JP3169302U - プラスチック段ボールからなる簡易便器 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量で解体したときの容量が小さく、また、耐久性が高く安心して長期間繰り返し使用をすることが可能であって、耐水性が高く付着した汚物を水で洗い流すことが可能な簡易便器を提供する。【解決手段】いずれもプラスチック段ボールからなる胴板2、7と結合帯6、8と蓋3と便座4と底板5とからなる。また胴板2、7は多数の折曲線を設け屈曲させてなるものとし、胴板2、7と結合帯6、8とで胴部を構成する。また蓋3、便座4及び底板5の本体と取付部3a、4b、5aとの間にそれぞれ熱溶着屈曲線又は切込屈曲線を設けて屈曲可能にすることにより、それぞれ使用時や組立時に必要な立体形状を得る。さらに、面ファスナなどを使用して各部の取付けを脱着容易に構成する。【選択図】図1
Description
本考案は災害時に緊急に使用したり、介護やレジャーなどの時に仮設して使用する簡易便器に関するものである。
従来から段ボール箱を使用した組立て式簡易便器の発明があった(例えば特許文献1参照。)、しかしこれらの発明は強度が不足するため、使用者が体重を載せることができず、お尻を浮かした状体で使用しなければならないことから、足腰の弱い年寄りや病人が使用することができない問題があった。
また、段ボールの板材を使用した箱状の腰掛け便器の発明もあった(例えば特許文献2参照。)、しかしこれらの発明は軽量ではあるけれども、各部材が脱着容易に構成されていないため組立て及び解体に時間や手間がかかる問題と、組立てた状体では容量が大きいため、搬送時や収納時に大きなスペースを要する問題があった。
そして、段ボールを使用する発明は、耐久性に欠け長期間に渡り何回も繰り返して使用することができない問題があった。また、段ボールは耐水性に欠けるため、雨の掛かる屋外での使用ができない問題があった。さらに、汚れが付着したときに水を掛けて洗うことができないため、清潔な状体を保つことができない問題があった。
また、樹脂を含浸させた段ボールを使用した簡易便器の考案もあった(例えば特許文献3参照。)、しかしこれらの考案は部品点数が多く複雑であると共に、各部材が着脱容易に構成されていないため、組立て及び解体に時間や手間がかかり、組立てた状体では容量が大きいため、搬送時や収納時に大きなスペースを要する問題があった。
さらに樹脂を含浸させた段ボールは、通常の段ボールに比べて改善はみられるものの、耐久性が未だ十分ではなく強度上の信頼性が不足する問題と、耐水性についても十分ではないため水に漬けたり水を掛けて洗うことができず、清潔な状態を維持することができない問題があった。
また、段ボールの板材を使用した箱状の腰掛け便器の発明もあった(例えば特許文献2参照。)、しかしこれらの発明は軽量ではあるけれども、各部材が脱着容易に構成されていないため組立て及び解体に時間や手間がかかる問題と、組立てた状体では容量が大きいため、搬送時や収納時に大きなスペースを要する問題があった。
そして、段ボールを使用する発明は、耐久性に欠け長期間に渡り何回も繰り返して使用することができない問題があった。また、段ボールは耐水性に欠けるため、雨の掛かる屋外での使用ができない問題があった。さらに、汚れが付着したときに水を掛けて洗うことができないため、清潔な状体を保つことができない問題があった。
また、樹脂を含浸させた段ボールを使用した簡易便器の考案もあった(例えば特許文献3参照。)、しかしこれらの考案は部品点数が多く複雑であると共に、各部材が着脱容易に構成されていないため、組立て及び解体に時間や手間がかかり、組立てた状体では容量が大きいため、搬送時や収納時に大きなスペースを要する問題があった。
さらに樹脂を含浸させた段ボールは、通常の段ボールに比べて改善はみられるものの、耐久性が未だ十分ではなく強度上の信頼性が不足する問題と、耐水性についても十分ではないため水に漬けたり水を掛けて洗うことができず、清潔な状態を維持することができない問題があった。
本考案の目的は軽量で、組立て前や解体したときの容量が小さく、かつ、組立て容易な簡易便器を提供することにある。
また耐久性が高く、安心して長期保存と長期にわたり繰返して使用をすることが可能な簡易便器を提供することにある。
さらに耐水性が高く、屋外での使用が可能であって、水に漬けて固着した汚物を溶かしたり、付着した汚物に水を掛けて洗い流したりすることが可能な簡易便器を提供することにある。
また耐久性が高く、安心して長期保存と長期にわたり繰返して使用をすることが可能な簡易便器を提供することにある。
さらに耐水性が高く、屋外での使用が可能であって、水に漬けて固着した汚物を溶かしたり、付着した汚物に水を掛けて洗い流したりすることが可能な簡易便器を提供することにある。
2枚のシート部の間に空間を設け、適宜ピッチを明けて2枚のシート部を連結した断面形状を有するプラスチックの板材(以下単に「プラスチック段ボール」という。)を主たる材料として使用する。そして、いずれも平板状の胴板及び便座並びに必要な蓋及び底板を折曲げて立体形状とし、これらを組合わせてなる簡易便器とする。
また、胴板は多数の折曲線を設けて屈曲させてなるものとし、胴板と結合帯とで筒形状の胴部を構成する。そして蓋、便座及び底板の本体と取付部の間にそれぞれ折曲線を設け、折曲線において折曲げ可能にすることにより、それぞれの使用時や組立時に必要な立体形状を得る。さらに、各部材の取付けを脱着容易に構成する。
また、胴板は多数の折曲線を設けて屈曲させてなるものとし、胴板と結合帯とで筒形状の胴部を構成する。そして蓋、便座及び底板の本体と取付部の間にそれぞれ折曲線を設け、折曲線において折曲げ可能にすることにより、それぞれの使用時や組立時に必要な立体形状を得る。さらに、各部材の取付けを脱着容易に構成する。
プラスチック段ボールは傷が付きにくく劣化が極めて少ないので、気温や湿度の変化や使用環境の変化に耐え、長期にわたり使用することが可能であるため、軽量で耐久性の高い簡易便器を得ることができた。
またプラスチック段ボールは耐水性が高いため、雨に濡れる屋外での使用が可能な簡易便器を得ることができた。さらに、汚れたときに簡単に拭取ることが可能であり、汚れが固着した場合は水に漬けて汚物を溶かしたり、付着した汚物に水を掛けて洗い流すことが可能な、耐水性の高い簡易便器を得ることができた。
また胴板、結合帯及び便座、並びに、必要な蓋及び底板の取付を脱着容易に構成したので、短時間の間に工具を使うことなく、また、特殊な技能を必要とせずに、人力だけで容易に組付け及び解体可能な簡易便器を得ることができた。
いずれも平板状の胴板及び便座、並びに、必要な蓋及び底板を折曲げによる立体形状として、これらを組合わせてなる簡易便器としたため、結合帯と共に各部品を平板状にして並べて重ねた状態の層状体とし、これを箱又は袋に詰めることにより、コンパクトで搬送時と収納時に大きなスペースを要しない、簡易便器組立てキットを得ることができた。
またプラスチック段ボールは耐水性が高いため、雨に濡れる屋外での使用が可能な簡易便器を得ることができた。さらに、汚れたときに簡単に拭取ることが可能であり、汚れが固着した場合は水に漬けて汚物を溶かしたり、付着した汚物に水を掛けて洗い流すことが可能な、耐水性の高い簡易便器を得ることができた。
また胴板、結合帯及び便座、並びに、必要な蓋及び底板の取付を脱着容易に構成したので、短時間の間に工具を使うことなく、また、特殊な技能を必要とせずに、人力だけで容易に組付け及び解体可能な簡易便器を得ることができた。
いずれも平板状の胴板及び便座、並びに、必要な蓋及び底板を折曲げによる立体形状として、これらを組合わせてなる簡易便器としたため、結合帯と共に各部品を平板状にして並べて重ねた状態の層状体とし、これを箱又は袋に詰めることにより、コンパクトで搬送時と収納時に大きなスペースを要しない、簡易便器組立てキットを得ることができた。
プラスチック段ボール9は図8に示したように、2枚のシート部9dの間に空間9fを設け、適宜ピッチを明けて連結部9eを設けた断面形状を有している。段ボールと異なり折曲げることが困難なため、折曲げる部分には適宜折曲線を設ける必要がある。
例えば、先端がV字形状の板を加熱して押付ける方法などにより、片方のシート部9dをV字形状に変形させ、V字形状の先端部を他方のシート部9dに溶着させた熱溶着折曲線9aとすれば、プラスチック段ボール9を180度折返すことが可能であり、折曲げを繰返しても破損することのない耐久性の高い折曲線を得ることができる。
また、先端がV字形状の板を押付ける方法などにより、片方のシート部9dをV字形状に変形させ、他方のシート部に届かない程度の深さのV字形状としたV字折曲線9bとすれば、60度程度の折曲げが可能である。さらに、片方のシート部9dのみを切断してなる切込折曲線9cとすれば120度程度の折曲げが可能になる。
通常のプラスチック段ボールは耐久性と耐水性を有するため、材質について特にこだわるものではないが、入手の容易性から材質がポリプロピレンのプラスチック段ボールを使用することが好ましい。
例えば、先端がV字形状の板を加熱して押付ける方法などにより、片方のシート部9dをV字形状に変形させ、V字形状の先端部を他方のシート部9dに溶着させた熱溶着折曲線9aとすれば、プラスチック段ボール9を180度折返すことが可能であり、折曲げを繰返しても破損することのない耐久性の高い折曲線を得ることができる。
また、先端がV字形状の板を押付ける方法などにより、片方のシート部9dをV字形状に変形させ、他方のシート部に届かない程度の深さのV字形状としたV字折曲線9bとすれば、60度程度の折曲げが可能である。さらに、片方のシート部9dのみを切断してなる切込折曲線9cとすれば120度程度の折曲げが可能になる。
通常のプラスチック段ボールは耐久性と耐水性を有するため、材質について特にこだわるものではないが、入手の容易性から材質がポリプロピレンのプラスチック段ボールを使用することが好ましい。
プラスチック段ボールに多数の折曲線を設けることにより屈曲させてなる胴板と、胴板を連結する結合帯とで筒状の胴部を構成する。胴板の折曲線としてはV字折曲線9bを使用することが好ましい。V字折曲線9bを設け多数の屈曲部を有する胴部とすることにより、使用者の重量を各部に分散して受持つ構成を得ることができるからである。
またその結果として、耐久性が高くコンパクトで軽量な胴部を得ることが可能になるからである。胴部の形状についてこだわるものではないが、概略円筒形状又は概略楕円筒形状にすると見栄えが良く、普段使用している便器に形状が似ているため、違和感なく使用することができる。
さらに胴部に、いずれもプラスチック段ボールからなる便座、並びに、必要な蓋及び底板を組合わせた構成の簡易便器とする。本考案の簡易便器は、胴部の中にビニール袋を入れて使用する構成の簡易便器である。
またその結果として、耐久性が高くコンパクトで軽量な胴部を得ることが可能になるからである。胴部の形状についてこだわるものではないが、概略円筒形状又は概略楕円筒形状にすると見栄えが良く、普段使用している便器に形状が似ているため、違和感なく使用することができる。
さらに胴部に、いずれもプラスチック段ボールからなる便座、並びに、必要な蓋及び底板を組合わせた構成の簡易便器とする。本考案の簡易便器は、胴部の中にビニール袋を入れて使用する構成の簡易便器である。
便座は使用者が腰掛けて使用することができればよく、胴部との間の位置ずれ防止用のストッパを施して、単に胴部に載せる構成で構わない。また、蓋が無くても便器として使用することが可能であり、専用の蓋が無くても適宜板状物を使用して蓋にすることが可能である。しかし、蓋を取付けると見栄えが良く、臭いも防ぐことができるため、蓋を取付けることが好ましい。
また、床の上に置いて使用することが多いため底板を設ける必要はないが、底板を取付けると床に穴や窪みなどがある場合の使用が可能になる。さらに、胴部の中に収容したビニール袋とその中身が底板によって保持され、使用開始後に移動させることが容易になることから、底板を取り付けることが好ましい。
そして便座、必要な蓋及び底板を胴部に取付ける場合は、便座、蓋、底板のそれぞれの本体から突出た取付部を有するものとし、それぞれの本体と取付部との間に折曲線を設ける。このとき蓋、便座及び底板のそれぞれの本体と取付部との間に設ける折曲線は切込折曲線9c又は熱溶着折曲線9aとすることが好ましい。
さらに、胴板と結合帯との間の取付け、便座の取付部と結合帯との間の取付け、蓋の取付部と結合帯との間の取付け、及び、底板の取付部と胴部との間の取付けについて、それぞれ脱着容易に構成する。脱着容易な構成とは、工具を使うことなく、また、特殊な技能を必要とせずに、人力だけで容易に組付け及び解体可能な構成のことをいう。
また、床の上に置いて使用することが多いため底板を設ける必要はないが、底板を取付けると床に穴や窪みなどがある場合の使用が可能になる。さらに、胴部の中に収容したビニール袋とその中身が底板によって保持され、使用開始後に移動させることが容易になることから、底板を取り付けることが好ましい。
そして便座、必要な蓋及び底板を胴部に取付ける場合は、便座、蓋、底板のそれぞれの本体から突出た取付部を有するものとし、それぞれの本体と取付部との間に折曲線を設ける。このとき蓋、便座及び底板のそれぞれの本体と取付部との間に設ける折曲線は切込折曲線9c又は熱溶着折曲線9aとすることが好ましい。
さらに、胴板と結合帯との間の取付け、便座の取付部と結合帯との間の取付け、蓋の取付部と結合帯との間の取付け、及び、底板の取付部と胴部との間の取付けについて、それぞれ脱着容易に構成する。脱着容易な構成とは、工具を使うことなく、また、特殊な技能を必要とせずに、人力だけで容易に組付け及び解体可能な構成のことをいう。
例えば、面ファスナを使用した構成、止め枠に取付部を挿入する構成、掛け棒に掛け穴を引っ掛ける構成、ホックを使用した構成、ベルトとバックルの組合せ、パッチン錠を使用した構成などとすることにより、工具を使うことなく、また、特殊な技能を必要とせずに、人力だけで組付け及び解体可能な構成にすることができる。
一方、蓋の取付部と便座の取付部との間の取付けを、脱着可能にすることなく固着する構成も好ましい。蓋の取付部と便座の取付部との間を接着、ビス留め、かしめ又は溶着などの方法により固着すると、蓋と便座が一体の部品となり、組付け及び解体時における脱着箇所を1つ減らせる効果を得ることができるからである。
また、簡易便器を構成する胴板及び便座、並びに、必要な蓋及び底板を、折曲線で折曲げることなく平板状にして、結合体と共に並べて重ねた状態の層状体とし、この層状体を箱又は袋に詰めてなる簡易便器組み立てキットとする。組立て前や使用後に解体した状態の全部品を箱又は袋に詰めてなる簡易便器組立てキットは、運搬時や保管時にスペースを取らず持運び安いからである。
一方、蓋の取付部と便座の取付部との間の取付けを、脱着可能にすることなく固着する構成も好ましい。蓋の取付部と便座の取付部との間を接着、ビス留め、かしめ又は溶着などの方法により固着すると、蓋と便座が一体の部品となり、組付け及び解体時における脱着箇所を1つ減らせる効果を得ることができるからである。
また、簡易便器を構成する胴板及び便座、並びに、必要な蓋及び底板を、折曲線で折曲げることなく平板状にして、結合体と共に並べて重ねた状態の層状体とし、この層状体を箱又は袋に詰めてなる簡易便器組み立てキットとする。組立て前や使用後に解体した状態の全部品を箱又は袋に詰めてなる簡易便器組立てキットは、運搬時や保管時にスペースを取らず持運び安いからである。
以下、本考案の実施例1を図1〜4に示し説明する。胴板2の外周は多数の屈曲部を有する多角形になるが、作図の都合により図1、3では円筒形状に表した。
実施例1の簡易便器1は、いずれも材質がポリプロピレンのプラスチック段ボールを材料とした胴板2、結合帯6、蓋3、便座4及び底板5からなる簡易便器1aである。
胴板2を展開した形状は縦方向が短く横方向が長い長方形を有するものとし、多数のV字屈曲線9bからなる折曲線2aを設けた。胴板2の横方向の片方の端部に長さの短い面ファスナ2cを取付け、横方向の他方の端部に長さの長い面ファスナ2bを取付けた。また、胴板2の縦方向の下側の端部の2箇所に切り欠き2eを設け、切り欠き2eの上部に面ファスナ2dを設けた。
結合体6には左右両側に挿入部6aを設け、2枚のプラスチック段ボールを並べて中央で固定した断面を有するものとした。そして、胴板2を折曲線2aで屈曲させ、両端を結合帯6の挿入部6aに挿入し、長さの長い面ファスナ2bが結合帯6を越えるようにして、面ファスナ2bの先端部を面ファスナ2cに合わせ、面ファスナ2bと面ファスナ2cを密着させ、胴板2の両端と結合帯6を連結させて、胴板2と結合帯6からなる概略円筒形状の胴部を構成した。
蓋3の外形は概略円板形状を有するものとし、外縁の一部から突出させて取付部3aを設けると共に、蓋3の本体と取付部3aの間に折曲線を設けた。折曲線は熱溶着折曲線9a又は切込折曲線9cのいずれであっても構わない。
実施例1の簡易便器1は、いずれも材質がポリプロピレンのプラスチック段ボールを材料とした胴板2、結合帯6、蓋3、便座4及び底板5からなる簡易便器1aである。
胴板2を展開した形状は縦方向が短く横方向が長い長方形を有するものとし、多数のV字屈曲線9bからなる折曲線2aを設けた。胴板2の横方向の片方の端部に長さの短い面ファスナ2cを取付け、横方向の他方の端部に長さの長い面ファスナ2bを取付けた。また、胴板2の縦方向の下側の端部の2箇所に切り欠き2eを設け、切り欠き2eの上部に面ファスナ2dを設けた。
結合体6には左右両側に挿入部6aを設け、2枚のプラスチック段ボールを並べて中央で固定した断面を有するものとした。そして、胴板2を折曲線2aで屈曲させ、両端を結合帯6の挿入部6aに挿入し、長さの長い面ファスナ2bが結合帯6を越えるようにして、面ファスナ2bの先端部を面ファスナ2cに合わせ、面ファスナ2bと面ファスナ2cを密着させ、胴板2の両端と結合帯6を連結させて、胴板2と結合帯6からなる概略円筒形状の胴部を構成した。
蓋3の外形は概略円板形状を有するものとし、外縁の一部から突出させて取付部3aを設けると共に、蓋3の本体と取付部3aの間に折曲線を設けた。折曲線は熱溶着折曲線9a又は切込折曲線9cのいずれであっても構わない。
便座4は中央部に大きな開口4aを有し、外形は概略円板形状を有するものとし、下面には枠板4cを取付けた。枠板4cの開口は、胴部の概略円筒形状の外周に合わせた開口とし、枠板4cの中に胴部が入込むようにした。また、便座4の外縁の一部から突出させて取付部4bを設け、便座4の本体と取付部4bの間に折曲線を設けた。折曲線は熱溶着折曲線9a又は切込折曲線9cのいずれであっても構わない。
そして、蓋3と便座4を揃えた状態にしたときに、蓋3の取付部3aと便座4の取付部4bとが一致するようにして、蓋3の取付部3aと便座4の取付部4bとを接着剤を使用して固着した。さらに、便座4の取付部4bに面ファスナ4dを取付け、結合帯6の上部に取付けた面ファスナ6bと取付部4bに取付けた面ファスナ4dとを合わせて、面ファスナ6bと面ファスナ4dを密着させることにより、結合帯6の上部に便座4と蓋3を一緒に取付ける構成とした。
底板5は胴板2と結合帯6とからなる概略円筒形状の胴部の内周に合わせた外縁を有するものとし、外縁から2箇所突出させて取付部5aを設け、底板5の本体と取付部5aの間に折曲線を設けた。折曲線は熱溶着折曲線9a又は切込折曲線9cのいずれであっても構わない。
さらに取付部5aに面ファスナ5bを取付け、取付部5aが胴板2の切り欠き2eを通過するようにして底板5を取付け、取付部5aを90度上方に折曲げた状態にして、胴板2に取り付けた面ファスナ2dと取付部5aに取付けた面ファスナ5bとを合わせて、面ファスナ2dと面ファスナ5bを密着させることにより、胴板2に底板5を取付ける構成とした。
そして、蓋3と便座4を揃えた状態にしたときに、蓋3の取付部3aと便座4の取付部4bとが一致するようにして、蓋3の取付部3aと便座4の取付部4bとを接着剤を使用して固着した。さらに、便座4の取付部4bに面ファスナ4dを取付け、結合帯6の上部に取付けた面ファスナ6bと取付部4bに取付けた面ファスナ4dとを合わせて、面ファスナ6bと面ファスナ4dを密着させることにより、結合帯6の上部に便座4と蓋3を一緒に取付ける構成とした。
底板5は胴板2と結合帯6とからなる概略円筒形状の胴部の内周に合わせた外縁を有するものとし、外縁から2箇所突出させて取付部5aを設け、底板5の本体と取付部5aの間に折曲線を設けた。折曲線は熱溶着折曲線9a又は切込折曲線9cのいずれであっても構わない。
さらに取付部5aに面ファスナ5bを取付け、取付部5aが胴板2の切り欠き2eを通過するようにして底板5を取付け、取付部5aを90度上方に折曲げた状態にして、胴板2に取り付けた面ファスナ2dと取付部5aに取付けた面ファスナ5bとを合わせて、面ファスナ2dと面ファスナ5bを密着させることにより、胴板2に底板5を取付ける構成とした。
簡易便器1aを使用するときは蓋3と便座4を持上げ、胴板2と結合帯6からなる概略円筒形状の胴部の中にビニール袋を入れ、胴部の上側においてビニール袋の上部を外側に折曲げた状態にして取付け、便座4を胴部の上に載せて使用する。ビニール袋に溜まった汚物はビニール袋と共に取出して処理する。
胴板2と結合帯6からなる概略円筒形状の胴部の組付け、結合帯6に対する蓋3及び便座4の取付け、並びに、胴板2に対する底面5の取付けの全てに面ファスナを使用したため、短時間の間に工具を使用することなく、また、特殊な技能を必要とせずに、人力だけで容易に、簡易便器1aを組立て及び解体することが可能である。
また、簡易便器1aは蓋3を有しているので見た目が良く、臭いも気にならずに使用することができる。さらに、プラスチック段ボールは耐水性が高いため、使用中に汚物が付着した場合や使用後に片付ける場合に、簡易便器1aを水に漬けたり水を掛けて洗うことができる。
また、胴部が多数の面と角を有する構成とすることにより、使用する人間の体重をそれぞれの面と角とで分散して受けるようにして、軽量でありながら耐久性の高い簡易便器1aを得たため、持ち運ぶことが容易であり、繰り返して使用することが可能である。
さらに、組立て前の胴板2、蓋3、便座4及び底板5はいずれも平板状であり、解体後には平板状に戻すことが可能なため、結合帯6と共に平板状の各部品を並べて重ねた状態の層状体とし、これを箱や袋に詰めることにより、コンパクトで搬送時と収納時に大きなスペースを要しない、簡易便器組立てキットとすることができた。
胴板2と結合帯6からなる概略円筒形状の胴部の組付け、結合帯6に対する蓋3及び便座4の取付け、並びに、胴板2に対する底面5の取付けの全てに面ファスナを使用したため、短時間の間に工具を使用することなく、また、特殊な技能を必要とせずに、人力だけで容易に、簡易便器1aを組立て及び解体することが可能である。
また、簡易便器1aは蓋3を有しているので見た目が良く、臭いも気にならずに使用することができる。さらに、プラスチック段ボールは耐水性が高いため、使用中に汚物が付着した場合や使用後に片付ける場合に、簡易便器1aを水に漬けたり水を掛けて洗うことができる。
また、胴部が多数の面と角を有する構成とすることにより、使用する人間の体重をそれぞれの面と角とで分散して受けるようにして、軽量でありながら耐久性の高い簡易便器1aを得たため、持ち運ぶことが容易であり、繰り返して使用することが可能である。
さらに、組立て前の胴板2、蓋3、便座4及び底板5はいずれも平板状であり、解体後には平板状に戻すことが可能なため、結合帯6と共に平板状の各部品を並べて重ねた状態の層状体とし、これを箱や袋に詰めることにより、コンパクトで搬送時と収納時に大きなスペースを要しない、簡易便器組立てキットとすることができた。
本考案の実施例2を図1、図5〜7に示し説明する。胴板7の外周は多数の屈曲部を有する多角形になるが、作図の都合により図6では円筒形状に表した。また、実施例2の簡易便器1bは実施例1の簡易便器1aの一部の構成を変えたものである。重複した記載をさけるため実施例1と異なる構成について以下に記載する。
胴板7には面ファスナを全く取付けることなく、胴板7の横方向の片方の端部に水平部と垂直部とからなる掛け穴7bを設けた。また、胴板7の縦方向の下側の端部の2箇所に切り欠き7eを設け、切り欠き7eの上部に止め枠7cを設けた。
さらに、結合帯8の片方の挿入部8aに掛け棒8bを設け、結合帯8の上部に面ファスナを取付けることなく止め枠8cを設けた。また、底板5の取付部5aにも面ファスナを取付けない構成とした。そして、胴板7の横方向の他方の端部7dを結合帯8の挿入部に挿入して接着剤で固定した。
胴部を構成するときは、胴板7を折曲線7aで屈曲させ、掛け棒8bに掛け穴7bを通しながら挿入部8aに他方の端部7dを挿入し、掛け穴7bの垂直部の上端に掛け棒8bが位置するようにして、胴板7の他方の端部7dを結合帯8に取付けることにより、胴板7と結合帯8からなる概略円筒形状の胴部を構成するようにした。
さらに、蓋3の取付部3aと便座4の取付部4bとをまとめて、結合帯8の止め枠8cの中に差込むことにより、蓋3と便座4とを一緒にして結合帯8の上部に取付ける構成とした。また、底板5の取付部5aを胴板7の止め枠7cの中に差込むことにより、底板5を胴板7に取付ける構成とした。
胴板7には面ファスナを全く取付けることなく、胴板7の横方向の片方の端部に水平部と垂直部とからなる掛け穴7bを設けた。また、胴板7の縦方向の下側の端部の2箇所に切り欠き7eを設け、切り欠き7eの上部に止め枠7cを設けた。
さらに、結合帯8の片方の挿入部8aに掛け棒8bを設け、結合帯8の上部に面ファスナを取付けることなく止め枠8cを設けた。また、底板5の取付部5aにも面ファスナを取付けない構成とした。そして、胴板7の横方向の他方の端部7dを結合帯8の挿入部に挿入して接着剤で固定した。
胴部を構成するときは、胴板7を折曲線7aで屈曲させ、掛け棒8bに掛け穴7bを通しながら挿入部8aに他方の端部7dを挿入し、掛け穴7bの垂直部の上端に掛け棒8bが位置するようにして、胴板7の他方の端部7dを結合帯8に取付けることにより、胴板7と結合帯8からなる概略円筒形状の胴部を構成するようにした。
さらに、蓋3の取付部3aと便座4の取付部4bとをまとめて、結合帯8の止め枠8cの中に差込むことにより、蓋3と便座4とを一緒にして結合帯8の上部に取付ける構成とした。また、底板5の取付部5aを胴板7の止め枠7cの中に差込むことにより、底板5を胴板7に取付ける構成とした。
本考案は、簡易便器を製造販売する産業で利用されるだけでなく、自治体が災害時に避難所に設置して利用したり、介護施設が被介護者の部屋に設置して利用したり、キャンプ場などのレジャー産業が利用者に貸出して利用することができる。
1 :簡易便器 1a:簡易便器 1b:簡易便器
2 :胴板 2a:折曲線 2b:面ファスナ
2c:面ファスナ 2d:面ファスナ 2e:切り欠き
3 :蓋 3a:取付部 4 :便座
4a:開口 4b:取付部 4c:枠板
4d:面ファスナ 5 :底板 5a:取付部
5b:面ファスナ 6 :結合帯 6a:挿入部
6b:面ファスナ 7 :胴板 7a:折曲線
7b:掛け穴 7c:止め枠 7d:端部
7e:切り欠き 8 :結合帯 8a:挿入部
8b:掛け棒 8c:止め枠 9 :プラスチック段ボール
9a:熱溶着折曲線 9b:V字折曲線 9c:切込折曲線
2 :胴板 2a:折曲線 2b:面ファスナ
2c:面ファスナ 2d:面ファスナ 2e:切り欠き
3 :蓋 3a:取付部 4 :便座
4a:開口 4b:取付部 4c:枠板
4d:面ファスナ 5 :底板 5a:取付部
5b:面ファスナ 6 :結合帯 6a:挿入部
6b:面ファスナ 7 :胴板 7a:折曲線
7b:掛け穴 7c:止め枠 7d:端部
7e:切り欠き 8 :結合帯 8a:挿入部
8b:掛け棒 8c:止め枠 9 :プラスチック段ボール
9a:熱溶着折曲線 9b:V字折曲線 9c:切込折曲線
Claims (11)
- 2枚のシート部の間に空間を設け、適宜ピッチを明けて前記2枚のシート部を連結した断面形状を有するプラスチックの板材(以下単に「プラスチック段ボール」という。)に、多数の折曲線を設けることにより屈曲させてなる胴板と、前記胴板を連結する結合帯とで筒状の胴部を構成し、
さらにプラスチック段ボールからなる便座を組合わせた構成の簡易便器であって、前記胴板と前記結合帯との間の取付けについて、脱着容易に構成したことを特徴とする簡易便器。 - 請求項1に記載した簡易便器であって、前記便座は本体から突出た取付部を有するものとし、前記便座の前記本体と前記取付部との間に折曲線を設けて屈曲可能にすると共に、前記便座の前記取付部と前記結合帯との間の取付けについて、脱着容易に構成したことを特徴とする簡易便器。
- 請求項2に記載した簡易便器であって、プラスチック段ボールからなる蓋を有することを特徴とする簡易便器。
- 請求項3に記載した簡易便器であって、前記蓋は本体から突出た取付部を有するものとし、前記蓋の前記本体と前記取付部との間に折曲線を設けて屈曲可能にすると共に、前記蓋の前記取付部と前記結合帯との間の取付けについて、脱着容易に構成したことを特徴とする簡易便器。
- 請求項3に記載した簡易便器であって、前記蓋は本体から突出た取付部を有するものとし、前記蓋の前記本体と前記取付部との間に折曲線を設けて屈曲可能にすると共に、前記蓋の前記取付部と前記便座の前記取付部とを固着したことを特徴とする簡易便器。
- 請求項1〜請求項5のいずれかに記載した簡易便器であって、プラスチック段ボールからなる底板を設け、前記底板は本体から突出た取付部を有するものとし、前記底板の前記本体と前記取付部との間に折曲線を設けて屈曲させると共に、前記底板の前記取付部と前記胴部との間の取付けについて、脱着容易に構成したことを特徴とする簡易便器。
- 請求項1〜請求項6のいずれかに記載した簡易便器であって、前記胴板の片方の端部と前記結合帯とを固着し、前記胴板の他方の端部と前記結合帯との間の取付けについて、脱着容易に構成したことを特徴とする簡易便器。
- 請求項1〜請求項7のいずれかに記載した簡易便器であって、プラスチック段ボールの材質がポリプロピレンであることを特徴とする簡易便器。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載した簡易便器であって、前記胴部の形状が概略円筒形状又は概略楕円筒形状であることを特徴とする簡易便器。
- 請求項1〜請求項9のいずれかに記載した簡易便器であって、脱着容易に取付ける構成が、以下に記載したいずれか単種類の構成又はいずれか複数種類を併用した構成、であることを特徴とする簡易便器。
(a)面ファスナを使用した構成、
(b)止め枠と前記止め枠に挿入する取付部の組合せとした構成、
(c)掛け棒に掛け穴を引っ掛ける構成、
(d)ホックを使用した構成、
(e)ベルトとバックルの組合せとした構成、
(f)パッチン錠を使用した構成、 - 請求項1〜請求項10のいずれかに記載した簡易便器を構成する胴板及び便座、並びに、必要な蓋及び底板を、折曲線で折曲げることなく平板状にして、結合体と共に並べて重ねた状態の層状体とし、前記層状体を箱又は袋に詰めたことを特徴とする、簡易便器の組立てキット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011001715U JP3169302U (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | プラスチック段ボールからなる簡易便器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011001715U JP3169302U (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | プラスチック段ボールからなる簡易便器 |
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ID=54880185
Family Applications (1)
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JP (1) | JP3169302U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6218907B1 (ja) * | 2016-10-06 | 2017-10-25 | まいにち株式会社 | 組立便器 |
-
2011
- 2011-03-29 JP JP2011001715U patent/JP3169302U/ja not_active Expired - Fee Related
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