JP3172111B2 - 非常用貯水装置 - Google Patents

非常用貯水装置

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JP3172111B2
JP3172111B2 JP02757997A JP2757997A JP3172111B2 JP 3172111 B2 JP3172111 B2 JP 3172111B2 JP 02757997 A JP02757997 A JP 02757997A JP 2757997 A JP2757997 A JP 2757997A JP 3172111 B2 JP3172111 B2 JP 3172111B2
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重雄 宮崎
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株式会社酒井鉄工所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道水の配水通路
の途中にタンクが設けられ、地震発生時に、このタンク
が配水通路から切り離されることによってタンク内に水
が確保されるように構成された非常用貯水装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような非常用貯水装置とし
て、水道水の配水通路に細長いタンクを設け、このタン
クの直上流及び下流に地震感知式の開閉弁を設けるとと
もに、このタンクをバイパスするバイパス通路を設け、
このバイパス通路に地震感知式の開閉弁を設けるように
した非常用貯水装置は一般に知られている。
【0003】この装置では、通常、タンクの上流及び下
流側の各開閉弁が開かれる一方、バイパス通路の開閉弁
が閉じられることにより水道水がタンクを介して給送さ
れている。そして、地震が発生すると、タンク上流及び
下流側の各開閉弁が閉じられる一方、バイパス通路の開
閉弁が開かれることによりタンクが配水通路から切り離
されてタンク内に一定量の水道水が確保されるようにな
っている。つまり、地震発生までは、上述のようにタン
クを介して水道水を給送することにより、タンク内に水
道水を蓄えつつ、タンク内の水道水を常時入れ替えるよ
うにして蓄えられる水道水の水質劣化を防止するように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような非常用貯
水装置においては、震災時に大量の水を確保したいとい
う要請から大容量のタンクを用いる場合が多い。
【0005】しかし、タンクを大きくすると、タンク内
の水が部分的に滞留してタンク内の水全体を完全に入れ
替えるのが難しくなったり、あるいは、入れ替えに時間
を要するという問題がある。
【0006】そのため、タンク内での水の滞留を防止し
て効率良く水を入れ替えることが課題となっており、例
えば、タンク内に通路を形成してタンク内の水道水をこ
の通路に沿って一方向に流動させながら入れ替えること
が行われている(実開昭56−166291号)。この
ようにすれば、水の滞留を防止して効率良く水を入れ替
えることが可能である。しかし、この場合には、タンク
内の構造が複雑になってタンク自体の製造が難しくなる
とともに、定期点検や修理が行い難くなる等、構造的に
不利な点が多い。
【0007】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、簡単な構造でタンク内の水を効率良
く、かつ完全に入れ替えることができる非常用貯水装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、水道水の配水通路に水道水の流動方向に
細長いタンクを設け、このタンクを介して水道水を給送
しつつ地震感知式の開閉弁の作動に応じてこのタンクを
上記配水通路から切り離すことによりタンク内に水道水
を確保するように構成された非常用貯水装置において、
上記タンクの内部が断面円形に形成されるとともに、こ
のタンクの中心軸方向の一方側の端部に上記配水通路に
接続されてタンク内で径方向に延びる水道水の導入管が
設けられ、この導入管の基端部及び先端部に、上記中心
軸に直交して互いに反対方向に開口し、該中心軸回りで
同一回転方向に向かってタンク内に水道水を導入する導
入口がそれぞれ形成される一方、上記タンクの中心軸方
向の他方側の端部に、上記配水通路に接続されてタンク
内で径方向に延びる水道水の導出管が設けられ、この導
出管に、上記中心軸上で互いに反対方向に開口する2つ
の導出口が形成されているものである。
【0009】この装置によれば、導入管の各導入口から
タンク内に導入された水道水がタンクの上流側から下流
側に向かって螺旋状に流動させられて導出管の導出口か
ら導出される。そのため、タンク内の水道水が滞留し難
くなり、水道水全部を確実に入れ替えることが可能とな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0011】図1及び図2は、本発明に係る非常用貯水
装置の全体を示す概略図である。同図に示すように、非
常用貯水装置には、水道水(以下、単に水という)を貯
留するための細長のタンク12が設けられており、この
タンク12が水道配管10の近傍に埋設されているとと
もに導入用配管14及び導出用配管16を介して水道配
管10に接続されている。
【0012】導入用配管14及び導出用配管16は、そ
れぞれ水道配管10から分岐する配管で、それぞれタン
ク12の長手方向両端部に設けられる後記導入管35及
び導出管39に接続されている。
【0013】導入用配管14及び導出用配管16には、
それぞれ自動開閉バルブ18,20が設けられていると
ともに、これらの自動開閉バルブ18,20のそれぞれ
両側に手動バルブ26,28及び30,32が設けられ
ている。
【0014】上記自動開閉バルブ18,20は、いわゆ
る地震感知式のバルブで、通常は全開状態に保持され、
所定震度以上の地震が発生すると、当該地震の検知に基
づいてバルブが全閉状態に切り替えられるように構成さ
れている。なお、手動バルブ26,28及び30,32
は、点検作業用のバルブで、常時、全開状態に保持され
ている。
【0015】また、導入用配管14及び導出用配管16
において上記各自動開閉バルブ18,20と各手動バル
ブ26,30との間には、各配管14及び16にわたっ
てタンク12をバイパスするバイパス通路22が設けら
れ、このバイパス通路22に、地震感知式の自動開閉バ
ルブ24が設けられている。この自動開閉バルブ24
は、上記自動開閉バルブ18,20とは動作が反対に設
定されており、通常は全閉状態を保持し、所定震度以上
の地震が発生すると、当該地震の検知に基づいてバルブ
を全開状態に切り替るように構成されている。
【0016】なお、図1中、符号34は、水道配管10
において導入用配管14及び導出用配管16の各分岐部
分の間に設けられた点検作業用の手動バルブで、この手
動バルブ34は、常時、全閉状態に保持されている。
【0017】上記タンク12は、その内部が断面円形
で、かつ長手方向にわたって同一の内径を有する円柱形
のタンクで、本実施形態では、その直径及び長さがそれ
ぞれ3m及び15mに設定されている。
【0018】このタンク12の長手方向両端部には、タ
ンク内でその径方向に延びる導入管35及び導出管39
がそれぞれ設けられており、これら導入管35及び導出
管39に上記導入用配管14及び導出用配管16がそれ
ぞれ接続されている。
【0019】導入管35は、図3に示すように、先端が
タンク12の反対側の側壁近傍まで至っており、基端部
分及び先端部分には、それぞれタンク12の中心軸に直
交して反対方向に延び、先端に水の導入口36a,38
aを具備した導入片36,38が設けられている。
【0020】一方、導出管39は、図2に示すように、
先端がタンク12の中心部に至っており、その先端部に
は、中心軸上で反対方向に延びて、先端にそれぞれ導出
口40a,40b(図5に示す)を具備した導出片40
が設けられている。
【0021】また、タンク12において、上記導出管3
9よりやや導入管35側の位置には、震災時等にタンク
12内に蓄えられた水を取り出すための飲料用及び消火
用の給水管41,42が設けられているとともに、点検
時等にタンク12内に出入りするための図外の梯子等が
この給水管41,42の近傍に設けられている。
【0022】このように構成された非常用貯水装置で
は、地震発生以前は、水道配管10の水道水が導入用配
管14及び導入管35を介してタンク12内に導入され
つつ、導出管39及び導出用配管16を介して再び水道
配管10に導出される。つまり、このようにタンク12
を介して水道水が給送されることにより、タンク12内
に水が蓄えられるとともに、常時、その水が入れ替えら
れるようになっている。
【0023】この際、上記装置によれば、タンク12へ
の水の導入が、タンク中心軸に直交して反対方向に延び
る各導入片36,38を介して行われるため、導入され
た水がタンク内壁面に沿って回動し、これによりタンク
12内では、図3乃至図5に示すように、導入管35側
から導出管39側に向かって水が螺旋状に流動すること
となる。そのため、タンク内の水全体がこの螺旋状の流
れに巻き込まれながら導出片40から導出され、これに
より水の滞留が効果的に防止されて、タンク12内の水
全体が短時間で完全に入れ替えられる。
【0024】一方、地震が発生すると、導入用配管14
及び導出用配管16の各自動開閉バルブ18,20が全
閉状態に切り替えられるとともに、バイパス通路22の
自動開閉バルブ24が全開状態に切り替えられ、これに
よってタンク12が水道配管10から切り離されて一定
量の水がタンク12内に確保されることとなる。
【0025】この際、タンク12内に貯留された水の水
質劣化が懸念されるが、地震発生直前までは上述のよう
にしてタンク12内の水の入れ替えが行われているた
め、貯留水の水質劣化は全くなく、タンク12内の水を
一定の期間安心して飲料水として用いることができる。
【0026】このように上記の非常用貯水装置によれ
ば、タンク12内で水を螺旋状に流動させながら入れ替
えを行うので、タンク内の水の滞留を効果的に防止し
て、タンク12内の水全体を効率良く入れ替えることが
できる。
【0027】しかも、タンク12は、円筒形といった単
純形状のタンクの両端部に導入管35及び導出管39を
設けただけの極めて簡単な構造であるため、タンク12
の製造が容易であり、定期点検や内部修理をも容易に行
うことができる。
【0028】従って、タンク内に通路を形成してタンク
内の水をこの通路に沿って一方向に流動させるようにし
ていた従来のこの種の非常用貯水装置に比べると、簡単
な構造でタンク内の水を効率良く、かつ完全に入れ替え
ることができる。
【0029】なお、導出口の構造として、例えば図6に
示すように、タンク12の端部においてその中心軸上に
導出管44を接続して水を導出することも考えられる。
しかし、この場合には、タンク12端部の一箇所から水
を導出させるため、同図中に矢印で示すように、螺旋状
の水の流れが導出管44の導出口に向かって収束し、タ
ンク端部の側壁近傍(図中符号Cで示す領域)で水がや
や流動し難くなって水の入れ替えに時間を要することに
なる。これに対し、上記実施形態の構造によれば、反対
側に向かって開口する導出口40a,40bから水を導
出させるため、図5中に矢印で示すように、螺旋状の水
の流れが導出部40の一方の導出口40aに向かって収
束する一方で、タンク端部の側壁近傍の水が他方側の導
出口40bに向かって流れる。そのため、図6に示した
構造のように、タンク端部の側壁近傍で水が滞留するこ
とがなく、タンク12内の水全体が効率良く入れ替えら
れる。
【0030】なお、上記実施形態では、タンク12が長
手方向にわたって同一の内径を有するように形成されて
いるが、導出管39に向かって先窄まりとなるようにタ
ンク12内を形成するようにしてもよい。さらに、上記
タンク12では、その直径及び長さがそれぞれ3m及び
15mとされているが、勿論、タンク12のサイズは、
地域人口等に応じて設定するようにすればよい。また、
飲料用及び消火用の給水管41,42も図2に示すよう
な位置以外に、タンク12の構造等に適した箇所に設け
るようにすればよいし、さらに、必要に応じて飲料用及
び消火用のいずれか一方の管だけを設けるようにしても
よい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、非常用
貯水装置において、そのタンクの内部を断面円形に形成
するとともに、タンクの中心軸方向の一方側の端部に、
タンク内で径方向に延びる水道水の導入管を設け、この
導入管の基端部及び先端部に、上記中心軸に直交して互
いに反対方向に開口してタンク内に水道水を導入する導
入口を設ける一方、他方側の端部に、同じくタンク内で
径方向に延びる水道水の導出管を設け、この導出管に上
記中心軸上で互いに反対方向に開口する2つの導出口を
形成することにより、タンク内の上流側から下流側に向
かって水道水を螺旋状に流動させるようにしたので、タ
ンク自体を簡単な構造としながらも、タンク内の水道水
を効率良く、かつ完全に入れ替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非常用貯水装置の一例を示す平面
図である。
【図2】上記非常用貯水装置を示す正面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図1のB−B断面図である。
【図5】タンク内の水の流れを説明する模式図である。
【図6】水の導出部分の他の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10 水道配管 12 タンク 14 導入用配管 16 導出用配管 18,20,24 自動開閉バルブ 35 導入管 36,38 導入部 36a,38a 導入口 39 導出管 40 導出部 40a,40b 導出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03B 11/00 - 11/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水道水の配水通路に水道水の流動方向に
    細長いタンクを設け、このタンクを介して水道水を給送
    しつつ地震感知式の開閉弁の作動に応じてこのタンクを
    上記配水通路から切り離すことによりタンク内に水道水
    を確保するように構成された非常用貯水装置において、
    上記タンクの内部が断面円形に形成されるとともに、こ
    のタンクの中心軸方向の一方側の端部に上記配水通路に
    接続されてタンク内で径方向に延びる水道水の導入管が
    設けられ、この導入管の基端部及び先端部に、上記中心
    軸に直交して互いに反対方向に開口し、該中心軸回りで
    同一回転方向に向かってタンク内に水道水を導入する導
    入口がそれぞれ形成される一方、上記タンクの中心軸方
    向の他方側の端部に、上記配水通路に接続されてタンク
    内で径方向に延びる水道水の導出管が設けられ、この導
    出管に、上記中心軸上で互いに反対方向に開口する2つ
    の導出口が形成されていることを特徴とする非常用貯水
    装置。
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JP5661077B2 (ja) * 2012-09-19 2015-01-28 大丸鐵興株式会社 流体用タンク及び流体用タンクシステム
JP6673652B2 (ja) * 2015-02-19 2020-03-25 積水化学工業株式会社 貯水槽及び給水装置

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