JP3168236B2 - 車両用中空スタビライザとその製造方法 - Google Patents

車両用中空スタビライザとその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの車両のロ
ール剛性を高めるために使用される車両用中空スタビラ
イザとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車やトラック等の車両のサスペンシ
ョン機構部には、車両の旋回走行時等に生じる車体のロ
ーリングを抑制するために、スタビライザが用いられて
いる。周知のスタビライザは、車両の幅方向に沿うトー
ション部と、このトーション部の両端側にそれぞれ湾曲
部を介して連なる一対のアーム部を備えており、各アー
ム部の端末に目玉部が設けられている。通常、この目玉
部は、スタビライザリンクを介してサスペンション機構
のアクスル側に連結される。また、トーション部はゴム
ブッシュ等を介して車体側の部材に支持されるようにな
っている。
【0003】近年、省資源・省エネルギーなどの観点か
ら、自動車の軽量化に対する要求が更に高まる傾向にあ
り、軽量化の一環としてスタビライザの重量を軽くする
必要も高まっている。従来のスタビライザ(中実スタビ
ライザ)は、一般に、中実の丸棒を曲げることによって
所定のスタビライザ形状に成形していた。しかしながら
軽量化を図るために、材料にパイプ材(鋼管)を用いた
中空スタビライザの需要が増す傾向にある。
【0004】パイプ材を用いた中空スタビライザは、中
実丸棒を用いた中実スタビライザと比較すると、同一の
荷重・たわみ特性のものでは30%から50%もの軽量
化が達成できる。例えば、外径φ21.6mm,肉厚4.
2mmの鋼管を用いた中空スタビライザは、外径φ21mm
の中実スタビライザと同一の荷重・たわみ特性を有する
と同時に、中実スタビライザに比べて30%程度の軽量
化を達成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし中空スタビライ
ザはパイプ材を用いているがゆえに、内部が完全に密封
されていないと、内面が腐食するおそれがある。例えば
このスタビライザが車両に装着された状態で長期間使用
されるうちに内面に錆が発生し、特に寒冷地などでは道
路に散布される塩分を含んだ凍結防止剤の影響も加わっ
て内面に錆が発生しやすく、錆を起点としてスタビライ
ザが早期に折損する原因になることも予想される。
【0006】現在実用化されているスタビライザ製造工
程において、中空スタビライザの目玉部を成形するに
は、パイプ材の端部を900℃〜1000℃前後まで加
熱したのち、径方向に潰すことによって平坦な形状の目
玉部を得ていた。しかしながらパイプ材の端部を径方向
に潰すだけの加工では、端部を十分に密封することがで
きず、潰された箇所(圧潰封止部)の内面同志が完全に
密着しきれずに僅かな隙間が存在することがある。この
場合、雪路や水たまりのある路面など水分の多い環境で
中空スタビライザが使用されると、圧潰封止部の隙間を
通って水もしくは水分などが浸入し、錆が発生すること
が避けられなかった。
【0007】また、従来のスタビライザ製造工程におい
ては、目玉部を成形したのちに再加熱し、専用の曲げ機
によって所定のスタビライザ形状に曲げ加工を行ってい
る。そして曲げ加工後の高温のスタビライザを油または
水中に挿入することにより、焼入れを行っている。
【0008】従って上記のような焼入れが実施される場
合に、スタビライザ端部の密封が不十分であると、スタ
ビライザが焼入れ油や水に挿入された段階でスタビライ
ザの内部に多量の油や水が浸入したり、焼戻し後に行わ
れる水冷シャワー処理等において、水または水蒸気(水
分)がスタビライザの内部に吸い込まれることが避けら
れなかった。このようにスタビライザの製造段階で浸入
した水分も、錆の発生の原因となる。
【0009】また、中空スタビライザの内部に焼入れ油
が残留したまま焼戻し処理(通常、350℃〜400℃
に加熱される)を行うと、焼戻し炉内でスタビライザ内
部の油が燃焼することにより、煤煙が発生するだけでな
く、火災の危険性もある。この問題を解決する手段とし
て、特開昭63−273541号公報に記載されている
ように、目玉部の近傍に貫通孔を形成することにより、
スタビライザの内部に浸入した焼入れ油を排出すること
も提案されている。しかしながらその場合は、スタビラ
イザの使用に際して上記貫通孔を何らかの手段によって
塞いでおかないと、車両走行中にスタビライザの内部に
水分や塩分などが浸入しやすいため、内部に錆が発生す
ることを防ぐ上での根本的な解決策にはならない。
【0010】従って本発明の目的は、中空スタビライザ
の製造段階でスタビライザの内部に焼入れ油や水などが
浸入したり、あるいはスタビライザを車両に取付けて使
用している時に水や塩分など錆の原因となる物質がスタ
ビライザの内部に浸入することを確実に防止できるよう
な車両用中空スタビライザとその製造方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を果たすため
に開発された本発明の中空スタビライザは、内部に空洞
を有しかつ断面が丸い中空の鋼管からなるスタビライザ
本体と、上記スタビライザ本体の両端に設けられかつ
記鋼管の端部を管軸方向に圧潰するアプセット加工によ
って形成された中実部分を鍛造によって偏平に潰して平
坦面を形成した目玉部と、上記目玉部の平坦面とスタビ
ライザ本体の外周面との双方に連なる傾斜面を有しかつ
スタビライザ本体側から上記平坦面に向って厚みが減少
するテーパ部とを具備し、かつ上記空洞の末端が上記目
玉部とテーパ部との境よりもスタビライザ本体側に位置
していることを特徴とするものである。
【0012】また本発明の製造方法は、内部に空洞を有
する中空のスタビライザ本体を有する車両用中空スタビ
ライザの製造方法であって、材料として鋼管を用い、上
記鋼管の端部を加熱する工程と、上記鋼管の端部を型を
用いて管軸方向に圧潰することにより端部に所定長さの
中実部分を成形するアプセット加工工程と、上記アプセ
ット加工後に上記中実部分を径方向に潰すことによって
平坦面を有する目玉部を成形するとともに上記平坦面と
スタビライザ本体の外周面とに連なる傾斜面を有するテ
ーパ部を成形する鍛造工程と、上記スタビライザ本体を
所定のスタビライザ形状に曲げ成形する曲げ工程とを含
み、かつ上記空洞の末端が上記目玉部とテーパ部との境
よりもスタビライザ本体側に位置するような長さにわた
って上記中実部分を設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の中空スタビライザは、鋼管の端部をア
プセット加工によって中実化したのち、この中実部分を
鍛造によって径方向に潰すとともに軸線方向に伸ばして
目玉部を成形するため、これらの塑性加工によって中実
部分の内面同志の接触痕がほぼ完全に消えた緻密な組織
となり、水や油等の浸入経路が断たれるととも、空洞の
末端が目玉部とテーパ部との境よりもスタビライザ本体
側に位置するように端部を中実化させているため密封長
さを十分にとることができるなどの理由から、単にパイ
プ材の端部を径方向に潰していた従来品に比べて端部の
密封度がきわめて高いものとなる。
【0014】これにより、鋼管を材料とする中空スタビ
ライザの内部に製造段階で焼入れ油や水分が浸入した
り、あるいはスタビライザを車両に取付けて使用する際
などに水や塩分などの錆の原因となる物質がスタビライ
ザの内部に浸入することを確実に防止できる。また、油
焼入れ後に行われる焼戻し工程においてスタビライザを
炉の中で加熱しても、煤煙が生じたり、火災が発生する
危険もなくなる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図2に示した中空スタビライザ10は、従
来のものと同様に、車両の幅方向に沿うトーション部1
1と、トーション部11の両端側にそれぞれ湾曲部12
を介して連なる一対のアーム部13を備えている。各ア
ーム部13の端末に、目玉部15が設けられている。図
1等に示すように、目玉部15の中央に、円形の凹部1
6と、凹部16の中心に取付孔17が形成されている。
【0016】通常、目玉部15は、スタビライザリンク
を介してサスペンション機構のアクスル側に連結され
る。また、トーション部11はゴムブッシュ等を介して
車体側の部材に支持されるようになっている。但し、上
記とは逆に、トーション部11をアクスル側に連結し、
目玉部15を車体側の部材に支持するような取付形態も
ありうる。
【0017】この中空スタビライザ10の材料は鋼管で
ある。鋼管の一例はSAE4130(米国自動車技術者
協会規格)(SCM430に相当)であり、その化学成
分はC:0.27〜0.33wt%,Mn:0.30〜
0.70wt%,Si:0.15〜0.35wt%,Mo:
0.15〜0.25wt%,Cr:0.75〜1.20wt
%である。鋼管の外径の一例はφ21.6mm、肉厚の一
例は4.3mmである。
【0018】トーション部11とアーム部13は、内部
に空洞20を有する断面円形の中空のスタビライザ本体
21を所定形状に曲げたものである。スタビライザ本体
21の両端末に位置する目玉部15は、後述するアプセ
ット加工によって形成された中実部分22を、鍛造によ
って偏平に潰すことにより、互いに平行な上下一対の平
坦面25を作り出したものである。この目玉部15は、
平面視(上方から見た形状)が概ね円形をなしている。
目玉部15の外径の一例は31mm、目玉部15の厚さの
一例は10mmである。
【0019】また、目玉部15の平坦面25とスタビラ
イザ本体21の外周面とに連なる傾斜面30a,30b
を有するテーパ部30が設けられている。このテーパ部
30は、スタビライザ本体21側から平坦面25に向っ
て厚みが減少するテーパ形状をなしている。そしてこの
中空スタビライザ10は、内部の空洞20の末端35の
位置が、目玉部15とテーパ部30との境36よりもス
タビライザ本体21側に位置するようにしてある。
【0020】次に、上記中空スタビライザ10の製造方
法について、図3〜図9等を参照して説明する。中空ス
タビライザ10の材料は鋼管40である。この鋼管40
は、軸線方向各部の外径が全長にわたって等しいストレ
ートな形状(直管状)をなしている。加熱工程S1にお
いて、管40の端部を900℃〜950℃に加熱する。
加熱部の長さの一例は、管40の端面から約70mmほど
であるが、次に行われるアプセット加工によって中実化
させる部分22の長さL1 に応じて加熱部の長さが設定
される。
【0021】上記温度に加熱された管40の端部41
を、アプセット加工工程S2において図4〜図6に示す
ように、アプセット型45とヘッダー46,47を用い
て管軸方向(軸線方向)に圧潰することにより、端部4
1に所定長さの中実部分22を成形する。
【0022】上記アプセット加工(据え込み鍛造)は、
第1段階として、図4および図5に示すように型45に
収容された管40の端部41をヘッダー46によって厚
肉化し、更に第2段階では図6に示すようにヘッダー4
7によって端部41を中実化させる。中実部分22の長
さL1 は、管40の外径Dの半分以上とする。但し、外
径φ21.6mm,肉厚4.3mmの鋼管40を用いた実施
例の場合は肉厚が比較的厚いため、図5の厚肉化アプセ
ットは必要とせず、図6の中実化アプセットのみで中実
化できる。
【0023】アプセット加工後に、再加熱工程S3にお
いて、中実部分22を含む領域を再び900℃〜950
℃に加熱したのち、鍛造工程S4において、型鍛造(cl
osed-die forging)によって中実部分22を径方向に潰
すとともに、端部41を長手方向に伸ばすことにより、
互いに平行な一対の平坦面25を有する目玉部15を成
形するとともに、凹部16とテーパ部30の成形を行
う。
【0024】また、穿孔・ばり取り工程S5において、
目玉部15に取付孔17があけられるとともに、鍛造に
よって生じた目玉部周囲の「ばり」が切除される。こう
して目玉部15を有する中間成品が作られる。この中間
成品は、加熱工程S6においてガス炉を用いて900℃
〜950℃に全体加熱されたのち、曲げ工程S7におい
て、曲げ機によってスタビライザ本体21が所定のスタ
ビライザ形状に曲げ加工される。この曲げ加工は、既存
の中実スタビライザ用の曲げ機をそのまま用いて行うこ
とができる。
【0025】こうして成形されたスタビライザ10は、
上記曲げ工程S7が終了した直後に行われる焼入れ工程
S8において、焼入れ油に挿入することによって急冷さ
れ、焼入れが行われる。そののち、焼戻し工程S9にお
いて、焼戻し炉の中で例えば350℃〜400℃に加熱
され、徐冷することにより焼戻しがなされる。
【0026】そののち、必要に応じて形状矯正や塗装が
施され、製品検査がなされるなどして製品となる。この
中空スタビライザ10は、外径21mmの中実スタビライ
ザと同一の荷重・たわみ特性を有すると同時に、中実ス
タビライザに対して30%の重量軽減が可能となった。
【0027】上記実施例の中空スタビライザ10は、鋼
管40の端部41をアプセット加工によって中実化した
のち、中実部分22を径方向に潰しかつ軸線方向に伸ば
す塑性加工(鍛造)によって目玉部15を成形するた
め、中実部分22における内面同志の接触痕が実質的に
消えた緻密な金属組織が得られ、しかも空洞20の末端
35の位置が目玉部15とテーパ部30との境36より
もスタビライザ本体21側に存在するように端部41を
十分な長さに中実化させているため、単にパイプ材の端
部を径方向に潰していた従来の中空スタビライザに比べ
て端部の密封度がきわめて高いものである。
【0028】これにより、鋼管を材料とする中空スタビ
ライザ10の内部に製造段階で焼入れ油や水が浸入した
り、あるいはスタビライザ10を車両に取付けて使用す
る際などに水や塩分などの錆の原因となる物質がスタビ
ライザ10の内部に浸入することを確実に防止できるよ
うになった。また、焼入れ工程S8の後に焼戻し工程S
9においてスタビライザ10を炉の中で加熱しても、ス
タビライザ10の内部に油が残留していないため煤煙が
生じたり火災が発生する危険も皆無である。
【0029】図7〜図9に示す第1実施例では、外径D
=21.6mm,肉厚t=4.3mmの鋼管40の端部41
に、前述のアプセット加工によってL1 =38mmの中実
部分22を形成したのち、前述の鍛造工程を経て、図
8,9に示す中空スタビライザ10aを得た。この場
合、目玉部15の末端からテーパ部30の端までの長さ
L2 が45mmとなるように鍛造を行うとともに、空洞2
0の末端35をテーパ部30の手前(スタビライザ本体
21の領域)に位置させている。
【0030】図10〜図12に示す第2実施例では、外
径D=21.6mm,肉厚t=4.3mmの鋼管40の端部
41に、前述のアプセット加工によってL1 =30mmの
中実部分22を形成したのち、鍛造工程を経て図11,
12に示す中空スタビライザ10bを得た。この場合
も、目玉部15の末端からテーパ部30の端までの長さ
L2 が45mmとなるように鍛造を行ったが、空洞20の
末端35をテーパ部30の途中に位置させている。
【0031】図13〜図15に示す第3実施例の場合に
は、外径D=21.6mm,肉厚t=4.3mmの鋼管40
の端部41に、前述のアプセット加工によってL1 =1
5mmの中実部分22を形成したのち、鍛造工程を経て図
14,15に示す中空スタビライザ10cを得た。この
場合も、目玉部15の末端からテーパ部30の端までの
長さL2 が45mmとなるように鍛造を行ったが、空洞2
0の末端35を目玉部15の近傍に位置させている。
【0032】図16〜図18に示す比較例では、外径D
=21.6mm,肉厚t=4.3mmの鋼管40の端部41
に、前述のアプセット加工によってL1 =10mmの中実
部分22を形成し、鍛造工程を経て図17,18に示す
中空スタビライザ10bを得た。この場合も、目玉部1
5の末端からテーパ部30の端までの長さL2 が45mm
となるように鍛造を行ったが、空洞20の末端35の位
置が目玉部15の内側に入り込んでいる。
【0033】上記4種類のスタビライザ10a〜10d
について、端部41の密封度を試験したところ、第1,
第2,第3実施例のスタビライザ10a,10b,10
cについては端部41が完全に密封されており、空洞2
0の内側に油が浸入することがなかった。
【0034】これに対し、比較例のスタビライザ10
(図17,18のもの)は、空洞20内に若干の油の浸
入が確認された。これは、中実化された部分22はその
接合面(潰された箇所の内面同志の接合面)に多少のス
ケールの巻き込みや脱炭を生じた組織が存在するため、
中実部分22の長さがあまり短いと密封が完全になされ
ないためと考えられる。
【0035】このため本発明では、空洞20の末端35
の位置が目玉部15とテーパ部30との境36よりもス
タビライザ本体21側に存在するものに限定し、このよ
うな位置に空洞20の末端35が存在するようにアプセ
ット加工において中実化させる長さL1 を選定する。L
1 は、アプセット型45の形状やアプセット加工時の加
熱部の長さに応じて調整することが可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、スタビライザ端部の中
実部分の密封度がきわめて高いため、鋼管を材料とする
中空スタビライザの内部に製造段階で焼入れ油が浸入し
たり、スタビライザを車両に取付けて使用する際などに
水や塩分などの錆の原因となる物質がスタビライザの内
部に浸入することを確実に防止でき、耐腐食性の高い中
空スタビライザが得られる。また、油焼入れ後にスタビ
ライザ内部に焼入れ油が残留していないため、焼戻し炉
の中で煤煙が生じるなどの問題も回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す中空スタビライザの端
部の斜視図。
【図2】図1に示されたスタビライザの全体の平面図。
【図3】中空スタビライザの製造工程を示す工程説明
図。
【図4】アプセット加工前の状態を示す断面図。
【図5】アプセット加工の第1段階を示す断面図。
【図6】アプセット加工の第2段階を示す断面図。
【図7】本発明の第1実施例を示すスタビライザ端部の
アプセット加工後の断面図。
【図8】本発明の第1実施例を示すスタビライザ端部の
鍛造後の断面図。
【図9】図8に示されたスタビライザ端部の平面図。
【図10】本発明の第2実施例を示すスタビライザ端部
のアプセット加工後の断面図。
【図11】本発明の第2実施例を示すスタビライザ端部
の鍛造後の断面図。
【図12】図11に示されたスタビライザ端部の平面
図。
【図13】本発明の第3実施例を示すスタビライザ端部
のアプセット加工後の断面図。
【図14】本発明の第3実施例を示すスタビライザ端部
の鍛造後の断面図。
【図15】図14に示されたスタビライザ端部の平面
図。
【図16】比較例を示すスタビライザ端部のアプセット
加工後の断面図。
【図17】比較例を示すスタビライザ端部の鍛造後の断
面図。
【図18】図17に示されたスタビライザ端部の平面
図。
【符号の説明】
10…中空スタビライザ 15…目玉部 20…空洞 21…スタビラ
イザ本体 22…中実部分 25…平坦面 30…テーパ部 30a,30b
…傾斜面 35…空洞の末端 40…鋼管 41…端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−202934(JP,A) 特開 昭57−124533(JP,A) 実開 昭60−20404(JP,U) 実開 昭56−152707(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 21/055 B21K 1/14 B21K 21/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に空洞を有しかつ断面が丸い中空の
    管からなるスタビライザ本体と、 上記スタビライザ本体の両端に設けられかつ上記鋼管の
    端部を管軸方向に圧潰するアプセット加工によって形成
    された中実部分を鍛造によって偏平に潰して平坦面を形
    成した目玉部と、 上記目玉部の平坦面とスタビライザ本体の外周面との双
    方に連なる傾斜面を有しかつスタビライザ本体側から上
    記平坦面に向って厚みが減少するテーパ部とを具備し、 かつ上記空洞の末端が上記目玉部とテーパ部との境より
    もスタビライザ本体側に位置していることを特徴とする
    車両用中空スタビライザ。
  2. 【請求項2】内部に空洞を有する中空のスタビライザ本
    体を有する車両用中空スタビライザの製造方法であっ
    て、 材料として鋼管を用い、 上記鋼管の端部を加熱する工程と、 上記鋼管の端部を型を用いて管軸方向に圧潰することに
    より端部に所定長さの中実部分を成形するアプセット加
    工工程と、 上記アプセット加工後に上記中実部分を径方向に潰すこ
    とによって平坦面を有する目玉部を成形するとともに上
    記平坦面とスタビライザ本体の外周面とに連なる傾斜面
    を有するテーパ部を成形する鍛造工程と、 上記スタビライザ本体を所定のスタビライザ形状に曲げ
    成形する曲げ工程とを含み、 かつ上記空洞の末端が上記目玉部とテーパ部との境より
    もスタビライザ本体側に位置するような長さにわたって
    上記中実部分を設けたことを特徴とする車両用中空スタ
    ビライザの製造方法。
  3. 【請求項3】上記曲げ工程後に、スタビライザを焼入れ
    油に挿入して油焼入れを行い、そののち焼戻し炉におい
    て加熱して焼戻しを行うことを特徴とする請求項2記載
    の車両用中空スタビライザの製造方法。
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