JP3170054B2 - シリンダブロックの鋳造方法 - Google Patents

シリンダブロックの鋳造方法

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JP3170054B2
JP3170054B2 JP21527292A JP21527292A JP3170054B2 JP 3170054 B2 JP3170054 B2 JP 3170054B2 JP 21527292 A JP21527292 A JP 21527292A JP 21527292 A JP21527292 A JP 21527292A JP 3170054 B2 JP3170054 B2 JP 3170054B2
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淳二 高田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等のエンジンを
構成するシリンダブロックの鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、一般的なレシプロ式の自動車用
4サイクル4気筒型エンジンの主体を構成するシリンダ
ブロックの全体を示しており、このシリンダブロック1
は、上部のボア部2とその下側のクランクケース部3と
が、鋳造によって一体成形されて製造される。
【0003】ボア部3には、4つの気筒をそれぞれ形成
し図示せぬピストンが摺動自在に嵌挿される4つのボア
4が並列され、ボア部2の平らな上端面は、図示せぬシ
リンダヘッドが接合されるシリンダヘッド接合面5とな
っている。各ボア4は、FC(ねずみ鋳鉄)等の高耐磨
耗性を有する材料で成形された筒状のスリーブ6が鋳込
まれることにより、形成されている。また、ボア部2に
は、各ボア4を囲む状態でウォータジャケット7が形成
されている。このウォータジャケット7は、各スリーブ
6の周囲に沿ってスリーブ6と同軸状となる円筒状に形
成され、それらがつながって1つのウォータジャケット
7となっている。
【0004】一方クランクケース部3は、その内空が前
記各ボア4に連通しており、図示せぬクランクシャフト
が収容されるようになっている。このクランクシャフト
は、ボア4が並ぶ方向に沿って配されてその両端がクラ
ンクケース部3に回転自在に軸支され、図示せぬコンロ
ッドを介して前記ピストンに連結される。
【0005】さて、このシリンダブロック1は、上述の
如く鋳造により一体成形されるわけであるが、その際に
は、高い寸法精度や良好な鋳肌が得られる等の理由で、
組んだ金型のキャビティに対し、下側つまりクランクケ
ース部3側から溶融材料(アルミ合金等)である溶湯を
加圧状態で入れて鋳造している。
【0006】図4は、ボア部2からクランクケース部3
にわたる部分を示している。この図4は、各ボア4が並
ぶ方向に直交する断面を示しており、鋳造する際には、
図5に示すように、金型8のキャビティ9において、ボ
ア部2が成形されるボア部キャビティ9aに、上方から
ウォータジャケット7を成形するウォータジャケット金
型10を挿入し、その状態で、クランクケース部3を成
形するクランクケース部キャビティ9b側から、溶湯Y
を加圧しながら入れて鋳造している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図4および図5でわか
るように、ボア部2のウォータジャケット7が形成され
る部分は、ウォータジャケット7を境にして、ボア4側
である内壁2Aと、これとは反対側の外壁2Bとが形成
される。ここで、クランクケース部キャビティ9bから
ボア部キャビティ9aへの移行部となる湯口部11(図
5に示す)は、内壁2Aよりも外壁2B側に近いので、
溶湯Yは外壁2B方向に流れやすい反面、内壁2A側に
は流れにくく、内壁2Aに湯回り不良といった欠陥が生
じやすかった。特に内壁2Aは、スリーブ6を直接鋳込
む部分であり、しかも、そのスリーブ6を介して高速で
往復摺動するピストンの負荷が伝わるので、上記欠陥は
絶対あってはならないものである。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、ボア部の内壁に湯回り不良の欠陥が生じること
のない、シリンダブロックの鋳造方法を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、ピストンが摺動自在に嵌挿
されるボアが形成されるとともにボアの周囲にボアと略
同軸状のウォータジャケットが形成されるボア部と、こ
のボア部の下側に、前記ピストンに連結されるクランク
シャフトを収容するクランクケース部とが一体成形され
てなるシリンダブロックを、金型を用い、金型のクラン
クケース部側のキャビティから溶融材料である溶湯を入
れて鋳造成形するにあたり、金型の、クランクケース部
側のキャビティからボア部側のキャビティに移行する湯
口部を形成する外側内面であって、前記ウォータジャケ
ットを形成する筒状のウォータジャケット金型の下端部
に近傍する位置に、前記ボアの径方向内側に突出する溶
湯ガイド部を形成しており、前記溶湯ガイド部は、その
先端が、前記ボアの軸線と平行で前記ウォータジャケッ
ト金型の下端部の外周を通る第1の仮想線または前記ボ
アの軸線と平行で前記ウォータジャケット金型の下端部
の内周を通る第2の仮想線まで突出していることを特徴
としている。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】本発明のシリンダブロックの鋳造方法によれ
ば、金型のクランクケース部側のキャビティから溶湯を
流入させていくと、溶湯は、溶湯ガイド部に導かれその
流入方向がボア部の内壁を形成するキャビティへ指向
し、内壁が優先的に鋳造される。このため、その内壁に
湯回り不良の欠陥が生じるおそれがない。
【0013】溶湯ガイド部の先端を、前記ボアの軸線と
平行で前記ウォータジャケット金型の下端部の外周を通
る第1の仮想線または前記ボアの軸線と平行で前記ウォ
ータジャケット金型の下端部の内周を通る第2の仮想線
まで突出させることにより、上記作用ならびに効果が顕
著に得られるとともに、溶湯ガイド部の先端が溶湯に侵
されることなく、かつ、ボア部の外壁にも湯回り不良の
欠陥が生じるおそれがない。
【0014】
【実施例】以下、図1を参照して本発明方法の一実施例
を説明する。
【0015】図1において、図5と同一の構成要素には
同一の符号を付してある。本実施例は、図5の金型8に
代えて、金型21を用いる点がポイントとなっている。
【0016】この金型21は、ボア部キャビティ22a
およびクランクケース部キャビティ22bを有し、クラ
ンクケース部キャビティ22bから湯口部23を経て、
ボア部キャビティ22aへ溶湯Yが流れるようになって
いる。
【0017】金型21の、湯口部23を形成する外側内
面21aであって、ウォータジャケット金型10の下端
部10aに近傍する位置には、ボア4の径方向内側に突
出してボア部キャビティ22aに溶湯を導く溶湯ガイド
部24が形成されている。
【0018】この溶湯ガイド部24は、その断面外形が
緩やかに湾曲する略U字状をなしており、先端は円弧状
に形成され、外側内面21aの全長にわたる突条として
形成されている。そしてその先端は、ボア4の軸線Lと
平行で、ウォータジャケット金型10の下端部10aの
外周を通る第1の仮想線L1まで突出している。
【0019】さて、上記金型21にウォータジャケット
金型10をセットして、クランクケース部キャビティ2
2b側から溶湯Yを加圧しながら入れていくと、その溶
湯Yは、溶湯ガイド部24の下面を通っていくことによ
り、その流入方向は、ボア部4の内壁2Aを形成するボ
ア部キャビティ22a側へ指向する。すなわち、内壁2
Aが優先的に鋳造される。もちろん内壁2Bの鋳造もな
されるわけであるが、このようにして、溶湯ガイド部2
4により内壁2Aが優先的に鋳造されるので、その内壁
2Aに湯回り不良の欠陥が生じるおそれがない。その結
果、スリーブ6の全周面に溶湯Yがいきわたって確実な
鋳込みが果たされる。
【0020】なお、上記溶湯ガイド部24により、金型
21を脱型すると、シリンダブロックにおける上記湯口
部23に応じた外面には、凹溝が形成されることにな
る。
【0021】図2は本発明の他の実施例を示しており、
この場合の溶湯ガイド部24は、その先端が、ボア4の
軸線Lと平行でウォータジャケット金型10の下端部1
0aの内周を通る第2の仮想線L2まで突出している。
【0022】上記他の実施例においても、先の実施例と
同様の作用ならびに効果を得ることができる。
【0023】なお、本発明における溶湯ガイド部24
は、その先端が、上記第1の仮想線L1まで突出してい
るか、あるいは第1の仮想線L1と第2の仮想線L2と
の間に突出していることを特徴としており、その理由
は、仮想線L1よりも外側(反ボア4側)では、上記作
用ならびに効果を顕著に得られず、また仮想線L2より
も内側(ボア4側)では、その先端が溶湯Yに侵される
とともに、外壁2Bの湯回り不良を発生させるかもしれ
ないからである。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシリンダ
ブロックの鋳造方法によれば、金型におけるクランクケ
ース部側のキャビティからボア部側のキャビティに移行
する湯口部の外側内面に、ボアの径方向内側に突出する
溶湯ガイド部を形成することを特徴とするもので、溶湯
ガイド部により、溶湯の流入方向がボア部の内壁側へ指
向して内壁が優先的に鋳造されるので、その内壁に湯回
り不良の欠陥が生じるおそれがないといった効果を奏す
る。そして、たとえばボアが鋳込みスリーブで形成され
る場合、そのスリーブの確実な鋳込みが果たされる。
【0025】そして、溶湯ガイド部の先端を、前記ボア
の軸線と平行で前記ウォータジャケット金型の下端部の
外周を通る第1の仮想線または前記ボアの軸線と平行で
前記ウォータジャケット金型の下端部の内周を通る第2
の仮想線まで突出させることにより、溶湯ガイド部の先
端が溶湯に侵されることなく、かつ、ボア部の外壁にも
湯回り不良の欠陥が生じるおそれがないという効果を
著に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例方法を説明するための側断面
である。
【図2】他の実施例の側断面図である。
【図3】鋳造で成形される一般的なシリンダブロックの
斜視図である。
【図4】図3のDーD線矢視断面図である。
【図5】従来方法に用いている金型を説明するための側
断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 2 ボア部 2A 内壁 2B 外壁 3 クランクケース部 4 ボア 7 ウォータジャケット 10 ウォータジャケット金型 10a ウォータジャケット金型の下端部 21 金型 21a 金型の外側内面 22a ボア部キャビティ 22b クランクケース部キャビティ 23 湯口部 24 溶湯ガイド部 L ボアの軸線 L1 第1の仮想線 L2 第2の仮想線 Y 溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−307657(JP,A) 特開 平2−307658(JP,A) 特開 昭61−180664(JP,A) 特開 平6−126411(JP,A) 実開 昭63−10243(JP,U) 実開 平4−129563(JP,U) 実開 昭62−159946(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 19/08 F02F 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンが摺動自在に嵌挿されるボアが
    形成されるとともにボアの周囲にボアと略同軸状のウォ
    ータジャケットが形成されるボア部と、 このボア部の下側に、前記ピストンに連結されるクラン
    クシャフトを収容するクランクケース部とが一体成形さ
    れてなるシリンダブロックを、 金型を用い、金型のクランクケース部側のキャビティか
    ら溶融材料である溶湯を入れて鋳造成形するにあたり、 金型の、クランクケース部側のキャビティからボア部側
    のキャビティに移行する湯口部を形成する外側内面であ
    って、前記ウォータジャケットを形成する筒状のウォー
    タジャケット金型の下端部に近傍する位置に、前記ボア
    の径方向内側に突出する溶湯ガイド部を形成しており、 前記溶湯ガイド部は、その先端が、前記ボアの軸線と平
    行で前記ウォータジャケット金型の下端部の外周を通る
    第1の仮想線または前記ボアの軸線と平行で前記ウォー
    タジャケット金型の下端部の内周を通る第2の仮想線ま
    で突出している ことを特徴とするシリンダブロックの鋳
    造方法。
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