JP3704004B2 - ドアウェザーストリップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアパネルと車体との隙間をシールするドアウェザーストリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5乃至図7に示すように、ドア構造が、上側ドアパネル1と下側ドアパネル2に分かれ、ベルトライン近傍で上側ドアパネル1と下側ドアパネル2とが組み付けられるものが考えられている。
このようなドア構造によれば、上側ドアパネル1と下側ドアパネル2とをそれぞれモジュール化することができ、省空間化,大量生産が図れるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のドア構造では、組み付けられる上側ドアパネル1と下側ドアパネル2との継ぎ目に、パネル板厚分の段差Pが生じてしまうので、上側ドアパネル1と下側ドアパネル2の周縁にドアウェザーストリップ10を連続して取付けた場合には、図8に示すようにドアの前側および後側でドアウェザーストリップ10が変形してしまう。
【0004】
その結果、車外から雨水や洗車用の水が伝わり変形部から車内側に進入するという問題がある。特に、上側ドアパネル1と下側ドアパネル2との組み付け時のバラツキにより継ぎ目に段差Pに加え、大きな隙間が生じた場合には雨水等の車内側への進入は増大する。
【0005】
そこで本発明の目的は、上側ドアパネルと下側ドアパネルとが組み付けられてなるドア構造の車内側に雨水等が進入することを防止するドアウェザーストリップを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のドアウェザーストリップは、上側ドアパネル(1)と下側ドアパネル(2)に分かれ、ベルトライン近傍で上側ドアパネル(1)の下端部が、下側ドアパネル(2)の上端部に形成される空間内に差し込まれ組み付けられてなるドア構造の、その上側ドアパネル(1)と下側ドアパネル(2)の周縁に連続して取付けられ、ドア閉時に車体開口部周縁に弾接するドアウェザーストリップ(10)であって、上側ドアパネル(1)と下側ドアパネル(2)との継ぎ目付近に、その継ぎ目の存在により生じる段差(P)を吸収するとともに、前記継ぎ目から前記下側ドアパネル(2)の上端部に形成される空間内へ向かって延出する部位を有する型成形部(20)が一体成形されてなり、前記ドアウェザーストリップ(10)を伝わり前記段差(P)から車内側に侵入する水(W)を、前記型成形部(20)の延出する部位に沿わせて、前記空間内に導くようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載のドアウェザーストリップは、型成形部(20)に、前記上端部に係止する(25)を一体成形したことを特徴とする。
【0008】
なお、上記括弧内の記号は図面及び後述する発明の実施の形態に記載された記号に対応するものである。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、上下に分割されるドア構造の上側ドアパネルと下側ドアパネルとの継ぎ目付近において、上下に連続するドアウェザーストリップに型成形部を一体成形して、継ぎ目の存在により生じる段差を吸収し、車内側に侵入する雨水や洗車用の水を下側ドアパネルの上端部に形成される空間内に強制的に導くようにしたので、車外側からの雨水等が車内側に漏れだすことは防止される。
したがって、上下に2分割されてなるドア構造において、シール性の優れたドアウェザーストリップが提供される。
【0010】
また請求項2に記載の発明によれば、ドアウェザーストリップの型成形部は、係止部を介して下側ドアパネルの上端部に係止させられるため、ドアウェザーストリップの位置決めを確実に行うことができ、型成形部の位置も安定するので、型成形部に伝わる水は確実に空間内に導かれる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、従来例と同一の部分には同一符号を付す。図1は本発明の実施形態に係るドアウェザーストリップの要部を示す斜視図、図2は図1のA−A線拡大断面図、図3は図1のB−B線拡大断面図,および図4は本発明の実施形態に係るドアウェザーストリップが下側ドアパネルに取付けられた状態を示す斜視図をそれぞれ示す。
【0012】
本発明の実施形態に係るドアウェザーストリップ10は、図5乃至図7に示すように上側ドアパネル1と下側ドアパネル2とが組み合わされてなるドア構造の、その上側ドアパネル1と下側ドアパネル2の周縁に連続して取付けられるものであり、ドア閉時には車体開口部周縁(図示しない)に弾接して車内外をシールする。
【0013】
ドア構造は、ベルトライン近傍で上側ドアパネル1の下端部が、下側ドアパネル2の上端部に設けられた被挿入体5の断面略コ字状の開口部5aから差し込まれ、そして組み付けられるようになっている。開口部5aは、下側ドアパネル2の車両前後方向の端部の各々を、折曲して断面略コ字形状に形成されている。被挿入体5は上側ドアパネル1の下端部が差し込まれる空間(中空部又は略コ字状溝)を有していて、空間内に進入した水は空間内から車内側に流れでることなく、車外側に導かれるようになっている。
【0014】
ドアウェザーストリップ10の、組み付けられる上側ドアパネル1と下側ドアパネル2との継ぎ目付近(ドアの前側と後側の2個所に位置する)には、その継ぎ目の存在により生じる段差Pを吸収するため被挿入体5の空間内へ向かって延出する部位を有する型成形部20が一体成形されている。そして型成形部20がドアウェザーストリップ10を伝わり車内側に侵入する水Wを被挿入体5内に強制的に導くようになっている。被挿入体5内に導かれた水Wは空間内から車外側に導かれる。
したがって、車外側からの雨水等が車内側に漏れだすことは防止される。
【0015】
型成形部20は、押出成形されたドアウェザーストリップ10を型成形するときに同時に一体成形されるものであり、被挿入体5の上端部に係止させるための溝25aが形成された係止部25が一体成形されている。
したがって、ドアウェザーストリップ10取付時の位置決めを確実に行うことができ、型成形部20の位置も安定するので、型成形部20に伝わる水Wは確実に被挿入体5の空間内に導かれる。
【0016】
【発明の効果】
以上のとおり請求項1に記載の発明のドアウェザーストリップによれば、上下に分割されるドア構造において、車内側に侵入する雨水や洗車用の水は下側ドアパネルの上端部に形成される空間内に強制的に導かれるので、車外側からの雨水等が車内側に漏れだすことは防止される。
【0017】
また請求項2に記載の発明によれば、ドアウェザーストリップの型成形部は、係止部を介して下側ドアパネルの上端部に係止させられるため、ドアウェザーストリップの位置決めを確実に行うことができる。これにより、型成形部の位置も安定するので、型成形部に伝わる水は確実に空間内に導かれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るドアウェザーストリップを示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】図1のB−B線拡大断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るドアウェザーストリップが下側ドアパネルに取付けられた状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係るドアウェザーストリップが取付けられる上側ドアパネルを示す側面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るドアウェザーストリップが取付けられる下側ドアパネルを示す側面図である。
【図7】図5に示す上側ドアパネルと図6に示す下側ドアパネルが組み付けられてなるドアを示す側面図である。
【図8】ドアウェザーストリップが図7に示すドア前側において変形した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 上側ドアパネル
2 下側ドアパネル
5 被挿入体
5a 開口部
10 ドアウェザーストリップ
20 型成形部
25 係止部
25a 溝
P 段差
W 水
Claims (2)
- 上側ドアパネルと下側ドアパネルに分かれ、ベルトライン近傍で上側ドアパネルの下端部が、下側ドアパネルの上端部に形成される空間内に差し込まれ組み付けられてなるドア構造の、その上側ドアパネルと下側ドアパネルの周縁に連続して取付けられ、ドア閉時に車体開口部周縁に弾接するドアウェザーストリップであって、
前記上側ドアパネルと下側ドアパネルとの継ぎ目付近に、その継ぎ目の存在により生じる段差を吸収するとともに、前記継ぎ目から前記下側ドアパネルの上端部に形成される空間内へ向かって延出する部位を有する型成形部が一体成形されてなり、
前記ドアウェザーストリップを伝わり前記段差から車内側に侵入する水を、前記型成形部の延出する部位に沿わせて、前記空間内に導くようにしたことを特徴とするドアウェザーストリップ。 - 前記型成形部に、前記上端部に係止する係止部を一体成形したことを特徴とする請求項1に記載のドアウェザーストリップ。
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- 1999-08-23 JP JP23547499A patent/JP3704004B2/ja not_active Expired - Fee Related
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