JP3170641B2 - 鉄道車両軸はり装置用防振ゴムブッシュ - Google Patents
鉄道車両軸はり装置用防振ゴムブッシュInfo
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Description
用防振ゴムブッシュに関し、詳しくは、鉄道車両の車軸
を支持する軸箱部から車両進行方向に延びる軸はりの一
端部を台車フレームに連結支持する場合において、軸は
りの一端部と台車フレームとの連結部に介在して用いら
れる鉄道車両軸はり装置用防振ゴムブッシュに関するも
のである。
りの一端部に設けられた筒状ハウジング部に車両進行方
向に対して直角な中心軸とこの中心軸の外周に配置し固
着された筒状ゴム弾性体及びこの筒状ゴム弾性体の外周
面の全域を覆うように固着された外筒とからなる防振ゴ
ムブッシュを嵌合固定し、その防振ゴムブッシュの中心
軸を台車フレームに回転不能に固定することにより、防
振ゴムブッシュの筒状ゴム弾性体の弾性作用に基づいて
軸はりの中心軸周りの回転運動を許容するとともに、軸
はりと台車フレームとの連結部位の振動及び衝撃を吸収
するといった防振機能を発揮するものである。
ためには、軸はりの中心軸周りの回転運動時における筒
状ゴム弾性体と筒状ハウジング部との相対滑りを防止す
ることが必要不可欠であり、その相対滑り防止対策とし
て、従来では、例えば実開平6−23863号公報に開
示されているように、ハウジング部の内周側にピン穴を
設け、このピン穴に押込固定した係合ピンの径内方への
突出部が係合するピン穴を防振ゴムブッシュにおける外
筒及び筒状ゴム弾性体に形成する手段が採用されてい
た。
従来の鉄道車両軸はり装置においては、筒状ハウジング
部の内周側のみならず、防振ゴムブッシュにおける外筒
及び筒状ゴム弾性体側にも位置ずれのないようにそれぞ
れピン穴を精度よく形成する必要があるだけでなく、筒
状ハウジング部のピン穴に係合ピンを押込固定した上
で、この係合ピンの径内方への突出部が防振ゴムブッシ
ュにおける外筒及び筒状ゴム弾性体側のピン穴に係合す
るといったように面倒な組付け手数を要する。その上、
ゴム弾性体側のピン穴部分に係合ピンを介して応力が集
中してゴム弾性体に割れ等を生じやすく、所定の防振機
能を長期間に亘って保持することができず、装置全体が
耐久性に欠けるという問題があった。
で、加工、部品点数及び組付け工数の削減を図ることが
できるとともに、所定の防振機能を長期間に亘って保持
し装置全体としての耐久性を向上することができる鉄道
車両軸はり装置用防振ゴムブッシュを提供することを目
的としている。
に、本発明に係る鉄道車両軸はり装置用防振ゴムブッシ
ュは、車両進行方向に対して直角な中心軸とこの中心軸
の外周に配置し固着された筒状ゴム弾性体及びこの筒状
ゴム弾性体の外周面の全域を覆うように固着された金属
板製外筒とを有する防振ゴムブッシュであって、その外
筒を鉄道車両の車軸を支持する軸箱部から車両進行方向
に延設された軸はりの端部に車両進行方向に対して直角
な水平姿勢に配置して連設され、かつ、車両進行方向に
2分割の半割体同士が相互に締結可能とされた筒状ハウ
ジング部に嵌合固定するとともに、その中心軸を台車フ
レームに回転不能に固定して用いられる鉄道車両軸はり
装置用防振ゴムブッシュにおいて、上記金属板製外筒の
一部にバーリング加工により径外方に突出する円筒形状
の凸部を一体形成し、この凸部を上記筒状ハウジング部
の内周側に形成した凹部に係合させることで、上記軸は
りの中心軸周りの回転運動時における筒状ゴム弾性体と
筒状ハウジング部との相対滑りを防止するように構成し
ていることを特徴とするものである。
ば、防振ゴムブッシュの金属板製外筒の一部にバーリン
グ加工により径外方に向けて突出するように一体形成し
た円筒形状の凸部を筒状ハウジング部の内周側に形成し
た凹部に係合させることで、軸はりの中心軸周りの回転
運動時における筒状ゴム弾性体と筒状ハウジング部との
相対滑りを防止することが可能であり、相対滑り防止の
ために筒状ゴム弾性体と筒状ハウジング部とは別に係合
ピンという小さな部品の使用が不要となり、部品点数の
削減が図れるだけでなく、組付け工数の低減も図れる。
また、防振ゴムブッシュのゴム弾性体側にピン穴を設け
る必要がないので、使用状態でゴム弾性体に割れ等の損
傷の原因となる応力集中が発生せず、所定どおりの防振
機能を長期間に亘って保持させて軸はり装置全体として
の耐久性の向上を図ることが可能である。
にもとづいて説明する。図1は本発明の一実施形態によ
る鉄道車両軸はり装置の一部破断側面図であり、鉄道車
両の車軸1を支持する軸箱部2から車両進行方向(矢印
Y方向)に向けて軸はり3が延設されており、この軸は
り3の一端部に筒状ハウジング部4が連設されている。
この筒状ハウジング部4の嵌合穴5内に後述する防振ゴ
ムブッシュ6の外筒11が嵌合固定され、この防振ゴム
ブッシュ6における中心軸7の両端部を台車フレーム8
に回転不能に固定することにより、軸はり3の中心軸7
周りの回転運動を許容するとともに、軸はり3と台車フ
レーム8との連結部位の振動及び衝撃を吸収させるよう
に構成されている。
印Y方向)に2分割された半割形式であり、一方の半割
体4Aが、図2に示すように、軸はり3と一体の他方の
半割体4Bに対してボルト9を介して締結可能で、その
締結時において防振ゴムブッシュ6に所定の締め代の締
め付け力を付与して防振ゴムブッシュ6の筒状ゴム弾性
体10に予備圧縮を加えるように構成されている。
に示すように、車両進行方向(矢印Y方向)に対して直
角な水平姿勢に配置された断面中実の心棒部7aの軸方
向両端に鍔状部7b,7bを一体形成してなる中心軸7
と、この中心軸7の外周に配置され、かつ、該中心軸7
の心棒部7aを包み込む筒状部10aの軸方向両端に上
記中心軸7の両端鍔状部7b,7bに対応するように一
体に連設された鍔状部分10b,10bを有する筒状ゴ
ム弾性体10と、このゴム弾性体10の両端鍔状部分1
0b,10bを含む外周面の全域を覆う肉薄金属板製の
外筒11とを備えている。
体10の直径方向二箇所には図2に明示するように、切
欠き12,12が形成されており、これによって、ゴム
弾性体10が車両進行方向(矢印Y方向)に2つのブロ
ック体10A,10Bに分けられているとともに、これ
に対応して金属板製外筒11が2分割され、各分割外筒
体11A,11Bそれぞれがブロック体10A,10B
の外周面に固着されている。
筒11のうち一方の分割外筒体11Aの軸線方向の中央
部に、図4に明示するように、円形の穴14aを明け、
この穴14aの縁を円筒形状に押し広げるバーリング加
工を施すことによって径外方に突出する円筒形状の凸部
14が外筒11に一体形成されている一方、上記筒状ハ
ウジング部4の一方の半割体4Aの内周側で上記凸部1
4に対応する箇所には凹部13が形成されている。
軸はり装置においては、上記防振ゴムブッシュ6の外筒
11を筒状ハウジング部4の他方の半割体4Bにおける
半割状嵌合穴5内に嵌合させるとともに、その中心軸7
の両端部を台車フレーム8に回転不能に固定させた上
で、この防振ゴムブッシュ6における外筒11の一方の
分割外筒体11Aから径外方に突出する円筒形状の凸部
14に上記凹部13が係合するように、筒状ハウジング
部4の一方の半割体4Aを他方の半割体4Bに対してボ
ルト9を介して締結することによって、防振ゴムブッシ
ュ6の筒状ゴム弾性体10に予備圧縮を加えるととも
に、凸部14と凹部13との係合により筒状ゴム弾性体
10と筒状ハウジング部4との相対滑りを防止した組付
け状態が得られる。
置によると、車軸1と台車フレーム8とが上下に相対変
位する際、防振ゴムブッシュ6の筒状ゴム弾性体10の
弾性作用に基づいて軸はり3の中心軸7周りの回転運動
を許容するとともに、軸はり3と台車フレーム8との各
連結部位の振動及び衝撃を良好に吸収するといった所定
の防振機能が確実に発揮されることになる。
ムブッシュ6における筒状ゴム弾性体10が車両進行方
向(矢印Y方向)に2つのブロック体10A,10Bに
分割されているものについて説明したが、3つ以上のブ
ロック体に分割されたものであってもよい。
ムブッシュの筒状ゴム弾性体の弾性作用に基づいて軸は
りの中心軸周りの回転運動を許容するとともに、軸はり
と台車フレームとの連結部位の振動及び衝撃を吸収する
といった防振機能を確実に発揮させるために必要不可欠
な筒状ゴム弾性体と筒状ハウジング部との相対滑りの防
止対策として、防振ゴムブッシュの金属板製外筒の一部
にバーリング加工により径外方に突出するように一体形
成した円筒形状の凸部を筒状ハウジング部の内周側に形
成した凹部に係合させる構成を採用しているので、筒状
ゴム弾性体及び筒状ハウジング部とは別に係合ピンとい
う小さい部品の使用が不要となり、部品点数を削減でき
るとともに、ピンの打込みも不要で組付け工数も低減す
ることができる。その上、使用状態で防振ゴムブッシュ
のゴム弾性体に割れ等の損傷の原因となる応力集中を発
生するピン穴を形成する必要がないため、所定どおりの
防振機能を長期間に亘って確保させて軸はり装置全体と
しての耐久性の向上を図ることができるという効果を奏
する。
の一部破断側面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 車両進行方向に対して直角な中心軸とこ
の中心軸の外周に配置し固着された筒状ゴム弾性体及び
この筒状ゴム弾性体の外周面の全域を覆うように固着さ
れた金属板製外筒とを有する防振ゴムブッシュであっ
て、その外筒を鉄道車両の車軸を支持する軸箱部から車
両進行方向に延設された軸はりの端部に車両進行方向に
対して直角な水平姿勢に配置して連設され、かつ、車両
進行方向に2分割の半割体同士が相互に締結可能とされ
た筒状ハウジング部に嵌合固定するとともに、その中心
軸を台車フレームに回転不能に固定して用いられる鉄道
車両軸はり装置用防振ゴムブッシュにおいて、 上記金属板製外筒の一部にバーリング加工により径外方
に突出する円筒形状の凸部を一体形成し、この凸部を上
記筒状ハウジング部の内周側に形成した凹部に係合させ
ることで、上記軸はりの中心軸周りの回転運動時におけ
る筒状ゴム弾性体と筒状ハウジング部との相対滑りを防
止するように構成していることを特徴とする鉄道車両軸
はり装置用防振ゴムブッシュ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27900499A JP3170641B2 (ja) | 1999-02-03 | 1999-09-30 | 鉄道車両軸はり装置用防振ゴムブッシュ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP27900499A JP3170641B2 (ja) | 1999-02-03 | 1999-09-30 | 鉄道車両軸はり装置用防振ゴムブッシュ |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11025809A Division JP2000225940A (ja) | 1999-02-03 | 1999-02-03 | 鉄道車両軸はり装置用防振ゴムブッシュ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000225941A JP2000225941A (ja) | 2000-08-15 |
JP3170641B2 true JP3170641B2 (ja) | 2001-05-28 |
Family
ID=17605071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27900499A Expired - Lifetime JP3170641B2 (ja) | 1999-02-03 | 1999-09-30 | 鉄道車両軸はり装置用防振ゴムブッシュ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3170641B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101307038B1 (ko) * | 2011-10-04 | 2013-09-11 | 주식회사 디알비동일 | 철도 차량용 방진 부재 |
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JP5118081B2 (ja) * | 2009-02-13 | 2013-01-16 | 川崎重工業株式会社 | 鉄道車両用軸箱支持装置 |
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DE102018113503A1 (de) | 2018-06-06 | 2019-12-12 | Vibracoustic Gmbh | Aggregatelager |
JP2020122554A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-13 | 株式会社フコク | 軸はり用防振ブッシュ |
-
1999
- 1999-09-30 JP JP27900499A patent/JP3170641B2/ja not_active Expired - Lifetime
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