JP3171529U - 梱包箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】落下等の外力や衝撃から梱包収容物を守り、梱包収容物を安全に輸送、保管することを可能とする梱包箱の提供を目的とする。【解決手段】梱包箱1は、箱本体2の上面の開口部3を4つの蓋体4で覆うようにして梱包を行い、梱包収容物5を内部に収容することを可能とする。梱包箱1は、蓋体4を含む箱本体2、一対の側部緩衝体6、一対の側部緩衝体7、上下部緩衝体8とで構成され、これらはいずれも紙製のものとされる。箱本体2の各内側面にはそれぞれ側部緩衝体6,7が当接され、その内方に配設される梱包収容物5を周囲より囲繞するように箱本体2の対応する内側面にそれぞれ配設される。箱本体2内において、梱包収容物5は上下にそれぞれ上下部緩衝体8が配設されるようにしている。【選択図】 図1
Description
本考案は、内部に梱包収容物を収容する状態で梱包し、梱包収容物を輸送または保管するための梱包箱に関する。
内部に梱包収容物を収容する状態で梱包する梱包箱については、従来から様々なタイプのものが存在し、例えば高重量で精密な製品からなる機械製品、電子機器類に関しては、輸送中に生じる振動や衝撃から収容物を守るため、専用の大きさからなる木箱が用いられていた。すなわち、木箱からなる梱包箱は、一般に内部に機械、機器類としての収容物を収容する有底木製の箱本体と、箱本体の上部開口を閉塞する木製の蓋体により構成される。こうした梱包箱においては、箱本体の内部に梱包収容物を収容し、箱本体の上部開口を釘打ち等の方法で蓋体で閉塞し、梱包収容物を梱包していた。
この種の梱包箱においては、さらにトラックの荷台への積載時や輸送中に生じる振動や衝撃から収容物を保護するため、箱本体の内部において梱包収容物と箱本体の内壁間、あるいは収容物と蓋体の内面間に様々な形状からなる緩衝体を介装させるようにしていた。
このような全体木製からなる梱包箱は、輸送中や積載時に万一落下してしまったり、外力が加わったとしても壊れにくく、梱包収容物を安全に輸送できる利点があるものの、一方で輸出入の際に検疫のためにくん蒸処理が要求される等の不利な点もあり、出願人としては安全に高重量からなり、精密な収容物を梱包することができ、輸出入の際にくん蒸などが必要なく、全体軽量でとり扱い易い紙製の梱包箱の開発を行っていたところである。
特に出願人らは、輸送中や荷台等への積載の際に、梱包箱に衝撃や外力が加わった場合、影響を受け易い精密機器を、安全に収容し、輸送等が行える梱包箱を開発すべく試行錯誤を行ってきたところである。
そうした中、出願人は下記特許文献1や2のように、梱包収容物を箱の内部において周囲を緩衝体により被包する状態で収容し、輸送中や積載時に外力が加わったり、万一梱包箱を落下した場合においても、梱包収容物に影響を与えることがなく、安全に輸送等を行うことを可能とする梱包箱の開発を行った。
本考案は、こうした開発過程の中でなされたものであり、落下等の外力や衝撃などから梱包収容物を守り、梱包収容物を安全に輸送、保管することを可能とする梱包箱の提供を目的としている。
上記目的を達成するため、本考案の請求項1は、上面に開口部を備え、全体直方体あるいは立方体からなり、4つの側面部と1つの底面部を備えた紙製からなる有底の箱本体と、箱本体の上面の開口部を閉塞する紙製からなる蓋体と、を備え、箱本体の内部に梱包収容物を収容可能とする梱包箱において、箱本体の4つの各内側面にそれぞれ当接され、その内方に配設される梱包収容物を周囲より囲繞するように箱本体の対応する内側面にそれぞれ配設される全体紙製からなる直方体あるいは立方体形状からなる側部緩衝体と、箱本体内において4つの各内側面にそれぞれ側部緩衝体が配設された状態において、その内方に配設される梱包収容物の上方および下方にそれぞれ配設される全体紙製からなる平面方形状の面材とされ、梱包収容物に対して上方または下方において接し、一対の側辺部に、接する梱包収容物と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片を備えることとし、折り返し片が形成された部分と異なる他の一対の側辺部をそれぞれ箱本体内に配設される上記側部緩衝体と当接可能な当接辺部としてなる紙製面材と、上記紙製面材に対し、梱包収容物と接する面部と反対側の面部において紙製面材の各折り返し片と交差する状態に配設され、上記紙製面材に対して連結される全体紙製で平面長方形状の長尺片材であり、一対の長手方向の側辺部に、連結する紙製面材に向けて角度90度で折り返した折り返し片を備える全体コ字形状とし、折り返し片が形成された部分と異なる他の一対の側辺部を箱本体内に配設される上記側部緩衝体とそれぞれ当接可能な当接辺部としてなる複数の紙製片材と、を角度90度に折り返し、相互に衝合するように当接する紙製面材の折り返し片と、紙製片材の折り返し片の当接部位にそれぞれ切れ込みを形成し、該切れ込み同士を相互に咬合するようにして連結して組み立てられる上下部緩衝体と、を備えるようにしている。
また本考案の請求項2は、上下部緩衝体の紙製面材を、連結する各紙製片材の長手方向において全体長方形あるいは正方形状の複数枚の面材の1つの側辺部同士を衝合するように連接して形成し、連接され各面材の連接方向最外方にそれぞれ位置された各側辺部に上記梱包収容物と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片を備えることとし、さらに連接する複数枚の面材の衝合する各側辺部についても梱包収容物と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片を備えることとし、各折り返し片と、紙製片材の折り返し片の当接部位にそれぞれ切れ込みを形成し、該切れ込み同士を相互に咬合するようにして紙製面材と紙製片材を連結して組み立てることとしてなる請求項1に記載の梱包箱としている。
また本考案の請求項3は、上下部緩衝体において、紙製面材の側部緩衝体と当接可能な当接辺部は、紙製面材と連結する紙製片材の連結部分よりも側部緩衝体に向け、外方に突出されるようにし、紙製片材の側部緩衝体と当接可能な当接辺部は、紙製片材と連結する紙製面材の連結部分よりも側部緩衝体に向け、外方に突出されるように、角度90度に折り返し、相互に衝合するように当接する紙製面材の折り返し片と、紙製片材の折り返し片の当接部位にそれぞれ切れ込みを形成するようにしてなる請求項1に記載の梱包箱としている。
また本考案の請求項4は、各側部緩衝体を、紙製の面材を直方体あるいは立方体形状となるように曲折して形成し、全体直方体あるいは立方体形状に曲折された面材の内部に1または2以上の紙製積層材を配設するようにして形成した請求項1に記載の梱包箱としている。
さらに本考案の請求項5は、上記蓋体を、箱本体の上面の開口部に対して開閉可能となるよう箱本体に一体に取着するものとされる請求項1に記載の梱包箱としている。
本考案によれば、箱本体の内部に収容される梱包収容物は、先ず箱本体内において4つの各内側面にそれぞれ側部緩衝体により周囲より囲繞するように収容されることとなる。さらに箱本体の内部に収容される梱包収容物は、その上方および下方に配設される全体紙製からなる平面方形状の面材からなる上下部緩衝体の間に位置決めすることが可能となり、上下並びに側周部をそれぞれの緩衝体に包まれるように梱包することが可能となる。ここで各上下部緩衝体は、梱包収容物に対して上方または下方において接し、一対の側辺部に、接する梱包収容物と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片を備えることとし、折り返し片が形成された部分と異なる他の一対の側辺部をそれぞれ箱本体内に配設される上記側部緩衝体と当接可能な当接辺部としてなる紙製面材と、上記紙製面材に対し、梱包収容物と接する面部と反対側の面部において紙製面材の各折り返し片と交差する状態に配設され、上記紙製面材に対して連結される全体紙製で平面長方形状の長尺片材であり、一対の長手方向の側辺部に、連結する紙製面材に向けて角度90度で折り返した折り返し片を備える全体コ字形状とし、折り返し片が形成された部分と異なる他の一対の側辺部を箱本体内に配設される上記側部緩衝体とそれぞれ当接可能な当接辺部としてなる複数の紙製片材と、を角度90度に折り返し、相互に衝合するように当接する紙製面材の折り返し片と、紙製片材の折り返し片の当接部位にそれぞれ切れ込みを形成し、該切れ込み同士を相互に咬合するようにして連結して立体形状に組み立てられることとなり、輸送中に上下方向の振動が梱包収容物に加わった状態においても立体形状に組み立てられた各上下部緩衝体により該振動を吸収させることが可能となる。さらに梱包箱に対して側方方向の振動が加わった状態においても梱包収容物をその上下位置でそれぞれ位置決めするように支持する上下部緩衝体は、紙製面材の当接辺部が対応する側部緩衝体と当接し、また紙製片材の当接辺部が対応する側部緩衝体と当接することとなり、この部分で振動を吸収させることが可能となる。また、万一梱包箱が落下し、梱包箱に外力や衝撃が加わった状態でも、同様に上下部緩衝体が、紙製面材の当接辺部が対応する側部緩衝体と当接し、また紙製片材の当接辺部が対応する側部緩衝体と当接することとなり、この部分で衝撃等を吸収させることが可能となるため、梱包収容物に対する影響を極力小さくすることができる。しかも梱包箱を構成する構成材のうち、箱本体、蓋体、側部緩衝体、上下部緩衝体のそれぞれは、全体が軽量で、検疫の際にくん蒸等の処理が不要な紙製のものとされる。この結果、振動や落下等の外力や衝撃などから梱包収容物を守り、梱包収容物を安全に輸送、保管することを可能とする梱包箱の提供が可能となる。
以下、本考案の実施形態に係る梱包箱を、図1ないし図7に基づいて説明する。梱包箱1は図1に示すように全体扁平な直方体形状の外観を備え、紙製の段ボール材からなる箱本体2の上面に平面長方形状からなる開口部3を備える。箱本体2の上面の開口部3は、矢印θ方向に開閉可能となるよう箱本体2に一体に取着する4つの蓋体4により閉塞可能とされる。すなわち、各蓋体4は箱本体2の4つの上辺部にそれぞれ取着され、内部の中心に梱包収容物5を収容可能としている。
すなわち、梱包箱1は、箱本体2の上面の開口部3を4つの蓋体4で覆うようにして梱包を行い、必要に応じて各蓋体4同士を紙テープ等で閉じるようにして、梱包収容物5を内部に収容することを可能とするものである。こうして梱包収容物5の梱包が行われた梱包箱1は、図1に示すようにパレット20上に積載され、フォークリフト等の産業車両により、パレット20ごとトラックの荷台等に積載し、輸送することが可能とされ、さらに倉庫等に保管することが可能となる。
実施形態に係る梱包箱1は、図1に示すように蓋体4を含む箱本体1、箱本体2の長手方向(X方向)に沿って、その長手方向を対応させてなる一対の側部緩衝体蓋体6(図4に示す一の側部緩衝体)と、箱本体2の長手方向と交差する方向(Y方向)に沿って、その長手方向を対応させてなる一対の側部緩衝体蓋体7(図5に示す他の側部緩衝体)と、梱包収容物5の上下それぞれの位置に配設される2つの上下部緩衝体8のそれぞれを備えて構成される。
箱本体2は、上面に開口部3を備え、全体直方体からなる。すなわち箱本体2は、上記のように箱本体2に一体に取着する4つの蓋体4を備えるとともに、4つの側面部2A〜2Dと1つの底面部2Eを備えた有底のものとされ、蓋体4を含む全体を紙製の段ボール材で形成される。
箱本体2の内部には、図2に示すように箱本体2の4つの各側面部2A〜2Dの内側面にそれぞれ当接され、その内方に配設される梱包収容物5を周囲より囲繞するように箱本体2の対応する内側面にそれぞれ配設される全体紙製からなる直方体形状からなる側部緩衝体6,7が収容可能とされる。側部緩衝体のうち、箱本体2の長手方向(X方向)に沿って、その長手方向を対応させるようにして収容される一対の側部緩衝体6は、図4に示すように紙製の面材6aを直方体形状となるように曲折して形成し、全体直方体形状に曲折された面材6aの内部の長手方向に所定間隔をもって3つの紙製積層材6bを配設するようにしている。立体形状の紙製積層材6bは、その一面を面材6aの内部に貼着するようにして一体化される。側部緩衝体のうち、箱本体2の長手方向と交差する方向(Y方向)に沿って、その長手方向を対応させてなる一対の側部緩衝体7は、図5に示すように紙製の面材7aを直方体形状となるように曲折して形成し、全体直方体形状に曲折された面材7aの内部の長手方向に所定間隔をもって3つの紙製積層材7bを配設するようにしている。立体形状の紙製積層材7bは、その一面を面材7aの内部に貼着するようにして一体化される。
箱本体2内において、4つの各側面部2A〜2Dの内側面にそれぞれ対応する側部緩衝体6,7が配設される状態(図2,図6,図7参照)において、その内方に配設される梱包収容物5の上方および下方には、それぞれ同じ形態からなり、相互に天地逆になる状態で位置決めされる上下部緩衝体8が配設される。上下部緩衝体8は、図1に示すように全体直方体からなる立体形状のものとされ、全体紙製で面状をなすものとされる。
図1に示す各上下部緩衝体8は、図3に示す各部材を連結して組み立てることにより形成されるものとされ、全体紙製からなる平面方形状の紙製面材9と、3つの紙製片材10を相互に連結して構成される。紙製面材9は、梱包収容物5に対して上方または下方において接し、箱本体2の長手方向(X方向)と交差する方向(Y方向)に沿う一対の側辺部に、接する梱包収容物5と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片11a,11bを備えることとし、折り返し片11a,11bが形成された部分と異なる長手方向(X方向)に沿う他の一対の側辺部を、それぞれ箱本体2内に配設される対応する側部緩衝体6と当接可能な当接辺部12a,12bとしてなる。
一方、紙製面材9に対し、梱包収容物5と接する面部と反対側の面部においては、紙製面材9の各折り返し片11a,11bの長手方向(X方向)と交差する状態で各紙製片材10が配設され、各紙製片材10はそれぞれ紙製面材9に対して連結される。各紙製片材10は、全体紙製で平面長方形状の長尺片材であり、一対の長手方向(X方向)に沿う側辺部に、連結する紙製面材9に向けて角度90度で折り返した折り返し片13a,13bを備える全体コ字形状としている。紙製片材10の折り返し片13a,13bが形成された部分と異なる長手方向(X方向)と交差する方向(Y方向)に沿う他の一対の側辺部には、箱本体2内に配設される対応する側部緩衝体7とそれぞれ当接可能な当接辺部14a,14bが備えられる。
なお、実施形態において紙製面材9は、連結する3つの紙製片材10の長手方向(X方向)において、全体長方形状の2枚の面材9A、9Bの隣接する1つの側辺部同士を衝合するように連接して形成され、該連接される各面材9A、9Bの連接方向最外方にそれぞれ位置される各側辺部に、梱包収容物5と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片11a,11bを備えることとしている。さらに連接する2枚の面材9A、9Bの衝合する各側辺部についても、梱包収容物5と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片11c,11dを備えることとしている。
こうして形成される紙製面材9(実際には9A、9B)と3つの各紙製片材10との連結は、紙製片材10の長手方向を(X方向)に沿って形成され、角度90度に折り返した折り返し片13a,13bと、紙製面材9(9A、9B)の長手方向(X方向)に交差する方向(Y方向)に沿って形成され、角度90度に折り返した折り返し片11a,11b、さらに、紙製面材9A、9Bの長手方向(X方向)に交差する方向(Y方向)に沿って形成され、角度90度に折り返した折り返し片11c,11dのそれぞれを上下で相互に衝合し、当接して行うようにする。紙製面材9A、9Bの折り返し片11a,11b,11c,11dと、紙製片材10の折り返し片13a,13bとの当接部位には、それぞれ切れ込み15が形成される。これら上下で対応する、折り返し片11a,11b,11c,11dの切れ込み15と、折り返し片13a,13bの切れ込み15同士は、相互に咬合するようにされ、これにより紙製面材9A、9Bと3つの紙製片材10が連結し、図1に示すように全体直方体からなる立体形状の上下部緩衝体8が組み立てられることとなる。
こうして組み立てられ、構成される一対の側部緩衝体6、一対の側部緩衝体7、さらに上下2つの上下部緩衝体8のそれぞれにより、例えば図1に示す平面扁平な梱包収容物5を梱包箱1内に梱包する場合、先ず箱本体2の上面の開口部3を開けた状態で箱本体2の4つの各側面部2A〜2Dの内側面に、それぞれ対応する側部緩衝体6,7を当接し、収容する。次に周囲に側部緩衝体6,7を配設してなる箱本体2の内底部に、図1に示すように上下部緩衝体8を紙製面材9が上方になるようにして収容し、配設する。そしてその上部に梱包収容物5を載置するようにして収容し、さらにその上部に上下部緩衝体8を紙製面材9が下方になるようにして収容し、配設する(図2参照)。
このようにして梱包収容物5は、箱本体2の内部において、4つの各側面部2A〜2Dの内側面に当接するようにして配設される側部緩衝体6,7により周囲より囲繞するように位置決めすることが可能となる。また箱本体2の内部に収容される梱包収容物5は、その上方および下方に配設される全体紙製からなる平面方形状の面材からなる上下部緩衝体8の間に位置決めすることが可能となり、上下並びに側周部をそれぞれの緩衝体6,7,8に包まれるように梱包することが可能となる。こうして箱本体2内に梱包収容物5が収容された状態において、さらに上面の開口部3が矢印θ方向に開閉可能な蓋体4により閉塞されることとなる(図6,図7参照)。
各上下部緩衝体8は、箱本体2内への収容状態において紙製面材9A、9Bの対応する側部緩衝体6と当接可能な当接辺部12a,12bを、紙製面材9A、9Bと連結する紙製片材10との連結部分よりも側部緩衝体6に向け、間隔L1だけ外方に突出されるようにして形成される(図7参照)。また紙製片材10の側部緩衝体7と当接可能な当接辺部14a,14bも、紙製片材10と連結する紙製面材9A、9Bの連結部分よりも側部緩衝体7に向け、間隔L2だけ外方に突出されるように形成され(図6参照)、角度90度に折り返し、相互に衝合するように当接する紙製面材9A、9Bの折り返し片11a,11b,11c,11dと、紙製片材10の折り返し片13a,13bの当接部位にそれぞれ切れ込み15を形成するようにしている。
上記実施形態に係る梱包箱1によれば、箱本体2の内部に収容される梱包収容物5は、先ず箱本体2内において、4つの各側面部2A〜2Dの内側面に当接するようにして配設される側部緩衝体6,7により周囲より囲繞するように位置決めすることが可能となる。さらに箱本体2の内部に収容される梱包収容物5は、その上方および下方に配設される全体紙製からなる平面方形状の面材で立体形状に組み立てられる上下部緩衝体8の間に位置決めすることが可能となり、上下並びに側周部をそれぞれの緩衝体6,7,8に包まれるように梱包することが可能となる。
ここで各上下部緩衝体8は、梱包収容物5に対して上方または下方において接し、一対の側辺部に、接する梱包収容物5と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片11a,11b,11c,11dを備えることとし、折り返し片11a,11b,11c,11dが形成された部分と異なる他の一対の側辺部をそれぞれ箱本体2内に配設される上記側部緩衝体6と当接可能な当接辺部12a,12bとしてなる紙製面材9(9A,9B)と、上記紙製面材9(9A,9B)に対し、梱包収容物5と接する面部と反対側の面部において紙製面材9(9A,9B)の各折り返し片11a,11b,11c,11dと平面90度交差する状態に配設され、上記紙製面材9(9A,9B)に対して連結される全体紙製で平面長方形状の長尺片材であり、一対の長手方向の側辺部に、連結する紙製面材9(9A,9B)に向けて角度90度で折り返した折り返し片13a,13bを備える全体コ字形状とし、折り返し片13a,13bが形成された部分と異なる他の一対の側辺部は、箱本体2内に配設される上記側部緩衝体7とそれぞれ当接可能な当接辺部14a,14bとしてなる複数の紙製片材10と、を角度90度に折り返し、相互に衝合するように当接する紙製面材9(9A,9B)の折り返し片11a,11b,11c,11dと、紙製片材10の折り返し片13a,13bの当接部位にそれぞれ切れ込み15を形成し、該切れ込み15同士を相互に咬合するようにして連結して立体形状に組み立てられることとなる。この結果、輸送中に上下方向の振動が梱包収容物5に加わった状態においても立体形状に組み立てられた各上下部緩衝体8により該振動や、場合によって大きな衝撃を吸収させることが可能となる。さらに梱包箱5に対して側方方向の振動が加わった状態においても、梱包収容物5をその上下位置でそれぞれ位置決めするように支持する上下部緩衝体8は、紙製面材9(9A,9B)の当接辺部12a,12bが対応する側部緩衝体6と当接し、また紙製片材10の当接辺部14a,14bが対応する側部緩衝体7と当接することとなり、この部分で振動を吸収させることが可能となる。また、万一梱包箱1が落下し、梱包箱1に外力や衝撃が加わった状態でも、同様に上下部緩衝体8が、紙製面材9(9A,9B)の当接辺部12a,12bが対応する側部緩衝体6と当接し、また紙製片材10の当接辺部14a,14bが対応する側部緩衝体7と当接することとなり、この部分で衝撃等を吸収させることが可能となるため、梱包収容物5に対する影響を極力小さくすることができる。特に紙製面材9A、9Bの対応する側部緩衝体6と当接可能な当接辺部12a,12bは、紙製面材9A、9Bと連結する紙製片材10との連結部分よりも側部緩衝体6に向け、間隔L1だけ外方に突出されるようにして形成され(図7参照)、また紙製片材10の側部緩衝体7と当接可能な当接辺部14a,14bは、紙製片材10と連結する紙製面材9A、9Bの連結部分よりも側部緩衝体7に向け、間隔L2だけ外方に突出されるように形成されるため(図6参照)、実際箱本体2に対して側方方向での外力が加わった場合、紙製片材10に対してL1だけ突出する当接辺部12a,12b、あるいは紙製面材9A、9Bの連結部分よりもL2だけ突出した当接辺部14a,14bが衝撃等の外力を吸収することとなり、例えばその部分が対応する側部緩衝体6あるいは側部緩衝体7と当接して最も激しく外力が加わった場合、その部分が屈曲することとなる。こうして形成される梱包箱1を構成する構成材のうち、箱本体2、蓋体4、側部緩衝体6,7、上下部緩衝体8のそれぞれは、全体が軽量で、検疫の際にくん蒸等の処理が不要な紙製のものとされる。この結果、振動や落下等の外力や衝撃などから梱包収容物を守り、梱包収容物を安全に輸送、保管することを可能とする梱包箱の提供が可能となる。
実施形態において、梱包箱1内に収容する梱包収容物5としては、全体扁平な直方体形状の外観を備える例えば車載用リチウムイオン電池などが考えられる。リチウムイオン電池は、近年電気自動車や家庭用補助電源として普及されている。こうした電池に関しては、大きな衝撃を与えることで発火等の事故が生ずることも懸念されるため、輸送中において大きな衝撃を与えないように梱包を行う必要がある。
出願人らは、図6あるいは図7に示すように内部に梱包収容物5を収容し、梱包してなる梱包箱1について、落下テストおよび積載テストを実施し、その耐久性と梱包収容物5への影響を実験した。
先ず落下テストは、国連勧告に基づいた「危険物容器性能テスト」に準拠して実施し、高さLが1.8mの位置から梱包箱1を落下し、梱包箱1を落下する落下面には40mmt以上の鉄板をコンクリート上の底面上に敷設するようにした。ここで梱包箱1については、箱本体2の蓋体4上面部が上側となる姿勢、箱本体2の蓋体4上面部が下側となる姿勢、箱本体2の1つの側面部2A〜2Dが下側となる各姿勢に、それぞれ落下する姿勢を順次変化させ、各構成材の損傷状態と、内部に収容される梱包収容物5に対する影響を調査する方法で行った。その結果、落下テストにおいて、梱包箱1内の梱包収容物5において特に損傷は見られず、リチウムイオン電池の動作性能についても、一切影響は見られなかった。特に箱本体2の各側面部2A〜2Dが下側となる姿勢で梱包箱1を落下させるテストにおいては、上下部緩衝体8の紙製片材10に対してL1だけ突出する当接辺部12a,12b、あるいは紙製面材9A、9Bの連結部分よりもL2だけ突出した当接辺部14a,14bが衝撃等の外力を吸収することとなり、その部分が対応する側部緩衝体6あるいは側部緩衝体7と当接して最も激しく外力が加わった場合、その部分が屈曲するだけで梱包収容物5には何ら損傷は見られなかった。
なお、このようにして形成される梱包箱1においては、内部に収容される梱包収容物5において、上記実施形態で示すリチウムイオン電池の他、半導体精密機器、理化学機器など、様々なものを梱包することができ、特に輸出入の際に利用する梱包箱として最適なものとされる。
上記実施形態においては、上下部緩衝体8の構成材としての紙製面材9を、X方向に隣接配置する全体長方形状の2枚の面材9A、9Bの1つの側辺部同士を衝合するように連接して形成しているが、面材は1枚の大きなものとし、その場合においてX方向における各端部における外方に位置される各側辺部を、梱包収容物5と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片11a,11bとすればよい。また上下部緩衝体8の構成材としての紙製面材9を、X方向に隣接配置する3枚の以上の面材9A〜9Nとし、各面材について1つの側辺部同士を衝合するように連接し、この場合においてX方向における各端部における最外方に位置される各側辺部を、梱包収容物5と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片11a,11bとすればよい。
また上記実施形態に係る梱包箱1では、箱本体2の全体を直方体形状とし、これに対応して側部緩衝体6,7や上下部緩衝体8のそれぞれについても全体直方体形状に形成しているが、箱本体2の各辺を同じ長さとなる立方体形状とし、これに対応して側部緩衝体6,7や上下部緩衝体8のそれぞれについても立方体形状に形成してもよい。
以上のように、本考案に係る梱包箱は、振動や落下等の外力や衝撃から梱包収容物を守り、梱包収容物を安全に輸送、保管することが可能となる。このため、上記実施形態に示すように、落下事故などの外力が加わった場合、発火等の事故が生じることが懸念されるリチウムイオン電池、振動や衝撃を嫌う高性能の半導体機器、理化学機器などの梱包を行うのに最適とされ、こうした分野に多用可能な梱包箱の提供が行えることとなる。
1 梱包箱
2 箱本体
2A〜2D 側面部
2E 底面部
3 開口部
4 蓋体
5 梱包収容物
6,7 側部緩衝体
6a,7a 面材
6b,7b 紙製積層材
8 上下部緩衝体
9,9A,9B 面材
10 紙製片材
11a,11b,11c,11d,13a,13b 折り返し片
12a,12b,14a,14b 当接辺部
15 切れ込み
20 パレット
2 箱本体
2A〜2D 側面部
2E 底面部
3 開口部
4 蓋体
5 梱包収容物
6,7 側部緩衝体
6a,7a 面材
6b,7b 紙製積層材
8 上下部緩衝体
9,9A,9B 面材
10 紙製片材
11a,11b,11c,11d,13a,13b 折り返し片
12a,12b,14a,14b 当接辺部
15 切れ込み
20 パレット
Claims (5)
- 上面に開口部を備え、全体直方体あるいは立方体からなり、4つの側面部と1つの底面部を備えた紙製からなる有底の箱本体と、箱本体の上面の開口部を閉塞する紙製からなる蓋体と、を備え、箱本体の内部に梱包収容物を収容可能とする梱包箱において、
箱本体の4つの各内側面にそれぞれ当接され、その内方に配設される梱包収容物を周囲より囲繞するように箱本体の対応する内側面にそれぞれ配設される全体紙製からなる直方体あるいは立方体形状からなる側部緩衝体と、
箱本体内において4つの各内側面にそれぞれ側部緩衝体が配設された状態において、その内方に配設される梱包収容物の上方および下方にそれぞれ配設される全体紙製からなる平面方形状の面材とされ、梱包収容物に対して上方または下方において接し、一対の側辺部に、接する梱包収容物と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片を備えることとし、折り返し片が形成された部分と異なる他の一対の側辺部をそれぞれ箱本体内に配設される上記側部緩衝体と当接可能な当接辺部としてなる紙製面材と、上記紙製面材に対し、梱包収容物と接する面部と反対側の面部において紙製面材の各折り返し片と交差する状態に配設され、上記紙製面材に対して連結される全体紙製で平面長方形状の長尺片材であり、一対の長手方向の側辺部に、連結する紙製面材に向けて角度90度で折り返した折り返し片を備える全体コ字形状とし、折り返し片が形成された部分と異なる他の一対の側辺部を箱本体内に配設される上記側部緩衝体とそれぞれ当接可能な当接辺部としてなる複数の紙製片材と、を角度90度に折り返し、相互に衝合するように当接する紙製面材の折り返し片と、紙製片材の折り返し片の当接部位にそれぞれ切れ込みを形成し、該切れ込み同士を相互に咬合するようにして連結して組み立てられる上下部緩衝体と、
を備えることを特徴とする梱包箱。 - 上記上下部緩衝体の紙製面材は、連結する各紙製片材の長手方向において全体長方形あるいは正方形状の複数枚の面材の1つの側辺部同士を衝合するように連接して形成し、連接され各面材の連接方向最外方にそれぞれ位置された各側辺部に上記梱包収容物と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片を備えることとし、さらに連接する複数枚の面材の衝合する各側辺部についても梱包収容物と反対方向に角度90度で折り返した折り返し片を備えることとし、各折り返し片と、紙製片材の折り返し片の当接部位にそれぞれ切れ込みを形成し、該切れ込み同士を相互に咬合するようにして紙製面材と紙製片材を連結して組み立てることとしてなる請求項1に記載の梱包箱。
- 上下部緩衝体において、紙製面材の側部緩衝体と当接可能な当接辺部は、紙製面材と連結する紙製片材の連結部分よりも側部緩衝体に向け、外方に突出されるようにし、紙製片材の側部緩衝体と当接可能な当接辺部は、紙製片材と連結する紙製面材の連結部分よりも側部緩衝体に向け、外方に突出されるように、角度90度に折り返し、相互に衝合するように当接する紙製面材の折り返し片と、紙製片材の折り返し片の当接部位にそれぞれ切れ込みを形成するようにしてなる請求項1に記載の梱包箱。
- 各側部緩衝体は、紙製の面材を直方体あるいは立方体形状となるように曲折して形成され、全体直方体あるいは立方体形状に曲折された面材の内部に1または2以上の紙製積層材を配設するようにして形成した請求項1に記載の梱包箱。
- 上記蓋体は、箱本体の上面の開口部に対して開閉可能となるよう箱本体に一体に取着するものとされる請求項1に記載の梱包箱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011004979U JP3171529U (ja) | 2011-08-25 | 2011-08-25 | 梱包箱 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011004979U JP3171529U (ja) | 2011-08-25 | 2011-08-25 | 梱包箱 |
Publications (1)
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JP3171529U true JP3171529U (ja) | 2011-11-04 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011004979U Expired - Fee Related JP3171529U (ja) | 2011-08-25 | 2011-08-25 | 梱包箱 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3171529U (ja) |
-
2011
- 2011-08-25 JP JP2011004979U patent/JP3171529U/ja not_active Expired - Fee Related
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