JP3167595B2 - ポリ乳酸系重合体からなる包装袋 - Google Patents

ポリ乳酸系重合体からなる包装袋

Info

Publication number
JP3167595B2
JP3167595B2 JP24186495A JP24186495A JP3167595B2 JP 3167595 B2 JP3167595 B2 JP 3167595B2 JP 24186495 A JP24186495 A JP 24186495A JP 24186495 A JP24186495 A JP 24186495A JP 3167595 B2 JP3167595 B2 JP 3167595B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polylactic acid
polymer
packaging bag
lactic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP24186495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0977124A (ja
Inventor
潤 高木
滋憲 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17080667&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3167595(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP24186495A priority Critical patent/JP3167595B2/ja
Publication of JPH0977124A publication Critical patent/JPH0977124A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3167595B2 publication Critical patent/JP3167595B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、自然環境下で分解
する包装袋、詳しくはポリ乳酸系重合体からなるフイル
ムを溶断シールしてなる包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】包装用の袋、例えば食料品、
衣料品、日用雑貨などを収納、包装する袋として、ポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフイン系樹脂
やその他の熱可塑性樹脂からなるフイルムを製袋したも
のが知られている。そしてヒートシール性が良好なポリ
オレフイン系樹脂フイルムからなるものにおいては、い
わゆる溶断シールにより製袋したものもある。
【0003】しかし、上記のような樹脂は化学的、生物
的に安定なため自然環境下に放置されてもほとんど分解
されることなく残留、蓄積される。そして自然環境中に
散乱して動植物の生活環境を汚染するだけでなく、ゴミ
として埋められた場合にもほとんど分解せずに残り、埋
立地の寿命を短くするという問題がある。このため、こ
れらの問題を生じない自然分解性を有する重合体からな
る包装袋が望まれる。
【0004】自然分解性を有する重合体としてポリ乳酸
系重合体が注目されている。ポリ乳酸系重合体は土壌中
において自然に加水分解が進行し土中に原形が残らず、
微生物により無害な分解物となる。ところが、ポリ乳酸
系重合体はそれ自体脆性を有し、柔軟性、強靭性を要求
される包装袋としては必ずしも好適とはいい難い。また
ポリ乳酸系重合体はポリエステル樹脂の一種であり一般
に結晶性を有しているので、これをヒートシールするこ
とは困難と予測されるためヒートシールによる製袋は試
みられていなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に対
して、自然分解性を有するポリ乳酸系重合体からなる包
装袋を提供するものである。
【0006】その要旨は、 重量平均分子量が10万以
上の結晶性ポリ乳酸系重合体からなり、前記ポリ乳酸系
重合体からなるフイルムの面配向指数ΔPが3.0×1
−3以上であり、かつ、フイルムを昇温したときの結
晶融解熱量ΔHmと昇温中の結晶化により生じる結晶化
熱量ΔHcとの差(ΔHm−ΔHc)が20J/g以
上、{(ΔHm−ΔHc)/ΔHm}が0.75以上で
あることを特徴とする包装袋である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明に用いられるポリ乳酸系重合体とは、ポリ乳酸ま
たは乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体、も
しくはこれらの混合物であり、本発明の効果を阻害しな
い範囲で他の高分子材料を混入できる。乳酸としては、
L−乳酸、D−乳酸があり、ヒドロキシカルボン酸とし
てはグリコ−ル酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキ
シ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草
酸、6−ヒドロキシカプロン酸などが代表的に挙げられ
る。
【0008】ポリ乳酸系重合体の構成単位には、乳酸の
構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位
がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、L−乳酸とD−乳
酸の共重合体であるポリ(DL−乳酸)、さらにはこれ
らの混合体もあるが、本発明に使用されるポリ乳酸系重
合体は結晶性であることが必要であり、そのためには、
L−乳酸とD−乳酸との組成比が100:0〜94:6
または6:94〜0:100とする。この範囲に入れ
ば、後述するが、結晶化温度以上の温度で熱処理するこ
とにより、結晶性の高いフイルムを得ることができる。
【0009】ポリ乳酸系重合体の重合法としては、縮重
合法、開環重合法など公知のいずれの方法を採用するこ
とができる。例えば、縮重合法ではL−乳酸またはD−
乳酸あるいはこれらの混合物を直接脱水宿重合して任意
の組成を持ったポリ乳酸を得ることができる。
【0010】また、開環重合法では乳酸の環状2量体で
あるラクチドを、必要に応じて重合調整剤等を用いなが
ら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸を得ることができ
る。ラクチドにはL−乳酸の2量体であるL−ラクチ
ド、D−乳酸の2量体であるD−ラクチド、さらにL−
乳酸とD−乳酸からなるDL−ラクチドがあり、これら
を必要に応じて混合して重合することにより所望の結晶
性をもつポリ乳酸を得ることができる。
【0011】また分子量増大を目的として少量の鎖延長
剤、例えば、ジイソシアネート化合物、エポキシ化合
物、酸無水物などを使用できることもできる。また、成
形加工性、フイルムの物性を調整する目的で、可塑剤、
滑剤、無機フイラー、紫外線吸収剤などの添加剤、改質
剤を添加することも可能である。
【0012】本発明における重合体は、重量平均分子量
が10万以上であることが重要であり、好適にはフイル
ムへの成形加工性も考慮して10万〜30万の範囲、さ
らに好ましくは、15万〜25万であることが望まし
い。
【0013】重量平均分子量が上記範囲を下回る場合
は、溶断シール強度が低くなり安定したシールが困難に
なる。これは重合体自体の強度が低くなることと、分子
量が低くなることにより結晶化速度が速くなり、溶断部
において不規則な結晶が生成して脆さが著しくなること
によるものと考えられる。
【0014】また、本発明包装袋の素材となるフイルム
は、分子配向し、かつ配向結晶化していることが重要で
ある。一般に熱によるシールに際しては、分子配向や配
向結晶化はヒートシール性を損なうものと考えられてい
るが、本発明においては、袋全体の強度と対温度寸法安
定性を得るために、ある範囲の分子配向と結晶化が必要
となる。
【0015】分子配向していないポリ乳酸系重合体フイ
ルムは、脆いこと、分子配向のための延伸処理を経てい
ないので薄いフイルムが得にくいこと、経時的に球晶が
生長してフイルムの脆化、白化を生じやすいことなどの
問題がある。また、分子配向していても結晶化程度が低
いフイルムは、高温にさらされると収縮するため、包装
袋の素材としては用途が極めて限られてしまう。またこ
のようなフイルムは、結晶化度が低いので良好な溶断シ
ール性を示すはずであるが、溶断シール時にフイルムが
熱収縮して不規則な変形をするためにシール外観を損な
い、またシール強度低下を招くこともある。
【0016】分子配向の程度としては、フイルムの面配
向指数ΔPが3.0×10-3以上であることが好まし
い。ここで面配向指数ΔPは、フイルムの厚み方向に対
する面方向の配向度を表し、通常直交3方向の屈折率を
測定して、以下の式で算出される。 ΔP={(γ+β)/2}−α (α<β<
γ) ここで、γ、βがフイルム面に平行な直交2軸の屈折
率、αはフイルム厚さ方向の屈折率である。
【0017】ΔPは結晶化度や配向結晶にも依存する
が、大きくはフイルム面内の分子配向に依存する。すな
わちΔPは、フイルムの面方向、通常はフイルム製造時
の流れ方向および/またはその直交方向(幅方向)に分
子配向を増大させることにより高めることができる。
【0018】ΔPを増大させる最も実用的な方法は延伸
である。以下その好適な条件を説明すると、まず、ポリ
乳酸系重合体を十分に乾燥させて、押出機で溶融して未
延伸シートを得る。溶融温度は140〜250℃の範囲
が好ましい。シート状に溶融成形されたシートは、回転
するキヤステイングドラム(冷却ドラム)に接触させて
急冷するのが好ましい。キヤステイングドラムの温度
は、高すぎるとポリマがドラムに粘着して引取りが困難
になる。また結晶化が促進されて、球晶が発達し延伸で
きなくなるため、ガラス転移温度以下、好適には50℃
以下に設定して急冷し、実質上非晶質の未延伸シートと
することが好ましい。
【0019】延伸方法は、1軸延伸もしくは逐次2軸延
伸または同時2軸延伸のいずれでもかまわないが、使用
目的上、縦横両方向の物性の改良が必要なので、2軸延
伸することが望ましい。未延伸シートの延伸倍率は、縦
(長手)方向、横(幅)方向それぞれ1.5倍〜5倍の
範囲で、延伸温度は50〜90℃の範囲で適宜選択する
ことにより、未延伸シートでは1.0×10-3以下であ
る面配向指数ΔPを1.0×10-3以上に増大させ、薄
肉でも強靭なフイルムを得ることができる。また延伸に
より、フイルムの厚さ均一性、透明度、光沢なども併せ
て向上する。
【0020】なお、ΔPの上限は実際上30×10-3
度であり、これよりもΔPを高めようとすると、延伸が
不安定ないし不可能になるという不利が生じる。このよ
うに、ΔPを高めるとフイルムの強度は増すが、反面、
フイルムの熱寸法安定性は低下する。具体的には、夏の
暑い時期にフイルムが収縮したり、あるいはフイルムを
ロール状態で保存中に自然収縮しフイルムにたるみや波
打ちが生じるなどの欠点も生じる。また、溶断シール時
にシール部近傍のフイルムが収縮して変形し、シール強
度とシール外観を損なうことになる。
【0021】これを防止するには、ΔPが3.0×10
-3以上のフイルムにおいては、フイルムを昇温したとき
の結晶融解熱量ΔHmと昇温中の結晶化により生じる結
晶化熱量ΔHcとの差(ΔHm−ΔHc)が20J/g
以上、{(ΔHm−ΔHc)/ΔHm}が0.75以上
となるように制御することが重要である。
【0022】すなわち、この条件を下回る場合は、フイ
ルムの熱寸法安定性が不良となり、保管中にフイルムが
自然収縮するなどの問題がある。また包装袋としたとき
に温度により寸法が変化するなどの現象が生じ、使用条
件や用途が大きく制約されることになる。
【0023】ΔHm、ΔHcは、フイルムサンプルの示
差走査熱量測定(DSC)により求められるもので、Δ
Hmは昇温速度10℃/分で昇温したときの全結晶を融
解させるのに必要な熱量であって、重合体の結晶融点付
近に現れる結晶融解による吸熱ピークの面積から求めら
れる。またΔHcは、昇温過程で生じる結晶化の際に発
生する発熱ピークの面積から求められる。
【0024】ΔHmは主に重合体そのものの結晶性に依
存し、結晶性が大きい重合体では大きな値をとる。ちな
みに共重合のないL−乳酸またはD−乳酸の完全ホモポ
リマでは60J/g以上であり、これら2種の乳酸の共
重合体ではその組成によりΔHmは変化する。
【0025】ΔHcは、重合体の結晶性に対するその時
のフイルムの結晶化度に関係する指標であり、ΔHcが
大きいときには、昇温過程でフイルムの結晶化が進行す
る、すなわち、重合体が有する結晶性を基準にフイルム
の結晶化度が相対的に低かったことを表す。
【0026】(ΔHm−ΔHc)を増大させるための1
つの方向は、結晶性が高い重合体を原料に、結晶化度の
比較的高いフイルムを作ることである。フイルムの結晶
化度は、重合体の組成に少なからず依存し、重合体その
もののΔHmを20J/g以上にするには前述の通り、
L−乳酸とD−乳酸の組成比が100:0〜94:6の
範囲内、または0:100〜6:94の範囲内にするの
が重要である。
【0027】またΔHcを低下させるためには、すなわ
ちフイルムの結晶化度を高めるためにはフイルムの成形
加工条件を選定する必要がある。成形加工工程、特にテ
ンター法2軸延伸においてフイルムの結晶化度を上げる
には、延伸倍率を上げて配向結晶化を促進する、延伸後
に結晶化温度以上の雰囲気で熱処理するなどが有用であ
る。
【0028】なお、ΔPが大きいほど結晶化温度が低下
する傾向があり、本発明の場合には少なくとも70℃以
上で、好適には90〜170℃の範囲で3秒以上熱処理
することで熱寸法安定性が付与できる。この範囲内で熱
処理温度が高いほど、また熱処理時間が長いほど熱寸法
安定性は向上する。
【0029】本発明包装袋として使用されるフイルムの
厚さは、特に制限されるものではないが、用途に応じて
概ね10〜500μmの範囲で選択される。本発明の包
装袋は、上述の強度を有し熱寸法安定性を有するポリ乳
酸系重合体フイルムを溶断シールしてなるものである。
溶断シールは、フイルムを熱により切断すると同時に切
断部を融着するシール方法であって、電熱線や先端が鋭
角になった溶断刃により2枚重ねたフイルムを融着、切
断する。電熱線や溶断刃の対向面には、シリコーンゴム
などの弾性体を配置するのが好ましい。
【0030】溶断シールは、融着部(シール部)に幅が
なく線状となるためすっきりした外観を有するととも
に、溶融が極く幅の狭い局部にとどまるため、その部分
の重合体を十分に溶融させることができ、またフイルム
の特性に悪影響を及ぼすことが少ない。ポリ乳酸系重合
体の場合、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエス
テル樹脂とは異なり、溶断することにより、フイルムが
結晶化していても予想外の高いシール強度を得ることが
できた。溶断シール温度は、重合体の融点、溶断シール
時間によっても異なるが、180〜400℃の範囲が好
適である。
【0031】包装袋の製造にあたっては、従来知られて
いる方法を支障なく適用することができる。例えば、長
尺の配向結晶化フイルムを2枚重ねで送りだし、あるい
は中央から2つ折りの半折フイルムとして送りだし、回
転するリング状のシール刃、上下動する電熱線や溶断刃
などにより溶断シールすることができる。また包装袋を
予め一辺開口で製袋して後から内容物を詰めることもで
きるし、製袋と同時に内容物を詰めることもできる。ま
た少量であれば、いわゆるL型シーラーで手動で製袋し
ながら包装することもできる。
【0032】包装袋の形態としては、袋周囲の3方(内
容物収納前)または4方(内容物収納後)を溶断シール
するのが通常であるが、内容物収納用の開口辺には再剥
離性粘着剤を使用することもできる。また、フイルムを
長さ方向に溶断シールして筒状とし、90゜ねじって溶
断シールが中央部にくるようにすることもできる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を述べるが、本発明はこれに限
定されるものではない。なお、各種測定値は次に示すよ
うな条件で測定を行って求めた。 (1)面配向指数ΔP アツベ屈折計によって直交3軸方向の屈折率(α、β、
γ)を測定し、次式で算出した。 ΔP={(γ+β)/2}−α (α<β<
γ) γ:フイルム面内の最大屈折率 β:それに直交するフイルム面内方向の屈折率 α:フイルム厚さ方向の屈折率 (2)重量平均分子量Mw 以下の測定条件で、ゲルパーミエーシヨンクロマトグラ
フイーHLC−8120GPC(東ソー(株)社製)を
用い、標準ポリスチレンと分子量を比較して求めた。
【0034】クロマトカラム:Shim−Packシリ
ーズ((株)島津製作所製) 溶媒 :クロロホルム サンプル溶液濃度:0.2wt/vol% サンプル溶液注入量:200μl 溶媒流速:1.0ml/分 ポンプ・カラム・検出器温度:40℃ (3)(ΔHm−ΔHc)および(ΔHm−ΔHc)/
ΔHm パーキンエルマー社製DSC−7を用い、フイルムサン
プル10mgをJIS−K7122に基づいて、昇温速
度10℃/分で昇温したときのサーモグラムから結晶融
解熱量ΔHmと結晶化熱量ΔHcをもとめ、算出した。
【0035】(4)溶断シール強度 溶断シール部が、中央部で試料長さ方向に垂直になるよ
うに、フイルムから10mm×100mm長さの短冊状
試料を切り出して、インテスコ万能試験機205型を用
いて、チヤツク間距離40mm、引張り速度100mm
/分で引張り試験を行い、シール部が破断する応力(k
g/cm)を読み取った。
【0036】(5)耐熱性 100mm×100mmのフイルムサンプルを、80℃
の恒温槽中に5時間放置しておいた後の(寸法)変化を
測定し、収縮率(%)を算出した。
【0037】(6)耐衝撃性 ハイドロショット高速衝撃試験機HTM−1型((株)
島津製作所製)を用いて耐衝撃性を測定した。100m
m×100mmに切り出した試料片をクランプで固定
し、試料片の中央に錘を落として衝撃を与え、試料が破
壊する時の破壊エネルギーを読取った。測定温度は23
℃、落錘の落下速度は3m/secである。
【0038】(実験例1)L−乳酸とD−乳酸との組成
比が98:2で、ガラス転移温度Tgが58℃、融解温
度Tmが175℃、重量平均分子量が18万であるポリ
乳酸重合体を、60mmφ単軸エクストルーダーにて2
10℃でTダイより押し出し、キヤスティングロール
(ロール温度58℃)にて急冷して、厚み約200μm
の透明なポリ乳酸重合体からなる未延伸シートを得た。
【0039】そのシートを三菱重工業(株)製テンター
を用い、表1に示す条件で延伸、熱処理してポリ乳酸フ
イルム(厚さ29μm)を得た。なお、熱処理時間は3
0秒であった。
【0040】そのフイルムを、トタニ技研工業(株)製
サイドウエルド製袋機HK−65Vを用い、溶断シール
バーの設定温度350℃、シヨツト数180枚/分で溶
断シールして、280mm×320mmの袋を作成し
た。フイルムおよび袋の性能を表2に示す。
【0041】(実験例2〜4)表1に示す組成のポリ乳
酸系重合体を用い、表1中の条件で厚さ29μmのフイ
ルムを得た。そして実験例1と同様にして袋を得た。各
フイルムおよび袋の性能を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】フイルムが配向、結晶化しているNo.1
のフイルムを用いた袋は、溶断シール強度が高く、フイ
ルム強度、耐熱性ともに優れていた。それに対し、配向
も結晶化もしていないNo.2は、溶断シール強度はあ
る程度あるものの、フイルム自体の耐衝撃性が乏しいと
いう欠点があり、また、配向しているが結晶化程度が低
いNo.3は熱寸法安定性が悪く、また溶断シール時加
熱部周辺が収縮し、シワが発生するという問題があるた
め、包装袋としては実用性に欠けている。また、重量平
均分子量が低いNo.4では実用的な溶断シール強度が
得られなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、分解性を有するポリ乳
酸系重合体から、実用上十分なフイルム強度、熱寸法安
定性およびシール強度をもった包装袋が得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量が10万以上の結晶性ポ
    リ乳酸系重合体からなり、前記ポリ乳酸系重合体からな
    るフイルムの面配向指数ΔPが3.0×10 −3 以上で
    あり、かつ、フイルムを昇温したときの結晶融解熱量Δ
    Hmと昇温中の結晶化により生じる結晶化熱量ΔHcと
    の差(ΔHm−ΔHc)が20J/g以上、{(ΔHm
    −ΔHc)/ΔHm}が0.75以上であることを特徴
    とする包装袋。
JP24186495A 1995-09-20 1995-09-20 ポリ乳酸系重合体からなる包装袋 Expired - Lifetime JP3167595B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24186495A JP3167595B2 (ja) 1995-09-20 1995-09-20 ポリ乳酸系重合体からなる包装袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24186495A JP3167595B2 (ja) 1995-09-20 1995-09-20 ポリ乳酸系重合体からなる包装袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0977124A JPH0977124A (ja) 1997-03-25
JP3167595B2 true JP3167595B2 (ja) 2001-05-21

Family

ID=17080667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24186495A Expired - Lifetime JP3167595B2 (ja) 1995-09-20 1995-09-20 ポリ乳酸系重合体からなる包装袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3167595B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2812458C1 (ru) * 2019-12-29 2024-01-30 Браукманн Гмбх Запечатываемый под вакуумом пластиковый пакет

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PT977912E (pt) 1997-05-02 2005-02-28 Cargill Inc Fibras de polimeros degradaveis; preparacao; produto; e metodos de uso
JP3258302B2 (ja) 1999-10-26 2002-02-18 三菱樹脂株式会社 生分解性2軸延伸フィルム
JP2002187964A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Toray Ind Inc 成形用ポリエステルフィルム
JP4522868B2 (ja) * 2005-01-12 2010-08-11 旭化成ケミカルズ株式会社 シール機能を有する生分解性多層フィルム
JP2008062984A (ja) * 2006-09-09 2008-03-21 Tohcello Co Ltd ポリ乳酸系延伸フィルムからなる包装袋

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06256480A (ja) * 1993-03-04 1994-09-13 Toyobo Co Ltd 生分解性包装用フィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2812458C1 (ru) * 2019-12-29 2024-01-30 Браукманн Гмбх Запечатываемый под вакуумом пластиковый пакет

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0977124A (ja) 1997-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1033383B1 (en) Biodegradable film and process for producing the same
US7175917B2 (en) Biaxially oriented polylactic acid-based resin films
JP3258302B2 (ja) 生分解性2軸延伸フィルム
KR100675606B1 (ko) 생분해성 백
US5853639A (en) Oriented polyglycolic acid film and production process thereof
JP3217240B2 (ja) ポリ乳酸系成形体
JP3463792B2 (ja) ヒートシール用生分解性フィルムおよびその製造方法
JPH09157408A (ja) 延伸ポリ乳酸フィルムあるいはシート
JPH07207041A (ja) ポリ乳酸系フイルム
JP3388052B2 (ja) 分解性ラミネート材料
JP3328418B2 (ja) 熱収縮性ポリ乳酸系フイルム
KR101695926B1 (ko) 폴리에스터 필름 및 이의 제조방법
JP3167595B2 (ja) ポリ乳酸系重合体からなる包装袋
JP3739311B2 (ja) 生分解性フィルム
JP2001114912A (ja) 芳香族ポリエステル延伸フィルムおよびその製造方法
JP3664969B2 (ja) 熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物
JP3670912B2 (ja) ポリ乳酸系収縮フィルムまたはシート
JP3330273B2 (ja) 熱収縮性ポリ乳酸系フィルムおよびその製造方法
JP3459585B2 (ja) 易引裂性ポリ乳酸系二軸延伸フィルム
JP4790920B2 (ja) 包装材用延伸成形体
JP2006069218A (ja) ポリ乳酸系生分解性ガスバリアフィルム
JP3694648B2 (ja) 熱収縮性フィルム
JP2003082075A (ja) ポリ乳酸系フィルム及びそれからなる包装袋
JP2002371144A (ja) ポリ乳酸系フィルム
JP2004010900A (ja) 延伸ポリ乳酸フィルムあるいはシートの滑性・シール強度を高める方法