JP3164435U - 通気口金具 - Google Patents

Abstract

【課題】建物の上層階で吹く風による排水管内の圧力変動を抑制できる排水通気設備の通気口金具を提供する。【解決手段】排水管路の大気開口部３を上方から覆って取り付けられる通気口金具１と共に、通気口金具１の下部に遮蔽板２が配設される。遮蔽板２は、開口窓４により通気性を確保し、かつ、下方より侵入する風を防ぐ底板５が取り付けられている。【選択図】図１

Description

考案の詳細な説明

本考案は、建物の排水管路における大気開口部に設置する通気口金具の構造に関する。

従来の排水管路の大気開口部においては、通気性を確保しつつ、雨水やゴミが管内に侵入するのを防止する為に、前記大気開口部を上方から覆うように通気口金具が取り付けられていた。

考案が解決しようとする課題

この種の通気口金具にあっては、大気開口部が建物の上層部に設けられている場合、上層で吹く風の影響により、通気口金具の開口部から空気が圧送され、排水管路内に正圧が生じる場合あった。また、逆に前記開口部付近の風向により開口部から空気が吸い出され、負圧を生じさせることがあった。

このとき、排水管路内の圧力変動により、排水の流れが阻害され、逆流やトラップ破封が起こる恐れがあった。

課題を解決するための手段

前記課題を解決するため、本考案は、通気口金具１と、その通気口金具の下部に遮蔽板２を接合して一体となった通気口金具Ａを大気開口部３に取付けると共に、遮蔽板２の下面には底板５を設けてあることを特徴とする排水通気設備の通気口金具である。

かかる構成にあって、上層階に設置した際、通気口金具１に接合された遮蔽板２に底板５が設けてあることにより、下方より大気開口部に吹き込む風を防ぐ事ができる。また同時に、遮蔽板２の開口窓４が外周側面下部にある為、風の影響により排水管路の空気が吸い出されにくくなる。これにより、排水管路の圧力変動を防止する事が出来る。

以下、添付図面に従って、本発明の一実施形態について説明する。図１は、排水管路の伸長通気管６に通気口金具Ａを取り付けた状態を示している。

通気口金具Ａは、排水管路内に雨水やゴミ等の侵入を防ぐ為に大気開口部３に被嵌した蓋体の通気口金具１と、排水管路内の圧力変動を減らす目的で通気口金具１の下部に遮蔽板２を備えて構成されている。

遮蔽板２の下面には、底板５が設けられている。この構造では、通気口金具Ａの周囲に風が吹いても、下方より正圧を伴った空気が大気開口部３より侵入することはなく、排水管路の圧力変動を抑制できる。

また、遮蔽板２の外周側面下部には、大気開口部３の開口面積と同等以上の面積がある開口窓４があり、排水管路内空気の大気開放を妨げない構造となっている。さらに、上層階で吹く風が開口窓４より侵入し正対する開口窓へ吹き抜けた場合でも、開口窓４の位置が大気開口部３と離れて配設されていることから、排水管路内の空気の吸い出しを防ぐことができ、排水管路が負圧になること抑制できる。

なお、通気口金具Ａは、本例においてアルミニウム鋳物による金属製のものとしているが、本発明の要旨に反しない限り、具体的形状、構造、材質、これらに対する付加部品等は、様々なものとすることができる。

考案の効果

本考案は以上の如く構成されているので、雨水やゴミが排水管路内に侵入せず、また管路内空気の大気開放を妨げない通気性を確保する一方、強風時には風の作用による大気開口部からの空気の侵入、吸い出しを防ぎ排水管路の圧力変動を抑制できて、排水の逆流や接続された排水トラップの破封を防止することができる。

本考案の要部である通気口金具の縦断面図である。

Ａ 通気口金具
１ 通気口金具
２ 遮蔽板
３ 大気開口部
４ 開口窓
５ 底板
６ 伸長通気管
７ テーパねじ

Claims (1)

1. 排水管路の大気開口部に、排水管路への異物の侵入を防止する通気口金具と、前記大気開口部の開口面積と同等以上の面積がある開口窓を側面下部に設けて通気性を確保し、かつ、下方からの風の侵入を防止する底板が取り付けられた前記通気口金具の下部に遮蔽板が配設され、風による排水管路内の圧力変動を抑制できる構造を特徴とする排水通気設備の通気口金具。

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