JP3168566U - ヒンジ用ピン - Google Patents
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Abstract
【課題】スムーズな挿入を実現して作業労力の軽減に寄与することができるヒンジ用ピンを提供する。【解決手段】ヒンジ用ピン33は、大径部33aよりも細い径を有する領域から大径部33aに至るまで漸次径が大きくなるように設けられた傾斜面部33cを設けることにより、コイルバネの付勢力を受けた組付け・分解時におけるヒンジ用ピン33の挿抜時にはピン挿通孔の縁部に傾斜面部33cが優先して当接する。【選択図】図4
Description
本考案は、開閉体を回転可能に支持するためのヒンジに用いられるピンに関するものである。
従来、支持体に対してドア等の開閉体を回転可能に支持するためのヒンジは、支持体側及び開閉体側に設けられた穴に対してヒンジ用ピンを隙間無く挿通させることによって、がたつきの無いスムーズな回転動作を実現することが一般的である(例えば、特許文献1参照)。この場合、ピンの外周は前記の穴の寸法に正確に対応するよう、ピンの製造工程において誤差を極力減少させるべく、精密に表面が調整、加工がなされる。
ここで、一部のヒンジにおいては、ピンの全長において上記のような精密な加工を施すことによる製造工程での加工時間の増大を回避できるようにしたヒンジ用ピンを用いることが考案されている。
このヒンジ用ピンは、図8及び図9に示すように、ヒンジ用ピンpが開閉動作時に穴hの内部に接する箇所のみを精密に加工した大径部aとするとともに、それ以外の箇所は穴を挿通し易いように大径部よりも径を小さくした小径部bとすることによって、小径部bには精密な加工を施さなくともスムーズな回転動作を担保するものとなっている。
しかしながら、上記のヒンジ用ピンpは、図9に示すように組付け工程や点検時における分解作業においてヒンジ用ピンを穴に挿入又は引き抜きの過程では、大径部aと小径部bとの境界にできた略直角に突出する角部分が穴hの縁部に当接してしまう。これにより、穴hに対するヒンジ用ピンpのスムーズな挿入が行い難いものとなっている。詳細には、穴hの縁部に形成された面取り部mに上述した大径部aの縁に形成される略直角に突出する角部分が強く衝突することによって、ヒンジ用ピンpの挿入・引き抜きに大きな操作力を要するか、或いは挿入作業に大きく時間を要するものとなっている。特にこのようなヒンジ用ピンpは、支持体に対して開閉体が弾性付勢されている場合、具体的には、ヒンジに弾性付勢用のコイルバネが取付けられているような場合では、挿入・引き抜きの際により大きな操作力、多くの作業時間を要してしまうことになる。
本考案は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、スムーズな挿入を実現して作業労力の軽減に寄与することができるヒンジ用ピンを提供することにある。
すなわち、本考案のヒンジ用ピンは、バネにより閉止状態へ付勢された開閉体と、この開閉体を回転可能に支持する支持体との間に設けられたヒンジに用いられるヒンジ用ピンであって、前記開閉体側及び前記支持体側に設けられたヒンジ穴の内周の全周に亘って摺接する大径部と、当該大径部よりも細い径を有する領域から前記大径部に至るまで漸次径が大きくなるように設けられた傾斜面部とを具備していることを特徴とする。
このようなものであれば、バネの付勢力を受けた組付け・分解時におけるヒンジ用ピンの挿抜時にはヒンジ穴の縁部に傾斜面部が優先して当接することによりスムーズな挿抜動作が促される。その結果、組付け・分解時に係る作業時間・労力を有効に削減することができる。
以上説明したように本考案によれば、バネの付勢力を受けた組付け・分解時におけるヒンジ用ピンの挿抜時にはヒンジ穴の縁部に傾斜面部が優先して当接するのでスムーズな挿抜動作が促されることになり、組付け・分解時に係る作業時間・労力を有効に削減することが可能となる。
以下、本考案の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1ないし図3に示す開閉装置は、例えば航空機における非常時開放用の弁として機能し得るものである。この開閉装置は、機体外部の気圧が機体内部のそれよりも高くなるという緊急時に、同図に示す閉止状態から図2に想像線で示す開放状態をとることにより、機体全体が外部から圧迫されることを未然に防ぐために設けられているものである。なお同図では、開閉装置を取付ける機体側の構成の図示を省略して示している。
この開閉装置は、同図に示すように機体に取付けられた開口12を有する枠体1と、機体の内部側で枠体1に取付けられた開口12を閉止する閉止状態と開口12の内外を連通し得る開放状態との間で開閉可能に設けられた開閉体2と、枠体1と開閉体2とをヒンジ用ピン33を介して回転可能に接続するヒンジ3とを有している。
しかして本考案に係るヒンジ用ピン33は、開閉体2側及び支持体である枠体1側に設けられたヒンジ穴たるピン挿通孔37、38の内周の全周に亘って摺接する大径部33aよりも細い径を有する領域から大径部33aに至るまで漸次径が大きくなるように設けられた傾斜面部33cとを具備していることを特徴とするものである。
以下に、ヒンジ用ピン33を擁する開閉装置の各部の構成について図1ないし図5を用いて説明する。
枠体1は、枠体1自体を機体側に固定するための固定部11と、中央に大きく設けられた開口12と、機体内部側すなわち図示背面側における開口12周縁の全周に亘って厚みを小さく設定することによって形成された取付溝13と、この取付溝13に、同じく開口12周縁の全周に亘って設けられたリップシール14と、このリップシール14よりも開口12側において閉止状態で開閉体2に当接し得る被当接面15とを有している。固定部11は、枠体1の縁部に計16箇所に設けられることによって枠体1を機体側に強固に取付け得るものであるが、固定部11を介して枠体1を機体に取付ける態様については既存の構成を適用しているため、具体的な説明を省略する。開口12は、枠体1の外形に沿って大きく設けられるとともに、開閉体2の形状に略対応させた正面視形状としている。取付溝13は、開口12周縁において一定寸法の深みを有することにより、リップシール14を配した際に、リップシール14が被当接面15よりも若干寸法、具体的には1.4mmだけ隆起するように形成したものである。リップシール14は、例えばシリコンゴムの一体成型からなるもので、断面視概略U字状をなすものである。被当接面15は、リップシール14が所定寸法以上に潰された際に開閉体2の縁部に当接することによって、いわゆるメタルタッチ状態となり得るものである。
開閉体2は、枠体1の開口12を閉止することにより、気密性と防水性とを両立した閉止状態を実現し得るもので、開口12の形状よりも若干大きく形成された開閉体本体21と、開閉体本体21の縁部において枠体1の被当接面15並びにリップシール14と当接する当接面22とを有している。
ヒンジ3は、枠体1と開閉体2とを接続するとともに、開閉体2を枠体1に対して閉止状態から開放状態まで回転可能に支持しているものである。このヒンジ3は、枠体1の外縁部に立設された支持部31と、開閉体2の外縁において左右両端に立設された回転部32と、これら支持部31、回転部32を挿通するヒンジ用ピン33と、支持部31、回転部32間に介在しヒンジ用ピン33を挿通させた筒状をなすスリーブ34と、このスリーブ34を覆うように取付けられ、枠体1と開閉体2とを相寄る方向に付勢するコイルバネ35とを有している。支持部31は、ヒンジ用ピン33を挿通させるためのヒンジ穴たるピン挿通孔37とコイルバネ35の端部を掛け止めておくためのバネ止め部36とを有している。回転部32は、支持部31側のピン挿通孔37と同一の径を有した、同じくヒンジ穴たるピン挿通孔38を有している。スリーブ34は、支持部31、回転部32との間の領域を埋めるようにヒンジ用ピン33を覆うことにより、コイルバネ35とヒンジ用ピン33とが干渉することを回避するためのものである。コイルバネ35は、ヒンジ用ピン33の長手方向に沿って2つ配された同一形状の例えば金属製のものであり、中央において支持部31に設けられたバネ止め部36に掛け止められるとともに両端は図示しない直線形状を成し、開閉体2を閉止状態へ向けて常に弾性付勢するように取付けられている。
ここで、本考案に係るヒンジ用ピン33は、上述の通り、大径部33aよりも細い径を有する領域から大径部33aに至るまで漸次径が大きくなるように設けられた傾斜面部33cを具備していることを特徴としているものである。以下、ヒンジ用ピン33の構成並びに作用について詳述する。
ヒンジ用ピン33は、図4に示すように、例えば剛性の高い金属によって一体成型されたものであり、両端並びに中央の2箇所において、上述したヒンジ穴であるピン挿通孔37、38に対して隙間無く挿入される、最も径を大きく形成された大径部33aと、大径部33a間に形成され、ピン挿通孔37、38を挿通し易いように大径部33aよりも径を小さく形成された小径部33bと、小径部33bと大径部33aの間に介在する傾斜面部33cとを有するものである。大径部33aは、開閉体2の回転動作する全ての動作範囲においてスムーズな動作を担保し得るように、ピン挿通孔37、38の内径に正確に対応させるべく、その表面を精密に加工されたものとなっている。他方小径部33bは、本実施形態では、例えばコイルバネ35による付勢が無い場合においてピン挿通孔37、38を容易に通過させ得る程度に径を小さく設定され、その表面は大径部33aほど精密な加工工程を経ていない状態となっている。そして傾斜面部33cは、図5に示すように、ピン挿通孔37、38の縁部に設けられた面取り部mの寸法よりも長い寸法とすることにより、大径部33aに対して傾斜する角度を面取り部mのそれよりも小さくなるように構成している。
そして実際にヒンジ用ピン33を取付ける際には、スリーブ34を挿通させたコイルバネ35を枠体1側の支持部31から開閉体2にかけて取付けた状態でヒンジ用ピン33を何れか一方からピン挿通孔37、38に挿通させるので、図5に要部を拡大して示すように、支持体又は回転体はヒンジ用ピン33に対し、常に挿入方向とは直交する方向に弾性付勢するものとなっている。そしてその状態でヒンジ用ピン33を挿入すると、ピン挿通孔37、38の面取り部mには鈍角に形成された大径部33aと傾斜面部33cとの角部分が当接し、その衝撃を逃がしながら挿入されていく。そのため、ピン挿通孔37、38のスムーズな挿入動作を実現するものとなっている。またピンを引き抜く動作の際にも上記同様に傾斜面部33cが作用することは言うまでもない。
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係るヒンジ用ピン33は、当該大径部33aよりも細い径を有する領域から大径部33aに至るまで漸次径が大きくなるように設けられた傾斜面部33cを設けることにより、コイルバネ35の付勢力を受けた組付け・分解時におけるヒンジ用ピン33の挿抜時にはピン挿通孔37、38の縁部に傾斜面部33cが優先して当接することによりスムーズな挿抜動作が実現されている。その結果、組付け・分解時に係る作業時間・労力を有効に削減することにも寄与するものとなっている。つまり、製造時の組付けのみならず継続的に繰り返し実施されるメンテナンスでの分解・組立にわたって継続して労力の軽減効果を奏しうるものとなるので、製造時の作業コストに加え、維持コストの軽減に寄与することも期待できる。
<変形例>
以下に、本実施形態の各変形例について詳述するが、当該各変形例において上記実施形態の構成要素に相当する構成要素については同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略するものとする。
以下に、本実施形態の各変形例について詳述するが、当該各変形例において上記実施形態の構成要素に相当する構成要素については同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略するものとする。
上記実施形態では、傾斜面部33cを大径部33aと小径部33bとの間に介在するように設けたものとしたが、図6に示すように、小径部33bを設けることなく、大径部33a間を湾曲形状に括れさせることにより、大径部33a間に介在する領域全体に傾斜面部33cを形成したものであっても良い。
また図7に示すように、大径部33aと小径部33bとの間に部分的に形成された傾斜面部33cを設けたものとしても良い。このようなものであっても、鈍角に形成された角部分が面取り部mに当接することによって、上記実施形態同様のスムーズな挿入、引き抜き動作を実現することができる。
なお、本考案は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態並びに変形例では大径部をヒンジ用ピンにおいて最も径を有する構成としたが、ヒンジ用ピンにおいて、大径部よりも径の大きな箇所を設けることを妨げるものではない。例えば挿入基端側に大径部よりも径の大きな箇所を設けたものであっても良い。また上記実施形態では複数の大径部の寸法を同一のものとしたが、勿論、ヒンジ穴に摺接し得るものであれば、それぞれ径の異なる大径部を有する構成としても良い。さらに、傾斜面部を設ける領域の寸法や角度についても、適宜設定しても良い。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…支持体(枠体)
2…開閉体
3…ヒンジ
33…ヒンジ用ピン
33a…大径部
33c…傾斜面部
35…コイルバネ
37、38…ヒンジ穴(ピン挿通孔)
2…開閉体
3…ヒンジ
33…ヒンジ用ピン
33a…大径部
33c…傾斜面部
35…コイルバネ
37、38…ヒンジ穴(ピン挿通孔)
Claims (1)
- バネにより閉止状態へ付勢された開閉体と、この開閉体を回転可能に支持する支持体との間に設けられたヒンジに用いられるヒンジ用ピンであって、
前記開閉体側及び前記支持体側に設けられたヒンジ穴の内周の全周に亘って摺接する大径部と、
当該大径部よりも細い径を有する領域から前記大径部に至るまで漸次径が大きくなるように設けられた傾斜面部とを具備していることを特徴とするヒンジ用ピン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011001917U JP3168566U (ja) | 2011-04-06 | 2011-04-06 | ヒンジ用ピン |
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JP2011001917U JP3168566U (ja) | 2011-04-06 | 2011-04-06 | ヒンジ用ピン |
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JP3168566U true JP3168566U (ja) | 2011-06-16 |
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JP2011001917U Expired - Lifetime JP3168566U (ja) | 2011-04-06 | 2011-04-06 | ヒンジ用ピン |
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JP (1) | JP3168566U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018080577A (ja) * | 2013-07-19 | 2018-05-24 | エイエスエスエイ・アブロイ・ニュージーランド・リミテッド | ウインドーステーおよびウインドーステーコンポーネント |
-
2011
- 2011-04-06 JP JP2011001917U patent/JP3168566U/ja not_active Expired - Lifetime
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