JP3172169U - 固形黒砂糖 - Google Patents

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喜隆 大山
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Abstract

【課題】形状や固さを自由に設定することができる固形黒砂糖を提供する。【解決手段】粉体加工黒糖を加圧して錠剤状の固形物とし、その後遠赤外線加熱装置によって水分を低減させて得られる。【選択図】図1

Description

本考案は、粉体黒砂糖(加工黒糖)を原料としこれを加圧成形して得られる、保形性と口溶けの良さを兼ね備えた固形黒砂糖に関するものである。
黒砂糖と呼ばれるものは大きく3種あり、最も典型的なサトウキビ絞り汁を煮詰めて得られるサトウキビ黒糖と、甜菜を原料とするテンサイ糖(2006年に初めて製品化され現在1社のみが生産している)と、加工黒糖と呼ばれるものである。
加工黒糖とは、黒糖に蔗糖・廃糖蜜などを加えて成分調整したもの、若しくは、粗糖に廃糖蜜を混ぜた再製糖であり、全黒砂糖中に占める加工黒糖販売量は、サトウキビ黒糖に次いで多い。
黒砂糖は、製造段階で糖分の分離精製をしない。そのため、糖分が80%強と砂糖の中で最も低く、ミネラル分を多く含む。こうしたことから、健康に良く栄養価に優れた自然食品として高い評価を受けている。
黒砂糖は、甘味料として菓子・料理等に使用される場合も少なくないが独特の風味を持っているため用途が限られており、粗割された小片を飴のように口に入れてその風味を楽しむことが多い。
実際、家庭用に市販されている黒砂糖の大半は、粗割された状態で包装されている。サトウキビ黒糖の場合で言うと、製造の最終段階、即ち絞り汁を煮詰めて水分を蒸発させて濃縮したものを冷やし固めた状態では固い板状であり、これを単に破砕しただけのものが商品となる。
また調味料(甘味料)として用いる場合、そのまま例えば湯中に投入してもなかなか溶けにくい。そこで適宜砕くかすり潰して使用するのが基本となる。本来、粉体とする方が溶けやすく好適であるが、黒砂糖には糖蜜が含まれているため、上白糖(殆どが蔗糖であるが1%程度の転化糖が含まれているため結晶同士が固着しにくい)と比較して固まりやすい性質がある。故に、開封後は防湿・密閉に余程注意しないと長期保存はできないことになる。よって粉末黒砂糖は、家庭用としては主流商品とはなり得ず、ほとんどが業務用というのが実情である。
冷やし固めた板状物を破砕した黒砂糖は、言わば製造段階で「固さ」が決定してしまっている。黒砂糖自体にも個体差(等級)があるので、材料が硬度の高い黒砂糖であれば、硬い商品にしかならないということになる。これは、商品を提供する側としては満足のゆく状態とは言えないし、購入する側としても理想的な商品とはなっていない。例えば固形でありながら口に入れると唾液によって一瞬で溶けてしまう黒砂糖、生クリームや湯中に投入しても溶け残りが発生しない黒砂糖、といったものが提供できれば誠に好ましい。
そこで本考案者は上記点に鑑み、種々実験・検討を重ね、遂に本考案を成したものである。即ちその特徴とするところは、粉体加工黒糖を加圧して錠剤状の固形物とし、その後遠赤外線加熱装置によって水分を低減させて得られるものである点にある。
ここで「加工黒糖」とは、黒糖に蔗糖、廃糖蜜、転化糖などを加えて成分調整した黒砂糖のことをいう。甘味の調整が自在であり、またミネラル分が多く含まれているという利点がある。なお「加工黒糖」には、粗糖に廃糖蜜を混ぜた再製糖も含むものとして定義されている。即ち、黒糖(サトウキビ黒糖又はテンサイ黒糖)を原材料にしないものも含まれることとなっている。しかし本考案においては、原材料中に黒糖が含まれるものに限るものとする。
また「廃糖蜜」とは、砂糖を精製する時に発生する副産物であり、糖分以外の成分も含んだ粘性があって黒褐色をした液体のことで、単に「糖蜜」と呼ばれることもある。サトウキビの場合糖分量が多い廃糖蜜が多量に発生するが、テンサイの場合精製初期段階から高度な精製が必要であることから廃糖蜜量は少なく、糖分はほぼ取り尽くされ臭いもきつい。なお、サトウキビから上白糖を製造する場合における、製造工程の最後の結晶(これが上白糖の原料となる粗糖である)以外の分離成分も廃糖蜜である。これを更に数回加熱して再結晶させたものが「三温糖」である。この三温糖を製造した後に残る廃糖蜜は、再三の加熱で焦げた灰分(カラメル)等で黒褐色を呈しており特に精製糖廃糖蜜と呼ばれるが、本考案における廃糖蜜にはこの精製糖廃糖蜜を含むものとする。
本考案において加工黒糖は、粉体のものが採用される。この粉体の粒度に関しては特に限定しない。但し本考案者が実験した範囲では、粒度が小さい方が基本的には好ましいものの、粒度を揃えるよりも粒度にばらつきのある方が固形化が図りやすく好適であった。従って、例えば全量微粉末(パウダーシュガー)の加工黒糖を使用するよりも、通常の粉末を材料とし、これを適当にすり潰して、微粉末と粗めの粒子とが混じった状態のものが良好であると言える。粒度(メッシュ)の具体的な数値については計測していないが、パウダーシュガー程度の粒度からグラニュー糖程度までの粒度のもの(2種類の粒度の混合物という意味ではなく、これらの間の様々な粒度のものも含んでなるもの)が混じり合った状態が最適である。すり潰す方法については何ら限定しない。
次にこの粉体加工黒糖を加圧する。加圧の際に、水を加えないのが本考案固形黒砂糖製造時における特徴となっている。水分を加えない粉体黒糖を打錠機にかけた場合、固形化されにくいので、加圧停滞時間設定機能のある圧縮成形機(打錠機)を用い、数秒程度加圧し続けるようにするのが好ましい。
加圧によって粉体黒糖は、錠剤状の固形物となる。ここでいう「錠剤状」とは、医薬品としての錠剤の従来形状という意味ではなく、支障なく口に入れることができ、なめたり飲んだりすることが無理なくできる大きさや形状、という意味である。従って、従来の錠剤にはない、例えば動物や乗り物の形状をした固形物であっても、上記条件を満たせば「錠剤状の固形物」の概念に含まれるものとする。
固形化された段階の粉体黒糖には、原料時からの水分としておよそ2〜6重量%が残っている。この水分を1%以下にすると微生物の繁殖が抑えられ、また品質劣化も軽減できるので、乾燥機を用いて水分除去を図る。本考案者が実験した範囲では、温風を循環させる方式の場合には黒砂糖本来の風味(香り)が抜けてしまいやすく、また高温雰囲気下での乾燥の場合にはカラメル様に焦げてしまいやすい、という欠点があった。そこで、水分除去のための装置として遠赤外線加熱装置を用いるものとする。本考案者が実験した範囲では、固形物の表面温度が50〜60℃という低温域となるように遠赤外線を照射するという方式での加熱が最適であったが、特段この温度域に限定するものではない。
本考案に係る固形黒砂糖は以下述べる如き効果を有する極めて有用な考案である。
(1) 粉体を加圧して固形物としたものであるので、形状を自由にすることができ、また固さも自由に設定することができる。
(2) 加圧する際の固結し易さを求めて水分を付加するということをせず、材料が元来有している水分だけで固結させて製造したものであるので、乾燥時に除去すべき水分量が少なくて済み高効率であって製造コストもその分抑えられる。
(a)(b)はいずれも、本考案に係る固形黒砂糖の一例を示す概略斜視図である。 本考案に係る固形黒砂糖の製造手順の一例を示す概略フローシートである。
以下図面に基づき本考案を更に詳細に説明する。
図1は、本考案に係る固形黒砂糖1(以下、本考案黒砂糖1という)を二例示したものである。同図(a)は、幅・高さ共に約1cmで長さ約5cmの直方体(より厳密に言えば天面が底面より僅かに小さい角錐台形状)、同図(b)は1辺約2cmで高さ約1cmの正三角柱、をした本考案黒砂糖1を示すものである。
いずれも口溶けが良好であり、従来の黒砂糖にはない食感の食品である。従来の黒砂糖と比較した場合、脆い固体であるので、例えば同図(a)の本考案黒砂糖1の場合、中央に設けられた溝2を目安にして簡単に折ることができる。従って調味料として利用する場合には量の調整が容易であり、例えば湯量300ccの煮物を作る場合には同図(a)の本考案黒砂糖1を2本半入れる、といったことが可能になる。勿論そのまま口に入れて楽しむ場合でも、折って半分だけ食べるということができることは言うまでもない。
なお本考案黒砂糖1は、湿度によって品質劣化しやすいので、通常はこれらを1つずつ密閉包装して商品とする(図示略)。
次に図2は、本考案黒砂糖1の製造手順を示す概略フローシートである。
Aの原料撹拌工程は、粉末同士が固結しところどころ塊になっているのを砕いて均すと共に、粉末自体をすり潰し粒度を細かくすることを目的とする工程である。本考案者はこれを業務用縦型ミキサーで行ない、そのミキサーボウルに原料となる粉末加工黒糖を投入し、ボウル内を回転する撹拌翼にてこれを撹拌する、という方法で行なった。その際、撹拌翼に関してはミキサー付属品を用いず、撹拌翼のブレード(複数枚)に工夫を凝らしたものを用いた。即ちブレードには幅がありその一側がボウル内面に強く接触し、他側は離反するというものを、接触側が左右交互になるように配置されている。回転時には、あるブレードについては回転方向に向かって離反側が先行しておりここから材料が案内され、離反距離が縮むことでブレードとボウル内面との間で材料が擦られることになる。一方これと隣接するブレードは回転方向に向かって接触反側が先行しているので、ボウル内面に圧着された材料をそぎ取ってゆくことになる。これによって材料である粉末加工黒糖の粒子が細かくなる。
なお本考案黒砂糖1は、他に何も加えない黒砂糖のみから成る純粋品(プレーン味)であっても良いが、「生姜味」「コーヒー味」「抹茶味」等を付加しても良い。その場合は、乾燥生姜破砕品や着香料等を、このA工程で投入し混合撹拌することになる。
Bの圧縮成形加工工程は、粉末加工黒糖を固形化する工程である。
ここで行なう加圧は、水その他の固着剤を用いず、加工黒糖自体が有している水分に依存するものである。加える圧力の大きさは、大きければ大きいほど固い製品となるが、その分口溶けが悪くなる傾向にある。そのため、大きな圧力を短時間掛けるという形では固形化がなされにくい。即ち、加圧状態で装置をしばらく停滞させる必要がある。そこで、圧縮成形機には加圧停滞時間設定機能の付いたものが求められる。本考案者は、この機能を具備する竪型バッチ式打錠機を用いた。本考案者が実験した範囲では加圧停滞時間は、5〜10秒が適当であった。
Cの乾燥工程は、圧縮成形加工された段階で2〜6%である水分量を、1%以下にまで低減させる工程である。含有水分が多いと潮解しやすくまた品質低下を来たしやすいのでこれを防止すると共に、口溶け性能を更に向上させることが目的である。水分が低減することで口溶けが良くなる理由については不明であるが、原料中に含まれる水分の大半は糖蜜であって、糖蜜中の水分が低下すると粘性が損なわれることになり、粒子同士の固結力が低下するためではないかと思われる。いずれにせよ、乾燥工程を経るとサクサク感が増すことになる。
使用する乾燥機には、遠赤外線加熱装置を用いる。即ち、熱温風を循環させたり、炎で金属板を熱しそこに載置する、といった方法は採らず、網上に材料を載せ、上下に配置された遠赤外線ヒーターの輻射熱で乾燥を図るという方法である。温風循環式に比して風味が多く残り、熱金属板式に比して焦げにくい、という利点がある。
このようにして本考案黒砂糖1が完成する。出荷に際しては、Dの工程が必要となる。包装は、一つの本考案黒砂糖1を一つの袋に入れる「個包装」が最適である。これは、本考案黒砂糖1が脆いために、個包装にしないと商品同士が接触して損壊しやすいからである。しかし、例えば紙箱内に収納するような場合には、仕切りの形状や素材に工夫を凝らすことで商品同士の接触を防止することも可能である。よって、個包装されていることに限定はしない。
なお既述したように本考案黒砂糖1は、他に何も加えない黒砂糖のみから成る純粋品(プレーン味)であっても良いが、「生姜味」「コーヒー味」「抹茶味」等を付加しても良いものである。従って、基本的には全てが飴のようにそのまま食することができ、このうち「プレーン味」のものに関しては、調味の際の甘味料としても用いることができるということになる。
またこれをカップに入れて湯を注ぐと、例えば生姜味のものについては生姜風味の黒砂糖飴湯となり、別の楽しみ方ができる。
1 本考案に係る固形黒砂糖
2 溝

Claims (3)

  1. 粉体加工黒糖を加圧して錠剤状の固形物とし、その後遠赤外線加熱装置によって水分を低減させて得られるものであることを特徴とする固形黒砂糖。
  2. 原料中に水分を追加せずに製造されるものである請求項1記載の固形黒砂糖。
  3. 加圧工程では、加圧時間を5〜10秒間持続させるものである請求項2記載の固形黒砂糖。
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