JP3171267U - 研磨ホイールの位置調整機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業ステップを削減可能であり、研磨ホイールの位置を簡単に調整可能である研磨ホイールの位置調整機構を提供する。【解決手段】研磨ホイールの位置調整機構は、回転体10と、第1研磨ユニット13と、第2研磨ユニット14と、固定ナット17とを備える。回転体は、固定表面及び第1螺子部を含む。第1研磨ユニットは、第1研磨部、及び、固定表面に固定的に係合される固定部を含む。第2研磨ユニットは、第2螺子部と第2研磨部を含む。当該第2螺子部は、螺子式に回転体の第1螺子部に係合される。第2研磨部は、第1研磨部に対して、離隔していると共に異なる研磨密度を有する。固定ナットは、第1螺子部に螺子式に係合されると共に、第2研磨ユニットに対して軸方向に押圧する。これによって、粗研磨及び細研磨を1つの研磨工程で一緒に実行可能であり、且つ、2つの研磨ホイール間の間隙の調整を簡単に実施可能である。【選択図】図2

Description

本考案は、位置調整機構に関し、特には、研磨(グラインディング)ホイールの位置を調整するための機構に関する。
現在、研磨設備が広く採用されており、特には、研磨ワークピースの表面を研磨及び平滑化するように、研磨ホイールの使用を製造工場において見ることができる。したがって、研磨ホイールは、一般消費者により広く受け入れられている。研磨ホイールの中では、サンドホイールがより広く使用されている。
従来のサンドホイールでは、サンドホイールの研磨粒の直径がほぼ等しい。したがって、ワークピースの鏡面研磨を実施しようとする場合、作業者は、所望の研磨ワークピースを得るように、粗研磨工程、それから、細研磨工程を順番に実行する必要がある。換言すると、種々の直径の研磨粒を有するサンドホイールでの作業工程が必要である。
しかしながら、上記作業工程で実行する作業者にとってそれは厄介である。(目が)粗い研磨サンドホイール及び(目が)細かい研磨サンドホイールが同じ駆動装置を使用する場合、サンドホイールの取り付け及び取り外しステップが必要である。この場合、作業者はサンドホイールの取り付け及び取り外し時に、動的バランス、同心度、真円度等のような問題を考慮する必要がある。これらの問題を考慮することは、非常に時間の無駄である。
さらに、従来技術の別の設計では、異なる仕様の2つのサンドホイールが同じ研磨装置において2つの独立の駆動装置に搭載される。例えば、図1は従来の2つのサンドホイールを有する研磨装置の斜視図であり、研磨装置は、異なるモータ3、4によって駆動される2つのサンドホイール1、2を有する。このような構成は、サンドホイールの取り付け及び取り外しの厄介さを省略するが、上記従来技術のような、例えば、粗研磨、細研磨の2つの機械加工ステップを必要とする。それにもかかわらず、上記2つの従来構成(設計)は、細研磨ステップの開始位置を精密に特定するように、細研磨前且つ粗研磨後の測長ステップを必要とする。しかしながら、これは、作業工程に負担を与えるだけでなく、誤った測長による潜在的なリスクをも付随させる。
したがって、従来の研磨装置では、上述したとおり、その実用性が乏しく、改善が必要である。
本考案の主な目的は、研磨ホイールの位置調整機構を提供することにあり、一方では、作業ステップを削減可能であり、他方では、研磨ホイールの位置を簡単に調整可能である。
この目的を達成するために、本考案の研磨ホイールの位置調整機構は、回転体と、第1研磨ユニットと、第2研磨ユニットと、固定ナットとを備える。回転体は、固定表面及び第1螺子部を含む。
さらに、第1研磨ユニットは、固定部及び第1研磨部を含み、固定部は固定表面に固定して係合される。第2研磨ユニットは第2螺子部及び第2研磨部を含み、第2螺子部は第1螺子部に螺子式に係合(螺着)される。第1及び第2研磨部は、互いに異なる直径を有し、互いに軸方向に離隔し、且つ、異なる研磨密度を有する。
本考案によれば、固定ナットは、第1螺子部に螺子式に係合され、第2研磨ユニットに対して軸方向に押圧する。
上記構造を通して、2つの研磨ホイールを駆動させるように1つの駆動装置を使用することにより、エネルギー及び設備コストを節約することが可能であるだけでなく、粗研磨及び細研磨を(1の)研磨工程内で実行可能である。その上、2つの研磨ホイール間の間隙の調整が非常に簡単である。
本考案の好適な実施形態によれば、第2研磨ユニットはサンドホイール及び調整ベース(基台)を含み、サンドホイールが調整ベースに同軸上に固定される。調整ベースは中空構造を有し、第2螺子部は中空構造の内壁に形成される。さらに、回転体はモータスピンドル及びフランジを含み、当該フランジはモータスピンドルの端部に同軸上に配置される。固定表面及び第1螺子部の両方がフランジ表面に配置される。両方の研磨ホイールがサンドホイールを含む場合、第1研磨ユニットが有する研磨粒の直径は、第2研磨ユニットのものよりも小さい。
さらに、本考案の別の好適な実施形態によれば、回転体は、モータスピンドル、フランジ及び調整ベースをさらに含み、フランジがモータスピンドルの一端に同軸上に固定(締結)されると共に、螺子凹部を有し、調整ベースが当該螺子凹部内に螺子式に係合する。第1螺子部が調整ベースの周囲に位置し、固定表面がフランジ表面に位置する。この構成の形態において、第1及び第2研磨ユニットは、それぞれ、サンドホイールを含み、第1研磨ユニットが有する研磨粒の直径は、第2研磨ユニットが有するものよりも大きい。
さらに、本考案によれば、回転体には、研磨スラリーを流すためのスラリー溝が内部に設けられる。
本考案の別の目的、利点、及び新規な特徴は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明からさらに明らかなるであろう。
従来の2つのサンドホイールを有する研磨装置の斜視図。 本考案の第1実施形態の研磨ホイールの位置調整機構を示す断面図。 本考案の第1実施形態の研磨ホイールの位置調整機構を示す分解図。 本考案の第2実施形態の研磨ホイールの位置調整機構を示す断面図。 本考案の第2実施形態の研磨ホイールの位置調整機構を示す分解図。
本考案の研磨ホイールの位置調整機構の簡潔化された実施例において、同一の回転体で駆動される2つの研磨ユニットによりワークピースを駆動可能であるように、一方では、第1研磨ユニットが回転体に固定され、他方では、第2研磨ユニットが回転体に螺子式に係合されている。さらに、固定ナットは、また、回転体に螺子式に係合され、第2研磨ユニットに対して軸方向に押圧する。これに関して、好適な実施形態は、以下のように詳細に説明される。
図2及び3は、本考案の第1実施形態の研磨ホイールの位置調整機構の断面図及び分解図を表し、当該位置調整機構は、特に、研磨ホイールを駆動するために提供される、モータスピンドル11とフランジ12とからなる回転体10を備え、フランジ12及びモータスピンドル11が同軸上に配置されて同期して回転するように、フランジ12はボルト30でモータスピンドル11の一端に螺子式に係合される。フランジ12には、その軸端における固定表面101、その周囲における第1螺子部102、及び、その中心を通る研磨スラリーを流すためのスラリー溝103が形成される。
本考案では、研磨ホイールの位置調整機構には、カップ状のサンドホイールに係る第1研磨ユニット13が設けられ、ワークピースを研磨するためのサンドホイールの端面に第1研磨部132が形成されている。一方、フランジ12の固定表面101に同様にボルト31で固定的に係合されるために、固定部131がサンドホイールの底部に形成されている。したがって、このように、第1研磨ユニット13及びフランジ12の同軸アセンブリ(組立体)を構成する。
さらに、研磨ホイールの位置調整機構は、カップ状のサンドホイール15及び調整ベース16からなる第2研磨ユニット14を備える。調整ベース16は中空構造を有し、当該中空構造の内壁に第2螺子部141が形成される。サンドホイール15は、同様に、ボルト32で調整ベース16の軸方向表面に同軸上に固定される。第2研磨ユニット14がフランジ12に同軸上に結合可能であるように、調整ベース16の第2螺子部141は、フランジ12の第1螺子部102に螺子式に係合される。
本考案の実施形態では、サンドホイール15は、第1研磨部132のものよりも大きい(粗い)研磨粒の直径を有する第2研磨部142を備える。つまり、第2研磨部142は、より低い研磨密度を有する。サンドホイール15は、第1研磨ユニット13のものよりも大きい直径を有し、これにより、第2研磨部142は、第1研磨部132と比較して、回転体10の軸X1からさらに離れている。さらに、第1研磨部132は、第2研磨部142と比較して、軸方向のさらに下方に延びている。第1及び第2研磨部132、142間の間隙hは、利用時の必要性によって決定される。間隙hは、第1研磨部132の最外端面(自由端面)から、第2研磨部142の最外端面までの距離を表す。
固定ナット17は、フランジ12の第1螺子部102に螺子式に係合され、第2研磨ユニット14の調整ベース16に対して軸方向に押圧して、調整ベース16とフランジ12との間の避けがたい螺子ギャップ(間隙)から生じる振動及びノイズ現象を除外できる。
上記構造を通して、第1及び第2研磨部132、142の研磨粒の間の所望の適合位置並びにこれらの間の間隙hを選択した後に研磨作業を進めるときに、研磨装置は、第1に、外側位置の第2研磨部142で粗研磨をワークピースに実行し、そして、細研磨のために第1研磨部132で実行する。したがって、1の研磨ストローク内で、粗研磨及び細研磨の両方の研磨工程を完遂可能であり、時間及び工数を節約できるだけでなく、より精密な研磨結果を得ることができる。
さらに、本考案によれば、サンドホイールが摩耗し、その交換が必要であるときに、2つの研磨部132、142間の間隙hを再調整又は再設定する必要があるところ、調整ベース16を回転させるだけで、第2研磨部142を第1研磨部132に対して移動させる。このように、調整工程は非常に簡単且つ簡便である。
次に、図4及5は、本考案の第2実施形態による研磨ホイールの位置調整機構の断面図及び斜視図を表す。第2実施形態では、位置調整機構は、同様に、回転体20と、第1研磨ユニット24と、第2研磨ユニット25と、固定ナット26とを備える。回転体20は、モータスピンドル21、フランジ22、及び調整ベース23からなる。フランジ22は、第1実施形態と同様に、モータスピンドル21の端部に螺子式に固定される端面を有する。特には、螺子凹部221の壁部が第4螺子部222で形成されるように、フランジ22には、他端の中心で軸方向に螺子凹部221が形成される。固定表面201は、螺子凹部221の開口を包囲する領域で形成される。フランジ22及び調整ベース23は、それぞれ、中空構造を形成するように中心に貫通する通路を備える。これら2つの通路は、研磨スラリーを流すためのスラリー溝203を共に構成する。
調整ベース23は、小径部230と大径部232からなり、第3螺子部231が小径部230の周囲に形成され、第1螺子部202が大径部232の周囲に形成されて、第3螺子部231がフランジ22の螺子凹部221内に螺子式に係合される。
第2実施形態では、カップ状のサンドホイールに係る第1研磨ユニット24には、サンドホイールの端面において、ワークピースを研磨するための第1研磨部242が形成される。一方で、フランジ22の固定表面201にボルトで固定的に係合されるためのサンドホイールの底部に固定部241が形成される。
また、カップ状のサンドホイールに係る第2研磨ユニット25は、第2研磨部252を備え、その中心には中空構造が設けられ、第2螺子部251が中空構造壁部に形成される。第2研磨ユニット25の第2螺子部251は、調整ベース23の第1螺子部202に螺子式に係合される。
さらに、第1研磨部242は、第2研磨部252のものよりも大きい(粗い)研磨粒の直径を有し、つまり、第2研磨部252はより高い研磨密度を有する。第1研磨ユニット24は、また、第2研磨ユニット25よりも大きい直径を有し、つまり、第1研磨部242は、第2研磨部252よりも、回転体20の軸X2からさらに離れている。第2研磨部252は、第1研磨部242よりもさらに軸方向に下方に延びており、第1及び第2研磨部242、252間の間隙hが存在する。固定ナット26は、第1螺子部202に螺子式に係合され、第2研磨ユニット25に対して軸方向に押圧する。
当然、第1研磨ユニット24、第2研磨ユニット25、及び、固定ナット26は、全て回転体20と同軸上に配置されている。第1実施形態のように、固定ナット26は、第1螺子部202に螺子式に係合され、第2研磨ユニット25に対して軸方向に押圧する。
第2実施形態における構造は、粗研磨及び細研磨の両方の工程を1の研磨ストロークで完遂可能である。その上、間隙hの調整が必要であるときには、同様に、調整ベース23を回転させるだけで十分である。
本考案を好適な実施形態に関して説明したが、請求される本考案の技術的範囲から外れることなく、他の多くの可能な改変、変更が実施可能であることは理解されよう。

Claims (7)

  1. 研磨ホイールの位置調整機構であって、
    固定表面及び第1螺子部を含む回転体と、
    固定部及び第1研磨部を含む第1研磨ユニットであって、前記固定部が前記回転体の前記固定表面に固定して係合される、第1研磨ユニットと、
    第2螺子部及び第2研磨部を含む第2研磨ユニットであって、前記第2螺子部は前記第1螺子部に螺子式に係合され、前記第1及び第2研磨部は、互いに異なる直径を有し、互いに軸方向に離隔し、且つ、異なる研磨密度を有する、第2研磨ユニットと、
    前記第1螺子部に螺子式に係合されると共に、前記第2研磨ユニットに対して軸方向に押圧する固定ナットと、
    を備えることを特徴とする位置調整機構。
  2. 前記第2研磨ユニットは、サンドホイール及び調整ベースを含み、前記サンドホイールは、前記調整ベースに同軸上に固定され、前記調整ベースは中空構造を有し、前記中空構造の内壁に前記第2螺子部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の位置調整機構。
  3. 前記回転体は、モータスピンドル及びフランジをさらに含み、前記フランジは前記モータスピンドルの一端に同軸上に固定され、前記固定表面及び前記第1螺子部の両方が前記フランジの表面に配置されることを特徴とする請求項2に記載の位置調整機構。
  4. 前記第1研磨ユニットは、サンドホイールに関し、前記第1研磨ユニットが、前記第2研磨ユニットのものよりも小さい研磨粒の直径を有することを特徴とする請求項2に記載の位置調整機構。
  5. 前記回転体は、モータスピンドル、フランジ、及び調整ベースをさらに含み、
    前記フランジは、前記モータスピンドルの一端に同軸上に固定されていると共に、前記調整ベースが螺子式に係合される螺子凹部を有し、
    前記第1螺子部が前記調整ベースの周囲に位置し、前記固定表面が前記フランジの表面に位置することを特徴とする請求項1に記載の位置調整機構。
  6. 前記第1及び第2研磨ユニットは、それぞれ、サンドホイールを含み、前記第1研磨ユニットの前記サンドホイールは、前記第2研磨ユニットのものよりも大きい研磨粒の半径を有していることを特徴とする請求項5に記載の位置調整機構。
  7. 前記回転体には、内部にスラリー溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の位置調整機構。
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