JP3172971B2 - パイプ砂付け装置 - Google Patents

パイプ砂付け装置

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JP3172971B2 JP33138796A JP33138796A JP3172971B2 JP 3172971 B2 JP3172971 B2 JP 3172971B2 JP 33138796 A JP33138796 A JP 33138796A JP 33138796 A JP33138796 A JP 33138796A JP 3172971 B2 JP3172971 B2 JP 3172971B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は塩化ビニルパイプ
等の樹脂製パイプの外表面に砂を添着するパイプ砂付け
装置、特に、パイプの搬入から砂付け後のパイプの搬出
までの一連の工程の自動化を図ったパイプ砂付け装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル等の合成樹脂製のパイプをコ
ンクリート製のマンホール等に接続する際には、セメン
トとの接着性を改善するためパイプの外周面に砂を添着
することが行われている。そして、パイプへの砂の添着
には、従来、特開平7−39805号公報に記載される
ようなパイプ砂付け装置が用いられている。
【0003】特開平7−39805号公報に記載された
パイプ砂付け装置は、タンク下部に連設されたシュータ
の下部に管体保持装置を設け、この管体保持装置に接着
剤が塗布された合成樹脂管を保持し、シュータから砂を
落下させつつ合成樹脂管を軸心周りに回転させて接着剤
塗布部に砂を付着させ、余剰の砂を管体保持装置の下方
の受け皿に受容する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平7−39805号公報に記載のパイプ砂付け装
置にあっては、管体外周面への接着剤の塗布、管体の管
体保持装置への装着および取外等を作業者の手作業によ
り行わなければならず、砂付けに多くの工数を要し、自
動化が困難であるという問題があった。この発明は、上
記問題に鑑みてなされたもので、合成樹脂製パイプへの
砂付けを作業者を煩わせることなく自動的に行えるパイ
プ砂付け装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にかかるパイプ砂付け装置は、パイプを水
平状態に保持する待機ステーションと、回転駆動機構に
よりパイプを水平状態で回転させつつ一端側の外周面に
所定範囲にわたって接着剤を塗布する接着剤塗布ステー
ションと、接着剤が塗布されたパイプをシュータと砂受
け皿との間に水平状態に保持し、回転駆動機構によりパ
イプを回転させつつ前記シュータから砂を落としてパイ
プの接着剤塗布部に砂を添着させる砂付けステーション
と、砂付けされたパイプを砂添着部以外の部分で支えて
搬出する搬出コンベアと、前記待機ステーションから前
記接着剤塗布ステーションへパイプを水平状態で移送す
る第1移送コンベアと、前記接着剤塗布ステーションか
ら前記砂付けステーションへパイプを水平状態で移送す
る第2移送コンベアと、前記砂付けステーションから前
記搬出コンベアにパイプを水平状態で移送する第3移送
コンベアとを備える。
【0006】また、この発明にかかるパイプ砂付け装置
は、パイプを水平状態に保持する待機ステーションと、
回転駆動機構によりパイプを水平状態で回転させつつ一
端側の外周面に所定範囲にわたって接着剤を塗布する接
着剤塗布ステーションと、接着剤が塗布されたパイプを
シュータと砂受け皿との間に水平状態に保持し、回転駆
動機構によりパイプを回転させつつ前記シュータから砂
を落としてパイプの接着剤塗布部に砂を添着させる砂付
けステーションと、砂付けされたパイプを砂添着部以外
の部分で支えて搬出する搬出コンベアの始端部とを一直
線上に等間隔で配置し、前記待機ステーションから前記
接着剤塗布ステーションへパイプを水平状態で移送する
第1移送コンベアと、前記接着剤塗布ステーションから
前記砂付けステーションへパイプを水平状態で移送する
第2移送コンベアと、前記砂付けステーションから前記
搬出コンベアにパイプを水平状態で移送する第3移送コ
ンベアをタクトコンベアにより一体構成し、該タクトコ
ンベアが前記各ステーション上をステーション配列方向
にその配列間隔に対応した範囲を往復移動可能かつ昇降
可能に支持された架台部材と、該架台部材に前記ステー
ション間隔に等しい間隔で吊設され、前記パイプを吊り
上げ可能な3つの吊上部材とを備える。
【0007】また、この発明にかかるパイプ砂付け装置
は、前記搬出コンベアが、搬送方向に延設され、前記パ
イプの砂添着部側の端面と当接して走行する端面当接ベ
ルトと、該端面当接ベルトと搬送方向直角な方向に相当
の距離を隔て該端面当接ベルトの鉛直上方に端面当接ベ
ルト側に下向きに傾斜させて平行に延設され、前記パイ
プの砂添着部以外の周面部分を載せて走行する周面当接
ベルトと、該周面当接ベルトおよび前記端面当接ベルト
を同一速度で走行駆動する走行駆動機構とを備える態様
(請求項3)に構成することができる。
【0008】さらに、この発明にかかるパイプ砂付け装
置は、前記接着剤塗布ステーションは、前記回転駆動機
構により回転駆動されるパイプに接触する位置決め部材
と、該位置決め部材に対して所定の位置に設けられ、前
記パイプの長手方向に配列された複数の接着剤吐出ノズ
ルを有するノズル管と、回転駆動されて前記パイプの周
面に接触する塗布ローラとを備える態様(請求項4)に
構成することができる。
【0009】
【作用】この発明にかかるパイプ砂付け装置は、パイプ
がコンベア等により待機ステーションに搬入され、この
パイプを第1移送コンベアにより接着剤塗布ステーショ
ンに移送して糊付けした後、第2移送コンベアにより砂
付けステーションに移送して接着剤塗布部に砂を添着
し、次いで、第3移送コンベアにより搬出コンベアに移
送する。このため、パイプの搬入から糊付け、砂付けお
よび搬出の一連の工程を自動的かつ連続的に行える。
【0010】そして、請求項2に記載の発明にかかるパ
イプ砂付け装置は、各ステーション間のパイプの移送を
1つのタクトコンベアにより行えるため、すなわち、各
ステーションにおける処理時間を等しくして処理が完了
したパイプを1つのタクトコンベアにより移送するた
め、装置の小型化と構造の簡素化が図れる。また、請求
項3に記載の発明にかかるパイプ砂付け装置は、砂付け
が完了したパイプを砂添着部分側の端面が端面当接ベル
トと、砂添着部分以外の周面が周面当接ベルトと当接し
た状態で搬送するため、添着した砂が剥がれ落ちること
を防止できる。さらに、請求項4に記載の発明にかかる
パイプ砂付け装置は、パイプへの接着剤の塗布に際し
て、ノズル管のノズルからパイプ周面に流れ出た接着剤
を塗布ローラにより均すため、均一に接着剤を塗布する
ことができる。
【0011】
【実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参
照して説明する。図1から図20はこの発明の一の実施
の形態にかかるパイプ砂付け装置を示し、図1,2が全
体正面図、図3,4が全体平面図、図5から図10が接
着剤塗布ステーションを示す図、図11から図15が砂
付けステーションを示す図、図16から図18が搬出コ
ンベアを示す図、図19および図20がタクトコンベア
を示す図である。
【0012】図1から図4に示すように、この実施の形
態に係るパイプ砂付け装置は、搬入コンベア100、待
機ステーション200、接着剤塗布ステーション30
0、砂付けステーション400および搬出コンベア50
0を備え、これらステーション200,300,400
および搬出コンベア500の受入部(始端部)上にタク
トコンベア600が設けられる。詳細な説明は割愛する
が、これらステーション200,300,400は略気
密的に封止されたパネル組立体H内に等間隔で一直線上
に配置され、パネル組立体Pには各コンベア100,5
00との接続部にエアカーテンが設けられる。
【0013】なお、この実施の形態におけるパイプ砂付
け装置が対象とするパイプPは、塩化ビニル等の樹脂製
のパイプ(継手)である。図示を省略するが、このパイ
プPは、パイプ砂付け装置により一端側の外周面に所定
長さにわたって砂が添着され、前述した公報に記載され
るように砂付け部分がコンクリート製の下水ます等にモ
ルタルなどを用いて接続される。
【0014】搬入コンベア100は、ベルトコンベアか
らなり、パイプPを砂付け部分が下側に位置する傾斜状
態で待機ステーション200に向けて搬送する。この搬
入コンベア100は、待機ステーション側に搬送方向前
後に離間して2つのパイプ検出センサ111,112を
備え、また、シュート板101により待機ステーション
200と連続する。この搬入コンベア100は、パイプ
Pの搬送をパイプ検出センサ111,112の検知出力
に基づき制御し、後方のセンサ112がパイプPを検出
するまでは高速でパイプPを搬送し、前方のセンサ11
1がパイプPを検出すると待機ステーション200のパ
イプPの有無に応じてパイプPを1本ずつ受け渡す。な
お、この実施の形態における搬入コンベア100は後に
詳述する搬出コンベア500とほぼ同一の構成であり、
その説明は省略する。
【0015】待機ステーション200は、図2に示すよ
うに、V溝が上面に形成された載置ブロック201を装
置フレームFに備え、載置ブロック201の上面を指向
して上述したシュート板101が下向きに傾斜して配置
される。この待機ステーション200においては、載置
ブロック201上面にシュート板101を経てパイプP
が送り込まれ、このパイプPを載置ブロック101上に
軸線が水平な水平状態で保持する。
【0016】接着剤塗布ステーション300は、位置決
め・回転機構310と、塗布機構350が設けられる。
図5,7,8に示すように、位置決め・回転機構310
は、装置フレームFに2本の回転軸311を回転自在に
支持し、これら回転軸311の両端および中間部にそれ
ぞれ受けローラ312をパイプPを載置可能に固設し、
また、図9,10に示すように、回転軸311の一端
(図中右方)側の上方に一対の押さえローラ313を、
回転軸311の他端と対向して位置決め部材314を設
けて構成される。
【0017】回転軸311の一方にはプーリ315が固
設され、また、回転軸311の下方にモータ316が設
けられ、モータ316の回転軸に設けられたプーリ31
7と回転軸311のプーリ315との間にベルト318
が掛装される。モータ316は、図外のコントローラに
接続され、コントローラにより制御されて回転軸311
を回転駆動する。
【0018】押さえローラ313はそれぞれ二股状のブ
ラケット319に回転自在に取り付けられ、このブラケ
ット319が昇降シリンダ321により昇降可能に支持
される。昇降シリンダ321は、図外の加圧空気源等に
連絡され、この管路に設けられた制御弁がコントローラ
に接続されて制御される。この押さえローラ313は、
昇降シリンダ321の下動で上記受けローラ312上の
パイプPを上方から回転を許容して押さえる。
【0019】位置決め部材314は、長ローラ314a
と短ローラ314bを有し、これらローラ314a,3
14bが移動板322に鉛直軸廻りの回転自在に取り付
けられる。これらローラ314a,314bは、鉛直線
上に短ローラ314bが下方に、長ローラ314aが上
方に離間して位置し、パイプPの端面と当接して回転す
る。図示しないが、移動板322は、シリンダ等のアク
チュエータに連結され、回転軸311の長手方向に所定
範囲を進退駆動される。この位置決め部材314は、受
けローラ312上にパイプPが移載されると、移動板3
22が前進して各ローラ314a,314bがパイプP
の端面と当接して位置決めを行う。
【0020】塗布機構350は、図10に示すように、
昇降シリンダ389により昇降可能に支持された取付部
材352に位置決めローラ359が回転自在に取り付け
られ、また、取付部材352にパイプPと平行にノズル
管353が着脱自在に設けられる。ノズル管353は、
下面に複数のノズルを有し、上部中央が接着剤タンク3
54に流量制御弁355aを有するホース355で連絡
される。なお、ノズル管353を取付部材352を設け
ずに第3リンク363に直接に取り付け、塗布ローラ3
51に接着剤を直接に滴下するように構成することも可
能である。
【0021】また、塗布機構350は、2組の平行リン
ク機構360を並設したリンケージにより支持された塗
布ローラ351をパイプPと接触可能に設けて構成され
る。図6に詳示するように、平行リンク機構360はそ
れぞれ、第1リンク361、第2リンク362、第3リ
ンク363および駆動用のシリンダ379を有し、この
シリンダ379が装置フレームFに揺動自在に取り付け
られて第1リンク361の一端と回動自在に連結する。
第1リンク361は、中間部が装置フレームFの取付ブ
ラケットに回動自在に支持され、他端が第1リンク36
1の他端が第3リンク363の一端と回動自在に連結す
る。これらリンク機構360には、第1リンク361と
第3リンク363との連結部間に中間軸371が回転自
在に橋架され、この中間軸371に一対のプーリ(図示
せず)が設けられる。
【0022】第2リンク362は、一端が装置フレーム
Fの取付ブラケットに第1リンク361の連結位置から
偏倚した位置で、また、他端が第3リンク363の中間
部に回動自在に連結し、第1リンク361と平行に延在
して第3リンク363の傾斜角度を一定に維持する。第
3リンク363には、他端部に回転軸364が回転自在
に架装され、受け皿369が固設される。受け皿369
は、塗布ローラ351の鉛直下方に位置し、塗布ローラ
351から滴下する接着剤を受け止める。
【0023】回転軸364には、一端側に上記塗布ロー
ラ351が固設され、また、他端側にプーリ367が固
設される。塗布ローラ351は、スポンジゴム等で被覆
してなり、好ましくは、周面にブラシ毛を植毛してな
り、パイプPの周面にノズル管353により塗布された
接着剤を均す。プーリ367には前述した中間軸371
の一方のプーリとの間にベルトが掛装され、また、中間
軸371の他方のプーリとモータ376の回転軸のプー
リ377との間にベルト378が掛装され、回転軸36
4はベルト378を介してモータ376と連結する。モ
ータ376は、装置フレームFに前述したモータ316
と並置され、コントローラにより制御される。
【0024】この接着剤塗布ステーション300におい
ては、タクトコンベア600によりパイプPが受けロー
ラ312上に移載されると、位置決め部材314がパイ
プPの端面に向かって前進して位置決めし、この後、押
さえローラ313が下降してパイプPを受けローラ31
2との間で回転自在に挟持する。そして、この状態で、
受けローラ312を回転駆動し、また、塗布ローラ35
1を回転駆動してノズル管353のノズルから接着剤を
パイプPの周面に流し、パイプP外周面の所定部分に接
着剤を塗布する。
【0025】砂付けステーション400は、砂受け皿4
09上にパイプPを載置可能な一対の受けローラ411
と押さえローラ412および位置決め部材413を上述
した接着剤塗布ステーション300と同様にして備え、
また、砂落とし機構420を有する。図示と詳細な説明
は割愛するが、受けローラ411はそれぞれが回転軸に
固設され、一方の回転軸にプーリが固設され、このプー
リとモータのプーリとの間にベルトが掛装される。押さ
えローラ412も、接着剤塗布ステーション300の押
さえローラと同様に、シリンダにより昇降可能に支持さ
れ、受けローラ411との間でパイプPを回転自在に挟
持する。また、位置決め部材413も、受けローラ41
1上にパイプPが移載されるとパイプPの端面に向かい
前進してパイプPを長手方向に位置決めする。なお、こ
の砂付けステーション400は上述した位置決め部材4
13などの他、種々の構成が前述した接着剤塗布ステー
ション300と共通するが、共通する部分についての説
明と図示は割愛する。
【0026】砂落とし機構420は、図11,12に示
すように、受けローラ411の上方に配置された砂スト
ックタンク421を有し、砂ストックタンク421の上
部にオートローダ422が、下部にパイプP長手方向に
延在する角筒状の砂落とし管441が一体的に設けら
れ、この砂落とし管441にシャッタ機構423が開閉
可能に設けられる。オートローダ422は、図外の負圧
源と連絡した配管422aおよび図外の砂供給装置に連
絡した配管422bが接続し、負圧源から供給される負
圧で砂を吸引して砂ストックタンク421内に供給す
る。
【0027】シャッタ機構423は、図13,14,1
5に示すように、砂落とし管441に回転自在に支軸4
42が取り付けられ、この支軸442に長手方向に沿っ
てシャッタ部材443が砂落とし管441の下端開口を
開閉可能に固設され、支軸442の端部に開閉レバー4
44が固設される。シャッタ部材443は、略帯板状を
なし、一側縁が支軸442の周面に溶接等で固着され
る。開閉レバー444は、略扇状をなし、一端が支軸4
42に固着され、他端に長孔444aが形成される。こ
の開閉レバー444は、長孔444aに後述するシリン
ダのロッド先端が係止し、シリンダにより駆動されて所
定角度範囲を揺動する。445はガイド筒である。
【0028】また、砂落とし管441には一側にブラケ
ット446が固定され、このブラケット446にシリン
ダ447とストッパボルト448が設けられる。シリン
ダ447は、シリンダボディがブラケット446に揺動
自在に取り付けられ、ロッド先端が開閉レバー444の
長孔444aに摺動自在に形成される。このシリンダ4
47は、図外のコントローラにより制御され、開閉レバ
ー444を揺動駆動、すなわち、シャッタ部材443を
開閉駆動する。ストッパボルト448は、先端が開閉レ
バー444と当接可能にブラケット446を貫通螺合
し、ロックナット449により任意の螺合位置で固定さ
れる。このストッパボルト448は、シャッタ部材44
3の最大開度を調節可能に規定する。
【0029】この砂付けステーション400において
は、タクトコンベア600によりパイプPが受けローラ
411上に移載されると、位置決め部材413によりパ
イプPを長手方向に位置決めした後、押さえローラ41
2が下降してパイプPを受けローラ411との間で回転
自在に挟持する。そして、この状態で、受けローラ41
1を回転駆動し、また、シャッタ機構423がシリンダ
によりシャッタ部材443を開き方向に駆動して砂をパ
イプPの接着剤塗布部分に落とし、パイプPの接着剤塗
布部分に砂を添着する。
【0030】タクトコンベア600は、図19,20に
示すように、装置フレームFに上下動可能に支持された
昇降部材601を有し、この昇降部材601を昇降駆動
するシリンダ602が装置フレームFに設けられる。昇
降部材601には、略板状のスライド部材(架台部材)
603がスライド自在に取り付けられ、また、スライド
部材603を駆動するシリンダ604が設けられる。ス
ライド部材603には、下面にスライド方向に等間隔に
離間した3カ所にそれぞれ略鈎型状の2本の吊上部材6
05A,605B,605C(以下、必要に応じて60
5で代表する)がスライド方向と直交する方向に離間し
てパイプPを引掛可能に垂設される。シリンダ602,
604は上述した各シリンダ等と同様にコントローラに
より制御される。
【0031】このタクトコンベア600は、昇降部材6
01を下降させてスライド部材603を所定距離だけ前
進させた後、昇降部材601(スライド部材603)を
上昇させてパイプPを吊上部材605により吊り上げ
る。すなわち、吊上部材605Aが待機ステーション2
00のブロック201上のパイプPを吊り上げ、吊上部
材605Bが塗布ステーション300の受けローラ31
2上のパイプPを吊り上げ、吊上部材605Cが砂付け
ステーション400の受けローラ411上のパイプPを
吊り上げる。
【0032】続いて、スライド部材603が所定距離だ
け前進して下降し、吊上部材605に吊り上げられたパ
イプPを載置する。すなわち、吊上部材605Cがパイ
プPを搬出コンベア500に移載し、吊上部材605B
がパイプPを砂付けステーション400の受けローラ4
11上に載置し、吊上部材605AがパイプPを塗布ス
テーション300の受けローラ312上に載置する。次
に、スライド部材603が所定距離だけ後退して上昇
し、さらに、各吊上部材605が元の位置まで後退し、
次の搬送に備える。上述したタクトコンベア600が第
1移送コンベア、第2移送コンベア、第3移送コンベア
を構成する。
【0033】搬出コンベア500は、図16,17,1
8に示すように、上部が搬送方向と直交する方向に傾斜
したコンベアフレーム510を有し、このコンベアフレ
ーム510上部の搬送方向両側にそれぞれ傾斜回転軸5
21が回転自在に傾斜して設けられ、また、コンベアフ
レーム510の傾斜下側の縁部の搬送方向両側にそれぞ
れ鉛直回転軸522が回転自在に立設される。555は
側板である。
【0034】傾斜回転軸521にはそれぞれ傾斜下側端
から所定寸法だけ離間して3つのプーリ531が互いに
間隔を隔て設けられ、これら傾斜回転軸521のプーリ
531間にそれぞれ搬送ベルト532が掛装される。そ
して、一方の傾斜回転軸521は、傾斜下側の端部が傘
歯車機構524を介して一方の鉛直回転軸522と一体
回転可能に連結し、また、被動プーリ525が固設され
る。この傾斜回転軸521は、被動プーリ525に上述
した駆動モータ523の回転軸に固設された駆動プーリ
526との間でベルト527が掛装され、駆動モータ5
23により駆動されて鉛直回転軸522と一体に回転す
る。
【0035】また、鉛直回転軸522にはそれぞれ上下
に離間して2つのプーリ534が固設され、これら鉛直
回転軸522のプーリ534間にそれぞれ端部搬送ベル
ト535が上下に間隔を隔て掛装される。これら端部搬
送ベルト535は、搬送するパイプPの砂添着部側の端
面と接触し、上述した搬送ベルト532と同一速度で走
行する。
【0036】この搬出コンベア500は、砂付けの完了
したパイプPが上述したタクトコンベア600により砂
添着部を端部搬送ベルト535側に向けて移載され、端
部搬送ベルト535をパイプPの砂添着部側の端面と、
搬送ベルト532をパイプPの砂添着部以外の周面に接
触させ、この状態で各ベルト532,535が同一速度
で走行してパイプPを搬送(搬出)する。
【0037】なお、この実施の形態においては、搬入コ
ンベア100は搬出コンベア500と同一構成のコンベ
アを用いるが、搬入コンベア100は通常のコンベアを
用いることも可能である。すなわち、搬出コンベア50
0は、砂を添着した砂添着部分が他の部材等と接触する
ことを防止するための構成を採用するが、このような構
成は搬入コンベア100に要請されないため通常のコン
ベアを用いることも可能である。
【0038】この実施の形態にあっては、搬入コンベア
100によりパイプPを待機ステーション200に搬入
し、この待機ステーション200のパイプPをタクトコ
ンベア600により接着剤塗布ステーション300に移
載して所定部分に接着剤を塗布し、接着剤が塗布された
パイプPをタクトコンベア600により砂付けステーシ
ョン400に移載して糊付け部分に砂を添着し、この砂
が添着されたパイプPをタクトコンベア600により搬
出コンベア500に移載して搬出コンベア500により
搬出する。
【0039】すなわち、接着剤塗布ステーション300
においては、待機ステーション200からタクトコンベ
ア600により受けローラ312上にパイプPが移載さ
れると、このパイプPの端部に向かって位置決め部材3
14が前進してパイプPの長手方向位置合わせを行った
後、パイプPを押さえローラ313と受けローラ312
との間に挟着し、また、塗布ローラ351をパイプPの
糊付け部分に接触させ、受けローラ312および塗布ロ
ーラ351を回転させ、また、ノズル管353から接着
剤を流し、パイプPの所定部分に接着剤を塗布する。
【0040】ここで、この接着剤塗布ステーション30
0においては、位置決めローラ353が設けられた取付
部材352にノズル管353を設けるため、すなわち、
パイプPの周面に接触する位置決めローラ35に対し所
定の位置にノズル管353を設けるため、ノズル管35
3のパイプPに対する位置を常に一定に保持でき、接着
剤の塗布を確実に行える。そして、パイプPの径等(種
類)が変わった場合や塗布ローラのメンテナンス等にお
いては、図6に二点鎖線で示すように、塗布ローラ35
1の位置等を変更することがあるが、平行リンク機構3
60により塗布ローラ351を支持するため、塗布ロー
ラ351と受け皿369等の位置を一定に維持でき、接
着剤の垂れ落ち等が防止できる。
【0041】また、砂付けステーション400において
は、接着剤が塗布されたパイプPがタクトコンベア60
0により受けローラ411上に移載されると、押さえロ
ーラ412が下降して受けローラ411との間にパイプ
Pを挟持する。そして、この状態で、受けローラ411
を回転させつつ砂ストックタンク421のシャッタ部材
443を開駆動してタンク421から砂を落下させ、パ
イプPの接着剤塗布部分に砂を添着する。
【0042】さらに、搬出コンベア500は、タクトコ
ンベア600により砂付けステーション400から移載
されたパイプPを砂添着部分を接触させることなく搬送
する。すなわち、この搬出コンベア500は、パイプP
の砂添着部分側の端面を端面搬送ベルト535に当接さ
せ、また、パイプPの砂添着部分以外の周面を搬送ベル
ト532に載せて傾斜状態で搬送する。このため、パイ
プPの砂添着部分がベルト等に接触することがなく、砂
添着部の砂が剥がれ落ちることがない。
【0043】そして、このパイプ砂付け装置は、待機ス
テーション200、接着剤塗布ステーション300、砂
付けステーション400および搬出コンベア500の始
端部を等間隔に一直線上に配置し、これらステーション
間のパイプPの搬送をタクトコンベア600により行
う。すなわち、タクトコンベア600は所定距離を往復
移動かつ昇降動するスライド部材603に移動方向に離
間して3組の吊上部材605を設けて構成され、この吊
上部材605によりパイプPを吊り上げてステーション
間のパイプPの移載を行う。このため、装置の小型化が
図れ、また、装置構成の簡素化も図れる。
【0044】なお、上述した実施の形態では、タクトコ
ンベア600が吊上部材605によりパイプPを引っ掛
けて移載するが、このタクトコンベア600はパイプP
を挟持して移載するものや吸着して移載するもの等の種
々の形式のコンベアを採用することが可能である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
パイプ砂付け装置によれば、待機ステーションに搬入さ
れたパイプを移送コンベアにより接着剤塗布ステーショ
ンに移送し、この接着剤塗布ステーションにおいてパイ
プを水平状態で回転させつつ外周面の所定範囲に接着剤
を塗布し、次いで、この接着剤が塗布されたパイプを砂
付けステーションに移送して接着剤塗布部分に砂を落と
して添着させ、砂が添着されたパイプを搬出コンベアに
移載して搬出するため、パイプの搬入から、接着剤の塗
布、砂付けおよび搬出の一連の工程を自動的に行え、作
業者の作業工数を削減できる。
【0046】そして、請求項2に記載の発明にかかるパ
イプ砂付け装置によれば、待機ステーション、接着剤塗
布ステーション、砂付けステーションおよび搬出コンベ
アの始端部を等間隔で一直線上に配置するとともに、こ
れらの間隔に等しい距離を往復移動可能かつ昇降可能な
架台部材に3つの吊上部材を往復動距離に等しい間隔を
隔て設けてタクトコンベアを構成し、このタクトコンベ
アによりステーション間のパイプの移載を行うため、装
置の全体構成を簡素化でき、また、装置の小型化が図れ
る。
【0047】また、請求項3に記載の発明にかかるパイ
プ砂付け装置によれば、搬出コンベアは砂付けされたパ
イプを砂添着部側の端面を端面当接ベルトに、砂添着部
分以外の周面を周面当接ベルトと接触させて搬出するた
め、パイプの搬出に際して、砂添着部がベルト等の他の
部材と当接することがなく、砂の剥落が防止できる。さ
らに、請求項4に記載の発明にかかるパイプ砂付け装置
によれば、パイプに接触する位置決め部材に対して所定
の位置にノズル管を設け、このノズル管からパイプ周面
に流した接着剤を塗布ローラにより均すため、接着剤を
均一に確実に塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態にかかるパイプ砂付
け装置の全体の左半部を示す正面図である。
【図2】同パイプ砂付け装置の右半部を示す正面図であ
る。
【図3】同パイプ砂付け装置の全体の左半部を示す平面
図である。
【図4】同パイプ砂付け装置の右半部を示す平面図であ
る。
【図5】同パイプ砂付け装置の接着剤塗布ステーション
を示す正面図である。
【図6】図5の一部拡大図である。
【図7】同接着剤塗布ステーションの側面図である。
【図8】同接着剤塗布ステーションの平面図である。
【図9】同パイプ砂付け装置の砂付けステーションの正
面図である。
【図10】同砂付けステーションの側面図である。
【図11】同砂付けステーションの一部を拡大した正面
図である。
【図12】同砂付けステーションの一部を拡大した側面
図である。
【図13】同砂付けステーションの要部側面図である。
【図14】同砂付けステーションの要部正面図である。
【図15】同砂付けステーションの要部を破断断面した
拡大正面図である。
【図16】同パイプ砂付け装置の搬出コンベアの平面図
である。
【図17】同搬出コンベアの正面図である。
【図18】同搬出コンベアの側面図である。
【図19】同パイプ砂付け装置のタクトコンベアの正面
図である。
【図20】同タクトコンベアの一部の側面図である。
【符号の説明】
100 搬入コンベア 200 待機ステーション 300 接着剤塗布ステーション 312 受けローラ 313 押さえローラ 314 位置決め部材 351 昇降シリンダ 352 取付部材 353 ノズル管 359 位置決めローラ 360 平行リンク機構 391 塗布ローラ 400 砂付けステーション 411 受けローラ 412 押さえローラ 421 砂ストックタンク 423 シャッタ機構 500 搬出コンベア 532 搬送ベルト 535 端部搬送ベルト 600 タクトコンベア 601 昇降部材 602 スライド部材(架台部材) 605 吊上部材 F 装置フレーム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−101031(JP,A) 特開 昭55−97925(JP,A) 特公 昭50−33512(JP,B2) 特公 昭58−8906(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05C 19/00 - 19/06 B05D 3/00,7/14 B05D 7/24 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイプを水平状態に保持する待機ステー
    ションと、 回転駆動機構によりパイプを水平状態で回転させつつ一
    端側の外周面に所定範囲にわたって接着剤を塗布する接
    着剤塗布ステーションと、 接着剤が塗布されたパイプをシュータと砂受け皿との間
    に水平状態に保持し、回転駆動機構によりパイプを回転
    させつつ前記シュータから砂を落としてパイプの接着剤
    塗布部に砂を添着させる砂付けステーションと、 砂付けされたパイプを砂添着部以外の部分で支えて搬出
    する搬出コンベアと、 前記待機ステーションから前記接着剤塗布ステーション
    へパイプを水平状態で移送する第1移送コンベアと、 前記接着剤塗布ステーションから前記砂付けステーショ
    ンへパイプを水平状態で移送する第2移送コンベアと、 前記砂付けステーションから前記搬出コンベアにパイプ
    を水平状態で移送する第3移送コンベアと、を備えるこ
    とを特徴とするパイプ砂付け装置。
  2. 【請求項2】 パイプを水平状態に保持する待機ステー
    ションと、 回転駆動機構によりパイプを水平状態で回転させつつ一
    端側の外周面に所定範囲にわたって接着剤を塗布する接
    着剤塗布ステーションと、 接着剤が塗布されたパイプをシュータと砂受け皿との間
    に水平状態に保持し、回転駆動機構によりパイプを回転
    させつつ前記シュータから砂を落としてパイプの接着剤
    塗布部に砂を添着させる砂付けステーションと、 砂付けされたパイプを砂添着部以外の部分で支えて搬出
    する搬出コンベアの始端部とを一直線上に等間隔で配置
    し、 前記待機ステーションから前記接着剤塗布ステーション
    へパイプを水平状態で移送する第1移送コンベアと、前
    記接着剤塗布ステーションから前記砂付けステーション
    へパイプを水平状態で移送する第2移送コンベアと、 前記砂付けステーションから前記搬出コンベアにパイプ
    を水平状態で移送する第3移送コンベアをタクトコンベ
    アにより一体構成し、 該タクトコンベアが前記各ステーション上をステーショ
    ン配列方向にその配列間隔に対応した範囲を往復移動可
    能かつ昇降可能に支持された架台部材と、 該架台部材に前記ステーション間隔に等しい間隔で吊設
    され、前記パイプを吊り上げ可能な3つの吊上部材と、
    を備えることを特徴とするパイプ砂付け装置。
  3. 【請求項3】 前記搬出コンベアが、搬送方向に延設さ
    れ、前記パイプの砂添着部側の端面と当接して走行する
    端面当接ベルトと、該端面当接ベルトと搬送方向直角な
    方向に相当の距離を隔て該端面当接ベルトの鉛直上方に
    端面当接ベルト側に下向きに傾斜させて平行に延設さ
    れ、前記パイプの砂添着部以外の周面部分を載せて走行
    する周面当接ベルトと、該周面当接ベルトおよび前記端
    面当接ベルトを同一速度で走行駆動する走行駆動機構と
    を備える請求項1または請求項2に記載のパイプ砂付け
    装置。
  4. 【請求項4】 前記接着剤塗布ステーションは、前記回
    転駆動機構により回転駆動されるパイプに接触する位置
    決め部材と、該位置決め部材に対して所定の位置に設け
    られ、前記パイプの長手方向に配列された複数の接着剤
    吐出ノズルを有するノズル管と、回転駆動されて前記パ
    イプの周面に接触する塗布ローラとを備える請求項1、
    請求項2または請求項3に記載のパイプ砂付け装置。
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