JP3164984B2 - 車両用ウインドモールディング - Google Patents

車両用ウインドモールディング

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JP3164984B2 JP29682194A JP29682194A JP3164984B2 JP 3164984 B2 JP3164984 B2 JP 3164984B2 JP 29682194 A JP29682194 A JP 29682194A JP 29682194 A JP29682194 A JP 29682194A JP 3164984 B2 JP3164984 B2 JP 3164984B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車体パネルの窓枠部の
周壁面とウインドガラスとの間の隙間に装着される車両
用ウインドモールディングに関する。
【0002】
【従来の技術】雨天走行時において、車両のウインドガ
ラスに付着した雨水がサイドガラスに横流し視界が悪化
されることがないように、モールディング本体には、車
体パネルの窓枠部の周壁面側寄りに位置する部分に排水
用樋溝(レインガータとも呼ばれている。)を形成した
構造のものが知られている。
【0003】従来、このような構造のウインドモールデ
ィングには、例えば、実開平3−7019号公報に開示
されたものがある。これにおいては、図5に示すよう
に、頭部113と脚部114とを一体に備えたモールデ
ィング本体112のうち、脚部114の先端部から窓枠
部102の周壁面104に向けてリップ(第2の係止
片)119が延出され、そのリップ119の延出端(自
由端)に、モールディング本体112の脚部114の側
面と窓枠部102の周壁面104とに両端がそれぞれ当
接する空隙被覆片120が延出されている。そして、モ
ールディング本体112の側面と窓枠部102の周壁面
104とを側壁とし、空隙被覆片120を底面とする排
水用樋溝118が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した従
来のものにおいて、排水用樋溝118の開口部はモール
ディング本体112の側面と窓枠部102の周壁面10
4との離反寸法Wをもって開口しているため、車両走行
時風圧が排水用樋溝118の溝幅全域にわたって直接作
用する。このため、前記風圧の作用を受けて排水用樋溝
118内の雨水の流れが悪くなるばかりでなく、その雨
水が排水用樋溝118からオーバーフローしてサイドガ
ラスに向けて流れ、視界を悪くする場合がある。この発
明の目的は前記従来の問題点に鑑み、車両走行時の風圧
の作用を受けにくい排水用樋溝構造とし、排水用樋溝を
流れる雨水を良好に排水することができる車両用ウイン
ドモールディングを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る車両用ウインドモールディン
グは、車体パネルの窓枠部の周壁面とウインドガラスと
の間の隙間に装着される車両用ウインドモールディング
であって、前記ウインドガラスの周縁部表面に向けて張
出された頭部と、該頭部から延出された脚部とを一体に
備えたモールディング本体を形成し、前記モールディン
グ本体の脚部には、窓枠部の周壁面に対し湾曲状に弾性
変形して密接することで排水用樋溝を形成する樋リップ
を延出し、前記樋リップの先端部と前記頭部との間を前
記排水用樋溝の開口部とするとともに、前記樋リップと
前記頭部とのうち、少なくとも前記樋リップの先端部に
は、前記排水用樋溝の開口部を閉じることがないように
かつ同排水用樋溝の開口部を狭めるようにして風圧軽減
用突片を突設した。請求項2の発明に係る車両用ウイン
ドモールディングは、請求項1に記載の車両用ウインド
モールディングにおいて、樋リップの先端部とモールデ
ィング本体の頭部との双方に風圧軽減用突片をそれぞれ
突設した。請求項3の発明に係る車両用ウインドモール
ディングは、請求項2に記載の車両用ウインドモールデ
ィングにおいて、樋リップの風圧軽減用突片と頭部の風
圧軽減用突片とを排水用樋溝の内外方向に変位してそれ
ぞれ突設した。請求項4の発明に係る車両用ウインドモ
ールディングは、請求項3に記載の車両用ウインドモー
ルディングにおいて、樋リップの風圧軽減用突片が排水
用樋溝の内側に、頭部の風圧軽減用突片が前記排水用樋
溝の外側に変位している。
【0006】
【作用】前記したように構成される車両用ウインドモー
ルディングにおいて、車両走行時にウインドガラスに付
着した雨水は、ウインドワイパーによって拭き払われ、
モールディング本体の頭部を乗り越えて排水用樋溝の開
口部から、同樋溝内に流入し、排水される。前記排水用
樋溝に対する車両走行時の風圧は、その樋溝の開口部を
狭めるように突設された風圧軽減用突片によって軽減さ
れる。このため、前記排水用樋溝内の雨水の流れが風圧
によって阻害されることを防止できる。モールディング
本体の脚部に延出された樋リップが窓枠部の周壁面に湾
曲状に弾性変形して密接することで排水用樋溝が容易に
形成される。また、樋リップの先端部とモールディング
本体の頭部との双方に風圧軽減用突片をそれぞれ突設す
ることで、排水用樋溝の開口部形状を雨水の流入は阻害
することなくかつ排水用樋溝に対する風圧の悪影響は受
けにくい形状にすることが容易となる。さらに、樋リッ
プの風圧軽減用突片と頭部の風圧軽減用突片とを排水用
樋溝の内外方向に変位してそれぞれ突設することで、排
水用樋溝に対する雨水の流入は円滑とし、風圧の悪影響
はなお一層受けにくい開口部形状になしうる。
【0007】
【実施例】(実施例1) この発明の実施例1を図1と図2にしたがって説明す
る。図1と図2において、車体パネル1の窓枠部2の底
面フランジ3上にはダムラバー及び接着剤等によってウ
インドガラス5が装着されている。前記窓枠部2の周壁
面4とウインドガラス5との間の隙間6にはウインドモ
ールディング11が装着されている。ウインドモールデ
ィング11は合成樹脂・ゴム等の弾性体の押出成形によ
って形成されており、アッパ部11aと左右の両サイド
部11bとを連続して一体に備えるとともに、その全長
にわたって一様の断面形状をなしている。
【0008】前記ウインドモールディング11の主体部
をなすモールディング本体12は、ウインドガラス5の
周縁部表面に向けて張出された頭部13と、該頭部13
から垂下状に延出された脚部14とを一体に備えてい
る。モールディング本体12の脚部14の先端部には、
ウインドガラス5の周縁部背面に係合する係止片15が
突設されている。窓枠部2の周壁面4に対向する前記脚
部14の一側には、その先端側寄りと略中央部にそれぞ
れ位置してシールリップ16と樋リップ17とがそれぞ
れ延出されている。
【0009】脚部14の先端側寄りに延出された前記シ
ールリップ16は、窓枠部2の周壁面4に対し湾曲状に
弾性変形して密接し、前記隙間6をシールしている。脚
部14の略中央部に延出された前記樋リップ17は窓枠
部2の周壁面4に対し湾曲状に弾性変形して密接し、前
記隙間6を二重にシールするとともに、排水用樋溝18
を形成している。そして、排水用樋溝18は樋リップ1
7の先端部とモールディング本体12の頭部13との間
で開口されている。前記樋リップ17の先端部とモール
ディング本体12の頭部13との双方には、前記排水用
樋溝18の開口部の開口幅を狭めるようにして風圧軽減
用突片21,22がそれぞれ突設されている。
【0010】また、この実施例1において、樋リップ1
7の風圧軽減用突片21は、基部が厚肉で先端に向けて
しだいに薄肉とされた断面三角形状に形成され、同突片
21の変形が防止されている。さらに、樋リップ17の
風圧軽減用突片21は、頭部13の風圧軽減用突片22
よりも排水用樋溝18の内側に位置している。これによ
って、排水用樋溝18に対する開口部の開口面積を必要
充分に保ちながら、風圧を効果的に軽減するようになっ
ている。
【0011】この実施例1は上述したように構成され
る。したがって、車両走行時にウインドガラス5に付着
した雨水は、ウインドワイパー(図示しない)によって
拭き払われ、モールディング本体12の頭部13を乗り
越えて排水用樋溝18の開口部に形成された両風圧軽減
用突片21,22の間を通して排水用樋溝18内に流入
し、排水される。前記排水用樋溝18に対する車両走行
時の風圧は、その樋溝18の開口部を狭めるように突設
された両風圧軽減用突片21,22によって効果的に軽
減される。このため、前記排水用樋溝18内の雨水の流
れが風圧によって阻害されることを可及的に防止するこ
とができ、排水用樋溝18内の雨水はサイドモール部1
1bの下端から良好に排水される。
【0012】さらに、この実施例1においては、樋リッ
プ17の風圧軽減用突片21と頭部13の風圧軽減用突
片22とを排水用樋溝18の内外方向に変位してそれぞ
れ突設することで、排水用樋溝18に対する雨水の流入
は円滑とし、風圧の悪影響は受けにくい開口部形状にな
しうるため、排水効果を良好に高めることができる。
【0013】(実施例2) 次に、この発明の実施例2を図3にしたがって説明する
と、この実施例2においては、樋リップ17の風圧軽減
用突片21を排水用樋溝18の内側に、頭部13の風圧
軽減用突片22を排水用樋溝18の外側に変位するとと
もに、その変位量を実施例1のものよりも適宜に大きく
したものである。その他の構成は実施例1と同様のた
め、同一部分及び部材に対し、同一符号を付記してその
説明は省略する。
【0014】(実施例3) 次に、この発明の実施例3を図4にしたがって説明する
と、この実施例3においては、モールディング本体12
の脚部14から延出された樋リップ17が頭部13を越
える位置まで延長され、その樋リップ17の先端部に対
してのみ風圧軽減用突片21が突設され、頭部13には
風圧軽減用突片が突設されない構造としたものである。
その他の構成は実施例1と同様のため、同一部分及び部
材に対し、同一付号を付記してその説明は省略する。し
たがって、この実施例3においても、排水用樋溝18に
対する車両走行時の風圧は、その樋溝18の開口部を狭
めるように突設された風圧軽減用突片21によって軽減
される。このため、前記排水用樋溝18内の雨水の流れ
が風圧によって阻害されることを防止できる。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
排水用樋溝に対する車両走行時の風圧は、その樋溝の開
口部を狭めるように突設された風圧軽減用突片によって
軽減されるため、前記排水用樋溝を流れる雨水を良好に
排水することができ、排水用樋溝内から雨水がオーバー
フローしてサイドガラスに向けて流れる不具合を積極的
に防止することができる。また、樋リップの先端部とモ
ールディング本体の頭部との双方に風圧軽減用突片をそ
れぞれ突設することで、排水用樋溝の開口部形状を、風
圧の悪影響を受けにくい形状にすることができ、排水用
樋溝内から雨水がオーバーフローしてサイドガラスに向
けて流れる不具合を確実に防止することができる。さら
に、樋リップの風圧軽減用突片と頭部の風圧軽減用突片
とを排水用樋溝の内外方向に変位してそれぞれ突設する
ことで、風圧の悪影響を一層受けにくい開口部形状にす
ることができ、排水用樋溝内から雨水がオーバーフロー
してサイドガラスに向けて流れる不具合をより一層確実
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の車両用ウインドモールデ
ィングの装着状態を破断して示す斜視図である。
【図2】同じくウインドモールディングが装着された車
両を示す説明図である。
【図3】この発明の実施例2の車両用ウインドモールデ
ィングの装着状態を示す断面図である。
【図4】この発明の実施例3の車両用ウインドモールデ
ィングの装着状態を示す断面図である。
【図5】従来の車両用ウインドモールディングの装着状
態を破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 車体パネル 2 窓枠部 4 周壁面 5 ウインドガラス 6 隙間 11 ウインドモールディング 12 モールディング本体 13 頭部 14 脚部 17 樋リップ 18 排水用樋溝 21,22 風圧軽減用突片

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体パネルの窓枠部の周壁面とウインド
    ガラスとの間の隙間に装着される車両用ウインドモール
    ディングであって、 前記ウインドガラスの周縁部表面に向けて張出された頭
    部と、該頭部から延出された脚部とを一体に備えたモー
    ルディング本体を形成し、前記モールディング本体の脚部には、窓枠部の周壁面に
    対し湾曲状に弾性変形して密接することで排水用樋溝を
    形成する樋リップを延出し、 前記樋リップの先端部と前記頭部との間を前記排水用樋
    溝の開口部とするとともに、前記樋リップと前記頭部と
    のうち、少なくとも前記樋リップの先端部には、前記排
    水用樋溝の開口部を閉じることがないようにかつ同排水
    用樋溝の開口部を狭めるようにして風圧軽減用突片を突
    設したことを特徴とする 車両用ウインドモールディン
    グ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ウインドモール
    ディングにおいて、樋リップの先端部とモールディング
    本体の頭部との双方に風圧軽減用突片をそれぞれ突設し
    たことを特徴とする車両用ウインドモールディング。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の車両用ウインドモール
    ディングにおいて、樋リップの風圧軽減用突片と頭部の
    風圧軽減用突片とを排水用樋溝の内外方向に変位してそ
    れぞれ突設したことを特徴とする車両用ウインドモール
    ディング。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の車両用ウインドモール
    ディングにおいて、樋リップの風圧軽減用突片が排水用
    樋溝の内側に、頭部の風圧軽減用突片が前記排水用樋溝
    の外側に変位していることを特徴とする車両用ウインド
    モールディング。
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