JP3167982U - 海苔製造機 - Google Patents

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吉田 直人
直人 吉田
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株式会社イツワ工業
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Abstract

【課題】海苔製造機での燃料の消費を削減して、乾燥海苔の製造に要するランニングコストを抑制するとともに、地球環境に配慮した海苔製造機を提供する。【解決手段】海苔簀の搬送経路に抄製装置7、脱水装置8,9、乾燥装置3、剥離装置を順に配設して、海苔簀に抄製した海苔生地を乾燥させて乾燥海苔を製造する海苔製造機1において、乾燥装置3は、海苔生地を乾燥させるための乾燥室11と、乾燥室11に燃焼装置19によって発生した温風を送風する加熱機構14,15と、加熱機構14,15に電気ヒーター31によって加熱した外気を送風する予備加熱機構16,17とを有する。また、乾燥装置3は、海苔製造機1で生じた排熱で加熱された外気を予備加熱機構16,17に送風する。【選択図】図2

Description

本考案は、海苔簀の搬送経路に抄製装置、脱水装置、乾燥装置、剥離装置を順に配設して、海苔簀に抄製した海苔生地を乾燥させて乾燥海苔を製造する海苔製造機に関するものである。
従来より、食用に供される乾燥海苔は、水分を多く含んだ海苔生地を乾燥させることによって製造されており、そのために、海苔製造機が広く用いられている。
この海苔製造機は、スノコ状の海苔簀に海苔生地を抄製する抄製装置に海苔生地を乾燥させる乾燥装置を連設し、抄製装置で抄製した海苔生地を海苔簀ごと乾燥装置に受け渡し、乾燥装置によって海苔簀に抄製した海苔生地を乾燥させるようにしている。
この乾燥装置は、海苔生地を抄製した海苔簀を搬送しながら海苔生地を乾燥させる乾燥室と、外気を燃焼装置で加熱して乾燥室に供給する加熱室とで構成したいる(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2001−321132号公報
ところが、上記従来の海苔製造機では、燃料(重油)を燃焼させて温風を発生する燃焼装置を用いて外気を加熱しなければならず、燃料の消費が増大して、乾燥海苔の製造に要するランニングコストが増大してしまうばかりか、燃料の枯渇化やCO2発生による環境破壊などの社会問題ともなっていた。
そこで、請求項1に係る本考案では、海苔簀の搬送経路に抄製装置、脱水装置、乾燥装置、剥離装置を順に配設して、海苔簀に抄製した海苔生地を乾燥させて乾燥海苔を製造する海苔製造機において、乾燥装置は、海苔生地を乾燥させるための乾燥室と、乾燥室に燃焼装置によって発生した温風を送風する加熱機構と、加熱機構に電気ヒーターによって加熱した外気を送風する予備加熱機構とを有することにした。
また、請求項2に係る本考案では、前記請求項1に係る本考案において、前記乾燥装置は、海苔製造機で生じた排熱で加熱された外気を前記予備加熱機構に送風するように構成することにした。
そして、本考案では、以下に記載する効果を奏する。
すなわち、本考案では、海苔簀の搬送経路に抄製装置、脱水装置、乾燥装置、剥離装置を順に配設して、海苔簀に抄製した海苔生地を乾燥させて乾燥海苔を製造する海苔製造機において、乾燥装置は、海苔生地を乾燥させるための乾燥室と、乾燥室に燃焼装置によって発生した温風を送風する加熱機構と、加熱機構に電気ヒーターによって加熱した外気を送風する予備加熱機構とを有することにしているために、燃料の燃焼によって外気を加熱するだけでなく、電力によって外気を予備的に加熱することになり、海苔製造機での燃料の消費を削減することができるので、乾燥海苔の製造に要するランニングコストを抑制することができるとともに、地球環境に配慮した海苔製造機とすることができる。
特に、海苔製造機で生じた排熱で加熱された外気を予備加熱機構に送風するように乾燥装置を構成した場合には、より一層海苔製造機での燃料の消費を削減することができる。
海苔製造機を示す平面図。 同側面図。 同側面断面図。 同背面断面図。
以下に、本考案に係る海苔製造機の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
図1〜図4に示すように、海苔製造機1は、海苔生地の抄製処理や乾燥海苔の剥離処理を行うための処理装置2と海苔生地を乾燥させて乾燥海苔を製造するための乾燥装置3とを前後に連設した構成となっている。
処理装置2は、複数枚の海苔簀4を並設した簀枠5を搬送するための無端状の搬送装置6を内蔵しており、搬送装置6の搬送経路に沿って、海苔簀4に海苔生地を抄製するための抄製装置7と、吸引によって海苔生地の脱水を行うための吸引脱水装置8と、スポンジの押圧によって海苔生地の脱水を行う押圧脱水装置9と、海苔簀4から乾燥海苔を剥離するための剥離装置10とを順に配置している。
そして、処理装置2は、搬送装置6で簀枠5ごと海苔簀4を搬送しながら、抄製装置7で海苔簀4に海苔生地を抄製し、吸引脱水装置8と押圧脱水装置9とで海苔生地の脱水を行い、その後、乾燥装置3に簀枠5ごと受け渡すとともに、乾燥装置3で乾燥した後の簀枠5を再び受け取り、剥離装置10で海苔簀4から乾燥海苔を剥離するように構成している。
乾燥装置3は、前後方向に伸延させた矩形箱型状の乾燥室11の内部に簀枠5を搬送するための搬送機構12,13を上下に収容するとともに、乾燥室11の右側部に前後方向に伸延させた矩形箱型状の加熱機構14,15を前後に並設し、さらには、加熱機構14,15の上部に予備加熱機構16,17を取付けている。
そして、乾燥装置3は、外気を予備加熱機構16,17で前もって予備的に加熱するとともに、加熱した外気を加熱機構14,15で適温に加熱して乾燥室11に供給し、乾燥室11の内部において搬送機構12,13で簀枠5ごと海苔簀4を2往復搬送しながら、加熱機構14,15から供給される加熱空気で海苔生地の乾燥を行うように構成している。なお、乾燥装置3は、処理装置2の内部の搬送装置6の搬送経路において押圧脱水装置9と剥離装置10との間に配置されており、上段の搬送機構12の前端上部で処理装置2から簀枠5を受け取り、上段の搬送機構12で簀枠5を1往復搬送し、上段の搬送機構12の前端下部から下段の搬送機構13の前端上部に簀枠5を受け渡し、下段の搬送機構13で簀枠5を1往復搬送し、その後、下段の搬送機構13の前端下部で処理装置2へ簀枠5を受け渡すようにしている。
以下に、加熱機構14,15と予備加熱機構16,17の具体的な構造についてそれぞれ説明する。なお、前後の加熱機構14,15と前後の予備加熱機構16,17は前後対称の構造となっているために、前側の加熱機構14と予備加熱機構16の構造について以下に説明する。
まず、加熱機構14の構造について説明すると、加熱機構14は、前後方向に伸延させた矩形箱型状のケーシング18の前端下部に燃焼バーナー19を取付けるとともに、ケーシング18の内側に円筒状の加熱ダクト20と排気ダクト21とを加熱ダクト20を下側にして上下に取付け、ケーシング18の前端部において加熱ダクト20の始端部に燃焼バーナー19を連通連結するとともに、ケーシング18の後端部において加熱ダクト20の終端部に排気ダクト21の始端部を連通連結し、排気ダクト21の終端部をケーシング18の前端上部から外部に突出させている。
また、加熱機構14は、ケーシング18の上部に4個の円形開口状の吸入口22を前後に間隔を開けて形成するとともに、各吸入口22に吸入用のファン23を取付け、一方、ケーシング18の左側下部に乾燥室11に連通する4個の矩形開口状の供給口24を前後に間隔を開けて形成し、各供給口24に4枚の整流板25を上下に間隔を開けて取付けている。
そして、加熱機構14は、燃焼バーナー19によって燃料(重油)を燃焼させることで加熱ダクト20の外周部を加熱し、ファン23の作用で吸入口22から外気を吸入し、内部において加熱ダクト20によって外気を加熱し、その加熱した外気(加熱空気)を供給口24から乾燥室11に供給するようにしている。なお、加熱機構14は、燃焼バーナー19によって生じた排気を加熱ダクト20から排気ダクト21を介して外部に排出するようにしている。
次に、予備加熱機構16の構造について説明すると、予備加熱機構16は、加熱機構14のケーシング18の前方で上下に伸延させた上下ダクト26とケーシング18の上方で前後に伸延させた前後ダクト27とで側面視で略L字状のダクト28を形成し、上下ダクト26の下端部に送風機29を接続するとともに、前後ダクト27の下部において加熱機構14の吸入口22と対面する位置にファン30を取付けている。
また、予備加熱機構16は、上下ダクト26の上端部と前後ダクト27の前端部に複数本のフィン付きU字型ヒーターからなる電気ヒーター31を着脱自在に取付けている。
さらに、予備加熱機構16は、上下ダクト26の下端部側方及び前後に外気を吸入するための吸入口32,33,34を形成している。ここで、上下ダクト26の下端部側方に形成した吸入口32は、主に屋外の外気を吸入するためのものであり、上下ダクト26の下端部前方に形成した吸入口33は、主に送風機29の排熱で加熱された外気を吸入するためのものであり、上下ダクト26の下端部後方に形成した吸入口34は、主に燃焼バーナー19の排熱で加熱された外気を吸入するためのものである。
そして、予備加熱機構16は、送風機29によって上下ダクト26から前後ダクト27へと送風することで、吸入口32,33,34から負圧によって外気を吸入し、その外気を電力によって電気ヒーター31で加熱し、ファン30によって加熱機構14の吸入口22へと送風するようにしており、これにより、加熱機構14の吸入口22から吸入される外気を予め加熱するようにしている。
以上に説明したように、海苔製造機1は、海苔簀4の搬送経路に抄製装置7、脱水装置(吸引脱水装置8及び押圧脱水装置9)、乾燥装置3、剥離装置10を順に配設して、海苔簀4に抄製した海苔生地を乾燥させて乾燥海苔を製造するように構成している。
そして、上記海苔製造機1の乾燥装置3は、海苔生地を乾燥させるための乾燥室11と、乾燥室11に燃料を燃焼させる燃焼装置(燃焼バーナー19)によって発生した温風を送風する加熱機構14,15と、加熱機構14,15に電力を用いた電気ヒーター31によって加熱した外気を送風する予備加熱機構16,17とを形成した構成となっている。
そのため、上記構成の海苔製造機1では、燃料の燃焼によって外気を加熱するだけでなく、電力によって外気を予備的に加熱することになり、海苔製造機1での燃料の消費を削減することができるので、乾燥海苔の製造に要するランニングコストを抑制することができるとともに、地球環境に配慮した海苔製造機1とすることができる。
また、上記海苔製造機1の乾燥装置3は、海苔製造機1で生じた排熱で加熱された外気を吸入口33,34から吸入して予備加熱機構16,17に送風するように構成している。
そのため、上記構成の海苔製造機1では、海苔製造機1で生じた排熱を有効に利用することができ、より一層海苔製造機1での燃料の消費を削減することができる。
1 海苔製造機 2 処理装置
3 乾燥装置 4 海苔簀
5 簀枠 6 搬送装置
7 抄製装置 8 吸引脱水装置
9 押圧脱水装置 10 剥離装置
11 乾燥室 12,13 搬送機構
14,15 加熱機構 16,17 予備加熱機構
18 ケーシング 19 燃焼バーナー
20 加熱ダクト 21 排気ダクト
22 吸入口 23 ファン
24 供給口 25 整流板
26 上下ダクト 27 前後ダクト
28 ダクト 29 送風機
30 ファン 31 電気ヒーター
32,33,34 吸入口

Claims (2)

  1. 海苔簀の搬送経路に抄製装置、脱水装置、乾燥装置、剥離装置を順に配設して、海苔簀に抄製した海苔生地を乾燥させて乾燥海苔を製造する海苔製造機において、
    乾燥装置は、海苔生地を乾燥させるための乾燥室と、乾燥室に燃焼装置によって発生した温風を送風する加熱機構と、加熱機構に電気ヒーターによって加熱した外気を送風する予備加熱機構とを有することを特徴とする海苔製造機。
  2. 前記乾燥装置は、海苔製造機で生じた排熱で加熱された外気を前記予備加熱機構に送風するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の海苔製造機。
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