JP3170625B2 - 雇い杭及びそれを使用した基礎の施工方法 - Google Patents
雇い杭及びそれを使用した基礎の施工方法Info
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Description
使用した基礎の施工方法に関するものである。更に詳し
くは、杭を構成するコンクリートに亀裂や割れを生じさ
せないようにしたものに関する。
するために基礎が築かれる。基礎には、通常、杭が建て
込まれる。杭は、構造物の重量を地盤中や地盤深部に分
散させることができるので、特に、軟弱な地盤に基礎を
築く場合に有用である。
ト杭等が一般的に知られている。基礎に建て込まれる杭
の種類は、地盤の状態や建設される構造物等により異な
る。例えば、比較的規模の小さい一戸建て住宅のような
建築物の基礎には、木杭が使用されることが多い。木杭
に用いられる木材は、アカマツ、クロマツ等のいわゆる
松材が主流である。
よる多数の凹凸が表れるようにして、更に、外径が大き
い側(本明細書では、「基部」と記載することがある)
を上にし、外径の小さい側(本明細書では、「先部」と
記載することがある)を下にした状態で地盤中に建て込
まれる。これにより滑りにくくして沈下抵抗を大きくす
ることができるので、構築物の重量に耐え、沈下し難い
ようにすることができる。しかし、木杭は、地表近くに
おける地下水等の比較的少ない部分(以下、便宜上、
「無水部」という)では、空気に触れやすいため、腐食
し易いという欠点がある。
て込んだ後、無水部やそれより下方の地下水等が比較的
多い部分(以下、便宜上、「常水部」という。なお、場
所によって異なるが、普通、地表から1.5m程度の深
さ以下の所が多い)の両部で長期間経ても腐食し難い
が、表面に凹凸がなく滑りやすいため、沈下抵抗に乏し
く構造物の重量に耐えることができず、沈下し易いとい
う欠点がある。
めに図13に示すような、建て込み時において、常水部
B1にあたる箇所を木材(木杭90)で、無水部A1に
あたる箇所をコンクリート91で形成した杭9を開発す
るに至っている。この杭9によれば、地盤中に打ち込ん
だ後に、沈下防止と腐食防止の両方を同時に達成するこ
とが可能である。
は、次のような課題があった。すなわち、杭9は、木杭
90に連結部材92を介してコンクリート91を繋いで
形成したものであるので、杭9を押し入れたり、打ち込
んだりして地盤に建て込むときに、木杭90とコンクリ
ート91との接合部には無理な力がかかり易く、これに
より接合部近傍のコンクリート91に亀裂や割れが生じ
ることがあった。
て込まれた杭と同等の機能を奏するもので、杭を構成す
るコンクリートに亀裂や割れを生じさせないようにした
雇い杭及びそれを使用した基礎の施工方法を提供するこ
とにある。
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、基部面に連結部材が突設してある杭部材を
地盤に建て込むときに使用する雇い杭であって、杭部材
が当接する面から内部にかけて、上記連結部材が挿入可
能な収容部が形成してあることを特徴とする、基礎の施
工に使用する雇い杭である。
材が当接する面近傍の内面には、内方向に向けて窄まる
ように形成された誘導面が設けてあることを特徴とす
る、第1の発明に係る基礎の施工に使用する雇い杭であ
る。
時に型枠部材を押圧して地盤に埋設する型枠押圧部材を
有しており、上記型枠押圧部材は、建て込み方向に移動
可能で設置個所が調整できるようにしてあることを特徴
とする、第1または第2の発明に係る基礎の施工に使用
する雇い杭である。
が突設してある杭部材を、内部に上記連結部材を挿入さ
せ外部に中空状の型枠部材を嵌挿させた第1,第2また
は第3の発明に係る雇い杭により地盤中に建て込みなが
ら、上記杭部材が通過した中空部に、上記連結部材が内
部に収容されるようにして上記型枠部材を配置するステ
ップ、上記雇い杭を地盤中から抜き取るステップ、上記
型枠部材の内部に、コンクリートを流し込み固化させる
ステップ、を含むことを特徴とする、基礎の施工方法で
ある。
が突設してある杭部材の上に、上記連結部材が内部に収
容されるようにして中空状の型枠部材を配置し、内部に
上記連結部材を挿入させ外部に上記型枠部材を嵌挿させ
た第1,第2または第3の発明に係る雇い杭により、上
記杭部材と上記型枠部材を一緒に地盤中に建て込むステ
ップ、上記雇い杭を地盤中から抜き取るステップ、上記
型枠部材の内部に、コンクリートを流し込み固化させる
ステップ、を含むことを特徴とする、基礎の施工方法で
ある。
面を示している。。
し込んだり(圧入)、打ち込んだりして地盤に建て入れ
ることを意味するものである。また、「建て込み方向」
は、杭部材を施工地に挿し込み入れる方向を意味するも
のである。
から、通常、木杭が使用される。しかし、これに限定す
るものではなく、木杭のように表面に多数の凹凸を設け
たり、また、外径が大きい側を上に、外径の小さい側を
下にして地盤中に打ち込んだりして、沈下抵抗を大きく
し構築物の重量に耐え沈下し難いようにすることができ
れば、鉄筋コンクリート杭、鋼杭、またはこれらを組み
合わせた杭等でも良い。なお、鉄筋コンクリート杭とし
ては、例えば、遠心力鉄筋コンクリート杭、遠心力プレ
ストレスト杭等を、また、鋼杭としては、例えば、鋼管
杭、スパイラル鋼管杭、H型鋼杭等を挙げることができ
る。
使用される。棒状体には、例えば、棒状鉄筋、表面に凸
状帯が設けられている鉄筋、又は断面が円形、方形、菱
形、星形等の適宜形状の鉄筋いわゆる異形鉄筋などがあ
る。更に、断面形状が円形、方形、菱形、星形等のもの
については、中実体のみならず、中空体(例えば、パイ
プ等)でも良い。特に、連結部材が中空体で杭部材が木
杭である場合では、木杭に連結部材を設けるための穴を
開けなくても、木杭に割れなどを生じさせることなく連
結部材を打ち込むことが可能なので、作業効率を向上さ
せることができる。
打撃工法、振動工法、圧入工法等がある。
むときに使用する雇い杭であって、杭部材が当接する面
から内部にかけて、上記連結部材が挿入可能な収容部が
形成してあるものは、収容部に連結部材を収容すること
ができ、杭部材の建て込み時において連結部材が邪魔に
ならないようにすることができる。従って、雇い杭は、
当接する面を杭部材の上部側の端面に当接させることが
でき、杭部材を地盤中に押し込んで建て込むことができ
る。
面に、内方向に向けて窄まるように形成された誘導面が
設けてある雇い杭は、特に、杭部材が木杭等のように加
圧することにより変形するものである場合において、杭
部材に押圧力をかけてこれを地盤中に押し込むときに、
雇い杭と当接する杭部材の基部面のうち上記収容部と対
応しない箇所を、圧縮して変形させることができる。こ
れにより杭部材の基部面のうち上記収容部と対応する箇
所を上方に盛り上げ、雇い杭に設けてある誘導面に沿っ
て内方に向けて窄まるように変形させることができ、誘
導面から生じる反力によって収容部の軸線方向における
中心部に向けて周りから押圧力が働くようにすることが
できる。従って、杭部材に設けてある連結部材を杭部材
によって締め付けるようにして固定または実質的に固定
させることができる。
地盤に埋設する型枠押圧部材を有しており、上記型枠押
圧部材は、建て込み方向に移動可能で設置個所が調整で
きるようにしてあるものは、型枠押圧部材の設置個所を
任意に調整することができる ので、長さの異なる種々の
型枠部材に対応することができる。
を、内部に上記連結部材を挿入させ外部に中空状の型枠
部材を嵌挿させた第1,第2または第3の発明に係る雇
い杭により地盤中に建て込みながら、上記杭部材が通過
した中空部に、上記連結部材が内部に収容されるように
して中空状の型枠部材を配置するステップ、または、基
部面に連結部材が突設してある杭部材の上に、上記連結
部材が内部に収容されるようにして中空状の型枠部材を
配置し、内部に上記連結部材を挿入させ外部に上記型枠
部材を嵌挿させた第1,第2または第3の発明に係る雇
い杭により、上記杭部材と上記型枠部材を一緒に地盤中
に建て込むステップと、上記雇い杭を地盤中から抜き取
るステップと、上記型枠部材の内部に、コンクリートを
流し込み固化させるステップとを含んでいるものは、杭
部材とコンクリートの接合部に亀裂や割れを生じさせる
ことなく、地盤に杭を備えることができる。なお、本発
明に係る基礎の施工方法で形成された杭は、従来の杭を
地盤に建て込んだ状態と略同等の構造を有しているの
で、機能も同等である。
には中空状の型枠部材が配置されるので、この型枠部材
が壁となって上記中空部が地盤の土圧等により埋まって
しまうことがない。従って、中空部にコンクリートを十
分に流し込むことができ、従来の杭と比べても形成され
た杭の強度に信頼性を欠くようなことがない。なお、基
部面に連結部材が突設してある杭部材の上に、上記連結
部材が内部に収容されるようにして中空状の型枠部材を
配置し、上記杭部材と上記型枠部材を一緒に地盤中に建
て込んだものも、地盤中の上記杭部材が通過した箇所に
は中空部が形成される。
に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る基礎
の施工に使用する雇い杭を示す説明図、図2は図1に示
す雇い杭の当接面及びその近傍を示す要部断面説明図で
ある。符号Yは、本発明に係る雇い杭を示している。雇
い杭Yは金属製で中空円柱状の雇い杭本体1を有してい
る。雇い杭本体1の上部には、杭打ち機等の先端と連結
される連結部10が形成してある。連結部10の外径は
雇い杭本体1の外径よりやや径大である。
11が、相互に対向するようにして、雇い杭本体1の周
面から突出させて固着してある。各吊り金具11には、
雇い杭Yを引き上げるためにワイヤーロープ等が掛けら
れる貫通した貫通孔110が形成してある。
杭部材の建て込み時において、後述する型枠部材である
スリーブ(図3,4参照)を同時に押し込んで地盤に埋
設させるための型枠押圧部材であるスリーブ押圧部材1
2が、雇い杭本体1を挿通させて設けてある。スリーブ
押圧部材12の内径は、雇い杭本体1の外径よりもやや
径大になるように形成してある。スリーブ押圧部材12
は、雇い杭本体1の長さ方向において摺動して移動が可
能である。
縁と当接する被せ蓋部120と、被せ蓋部120の上部
に設けてあり、スリーブ押圧部材12を雇い杭本体1に
固定する固定部121とを有している。固定部121に
は、固定具122・・・が対向する四箇所に設けてあ
る。固定具122・・・は、固定部121の側周面に形
成された螺子溝と、この螺子溝に螺合可能な螺子から構
成されている。
121でスリーブの上端縁を押圧するので、少なくとも
被せ蓋部121の外径が、使用されるスリーブの外径よ
り大きくなるように設定されていなければならない。ス
リーブ押圧部材12は、雇い杭本体1の長さ方向に移動
させることにより、下方から取り外すことができるよう
にしてある。
る当接面13である。当接面13の略中央部には、雇い
杭本体1の内部の収容部100と連通した挿通管130
が設けてある(図2参照)。挿通管130の内面は、杭
部材の基部面が変形可能である場合において、杭部材を
押圧したときに基部面の変形方向を誘導する誘導面13
1であり、内方向に向けて窄まるように形成してある。
下端縁と略同じ高さになるように設定してある。挿通管
130と雇い杭本体1との間には押圧板132が設けて
ある。押圧板132は、雇い杭本体1の内方にやや入り
込んだ箇所に設けてあり、挿通管130と雇い杭本体1
の下端縁が押圧板132より突出するようにしてある
(図2参照)。
は、型枠手段であるスリーブを示している。スリーブ2
は紙管である。スリーブ2の長さは1mである。なお、
スリーブを形成する材料は、紙に限定するものではな
く、例えば、合成樹脂等でも良い。また、その長さも地
盤の特性等によって適宜設定されるものであり、限定す
るものではない。
(図4〜11参照)。木杭3は表面の樹皮を剥いだ状態
にしてあり、節などによる自然な凹凸部30を有してい
る。木杭3は基部31が径大に形成され、先部32につ
れて徐々に径小になるようになっている。先部32は、
地盤中に打ち込み易いように削って尖らせてある。基部
面34には、長さ方向に鉄筋挿入孔33が所要深さで形
成してある。木杭3の長さは4mであり、基部31は直
径20cm、先部32は直径10cmである。なお、木
杭の長さ地盤の特性等によって適宜設定されるものであ
り、限定するものではない。
る(図6〜11参照)。鉄筋4は長さ1.2mのものを
使用したが、これも限定するものではなく、適宜設定さ
れる。
施工方法の手順を段階的に示す説明図である。図4は木
杭を地盤に建て込んだ状態を示す説明図、図5は木杭の
基部の端面に鉄筋挿入孔を形成した状態を示す説明図、
図6は鉄筋挿通孔に鉄筋を挿入した状態を示す説明図、
図7はスリーブを雇い杭に嵌挿し、雇い杭の当接面を木
杭の基部面に当接させた状態を示す説明図、図8は木杭
を雇い杭により押し込んで、地盤中に建て込んだ状態を
示す説明図、図9は地盤中から雇い杭を引き抜いた状態
を示す説明図、図10は雇い杭を引き抜いたことにより
形成された中空部にコンクリートを流し込んでいる状態
を示す説明図、図11はコンクリートが固化され、杭が
地盤に施工された状態を示す説明図である。また、図1
2は雇い杭が木杭を押し込んでいる状態を示す要部断面
説明図である。なお、符号Aは無水部、符号Bは常水部
を示している。
る基礎の施工方法の手順及びその作用を説明する。木
杭3の先部32を下に向けて、この木杭3を圧入工法に
より地盤中に鉛直方向に建て込む(図4参照)。このと
き、木杭3の上部側は所要長さ地上に残しておく。木杭
3は、径小側の先部32を下にして建て込まれるので、
建て込み時の建て込み時の抵抗を少なくすることがで
き、作業がし易くなる。また、木杭3は基部31ほど直
径が大きくなっており、しかも、表面に多数の凹凸部3
0を有しているので、これにより沈下抵抗が大きく、効
果的に杭の沈下を防止することができる。また、施工後
においては、滑りにくく沈下抵抗を大きくすることもで
きるので、構築物の重量に耐え、沈下し難いようにする
ことができる。
に、鉄筋4を挿入するための鉄筋挿入孔33を、鉛直方
向にドリル等により所要深さ掘削する(図5参照)。
(図6参照)。なお、鉄筋挿入孔33の外径は、鉄筋4
の外径よりやや径大になるように形成してある。そのた
め、鉄筋4は鉄筋挿入孔33に挿し込んだだけでは木杭
3に固定されない。
上げ、雇い杭本体1の外周部にスリーブ2を嵌挿し、被
せ蓋部120にスリーブ2の上端縁をあててスリーブ押
圧部材12の設置位置を調整する。スリーブ押圧部材
は、雇い杭本体1の長さ方向において摺動して移動が可
能であり、固定具122・・・の螺子を螺子溝に沿って
締め、螺子の先端を雇い杭本体1に押圧することで、雇
い杭本体1に固定させることができる。そのため、スリ
ーブ押圧部材12は、設置個所を任意に調整することが
でき、種々の長さのスリーブに対応することができる。
更に、スリーブ押圧部材は、雇い杭本体1の長さ方向に
移動させることにより、下方から取り外すことができる
ので、被せ蓋部の外径の大きさの異なるスリーブ押圧部
材と取り替えることで、外径が異なる種々のスリーブに
対応させることができる。
げ降ろし、挿通管130に鉄筋4を挿入させて、これを
収容部100に収容する(図7参照)。これにより木杭
3の建て込み時において鉄筋4が邪魔にならないように
することができる。従って、雇い杭Yは、当接面13を
木杭3の基部面34に当接させることができ、木杭3を
地盤中に押し込んで建て込むことができる。
雇い杭Yを押し下げ、木杭3、鉄筋4、スリーブ2を地
盤中に埋設する(図8参照)。このとき、木杭3の全長
が常水部Bに位置するように、スリーブ2が無水部Aに
位置するように建て込む。木材は、大体において硬度に
は優れておらず、相当の押圧力がかけられると変形する
ことは周知である。
30が設けてあるので、木杭3に押圧力をかけてこれを
地盤に押し込むときに、雇い杭Yと当接する木杭3の基
部面34のうち挿通管130と対応しない箇所を、押圧
板132が押圧して圧縮させ変形させることができる。
これにより木杭3の基部面34のうち挿通管130と対
応する箇所を上方に盛り上げ、挿通管130の内面に形
成してある誘導面131に沿って内方に向けて窄まるよ
うに変形させることができ、誘導面131から生じる反
力によって収容部100の軸線方向における中心部に向
けて周りから押圧力が働くようにすることができる。従
って、木杭3に挿し入れた鉄筋4を木杭3によって締め
付けて固定させることができる。
当接面13では、特に、挿通管130と雇い杭本体1の
下端縁が押圧板132より突出するようにしてあるの
で、木杭3の基部面34を押圧する面積が小さく、当接
した箇所には極めて高い押圧力が付加される。つまり、
雇い杭Yで押圧された木杭3は、基部31の変形量が大
きいので、木杭3に挿し入れた鉄筋4を木杭3によって
締め付けて固定する力も強大にすることができる(図1
2参照)。
上げ、地盤中より抜き取り、中空部6を形成する(図9
参照)。中空部6はスリーブ2が壁となるので、地盤の
土圧等により埋まってしまうことがない。従って、中空
部6にコンクリート7を十分に流し込むことができ、従
来の杭と比べても形成された杭の強度に信頼性を欠くよ
うなことがない。特に、軟弱地盤に施工するときは、地
盤が軟らかいために壁となるようなものがないと中空部
6は土圧で埋まりやすい。この場合はコンクリートの充
填量が十分でないことがあり、杭の強度の信頼性に欠け
ことがある。
に、木杭3を建て込んだ箇所の表面近傍を土が中空部6
に入らないように掘り起こし、埋設されたスリーブ2の
内部にコンクリート7を流し込んで、鉄筋4を埋める
(図10参照)。コンクリートを流し込む作業は、じょ
うご等を使用すると、よりし易くなる。コンクリート
7が固化すると、コンクリート7は鉄筋4を介して木杭
3と一体化される(図11参照)。なお、符号Kは基礎
構造体を示している。中空部6にコンクリート7を流し
込んで固化させることにより、コンクリート7を一体に
設けた杭を地盤に形成することができる。
だ後に、コンクリート7を流し込んで固化させるので、
杭を建て込む際にはコンクリート7がなく、従来の杭の
ような課題が生じない。つまり、木杭3とコンクリート
7との接合部に無理な力がかかるようなことがなく、コ
ンクリート7に亀裂や割れを生じさることがない。
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴及びその一部と等価
の用語や表現を排除する意図はない。又、本発明の技術
思想の範囲内で、種々の変更態様が可能であることは言
うまでもない。
する。(a) 基部面に連結部材が突設してある杭部材を地盤
に建て込むときに使用する雇い杭であって、杭部材が当
接する面から内部にかけて、上記連結部材が挿入可能な
収容部が形成してあるものは、収容部に連結部材を収容
することができ、杭部材の建て込み時において連結部材
が邪魔にならないようにすることができる。従って、雇
い杭は、当接する面を杭部材の上部側の端面に当接させ
ることができ、杭部材を地盤中に押し込んで建て込むこ
とができる。
近傍の内面に、内方向に向けて窄まるように形成された
誘導面が設けてある雇い杭は、特に、杭部材が木杭等の
ように加圧することにより変形するものである場合にお
いて、杭部材に押圧力をかけてこれを地盤中に押し込む
ときに、雇い杭と当接する杭部材の基部面のうち上記収
容部と対応しない箇所を、圧縮して変形させることがで
きる。これにより杭部材の基部面のうち上記収容部と対
応する箇所を上方に盛り上げ、雇い杭に設けてある誘導
面に沿って内方に向けて窄まるように変形させることが
でき、誘導面から生じる反力によって収容部の軸線方向
における中心部に向けて周りから押圧力が働くようにす
ることができる。従って、杭部材に設けてある連結部材
を杭部材によって締め付けるようにして固定または実質
的に固定させることができる。
押圧して地盤に埋設する型枠押圧部材を有しており、上
記型枠押圧部材は、建て込み方向に移動可能で設置個所
が調整できるようにしてあるものは、型枠押圧部材の設
置個所を任意に調整することができるので、長さの異な
る種々の型枠部材に対応することができる。
杭部材を、内部に上記連結部材を挿入させ外部に中空状
の型枠部材を嵌挿させた第1,第2または第3の発明に
係る雇い杭により地盤中に建て込みながら、上記杭部材
が通過した中空部に、上記連結部材が内部に収容される
ようにして中空状の型枠部材を配置するステップ、また
は、基部面に連結部材が突設してある杭部材の上に、上
記連結部材が内部に収容されるようにして中空状の型枠
部材を配置し、内部に上記連結部材を挿入させ外部に上
記型枠部材を嵌挿させた第1,第2または第3の発明に
係る雇い杭により、上記杭部材と上記型枠部材を一緒に
地盤中に建て込むステップと、上記雇い杭を地盤中から
抜き取るステップと、上記型枠部材の内部に、コンクリ
ートを流し込み固化させるステップとを含んでいるもの
は、杭部材とコンクリートの接合部に亀裂や割れを生じ
させることなく、地盤に杭を備えることができる。な
お、本発明に係る基礎の施工方法で形成された杭は、従
来の杭を地盤に建て込んだ状態と略同等の構造を有して
いるので、機能も同等である。
る中空部には中空状の型枠部材が配置されるので、この
型枠部材が壁となって上記中空部が地盤の土圧等により
埋まってしまうことがない。従って、中空部にコンクリ
ートを十分に流し込むことができ、従来の杭と比べても
形成された杭の強度に信頼性を欠くようなことがない。
なお、基部面に連結部材が突設してある杭部材の上に、
上記連結部材が内部に収容されるようにして中空状の型
枠部材を配置し、上記杭部材と上記型枠部材を一緒に地
盤中に建て込んだものも、地盤中の上記杭部材が通過し
た箇所には中空部が形成される。
す説明図。
要部断面説明図。
を示す説明図。
図。
木杭の基部面に当接させた状態を示す説明図。
込んだ状態を示す説明図。
図。
空部にコンクリートを流し込んでいる状態を示す説明
図。
れた状態を示す説明図。
部断面説明図。
図。
Claims (5)
- 【請求項1】 基部面(34)に連結部材が突設してある杭
部材を地盤に建て込むときに使用する雇い杭であって、 杭部材が当接する面から内部にかけて、上記連結部材が
挿入可能な収容部(100) が形成してあることを特徴とす
る、 基礎の施工に使用する雇い杭。 - 【請求項2】 収容部(100) のうち杭部材が当接する面
近傍の内面には、内方向に向けて窄まるように形成され
た誘導面(131) が設けてあることを特徴とする、 請求項1記載の基礎の施工に使用する雇い杭。 - 【請求項3】 杭部材の建て込み時に型枠部材を押圧し
て地盤に埋設する型枠押圧部材を有しており、上記型枠
押圧部材は、建て込み方向に移動可能で設置個所が調整
できるようにしてあることを特徴とする、 請求項1または2記載の基礎の施工に使用する雇い杭。 - 【請求項4】 基部面(34)に連結部材が突設してある杭
部材を、内部に上記連結部材を挿入させ外部に中空状の
型枠部材を嵌挿させた請求項1,2または3記載の雇い
杭(Y) により地盤中に建て込みながら、上記杭部材が通
過した中空部に、上記連結部材が内部に収容されるよう
にして上記型枠部材を配置するステップ、 上記雇い杭(Y) を地盤中から抜き取るステップ、 上記型枠部材の内部に、コンクリートを流し込み固化さ
せるステップ、 を含むことを特徴とする、 基礎の施工方法。 - 【請求項5】 基部面(34)に連結部材が突設してある杭
部材の上に、上記連結部材が内部に収容されるようにし
て中空状の型枠部材を配置し、内部に上記連結部材を挿
入させ外部に上記型枠部材を嵌挿させた請求項1,2ま
たは3記載の雇い杭(Y) により、上記杭部材と上記型枠
部材を一緒に地盤中に建て込むステップ、 上記雇い杭(Y) を地盤中から抜き取るステップ、 上記型枠部材の内部に、コンクリートを流し込み固化さ
せるステップ、 を含むことを特徴とする、 基礎の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08261198A JP3170625B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 雇い杭及びそれを使用した基礎の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08261198A JP3170625B2 (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 雇い杭及びそれを使用した基礎の施工方法 |
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JPH11256594A JPH11256594A (ja) | 1999-09-21 |
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JP2017214731A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 日特建設株式会社 | 注入外管及び薬液注入工法 |
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- 1998-03-13 JP JP08261198A patent/JP3170625B2/ja not_active Expired - Fee Related
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