JP3166461B2 - 圧電性磁器 - Google Patents

圧電性磁器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フィルタ、圧電ブザ
ー、アクチュエータなどに用いられるチタン酸ジルコン
酸鉛系圧電性磁器材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チタン酸ジルコン酸鉛系圧電性磁器材料
はフィルタ、圧電ブザー、アクチュエータなど圧電性を
特徴とした電子部品に用いられている。一般的にチタン
酸ジルコン酸鉛系圧電磁器は機械的性質に劣っており、
特に、破壊靭性値は0.8MPam1/2である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、電子部品の機械
的加工条件や使用環境条件は益々苛酷になってきてい
る。これにともなって圧電性磁器の機械的強度に対する
要求も高くなり、従来のチタン酸ジルコン酸鉛系圧電性
磁器材料では対応できず、圧電性磁器の破壊や特性劣化
等の問題が発生している。
【0004】この発明の目的は、チタン酸ジルコン酸鉛
系材料の電気的性質は従来のままで、機械的性質、特に
破壊靭性の向上を目的としたチタン酸ジルコン酸鉛系の
圧電性磁器を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
チタン酸ジルコン酸鉛系圧電材料において、ZrO2
ァイバーが添加含有された焼結体からなる圧電性磁器で
あって、ZrO 2 ファイバーはチタン酸ジルコン酸鉛系
圧電材料に対して2.5〜7.5vol%添加した圧電
性磁器である。
【0006】
【0007】請求項2に係る発明は、ZrO2ファイバ
ーの結晶粒径を0.1μm、繊維径5μm、軸長0.5
〜3mmである。
【0008】ZrO2ファイバーの添加量を請求項の範
囲に限定したのは以下の理由による。ZrO2ファイバ
ーの添加量が2.5vol%未満では破壊靱性値の改善
効果が小さくなり、7.5vol%を越えても破壊靱性
値の改善効果が小さくなる。また、ファイバーの結晶粒
径、繊維径や軸長は請求範囲のものが破壊靱性値が最も
向上したためである。
【0009】
【作用】チタン酸ジルコン酸鉛系圧電性磁器材料にZr
2ファイバーを添加することによりチタン酸ジルコン
酸鉛系磁器とZrO2との複合体を形成する。この複合
体の形成により機械的破壊モードは脆性的なものから延
性的なものに変化し、破壊靭性が向上する。
【0010】
【実施例】まず出発原料として、PbO、ZrO2、T
iO2およびSrCO3を準備し、これら粉末を(Pb
0.92Sr0.08)(Zr0.52Ti0.48)O3の化学式にな
るよう秤量し、さらにCr23を0.2wt%添加し
て、水を媒体に混合し、粉砕してスラリーを得た。この
スラリーを脱水し乾燥した後950℃で仮焼し、更にハ
ンマーミルで乾式粉砕して仮焼粉体を得た。
【0011】一方、仮焼粉体に対して0〜20vol%
になる様に単斜晶ZrO2ファイバーを蒸留水に超音波
分散させ、仮焼粉体と分散剤、結合剤を添加し、ボール
ミル混合し、更に均一分散させるためにスラリーのpH
をアンモニア水を用いてpH10に調整した。この混合
スラリーを真空脱泡し、石膏型に鋳込み、70×10×
5mmの成形体が得られるようにした。
【0012】こうして得られた成形体を、110℃で乾
燥後、600℃で1時間脱脂し、鉛雰囲気に調整したア
ルミナ質の気密性匣を用いて、1250℃、2時間で焼
成し、焼結体を得た。この焼結体について気孔率を測定
し、その結果を表1に示した。
【0013】
【表1】
【0014】また、この焼結体を用いて破壊靭性試験と
熱膨張試験を行った。それぞれの試験方法を以下に示
す。この焼結体の破壊靭性を3点曲げ下のシェブロンノ
ッチ法により測定した。ノッチはダイヤモンドカッター
(厚さ0.3mm)を用い、ノッチ角45°で加工した。
スパンは20mm、クロスヘッドスピードは0.005mm
/minで10回行い、破壊される直前のデータを求め
た。
【0015】図1は破壊靭性試験におけるZrO2ファ
イバー添加量と破壊靭性値の関係を示したもので、縦軸
に破壊靭性値(MPam1/2)、横軸にZrO2ファイバ
ー添加量(vol%)を表す。破壊靭性値は5vol%
のZrO2ファイバーを添加したコンポジット焼結体で
1.4MPam1/2が得られ、ZrO2ファイバーが無添
加の焼結体よりも約75%高い値が得られた。
【0016】一方ZrO2ファイバーを5vol%添加
すると、表1に示すように焼結体の気孔率が4.2%と
なり、焼結体の気孔率が4%前後のとき、図1に示すよ
うに破壊靭性値が極大値を示し、それ以下あるいはそれ
以上では破壊靭性値が小さくなる傾向を示している。
【0017】また、図2は破壊靭性試験における荷重ー
変位曲線を示し、縦軸に荷重(N)、横軸に変位量(μ
m)をとり、ZrO2ファイバーを0、5、7.5、2
0vol%添加した焼結体のそれぞれの試料における変
位量を示している。この結果、ZrO2ファイバーの添
加量の増加にともなって、従来例の0vol%に比べて
荷重を更に加えても変位量が変化しており、破壊は脆性
的なものから延性的に変化している。
【0018】なお、図2において急激に荷重の減少が起
こるのは、従来例の0vol%の場合は焼結体が破壊す
ることによるものであり、この発明の範囲内である5v
ol%、7.5vol%の場合は破壊せずに延性的に屈
曲したことによる。なお、この発明の範囲外の20vo
l%はZrO 2 ファイバー量が多すぎるため、荷重を加
えた初期の段階から延性的に変化する性質を有してい
る。
【0019】図3はZrO2ファイバーを0vol%添
加した焼結体、図4はZrO2ファイバーを5vol%
添加した焼結体、図5はZrO2ファイバーを20vo
l%添加した焼結体における、それぞれの試料の熱膨張
測定結果を示す。縦軸に膨張収縮率(%)、横軸に温度
(℃)をとり、熱膨張は室温から600℃まで昇温速度
10℃/minで測定した。図3、図4、図5、の曲線
は、熱サイクルを昇温、降温、昇温、降温と繰り返した
ときのそれぞれの膨張収縮曲線である。
【0020】この結果、ZrO2ファイバーを添加した
もの(図4、図5)では1回目の降温時に0.1%程度
の膨張歪みが観測され、2回目の昇温、降温時は1回目
の降温時と同じ軌跡を描いている。1回目の降温時に1
回目の昇温時と比較して0.1%程度の膨張歪みが観測
されるのは、ここで焼結体にマイクロクラックが発生し
ていることに起因している。このことにより、ZrO2
ファイバーを添加することにより圧電性磁器が、脆性的
から延性的なものに変化していることがわかる。
【0021】
【発明の効果】チタン酸ジルコン酸鉛系圧電磁器材料
に、ZrO2ファイバーを2.5〜7.5vol%添加
し、ZrO2/チタン酸ジルコン酸鉛系複合体の焼結体
を得ることにより、破壊は脆性的なものから延性的なも
のに変化する。そのため破壊靱性値が向上して、機械的
性質が改善されるという効果が得られる。また、この発
明のZrO 2 ファイバーを用いることで、チタン酸ジル
コン酸鉛系圧電磁器の機械的強度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】破壊靭性試験における破壊靭性値−ZrO2
ァイバー添加量曲線である。
【図2】破壊靭性試験における荷重−変位曲線である。
【図3】熱膨張試験におけるZrO2ファイバー0vo
l%添加量の熱膨張曲線である。
【図4】熱膨張試験におけるZrO2ファイバー5vo
l%添加量の熱膨張曲線である。
【図5】熱膨張試験におけるZrO2ファイバー20v
ol%添加量の熱膨張曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/00 - 35/22 C04B 35/42 - 35/49 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン酸ジルコン酸鉛系圧電材料におい
    て、ZrO2ファイバーが添加含有された焼結体からな
    圧電性磁器であって、 前記ZrO 2 ファイバーはチタン酸ジルコン酸鉛系圧電
    材料に対して2.5〜7.5vol%添加した ことを特
    徴とする圧電性磁器。
  2. 【請求項2】 前記ZrO2ファイバーは結晶粒径0.
    1μm、繊維径5μm、軸長0.5〜3mmであること
    を特徴とする請求項1記載の圧電性磁器。
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