JP3171839B2 - 電子機器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電子機器に関するものである。

［従来の技術］ 時計手段および電子制御手段を有する電子カメラ、た
とえばスチルビデオカメラにおいては、従来、カメラの
制御を行うマイコンの他に、時計用のマイクロプロセッ
サチップなどのデバイスを個別に有し、時計機能を継続
させるために、主電池の他に、時計専用の電池（たとえ
ばリチウム電池）を設けていた。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来例では、時計機能を実現する
ために、高価な時計用のLSIなどのデバイスを必要と
し、しかもまた、より一層の小型化を目指す電子スチル
カメラにおいては、上述したデバイス分だけ実装面積が
増えるので不利である。

しかも、リチウム電池などの電池を時計用デバイス専
用に用いるので、常に消費し続けるため、高価な電池の
寿命を早めることになる。

さらにまた、主電池があっても時計用電池がなければ
時計機能が用いられないという欠点があった。

そこで、本発明の目的は、時計機能専用の電源を主電
源とは別個に設けることなく、上述した欠点を解決した
電子機器を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ このような目的を達成するために、本発明の電子機器
は、時計手段と、装置の動作を制御するための制御手段
と、前記時計手段および前記制御手段に電力を供給する
ための第１の給電手段と、少なくとも前記時計手段に電
力を供給するための第２の給電手段と、前記第１の給電
手段が正常に給電可能な状態にあるときには前記第２の
給電手段からの電力に代えて前記第１の給電手段からの
電力を前記時計手段および前記制御手段に供給し、前記
第１の給電手段が正常に給電可能な状態にないときには
前記第２の給電手段からの電力を少なくとも前記時計手
段に供給する切換手段とを備え、前記第１の給電手段か
ら第１の電圧変換手段と第１のダイオードを介して電力
を供給する第１の電力供給路と、前記第１の給電手段か
ら第２の電圧変換手段と第２のダイオードを介して電力
を供給する第２の電力供給路と、前記第２の給電手段か
ら第３のダイオードを介して電力を供給する第３の電力
供給路と、を有し、前記切換手段の前記電力供給の切換
は、前記第１のダイオード、前記第２のダイオードおよ
び前記第３のダイオードによって出力電圧の高い方を取
り出すことによって行い、前記制御手段は、記録あるい
は再生などの動作時は前記第１のダイオード出力電圧に
より前記第１の給電手段から電力を供給し、非動作時は
前記第２のダイオード出力電圧により前記第１の給電手
段から電力を供給する様、前記第１の電圧変換手段を制
御することを特徴とする。

［作 用］ 上述の構成により、第１の給電手段が消耗していない
場合には、時計動作も含めて、装置は第２の給電手段か
らの電力に代えて第１の給電手段より給電されて動作
し、該第１の給電手段が消耗したり、あるいは装置から
取り外された場合には、たとえば予備電池などのような
第２の給電手段により少なくとも時計動作を持続するよ
うに切り換えることができ、前記第２の給電手段の電力
を時計動作のために常に消費し続けることを防止するこ
とができる。

［実施例］ 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。

第１図は本発明の一実施例のシステム構成を示すブロ
ック図である。

第１図において、100はレンズ、101はシャッタ、102
はシャッタ２を駆動するためのドライバ、103は撮像素
子である。104は撮像素子103より出力される撮像信号よ
り輝度および色差信号を作るプロセス回路、105はプロ
セス回路104より出力される輝度および色差信号に対し
て変調等の処理を行う記録回路である。

106は磁気記録媒体であるビデオフロッピー、107はビ
デオフロッピー106を回転駆動するためのシートモー
タ、108は記録回路105より出力される信号をビデオフロ
ッピー106に記録するための磁気ヘッドである。

109はビデオフロッピー106に記録された信号の有無を
検出し、および復調等の処理を行う再生回路であり、出
力端子110より再生ビデオ信号が出力される。

111はビデオフロッピー106に記録されたビデオ信号を
磁気ヘッド108により消去するための消去回路である。

112は記録回路105、消去回路111、再生回路109のいず
れかひとつを選択する切換えスイッチである。

113はシステムの状態および各種データを表示するた
めの発光ダイオードや液晶表示器などのディスプレイで
ある。

114はシステム全体を制御する全体制御部（システム
コントロールユニット）であって、マイクロプロセッサ
により構成される。この全体制御部114は、カメラの電
子制御手段および時計手段の双方をひとつのデバイスで
実現する。

115は全体制御部114に各種指示を入力するためのスイ
ッチ群である。ここで、各スイッチSW1,SW2,REC,PLAY,U
P,DOWN,MODE,BLC,IDの機能について説明する。

スイッチSW1の入力により、測光，モータ107の回転等
の記録準備を行う。

スイッチSW2の入力により、記録動作を行う。

スイッチRECの入力により、記録モードとなる。

スイッチPLAYの入力により、再生モードとなり再生動
作を開始させる。

スイッチUP,DOWNの入力により、磁気ヘッド108のトラ
ック移動および各種データ（たとえば日付等）アップ，
ダウン等を行う。

スイッチMODEの入力により、各種モード（REC/PLAY時
の各種モード）の切換えを行う。

スイッチBLCの入力により、逆光補正を行う。

スイッチIDの入力により、各種IDデータ（たとえば、
日付，時間，シャッタースピード等のデータ）の変更お
よび設定を行う。

さらに、第１図において、120は電源部であり、全体
制御部114に給電すると共に、この全体制御部114によっ
て制御される。この電源部120の詳細は第２図に示す。

第２図は、第１図に示した電源部120の具体例を詳細
に示す回路図である。第２図において、B1は主電池電源
であるバッテリー、B2は予備電池電源であるバッテリー
である。

200および201はバッテリーB1の正側端子に接続され、
このバッテリーB1より定電圧を得るためのレギュレータ
である。レギュレータ201は全体制御部114によりその電
圧出力を制御することができる。

バッテリーB2の正側端子を抵抗R1を介してダイオード
D1のアノードに接続する。レギュレータ200の出力端子
を抵抗R2を介してダイオードD2のアノードに接続する。
レギュレータ201の出力端子をダイオードD3のアノード
に接続する。

ダイオードD1,D2,D3の各カソードを共通接続してセレ
クタを構成し、そのセレクタより電源出力を取り出して
全体制御部114に供給する。ここで、各カソードの共通
接続点を抵抗R3を介して接地する。

ダイオードD2およびD3の各アノードにダイオードD4お
よびD5の各アノードをそれぞれ接続する。これらダイオ
ードD4およびD5の各カソードを共通接続し、さらに抵抗
R4を介して接地する。それと共に、これらダイオードD4
およびD5の各カソードの共通接続点には、スイッチ群11
5の各スイッチの一端をそれぞれ抵抗R5を介して共通に
接続する。

ここで、通常時、すなわちバッテリーB1およびB2が装
填されているとき、 （ダイオードD1の出力電圧）＜ （ダイオードD2の出力電圧）＜ （ダイオードD3の出力電圧） とする。

上記構成において、記録時の動作を説明する。

今、スイッチ群115中のスイッチRECより入力を行うと
する。このRECスイッチ入力によりビデオフロッピー106
の所定トラックへの記録待機状態となる。この状態で
は、全体制御部114によりレギュレータ201の出力をオフ
とする。このとき、 （ダイオードD1の出力電圧）＜ （ダイオードD2の出力電圧） であるため、ダイオードD2の出力電圧により、全体制御
部114は時計動作およびスイッチ群115のキースキャン動
作を行う。

ここで、スイッチSW2の入力があると、レギュレータ2
01の出力は直ちにオンとなる。このとき、 （ダイオードD2の出力電圧）＜ （ダイオードD3の出力電圧） であるため、ダイオードD3の出力電圧により、全体制御
部114は記録動作を行う。

すなわち、レンズ100およびシャッタ101を介して、撮
像素子103に映し出された被写体像は、電気信号に変換
され、さらにプロセス回路104により、輝度，色差信号
が作られる。そして、記録回路105で変調等の処理が施
され、この信号が磁気ヘッド108よりビデオフロッピー1
06に記録される。

記録終了後、全体制御部114は、再び、レギュレータ2
01の出力をオフとし、ダイオードD2の出力電圧により、
全体制御部114は動作し、再び記録待機状態となる。

次に、再生時の動作を説明する。

スイッチ群115中のスイッチPLAYより入力を行うとす
る。このPLAYスイッチ入力により、ビデオフロッピー10
6の所定トラックの再生を行う。

この状態では、全体制御部114によってレギュレータ2
01の出力をオンとする。その結果、ダイオードD3の出力
電圧により全体制御部114は動作する。

ビデオフロッピー106に記録された信号は、磁気ヘッ
ド108より再生回路109に入力され、ここで、復調等の処
理が成されて、端子110より再生ビデオ信号が出力され
る。

ここで、バッテリーB1が消耗して低下した場合、ある
いはバッテリーB1が取り出された場合について考える。
この場合には、 （ダイオードD2,D3の出力電圧）＜ （ダイオードD1の出力電圧） となるので、ダイオードD1の出力電圧により、全体制御
部114は、時計動作を継続することができる。

ここで、バッテリーB1によって全体制御部114が動作
している場合には、ダイオードD4およびD5の出力電圧
は、スイッチ群115をプルアップすることになる。他
方、バッテリーB2によって全体制御部114が動作してい
る場合には、ダイオードD4およびD5の出力電圧は、低電
位のため、スイッチ群115をプルダウンすることになる
ので、スイッチ群115の各スイッチの他端子をオープン
状態にしておき、キースキャン動作を行うことにより、
スイッチ入力が「ハイレベル」であれば、バッテリーB1
によって、全体制御部114が動作していることを検知で
き、他方、スイッチ入力が「ローレベル」であれば、バ
ッテリーB2によって、全体制御部114が動作しているこ
とを検知できる。

なお、上述した実施例では、電子カメラとしてスチル
ビデオカメラの場合を例示したが、本発明はこの例にの
み限定されるものではなく、通常のビデオカメラ、ある
いは電子制御を主とする銀塩フィルムカメラに対しても
有効に適用できるものであることは勿論である。

［発明の効果］ 以上説明したところから明らかなように、本発明によ
れば、通常時には第２の給電手段からの電力に代えて第
１の給電手段からの電力を供給して時計手段を動作さ
せ、第１の給電手段の電源電圧が低下した場合や該第１
の給電手段が装置から取り外された場合には、少なくと
も時計手段への給電が第２の電源に自動的に切り換えら
れるので、前記第２の給電手段の電源電圧は常時時計手
段などによって消費されることなく、該第２の給電手段
の寿命を延ばすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の全体構成を示すブロック
図、 第２図はその電源部の具体的実施例を示す回路図であ
る。 100……レンズ、 101……シャッタ、 102……ドライバ、 103……撮像素子、 104……プロセス回路、 105……記録回路、 106……ビデオフロッピー、 107……モータ、 108……磁気ヘッド、 109……再生回路、 110……出力端子、 111……消去回路、 112……切換えスイッチ、 113……ディスプレイ、 114……全体制御部、 115……スイッチ群、 120……電源部、 200,201……レギュレータ、 B1……主電源、 B2……予備電源、 D1〜D3……セレクタ用ダイオード、 D4,D5……プルアップ／ダウン用ダイオード、 R1〜R5……抵抗。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】時計手段と、 装置の動作を制御するための制御手段と、 前記時計手段および前記制御手段に電力を供給するため
   の第１の給電手段と、 少なくとも前記時計手段に電力を供給するための第２の
   給電手段と、 前記第１の給電手段が正常に給電可能な状態にあるとき
   には前記第２の給電手段からの電力に代えて前記第１の
   給電手段からの電力を前記時計手段および前記制御手段
   に供給し、前記第１の給電手段が正常に給電可能な状態
   にないときには前記第２の給電手段からの電力を少なく
   とも前記時計手段に供給する切換手段とを備え、 前記第１の給電手段から第１の電圧変換手段と第１のダ
   イオードを介して電力を供給する第１の電力供給路と、
   前記第１の給電手段から第２の電圧変換手段と第２のダ
   イオードを介して電力を供給する第２の電力供給路と、
   前記第２の給電手段から第３のダイオードを介して電力
   を供給する第３の電力供給路と、を有し、 前記切換手段の前記電力供給の切換は、前記第１のダイ
   オード、前記第２のダイオードおよび前記第３のダイオ
   ードによって出力電圧の高い方を取り出すことによって
   行い、 前記制御手段は、記録あるいは再生などの動作時は前記
   第１のダイオード出力電圧により前記第１の給電手段か
   ら電力を供給し、非動作時は前記第２のダイオード出力
   電圧により前記第１の給電手段から電力を供給する様、
   前記第１の電圧変換手段を制御することを特徴とする電
   子機器。