JP3171378B2 - トンネル掘削機 - Google Patents
トンネル掘削機Info
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Description
に設けられるカッタヘッドにより掘削を行うトンネル掘
削機に関するものである。
ネル掘削機によりトンネル掘削を行う際には、地山の崩
落を防止するために、トンネル坑壁に対し壁面固定用の
吹付剤を吹き付けることが行われている。通常、この吹
付剤の吹き付けのための装置としては、図6に示されて
いるように、掘削トンネルの底壁に沿って自走し、吹付
方向が自在に調整可能な吹付ノズルを有する自走式吹付
機が用いられる。
走式吹付機は巨大な重機であるために非常に高価である
だけでなく、トンネル掘削機の後方に広い坑内空間を確
保する必要があるという問題点がある。また、この自走
式吹付機の場合、トンネル掘削機による掘削作業の進行
に伴ってトンネル構内に搬入させる作業が必要であると
ともに、吹付け作業の終了後にトンネル構内から搬出さ
せる作業が必要であって、それら搬入,搬出の作業が極
めて煩雑であるという問題点もある。
ル掘削機のエレクタに吹付機を装着したものが、例えば
特開61−286499昭号公報、実開昭61−259
7号公報等において提案されているが、これら公報に記
載されたものでは、吹付剤の飛散による掘削機本体への
吹付剤の侵入の問題については何ら考慮されていない。
なお、この吹付剤の飛散については、特に斜坑掘削用の
トンネル掘削機において問題となる。
めになされたもので、必要空間が小さく、少ない労力か
つ少ない費用で掘削後のトンネル坑壁に吹付剤を吹き付
けることのできるトンネル掘削機を提供することを目的
とし、併せて吹付剤が掘削機本体に侵入するのを防止す
ることのできるトンネル掘削機を提供することを目的と
するものである。
目的を達成するために、本発明によるトンネル掘削機
は、掘削機本体の前部にカッタヘッドを設けるととも
に、掘削機本体の後方に、トンネル坑壁に対し壁面固定
用の吹付剤を吹き付ける吹付装置を設けてなる斜坑掘削
用トンネル掘削機において、前記吹付装置の前方に、掘
削機本体前方への吹付剤の飛散を防止する遮蔽板を設け
ることを特徴とするものである。
吹付機を用いることなく吹き付けを行うことができるの
で、コスト低減を図ることができるとともにその自走式
吹付機をトンネル坑内に搬入,搬出する作業も不要にな
る。さらに、吹付装置が掘削機本体に一体化されている
ので極めてコンパクトであって、自走式吹付機を用いる
場合のように大きな作業空間を確保する必要がない。ま
た、カッタヘッドによる掘削の直後に吹付剤が吹き付け
られて地山の崩落防止作業を行うことができるので、ト
ンネル掘削工事の安全性を高めることができる。
方に、掘削機本体前方への吹付剤の飛散を防止する遮蔽
板を設けられているので、摺動面のような精密性が要求
される部分を有する掘削機本体側に吹付剤が侵入するの
を防止することが可能となり、特に斜坑掘削用トンネル
掘削機に適用して好適である。
構成されるシール材を有する構成とするのが好ましい。
このような構成によって、遮蔽板の外周部を通して掘削
機本体側へ吹付剤等が侵入するのをより確実に防止する
ことができる。
に、この遮蔽板へ向けて洗浄水を噴射する散水管を設け
るのが好ましい。こうすることで、この遮蔽板への吹付
剤の付着を防止することができるとともに、この遮蔽板
の表面に付着した吹付剤を散水管から噴射される洗浄水
で洗浄することができて、遮蔽板の表面を常に清浄な状
態に保つことができる。
付装置は、掘削方向に沿う軸を中心に旋回自在で、掘削
方向に沿って摺動自在で、かつ首振り自在な吹付ノズル
を有するものとするのが好ましい。このように吹付ノズ
ルを方向制御することによりトンネル坑壁の任意の場所
に吹付剤を不具合なく付着性良く吹き付けることができ
る。また、前記吹付装置は、前記掘削機本体の後部に設
けられる旋回リングに取り付けられて旋回自在とされて
いるのが好ましい。このようにすれば、トンネルの掘削
方向に沿った軸を中心に旋回するように設けられる旋回
リングはエレクタなどに利用することができるので、吹
付装置の設置空間および設置基材の点で無駄がなく合理
的である。
機の具体的実施例につき、図面を参照しつつ説明する。
面図が示され、図2に図1のA−A線断面図が示されて
いる。本実施例のトンネル掘削機1は、例えば発電所の
導水用の斜坑を切り下がりで掘削するために使用される
ものであって、予め傾斜状のパイロット坑2をパイロッ
ト坑用トンネル掘削機で掘削した後に、このパイロット
坑2の外周側の地山をリーミング坑3に拡径掘削する斜
坑リーミング掘削機である。
ット坑2とリーミング坑3とに亙って、後部が角筒断面
部4a,前部が円筒断面部4bとされるメインビーム4
が延設され、このメインビーム4に前後摺動可能にメイ
ンフレーム5が支持されている。このメインフレーム5
には、カッタヘッドサポート6を介してカッタヘッド7
が回転自在に支承され、このカッタヘッド7の前端部に
は多数個のローラカッタ8が装着されている。また、前
記カッタヘッドサポート6には、掘削終了時に前記メイ
ンフレーム5をリーミング坑3の内周面に支持するため
に、ルーフサポート9,サイドサポート(図示せず),
バーチカルサポート10が設けられている。これらルー
フサポート9,サイドサポート,バーチカルサポート1
0は、リンクを介してカッタヘッドサポート6に支持さ
れるとともに、油圧シリンダで構成されるグリッパジャ
ッキの駆動によってリーミング坑3の内周面に押付けら
れてその内周面から反力を取るようにされている。
ビーム4をパイロット坑2の内周面に対して支持するノ
ーズグリッパ11が設けられ、このメインビーム4の後
部にはそのメインビーム4をリーミング坑3の内周面に
対して支持するメイングリッパ12が設けられている。
前記ノーズグリッパ11は、メインビーム4に取り付け
られる支持体13と、この支持体13に対し円周を略3
等分する位置に設けられる3個のグリッパジャッキ14
(1個のみ図示)と、各グリッパジャッキ14の先端部
に取り付けられるグリッパシュー15(2個のみ図示)
とを備えるものとされている。また、前記メイングリッ
パ12は、メインビーム4に支持されるキャリア16
と、このキャリア16の上部および下部に支持されるグ
リッパジャッキ17と、これらグリッパジャッキ17の
(紙面の表裏方向に延びる)ロッド先端部にピン支持さ
れるグリッパシュー(図示せず)とを備えるものとされ
ている。
定用の吹付剤をリーミング坑3の坑壁に吹き付ける吹付
装置20が配設されている。また、この吹付装置20と
掘削機本体の後部との間には、吹付けられて飛散する吹
付剤から掘削機本体を保護するための遮蔽板21が設け
られている。ここで、この遮蔽板21は、下部開口部P
を除く部分に設けられている。
が立設され、このブラケット22の先端には、リーミン
グ坑3の坑壁に打設されるロックボルト用の穴を穿設す
るロックボルト穴用穿孔機構23が支持されている。
後に設けられるとともにトンネルの軸芯周りに旋回する
旋回リング24に取り付けられている。この旋回リング
24は、図示されないエレクタを取り付けるために設け
られるものであって、旋回用モータ25により旋回可能
とされている。
れている。この吹付装置20においては、四角柱形状の
本体27の基端部側が前記旋回リング24に固定されて
おり、この本体27の内側には基端部から先端部まで延
設されるレール体28が設けられ、このレール体28に
対して摺動自在に摺動体29が取り付けられている。こ
の摺動体29は、前記本体27の基端部に設けられる摺
動用モータ30によりその摺動用モータ30に駆動連結
されるスプロケット31が回転され、このスプロケット
31に懸回されているチェーン32が移動することによ
り、前記レール体28に沿って摺動される。この摺動体
29には、ジャッキ33により作動される揺動体34が
取り付けられ、この揺動体34に吹付ノズル26が取り
付けられている。したがって、前記ジャッキ33の伸縮
により揺動体34に取り付けられている吹付ノズル26
が、図3(a)中二点鎖線で示されるように前記摺動体
29の摺動方向に対して前後に揺動される。
は、旋回リング24の旋回によりリーミング坑に沿うよ
うに旋回可能であり、トンネルの掘削方向に沿って摺動
可能であり、トンネルの掘削方向に対して前後に揺動
(首振り)可能である。この結果、リーミング坑の任意
の部位に任意の角度で吹付剤を吹き付けることができ、
吹付ノズル26の往復運動などにより所定の箇所を重点
的に吹付けることもできる。
記吹付装置20は前記カッタヘッド7から比較的近い位
置に設けられているので、リーミング坑の掘削後早期に
吹付剤によりリーミング坑の崩落を防止できるので安全
である。また、この吹付装置20と前記ロックボルト穴
用穿孔機構23とが近接して設けられているため、吹付
剤によるリーミング坑の崩落防止処理後、直ちにリーミ
ング坑をロックボルトにより補強することができるので
安全性が非常に高い。
おいては、吹付装置20が掘削機本体と一体化されて全
体としてコンパクトにされているので、トンネルの掘削
と地山の崩落防止とを効率的に行うことができる。
図が示され、図5に図4のB−B線断面図が示されてい
る。本実施例のトンネル掘削機51においては、遮蔽板
52の外周部にトンネル坑壁との間のシール材としてラ
バープレート53が取り付けられている。このラバープ
レート53は、周方向に多数枚のプレート片に分割形成
されてなるものであって、各プレート片が、遮蔽板52
に取付座54を介し、かつ押さえ板55により押さえら
れてボルト56により固着されている。こうして、この
ラバープレート53の先端部が坑壁に接することによっ
て、図5に二点鎖線で示されるように後方へ撓んで遮蔽
板52と坑壁との間隙がシールされる。なお、プレート
片が擦り減ったときには、その擦り減ったプレート片の
みを交換すれば良い。
後面(吹付装置20の設置側)に、ラバープレート53
の内端部に沿って散水管57が取り付けられている。こ
の散水管57には、遮蔽板52およびラバープレート5
3の表面に向けて(図5の矢印C,D参照)洗浄水を噴
射する散水口が設けられ、この散水口より噴射される洗
浄水によって、遮蔽板52等の表面に対する吹付剤の付
着が防止され、また吹付装置20により坑壁に吹付けら
れてリバウンドして飛散する吹付剤量が減じられ、更に
遮蔽板52の表面に付着した吹付剤が洗浄される。こう
して、遮蔽板52等の表面に吹付剤が付着し、これが成
長することによる種々の問題、言い換えれば吹付剤の大
きなかたまりが落下する、吹付剤の付着により吹付装置
20が作動不良になる等の問題を確実に解消することが
できる。なお、遮蔽板52等を洗浄した後の水は、この
遮蔽板52の下部開口部Pを通して機外へ排出される。
ープレート53を設けたものについて説明したが、この
シール材としては、弾性を有するものであればラバー以
外に例えば樹脂を用いることができる。また、本実施例
ではラバープレート53を分割形成するものとしたが、
一体物であっても良い。
レート53が取り付けられていることによって、この遮
蔽板52の外周部を通して掘削機本体側へ吹付剤等が侵
入するのを確実に防止することができる。また、この遮
蔽板52の後面に洗浄水を噴射する散水管57が設けら
れていることによって、この遮蔽板52への吹付剤の付
着と吹付剤の飛散とを確実に防止することができる。
に適用したものを説明したが、本発明は、水平坑用のト
ンネル掘削機に対しても適用できるのは言うまでもな
い。また、吹付装置20は旋回リング24に限らず任意
の位置に取り付けることができる。また、前記吹付ノズ
ル26の方向制御機構は本実施例のものに限定されず、
自由度を更に増してもよく、例えばブーム式のマニピュ
レータを採用することもできる。
削機の縦断面図である。
(a)は側面図、(b)は平面図である。
削機の断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 掘削機本体の前部にカッタヘッドを設け
るとともに、掘削機本体の後方に、トンネル坑壁に対し
壁面固定用の吹付剤を吹き付ける吹付装置を設けてなる
斜坑掘削用トンネル掘削機において、前記吹付装置の前方に、掘削機本体前方への吹付剤の飛
散を防止する遮蔽板を設ける ことを特徴とするトンネル
掘削機。 - 【請求項2】 前記遮蔽板は、外周部に弾性体で構成さ
れるシール材を有することを特徴とする請求項1に記載
のトンネル掘削機。 - 【請求項3】 前記遮蔽板の前記吹付装置設置側に、こ
の遮蔽板へ向けて洗浄水を噴射する散水管を設けること
を特徴とする請求項2に記載のトンネル掘削機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10056596A JP3171378B2 (ja) | 1995-04-20 | 1996-04-22 | トンネル掘削機 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-95622 | 1995-04-20 | ||
JP9562295 | 1995-04-20 | ||
JP10056596A JP3171378B2 (ja) | 1995-04-20 | 1996-04-22 | トンネル掘削機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH094392A JPH094392A (ja) | 1997-01-07 |
JP3171378B2 true JP3171378B2 (ja) | 2001-05-28 |
Family
ID=26436845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10056596A Expired - Fee Related JP3171378B2 (ja) | 1995-04-20 | 1996-04-22 | トンネル掘削機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3171378B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6478498B2 (ja) * | 2014-07-07 | 2019-03-06 | 株式会社新輝 | コンクリート吹き抜け防止板およびコンクリート吹き付け方法 |
CN109630123B (zh) * | 2018-07-23 | 2024-02-02 | 中国铁建重工集团股份有限公司 | 深竖井岩石掘进机 |
-
1996
- 1996-04-22 JP JP10056596A patent/JP3171378B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH094392A (ja) | 1997-01-07 |
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