JP3172352U - 釣り用仕掛け - Google Patents
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Abstract
【課題】風や波の影響を受けて揺れる船上においても仕掛けが絡むことがなく、容易に餌の魚に対して2本の釣り針を取り付けることができるとともに、餌の魚を取り付けた状態で2本の釣り針の針先が垂直に上方を向き、さらに、餌の魚の前後逆向きにして釣り針の軸を中心に2本の釣り針の針先が軸対象として保持可能な釣り用仕掛けを提供する。
【解決手段】少なくとも2つの側辺部2cを有する環状の針保持部2と、カンまたはアナを有し、軸4aを中心に軸対象とされた状態で前記針保持部2に遊挿された2本の釣り針4とを備える。
【選択図】図1
Description
本考案は、釣り用仕掛けに係り、特に、太刀魚を釣るのに好適な釣り用仕掛けに関する。
一般に、太刀魚を釣るために用いる釣り用仕掛けは、例えば、図5に示すように、縒り戻しAの連結環A1に1本乃至3本のワイヤーW1〜W3を結止するとともに、当該ワイヤーW1〜W3の遊端部にそれぞれ釣り針B1〜B3を取り付けて形成されており、太刀魚釣りの餌として用いられるキビナゴなどの魚の頭部、中腹部および尾部とにそれぞれ当該釣り針B1〜B3を刺して用いるようにされる。
特に、釣り針が2本および3本の仕掛けを用いる場合には、仕掛けに餌の魚を付けた状態で水平となるように当該釣り針B1〜B3を餌の魚に取り付ける。特許文献1においては、釣り針を2本用いる場合に、餌の魚などが不自然に湾曲するのを防止するために、一方のワイヤーに餌の型くずれを防止するための形状保持針を備え、餌の魚の口から胴部にかけて串刺し状に挿通することにより餌の魚を水平に保持するようにした釣り用仕掛けについて記載されている。
またこの他に、図6に示すものにおいては、1本のワイヤーW4の遊端部に対して1本の釣り針B4を結止し、当該ワイヤーの遊端部から50〜150mm程度の部分に遊動可能に釣り針B5を結止した仕掛けとされ、ワイヤーW4の遊端部側の釣り針B4を餌の魚の尾部に刺すとともに、遊動可能な釣り針B5を餌の魚のエラの位置に合わせてワイヤーW4上を移動させて、餌の魚のエラに刺して用いるようにされている。
しかし、前述したような釣り用仕掛けにおいて、縒り戻しAから複数本のワイヤーが結止されているものは、餌の魚などを水平に保持することができるものの、ワイヤー同士が絡みやすく、風や波の影響を受けて揺れる船上では扱いが困難であったり、釣れた太刀魚に対して釣り針が乱雑に突き刺さって魚を傷めてしまう可能性がある。
また、太刀魚は海中を上下に立ち泳ぎをしながら餌に食いつき、少しずつ食い込んでいくという習性があり、図6に示す釣り用仕掛けにおいては、餌の魚に仕掛けを取り付けた際に釣り針の針先の方向が餌の魚と平行とされているので、下方から垂直に食らいついてくる太刀魚に対して釣り針が掛かりにくいという問題を有している。
本考案はこれらの点に鑑みてなされたものであり、風や波の影響を受けて揺れる船上においても仕掛けが絡むことがなく、容易に餌の魚に対して2本の釣り針を取り付けることができるとともに、餌の魚を取り付けた状態で2本の釣り針の針先が垂直に上方を向き、さらに、餌の魚の前後逆向きにして釣り針の軸を中心に2本の釣り針の針先が軸対象として保持可能な釣り用仕掛けを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案の第1の釣り用仕掛けは、少なくとも2つの側辺部を有する環状の針保持部と、カンまたはアナを有し、軸を中心に軸対象とされた状態で前記針保持部に遊挿された2本の釣り針とを備えることを特徴とする。さらに、釣り針の軸を中心に2本の釣り針の針先が軸対象として保持可能な釣り用仕掛けを提供することができる。
このような、本考案の第1の釣り用仕掛けとすることにより、餌としての魚に2本の釣り針を突き刺す際に、2本の釣り針の針先の方向を揃えて突き刺すことができる。
本考案の第2の釣り用仕掛けは、前記針保持部は、ワイヤーの遊端部を結止するための環状部が設けられた上辺部と、前記上辺部の両端部から延在する2つの前記側辺部と、2つの前記側辺部を連結した下辺部とを備えることを特徴とする。
このような、本考案の第2の釣り用仕掛けとすることにより、2本の釣り針の針先の方向を揃えて突き刺した後に、当該2本の釣り針を2つの側辺部から下辺部へ移動させることにより、2本の釣り針を餌の魚の前後方向に釣り針の軸を中心に針先が軸対象として一方を頭部側に突き刺し、他方を尻尾側へ突き刺すした状態で容易に餌の魚を取り付けることができる。このため、仕掛けに餌の魚を取り付けた状態で、針先が垂直に上向きとされた状態で保持され、下方から食らいついてくる太刀魚が餌の魚を食い込んで海底へ向きを転換した時に太刀魚の口内に突き刺さり、容易につり上げることを可能とする。
本考案の第3の釣り用仕掛けは、2つの前記側辺部が平行に形成されていることを特徴とする。
このような、本考案の第3の釣り用仕掛けとすることにより、餌の魚に対して2本の釣り針の針先の方向を揃えて同時に突き刺す際に、2本の釣り針の針先同士が交差することなく揃えて突き刺すことができるので、餌の魚を傷めることなく容易に餌の魚を取り付けることができる。
本考案の第4の釣り用仕掛けは、前記針保持部がスナップサルカンであることを特徴とする。
このような、本考案の第4の釣り用仕掛けとすることにより、容易に所望のサイズの釣り針と交換することができる。
本考案の第5の釣り用仕掛けは、前記スナップサルカンのサルカンにおけるスナップが連結されていない方の端部には、前記ワイヤーが結止され、前記スナップサルカンを覆うように弾性材からなる絡み防止カバーが設けられていることを特徴とする。
このような、本考案の第5の釣り用仕掛けとすることにより、風や波の影響を受けて手元が揺れる船上においても仕掛けにワイヤーが絡むことが無く、容易に餌の魚に釣り針を突き刺したり、釣れた太刀魚を釣り針から外したりすることができる。
本考案の第6の釣り用仕掛けは、前記絡み防止カバーが蛍光色とされることを特徴とする。
このような、本考案の第6の釣り用仕掛けとすることにより、仕掛けの絡みを防止することができると共に、絡み防止カバーの色によって集魚効果を得ることができる。
本考案の第7の釣り用仕掛けは、前記2本の釣り針の2本の軸を覆うように弾性材からなるソフトカバーが設けられていることを特徴とする。
このような、本考案の第7の釣り用仕掛けとすることにより、2本の釣り針の状態を、軸部分については常に近接した同軸状態に保持するとともに、針先については向きを180度逆向きにした状態に保持することができ、釣果を向上させることができる。
本考案の第8の釣り用仕掛けは、前記ソフトカバーが蛍光色とされることを特徴とする。
このような、本考案の第8の釣り用仕掛けとすることにより、ソフトカバーの色によって集魚効果を得ることができる。
本考案の釣り用仕掛けによれば、仕掛けが絡むことを防止して、風や波の影響を受けて揺れる船上においても容易に餌の魚に対して2本の釣り針を突き刺して餌の魚を取り付けることができる。
また、餌の魚を取り付けた状態で2本の釣り針の針先が垂直に上方を向き、さらに、餌の魚の前後逆向きにして釣り針の軸を中心に2本の釣り針の針先が軸対象として保持させることができるので、下方から垂直に食いついてくる太刀魚に対して釣り針の掛かりがよく、容易に太刀魚を釣り揚げることがきる。
またさらに、絡み防止カバーを蛍光色とすることによって、集魚効果を得ることができる。
本考案の釣り用仕掛けの詳しい実施形態について図1乃至図4を用いて説明する。
本考案の釣り用仕掛け1の第1実施形態は、図1に示すように、上辺部2aにワイヤーWの遊端部を結止するための環状部3を有し、上辺部2aの両端部から延在する1対の側辺部2b、2cと、側辺部2b、2cを連結する下辺部2dとを有する針金からなる環状の針保持部2と、カンまたはアナを有し、軸4aを中心に軸対象とした状態で針保持部2にカンまたはアナを遊挿させて係止された2本の釣り針4,4とを備えている。
なお、針保持部2は、少なくとも2つの側辺部2b、2cを備えた環状とされていればよく、四角形以外にも、楕円形、三角形、逆三角形、多角形など様々な形状とすることができる。
このような、本考案の釣り用仕掛け1を用いて太刀魚釣りを行う場合には、まず、図2(a)に示すように、2本の釣り針4,4を側辺部2b、2cにそれぞれ1本ずつ位置するように移動させる。このとき、釣り針4,4の針先が同方向となっていることが必要である。次に、図2(b)に示すように、同方向を向いている釣り針4,4を2本同時に餌の魚の背側から腹側へと垂直に突き刺し、釣り針4,4の湾曲部まで突き刺したら、釣り針4,4の針先の向きを180度反転させて、図2(c)に示すように、軸4a部分に餌の魚が串刺し状とされるようにする。最後に、餌の魚の前後向きに釣り針4,4の針先が軸4aを中心に軸対象となるように側辺部2b、2c上を移動させると共に、釣り針4,4の一方を餌の魚の頭部側の好ましくはエラ部分に突き刺し、他方を尻尾側の腹に突き刺し、釣り針4,4の湾曲部が全て餌の魚に隠れるように釣り針4,4を引き上げ取り付ける。
このような、本考案の釣り用仕掛け1とすることにより、餌の魚に2本の釣り針4,4を取り付ける場合には、2本の針先を同方向へ向けた状態で突き刺し、軸4aまで突き刺した後、2本の釣り針4,4を軸対象として頭部側と尻尾側とにそれぞれ突き刺すようにされているので、容易に餌の魚を仕掛けに取り付けることができる。
また、餌の魚に釣り針4,4を取り付けた状態において、釣り針4,4の針先が垂直に上向きに保持されているとともに2本の釣り針4,4の針先が餌の魚の前後向きに軸対象に設けられているので、餌の魚の下方から食いついてくる太刀魚が餌の魚を食い込んで海底へと降下する時または海底へと向きを転換した時に太刀魚の口内に突き刺さりやすくなり、容易に太刀魚を釣り上げることができる。
また、側辺部2bと側辺部2cとを平行に形成することにより、2本の釣り針4,4がそれぞれ側辺部2b、2cに位置している場合に2本の釣り針4,4が平行となり餌としての餌の魚に対して2本の釣り針4,4を同時に突き刺しやすくすることができる。
また、本考案の第2実施形態について説明する。
本考案の釣り用仕掛け1の第2実施形態は、図3に示すように、針保持部2としてのスナップ5と環状部3としてのサルカン6を用いることを特徴としている。
詳しく説明すると、スナップ5の針金の開放可能端5aから釣り針4,4のカンまたはアナに遊挿し、スナップ5を閉じることにより釣り針4,4を係止して取付け、釣り針4,4をスナップ5内に保持するようにされている。また、スナップ5の開放不可能片端5bには、サルカン6の一方の環部6aが連結され、サルカン6の他方の環部6bには、ワイヤーWが結止されている。
このような、本考案の釣り用仕掛け1の第2実施形態とすることにより、餌としての魚の大きさに合わせて好みのサイズの釣り針4,4に容易に取り替えて用いることができる。
また、本考案の釣り用仕掛け1には、少なくともスナップ5を覆うように弾性材からなる絡み防止カバー7を設けることが好ましい。このような、絡み防止カバー7を設けることにより、スナップ5の開放可能端5aからワイヤーWがスナップ5内に入り込み、ワイヤーWが絡むことを防止することができる。更に、図3の破線に示すように、2本の釣り針4,4の針元に対しても前記絡み防止カバー7と同様の弾性材からなるソフトカバー8を設けることが好ましい。このような、ソフトカバー8を設けることにより、2本の釣り針4,4の状態を、軸4a部分については常に近接した同軸状態に保持するとともに、針先については向きを180度逆向きにした状態に保持することができ、釣果を向上させることができる。
さらに、絡み防止カバー7やソフトカバー8は蛍光色とされることが好ましい。これらのカバー7,8を蛍光色とすることにより、魚へのアピール力が高まり集魚効果を得ることができる。
<実施例>
本考案の釣り用仕掛け1を用いて実際に太刀魚を釣りを行う場合の、具体的な仕掛け全体の構成について説明する。
本考案の釣り用仕掛け1を用いて実際に太刀魚を釣りを行う場合の、具体的な仕掛け全体の構成について説明する。
本考案の釣り用仕掛け1を用いた具体的な仕掛け全体の構成は、図4に示すように、ポリエチレンラインなどの道糸Lの遊端部にサルカンY1を結止し、サルカンY1の他方の環部に以降の仕掛けが切れてしまうのを防止するための50〜100cm程度の#38〜#42のワイヤーからなるワイヤー道糸Wmを結止する。ワイヤー道糸Wmの遊端部には、25〜35cmの天秤を結止し、当該天秤の略中央部には、錘となる8〜15gの蛍光鉛を設け、当該天秤の他方の端部にはスナップSを設けておく。
本発明の釣り用仕掛け1のサルカン6の他方の環部6bには50〜100cm程度の#44〜#42のワイヤーWを結止し、サルカン6の他方の環部6aにワイヤーWが結止されている部分を覆うように、弾性材からなる蛍光色のチューブCで被服しておく。ワイヤーWの遊端部には、サルカンY2を結止しておく。最後に、天秤の他方の端部に設けられたスナップSに、ワイヤーWの遊端部に結止されたサルカンY2を係止して接続する。 このような、仕掛けに対して、上記方法により、本考案の釣り用仕掛け1の釣り針4,4部分に餌としての魚などを取り付けて太刀魚釣りを行う。
なお、本考案は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本考案の特徴を損なわない範囲において種々の変更が可能である。
1 釣り用仕掛け
2 針保持部
2a 上辺部
2b 側辺部
2c 側辺部
2d 底辺部
3 環状部
4 釣り針
4a 軸
5 スナップ
5a 開放可能端
5b 開放不可能端
6 サルカン
6a 一方の環部
6b 他方の環部
7 絡み防止カバー
L 道糸
Y1、Y2 サルカン
ワイヤー道糸 Wm
S スナップ
C 蛍光チューブ
W ワイヤー
A 縒り戻し
A1 連結環
W1,W2,W3,W4 ワーヤー
B1,B2,B3,B4,B5 釣り針
2 針保持部
2a 上辺部
2b 側辺部
2c 側辺部
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3 環状部
4 釣り針
4a 軸
5 スナップ
5a 開放可能端
5b 開放不可能端
6 サルカン
6a 一方の環部
6b 他方の環部
7 絡み防止カバー
L 道糸
Y1、Y2 サルカン
ワイヤー道糸 Wm
S スナップ
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W ワイヤー
A 縒り戻し
A1 連結環
W1,W2,W3,W4 ワーヤー
B1,B2,B3,B4,B5 釣り針
Claims (8)
- 少なくとも2つの側辺部を有する環状の針保持部と、
カンまたはアナを有し、軸を中心に軸対象とされた状態で前記針保持部に遊挿された2本の釣り針とを備えることを特徴とする釣り用仕掛け。 - 前記針保持部は、ワイヤーの遊端部を結止するための環状部が設けられた上辺部と、
前記上辺部の両端部から延在する2つの前記側辺部と、
2つの前記側辺部を連結した下辺部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の釣り用仕掛け。 - 2つの前記側辺部が平行に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の釣り用仕掛け。
- 前記針保持部がスナップサルカンであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の釣り用仕掛け。
- 前記スナップサルカンのサルカンにおけるスナップが連結されていない方の端部には、前記ワイヤーが結止され、
前記スナップサルカンを覆うように弾性材からなる絡み防止カバーが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の釣り用仕掛け。 - 前記絡み防止カバーが蛍光色とされることを特徴とする請求項5に記載の釣り用仕掛け。
- 前記2本の釣り針の2本の軸を覆うように弾性材からなるソフトカバーが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の釣り用仕掛け。
- 前記ソフトカバーが蛍光色とされることを特徴とする請求項7に記載の釣り用仕掛け。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3172352U true JP3172352U (ja) | 2011-12-15 |
Family
ID=
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017104026A (ja) * | 2015-12-07 | 2017-06-15 | ミョン−ギル,チェ | タチウオ釣り支線仕掛け |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017104026A (ja) * | 2015-12-07 | 2017-06-15 | ミョン−ギル,チェ | タチウオ釣り支線仕掛け |
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