JP3167147B2 - 画像形成装置の制御回路 - Google Patents

画像形成装置の制御回路

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JP3167147B2
JP3167147B2 JP21128391A JP21128391A JP3167147B2 JP 3167147 B2 JP3167147 B2 JP 3167147B2 JP 21128391 A JP21128391 A JP 21128391A JP 21128391 A JP21128391 A JP 21128391A JP 3167147 B2 JP3167147 B2 JP 3167147B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベクトル化されたデー
タを用いて高品位の記録(画像形成)を行う電子写真方
式のプリンタや複写装置等の画像形成装置に係り、特
に、記録品質を向上させる画像形成装置の制御回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】印刷速度と解像度の点で、熱転写プリン
タやインクジェットプリンタ等の他のプリンタより優れ
ている、レーザプリンタ,発光ダイオードプリンタ(L
EDプリンタ),液晶プリンタ等の電子写真印刷方式の
光プリンタは、低価格化が進み、汎用の大型コンピュー
タ,オフィスコンピュータ,ミニコンピュータ,及びワ
ークステーション等のみならず、パーソナル・コンピュ
ータ用のプリンタとしても普及しつつある。
【0003】このような電子写真方式の画像形成装置の
一種であるレーザプリンタの画素密度(解像度)は、現
在300dpi(dot per inch)が主流である。したが
って、上位装置(ホストコンピュータ等)からレーザプ
リンタに対し、出力される記録信号(記録データ)も、
300dpiに対応しているものが多い。
【0004】しかし、画素密度が300dpiの光プリ
ンタでは、図5に示すように、円10(同図(a)参
照)の外周のような曲線を記録した場合、同図(b)に
拡大して示すように、外周のジャギー(ギザギザ)が目
立ってしまうという欠点がある(同図(b)において、
複数の黒丸のドット(画素)が記録される円10を構成
するドットである)。
【0005】ところで、このような欠点を改善する方法
として、例えば、画素密度を所定値以上まで高めるとい
う方法がある。しかし、このような単純に画素密度を高
める方法は、下記の,,に示すような欠点があ
る。
【0006】プリンタ・エンジン部を高精度化する必
要があるため、コストが高くなる。現在、主流の光プ
リンタに装備されている300dpi用のビットマップ
フォントが使用できなくなる。
【0007】現在、広く流通している300dpiの
入力機器(イメージスキャナ等)が使用できなくなる。
上記、の理由の要因は、レーザプリンタにおいては、
プリンタ・エンジン部の高精度化には、副走査方向の画
素密度を高める、すなわち、紙送り及び感光体ドラム送
りのピッチを上げる必要があるが、それを実現するとな
ると、非常に高コストになってしまうためである。しか
しながら、主走査方向の画素密度を高めることは、光ヘ
ッド内に設けられる露光用のレーザ光を変調する周波数
を高くするだけで良いため、比較的容易、かつ低コスト
で実現可能である。そして、この方法を用いて画素密度
を高める方法が、USP.4,847,641号に開示されている。
【0008】上記USP. 4,847,641号には、図6に示すよ
うに、主走査方向の画素の位置決め精度を3倍にし、ま
た、画素(ドット)の大きさを、12段階に変えること
により、画質の向上を図るものである。その方法を、よ
り詳しく説明すると、入力した画像の画素を、記録すべ
き画素(ドット)を中心位置とする予め定められた大き
さのマスクで切り出し、予めROM(リード・オンリ・
メモリ)に書き込まれている複数のパターン(テンプレ
ート)と比較・照合し、一致するテンプレートがあった
場合には、そのテンプレートと対応付けられて予め記憶
されている情報に基づいて、記録する画素の位置と大き
さを修正するものである。図6に示す方法では、シリア
ル化された入力データ(SERIALIZED DATA)90を、記録
画素111を中心とする47個のドットで構成されるサ
ンプルウィンドウ(SAMPLING WINDOW)109で切り出
し、同図の右方に示すテンプレート(TEMPLATE)115
のような切り出されるサンプルウィンドウと同じ構成の
複数のテンプレート(TEMPLATE)と比較し、一致した場
合に上記記録画素(記録ドット)111の位置と大きさ
を修正する。この例では、上記サンプルウィンドウ10
9とテンプレート115との一致が検出され、特に図示
していないが、上記記録ドット111を小さくして、位
置を右方向へずらすようにしている。そして、この結
果、交差部でのドットの潰れが軽減されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなUSP 4,847,641 の方法では、47個のドット
から構成されるサンプルウィンドウの全ての状態(パタ
ーン)に対処するには、47ビット構成のテンプレート
を247個記憶する膨大な記憶容量のメモリを用意する必
要があり、現状では不可能である。また、本来の画像形
成装置(記録装置)が有する解像度(画素密度)のビッ
トマップデータからサンプルウィンドウの切り出しを行
って、記録ドットの位置及び大きさを変化させている。
したがって、正確な輪郭抽出が得られないという欠点が
あった。また本来の画像形成装置と同一解像度のビット
マップデータを用いているため、上記記録ドットの位置
及び大きさを変化させる際、単位面積当たりの記録ドッ
トの面積率が、本来の画像と同一となるように記録ドッ
トの大きさを決定することは難しく、そのための配慮は
施していなった。このため、単位面積当たりの記録ドッ
トの面積率が変化してしまい、本来記録すべき画像の階
調と異なってしまう(良好な階調再現が得られない)と
いう欠点もあった。
【0010】本発明は、良好な輪郭表現及び良好な階調
再現が可能で高品質の画像記録が行える画像形成装置の
制御回路を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理説
明図である。本発明は、ベクトル化表現のなされた画像
データをビットマップ画像データに展開して記録を行う
画像形成装置の制御回路を前提とする。
【0012】ビットマップ画像データ作成手段1は、入
力されるベクトル化表現のなされた画像データを、前記
画像形成装置の記録機構部(エンジン部)が有する解像
度よりも高い解像度のビットマップ画像データに展開す
る。
【0013】記録ドット設定手段2は、ビットマップ画
像データ作成手段(1)により展開されたビットマップ
画像データを、所定のブロック単位で、順次切り出し、
その切り出した各ブロック内のデータ内容に基づいて、
前記記録機構部が有する解像度に対応する記録ドットを
生成すると共に、切り出した各ブロック毎に、該ビット
マップ画像データのドットの総面積と、前記記録機構部
が有する解像度に対応する記録ドットの総面積と、が等
しくなるように、生成する記録ドットの大きさと配置を
決定することにより、記録ドットの面積データと記録す
る位置を指定する位置データを設定する。
【0014】記録制御手段3は、記録ドット設定手段2
により設定される各記録ドットの面積データ並びに記録
位置に基づいて、各記録ドットが、上記面積データの指
定する面積で、上記位置データにより指定される位置に
記録されるように制御する。
【0015】記録ドット設定手段2は、例えば、請求項
2記載のように、設定する全ての記録ドットの総体面積
が、ビットマップデータ作成手段1により作成される記
録ドットの総体面積と等しくなるように、上記各記録ビ
ットの面積データを決定する。
【0016】また、記録ドット設定手段2は、例えば、
請求項3記載のように、切り出したブロック内での記録
ドットの配置状態に応じて、各記録ドットの位置データ
を決定する。
【0017】
【作用】本発明によれば、ビットマップ画像データ作成
手段1により、入力されるベクトル化表現された画像デ
ータを、画像形成装置の記録機構部が有する解像度より
も高い解像度のビットマップ画像データに順次展開して
いく。そして、これらのビットマップ画像データは、例
えば、1ページ単位毎に、ビットマップメモリに格納さ
れる。
【0018】続いて、上記ビットマップ画像データは、
記録ドット設定手段2により、所定のブロック単位毎に
切り出され、記録ドット設定手段2は、その切り出した
各ブロック内のデータ内容に基づいて、前記記録機構部
が有する解像度に対応する記憶ドットを、例えば、1ペ
ージ分生成する。このとき、その生成する各記録ドット
の面積を指定する面積データ並びに記録位置を指定する
位置データを設定する。上記各データの設定において
は、切り出した各ブロック毎に、生成する記録ドットの
総体面積が、上記高解像度にビットマップ展開された記
録ドットの総体面積と等しくなるようにビットマップ
展開された記録ドットと生成される記録ドットとの関係
において、単位面積当たりの記録ドットの面積率が変化
しないように)各記録ドットの面積データを決定すると
共に、切り出したブロック内の記録ドットの配置状態に
基づいて各記録ドットの位置データをを決定する。さら
に、続いて、記録制御手段3が、記録ドット設定手段2
により生成される各記録ドットの面積データ並びに位置
データに基づいて、上記各記録ドットが、上記面積デー
タにより指定される面積で、かつ上記位置データにより
指定される位置に記録されるように、記録機構部(エン
ジン部)を制御する。
【0019】したがって、ベクトル化表現された画像デ
ータを、画像形成装置の記録機構部が有する解像度より
も高い解像度のビットマップ画像データに展開した後、
そのビットマップ画像データを、所定の大きさのブロッ
ク単位に分割し、各ブロック内のデータ内容に基づき、
各ブロック毎に、そのブロック内での記録ドットの面積
率が変化しないように、大きさや記録位置を変化させな
がら、1個のドットを、順次、記録していくことによ
り、上記記録機構部が有する解像度と同一の解像度かつ
同一の階調で、輪郭表現が良好なドットの記録を行うこ
とができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を説明する。図2は、本発明の一実施例のレーザプリン
タの本発明に係わる要部の構成図である。
【0021】同図において、ページ記述データは、上位
装置(ホストコンピュータ等)から送信されてくる、所
定のページ記述言語(Page Description Language)で記
述されたベクトル化表現がなされた記録用の画像データ
である。
【0022】このページ記述データは、特に図示してい
ないインターフェースを介して、ページ記述データを一
時的に記憶するバッファメモリであるページ記述データ
バッファ21に格納される。
【0023】ページ記述インタプリタ22は、上記ペー
ジ記述データバッファ21からページ記述データを順次
読み出して、そのページ記述データをビットマップ画像
データに展開するインタプリタである。
【0024】ビットマップメモリ23は、上記ページ記
述インタプリタ22により展開されるビットマップ画像
データを1ページ分記憶するページメモリである。上記
ページ記述インタプリタ22は、上記記述データバッフ
ァ21から印字命令を読み出すと、ビットマップメモリ
23から記録ドットが中心に位置するNライン分のビッ
トマップ画像データをシリアルに読み出し、そのNライ
ン分のビットマップ画像データを、第1のラインバッフ
ァメモリ25に格納する。このビットマップ画像データ
の読み出しは、ページの先頭ラインのビットマップ画像
データから主走査方向かつ副走査方向に順に行われる。
【0025】第1のラインバッファメモリ25は、1ラ
イン分のビットマップデータを一時的に保持するN個の
シリアル入力のシフトレジスタ25−1,25−2,・
・・25−Nから成り、上記N個のシフトレジスタ25
−1,25−2,・・・25−Nは、カスケード接続さ
れている。これらのN個のシフトレジスタ25−1,2
5−2,・・・25−Nは、特に図示していないが、ペ
ージ記述インタプリタ23からクロックパルスが加わる
毎に、ビットマップメモリ23から読み出されるビット
マップ画像データを順次1ビットずつシフトしていく。
【0026】レジスタ26は、ページ記述インタプリタ
24の制御により、上記第1のラインバッファメモリ2
5の各シフトレジスタ25−1,25−2,・・・25
−Nから出力される所定ビットのデータを、同時に格納
するパラレル入力のレジスタであり、このレジスタ26
には、記録ドットを中心とするN×N画素のブロックの
ビットマップ画像データがシリアルデータの形で保持さ
れる。
【0027】ドット形状LUT27は、上記レジスタ2
6に格納されているN×N個のビットから成る各種パタ
ーンのビットマップ画像データに対応する実際に記録す
べきドット(記録ドット)の径を示すデータ(ドット径
データ27a)及び記録位置を示すデータ(ドット位置
データ27b)を格納しているメモリであり、ROM,
RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成る。本
実施例においては、レジスタ26に格納されているN×
Nビットのビットマップ画像データが、アドレス信号と
なってドット形状LUT27に入力されることにより、
そのビットマップ画像データに対応する上記ドット径デ
ータ27a及び上記ドット位置データ27bが、ドット
形状LUT27から第2のラインバッファメモリ28に
出力される。
【0028】第2のラインバッファメモリ28は、上記
ドット形状LUT27から出力される1ライン分の記録
(画像形成)ドットのドット径データ27a及びドット
位置データ27bを記憶するメモリである。
【0029】レーザ駆動ドライバ29は、上記第2のラ
インバッファメモリ28に格納されている1ライン分の
記録ドットのドット径データ27aとドット位置データ
27bを、記録順に、順次、読み出し、各記録ドットの
データ27a,27bに基づいて、露光光学系30の光
ヘッド31内に設置されている図示していないレーザの
発光時間等を制御する駆動制御を行い、感光体ドラム3
2上に照射される露光量を制御することにより、上記ド
ット径データ27aの示す径のドットの静電潜像を、感
光体ドラム32上の上記ドット位置データ27bの示す
位置に形成させる。尚、ドットの形成位置の制御は、周
知の回転多面鏡(ポリゴン・ミラー)の回転制御等によ
り行う。
【0030】次に、上記構成のレーザプリンタの動作を
説明する。上位装置から送信されてくるページ記述デー
タが、ページ記述データバッファ21に格納されると、
ページ記述インタプリタ22は、そのページ記述データ
をページ記述データバッファ21から読み出して、その
ページ記述データに対するインタプリトを行い、ビット
マップメモリ23上の所定領域に、そのベクトル化表現
のなされたページ記述データを対応するビットマップ画
像データに展開する。このとき、ページ記述インタプリ
タ22は、このレーザプリンタが本来有する記録可能な
解像度(画素密度)のN倍の解像度のビットマップ画像
データに展開する。すなわち、主走査方向及び副走査方
向共に、N倍の個数のビット(ドット)に展開する。
【0031】上記動作は、上位装置からページ記述デー
タが送信されてくる毎に繰り返し行われ、ビットマップ
メモリ23に、上記N倍の解像度のビットマップ画像デ
ータが、順次、展開されていく。そして、上位装置から
印字命令が送信されてくると、ページ記述インタプリタ
22は、ビットマップメモリ23に格納されているビッ
トマップ画像データを、主走査方向かつ副走査方向に順
次、読み出し、第1のラインバッファメモリ25に1ビ
ットづつ送出する。そして、第1のラインバッファメモ
リ25のN個のシリアル入力シフトレジスタ25−1,
25−2,・・・25−Nは、前述したように、ページ
記述インタプリタ22から加わるクロックパルスに同期
しながら、N倍の解像度に展開された1ライン分のビッ
トマップ画像データを1ドットずつ順にシリアル入力し
ていく。そして、N個のシリアル入力シフトレジスタ2
5─1,25─2,・・・25─Nの全てに、それぞれ
1ライン分のビットマップ画像データが取り込まれる
と、ページ記述インタプリタ22の制御により、N個の
各シリアル入力シフトレジスタ25−1,25−2,・
・・25−Nから、それぞれNビットのビットマップ画
像データがパラレルに読み出され、N×N画素のビット
マップ画像データのブロックがレジスタ26に格納され
る。すなわち、Nラインの各ラインのN個の画素から成
るN×N個の矩形状の領域を形成する画素が、レジスタ
26に格納される。
【0032】続いて、そのレジスタ26に格納されたN
×N画素のビットマップ画像データのブロックが、ドッ
ト形状LUT27にアドレス信号として入力され、その
アドレス信号で示されるドット形状LUT27のアドレ
スに格納されているドット径データ27a及びドット位
置データ27bが第2のバッファメモリ28に出力せさ
れる。
【0033】上記動作は、ビットマップメモリ23に格
納されている1ライン分(露光光学系30において記録
される主走査方向の一走査分)のビットマップ画像デー
タ毎に、順次行われ、第2のラインバッファメモリ28
には、上記露光光学系30の主走査方向の一走査分の記
録ドットのドット径データ27a及びドット位置データ
27bが蓄積される。
【0034】そして、このようにして、上記主走査方向
の一走査分の記録ドットのドット径データ27a及びド
ット位置データ27bが蓄積されると、レーザ駆動ドラ
イバ29は、プリンタ・エンジン部の露光光学系30の
走査開始に同期して、第2のラインバッファメモリ28
から上記主走査方向の1走査分の記録ドットのドット径
データ27a及びドット位置データ27bを、走査順
に、順次、読み出し、感光体ドラム32上の上記ドット
位置データ27bの示す位置に、ドット径データ27a
の示す径のドットの静電潜像が形成されるように、露光
・光学系30の特に図示していない回転多面鏡(ポリゴ
ン・ミラー)の回転(もしくはホログラム・スキャ
ナ)、及びレーザ光を変調する周波数の制御を行う。
【0035】次に、本実施例のレーザプリンタの具体的
な動作を図3及び図4を参照しながら説明する。上位装
置から、図3(a)に示すような内側が塗りつぶされた
円40を描画するページ記述データが送られてくると、
ページ記述インタプリタ22は、同図(b)に示すよう
に、本実施例のレーザプリンタが有する解像度300d
piの3倍(N=3)の解像度900dpiのビットマ
ップ画像データに展開する。したがって、同図(b)に
示す3×3個の桝目50から成る矩形領域が、上記30
0dpiの解像度を有するレーザプリンタが記録する1
ドットの桝目の大きさに対応することになる。また、同
図(b)に示す黒ドット(記録ドット)51及び白ドッ
ト(非記録ドット)52は、ビットマップメモリ23上
においては、それぞれ「1」,「0」として記録され
る。
【0036】そして、ビットマップメモリ23に格納さ
れる同図(b)に示すようなビットマップイメージの画
像データは、3ライン単位で第1のラインバッファメモ
リ25に取り込まれた後、副走査方向の先頭のラインか
ら、順次、主走査方向に3×3ビット(N=3)の矩形
領域毎に切り出され、レジスタ26にシリアルデータの
形で格納される。
【0037】ここで、図4(a)〜(e)に、上記円4
0の外周部に対応する、3×3ビット(N=3)の切り
出し矩形領域の5種類のパターン及び各パターンに対応
する記録ドットの位置及び大きさを示す。
【0038】同図(a)の左方に示すパターンの3×3
ビットの矩形領域51は、全てのビットが記録ドット
(=「1」)を示しているので、ドット形状LUT27
に入力されるアドレス信号は「512」(=11111
1111」)となり、ドット形状LUT27のアドレス
「512」に格納されているドット径データ27a及び
ドット位置データ27bが読み出され、レーザ駆動ドラ
イバ29及び露光光学系30等を介して、同図(a)の
右方に示すように、300dpiの解像度に対応する桝
目62内に収まる最大面積の記録ドット71が上記桝目
62の中央に記録される。すなわち、この場合には、3
00dpiの解像度でビットマップ画像データに展開し
た場合の1ビットの記録ドットに対応するので、この桝
目62には、300dpiの解像度で記録する場合と同
様な標準ドットの記録が行われる。
【0039】次に、同図(b)の左方に示すようなパタ
ーンの3×3ビットの矩形領域52は、全てのビットが
非記録ドットとなっているので、ドット形状LUT27
のアドレス「0」(=「000000000」)に格納
されているドット径データ27a及びドット位置データ
27bが読み出される。そして、同図(b)の右方に示
すように、ドットは記録されない。すなわち、この場合
には、300dpiの解像度でビットマップ画像データ
に展開した場合の非記録ドットに対応するので、この場
合には、300dpiの解像度での記録と同様に、桝目
62にはドットの記録は行われない。
【0040】さらに、同図(c)の左方に示す3×3ビ
ットの矩形領域53の場合、左上方に3個の記録ドット
が集まっている。これは、前記円40の外周の右下方部
に対応するパターンである。そして、この場合、ドット
形状LUT27に入力されるアドレス信号は、「41
6」(=「110100000」)となり、ドット形L
UT27のアドレス「416」からドット径データ27
a及びドット位置データ27bが読み出され、同図
(c)の右方に示すように、桝目62の左側に、上記最
大面積の記録ドット71の1/3の面積を有する記録ド
ット72が記録される。この記録ドット72の面積は、
3×3ビットの矩形領域において、全体のビット数(9
ビット)の1/3に相当する3ビットが記録ドットとな
っていることにより、決定される。
【0041】続いて、同図(d)に示すような3×3ビ
ットの矩形領域54の場合、右側に6個の記録ドットが
集まっている。これは、前記円40の外周の左方中央部
対応するパターンである。そして、この場合には、ド
ット形状LUT27に入力されるアドレス信号は「21
9」(=「011011011」)となって、ドット形
状LUT27のアドレス「219」から読み出されるド
ット径データ27aとドット位置データ27bとに基づ
いて、同図(d)の右方に示すようなドット73が記録
される。このドット73の面積は、上記同図(d)に示
す矩形領域54において、全体のドット数(9ドット)
に対する記録ドットの割合が2/3(=6/9)である
ことから、上記同図(a)の右方に示す最大面積の記録
ドット71の2/3の面積を有する記録ドット73を桝
目62の右方に記録する。すなわち、この場合も、記録
ドット73の面積は、3倍の解像度のビットマップ画像
データに展開することにより得られる3×3ビットの矩
形領域54における記録ドットの割合により決定され
る。
【0042】そして、次に、同図(e)に示すような3
×3ビットの矩形領域55の場合、左上方と右下方に点
対称の形で、それぞれ2個の記録ドットが集まってい
る。これは、例えば、円40の左上方(矩形領域55の
右下方の2個の記録ドットが対応)と他の図形(矩形領
域55の左上方の2個の記録ドットが対応)との境界領
域に対応するパターンである。そして、この場合は、ド
ット形状LUT27に入力されるアドレス信号は「29
7」(=「100101001」)となり、ドット形状
LUT27のアドレス「297」から読み出されるドッ
ト径データ27aとドット位置データ27bとに基づい
て、同図(e)の右方に示すような記録ドット74が桝
目62の中央部に記録される。また、この記録ドット7
4の面積は、同図(e)の左方に示す切り出された矩形
領域55における記録ドットの割合が全体ドット数の4
/9なので、同図(a)の右方に示す記録可能な最大面
積の記録ドット71の4/9に決定される。
【0043】このように、本実施例においては、円40
のビットマップ画像データを、本実施例のレーザプリン
タが本来有する300dpi解像度の3倍の900dp
iのビットマップ画像データに展開し、そのビットマッ
プ画像データを3×3ビットの矩形領域毎に分割して、
その各矩形領域毎に記録ドットの記録/非記録、及び記
録ドットの大きさ並びに記録位置を決定している。ま
た、本実施例では、900dpiの解像度に展開された
ビットマップデータを用いているため、切り出した3×
3ドットの矩形領域における記録ドットの面積率の算出
が容易であり、上記矩形領域に記録する1ドットの大き
さを、上記切り出した矩形領域における記録ドットの面
積率と同一の面積率となるように決定している。このた
め、従来の300dpiの解像度で記録を行ったときと
同様な階調再現が得られるようになっている。尚、図4
(a)〜(e)に示す3×3ビットの矩形領域の切り出
しパターンは、一例であり、他にも各種パターンの矩形
領域が切り出され、各パターンに応じて記録ドットの面
積の大きさ並びに桝目62内の記録位置が決定されるこ
とになる。
【0044】上述のような方法により、図3(a)に示
す900dpiの解像度のビットマップ画像データに基
づいて、本実施例の300dpiの解像度を有するレー
ザプリンタにより記録した円40の外周部分の形状を同
図(c)に示す。この図3(c)と、図5(b)に示す
従来の同一解像度(300dpi)のレーザプリンタで
記録される円10の外周部分の形状とを比較すれば明ら
かなように、本実施例のレーザプリンタによる記録の方
が、円の外周の輪郭がより滑らかであり、従来のレーザ
プリンタによる記録で目立っていた円の外周部でのジャ
ギーが解消され、良好な輪郭改善がなされている。すな
わち、本実施例のレーザプリンタによる記録では、従来
記録されていたドット14(図5(b)参照)を、その
ドット14よりも面積の小さなドット61(図3(c)
参照)置き換えると共に、従来と同様な記録がなされ
るドット15,16,17,18(図5(b)参照)の
下方に、それぞれ標準ドット(上記ドット12,14〜
18等が相当)よりも面積の小さなドット63,64
65(図3(c)参照)を新たに記録するようにしてい
る。そして、上記新たに記録するドット6163,6
、65の総体面積が、ドット14の面積と同じになる
ようにしている。このように、本実施例では、記録ドッ
トの面積率が変化しないように、変形する記録ドットの
大きさを決定するので、階調が変化しないような考慮も
なされている。また、切り出す矩形領域は3×3ドット
構成のため、予め用意するサンプルパターンは、29
で良く、上記サンプルパターンを記憶するメモリとし
て、現在市販されているメモリを利用できる。
【0045】尚、本実施例では、レーザプリンタが本来
有する解像度のN倍の解像度に展開されたビットマップ
画像データを、N×Nビットの矩形領域単位で切り出す
ようにしているが、本発明において切り出すビットマッ
プ画像データの領域のパターンは、このような大きさ・
形状に限定されるものではなく、記録図形の形状に応じ
て、切り出す領域の形状・大きさを変化させるようにし
てもよい。また、1ページのビットマップ画像データ
を、全て同一の形状・大きさの領域で切り出す必要もな
く、1ページのビットマップ画像データの各領域、さら
には異なる各ページを、形状・大きさの異なる複数パタ
ーンの領域で切り出すようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、画像形成装置の記録機
構部が有する解像度よりも高い解像度のビットマップ画
像データに展開した後に、記録するドットの大きさ及び
位置を変化させながらも、切り出した各ブロック毎に、
該ビットマップ画像データのドットの総面積と、前記記
録機構部が有する解像度に対応する記録ドットの総面積
と、が等しくなるように、生成する記録ドットの大きさ
と位置を設定し、該設定に基づいてドットを記録するよ
うにしたので、輪郭が改善され、曲線を滑らかに記録で
きると共に、階調の再現も良好に行える画質の優れた記
録(画像形成)を行うことが可能となる。さらに、解像
度は変化しないので、記録機構部が有するビットマップ
フォントを利用して記録を行うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の一実施例の画像形成装置の本発明の要
部に係わる部分の構成を示す図である。
【図3】3倍の解像度のビットマップ画像データに基づ
いて、円の外周部の記録を行う方法を説明する図であ
る。
【図4】本実施例における3×3ビットで切り出す矩形
領域のデータ内容に基づいて、実際に記録するドットの
面積及び記録位置を決定する方法を示す図である。
【図5】従来のレーザプリンタで記録された円の外周に
発生するジャギーの様子を示す図である。
【図6】従来の画質向上の一方法を説明する図である。
【符号の説明】 1 ビットマップ画像データ作成手段 2 記録ドット設定手段 3 記録制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 師尾 潤 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−112966(JP,A) 特開 平5−233820(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/405

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベクトル化表現のなされた画像データをビ
    ットマップ画像データに展開して記録を行う画像形成装
    置の制御回路において、 入力される上記ベクトル化表現のなされた画像データ
    を、前記画像形成装置の記録機構部が有する解像度より
    も高い解像度のビットマップ画像データに展開するビッ
    トマップ画像データ作成手段(1)と、 該ビットマップ画像データ作成手段(1)により展開さ
    れたビットマップ画像データを、所定のブロック単位
    で、順次切り出し、その切り出した各ブロック内のデー
    タ内容に基づいて、前記記録機構部が有する解像度に対
    応する記録ドットを生成すると共に、切り出した各ブロ
    ック毎に、該ビットマップ画像データのドットの総面積
    と、前記記録機構部が有する解像度に対応する記録ドッ
    トの総面積と、が等しくなるように、生成する記録ドッ
    トの大きさと配置を決定することにより、記録ドットの
    面積データと記録する位置を指定する位置データを設定
    する記録ドット設定手段(2)と、 該記録ドット設定手段(2)により設定される各記録ド
    ットの面積データ並びに記録位置に基づいて、各記録ド
    ットが、上記面積データにより指定されている面積で、
    上記位置データにより指定される位置に記録されるよう
    に制御する記録制御手段(3)と、 を具備することを特徴とする画像形成装置の制御回路。
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