えら
れる。判定部15は、振動センサGの出力信号から地絡
事故時に生じる振動が検出されたか否かを判定し、地絡
事故時に生じる振動が検出されたときにタイマ16に起
動信号を与える。タイマ16は起動信号が与えられた時
刻から一定の時間の間アンド回路17に「1」の状態の
地絡振動検出信号を与える。
【0027】また遮断器CB1 のオンオフの状態を検出
する検出器18が設けられ、該検出器18の出力がアン
ド回路17に入力されている。検出器18は、遮断器C
B1が投入状態(オン状態)にあるときに「1」の状態
をとり、遮断器CB1 が遮断状態にあるときに「0」の
状態をとる遮断器オンオフ検出信号Vcbを出力する。こ
の検出器18は例えば遮断器CB1 の補助接点(遮断器
CB1 に連動して動作する接点)を用いて構成すること
ができる。
【0028】アンド回路14の出力は事故点判定部13
に与えられている。事故点判定部13は、アンド回路1
4が「1」の状態の信号を出力したときに遮断器CB1
が配置されたガス区分(容器2内)を地絡事故点として
標定する。
【0029】遮断器CB1 が配置されたガス区分以外の
他のガス区分についても、地絡事故の発生の有無を判定
するための回路が設けられるが、他のガス区分について
の判定回路は、図6に示したものと同様であり、母線側
計器用変圧器GPTの3次巻線の出力から地絡過電圧継
電器11により母線BUSの零相電圧の上昇が検出され
たとき(地絡事故の発生が検知されたとき)にガス圧力
演算部12に演算起動指令を与える。このときガス圧力
演算部12は、各ガス区分を構成する容器内の圧力上昇
ΔPを演算し、演算された圧力上昇ΔPが地絡判定範囲
ΔPo にあるときにそのガス区分で地絡による圧力上昇
が生じていることを示す地絡圧力上昇検出信号を発生
し、該検出信号を事故点判定部13に与える。事故点判
定部13は、与えられた地絡圧力上昇検出信号がいずれ
のガス区分の圧力上昇を示すものであるかを判別して事
故点を標定する。
【0030】今図1のガス絶縁開閉装置において、時刻
t1 で容器2内のA´点で地絡事故が発生したとする
と、図3(A)に示したように容器2内のガス圧力Pが
上昇する。また時刻t1 から所定の動作時限が経過した
時刻t2 で図2に示した地絡過電圧継電器11が母線B
USの零相電圧の上昇を検出するため、ガス圧力演算部
12に起動指令が与えられる。このときガス圧力演算部
12は、容器2内のガスの圧力上昇ΔPを演算し、演算
された圧力上昇ΔPが地絡判定範囲ΔPo にあるときに
「1」の状態の信号を出力する。
【0031】また容器2内で地絡事故が生じると、振動
センサGがアークの発生に伴って容器2に生じる振動を
検出して図3(B)に示す検出信号G1 を出力する。検
出信号G1 のレベルが所定の判定レベルを超えている
と、判定部15がタイマ16に起動信号を与え、該タイ
マ16から「1」の状態の信号を出力させる。このとき
遮断器CB1 は未だ閉じていて、検出器18が「1」の
状態の信号を出力しているため、アンド回路17のアン
ド条件が成立し、該アンド回路17がアンド回路14に
「1」の状態の信号を与えている。したがって、ガス圧
力演算部12が地絡判定範囲ΔPo に入る圧力上昇ΔP
を演算して「1」の状態の信号を出力しているとアンド
回路14のアンド条件が成立し、該アンド回路14が事
故点判定部13に「1」の状態の信号を与える。このと
き事故点判定部13は、遮断器CB1 が配置されたガス
区分を事故点と標定し、当該ガス区分で地絡事故が発生
したことを示す信号を出力する。
【0032】母線BUSの零相電圧の上昇により地絡事
故が検出されると、遮断器CB1 の操作装置に遮断指令
が与えられ、地絡の発生時刻t1 からの所定の遅れ時間
が経過した時刻t3 で遮断器CB1 の遮断動作が開始さ
れる。遮断器CB1 の遮断動作が開始されてその可動接
触子が固定接触子から離れると検出器18の出力信号が
「0」の状態になるため、アンド回路17のアンド条件
が成立しなくなり、アンド回路14の出力信号が「0」
の状態になる。従って遮断器CB1 の遮断動作が開始さ
れた時刻t3 以降にガス圧力演算部12が行った演算の
結果は無効とされ、負荷電流の遮断に伴う遮断器の温度
上昇により容器2内で生じる圧力上昇は無視される。
【0033】なおガス圧力演算部12は起動指令が与え
られた後、一定の演算時間の間のみ圧力上昇の演算を行
うようになっており、遮断器CB1 が遮断動作を行った
後の時刻t4 において圧力上昇の演算を停止するように
その演算時間が設定されている。
【0034】図1のガス絶縁開閉装置において、遮断器
CB1 が配置されたガス区分以外のガス区分、例えば容
器5内のA点で地絡事故が生じたときに、遮断器CB1
の負荷電流が大きいと、遮断器CB1 が遮断動作を行っ
た際に該遮断器で生じる温度上昇により容器2内で地絡
判定範囲ΔPo に入る圧力上昇が生じるが、この圧力上
昇が生じるのは遮断器CB1 の遮断動作が開始された後
であるため、この容器2内の圧力上昇が事故点の標定に
用いられることはない。従って、誤って遮断器CB1 が
配置されたガス区分を地絡事故点として標定するおそれ
をなくすことができ、地絡事故点の標定を正確に行わせ
ることができる。
【0035】上記の実施例のように、母線の零相電圧の
上昇のみにより地絡を検出するようにした場合には、線
路と母線との間に設ける遮断器が開いている状態で、該
遮断器と線路との間の回路で地絡が生じた場合に、その
地絡事故の発生を検出することかできない。例えば図1
において、遮断器CB1 が開いている状態で遮断器CB
1 と線路との間の回路で地絡が生じたときには、母線B
USの電圧が地絡の影響を受けないため、母線BUSの
零相電圧の上昇のみにより地絡を検出するようにした場
合には、圧力演算の起動がかからず、地絡事故を検出す
ることができない。
【0036】このような問題が生じるのを防ぐために
は、図1に破線で示したように、遮断器CB1 と線路と
の間の回路の電圧を検出する線路側計器用変圧器LPT
の出力を地絡点標定部10に入力して、母線の零相電圧
を検出するだけでなく、遮断器と線路との間の回路の電
圧をも検出し、遮断器より線路側の回路の電圧の低下も
しくは上昇、または母線の零相電圧の上昇のいずれかを
検出したときに地絡事故の発生を検出するようにするの
が好ましい。
【0037】図4は、遮断器より線路側の回路の電圧の
低下もしくは上昇、または母線の零相電圧の上昇のいず
れかを検出したときに地絡事故の発生を検出する場合
に、遮断器CB1 が配置されたガス区分で地絡事故が発
生したか否かを判定する判定回路の構成を示したもの
で、この例では、計器用変圧器LPTの出力が地絡過電
圧継電器20と不足電圧継電器(UV)21とに入力さ
れ、継電器20及び21の出力がオア回路22に入力さ
れている。オア回路22の出力は、母線側計器用変圧器
GPTの出力から母線BUSの零相電圧の上昇を検出す
る地絡過電圧継電器11の出力と共にオア回路23に入
力され、オア回路23の出力がガス圧力演算部12に与
えられている。その他の点は図2に示した判定回路と同
様に構成されている。
【0038】図4は遮断器CB1 が配置されたガス区分
での地絡事故の有無を判定する回路の構成を示したもの
であるが、他のガス区分での地絡事故の有無を判定する
回路は、図6の回路において、母線側計器用変圧器CP
Tと地絡過電圧継電器11とからなる部分を、図4のオ
ア回路23よりも前段の部分で置き換えた回路(図4の
オア回路23の出力を図2のガス圧力演算部12に入力
するようにした回路)になる。
【0039】図4の判定回路において、地絡過電圧継電
器20及び不足電圧継電器21はそれぞれ、線路側計器
用変圧器LPTの出力(線路電圧)が過電圧検出用の設
定値以上になったとき、及び不足電圧検出用の設定値以
下になったときにそれぞれ検出動作を行って地絡検出信
号を出力する。また地絡過電圧継電器11は、母線BU
Sの零相電圧が上昇したときに検出動作を行って地絡検
出信号を出力する。従ってガス絶縁開閉装置内で地絡事
故が生じるとオア回路23を通してガス圧力演算部12
に圧力演算起動指令が与えられ、ガス圧力演算部12に
より容器2内のガスの圧力上昇ΔPが演算される。
【0040】図1のガス絶縁開閉装置において、遮断器
CB1 が開いている状態で、遮断器CB1 とケーブルヘ
ッドCHd1との間の回路で地絡事故が生じたとすると、
計器用変圧器LPTが接続されている回路では、地絡が
生じた相の電圧が低下し、他の相の電圧が上昇する。例
えば1相で地絡事故が生じた場合には、事故が生じた1
相の電圧が低下し、他の2相の電圧が上昇する。従って
図4に示したように、計器用変圧器LPTの1相の出力
の上昇または低下が検出されたときに圧力演算の起動を
かけることによりガス区分の圧力上昇の演算を行わせて
地絡判定範囲に入る圧力上昇が生じたことが検出された
ときに地絡事故が発生したことを検出するようにする
と、遮断器CB1 が開いている状態で該遮断器より線路
側の回路で地絡事故が生じたことを標定することができ
る。
【0041】また遮断器CB1 よりも母線BUS側の部
分で地絡事故が生じた場合には、地絡過電圧継電器11
により零相電圧の上昇が検出されて圧力演算の起動がか
かるため、その事故点を標定することができる。
【0042】上記のように、遮断器CB1 よりも線路側
の電圧を検出する計器用変圧器LPTの出力の低下若し
くは上昇、または母線の零相電圧の上昇のいずれかが検
出されたときに地絡の発生を検知してガス圧力の演算の
起動をかけるようにすると、遮断器が閉じている状態で
遮断器CB1 の両側の回路及び母線BUS側の回路で地
絡事故が生じた場合にその事故点を標定できるのはもち
ろん、遮断器CB1 が開いている状態で該遮断器より線
路側の回路で地絡事故が生じた場合にもその事故点を標
定することができるため、事故点標定の盲点となる箇所
をなくして信頼性を高めることができる。
【0043】上記の実施例では、線路がケーブルC1 か
らなっているため、線路を引込む線路引込み手段として
ケーブルヘッドを用いているが、架空線を線路引込み手
段としてのブッシングを介して引込む場合にも、本発明
を適用できる。
【0044】以上、本発明の好ましいと思われる実施例
を説明したが、本明細書に開示した発明の主な実施態様
を挙げると以下に示す通りである。
【0045】(1) 複数のガス区分を有し、一端が線
路側断路器を介して線路に接続された遮断器と、該遮断
器の他端に母線側断路器を介して接続された母線とを有
する開閉回路を備えたガス絶縁開閉装置において前記開
閉回路の電気的な事象の変化から地絡事故の発生を検知
し、地絡事故の発生が検知されたときに各ガス区分のガ
ス圧力を計測して、計測されたガス圧力の規定時間前か
らの上昇分が所定の地絡判定範囲にあることが検出され
たガス区分を地絡事故点として標定するガス絶縁開閉装
置の事故点標定方法であって、前記遮断器が配置された
ガス区分に機械振動を検出する振動センサを設けてお
き、地絡事故の発生が検知されたときに前記遮断器が配
置されたガス区分のガス圧力の上昇分が前記地絡判定範
囲にあることが検出され、かつ前記遮断器が遮断動作を
行うまでの間に前記振動センサが地絡事故による振動を
検出したときに該遮断器が配置されたガス区分で地絡事
故が発生したことを標定することを特徴とするガス絶縁
開閉装置の地絡事故点標定方法。
【0046】(2) 複数のガス区分を有し、一端が線
路側断路器を介して線路に接続された遮断器と、該遮断
器の他端に母線側断路器を介して接続された母線とを有
する開閉回路を備えたガス絶縁開閉装置において前記開
閉回路の電気的な事象の変化から地絡事故の発生を検知
し、地絡事故の発生が検知されたときに各ガス区分のガ
ス圧力を計測して、計測されたガス圧力の規定時間前か
らの上昇分が所定の地絡判定範囲にあることが検出され
たガス区分を地絡事故点として標定するガス絶縁開閉装
置の事故点標定方法であって、前記遮断器が配置された
ガス区分に機械振動を検出する振動センサを設けてお
き、地絡事故の発生が検知されたときに前記遮断器が配
置されたガス区分のガス圧力の上昇分が前記地絡判定範
囲あることが検出され、かつ前記遮断器が遮断動作を行
うまでの間に前記振動センサが地絡事故による振動を検
出したときに該遮断器が配置されたガス区分で地絡事故
が発生したことを標定し、前記遮断器が配置されたガス
区分以外の他のガス区分のガス圧力の規定時間前からの
上昇分が地絡判定範囲に入ることが検出されたときには
該他のガス区分を地絡事故点として標定することを特徴
とするガス絶縁開閉装置の地絡事故点標定方法。
【0047】(3) 前記地絡事故の発生の検知は、母
線の零相電圧の上昇を検出することにより行うことを特
徴とする上記(1)項または(2)項に記載のガス絶縁
開閉装置の事故点標定方法。
【0048】(4) 前記地絡事故の発生の検知は、前
記遮断器よりも線路側の回路の電圧の低下もしくは上
昇、または前記母線の零相電圧の上昇のいずれかを検出
することにより行うことを特徴とする上記(1)項また
は(2)項に記載のガス絶縁開閉装置の事故点標定方
法。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、線路と
母線との間を開閉する遮断器が配置されているガス区分
に振動センサを設けて、地絡事故の発生が検知されたと
きに遮断器が配置されたガス区分の圧力上昇が地絡事故
の判定範囲にあって、かつ振動センサが遮断器の遮断動
作による機械振動を検出するまでの間に地絡事故による
振動を検出しているときに該遮断器が配置されたガス区
分で地絡事故が発生したことを標定するようにしたの
で、負荷電流の遮断により生じる圧力上昇と地絡事故に
より生じる圧力上昇とを区別して遮断器が配置されたガ
ス区分で地絡事故が発生したか否かを正確に判定するこ
とができ、地絡事故点の標定を的確に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示したブロック図であ
る。
【図2】本発明の実施例における事故点標定部の判定回
路の構成を示したブロック図である。
【図3】ガス絶縁開閉装置の遮断器が配置されたガス区
分で1相地絡事故が生じたときの各部の動作を説明する
ための波形図である。
【図4】本発明の他の実施例で用いる判定回路の構成を
示したブロック図である。
【図5】従来の事故点標定装置の構成を示したブロック
図である。
【図6】従来の事故点標定装置で用いられていた判定回
路の構成を示したブロック図である。
【図7】ガス絶縁開閉装置の容器内のガスの圧力上昇と
電流との関係を示した線図である。
【符号の説明】
U1 〜U5 ガス区分を異にするユニット CB1 ,CB2 遮断器 CHd1,CHd2 ケーブルヘッド LPT 線路側計器用変圧器 GPT 母線側計器用変圧器 DS1 線路側断路器 DS2 ,DS3 母線側断路器 P1 〜P5 圧力センサ 1〜5 ガス区分を異にする容器 10 事故点標定部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のガス区分を有し、一端が線路側断
    路器を介して線路に接続された遮断器と該遮断器の他端
    に母線側断路器を介して接続された母線とを有する開閉
    回路を備えたガス絶縁開閉装置の地絡事故点を標定する
    ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法であって、 前記遮断器が配置されたガス区分に機械振動を検出する
    振動センサを設けておき、 前記母線の零相電圧の上昇を検出することにより地絡事
    故の発生を検知し、 地絡事故の発生が検知されたときに前記遮断器が配置さ
    れたガス区分のガス圧力の規定時間前からの上昇分が地
    絡判定範囲あることが検出され、かつ前記遮断器が遮断
    動作を行うまでの間に前記振動センサが地絡事故による
    振動を検出したときに該遮断器が配置されたガス区分で
    地絡事故が発生したことを標定することを特徴とするガ
    ス絶縁開閉装置の事故点標定方法。
  2. 【請求項2】 複数のガス区分を有し、一端が線路側断
    路器を介して線路に接続された遮断器と該遮断器の他端
    に母線側断路器を介して接続された母線とを有する開閉
    回路を備えたガス絶縁開閉装置の地絡事故点を標定する
    ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法であって、 前記遮断器が配置されたガス区分に機械振動を検出する
    振動センサを設けておき、 前記遮断器よりも線路側の回路の電圧の低下もしくは上
    昇、または前記母線の零相電圧の上昇のいずれかを検出
    することにより地絡事故の発生を検知し、 地絡事故の発生が検知されたときに前記遮断器が配置さ
    れたガス区分のガス圧力の規定時間前からの上昇分が地
    絡判定範囲あることが検出され、かつ前記遮断器が遮断
    動作を行うまでの間に前記振動センサが地絡事故による
    振動を検出したときに該遮断器が配置されたガス区分で
    地絡事故が発生したことを標定することを特徴とするガ
    ス絶縁開閉装置の事故点標定方法。
JP6183624A 1994-08-04 1994-08-04 ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法 Withdrawn JPH0850160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6183624A JPH0850160A (ja) 1994-08-04 1994-08-04 ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6183624A JPH0850160A (ja) 1994-08-04 1994-08-04 ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0850160A true JPH0850160A (ja) 1996-02-20

Family

ID=16139035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6183624A Withdrawn JPH0850160A (ja) 1994-08-04 1994-08-04 ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0850160A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107101813A (zh) * 2017-04-26 2017-08-29 河北工业大学 一种基于振动信号的框架式断路器机械故障程度评估方法
US10024724B2 (en) 2015-11-02 2018-07-17 Te Connectivity Corporation Temperature monitoring systems and methods for electrical power distribution systems

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10024724B2 (en) 2015-11-02 2018-07-17 Te Connectivity Corporation Temperature monitoring systems and methods for electrical power distribution systems
CN107101813A (zh) * 2017-04-26 2017-08-29 河北工业大学 一种基于振动信号的框架式断路器机械故障程度评估方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4757968B2 (ja) 中間または高電圧遮断器における内部アークと遮断アークの弁別法
KR100231522B1 (ko) 가스절연개폐시스템의 감시장치
JPH0721981B2 (ja) 開閉器の動作監視装置
JPH0850160A (ja) ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法
Kato et al. Distribution automation systems for high quality power supply
JP3172989B2 (ja) ガス遮断器の故障検出装置
KR100231523B1 (ko) 가스절연개폐시스템의 감시방법
JP3080681B2 (ja) 電力ケーブルの耐電圧試験装置
JPH11299087A (ja) スポットネットワーク受電設備の母線保護システム
JP3321480B2 (ja) 故障点標定システム
JPH07227018A (ja) ガス絶縁開閉装置の故障区画検出装置
EP2620969B1 (en) High-voltage electrical switchgear
JPH07245832A (ja) ガス絶縁開閉装置
KR100295181B1 (ko) 기중 차단기의 지락 오동작 방지 장치
JP3099922B2 (ja) 電動機制御装置
JP2956446B2 (ja) ガス絶縁開閉装置の故障区画検出装置
JPH0879965A (ja) ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法
JP2956438B2 (ja) ガス絶縁開閉装置の故障区画検出装置
JPH05300617A (ja) ガス絶縁開閉装置
JP3684291B2 (ja) 電力系統の総合異常判定装置及び保護装置
SU1001286A1 (ru) Способ защиты от обрыва воздушной линии электропередачи
JPH0823628A (ja) ガス絶縁開閉装置の事故点標定方法及び装置
JPH08182132A (ja) ガス絶縁開閉装置の事故点標定装置
JPH0819133A (ja) ガス絶縁開閉装置の監視装置
JPH09166651A (ja) 電力用オシロ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011106