JP3169223U - 海苔製造機 - Google Patents

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吉田 直人
直人 吉田
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株式会社イツワ工業
株式会社山田鉄工
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Abstract

【課題】熱効率を向上させてランニングコストを低減させた海苔製造機を提供する。【解決手段】抄製した海苔生地を乾燥させる乾燥室11と、乾燥室11に加熱した外気を供給する加熱室14とを設け、始端部に燃焼バーナー19を連通させ終端部に排気筒22を連通させた加熱ダクト20を加熱室14の内部に配設し、加熱室14の吸入口23から吸入した外気を内部の加熱ダクト20で加熱して供給口25から乾燥室11の内部に供給する。外気を予め加熱して加熱室14の吸入口23に供給するための予備加熱装置16を排気筒22の外部に設けるとともに、排気筒22の内部に外気を吸入する吸入パイプ31を配設し、吸入パイプ31を予備加熱装置16又は燃焼バーナー19に連通させる。【選択図】図3

Description

本考案は、抄製した海苔生地を乾燥させて乾燥海苔を製造するための海苔製造機に関するものである。
従来より、食用に供される乾燥海苔は、水分を多く含んだ海苔生地を乾燥させることによって製造されており、そのために、海苔製造機が広く用いられている。
この海苔製造機は、スノコ状の海苔簀に海苔生地を抄製する抄製装置に海苔生地を乾燥させる乾燥装置を連設し、抄製装置で抄製した海苔生地を海苔簀ごと乾燥装置に受け渡し、乾燥装置によって海苔簀に抄製した海苔生地を乾燥させるようにしている。
この乾燥装置は、海苔生地を抄製した海苔簀を搬送しながら海苔生地を乾燥させる乾燥室と、外気を加熱して乾燥室に供給する加熱室とを並設するとともに、始端部に燃焼バーナーを連通させ終端部に排気筒を連通させた加熱ダクトを加熱室の内部に海苔簀の搬送方向と平行に配設し、加熱室の吸入口から吸入した外気を内部の加熱ダクトで加熱して供給口から乾燥室の内部に供給するように構成している(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2001−321132号公報
ところが、上記従来の海苔製造機では、外気を加熱室で加熱しなければならず、外気の温度が低い場合には、燃焼バーナーの出力を増大させて加熱ダクトの外周温度を上昇させなければならず、燃料消費が増大し海苔製造機に要するランニングコストが増大してしまうおそれがあった。
また、上記従来の海苔製造機では、加熱ダクトの終端部に排気筒を接続して、燃焼バーナーの排気をそのまま外部へ排出するようにしていたために、加熱室での熱効率が低く、その分だけ海苔製造機に要するランニングコストが増大してしまうおそれがあった。
そこで、請求項1に係る本考案では、抄製した海苔生地を乾燥させる乾燥室と、乾燥室に加熱した外気を供給する加熱室とを設けるとともに、始端部に燃焼バーナーを連通させ終端部に排気筒を連通させた加熱ダクトを加熱室の内部に配設し、加熱室の吸入口から吸入した外気を内部の加熱ダクトで加熱して供給口から乾燥室の内部に供給するように構成した海苔製造機において、外気を予め加熱して加熱室の吸入口に供給するための予備加熱装置を排気筒の外部に設けるとともに、排気筒の内部に外気を吸入する吸入パイプを配設し、吸入パイプを予備加熱装置に連通させることにした。
また、請求項2に係る本考案では、抄製した海苔生地を乾燥させる乾燥室と、乾燥室に加熱した外気を供給する加熱室とを設けるとともに、始端部に燃焼バーナーを連通させ終端部に排気筒を連通させた加熱ダクトを加熱室の内部に配設し、加熱室の吸入口から吸入した外気を内部の加熱ダクトで加熱して供給口から乾燥室の内部に供給するように構成した海苔製造機において、外気を予め加熱して加熱室の吸入口に供給するための予備加熱装置を排気筒の外部に設けるとともに、排気筒の内部に外気を吸入する吸入パイプを配設し、吸入パイプを燃焼バーナーに連通させることにした。
そして、本考案では、以下に記載する効果を奏する。
すなわち、本考案では、外気を予め加熱して加熱室の吸入口に供給するための予備加熱装置を排気筒の外部に設けるとともに、排気筒の内部に外気を吸入する吸入パイプを配設しているために、排気筒の内側と外側の両方において排気筒の内部を流れる排気の熱を有効に回収することができる。
そして、吸入パイプを予備加熱装置に連通させた場合には、排気筒の内側で回収した熱を利用して加熱室の吸入空気を加熱することができ、熱効率を向上させて海苔製造機に要するランニングコストを低減させることができる。
また、吸入パイプを燃焼バーナーに連通させた場合には、排気筒の内側で回収した熱を利用して燃焼バーナーの一次空気(燃焼空気)を加熱することができ、これによっても、熱効率を向上させて海苔製造機に要するランニングコストを低減させることができる。
海苔製造機を示す平面図。 同右側面図(a)、同側面断面図(b)。 予備加熱装置を示す側面断面図(a)、同背面断面図(b)。 他の予備加熱装置を示す側面断面図。
以下に、本考案に係る海苔製造機の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3に示すように、海苔製造機1は、海苔生地の抄製を行う抄製装置2と海苔生地の乾燥を行う乾燥装置3とを連設した構成となっている。
抄製装置2は、複数枚の海苔簀4を並設した簀枠5を搬送するための無端状の搬送機構6を内蔵しており、搬送機構6の搬送経路に沿って、海苔簀4に海苔生地を抄くための抄き機構7と、吸引によって海苔生地の脱水を行うための吸引脱水機構8と、スポンジの押圧によって海苔生地の脱水を行う押圧脱水機構9と、海苔簀4から乾燥海苔を剥離するための剥離機構10とを順に配置している。
そして、抄製装置2は、搬送機構6で簀枠5ごと海苔簀4を搬送しながら、抄き機構7で海苔簀4に海苔生地を抄製し、吸引脱水機構8と押圧脱水機構9とで海苔生地の脱水を行い、その後、乾燥装置3に簀枠5ごと受け渡すとともに、乾燥装置3で乾燥した後の簀枠5を再び受け取り、剥離機構10で海苔簀4から乾燥海苔を剥離するように構成している。
乾燥装置3は、前後方向に伸延させた矩形箱型状の乾燥室11の内部に簀枠5を搬送するための搬送機構12,13を上下に収容するとともに、乾燥室11の右側部に前後方向に伸延させた矩形箱型状の加熱室14,15を前後に並設し、さらには、加熱室14,15に予備加熱装置16,17を取付けている。
そして、乾燥装置3は、外気の一部を予備加熱装置16,17で予備的に加熱するとともに、その加熱した外気を加熱室14,15でさらに加熱して乾燥室11に供給し、乾燥室11の内部において搬送機構12,13で簀枠5ごと海苔簀4を2往復搬送しながら、加熱室14,15から供給される加熱空気で海苔生地の乾燥を行うように構成している。なお、上段の搬送機構12の前端上部で抄製装置2から簀枠5を受け取り、上段の搬送機構12で簀枠5を1往復搬送し、上段の搬送機構12の前端下部から下段の搬送機構13の前端上部に簀枠5を受け渡し、下段の搬送機構13で簀枠5を1往復搬送し、その後、下段の搬送機構13の前端下部で抄製装置2へ簀枠5を受け渡すようにしている。
以下に、加熱室14,15と予備加熱装置16,17の具体的な構造についてそれぞれ説明する。なお、前後の加熱室14,15と前後の予備加熱装置16,17は前後対称の構造となっているために、前側の加熱室14と予備加熱装置16の構造について以下に説明する。
まず、加熱室14の構造について説明すると、加熱室14は、前後方向に伸延させた矩形箱型状のケーシング18の前端下部に燃焼バーナー19を取付けるとともに、ケーシング18の内側に円筒状の加熱ダクト20と排気ダクト21とを加熱ダクト20を下側にして上下に取付け、ケーシング18の前端部において加熱ダクト20の始端部に燃焼バーナー19を連通連結するとともに、ケーシング18の後端部において加熱ダクト20の終端部に排気ダクト21の始端部を連通連結し、排気ダクト21の終端部をケーシング18の前端上部から外部に突出させ、排気ダクト21の終端部に上下方向に垂直に伸延する排気筒22の基端部を連通連結している。
また、加熱室14は、ケーシング18の上部に3個の円形開口状の吸入口23を前後に間隔を開けて形成するとともに、各吸入口23に吸入用のファン24を取付け、一方、ケーシング18の左側下部に乾燥室11に連通する3個の矩形開口状の供給口25を前後に間隔を開けて形成し、各供給口25に4枚の整流板26を上下に間隔を開けて取付けている。
そして、加熱室14は、燃焼バーナー19によって加熱ダクト20の外周部を加熱し、ファン24の作用で吸入口23から外気を吸入し、内部において加熱ダクト20によって外気を加熱し、その加熱した外気(加熱空気)を供給口25から乾燥室11に供給するようにしている。なお、加熱室14は、燃焼バーナー19によって生じた排気を加熱ダクト20と排気ダクト21を介して排気筒22から外部に排出するようにしている。
次に、予備加熱装置16の構造について説明すると、予備加熱装置16は、加熱室14のケーシング18の前端上部に矩形箱型状の本体27を排気筒22の外周を囲繞するように取付けるとともに、本体27の上端後部に前後方向に伸延させた送風ダクト28の基端部を連通連結している。
また、予備加熱装置16は、本体27の下端前部に吸引ファン29を取付けるとともに、送風ダクト28の下部に3個の送風口30を加熱室14の吸入口23と対向させて前後に間隔をあけて取付けている。
これにより、予備加熱装置16は、外気を吸引ファン29で本体27の内部に吸引し、本体27の内部において排気筒22の外周面の熱を利用して吸引した外気を予備的に加熱し、その加熱した外気を送風ダクト28の送風口30から加熱室14の吸入口23へと送風するようにしている。
さらに、予備加熱装置16は、本体27の上端前部に外気を吸入する吸入パイプ31を取付け、吸入パイプ31の中途部を排気筒22の内部中央に配置するとともに、吸入パイプ31の終端部を本体27の内部に配置し、吸入パイプ31と本体27とを連通連結している。なお、吸入パイプ31には、外気を吸入するためのブロアーなどを接続している。
これにより、予備加熱装置16は、吸入パイプ31で吸入した外気を排気筒22の内部中央で加熱し、その加熱した外気を本体27の内部に供給するようにしている。
以上に説明したように、上記海苔製造機1は、抄製した海苔生地を乾燥させる乾燥室11と、乾燥室11に加熱した外気を供給する加熱室14,15とを設けるとともに、始端部に燃焼バーナー19を連通させ終端部に排気筒22を連通させた加熱ダクト20を加熱室14,15の内部に配設し、加熱室14,15の吸入口23から吸入した外気を内部の加熱ダクト20で加熱して供給口25から乾燥室11の内部に供給するように構成している。
そして、上記海苔製造機1は、外気を予め加熱して加熱室14,15の吸入口23に供給するための予備加熱装置16,17を排気筒22の外部に設けるとともに、排気筒22の内部に外気を吸入する吸入パイプ31を配設し、吸入パイプ31を予備加熱装置16,17に連通させた構成となっている。
そのため、上記海苔製造機1では、排気筒22の内側と外側の両方において排気筒22の内部を流れる燃焼バーナー19の排気の熱を有効に回収することができ、しかも、排気筒22の内側で回収した熱を利用して加熱室14,15の吸入空気を加熱することができ、熱効率を向上させて海苔製造機1に要するランニングコストを低減させることができる。
ここで、予備加熱装置16は、図4に示すように、吸引パイプ31の終端部を燃焼バーナー19の燃焼用空気の吸入口に連通パイプ32を介して連通連結した構成とすることもできる。
この場合には、排気筒22の内側で回収した熱を利用して燃焼バーナー19の一次空気(燃焼空気)を加熱することができ、これによっても、熱効率を向上させて海苔製造機1に要するランニングコストを低減させることができる。
1 海苔製造機 2 抄製装置
3 乾燥装置 4 海苔簀
5 簀枠 6 搬送機構
7 抄き機構 8 吸引脱水機構
9 押圧脱水機構 10 剥離機構
11 乾燥室 12,13 搬送機構
14,15 加熱室 16,17 予備加熱装置
18 ケーシング 19 燃焼バーナー
20 加熱ダクト 21 排気ダクト
22 排気筒 23 吸入口
24 ファン 25 供給口
26 整流板 27 本体
28 送風ダクト 29 吸引ファン
30 送風口 31 吸入パイプ
32 連通パイプ

Claims (2)

  1. 抄製した海苔生地を乾燥させる乾燥室と、乾燥室に加熱した外気を供給する加熱室とを設けるとともに、始端部に燃焼バーナーを連通させ終端部に排気筒を連通させた加熱ダクトを加熱室の内部に配設し、加熱室の吸入口から吸入した外気を内部の加熱ダクトで加熱して供給口から乾燥室の内部に供給するように構成した海苔製造機において、
    外気を予め加熱して加熱室の吸入口に供給するための予備加熱装置を排気筒の外部に設けるとともに、排気筒の内部に外気を吸入する吸入パイプを配設し、吸入パイプを予備加熱装置に連通させたことを特徴とする海苔製造機。
  2. 抄製した海苔生地を乾燥させる乾燥室と、乾燥室に加熱した外気を供給する加熱室とを設けるとともに、始端部に燃焼バーナーを連通させ終端部に排気筒を連通させた加熱ダクトを加熱室の内部に配設し、加熱室の吸入口から吸入した外気を内部の加熱ダクトで加熱して供給口から乾燥室の内部に供給するように構成した海苔製造機において、
    外気を予め加熱して加熱室の吸入口に供給するための予備加熱装置を排気筒の外部に設けるとともに、排気筒の内部に外気を吸入する吸入パイプを配設し、吸入パイプを燃焼バーナーに連通させたことを特徴とする海苔製造機。
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