JP3171918U - 圧力調理器の圧力調整装置 - Google Patents

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圭一 伊藤
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Abstract

【課題】煮汁を含む蒸気が直接に排気口より大気中に放出されることがなく、やけどを負う等の心配が無く安全である。また、圧力調整弁を構成するバネの腐食や動作不良を防止し、バネ収納室を清潔に保持でき、簡単な構成で、しかも組立及び取り外しが簡単な圧力調理器の圧力調整装置を提供する。【解決手段】ダイヤル60の空室64には、弁体34と当接する円弧状で傾斜状のカム板65を垂設してあり、ダイヤル60を回動することにより、カム板65と当接する弁体34の下動位置が変位され、弁体34の下動位置とバネ33の力とによって、圧力調理器の蓋3の穴3bに対する弁座31,32の着座力を変更できるようにしてあり、圧力調理器1内の圧力が所望の設定圧力になるようにダイヤル60を回動することで、圧力調理器1内の圧力は、圧力調理器の蓋3の穴3bから取付板10の弁取付穴裏面側の周辺に形成された排気通路20を経て取付板10の排気口21より大気へ排出され、圧力調理器1内の圧力を調節できるようにしてある。【選択図】図7

Description

本考案は、圧力調理器、特に家庭用の圧力調理器の圧力調整装置に関する。
従来、この種の圧力調理器の圧力調整装置としては、例えば、特開昭58−190411号公報(特許文献1)記載の圧力調理器の圧力調整弁などが知られている。
この特許文献1の圧力調理器の圧力調整弁は、圧力調理器の内部を大気に連通させる略筒状の通気管と、この通気管内を縦方向に移動できる感圧スピンドルと、上記通気管に対して上記スピンドルの縦方向の位置を調整する圧力調整器と、感圧スピンドルを付勢するスプリングとを備え、この圧力調整弁を圧力調理器の蓋に取付けてなるものである。
これを具体的に説明すると、前記通気管は、上部から下部に向けて階段状の段差を形成して開口断面積を順次に小さくするとともに、上部には雄ネジを形成し、下段部と中程位置に小孔を形成し、下部を圧力調理器の蓋の穴に嵌挿し固定している。感圧スピンドルは、上部に前記スプリングを巻装する一方、下部は段状に段差をつけて小径として、通常時には、感圧スピンドルの下部の小径円筒部を通気管の下部の小径孔部に当接するようにしている。圧力調整器は、伏せたキャップ状をなし、通気管の雄ネジを螺合する雌ネジを有し、上面の裏面には前記スプリングを係止する係止部を形成している。
そして、圧力調整器を一方向に回転すると、圧力調整器は通気管に対して上昇し、感圧スピンドルは上昇する。一方、圧力調整器を反対の方向に回転すると、前記スプリングが付勢状態となり、感圧スピンドルは圧力調整器の下降に追従して通気管に対して下降する。
特開昭58−190411号公報
しかしながら、前記特許文献1の圧力調理器の圧力調整弁は、(a)同特許文献1の第3図に示されているように、圧力調理器内からの煮汁を含む蒸気が、通気管1の下部の小孔11から孔部14を通りスプリング4の収納室に侵入すると共に、通気管1の下部に形成されている小孔18から外部へ放出されるので、前者に起因して前記スプリング4収納室が汚れると共に、スプリング4の腐食や煮汁の乾燥により該スプリング4の動作不良を惹起する虞れがある。又、後者に起因して小孔18からの煮汁等の外部への放出により火傷を負う等の危険があるなどの問題があった。(b)通気管1の上部と圧力調整器3の内周壁とは、螺合構造とする必要がある上に、通気管1の内周壁は上部から下部に向けて階段状の段差を形成して開口断面積を順次に小さくして、その下部の小径孔部に、感圧スピンドル2の下部の小径円筒部21を当接する構造としなければならない。さらに、感圧スピンドル2の下降限界位置では、該感圧スピンドル2の下部に形成した鍔部(突出肩22)が通気管1の下部に形成した孔部14の上面段部(内肩13)に係止する必要がある(特許文献1の第2図参照)など、特許文献1の圧力調整弁は構造が複雑で、各部品の寸法精度を要求され設計上面倒である。
また、(c) 特許文献1の感圧スピンドル2の上部はキャップ23で固着される(特許文献1の3頁右欄2行〜3行目参照)ので、感圧スピンドル2とスプリング4を圧力調理器より取り外すことができない。そのため、スプリング4室内の洗浄もできず、また感圧スピンドル2とスプリング4に付着した煮汁かすも洗浄することができず、スプリング4の錆や動作不良の原因になり、取替えや洗浄もできないという問題がある。
さらに、(d)特許文献1のものは、圧力調整弁だけの構成であるため、圧力調理器内の異常圧対策としては、上記圧力調整弁とは別設の安全弁を設けなければならないという問題がある。
本考案は、上記従来例の圧力調整弁が有する上記(a)〜(d)等の問題点を解決しようとするものであり、圧力調理器内からの煮汁を含む蒸気が、圧力調理器の蓋の穴から取付板裏面側に形成した排気通路を経て取付板の排気口より大気中に放出する構成とし、前記排気通路内で煮汁を含む蒸気が煮汁と蒸気とに分離される構成としているため、煮汁を含む蒸気が直接に排気口より大気中に放出されることがなく、やけどを負う等の心配はなく、安全である。また、圧力調整弁を構成するバネの腐食や動作不良を防止すると共に、バネ収納室を清潔に保持でき、さらに、簡単な構成で、しかも組立及び取り外しが簡単な圧力調理器の圧力調整装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の請求項1の圧力調理器の圧力調整装置は、大気に連通する排気口と、圧力調理器の蓋に形成された穴に連通する弁取付穴とを有し、かつ圧力調理器の蓋に取り付けられる取付板と、この取付板の上面側に回動自在に設けられる略筒状のダイヤルと、前記取付板の弁取付穴に上下動可能に設けられると共に、前記ダイヤルの空室内に臨ませた圧力調整弁とを、少なくとも備え、前記圧力調整弁は、前記弁取付穴の上部にバネにより常時上方に付勢された弁体と、該弁取付穴の下部に垂設した弁座とからなり、前記ダイヤルの空室には、前記弁体と当接する円弧状で傾斜状のカム板を垂設してあり、前記ダイヤルを回動することにより、前記傾斜状のカム板と当接する前記弁体の下動位置が変位され、当該弁体の下動位置と上記バネの力とによって、前記圧力調理器の蓋の穴に対する弁座の着座力を変更できるようにしてあり、前記圧力調理器内の圧力が所望の設定圧力になるように前記ダイヤルを回動することにより、同圧力調理器内の圧力は、圧力調理器の蓋の穴から取付板の弁取付穴裏面側の周辺に形成された排気通路を経て取付板の排気口より大気へ排出され、圧力調理器内の圧力を調節できるようにしてあることを特徴とする。
ここで、取付板には、前記圧力調整弁とダイヤルを有すれば、特に限定されない。
前記圧力調整弁は、前述の如く、バネにより常時上方に付勢された弁体と弁座とを有すれば、特に限定されないが、請求項2に記載しているように、前記圧力調整弁は、取付板の弁取付穴の上縁部に係止される係止部を有する有底筒状で前記バネを収納できるバネ受け兼用弁座と、このバネ受け兼用弁座の下部に嵌装されるパッキン兼用弁座と、前記バネ受け兼用弁座に収容される前記バネと、このバネの上端部を嵌合する弁体とからなり、 前記バネ受け兼用弁座の下部が嵌装されるパッキン兼用弁座が、前記排気通路内で前記バネ受け兼用弁座のバネ収納室とは完全に密閉分離して設けられている方が好ましい。
また、請求項3に記載しているように、前記圧力調整弁を構成する、バネ受け兼用弁座とパッキン兼用弁座とバネと弁体とは、相互に着脱自在で、かつ前記取付板に対し着脱自在に設けてある方が好ましい。
請求項4の圧力調理器の圧力調整装置は、前記取付板には、弁取付穴に隣接して表示フロート嵌装用の第1嵌装穴を穿設してあり、前記表示フロートは、前記第1嵌装穴に嵌装されると共に、該表示フロートの上部はダイヤルの空室に嵌装され、圧力調理器内の内圧変更に応じて同表示フロートが前記ダイヤルの上面より段階的に突出するように構成してあると共に、前記表示フロートが取付板に対し着脱自在に設けてあることを特徴とする。 ここで、表示フロートの上部外周には、圧力調理器の圧力設定に対応する目印を複数個設けると、使用者は所望の目印に一致するようにダイヤル調整により圧力調理器内の調理圧力を目視することができる。
請求項5の圧力調理器の圧力調整装置は、前記取付板には、表示フロート嵌装用の第1嵌装穴に隣接して安全弁嵌装用の第2嵌装穴を穿設してあり、この第2嵌装穴にバネにより上下動可能な弁体を有する安全弁が設けられており、該安全弁の上部は、ダイヤルの空室に設けられたカム板とはフリーになるようにダイヤルの空室に臨ませ、圧力調理器内の圧力が異常の場合に該安全弁が作動するように構成してあることを特徴とする。
ここで、「圧力調理器内の圧力が異常な場合」とは、例えば、圧力調理器内の調理材料の粒子が前記圧力調整弁の弁取付穴などに詰まって機能しなくなった時に作動する場合が考えられ、非常事態においてのみ作動するものである。
請求項6の圧力調理器の圧力調整装置は、前記取付板には、圧力調整弁と表示フロートと安全弁と排気口とダイヤルとを一体的に設けると共に、この取付板を圧力調理器の蓋に着脱自在に設けたことを特徴とする。
請求項1の考案によれば、圧力調理器の蓋に取り付けられる取付板と、この取付板の上面側に設けられる略筒状のダイヤルと、前記取付板の弁取付穴に上下動可能に設けられると共に、前記ダイヤルの空室内に臨ませた圧力調整弁とを、少なくとも備え、前記圧力調整弁は、前記弁取付穴の上部にバネにより常時上方に付勢された弁体と、該弁取付穴の下部に垂設した弁座とからなり、前記ダイヤルの空室には、前記弁体と当接する円弧状で傾斜状のカム板を垂設してあり、前記ダイヤルを回動することにより、前記傾斜状のカム板と当接する前記弁体の下動位置が変位され、当該弁体の下動位置と上記バネの力とによって、前記圧力調理器の蓋の穴に対する弁座の着座力を変更できるようにしてあり、前記圧力調理器内の圧力が所望の設定圧力になるように前記ダイヤルを回動することにより、同圧力調理器内の圧力は、圧力調理器の蓋の穴から取付板の弁取付穴裏面側の周辺に形成された排気通路を経て取付板の排気口より大気へ排出され、圧力調理器内の圧力を調節できるようにしてあることを特徴とする。それゆえ、圧力調理器内からの煮汁を含む蒸気が、圧力調理器の蓋の穴から取付板裏面側に形成した排気通路を経て取付板の排気口より大気中に放出する構成とし、前記排気通路内で煮汁を含む蒸気が煮汁と蒸気とに分離される構成としているため、煮汁を含む蒸気が直接に排気口より大気中に放出されることがなく、やけどを負う等の心配はなく、安全である。また、圧力調整弁を構成するバネの腐食や動作不良を防止できると共に、バネ収納室を清潔に保持することができる。
さらに、前述したように、圧力調理器の蓋に取り付けられる取付板と、取付板の上面側に設けられるダイヤルと、ダイヤルの空室内に臨ませ、かつバネと弁体と弁座とを有する圧力調整弁とを有し、前記ダイヤルの空室には、前記弁体と当接する円弧状で傾斜状のカム板を垂設してあり、前記ダイヤルを回動することにより、前記傾斜状のカム板と当接する前記弁体の下動位置が変位され、当該弁体の下動位置と上記バネの力とによって、前記圧力調理器の蓋の穴に対する弁座の着座力を変更できるようにしてあるから、簡単な構成で、少しのダイヤルの回動で圧力調整ができ、組み立てもできる等の効果を有する。
請求項2の考案によれば、請求項1において、前記圧力調整弁は、取付板の弁取付穴の上縁部に係止される係止部を有する有底筒状で前記バネを収納できるバネ受け兼用弁座と、このバネ受け兼用弁座の下部に嵌装されるパッキン兼用弁座と、前記バネ受け兼用弁座に収容される前記バネと、このバネの上端部を嵌合する弁体とからなり、
前記バネ受け兼用弁座の下部が嵌装されるパッキン兼用弁座が、前記排気通路内で前記バネ受け兼用弁座のバネ収納室とは完全に密閉分離して設けられていることから、煮汁を含む蒸気がバネ収納室に誘導されることがないので、バネ収納室内を常に清潔に保持できると共に、圧力調整弁を構成するバネの腐食や、煮汁が乾燥してバネが作動不良を起こす虞れがなくなる。
請求項3の考案によれば、請求項2において、前記圧力調整弁を構成する、バネ受け兼用弁座とパッキン兼用弁座とバネと弁体とは、相互に着脱自在で、かつ前記取付板に対し着脱自在に設けてあることから、それらの構成部品を清掃し易いし、例えば、バネなどが損傷・汚染・錆つきした場合に新品と取り替えできるなど、損傷等に起因する取り替えが簡単にできる。
請求項4の考案によれば、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記取付板には、弁取付穴に隣接して穿設した第1嵌装穴に表示フロートを嵌装すると共に、該表示フロートの上部はダイヤルの空室に嵌装され、圧力調理器内の内圧に変更に応じて同表示フロートが前記ダイヤルの上面より段階的に突出するように構成してあることから、同一取付板に、前記圧力調整弁に隣接して表示フロートが設けられているため、使用者は表示フロートの上下動位置を手近で見ながら、ダイヤルを所望方向へ回動でき、極めて便利である。しかも、この表示フロートは取付板に対し着脱自在に設けてあるから、表示フロートが隅々まで清掃できるばかりか、取り替えも簡単にできる。
請求項5の考案によれば、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記取付板には、表示フロート嵌装用の第1嵌装穴に隣接して安全弁嵌装用の第2嵌装穴を穿設してあり、この第2嵌装穴にバネにより上下動可能な弁体を有する安全弁が設けられており、該安全弁の上部は、ダイヤルの空室に設けられたカム板とはフリーになるようにダイヤルの空室に臨ませ、圧力調理器内の圧力が異常の場合に該安全弁が作動するようにしてあることを特徴とするから、例えば圧力調理器内の調理材料の粒子が圧力調整弁などに閉塞するなどして、圧力調理器内の圧力が異常な場合に、上記安全弁が作動して安全を確保することができる。しかも、この安全弁は取付板に設けていることから、前記ダイヤルを取り外すことによって、前記圧力調整弁のみならず安全弁の状況が外部から一見できるので、清掃等の際に便利である。
請求項6の考案によれば、請求項4または5において、前記取付板には、圧力調整弁と表示フロートと安全弁と排気口とダイヤルとを一体的に設けると共に、この取付板を圧力調理器の蓋に着脱自在に設けているから、圧力調理器内の圧力を検出ないし表示する部品(圧力調整弁、安全弁及び表示フロート)が、圧力調理器の蓋に対して、同体的にコンパクトに組付けや取り外しができ、デザイン的にもすっきりできるばかりか、使用者に操作し易いし、清掃等もし易い。
本考案に係る圧力調理器の圧力調整装置を取り付けた実施例1の全体の斜視図である。 図1における圧力調理器の蓋の底面図である。 図2においてナットを取り外した状態の底面図である。 図2におけるナットの正面図である。 図1における取付板の平面図である。 図1における取付板の底面図である。 図1における取付板及びダイヤルを圧力調理器の蓋に取り付けた状態の要部縦断面図である。 図7において圧力調整弁とダイヤルのカム板と取付板と圧力調理器の蓋との関係を示す要部縦断面図である。 図7におけるダイヤルの底面図である。 図9のA−A線からみた側面図である。 図7の状態で圧力調理器内の圧力が設定圧力より高くなり圧力(及び蒸気)が大気に排出される状態を示す縦断面図である。 図11の圧力調整弁が開弁され圧力調理器内の圧力(及び蒸気)が大気に排出される状態を示す説明図である。 図1において圧力調理器内の圧力が所望圧力1番になるように、ダイヤルを反時計方向に回動した場合の要部縦断面図である。 図13において圧力調整弁とダイヤルのカム板と取付板と圧力調理器の蓋との関係を示す要部縦断面図である。 図13におけるダイヤルの底面図である。 図15のB−B線からみた側面図である。 図1において圧力調理器内の圧力が所望圧力2番になるように、ダイヤルを反時計方向に更に回動した場合の要部縦断面図である。 図17において圧力調整弁とダイヤルのカム板と取付板と圧力調理器の蓋との関係を示す要部縦断面図である。 図17におけるダイヤルの底面図である。 図19のC−C線からみた側面図である。
本考案の圧力調理器の圧力調整装置は、大気に連通する排気口と、圧力調理器の蓋に形成された穴に連通する弁取付穴とを有し、かつ圧力調理器の蓋に取り付けられる取付板と、この取付板の上面側に回動自在に設けられる略筒状のダイヤルと、前記取付板の弁取付穴に上下動可能に設けられると共に、前記ダイヤルの空室内に臨ませた圧力調整弁とを、少なくとも備え、前記圧力調整弁は、前記弁取付穴の上部にバネにより常時上方に付勢された弁体と、該弁取付穴の下部に垂設した弁座とからなり、前記ダイヤルの空室には、前記弁体と当接する円弧状で傾斜状のカム板を垂設してあり、前記ダイヤルを回動することにより、前記傾斜状のカム板と当接する前記弁体の下動位置が変位され、当該弁体の下動位置と上記バネの力とによって、前記圧力調理器の蓋の穴に対する弁座の着座力を変更できるようにしてあり、前記圧力調理器内の圧力が所望の設定圧力になるように前記ダイヤルを回動することにより、同圧力調理器内の圧力は、圧力調理器の蓋の前記穴から取付板の弁取付穴裏面側の周辺に形成された排気通路を経て取付板の排気口より大気へ排出され、圧力調理器内の圧力を調節できるようにしてあることを特徴とする。
より詳細には、以下の実施例を参照するとよい。
本考案の好適な実施例1を図1〜図20に基づいて以下に説明する。
図1は本考案に係る圧力調理器の圧力調整装置を取り付けた実施例1の全体の斜視図、図7は図1における取付板及びダイヤルを圧力調理器の蓋に取り付けた状態の要部縦断面、図11は図7の状態で圧力調理器内の圧力が設定圧力より高くなり圧力(及び蒸気)が大気に排出される状態を示す縦断面図、図13は図1において圧力調理器内の圧力が所望圧力1番になるように、ダイヤルを反時計方向に回動した場合の要部縦断面図、図17は図1において圧力調理器内の圧力が所望圧力2番になるように、ダイヤルを反時計方向に更に回動した場合の要部縦断面図である。
上記各図において、1は圧力調理器で、この圧力調理器1は圧力調理器本体2と、圧力調理器本体2の上部開口を閉塞する圧力調理器の蓋3と、把手4とからなっている。
圧力調理器の蓋3は公知のものであって、把手4の直径線上における圧力調理器の蓋3の上面の内周側には、半楕円形状の凹陥部(図示せず)が形成されているとともに、該圧力調理器の蓋3の外周側壁3aは、圧力調理器本体2の上部開口縁部に形成された環状鍔部(図示せず)に気密に係合されるように構成してある。
10は、圧力調理器の蓋3の上面に形成した前記凹陥部にセットされる取付板である。この取付板10は、図5に示されているように、平面から見て半楕円形状であって、その半楕円形状部10aの後部(基部)には圧力調理器の蓋3の外周側壁3aの円弧面に添うように円弧状の垂下壁10bが形成されている。そこで、取付板10を圧力調理器の蓋3に取り付ける場合には取付板10の半楕円形状部10aを蓋3の凹陥部に位置合わせすると共に、垂下側壁10bを蓋3の外周側壁3aの円弧面に抱持するようにセットし、蓋3の裏面側から後述するナット等の締め付け手段により固着する。
前記取付板10は、半楕円形状部10aに円形状の凹陥部11を形成して、該凹陥部11の外周側壁にはヘリコイド突条11aを形成している。前記凹陥部11内には、その直径線上の後部(基部)から前部に向けて、後述する圧力調整弁30を嵌装する弁取付穴12と、表示フロート40を嵌装する第1嵌装穴13と、安全弁50を嵌装する第2嵌装穴14とを順次に穿設している。この実施例では、前記弁取付穴12と第2嵌装穴14とを小径の円形状穴とし、中央部の第1嵌装穴13を前記両穴12、14より大径の略楕円形状穴としている。しかし、本考案では、これら3個の穴12、13、14の大きさは上記の如き大きさに限定されるものではない。
取付板10の裏面側には、図6に示されているように、半楕円形状部10aの底部と垂下側壁部10bの底部との環状の隔壁10a1内には、弁取付穴12の裏面側を囲繞する略方形状の囲繞壁15と、第1嵌装穴13の裏面側を囲繞する略楕円形状の囲繞壁16とを一体に形成している。そして、上記囲繞壁15、16の底部には、全周に亘ってパッキン嵌装用の溝(15b、16b)が形成されている。厳密に言えば、略方形状の囲繞壁15の前端部壁15cに形成される溝は、略楕円形状の囲繞壁16の溝16bの後端部の溝と共用している。すなわち、前部が略楕円形状で後部が断面略コ字状の外側囲繞壁(16c、15d)と、前記略方形状の囲繞壁15の内側囲繞壁15eとの間に,前記溝15a,16aが形成されている。この溝(15b、16b)に、前部が楕円形状で後部が略方形状(但し、前端部は前記楕円形状部の後端部と共用している。)として一体成形したパッキン17を嵌装している。上記囲繞壁15、16とパッキン17とを有する取付板10が、圧力調理器の蓋3に密着してセットされることにより、排気通路20が形成される。
また、半楕円形状部10aの底部に形成された隔壁10a1内には、図6に示されているように、前記略方形状の囲繞壁15の外側囲繞壁15dの上下に亘り、円弧状の外側隔壁10a2と円弧状の内側隔壁10a3とが形成され、この外側隔壁10a2と内側隔壁10a3と前記取付板10の半楕円形状部10aの一部との間に略C形状の溝18aが形成されている。この溝18aに、略C形状のパッキン18が嵌装されており、このパッキン18で前記安全弁50(第2嵌装穴14)も囲まれている。前記外側隔壁10a2と内側隔壁10a3とパッキン18とが排気通路22を構成する。
そして、前記排気通路20と排気通路22とは連通させており、安全弁50から放出される圧力(蒸気)と圧力調整弁30から放出される圧力(蒸気)は、取付板10に形成した排気口21から共通して誘導し大気に排出される。
前記囲繞壁15の空室は排気通路20としてあると共に、該囲繞壁15の後端部壁15aから外部に向けて排気口21が形成されている。
取付板10の弁取付穴12には上下動可能に圧力調整弁30が設けられる。
この圧力調整弁30は、前記弁取付穴12の上部にバネ33により常時上方に付勢された弁体34と、該弁取付穴12の下部に垂設したバネ受け兼用弁座31、パッキン兼用弁座32とからなっている。
この実施例では、前記圧力調整弁30は、取付板10の弁取付穴12の上縁部に係止される係止部31aを有する有底筒状でバネ33を収納できるバネ受け兼用弁座31と、このバネ受け兼用弁座31の下部に嵌装されるパッキン兼用弁座32と、前記バネ受け兼用弁座31に収容されるコイルバネからなるバネ33と、このバネ33の上端部を嵌合する空室34aと芯棒部34bとを有する駒形状の弁体34とからなっている。
この圧力調整弁30の組付例を説明すると、先ず、取付板10の弁取付穴12に上方からバネ受け兼用弁座31を嵌挿して、その係止部31a、31aを弁取付穴12の上縁部に係止する。次に、バネ受け兼用弁座31のバネ収納室31bにコイルバネからなるバネ33を収納する。そして、バネ33の中空部に弁体34の芯棒部34bを挿入するとともに、空室34aでバネ33の上端部を嵌合する。この場合、前記バネ33と弁体34とは、取付板10の弁取付穴12の前部外周縁部に突設した支柱部12aの円弧面に当てがって、位置決め及び揺動防止が図られている。最後に、取付板10の裏面側から前記バネ受け兼用弁座31の下部にパッキン兼用弁座32を嵌装して保持する。
このとき、前記パッキン兼用弁座32は、図6、図7、図11、図13及び図17で示されているように、囲繞壁15で囲まれた排気通路20内を臨ませてある。そして、パッキン兼用弁座32の底板部32aの中央に垂設した小径円柱部32bを、圧力調理器の蓋3に形成した穴3bに臨ませると共に、閉弁時にはパッキン兼用弁座32の上端部が弁取付穴12を密封すると共に、該パッキン兼用弁座32の底板部32aが圧力調理器の蓋3の穴3bを閉塞し密封している。従って、前記パッキン兼用弁座32が、前記排気通路20内でバネ受け兼用弁座31のバネ収納室31bとは完全に密閉分離して設けられているから、圧力調理器1内で調理されている調理物の煮汁を含む蒸気がバネ収納室31bに誘導されることが無く、前述した効果を有する。
前述したように、前記圧力調整弁30を構成する、バネ受け兼用弁座31とパッキン兼用弁座32とバネ33と弁体34とは、相互に着脱自在で、かつ前記取付板10に対し着脱自在に設けてあるから、それらの各構成部品を清掃し易いし、取り替えや組付けも簡単にできる。
また、取付板10の第1嵌装穴13には 表示フロート40が嵌装されると共に、該表示フロート40の上部は後述するダイヤル60の空室64に嵌装され、圧力調理器1内の内圧変更に応じて同表示フロート40が前記ダイヤル60の上面より段階的に突出するように構成してある。そして、前記表示フロート40は取付板10に対し着脱自在に設けてある。
表示フロート40は、内部に弁室を有する略筒状のケース体41と、前記ケース体41の弁室に挿入されて常時にはバネにより下方向へ付勢された弁棒42と、弁棒42の上端部に連結されて、外周側面に間隔をおいて帯状線43a、43bの目印を設けたキャップ状の表示体43とからなっている。
ケース体41は、取付板10の第1嵌装穴13に嵌挿される略楕円状の下半部41aと、下半部より小径の円筒状とした上半部41bとからなっている。そして、前記下半部41aの上端部には略楕円状の環状鍔部41cが形成されており、表示フロート40を第1嵌装穴13に嵌装したときに、前記環状鍔部41cが第1嵌装穴13の段部13aに係止される。このとき、表示フロート40の表示体43の底部は、取付板10の支柱部12aと、第1嵌装穴13の外周縁部に突設した支柱部13bとに係止されるようにしてあり、表示体43の上面は後述するダイヤル60の上面と略同一面となるようにしてある。
表示フロート40の下半部41aの下部には雄ねじ41dが形成されていると共に、その下部には環状凹部が形成されている。そして、弁棒42の下端部を収納した状態のパッキン44を、下半部41aの環状凹部に保持している。
また、前記取付板10には、表示フロート嵌装用の第1嵌装穴13に隣接して安全弁嵌装用の第2嵌装穴14を穿設してあり、この第2嵌装穴14にバネ51により上下動可能な弁体52を有する安全弁50が設けられている。この安全弁50の上部は後述するダイヤル60の空室64に臨ませ、圧力調理器1内の圧力が異常の場合にこの安全弁50が作動するように構成してある。
第2嵌装穴14は、前記支柱部13bと一体成形して上方に突設した筒体14aで形成し、この筒体14a内の第2嵌装穴14に弁体52を嵌挿して、下部に巻装したバネ51で同弁体52が常時には下方へ付勢されると共に、該弁体52の上端に形成した係止部53が前記筒体14aの上端面に係止されるようにしてある。
そして、弁体52は円筒状で中空であって、下端部にはドーナツ状の鍔部52aを形成し、この鍔部52aで前記バネ51の受部と上動時における抜け止めとの役目を持たせている。また、弁体52の下端部には前記鍔部52a及びバネ51の下部を被覆するようにパッキン54が設けられている。この安全弁50が圧力調整器1内の異常な圧力を検知して作動した場合には、蒸気や圧力は前記排気通路22を経て排気口21より大気へ排出される。
前述した圧力調整弁30、表示フロート40及び安全弁50が設けられた取付板10の上面側には、中央部に開口部61を形成した倒立したキャップ状のダイヤル60が回動自在に設けられている。
このダイヤル60は、外周面には回動し易いようにローレット62(図1参照)が形成されていると共に、下端部外周には取付板10の凹陥部11に形成したヘリコイド突条11aに係合する係合凹溝63が形成され、前記ヘリコイド突条11aと係合凹溝63とを係合することにより、ダイヤル60が取付板10に固着される。
前記ダイヤル60の裏面側には、前記開口部61と連通する空室64が形成されており、この空室64内には、開口部61と接続して、圧力調整弁30の弁体34と当接する円弧状で傾斜状のカム板65が垂設してある(図7〜図20参照)。このカム板65の下端部には円弧面に沿って多数のカム歯66・・・66が形成され、このカム歯66・・・66が圧力調整弁30の弁体34の尖頭部34cに当接するようにしてある(図8、図12、図14、図16、図18参照)。
従って、前記ダイヤル60を回動することにより、前記傾斜状のカム板65と当接する前記弁体34の下動位置が変位され、当該弁体34の下動位置と上記バネ33の力とによって、前記圧力調理器の蓋3の穴3bに対するバネ受け兼用弁座31、パッキン兼用弁座32の着座力を変更できるようにしてある。
以上の構成により、前記圧力調理器1内の圧力が所望の設定圧力になるように前記ダイヤル60を回動することにより、同圧力調理器1内の圧力は、圧力調整弁30の弁座31、32をバネ33の付勢力に抗して上動して、圧力調理器の蓋3の穴3bから取付板10の弁取付穴12裏面側の周辺に形成された排気通路20を経て取付板10の排気口21より大気へ排出され、圧力調理器1内の圧力が調節される。
なお、ダイヤル60の空室64内で、図9及び図10において、カム板65の始端部と外周側壁67との間に形成したリブ68が、取付板10に設けたネジ19に当接するまで、図1に示されたダイヤル60が反時計方向に回動でき、前記リブ68とネジ19とによる回り止め位置では、圧力調整弁30に対するカム板65の回動位置は図18に示される位置となる。
一方、ダイヤル60を時計方向に回動すると、前記リブ68と取付板10に突設した支柱部12aとにより回り止めされ、それ以上の時計方向の回動が阻止される。このときのカム板65の回動位置は図8に示される位置となる。
つまり、ダイヤル60の回動範囲は、円弧状のカム板65のストローク長さにより規制されることになる。ナオ、上記回り止め機構は種々設計変更できるもので、上記構成に限定されない。
図2、図7、図11、図13、図17において、45は表示フロート40の下半部41aに形成された雄ネジ41dに雌ネジ45aを螺合して、取付板10を圧力調理器の蓋3の上面に固定するためのナットである。
以上に説明したように、前記取付板10には、圧力調整弁30と表示フロート40と安全弁50と排気口21とダイヤル60とを一体的に設けると共に、この取付板10を圧力調理器の蓋3にナット45を介して着脱自在に設けているから、既述したように、圧力を検出ないし表示する部品が、圧力調理器の蓋に対して組付け、取り外しができ、清掃し易いなどの利点を有する。
また、取付板10の上面には、ダイヤル60の外周面と排気口21との間に基準マーク70を設ける一方、ダイヤル60の上面には、前記基準マーク70に対向するように、複数のマーク71、72、73(例えば図1では「0、1、2」)が設けられている。それらのマーク71、72、73は、前記ダイヤル60に設けたカム板65のカム歯66の回動位置を示し、それぞれ0気圧(大気圧)、中圧(例えば約1.6〜1.8圧力)、高圧(例えば2.4圧力)に対応する。各マーク71、72、73の位置は、ダイヤル60が前記
基準マーク70に対向する位置に移動するとき、カム板65のカム歯66が圧力調整弁30の弁体34の尖頭部34cと当接する際に「カチッ」という音がするようにしてある。
次に、本実施例の作用ないし使用方法について説明する。
図1に示すように、圧力調整弁30、表示フロート40、安全弁50及びダイヤル60等を取付けた取付板10を圧力調理器の蓋3に取付け、この圧力調理器の蓋3を圧力調理器本体2にセットする。そして、ダイヤル60を時計方向又は反時計方向へ回動すると、圧力調整弁30はダイヤル60の回動方向に従って、前記カム板65と圧力調整弁30の弁体34との係合状態による下動位置が変位されると共に、バネ33との力によって、圧力調理器の蓋3の穴3bに対する弁座の着座力が変更される。
そこで、使用者は、圧力調理器1内の圧力が所望の圧力になるようにダイヤル60の回動位置を調整する。この調整は所望の圧力を示すマーク71、72、73のいずれか1つを基準マーク70に合わせることによって行われる。
例えば、圧力調理器1内の圧力を大気圧と同じ圧力で調理したい場合には、図1に示されているように、ダイヤル60のマーク71を取付板10の基準マーク70に合わせて、圧力調理器1に対し熱入力し調理物を加熱する。このとき、ダイヤル60の裏面側に形成したリブ68は取付板10に突設した支柱部12aに係止され時計方向への回動が阻止されている。そして、図7、図8、図10に示されているように、圧力調整弁30の弁体34の尖頭部34cに対するダイヤル60に設けた傾斜状カム板65のカム歯66は最も高い位置にあり、前記尖頭部34cとカム歯66とは接触しない。そのため、カム板65が弁体34を介してバネ受け兼用弁座31及びパッキン兼用弁座32を下方へ押し下げる(押圧力)はなく、バネ33の上動を規制するのみである。それゆえ、前記弁座31,32に対する押圧力はバネ33が担うものである。
圧力調理器1の使用中、当初は、バネ33の押圧力により、圧力調整弁30のパッキン兼用弁座32の上部が、弁取付穴12を密閉しながら、パッキン兼用弁座32の底板部32aが、圧力調理器の蓋3の穴3bを密封し閉弁している(図7、図8参照)。そのため、圧力調理器1内に発生した圧力は、前記パッキン兼用弁座32の底面に作用し、もし、その圧力が高くなって、前記バネ33の押圧力に抗して前記パッキン兼用弁座32を上昇させる。そして、その圧力の上昇により、図11と図12に示すように、前記パッキン兼用弁座32が前記圧力調理器の蓋3の穴3bに接触しなくなって開弁状態になると、圧力調理器1内の煮汁を含む蒸気(圧力)は、図11と図12で矢印で示しているように、圧力調理器の蓋3の穴3bから取付板10の裏面側に形成されたバネ収容室とは完全に密封分離された排気通路22を経て、取付板10の排気口21より大気中に放出される。このとき、前記排気通路22内で煮汁を含む蒸気が煮汁と蒸気とに分離されるので、煮汁を含む蒸気が直接に排気口より大気中に放出されることがなく、やけど等の心配はなく安全である。
上記状態において、表示フロート40の上面は、何ら上動することなく、当初と同じく、ダイヤル60の上面と略同一のままである。
また、安全弁50は、圧力調理器1内の圧力が異常な場合に作動するものであるから、それに使用されているバネ51は、前記圧力調整弁30のバネ33より強い押圧力を有する。従って、圧力調理器の内圧が異常圧でない限り作動せず、そのパッキン54は上記バネ51の押圧力で圧力調理器の蓋3の穴3bを密封したままである(図7、図11参照)。このパッキン54に当たった圧力は、前記圧力調整弁30の場合と同一経路、つまり穴3bから排気通路22を経て排気口21より大気へ放出される。
上記のように、圧力が大気へ放出されるに従って、圧力調理器1内の圧力は低下して、圧力調整弁30のバネ33がバネ受け兼用弁座31を介してパッキン兼用弁座32を下降させ、同パッキン兼用弁座32が、図7に示されるように、圧力調理器の蓋3の穴3bを再び密封して圧力調理器1の内部を大気から遮断する。そして、圧力調理器1に対する圧力調理器内の調理圧力が変わらなければ、上記行程が繰り返される。
次に、圧力調理器1内の圧力を大気圧より高い中圧(例えば約1.6〜1.8圧力)で調理したい場合には、図1のダイヤル60のマーク72が取付板10の基準マーク70に合わさるように、図1においてダイヤル60を反時計方向に回動する。この場合は、図13、図14、図16に示されているように、圧力調整弁30の弁体34の尖頭部34cに対するダイヤル60の傾斜状カム板65のカム歯66は中程度の高さ位置にあり、前記尖頭部34cとカム歯66は接触している。そのため、カム板65が弁体34を介してバネ33を圧縮しているので、バネ受け兼用弁座31及びパッキン兼用弁座32を下方へ押し下げる力(押圧力)は前記図7及び図8より強い。
この中圧で調理する場合の作用は、前記[0057]〜[0059]と同様であるので、詳細な説明は省略する。
なお、この場合、表示フロート40の上部の帯状線43aは、図13に示すように、ダイヤル60の上面から突出して外部から視認できる。
更に、圧力調理器1内の圧力を大気圧より更に高い高圧(例えば約2.4圧力)で調理したい場合には、図1のダイヤル60のマーク73が取付板10の基準マーク70に合わさるように、図1においてダイヤル60を反時計方向に回動する。この場合は、図17、図18、図20に示されているように、圧力調整弁30の弁体34の尖頭部34cに対するダイヤル60の傾斜状カム板65のカム歯66は最低位置にあり、前記尖頭部34cとカム歯66は接触している。そのため、カム板65が弁体34を介してバネ33を強く圧縮しているので、バネ受け兼用弁座31及びパッキン兼用弁座32を下方へ押し下げる力(押圧力)は、前記図13及び図14より強く、この実施例では最強としている。
この高圧で調理する場合の作用は、前記中圧の場合と同様であり、詳細には前記[0057]〜[0059]を参考にするとよい。
なお、この場合、表示フロート40の上部の帯状線43a、43bは、図17に示すように、ダイヤル60の上面から突出して外部から視認できる。
上記高圧状態のマーク73から中圧状態のマーク72又は大気圧状態のマーク71へ設定を変更する場合には、ダイヤル60を時計方向に回動し、72又は71のマークを基準マーク70に合わせるとよい。
中圧状態のマーク72及び高圧状態のマーク73に設定すべくダイヤル60を回動する場合は、「カチッ」と音がするので、聴覚を通じても操作の確認ができる利点がある。
(変形例等)
なお、前記実施例では、取付板10には、圧力調整弁30と表示フロート40と安全弁50とダイヤル60とを設けているが、本考案では、表示フロート40と安全弁50は設けることなく、圧力調整弁30とダイヤル60のみを設けた構成も採用することができる(請求項1参照)。又は圧力調整弁30とダイヤル60と表示フロート40とを設けたもの、或いは圧力調整弁30とダイヤル60と安全弁50とを設けたものを採用することができる
また、本考案では、取付板10に、圧力調整弁30とダイヤル60のほかに、表示フロート40または安全弁50を設けた構成も採用することができる(請求項4,請求項5参照)。
1 圧力調理器
3 圧力調理器の蓋
3b 穴
3c 穴
10 取付板
11 凹陥部
12 弁取付穴
12a 支柱部
13 第1嵌装穴
13b 支柱部
14 第2嵌装穴
15 囲繞壁
16 囲繞壁
20 排気通路
21 排気口
22 排気通路
30 圧力調整弁
31 バネ受け兼用弁座
32 パッキン兼用弁座
33 バネ
34 弁体
34c 尖頭部
40 表示フロート
43 表示体
44 パッキン
45 ナット
50 安全弁
51 バネ
52 弁体
54 パッキン
60 ダイヤル
61 開口部
64 空室
65 カム板
66 カム歯
68 リブ
70 基準マーク
71、72、73 マーク

Claims (6)

  1. 大気に連通する排気口と、圧力調理器の蓋に形成された穴に連通する弁取付穴とを有し、かつ圧力調理器の蓋に取り付けられる取付板と、
    この取付板の上面側に回動自在に設けられる略筒状のダイヤルと、
    前記取付板の弁取付穴に上下動可能に設けられると共に、前記ダイヤルの空室内に臨ませた圧力調整弁とを、少なくとも備え、
    前記圧力調整弁は、前記弁取付穴の上部にバネにより常時上方に付勢された弁体と、該弁取付穴の下部に垂設した弁座とからなり、
    前記ダイヤルの空室には、前記弁体と当接する円弧状で傾斜状のカム板を垂設してあり、
    前記ダイヤルを回動することにより、前記傾斜状のカム板と当接する前記弁体の下動位置が変位され、当該弁体の下動位置と上記バネの力とによって、前記圧力調理器の蓋の穴に対する弁座の着座力を変更できるようにしてあり、
    前記圧力調理器内の圧力が所望の設定圧力になるように前記ダイヤルを回動することにより、同圧力調理器内の圧力は、圧力調理器の蓋の穴から取付板の弁取付穴裏面側の周辺に形成された排気通路を経て取付板の排気口より大気へ排出され、圧力調理器内の圧力を調節できるようにしてあることを特徴とする圧力調理器の圧力調整装置。
  2. 前記圧力調整弁は、取付板の弁取付穴の上縁部に係止される係止部を有する有底筒状で前記バネを収納できるバネ受け兼用弁座と、このバネ受け兼用弁座の下部に嵌装されるパッキン兼用弁座と、前記バネ受け兼用弁座に収容される前記バネと、このバネの上端部を嵌合する弁体とからなり、
    前記バネ受け兼用弁座の下部が嵌装されるパッキン兼用弁座が、前記排気通路内で前記バネ受け兼用弁座のバネ収納室とは完全に密閉分離して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調理器の圧力調整装置。
  3. 前記圧力調整弁を構成する、バネ受け兼用弁座とパッキン兼用弁座とバネと弁体とは、相互に着脱自在で、かつ前記取付板に対し着脱自在に設けてあることを特徴とする請求項2に記載の圧力調理器の圧力調整装置。
  4. 前記取付板には、弁取付穴に隣接して表示フロート嵌装用の第1嵌装穴を穿設してあり、前記表示フロートは、前記第1嵌装穴に嵌装されると共に、該表示フロートの上部はダイヤルの空室に嵌装され、圧力調理器内の内圧変更に応じて同表示フロートが前記ダイヤルの上面より段階的に突出するように構成してあると共に、前記表示フロートが取付板に対し着脱自在に設けてあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧力調理器の圧力調整装置。
  5. 前記取付板には、表示フロート嵌装用の第1嵌装穴に隣接して安全弁嵌装用の第2嵌装穴を穿設してあり、この第2嵌装穴にバネにより上下動可能な弁体を有する安全弁が設けられており、該安全弁の上部はダイヤルの空室に臨ませ、圧力調理器内の圧力が異常の場合に該安全弁が作動するように構成してあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の圧力調理器の圧力調整装置。
  6. 前記取付板には、圧力調整弁と表示フロートと安全弁と排気口とダイヤルとを一体的に設けると共に、この取付板を圧力調理器の蓋に着脱自在に設けたことを特徴とする請求項4または請求項5のいずれかに記載の圧力調理器の圧力調整装置。
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